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芝草に発生する土壌伝染性病害の効率的薬剤防除 II. ベントグラスの葉腐病とダラースポット病-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

芝草に発生する土壌伝染性病害の効率的薬剤防除

‡ベントグラスの葉腐病とダラ−スポット病

反保宏行・谷 利一

EFFICIENT CHEMICAL CON■TROL OF SOIL−BORNE

DISEASES OF TURF GRASSES

I Brown Patch and Dollar Spot on Bentgr・aSS Turf

HiroyukiTANPO and Toshikazu TANT

This study was conducted to elucidatelow toxic chemicalswhich could efficiently controlthe two serious diseases on bentgrass greensin golf coursesThe results of field experiments are summarized as fo1lows:

Brown patch(pathogen:Rhlzoctonia solam AG−2−2(ⅢB));The chemicals more ef董ective than TPNLTMTD mixture were benomyl,COpPer−OXinate,diclomezine, flutoranil,iprodione,meprOnil,pOlyoxin−D,thiophanate−methyland validamycin A Propiconazole enhanced the effects of flutoraniland mepronil

Dollar spot(pathogen:Sclerotinia homoeocarpa);Fenarimol,furconazole−Ci5,

guazatine,microbutanil,thiophanateLmethyland mixtures of flutoranilLprOPiconazole, iprodioneLgraZatine and mepronil−prOpiconazole were effective,by single application

after the development of the symptom

Based on the results obtained so far,fungicides to be used were discussed for ef董icient controlof siximportant diseases on zoysia grass and bentgrass turfs

菓腐病(病原菌:尺んまzo(孟0,‡まαゞOJα柁iAG−2−2(mB))およびダラー・スポット病(病原 菌:ぶcgβrO亡ま乃まdゐ0〝10♂OCαゆα)に対する効率的防除方法の確立を目的として,それぞれ20 剤および11剤の殺菌剤を供試して臨場試験を行った. 菓腐病に対して効果の高い殺菌剤ほベノミル,8−オキシキノリソ銅,ジクロメジン,ポ リオキシソーD,チオファネートメチル,バリダマイシ∵/A剤およびフルトラニル,イブロ ジオン ,メプロニル含有剤であったフルトラニルあるいはメプロニル剤はプロピコナ ゾール剤を混合することにより効果の増高が認められた ダラースポット病に対しては,■フェナリモル,フルコナゾールーシス,クアザチン,ミ クロブタニルの単剤およびイブロジオン,プロピコナゾールおよびチオファネー・トメチル 含有剤が発生後の1回処理でそれぞれ高い効果を示した 既報および本報の結果に基づき,日本芝およびベントグラスに発生する重要病害6種顆 に卓効のある殺菌剤について考察した. 緒 芝草病害の管理における殺菌剤施用は,発生特性が十分に解明されていなかったために経験に 頼った慣行的な事例が多く,病害の発生とは無関係な予防的な施用が主流であった(5).また,使用 されている殺菌剤は効果のあまり期待できない,毒性の強い種頬が主体となっている一.近年の殺菌 剤開発により一・般作物では選択的に効果が高く,かつ毒性の低い化合物が主流となってきたが,芝

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香川大学農学部学術報告 第44巻 第1号(1992) 98 草病害においてもこれらの殺菌剤の導入が当面の課題であるといえる 前報(5)では,日本芝に発生する重要病害の効率的防除法について述べたが,本報では,ベントグ ラスに発4する重要病害の菓腐病(7)(通称 ブラウンパッチ::病原菌尺揖zocゎ柁iαSOJα乃iAG−2−2 (ⅢB))およびダラースポット病(6)(病原菌滋Jerofよ扁αん0〝!OeO(α呼α)を対象に行った また,前報(5)ぉよび本軌ならびに既報(2346)の成果に基づき,低毒性の殺菌剤による効率的防除 について総合的な考察を加えたなお,これらの成績は単年度の試験によるものが多く,かつ,瀬 戸内地方で実施した結果によるものである.各剤の施用は2回以内を原則とした 材料および方法 菓腐病についてほ1987年から1991年,ダラースポット病については1988年から1991年にかけ,そ れぞれ20薬剤および10薬剤を用いてゴルフ場のベントターフで試験を実施した(第1表)。各病害 の試験方法の詳細ほ以下のとおりであるなお,供試薬剤の剤塑は文中の()内に示し,また, 表中には特記以外ほ.水和剤とし,それ以外は各表の脚注に示した.処理濃度の設定ほ常用濃度とし

た対照薬剤には従来から常用されているTPN・TMTD(水和剤)を用いた

1葉腐病(通称 ブラウンパソチ) 1988年の試験は発生前より,その他の試験はいずれも発生後より開始した‥各薬剤は所定濃度に 水で希釈して如露を用いて散布し,所定期間後に試験区内に占めるパッチの面積率を調査した.防 除価は常法(2)に従って−算出した 2 ダラースポット病 いずれも発生後に試験区を設定し,各薬剤を所定濃度に水で希釈して如露で散布した.所定期間 後に試験区内のパッチ数を計測し,常法(2)により防除価を算出した

実 験 結 果

1 葉腐病(通称 ブラウンパツチ) 1987年の試験において,8−オキシキノリン鋼(水和剤)1“6g/d処理区では第1回処理1週間後 に一旦ほぼ完全にパッチが消失したが,13日後の弟2回処理時には対照薬剤のTPN・TMTD(水和 剤)より防除効果は低かった(第2表,試験1).第2回処理9日後でもパッチの発生は対象区の1 /2程度であった同剤3.2g/d区では,第1回処理1週間後よりほぼ完全にパッチの発生は抑え られており,第2回処理9日後でも同様の傾向であった. フルトラニル・プロピコナゾール(水和剤)0り5g・004g/d区10..75g・006g/d区とも第1 回処理13日以後ほぼ完全にパッチが消失した.フルトラニル・メタラキシル(水和剤)0。5g・・0.06 g/出処理居では第2回処理9日後で効果が高く,12日後でも若干のパッチが残存したカ㍉ 依然高 い効果であった。同剤0.75g・009g/d区ではパッチは完全に消失した.フルトラニル・メタラ

キシル・プロピコナゾール(水和剤)は0‖5g・006g・004g/d区,0‖75g・009g・0.06g/d

区とも試験期間をつうじてパッチはほとんど認められなかった. 1988年の試験において,8−オキシキノリン鋼(水和剤)3“2g/d区では第2回処理12日後で防除 効果は高かったが,25日後には無処理対照区と同等以上のパッチの発生がみられた(第2表,試験 2)ペンシクロン(水和剤)0.25g/d2回処理区ではパッチの発生を抑制したものの,20%以上 のパッチ面積の残存がみられた.フルトラニル・メタラキシル(水和剤)0.5g・0.06g/d区では 第2回処理12日後に高い防除効果を示したが,25日後にはパッチ面積率の増加が認められた同剤 0.75g・0.09g/d区では12日後にほぼ完全にパッチが消失しており,25日後にも若干の増加がみ

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第1表 供試薬剤 商品名 有効成分還 魚毒性 試験実施年 および剤型 (%) 成 分 1.菓腐病(通称 ブラウソパッチ) ペルート水和剤 50 O キノント水和剤80 80 O 1989年 1987年,1988年 1989年 1989年 1991年 1989年 1989年 1988年,1989年 1989年 1989年,1991年 1989年 1989年 1987年,1988年 1987年,1988年 1987年 1988年 1989年 1991年 1990年 1988年,1989年 B B A B B A B B A B A A B B B A A B B A ペノミル 8−網シキノリン鋼 ジクロメジン フルトラニル イミベンコナゾール イプロジオン メプロニル ペンシクロン ポリ錮シソーD ブロピコナゾール チオファネートメチル バリダマイシンA フルトラニル」メタラキシル フルトラニルプロピコナゾール フルトラニルメタラキシル、プロピコナゾ一ル イプロジオンいホセチル イプロジオン・グ7ザチン メプロニルーグ7ザチン メプロニルいプロピコナゾ−ル チオファネーヤメチルホセチル 2“ダラースポッt・病 フェナリモル グ7ザチソ テオファネートメチル ミクロブタニル フルコナゾールー・シス プロピコナノ一ル フルトラニル・プロピコナノ山ル イプロジオング7ザチン メプロニルプロピコナゾール チオファネ一トメチルホセチル モンガ一ド水和剤 モン如卜水和剤 マネージ乳剤 ロブラール水和剤 クリーングラスゾル モンセレン水和剤 ポリ網シンZ水和剤 CG−174水和剤※ トップジンM水和剤 バリダシソ液剤5 コンパード水和剤 テンホ一プ水和剤 ブラウザ・一水和剤 RPJ−863水和剤※ DF−19117げブル※ DF−10ユフロアブル※ パシバプチ粒剤 Nト116水和剤※ 200 25O 50 50−0 400 250 20 20 700 50 250・3.0 250∪ 2−0 250・3“0り20 170り400 30−0・・50 40ィ0・0′′5 100… 05 600い200 1988年,1991年 1991年 1991年 1991年 1988年 1991年 1991年 1991年 1991年 1991年 ルピゲン水和剤48 12。0 カシマン液剤 50 O トップジンMドライブロ1アブル 70 O ラリー水和剤 10 O RPJ−862C7ロ,けル兼 5O CG−174水和剤※ 20 O テンホープ水和剤 250・2.O DF−191・フロア・プル※ 300り 5“0 バシバッチ水和剤 50..0り 4O NF−116水和剤※ 20−0・600 B A A A A B B A B A ※ 試験番号 られたものの依然効果は高かったフルトラニル・プロピコナ・ゾール(水和剤)区では, 0.5g・0月4g/d区1075g・006g/d区ともに第2回処理12日後にほぼ完全にパッチの発生を 抑え,効果は25日後にも低下しなかった‖ イブロジオン・ホセチル0.34g・0.8g/d区∵では第2回 処理12日後に若干パッチの発生を抑制していたものの,25日後には対照無処理区と差は認められな かった.チオファネーtメチル・ホセチル(水和剤)の0‖1g・032g/rrf区,06g・0.2g/100ml /d両区では試験期間をつうじて対照区とほとんど差はなかった 1989年に1回処理を行った結果は第2表,試験3のとおりである.チオファネートメチル(水和

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0 香川大学農学部学術報告 第44巻 第1号(1992) 第2表 菓腐病防除試験 (試験1:1987年,高松グランドCC,ベントグラス,ナーセリー;発生初期) 10 施用有効 処 理 パッチ面掛率(%) 成 分 成分駁 回 数 / 1 2 7 5 1 / 7 (g/最) (l・可) 7/8 7/15 7/217/30 56.0 100 98.4 99.5 83.2 97小1 96..0 97.9 28 O 8一オキシキノリン鋼 8−オキシキノリン鋼 フルトラニル‥ブロピコ1ナゾーリレ フルトラニル・・プロピコナゾーリレ フルトラニル‥メタラキシル フルトラニル‥メタラキシル 1フルトラニノいメタラキシル・ プロピコナゾール フルトラニル・メタラキシル プロピコ・ナゾール 5 0 0 3 5 8 7 0 1 0 0 1 1 2 0 3 0 0 5 0 5 6 0 0 7 0 5 5 5 5 0 5 3 2 0 2 5 5 0 2 1 1 1 0 0 nU 5 5 0 5 0 0 7 2 0 5 4 6 4 4 7 3 9 4 0 1 1 0 0 9 0 2 2 9 0 0 8 0 9 1 1 1 2 2 4 9 2 2 2 6 9 5 6 6 4 4 9 9 6 7 7 8 8 16 32 05 い004 075・006 05・006 075・・0.09 05 い006巾004 52ハ5 10.3 5.0 2.5 075・009〃0,06 2 32小5 100 25 1.3 84.6 4 7 6 5 1 9 3 TPN”TMTD l0 小06 2 50.0 275 450 45.0 577 対 照 67.5 65“0 700 62.5 − 1区20r撼 処理年月日:198778,7.21 水芸壬::1J/d 2遵制の平均 (試験2:1988年,高松グランドCCリベソトグラス,ナーセリー;発生前) 施用有効 処 理 パッチ面積率(%) 防 除 価 成 分 成分還 回 数 (g/d) (回) 7/28 8/10

7/28

一10.3 69.0 76,7 93.3 82..8 82.8 70.0 46て 10 O 13 3 7 7 1 8 3 7 4 4 4 9 66つ︼つ−3∵軋3336 1 一一 7 4 6 00 9 9 8−オキシキノリン鋼 ベンシクロン 17ルトラニル・メタラキシル

2222222222一

7 0 7 5 5 2 2 0 7 5 5 5 0 5 0 0 5 5 0 5 0 0 1 4 1 2 4 6 6 7 0 5 5 5 5 5 0 0 0 5 5 0 2 7 2 2 2 0 0 5 7 2 8 2 2 1 1 1 7 7 7 7 7 6 9 4 6 2 0 0 0 0 00 3 2 6 0 0 0 0 0 0 0 0 5 5 4 5 7 5 7 3 1 6 ハU O O O O O O O l ル ル ル ン ー けチルリホセチル※ ■フルトラニ 、7ルトラニ ■7ルトラニ イプロジオ チオファネ チオファネ一・ TPNlTMTD 対 照 1区10Id 処理年月日:198876,716 水温:1J/d,※100mJ/d 2凄制の平均 (試験3:1989年,高松グランドCC,ベントグラス,ナー・セリー;発生初期) 施用有効 処 理 7/15 7/26 成分量 回 数 成 分 (g/d) (回) パッチ面贋率(%) パッチ面統率(%) 0 0 0 5 5 0 0 0 7 2 2 2 2 5 00 7 7 7 3 5L5〇一 8 8 8 3 1111 t 0 5 7 7 7 0 0 5 5 5 5 4 4 5 5 チオファネ−トメチル バリダマイシンA※1 イブロジオング7ザチン※2 TPNいTMLTJD 対 照 0.47 0.05 0..05・0.3 1..0 廿0“6 1区5Ⅰ漬 処理年月日:1989715 水量:1J/d ※1液剤 ※2フロアブル 2連制の平均

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(試験4:1989年,高松グランドCC,ベンtグラス,ナーセリー;発生後) 施用有効 処 理 パッチ面硫率(%) 成 分 成分長 回 数 2 4 / 8 1 1 / ¢U 9 / 8 (g/d) (回) 8/1 8/9 8/11 8/24 7 7 9 2 9 5 2 5 1 9956556Jlつ︼一 8 8 7 8 7 6 8 3 6 059006987 針″射7∵L O小㌣ワh㌢1.一 6 3 3 3 6 2 3 1 5 1 5 5 0 5 3 6 2 3

3S801つ︼J92

7 3 3 5 6 4 3 1 4 5 5 5 0 5 0 0 5 5 5 7 7 7 0 7 5 0 7 7 2 1 1 1 2 1 4 2 7 5 5 0 0 5 5 0 5 0 5 2 7 5 0 2 2 5 2 5 2 2 4 4 5 2 5・4 6 3 7 5 0 0 5 0 5 5 5 5 0 7 0 0 2 5 7 2 2 7 5 1 4 4 3 2 3 4 5 3 6 5 5 5 0 5 5 5 0 0 0 2 7 2 5 2 7 7 5 0 5 4 4 5 4 4 4 4 4 5 4

222222222一

ペパル 0..5 ジクロメジン 0.1 フノいラニル 0.13 イブロジオン O 25 メプロニル※ 04 ペンシクロン O 13 ポリオキシンーD O 02 プロピコナゾール O 02 TPNlTMTD l”0”06 対 照

1区5nぞ 処理年月日:1989.81,811水晶:1J/d ※ ゾル

2連制の平均 (試験5:1990年,高松グランドCC,ベントグラス,ナーセリー・;発生後) 施用有効 処 理 7/11 7/31 成 分 成分題 回 数 (g/適) (回) パッチ面療率(%) パッチ面積率(%) 防除価 メプロニルプロピコナゾ・−リレ※ 15・008 2 TPNlTMTD lO u O6 2 対 照 0.0 100 12.5 73..7 47 5

1区5出 処理年月日:19弧7… 4,711水星:1J/d ※粒剤 2連判の平均

(試験6:1991年,高松グランドCC,ベンt・グラス,ナー・セリー;発生後) 施用看効 処 理 パッチ面積率(%) 防除価 成 分 成分晶 回 数 (g/d) (回) 10/4 10/11 10/4 10/11 イミベンコナゾール※1 01 プロピコナゾ・一ル O 04 メプロニル‥グ7ザチン※2 0.8・0.1 TPN・TMTD l“0・・0.6 対 照 8 6 2 4 385つ︼一 2 2 9 5 0 0 0 0 5 5 0 5 0 7 6 4 4 5 0 7 2 5 2 0 5 5 0 5 4 3 2 5 6 3 9 3 501〇一 0 4 3 4

2222一

5 5 5 4 4 0 0 5 7 7 0 0 0 5 5 1区5出 処理年月日:1991920,10.4 水晶:1J/d ※1乳剤 ※2フロアブル 2連制の平均 剤)0.47g/d区,バリダマイシソA(液剤)0‖05g/d区およびイブロジオン・グアザチソ(フロ アブル)0.05g・0.3g/rri処理区では,いずれも処理11日後にパッチ面積率がTPN・TMTD(水和 剤)区の約1/2であった.1988年の試験ではチオファネートメチル・ホセチル(水和剤)01g・ 0.32g/d区,06g・02g/100m′/d区とも防除効果がえられなかったのに対し,本年の試験にお いてチオファネートメチル(水和剤)047g/ぷ処理の効果が高かった.これは,チオファネートメ チル・ホセチル(水和剤)0,1g・0‖32g/d区では単位面積当りのチオファネートメチルの投下晶

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香川大学農学部学術報告 第44巻 第1号(1992) 102 が低く,0,6g・02g/100m′/d区では100m∠の少屋散布を行ったためと考え.られる また,同年に2回処理を行った結果は第2表,試験4のとおりである.べノミル(水和剤)0.5/ d区では第1回処理8日後より高い防除効果を示し,第2回処理13日後には若干のパッチの残存が みられたのみであった。ジクロメジン(水和剤)0.1g/d区では第2回処理の時点でパッチ面積の 拡大を抑えていたが,パッチほ50%程度に残存した第2回処理13日後にははぼ完全にパッチが消 失したフルトラニル(水和剤)0。13g/d区およびイブロジオン(水和剤)0.25g/d区でも第2 回処理の時点で試験開始時のパッチ面横と差ほなかったが,第2回処理13日後には高い防除効果を 示した.メプロニル(ゾル)0.4g/d区でほ処理後の日数の増加にともないパッチ∴面積が減少する 傾向にあり,第2回処理13日後には高い効果を示した、、ペンシクロこ/(水和剤)013g/d区では, 試験期間をつうじてはぼTPN・TMTD(水和剤)区と同様の効果を示した.ポリオキシソーD(水和 剤)0.02g/d区でほ,第2回処理の時点まで試験開始時と差はみられなかったが,第2回処理13日 後には高い効果を示した.プロピコナゾ1一ル(水和剤)0い02g/d区∵でほ,第1回処理後より対照区 にくらべ若干パッチ面積率が減少したが,常にTPN‖TMTD(水和剤)より効果ほ.低かった 1990年の試験において,メプロニル・プロピコナゾール(粒剤)処理区は処理20日後にパッチは 完全に消失していた(第2表,試験5) 1991年の試験において,イミベンコナゾール(乳剤)01g/dおよびプロピコナゾ・−ル(水和 剤)0.04g/rd処理区は調査期間をつうじてTPN・TMTD(永和剤)処理区より常に発生面積が大き かった(第2表,試験6).メプロニル・グアザチン(フロアブル)0“8g・0.1g/正処理区では第 1回処理2週間後よりパッチはほぼ完全に消失していた 2 ダラースポソト病 1988年の夏期の試験では,フルコナヅ1−ルーシス(フロアプル)0..025g/dおよび005g/dの1 回処理区では,いずれも防除効果が認められたものの40%以上のパッチが残存した(第3表∴試験

1)

1988年の秋期の試験において,フェナリ、モソレ(水和剤)0.024g/200mJ/dの2回処理区でパッチ は完全に消失していた(第3表,試験2) 1991年の試験は,いずれも1回処理を行った.フェナリモル(水和剤)0..046g/d,ミクロブタ ニル(水和剤)0い05g/吼 プロピコナゾ1−ル(水和剤)0.04g/d,フルトラニル・プロピコナ ゾール(水和剤)0い5g・0カ4g/dおよびメプロニル・プロピコナゾール(水和剤)0.5g・0り04g /正処理区でほ,処理1週間でほとんどのパッチが消失した(第3表,試験3)その効果は処理後 1カ月以上持続したが,2カ月後にはパッチ数の顕著な増加がみられた.フルトラニル・プロピコ ナゾ・−ル(水和剤)0.5g・0.04g/出処理区∵では,処理1週間で完全にパッチが消失し仁処理2ヵ 第3表 ダラースポッt・病防除試験 (試験1:1988年,高松グランドCC,ベンヤグラス,ナーセリー;発生後) 施用葡効 処 理 8/11 8/29 成 分 成分腿 回 数 (g/d) (回) パッチ数/d パッチ数/d 防除価 フルコナゾールーシス※ 0.025 フルコナゾールーシス※ 005 TPNl・TMTD l.0”06 対 照 3 4 7 5 1 3 4 2 7 6 4 7 4 2 2 0 3 1 2 0 4 2 3 7 111一 1区1.5Ⅰ戒,3ni処理年月日:1988“8.11水盛:1J/d 2連制の平均 ※フロアブル

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(.試験2:1988年,■‡古松グラントCC,ベントグラス,ナ州セリー;発/ト後) 施川有効 処理 10/13 11/17 成 分 成分Jii l・il数 (g/d) (l‖Ⅰ) パッチ数/最 パッチ数/d 防除仰 フェナリ・モル 0024 2 TPNIT、MTD l0”06 2 対 照 00 100 4.8 81 7 26 3 1区2Ⅰ適 処叩勺」明l巨19881013,10一.23 水E.i:フニケリモル 200ml/rrf,TPNTMTD ll/rrf 2連制の、Ij均 (試験3;1991年,讃岐CC,ベントクラス,ナーセリー;党小後) パッチ数/10ni 施用有効 処 理 成 分 成分量 阿 数 (g/d) (回) 7/23 7/30 8/26 フェナリモル O 048 グアザチソ※1 0..1 ミクロブタニル 0.05 ミクロブタニル O 07 111111111111 1 9 9 1 5 1 2 6 7 2 7 7 7 1 7 7 9 6 7 6 4 7 5 6 6 5 4 1 4 7 2 00 5 7 9 4 7 2 4 6 7 7 2 7 1 3 1 1 2 5 2 1 1 1 −ヽ 5 8 6 0 0 1 0 8 0 0 0 0 7 7 1 2 2 3 6 1 2 プロピコナゾール チオファネートメチル済2 7ルトラニル・プロピコナゾール イプロジオン・グ7ザチンズ2 メプロニルuプロピコナゾール メプロニル“プロピコナゾーリレ チオ■ファネ小メチル・ホセチル TPN、TMTD 対 照 004 O 47 05・0“04 0。05・003 0.5・004 10」・008 O 33 1 O 100…6 6 1 3 1 1区10d 処理年月日:1991.7…23 調査年月日:1991.723,730,826,9.19 水晶:1J/d,フェナリモル200m∠/最 ※1乳剤,※2フロアブル 2連制の平均 月後でもパッチ数が若干増加したのみであった.グアザチン(液剤)01g/dおよびチオファネ・− トメチル・ホセチル(水和剤)0.33g・1りOg/出処理区でほ処理1カ月後からパッチ数は顕著に減 少し,その効果は処理2カ月後でもほぼ符節していた ミクロブタニル(水和剤)007g/d,チオファネートメチル(フロアブル)047g/d,メプロ ニル・プロピコナゾール(水和剤)1けOg・008g/dおよびイブロジオン・グアザチン(フロアブ ル)0け05g・0.03g/出処理区では,処理1週間でパッチがほぼ完全に消失し,その効果は2カ月後 でも持続していた 考 察 従来の芝草管理に伴う殺菌剤施用は,慣行的であり,殺菌剤の効果,安全性について適切な選択 が行われているとはいい難い.殺菌剤の選択にあたっては,効果の面からはより低濃度で高い抗菌 性を示す卓効性,特定の病原菌に対して抗菌力を示す選択性および植物体内への浸透移行性を考慮 しなければならないまた,ゴルフ場は芝草の植栽面積が広いため,安全性の面から少なくとも人 畜毒性が普通物で,通常の使用では問題のない魚毒性A煩およびB類を選択すべきであろう さら

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香川大学農学部学術報告 第44巻 第1号(1992) 104 に,病害発生に先立つ予防的散布を極力避け,発病初期の治病的散布を発生箇所だけに行うことが 年間総施用畳を減らすためにも重要である 本試験の結果より,菓腐病(ブラウンパッチ)に対しては,15剤,ダラースポット病に対しては 10剤が優れた殺菌剤であると判定されたこれらの殺菌剤は化合物の種類によって効果発現の速さ や残効性の点で異なっている本報で取り上げた2病害とも発生時期が比較的長期にわたり発生期 間中ほ常に新たなパッチが出現するため,1シ・−ズンに必要な施用回数は多くなる“このため,速 効性と残効性についても考慮する必要がある発生初期に迅速な効果が期待できる殺菌剤を処理し て速やかにパッチを消失させ,次に残効性の長い殺菌剤を処理し長期間の効果の維持を図れは投与 量や回数を減らせるであろう 菓腐病(ブラウソパッチ)に対する試験において,プロピコナゾ−ルは単独の使用でほ効果が低 かったが,フルトラニルやメプロニルとの混合により防除効果ほ増高したダラ・−スポット病につ いては,すでにジカルポキシイミド系殺菌剤耐性菌の発生が確認され,これに対して複数の殺菌剤 の使用が耐性菌発生を抑えることに有効である(1)い 効果の増高や耐性菌出現の防止を考えるうえ で,混合剤の選択や複数の殺菌剤の使用も重安であるといえる 筆者らがこれまで報賃してきた芝草の重要病害に対し,防除効果の高い殺菌剤を総括すると第4 表∼第6表のようになる(2345).リゾクトニア性春はげ症に対しては発生前の処理が不可欠である ものの,その他の病害については発生の確認された後に処理を行っても十分に防除が可能である 第4表 日本芝の病害に高い効果む示した殺菌剤(闘場試験) 登録※ 施用鼻 施用 人 畜 状況 水星 (g/d)(′/d) 魚毒性 商 品 名 有効成分 (リゾクトニア性春はげ症) ・モソガード水和剤 モンカット水和剤 ロブラー・ルフロアプル グランサー水和剤 グランサー粒剤 グラステン水和剤 グラステン粒剤 バシバッチ水和剤 A B A A A B B B 普普普普普普普普 ジクロメジン フルトラニノレ イプロジオン トルクロホスメチル トルクロホスメチル フルトラニル廿イソプロチオラン フルトラニル・イソプロチオラン メプロニル・プロピコナゾール 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 1 0 2 0 2 2 2 ] ] ﹁﹂ Ⅲ Ⅲ Ⅱ Ⅱ Ⅱ−1−1 Ⅱ ■=﹂ ﹁ ∴ ﹁し (菓腐病;通称 ラージパッチ) A A B B A B B 普普普普普普普 モンガード水和剤 ロブラール水和剤 モンセレン水和剤 キンセレン粉剤 グランサー粒剤 グラステン粒剤 ロブジマン水和剤 (フェアリーリング病) バイコラール水和剤 ポリオキシ∴/Z水和剤 グラステン水和剤 ジクロメジン イブロジオン ペン′シクロン ペン′シクロソ トルクロホスメチル フルトラニル・イソプロチオラン イブロジオン・マンゼブ ビテルクノール ポリオキシソ→D フルトラニル・イソプロチオラン 0 0 0 0 0 0 0 1 1 1 0 0 0 2 2 2 2 ] ] m山 ■−▲ rl−1・1−1 −・ [ [ B A B 普普普 0 0 0 1 1 1 0 0 0 0 0 0 1 4 2 ※(1991年10月現在) Ⅰ:当該病害に適用あり [:他の芝草病害に適用あり Ⅲ:他の農作物病害に適用あり []:水和剤として適用あり

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第5表 ベントグラスの病害に高い効果を示した殺菌剤(圃場試験) ギ資録グl施川手l主 施用 人 膚 商 品 名 有効成分 状況 水量 (g/ポ)(J/d) 魚毒昭 (英腐病;通称 ブラウンパッチ) 普普普津普通〓普普普普普普普普普普 B B A B A B A A A R∵R〓R A B B B 111111111111111 一 0 0 0 5 5 0 0 0 0 5 5 5 0 0 0 0 1 4 1 0 0 1 1 1 1 0 0 0 1 2 2 5 1 ﹁、﹂﹁ − W‖一‖⋮m‖ − −1 ■1 ▼1 ▼1 T・1 −−−Ⅳ mu−1 − −1 ﹂ ▲■し ベンレーt水和剤 キノンドー水和剤80 モンカート水和剤 キンカット水和剤 ロブラール水和剤 クリー・ソグラス・・ゾル ポリオキンこ/Z.水和剤 トップジンM.水和剤 バリダンン液剤5 コソバードノ水和剤 テンホープ水和剤 ブラウザー.水和剤 DF−191フロアブル滞2 DF−101フロアブル粟2 バンパッチ水和剤 バンパッチ粒剤 (ダラースポッ=病) ルビゲソ水和剤48 RP.ト862Cフロアブル※2 カシマン液剤 ロブラールフロアブル ラリー・水和剤 スミレックス水和剤 CG−174水和剤※2 トップジンMドライ■押アブル ロニラソ水和剤 テンホープ水和剤 DF−191フロアブル※2 バシバッチ水和剤 NF−116水和剤※2 ベノ ミル 8一オヰシキノリソ銅 ジクロメジン フルトラニル イプロジオン メプロニル ポリオキ・シ∵/−D チオファネートメチル バリダマイシソA フルトラニル・メタラキンル フルー・ラニル・−プロピコナゾール フルトラニル・メタラキシルプロピコナゾ一ル イプロジオン・・クアザチソ メプロニルりグアザチン メプロニル・・プロピコナゾール メプロニルりプロピコナゾール B A A A B A B A A B A B A 普普普普普普普普普普普普普 O 1 2 1 ‖ 1 2 い 1 2 1 2 0 0 2 0 0 0 7 0 0 7 0 0 0 0 7 6 6 6 [u Ⅳ [山 ︻=り [=] m‖ m山 廿日 m山 [山 Ⅳ Ⅱ Ⅳ フェナリモル フルコナゾールーシス クアザチン イプロジオン ミクロブタニル プロシミドン プロピコナソ チオファネー ビンクロゾリ フルトラニル イプロジオン メプロ∴=ル・ チオファネー ール ー メチル ン/ プロピコナゾ∴−ル ・グアザチソ プロピコナゾール トメチル・ホセチル

※1第4表の脚注参照,Ⅳ登録なし ※2試験番ぢ

第6表 赤焼病に高い効果を示した殺菌剤(ベントグラス,接種試験) 登録ズ1施用品 施用 商 品 名 有効成分 状況 水量 (g/d)(J/d) A A A A A A A 普普普普普普普 1 1一11⋮ クーサンSP水和剤 アリェッティ水和剤 タチガレン液剤 リドミル粒剤 プレビクー・ルN液剤 シバクリン液剤 RC−707水和剤※2 クロロネブ ホセチル ヒドロキシイソキサゾール メタラキシル プロパモカルブ メタラキシルヒドロキシイソキサゾール ホセチル∪ メタラキシル 0 5 0 0 5 0 0 2 2 2 0 2 2 1 4 ■・1 mu ■・1 Ⅲ−1−1 Ⅳ ※l第5表の脚注参照 ※2試験番号

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香川大学農学部学術報告 第44巻 第1号(1992) 106 供試殺菌剤は,いずれも先に述べた条件を概ね兼ね備えていて,処理回数も少なく,また,魚毒性 でもA頼またほB類である 作用特性に応じた殺菌剤の選択に加え,発生状況に応じた薬剤の選択についても考慮する必要が ある芝草に発生する病害の中には,同一・草種,同一時期に発生するものがあり,これらについて は同時防除が可能である日本芝ではリゾクトニア性春ほげ症と菓腐病(ラ1−ジバッチ)の秋期発 生,ベンtグラスでは薬腐病(ブラウンパッチ),赤焼症とダラ−スポット病の3病害である小リゾ クトニア性春はげ症,薬腐病(ラージパッチ)のいずれに対しても優れた防除効果を示す薬剤とし て,ジクロメジン,tルクロホスメチルおよびフルトラニル・イソプロチオランがあげられる.ベ ントグラスに発生する赤焼病と菓腐病(ブラウンパヅチ)ではフルトラニル・メタラキシルおよび フルトラニル・メタラキシル・プロピコナヅ・−ルが, 赤焼病とダラースポット病ではチオファネ、一 tメチル・ホセチルが,菓腐病(ブラウソパッチっ とダラ血スポット病でほ,メプロニル・プロピ コナゾ・−ル,イブロジオン,イブロジオン・グアザチンがそれぞれあげられる 殺菌剤の作用特性に加え各病害の発生特性および発生時期を総合的に考慮し,効果の高い低毒性 の防除薬剤を発生初期に施用すれば,年間の殺菌剤の投与量と環境汚染の低減を可能にするもので ある‖ 本報で取りあげた殺菌剤の一部ほすでに登録農薬としての適用はあるが,なお,未登録のも のもある.これら殺菌剤の早急な登録が切望される 謝 辞 本研究の機会を与えられた日本植物防疫協会,試剤を供与された各農薬メ・−か−,試験実施にあ たり数々の協力を得たゴルフ場関係老ならびに専攻生の各位に深謝の意を表する

引 用 文 献

(5)反保宏行,谷 利一・:香川大農学報,44,89−95 (1992) (6)反保宏行,谷 利一・,河野悦子:芝草研究,17, 156−164(1989) (7)反保宏行,塚本貸費,谷 利一・,生越 明:芝草研 究,18,125−132(1990) (1991年11月30E]受理) (1)団 和美,反保宏行,谷 利一,上田顕秀:芝草研 究,(投稿中) (2)谷 利一,反保宏行:香川大農学報,40,37−45 (1988) (3)谷 利一・,反保宏行,上田顕秀:芝草研究,17, 165−168(1989) 伍)反保宏行,湊 −イ申,谷 利一・:芝草研究,16, 147−153(1987)

参照

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