サハリンにおける日露共同鳥類標識調査報告
松尾武芳・今野 怜・村上速雄・梅木賢俊
岩崎健二・野田拓男・前田 琢
₁・平井正志
₂*
1999年,2000年,2001年,及び2003年にサハリン中部から南部で日露共同標識調査を実施した. ₈ 月から ₉ 月に延べ43日間行なった調査で44種1,337羽を捕獲した.アオジ(新放鳥483羽),ノゴ マ(同265羽),シマゴマ(同245羽)が多く放鳥された.そのほか,20羽以上の新放鳥が記録され たのはコヨシキリ,ムジセッカ,カラフトムジセッカ,メボソムシクイであった.シマゴマ,ム ジセッカ,カラフトムジセッカは日本で稀な種である.また,上記以外に日本では稀なカラフト ムシクイも13羽が標識された.サハリンと日本間での移動後回収はノゴマ ₃ 例,アオジ ₁ 例,オ オジュリン ₃ 例が得られた.この ₃ 種の調査地周辺の個体群は日本列島を越冬地への主要な経路 のひとつ,あるいは主要な越冬地のひとつとしていることが示唆された.一方,シマゴマ,ムジ セッカ,カラフトムジセッカ及びカラフトムシクイについては日本で回収されていない.これら の種はサハリンから大陸を経て渡るのが主要なルートと考えられる.サハリンは以上のように大 陸への経路と日本列島を通過する経路との分岐に位置すると考えられる. キーワード:回収,カラフトムジセッカ,シマゴマ,スズメ目鳥類,ムジセッカ,渡りルートは じ め に
サハリンは北海道の北に位置するロシア極東で最大の島で,189種の鳥類が繁殖し,うち153種は渡 りをする種とされている(Nechaev 1991).1956年~1998年の間に日本とサハリンの間で得られた鳥 類標識調査(以下,標識調査)による鳥類の移動を示す回収記録は24種319例あり,うち266例を占め るカモ目では比較的多くの情報があるが,スズメ目ではハクセキレイ Motacilla alba 26例,アオジEmberiza spodocephala ₃ 例,ツバメ Hirundo rustica,マヒワ Carduelis spinus,ベニマシコ Uragus
sibiricus各 ₁ 例の記録があるのみで,これまでに得られた知見はごく限られている(鳥類標識調査デー タ管理利用規定に基づく利用許可:山階保全第24-74号). ロシア極東地域で標識調査を行ない,日露間の標識回収記録を増やすことが,鳥類の生息や渡りを 把握する上で重要(尾崎 2010)なことから,日本鳥類標識協会ではロシアの研究機関と共同した標識 調査を計画した.その第 ₁ 弾の1997~2000年のカムチャツカ半島での調査(深井ら 2010)に続くもの として,サハリンでの日露共同標識調査を実施した. 本調査は1999~2001年,及び2003年に行ない,各年の調査結果の概要は日本鳥類標識協会のニュー ス誌で報告されている(松尾 2000,平井 2001,岩崎 2002,今野 2003).本報告は各年の調査結果の 詳細である.なお,本調査で得られた結果の一部は別の論文として発表した(松尾 2013,松尾・梅木 2013, 今野ら 2013a,2013b).本稿ではサハリン中部および南部における主としてスズメ目鳥類の秋の 渡り期における標識調査結果と観察した鳥類,および換羽について報告する. * 責任著者
調査地と調査手法
1.調査概要 1999年から2003年の ₄ 年間に延べ63日間サハリンに滞在し,延べ43日間の標識調査を行なった.全 行程を通じて各所で鳥類の野外観察を行ない,出現鳥類を記録した.観察および調査の期間の歴日は ₈ 月16日から ₉ 月28日までであった. 参加者は1999年が松尾,梅木,2000年が松尾,平井,前田,2001年が松尾,岩崎,野田,2003年が 松尾,村上,今野であった.ロシア側の参加者として1999年,2000年および2001年はサハリン州狩猟 協会のイリヤ・バヤルキン(Ilya P. Boyarkin)氏が期間を通じて同行した.2003年はウラジオストク バンディンググループのアレクサンドル・ポポフ(Alexander B. Popov)氏が参加した. 標識調査に使用した機材は基本的に日本国内の標識調査で使用しているものと同様で,かすみ網は ATX(36 mm メッシュ, ₄ 棚,12 m)および HTX(30 mm メッシュ, ₄ 棚,12 m)を併用した.網 の張り方は北海道東部でノゴマ Luscinia calliope やアオジをおもな捕獲対象とする際の手法にならい, 最下段の棚糸は多くの場合地面より 10 cm ないし 15 cm 程度の高さの低目に設定した.荒天時以外は 日の出直前から日没まで調査を継続し,気象条件などに応じて見回りの間隔を調整し鳥が弱らぬよう 留意した.誘引には音楽再生装置を接続した携帯型アンプ付きスピーカを最大で ₃ 台用いた.誘引音 声の使用状況の詳細は別報告(今野ら 2013b)を参照されたい.そのほか鳥類の観察には双眼鏡と望 遠鏡を用いた. サハリンの地方標準時(ウラジオストク時間)は日本よりも ₂ 時間進んでいるが,サハリンと北海 道の経度はほぼ同じであり,体感的な時差はなかったので本報告の記述は日本時間とした.調査を行 なった ₈ 月中旬~ ₉ 月下旬の日の出は ₄ 時20分頃~ ₅ 時20分頃,日の入りは18時40分頃~17時15分頃 だった. 2.調査地 標識調査は以下の ₈ ヶ所で行なった(図 ₁ ,表 ₁ ).なお,調査地はアルファベット ₃ 文字の略号で 示す.なお,標識調査地では周辺も含めて鳥類を観察し出現鳥類を記録した.モグチ川 Moguchi 河口(略号:Mog):クリリオン半島東岸の南端近く,エゾマツ Picea jezoensis,ト ドマツ Abies sachalinensis 林に隣接したオオハナウド Heracleum lanatum,オニシモツケ Filipendula
kamtschaticaなどの高茎草本の草地.誘引のためノゴマ,アオジ等の囀り音声を使用した.
トニノアニワ半島スヴォボドノエ Svobodnoe 湖(略号:Svo):ツナイチャ湖の南に接する湖畔,カラ フトイバラ Rosa marretii,ナガボノシロワレモコウ Sanguisorba tenuifolia,ヨモギ類などの草地, およびヨシ Phragmites australis,スゲ類,サワギキョウ Lobelia sessilifolia などの湿性草地.誘引の ためノゴマ,カシラダカ Emberiza rustica の囀り音声を使用した.
ソロヴィヨフカ Solov'evka 近郊(略号:Sol):コルサコフの北約 10 km のアニワ湾に面した平地で, 草丈 1.5 m 程のナガボノシロワレモコウを主とした高茎草本とヨシの混じる草地.誘引のため,ノ ゴマ,アオジ,アトリ Fringilla montifringilla の囀り音声を使用した.
ロパティノ Lopatino 岬(略号:Lop):ネヴェリスク Nevel'sk の南約 ₈ km で,海岸段丘上の牧草地と 針広混交林に挟まれた軍用地跡の平坦地で,ハンゴンソウ Senecio cannabifolius をおもとする高茎
草本とササ類よりなる草丈 0.6~0.7 m の草原が優占し,高さ 1.5 m 程のカラフトイバラ群落や樹 高 ₂~ ₈ m のヤナギ類が混在する.誘引にはおもにノゴマ,カシラダカ,アオジの囀り音声を使用 した.
ネフスコエ Nevskoe 湖畔(略号:Nev):ポロナイスク市街の東約 20 km のネフスコエ湖とテルペニ ヤ湾を隔てる砂嘴上に位置し,周囲には砂丘草原,シラカンバ Betula platyphylla,グイマツ Larix
図 ₁ .今回の調査地.
標識調査地は黒丸,下線で示す.
Fig. 1. Banding and observation sites of the present study.
The southern half of Sakhalin Island is shown. Banding sites are identified by closed circles and are underlined.
ネフスコエ湖 Lake Nevskoye (Nev) ポロナイスク Poronaysk (Por) ザオゼルノエ Zaozernoe (Zao) テルペニヤ湾 Terpeniya Bay ロパティノ岬 Cape Lopatino (Lop)
コルサコフ Korsakov (Kor) アニワ湾 Aniva Bay ソロヴィヨフカ
Solov’evka (Sol) ユジノサハリンスクYuzhno-Sakhalinsk
ホムトヴォ Khomutovo (Kho) ガステッロ Gastello (Gas) ロソセイ湾 Lososey Bay ススヤ川 Susuya River (Sus) レビャジエ湖
Lake Lebyazhye (Leb)
日本海 Sea of Japan
オホーツク海 Sea of Okhotsk
タランカ川 Taranka River (Tar)
モグチ川
Moguchi River (Mog)
クリリオン岬 Cape Kril’on
アニワ岬 Cape Aniva
スヴォボドノエ湖 Lake Svobodnoe (Svo)
ツナイチャ湖 Lake Tunaycha (Tun)
49°N
46°N
142°E
表 ₁ . 標 識 調 査 地 一 覧 . Ta bl e 1. O ut lin e of b an di ng s ite s. A bb re -vi at io n B an di ng Si te La tit ud e Lo ng itu de A lti tu de Ve ge ta tio n St ud y pe ri od M ax im um n o. o f m is t n et u se d Su rr on di ng s 略 号 調 査 地 名 北 緯 東 経 高 度 植 生 調 査 期 間 使 用 し た か す み 網 数 広 域 環 境 N E (m ) be gi n on en d on A T X H T X M og M og uc hi R iv er 46 °0 5́ 14 2° 12 ́ < ₅ al th er bo sa 19 99 /9 /4 19 99 /9 /7 15 ₀ Fo re st , G ra ss la nd , S ea sh or e, R iv er モ グ チ 川 河 口 高 茎 草 地 林 , 草 地 , 川 , 海 岸 Sv o La ke S vo bo dn oy e 46 °4 2́ 14 3° 23 ́ < ₅ dr y gr as sl an d 19 99 /9 /9 19 99 /9 /1 1 13 ₀ Fo re st , G ra ss la nd , M ar sh , T id al fl at , L ak e ス ヴ ォ ボ ド ノ エ 湖 w et g ra ss la nd 林 , 草 地 , 沼 地 , 干 潟 , 湖 乾 性 草 地 , 湿 性 草 地 So l So lo v' ev ka 46 °4 3́ 14 2° 44 ́ < ₅ al th er bo sa 19 99 /9 /13 19 99 /9 /13 14 ₀ Fo re st , G ra ss la nd , M ar sh , T id al fl at ソ ロ ヴ ィ ヨ フ カ 高 茎 草 地 20 00 /9 /1 6 20 00 /9 /1 7 8 ₀ 林 , 草 地 , 沼 地 , 干 潟 20 00 /9 /28 20 00 /9 /28 8 ₀ Lo p C ap e Lo pa tin o 46 °3 5́ 14 1° 48 ́ 40 al th er bo sa 20 00 /9 /1 9 20 00 /9 /2 5 17 ₀ Fo re st , G ra ss la nd , S ea sh or e ロ パ テ ィ ノ 岬 dw ar f b am bo o bu sh 林 , 草 地 , 海 岸 高 茎 草 地 , 笹 原 N ev La ke N ev sk oe 49 °1 9́ 14 3° 26 ́ < ₅ al th er bo sa 20 01 /9 /8 20 01 /9 /13 25 ₀ F or es t, G ra ss la nd , M ar sh , T id al fl at , R iv er , L ak e, La ke a nd S ea sh or e ネ フ ス コ エ 湖 畔 re ed be d 高 茎 草 地 , ヨ シ 原 林 , 草 地 , 沼 地 , 干 潟 , 川 , 湖 , 海 岸 G as G as te llo 49 °0 6́ 14 2° 58 ́ < ₅ gr as sl an d 20 01 /9 /1 4 20 01 /9 /1 6 16 ₀ Fo re st , G ra ss la nd , S ea sh or e ガ ス テ ッ ロ 草 地 林 , 草 地 , 海 岸 K ho K ho m ut ov o 46 °5 3́ 14 2° 44 ́ 40 al th er bo sa 20 03 /8 /1 7 20 03 /8 /1 9 9 ₈ Fo re st , G ra ss la nd , R iv er , T ow n ホ ム ト ヴ ォ ga lle ry fo re st 林 , 草 地 , 川 , 市 街 地 高 茎 草 地 , 河 畔 林 Po r Po ro na ys k 49 °1 3́ 14 3° 02 ́ < ₅ al th er bo sa 20 03 /8 /20 20 03 /9 /1 18 ₅ F or es t, G ra ss la nd , M ar sh , T id al fl at , R iv er , S ea -sh or e, T ow n ポ ロ ナ イ ス ク ga lle ry fo re st 高 茎 草 地 , 河 畔 林 林 , 草 地 , 沼 地 , 干 潟 , 川 , 海 岸 , 市 街 地
gmelinii,ハイマツ Pinus pumila 等の林,入江にはヨシ原が広がっていた.網場は草丈 ₂ m 以上の ヨシ原とシラカンバ疎林内の草丈約 ₁~1.5 m の草地に設けた.誘引のため ₃ 時頃~ ₅ 時頃までノ ゴマ,その後10時頃までカラフトムジセッカ Phylloscopus schwarzi,アオジ,オオジュリン Emberiza
schoeniclusなどの囀り音声を使用した.そのほか夜間にコノハズク Otus scops の鳴き声で誘引した.
ガステッロ Gastello(略号:Gas):ポロナイスク市街の南西約 15 km に位置する海岸から約 200 m 内 陸の平地で,網場はヤナギ属 Salix 木本の疎林間にある草地に設けた.誘引のためノゴマ,アオジ のほか,コヨシキリ Acrocephalus bistrigiceps,アカマシコ Carpodacus erythrinus の囀り音声を使用 した. ホムトヴォ Khomutovo(略号:Kho):ユジノサハリンスクの南約 10 km に位置し,ヤナギ属,ハン ノキ属 Alnus の木本よりなる樹高 10 m 程の河畔林と隣接する草丈 1.5 m 程のヨモギ属 Artemisia や,アザミ属 Cirsium の草本,セリ科 Umbelliferae などの高茎草本よりなる草地を網場とした.誘 引のためシマゴマ Luscinia sibilans,ノゴマ,アオジのほか,コヨシキリ,カラ類の囀り音声を使用 した.そのほか夜間にコノハズク Otus scops の鳴き声で誘引した. ポロナイスク Poronaysk(略号:Por):ポロナイスク市街の西 ₄ km に位置し,ヤナギ類,ハンノキ 類の河畔林と隣接するヤナギ類の幼樹とヨモギ類などよりなる草丈 1.5~ ₂ m の低木まじりの草地 を網場とした.誘引はシマゴマとノゴマの囀り音声を用いたほか,夜明け後はコヨシキリ,アオジ, カラ類などの音声を使用し,また,夜間コノハズクを誘引した. 鳥類の観察は上記の調査地のほか,付表 ₁ に示した地点で行なった. 3.捕獲個体の記録項目と捕獲数の集計方法 種の記載については調査時の最新版であった日本鳥類目録改訂第 ₆ 版(日本鳥学会 2000)に従った. 捕獲した個体は種を識別した後,渡りを調べるため足環を付し,形態計測などを行ない放鳥した.計 測は,翼長(自然翼長と最大翼長),尾長,嘴峰長(露出嘴峰長と全嘴峰長),跗蹠長,体重について 行ない,個体ごとにすべて,もしくは一部の項目を計測した.計測手法は Svensson(1992),山階鳥 類研究所標識研究室(1991)に従い,尾長は尾羽中央対の生え際の皮膚から,最長尾羽先端までの体 軸と平行な直線距離を計測した.体重以外の計測にはノギスまたは物差し(全ての個体の最大翼長と, 一部個体の尾長)を用い,ノギスでは 0.1 mm 単位,物差しでは 0.5 mm 単位で数値を読み取った. 体重についてはバネ秤またはデジタル式の上皿秤を用い,0.2 g もしくは 0.1 g 単位で測定した.一部 の個体では頭骨の骨化指標を ₅ 段階で記録し(山階鳥類研究所鳥類標識室 1991,以下頭骨とする),風 切を換羽していた場合には0-5の ₆ 段階で換羽スコアを記録した(山階鳥類研究所鳥類標識室 1991). 初列風切は内側(近位)から外側(遠位)へ,次列風切は外側から内側へと計数し,文中では初列風 切第 ₁ 羽は P1,次列風切第 ₁ 羽は S1 のように略記した.足環は1999年,2000年および2001年は環境 省のものを用いた.2003年は Russian Ring Center(Moscow)のものを使用したが,提供された足環 は内径 ₃ mm程の ₁ 種類だったため,ムジセッカPhylloscopus fuscatus,カラフトムシクイP. proregulus, メボソムシクイ P. borealis,コサメビタキ Muscicapa dauurica,アカハラ Turdus chrysolaus について は標識せずに放鳥した.
2003年に標識しなかった種の捕獲数について,これらの種を再び捕獲した場合,同一の個体か否か 区別できないため,再捕獲の可能性があるが,すべて新捕獲として扱った.また,種毎の新放鳥総数
の算出に際してはこれらの標識しなかった種の捕獲数も含めた. 捕獲数の多かったノゴマ,シマゴマ,アオジについて齢比を求めた.齢は幼羽と第 ₁ 回冬羽の個体 を幼鳥,それ以外を成鳥と定義した. Kho と Por では2003年 ₈ 月に全身が幼羽の個体から第 ₁ 回冬羽 の個体まで様々な換羽段階にある幼鳥を捕獲したことから,主要 ₃ 種について調査日を ₃ ~ ₄ 日毎に 区切り,幼羽の個体と第 ₁ 回冬羽の個体を区別し集計した(図 ₂ ).幼羽後換羽(post-juvenile moult) を行なっている個体については,体羽の羽毛の世代に着目し,幼羽と第 ₁ 回冬羽の羽毛うち,体羽の 外観に占める割合が多い側の区分に振り分けた(図 ₂ ). 本調査が関与した回収記録については山階鳥類研究所保全研究室の協力を得て収集した.
結 果
1.標識調査結果の概要 標識調査では合計44種1,337羽を新放鳥(うち ₅ 種39羽は足環を付さずに放鳥)し, ₈ 種89羽を再捕 獲した(表 2 , 付表 ₃ ).アオジ(新放鳥483羽,新放鳥総数の36%),ノゴマ(同265羽,20%),およ びシマゴマ(同245羽,18%)は放鳥数が多く,この ₃ 種で新放鳥総数の74%を占めた(以下では主要 ₃ 種と記す).アオジとノゴマは調査を行なった ₈ か所すべてで,シマゴマは Svo, Sol, および Nev 除 く ₅ か所で捕獲された.その他で放鳥数が多かったのはコヨシキリ(新放鳥31羽),ムジセッカ(57羽),図 ₂ .2003年に放鳥した幼鳥の羽衣別の放鳥数. Fig. 2. Plumage of juveniles banded in 2003. 9 30 1 10 56 65 19 45 0% 50% 100% 8/17-19 8/20-22 8/23-25 8/26-29 8/30-9/01 割合 月日 Date
シマゴマ Luscinia sibilans 第1回冬羽 1st. winter plumage 幼羽 Juvenile plumage 10 16 6 3 2 2 12 12 27 23 0% 50% 100% 8/17-19 8/20-22 8/23-25 8/26-29 8/30-9/01 割合 月日 Date
ノゴマ Luscinia calliope 第1回冬羽 1st. winter plumage 幼羽 Juvenile plumage 16 10 4 2 1 1 3 2 0% 50% 100% 8/17-19 8/20-22 8/23-25 8/26-29 8/30-9/01 割合 月日 Date
アオジ Emberiza spodocephala 第1回冬羽 1st. winter plumage 幼羽 Juvenile plumage
表 ₂ .新放鳥数
Table 2. Number of newly banded bird in the present study.
Newly banded
Banding site 標識調査地
Mog Svo Sol Sol Lop Nev Gas Kho Por Total
種名 Latin name 1999 1999 1999 2000 2000 2001 2001 2003 2003 1 ハリオシギ Gallinago stenura 1 1 2 アリスイ Junx torquilla 1 4 5 3 ヒバリ Alauda arvensis 8 8 4 ツメナガセキレイ Motacilla flava 4 4 5 ビンズイ Anthus hodgsoni 4 1 4 9 6 モズ Lanius bucephalus 3 3 7 コマドリ Erihacus akahige 1 1 2 8 シマゴマ Luscinia sibilans 2 1 4 19 219 245 9 ノゴマ Luscinia caliope 7 9 1 5 37 54 33 15 104 265 10 コルリ Luscinia cyane 3 3 11 ルリビタキ Tarsiger cyanurus 3 1 5 9 12 ノビタキ Saxicola torquata 2 2 7 1 12 13 アカハラ Turdus chrysolaus 3 3 14 マミチャジナイ Turdus obscurus 2 2 15 ウグイス Cettia diphone 1 5 6 16 エゾセンニュウ Locustella fasciolata 1 1 2 17 シベリアセンニュウ Losuctella certhiola 1 1 18 シマセンニュウ Locustella ochotensis 3 1 1 1 6 19 マキノセンニュウ Losustell lanceolata 2 1 3 20 コヨシキリ Acrocephalus bistrigiceps 2 3 7 3 4 4 8 31 21 ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 23 8 26 57 22 カラフトムジセッカ Phylloscopus schwarzi 10 7 17 34 23 カラフトムシクイ Phylloscopus proregulus 8 1 2 1 1 13 24 メボソムシクイ Phylloscopus borealis 9 6 1 6 22 25 キクイタダキ Regulus regulus 1 1 26 キビタキ Ficedula narcissina 3 1 4 27 ムギマキ Ficedula mugimaki 2 2 28 エゾビタキ Muscicapa griseisticta 5 5 29 コサメビタキ Muscicapa dauurica 3 1 1 2 7 30 ハシブトガラ Parus palustris 2 1 6 2 1 12 31 コガラ Parus montanus 1 2 1 4 32 ヒガラ Parus ater 1 1 2 33 シジュウカラ Parus major 1 1 34 ゴジュウカラ Sitta europaea 2 2 12 16 35 コホオアカ Emberiza pusilla 2 2 36 シマノジコ Emberiza rutila 1 1 37 アオジ Emberiza spodecephala 32 17 2 63 288 8 12 24 37 483 38 クロジ Emberiza variabilis 2 2 1 5 39 オオジュリン Emberiza shoeniclus 16 16 40 カワラヒワ Carduelis sinica 1 3 1 5 41 マヒワ Carduelis spinus 1 1 42 ベニマシコ Uragus sibiricus 3 7 1 1 6 18 43 ウソ Pyrrhula pyrrhula 5 5 44 シメ Coccothraustes coccothraustes 1 1 Total 69 49 4 68 397 123 87 82 458 1337 Number of species 15 12 3 2 23 12 15 14 21 44
カラフトムジセッカ(34羽),メボソムシクイ(22羽)で,これらは ₃ か所以上の調査地で捕獲され た.また,サハリンで稀な種としてはハリオシギ Gallinago stenura,シマノジコ Emberiza rutila,コ ホオアカ E. pusilla などを捕獲,放鳥した. 標識調査以外では141種を観察した(付表 ₄ ).標識調査の結果とあわせ ₄ 年間の調査で記録した鳥 類は153種であった. なお,スズメ目と前述のハリオシギ以外の鳥の観察結果については付録 ₅ に記載した. 2.調査地ごとの捕獲状況 調査地ごとの捕獲状況を表 ₂ および付表 ₂ に示し,日別の集計を付表 ₃ に示す. Mog,Svo,Sol:10羽以上新放鳥した種はアオジのみで,Sol でのアオジの捕獲数は Lop についで多 かった. Lop:10羽以上新放鳥した種はノゴマとアオジだった.アオジは同地での捕獲が突出して多かったほ か,Lop のみで捕獲した種が ₇ 種あった. Nev:10羽以上新放鳥した種はノゴマ,ムジセッカ,オオジュリンだった.日毎の捕獲数は最多でも 新放鳥38羽と少なかった.ノゴマとムジセッカの捕獲数はともに Por についで多かったほか,オオ ジュリンは Nev のみで捕獲された. Gas:10羽以上新放鳥した種はノゴマ,カラフトムジセッカ,アオジだった. Kho:10羽以上新放鳥した種はシマゴマ,ノゴマ,アオジだった.シマゴマの捕獲数は Por についで 多かった. Por:10羽以上新放鳥した種はシマゴマ,ノゴマ,ムジセッカ,カラフトムジセッカ,ゴジュウカラ Sitta europaea,アオジだった.シマゴマ,ノゴマ,カラフトムジセッカは同地での新放鳥が突出し ていたが,アオジは比較的少なかった. 3.各種の記録 ここでは記録状況に特筆すべき点のあった種と,捕獲した種のうち羽衣,換羽等を記録した一部の 種について述べる.亜種については特に触れたもの以外については精査しなかった.得られた計測値 は付表 ₆ に示した.また,スズメ目の種についてサハリンでの繁殖状況を付表 ₇ に示す.なお,スズ メ目とハリオシギ以外の種については付録 ₅ に掲載した. ハリオシギGallinago stenura:Mogで1999年 ₉ 月 ₆ 日に ₁ 羽を捕獲した.捕獲した個体の尾羽は右13枚, 左12枚で,そのうち外側の右 ₈ 枚と左 ₇ 枚は極端に細く針状であった.枚数は全部で25枚であった が,抜けた跡は見当たらなかった.この特徴からハリオシギと同定した(山階鳥類研究所標識研究 室 1988).中雨覆と大雨覆には白っぽいバフ色の羽縁があり,最内側中雨覆の横帯は平行ではなく 曲がっており,軸班は明瞭ではなかった.初列風切は褐色で明瞭に淡いバフ色の縁取りがあり, Prater et al.(1977)の記載と一致した.脚は青緑灰色であった.これらの羽衣から幼鳥と判定した. 性別は不明であった.本種はオホーツク海北岸を含む大陸東部で繁殖するが(Hayman et al. 1986), サハリンでは繁殖しておらず,Nechaev(1991)はサハリンでは稀であるとしている.
ヒバリ Alauda arvensis:Lop で2000年 ₉ 月19日,20日,22日,23日,および25日に計 ₈ 羽捕獲し,同 年 ₉ 月23日には Lop で南下する群れを観察した. ハクセキレイ:捕獲はできなかったが,Lop では2000年 ₉ 月23日に南下する群れを観察した. シマゴマ: ₈ 月中旬から ₉ 月下旬まで継続して捕獲されたが,ほとんどは ₈ 月中旬から ₉ 月初めの捕 獲だった.合計245羽を捕獲したが,捕獲数は Por が219羽と突出して多く,次に Kho で19羽であっ た.捕獲した個体の調査で得られた知見については別報告(今野ら 2013a)を参照されたい. ノゴマ: ₈ 中旬から ₉ 月下旬まで継続して捕獲され,特に多数が捕獲された期間はなかった. Kho で 2003年 ₈ 月17日に捕獲した成鳥 ₂ 羽のうち ₁ 羽では冬羽への換羽は始まっておらず,Por で2003年 ₈ 月21日に捕獲した雌成鳥 ₁ 羽には抱卵斑を認めた.捕獲した幼鳥の性比は偏っており,喉の羽色 の違いにより決定した性は,雌63羽に対して雄は142羽だった. コルリ Luscinia cyane:Kho で2003年 ₈ 月18,19日に幼鳥 ₃ 羽を捕獲した.すべて第 ₁ 回冬羽への換 羽を終了していた. ルリビタキ Tarsiger cyanurus:Por で2003年 ₈ 月22日~ ₈ 月31日間に捕獲した幼鳥 ₅ 羽は全身が幼羽 だった. アカハラ:Por で2003年 ₈ 月24日と31日に幼鳥 ₃ 羽を捕獲した.いずれも全身が幼羽だった. ツグミTurdus naumanni:Lopの見晴のよい牧草地で,南へ飛び続ける移動する群れを観察した.2000年 ₉ 月22日には早朝から昼頃にかけて ₇ 羽~30羽程の群れが通過した.本種の繁殖はサハリンでは確 認されていない(Nechaev 1991). エゾセンニュウ Locustella fasciolata:Kho で2003年 ₈ 月21日に捕獲した幼鳥 ₁ 羽は全身幼羽で尾羽は 伸長中だった. シベリアセンニュウ Locustella certhiola:Por で2003年 ₈ 月27日に幼鳥 ₁ 羽を捕獲した.頭骨は B 段階 で舌斑があった.本種はサハリンでは迷鳥とされ,1986年 ₅ 月の採集記録があるのみである (Nechaev 1991).
マキノセンニュウ Locustella lanceolata:2001年に Gas と Nev で幼鳥を計 ₃ 羽捕獲した.Nev で同年 ₉ 月 11日に捕獲した個体の換羽状況は,P1-5 は旧羽,P6-7 と P10 は新羽,P8-9 は伸長中,S1-5 は旧 羽,S6 は伸長中,S7-9 は新羽で,頭骨は B 段階だった.ほかの ₂ 羽の頭骨は B 段階で,風切を含 む換羽はしていなかった.
コヨシキリ:Lop で2000年 ₉ 月19~24日に捕獲した幼鳥 ₇ 羽の頭骨は B または C 段階だった.Por で 2003年 ₈ 月28日に捕獲した ₃ 羽は完全換羽の途中で,初列風切の換羽スコア(山階鳥類研究所鳥類 標識室 1991)は,成鳥 ₁ 羽では P1-8= ₅ ,P9= ₄ ,P10= ₃ の合計47,幼鳥 ₂ 羽では P1-7= ₅ , P8= ₄ ,P9-10= ₃ の合計45と,P1-6= ₅ ,P7= ₄ ,P8= ₃ ,P9= ₂ ,P10= ₁ の合計40だった. ムジセッカ:Nev,Gas,Por で ₈ 月下旬から ₉ 月中旬に57羽を捕獲した.Nev では2001年 ₉ 月 ₉ 日に 10羽を捕獲し,同年 ₉ 月10日~12日には囀りを聞いた.本種とカラフトムジセッカの捕獲した個体 の調査で得られた知見については別報告(今野ら 2013a)を参照されたい. カラフトムジセッカ:Gas,Kho,Por で ₈ 月中旬から ₉ 月中旬に34羽を捕獲した.Gas では2001年 ₉ 月 16日に同地で捕獲した10羽のうち ₉ 羽を捕獲した.そのほか Gas,Kho,Por,Tar で観察した. カラフトムシクイ:Mog での ₈ 羽を始め ₅ か所で合計13羽を捕獲した.Kho で2003年 ₈ 月17日に捕獲 した幼鳥は換羽中で,頭部に幼羽が残存しており風切と尾羽は全て未換羽だった.Por で2003年 ₈ 月23日に捕獲した成鳥は全身を換羽中で,初列風切の換羽スコアは P1-3= ₅ ,P4= ₄ ,P5= ₃ , P6= ₂ ,P7-10= ₀ の合計24で,尾羽は全て伸長中だった.そのほか,Nev で2001年 ₉ 月 ₈ 日~ ₉ 日 に囀りを聞いたほか,Por では2001年 ₈ 月29日にエナガ Aegithalos caudatus,ハシブトガラ Parus
palustrisとともに混群を形成していた. メボソムシクイ:Por で2003年 ₈ 月21日に捕獲した成鳥は体羽を広く換羽中だった. ₈ 月22日~27日 捕獲の幼鳥 ₄ 羽の頭骨はAもしくはB 段階だった.そのほか,KhoとPor 周辺では2003年 ₈ 月20日~ 31日にかけて断続的に囀りを聞いた.鳴き声はいわゆる「ジジロ鳴き」であり,亜種メボソムシク イ P. b. xanthodryas の鳴き声とは異なっていた.Nechaev(1991)はサハリンで普通に繁殖するの は,基亜種 P. b. borealis としている. ムギマキ Ficedula mugimaki:Lop で2000年 ₉ 月22~23日に雄幼鳥 ₂ 羽を捕獲した. ₂ 羽の外側大雨覆 に残る幼羽はそれぞれ ₂ 枚と ₇ 枚であった.前者の頭骨は B 段階だった.本種はサハリンで少数繁 殖し,南部では稀とされている(Nechaev 1991). エゾビタキ Muscicapa griseisticta:Nev で2001年 ₉ 月11日に幼鳥 ₅ 羽を捕獲した.同日は周囲で多く の個体を観察した.外側大雨覆に残る幼羽は ₃ 枚が ₃ 羽, ₁ 枚が ₁ 羽で, ₁ 羽は不明だった.頭骨 は ₂ 羽についてのみ確認し,ともに B 段階だった.そのほか Sol で観察し,2000年 ₉ 月17日には多 かった.本種はサハリンでおそらく繁殖するとされる(Nechaev 1991).
メジロ Zosterops japonicus:捕獲はできなかったが Lop で2000年 ₉ 月24日に声を聞いた.そのほか Por で2003年 ₈ 月25日に本種の可能性がある囀りを聞いた.本種はサハリンでは最南部で稀に繁殖する のみとされる(Nechaev 1991).
コホオアカ:Lop で2000年 ₉ 月24日に幼鳥 ₂ 羽を捕獲した.サハリンでは迷鳥とされ1914年10月の採 集記録があるのみである(Nechaev 1991). シマノジコ:Mog で1999年 ₉ 月 ₅ 日に ₁ 羽を捕獲した.詳細は別に記載する(松尾・梅木 2013). アオジ: ₈ 月中旬から ₉ 月下旬まで継続して捕獲され, ₉ 月下旬には特に捕獲数が多かった.2003年 の Kho と2000年の Lop で ₈ 月に捕獲した成鳥は,磨滅した夏羽か冬羽への換羽中で,そのうち雄成 鳥10羽は全て亜種アオジ E. s. personata だった.捕獲した幼鳥の頭部の羽色から判断した性比は,雌 195羽に対し雄179羽だった.サハリンでは南部~中部に亜種アオジが,北部には亜種シベリアアオ ジ E. s. spodocephala が分布するとされる(Nechaev 1991).今回の調査では亜種シベリアアオジは 確認できなかった.なお,Nchaev(1991)は亜種シベリアアオジの学名として E. s. extremiorientis を採用している. カワラヒワ Carduelis sinica:Por で2003 年 ₈ 月31日に捕獲した成鳥 ₁ 羽は全身が磨滅した夏羽で冬羽 への換羽は始まっていなかった. マヒワ:Mog で ₁ 羽捕獲し,Sol で2000年 ₉ 月17日に200羽以上が高茎草本に群がっているのを観察し た. ウソ Pyrrhula pyrrhula:Por で2003年に ₅ 羽を捕獲した.うち成鳥 ₄ 羽は雄で,胸の羽色から亜種ア カウソと考えられた.同年 ₈ 月31日に捕獲した幼鳥は幼羽から第 ₁ 回冬羽への換羽中だった. シメ Coccothraustes coccothraustes:Por で2003年に雌成鳥 ₁ 羽を捕獲し,同年 ₈ 月27日に10羽程の群れ を観察した.本種のサハリンでの繁殖分布は局所的とされる(Nechaev 1991).
ホシガラス Nucifraga caryocatactes:捕獲はできなかったが Svo で1999年 ₉ 月 ₉ 日に ₆ 羽,Nev で2001年 ₉ 月11日に ₃ ~ ₄ 羽の小群で移動しているのを観察した. 4.捕獲個体の齢比と幼鳥の羽衣の変化 主要 ₃ 種について捕獲個体に占める成鳥の割合は,アオジが4.6%,ノゴマが5.7%であった.シマ ゴマの成鳥は2003年 ₈ 月に Por で ₄ 羽捕獲したのみで捕獲数に占める割合はわずかに1.6%だった(表 ₄ ). シマゴマは ₈ 月17日~19日には幼鳥の約半数が幼羽だったがその後幼羽の割合は急速に減少し, ₈ 月 23日~25日以降はほとんどが第 ₁ 回冬羽となった.ノゴマは ₈ 月17日~19日には ₈ 割が幼羽で,その 後第 ₁ 回冬羽の割合は徐々に増加したが幼羽の個体は ₈ 月末まで継続して捕獲された.アオジは ₈ 月 23日~25日でも半数以上が幼羽だった(図 ₂ ).
5.回収記録
回収記録を表 ₃ と図 ₃ に示す.宮城県で放鳥されたオオジュリン ₁ 羽をネフスコエ湖畔で再捕獲し た.このほか現地調査中に放鳥した個体がその後日本で回収されたものはノゴマ ₃ 例(北海道 ₂ 例, 新潟県 ₁ 例),アオジ ₁ 例(新潟県),オオジュリン ₂ 例(大阪府と茨城県)の合計 ₆ 例であった.
表 ₃ .回収記録.
Table 3. Recovery of birds in this study.
Species Newly banded and released Recovered Distance Days passed
種名 Ring Number Date (yy/mm/dd) Location Date (yy/mm/dd) Location (km) 足環番号 放鳥年月日 放鳥地 再捕獲年月日 再捕獲地 移動距離 経過日数 ノゴマ Luscinia calliope
03C - 80404 2000/9/24 Cape Lopatino, Sakhalin,
Russia (Lop) 2000/10/23
Tainai, Niigata, Japan
新潟県胎内市関沢 974 29
XS - 89373 2003/8/26 Poronaysk, Sakhalin,
Russia (Por) 2003/9/23 Ishikari, Hokkaido, Japan北海道石狩市生振 684 28 XS - 89402 2003/8/29 Poronaysk, Sakhalin, Russia (Por) 2003/9/22 Tomakomai, Hokkaido, Japan 北海道苫小牧市植苗 735 24 アオジ Emberiza spodocephala
02M - 82954 2000/9/22 Cape Lopatino, Sakhalin,
Russia (Lop) 2003/10/27 Kita-ku, Niigata, Japan 新潟市北区 991 1,130 オオジュリン Emberiza schoeniclus
02P - 60323 2001/9/9 Lake Nevskoe, Sakhalin,
Russia (Nev) 2001/11/2 Takatsuki, Osaka, Japan大阪府高槻市鵜町 1,731 54 02P - 60343 2001/9/12 Lake Nevskoe, Sakhalin,
Russia (Nev) 2001/11/24 Mitsukaido, Ibaraki, Japan 茨城県水海道市菅生沼 1,515 73 02J - 06056 1997/10/30 Tajiri, Miyagi, Japan
(宮城,田尻) 2001/9/10 Lake Nevskoe, Sakhalin, Russia (Nev) 1,264 1,411 宮城県遠田郡田尻町
表 ₄ .新放鳥における成鳥と幼鳥の個体数.
Table 4. Number of adults and juveniles in newly banded birds.
齢 調査地 Study site 合計
種名 Species Age Mog Svo Sol Lop Nev Gas Kho Por Total
シマゴマ Ad. 0 0 0 0 0 0 0 4 4
Luscinia sibilans Juv. 2 0 0 1 0 4 19 215 241
ノゴマ Ad. 0 0 3 1 3 2 3 3 15
Luscinia calliope Juv. 7 9 3 36 51 31 12 101 250
アオジ Ad. 0 0 0 0 0 0 8 14 22
考 察
1.サハリン中南部の鳥類相と渡り 本調査で確認したスズメ目鳥類は57種で(表 ₂ ),そのうちサハリン中部~南部(中南部)で45種が 普通に繁殖, ₆ 種が稀もしくは局所的に繁殖, ₇ 種が繁殖しないとされる種だった(Nechaev 1991). 中南部では76種のスズメ目鳥類の繁殖が確認されており,そのうち53種が普通に繁殖するとされてい る(Nechaev 1991).つまり本調査では確認した種のうち90%(51種(前述の45種+ ₆ 種)/57種)が 繁殖する種であり,普通に繁殖する種のうち85%(45種/53種)を確認した.よって本調査の結果は おもにサハリン中南部の繁殖期の鳥類相を反映していたと考えられる. サハリン中南部のスズメ目の鳥類相と北海道のそれを比較すると,共通点とともに大きく異なる点 も確認された.各種をサハリンと北海道での繁殖状況(Nechaev 1991,藤巻 2000,日本鳥学会 2000) を基準として区分して考察し記述する. 区分 ₁ .サハリン中南部で繁殖するが北海道では繁殖しない種. この区分に含まれる種で多数が捕獲された種はシマゴマ,カラフトムジセッカ,ムジセッカ,カラ フトムシクイであった.これらが多数捕獲された点からサハリン中南部の鳥類相は北海道のそれと大 図 ₃ .ノゴマ,アオジおよびオオジュリンの回収. a:ノゴマの回収,b:アオジおよびオオジュリンの回収. Fig. 3. Recovery records obtained in the present study.a (left): Recovery of Siberian Rubythroat Luscinia calliope. b (right): Recovery of Black-faced Bunting Emberiza spodocephala (bold line), and Reed Bunting E. shoeniclus (thin line for short-term record, and dashed for long-term record).
ノゴマ短期回収
オオジュリン短期回収
オオジュリン長期回収 ア オジ短期回収
きく異なる点があると考えられる.そのほか ₂ 個体が捕獲されたムギマキがこの区分に当てはまるで あろう.これらは移動の時期にも日本で記録されることは少ない.今回標識したこれら ₅ 種の回収は 245羽を放鳥したシマゴマも含めて全くなく,ほぼ同数の265羽を放鳥し ₃ 羽が日本で回収されたノゴ マと対照的だった.山階(1941)と Nechaev(1991)はこれらの種はサハリンから北海道を経ずに大 陸の沿海地方あるいは中国東北部を渡ると推定している.今回の結果はその説を支持するものであっ た.また,これら ₅ 種はサハリン以外にユーラシア大陸極東部でも繁殖し,アムール川中流沿いでは 標識例もあることから(Heim et al. 2012),大陸内部を渡ると考えられる.また,シマゴマについて は,石沢(1961)が触れているように,少数が日本海岸を渡る可能性があるが,今後標識調査のデー タを精査する必要があろう. この区分に属する鳥類でサハリン中・南部が繁殖分布の南限とされるオオモズ Lanius excubitor,ア カマシコ,カシラダカ,アトリ,ベニヒワ Carduelis flammea は今回確認できなかった.本調査では最 も北の調査地でもサハリンの中部と南部の境界付近(Nev,Por)であった.そのため,これらの種の 分布の南限近くあるいは南限以南での調査になり,確認できなかったのかもしれない.また,シラガ ホオジロ Emberiza leucocephalos についても今回確認できなかった.Nechaev(1991)は同種を島全域 に分布するとしているが,繁殖期の南サハリンでの記録は1959年の採集記録に基づくものであり,現 在では分布が変化しているかもしれない.
区分 ₂ .北海道とサハリン中・南部ともに繁殖する種.
今回多数を捕獲したノゴマ,アオジ,コヨシキリ,オオジュリン,メボソムシクイなど多くの種が この区分に属した.これらの種の多くはロシア沿海地方や中国東北部でも繁殖している(Baker 1997, Byers et al. 1995, Stein 2011, Collar 2005, Nechaev 1991).ノゴマ,アオジ,オオジュリンについては 今回放鳥した個体が日本で回収され,オオジュリンでは日本で放鳥された個体を今回サハリンで回収 した(表 ₃ )ことから,これら ₃ 種のサハリンで繁殖する集団にとって日本列島は主な移動経路の一 つと推定される. この区分はゴジュウカラなど旧北区に広く分布する種,ノゴマ,コヨシキリなど極東から北海道や 本州北部や中部まで分布する種,アカハラなど日本列島を中心としサハリン南部にまで分布する種と いった繁殖分布域の異なる種で構成されている.また,この区分に属する種で,ヒバリ,ウグイス
Cettia diphone,メボソムシクイ,コガラ Parus montanus などは,サハリンと北海道あるいは本州の
個体を別種,もしくは別亜種とする場合がある(Nechaev 1991, Thönen & Fujimaki 1995).また,同 一の種とされている場合でも,形態や遺伝的手法で種内の個体群が識別できれば,サハリンと北海道 で鳥類相の明確な違いが存在する可能性もある. 区分 ₃ .北海道で繁殖するが,サハリンでは繁殖しない種. この区分はヒヨドリ Hypsipetes amaurotis などが当てはまり,日本列島からサハリンに至る間のう ち,北海道を分布の北限とする種であり,本調査でもこれらの種は確認できなかった. 区分 ₄ .サハリン中・南部,北海道ともに繁殖しない種. ツグミ,コホオアカ,シマノジコがこの区分に当たる.この区分の種は,おもにサハリン北部より
も北で繁殖する種である.渡りの経路の違いがサハリン中南部や日本列島での記録に反映されている と考えられる.サハリンや北海道が重要な移動経路のひとつとなっている種は,ツグミのように両地 域で旅鳥あるいは冬鳥となり,主たる移動経路となっていない種は,コホオアカのように両地域で稀 な種となるのであろう.シマノジコはサハリンと同程度の緯度の大陸内部で繁殖する種であり,サハ リンが通常の移動の経路であるか否かは今後の検討課題である. 2.繁殖分布と渡り経路 Nechaev(1991)はムジセッカ,カラフトムジセッカ,カラフトムシクイ,ノゴマなどは完新世,す なわち氷河期が終わった後に大陸からサハリンへ分布を広げたものとしている.一方,コマドリ,ア オジ(亜種アオジ),クロジ Emberiza variabilis などは日本列島からサハリンへ分布を広げたとしてい る.この推定は過去の種の分布の検証からでなく,現在の生息範囲から推定したものであろう.また 彼はシマゴマの分布拡大については何も述べていないが,シマゴマは大陸極東部とサハリンに分布し, 北海道を含む日本には分布しない現在の分布域(Collar 2005)からすると大陸から分布をサハリンへ 広げたものと推定される.この分布拡大の違いは渡りの違いとほとんど一致し,大陸から分布を広げ た種は大陸を経由して渡り,日本列島から分布を広げた種は列島を通過することになる.今回の調査 でも一部ではこの渡りを支持するデータが得られた.しかし大陸から分布をサハリンへ広げたと考え られる上記の ₅ 種の中でノゴマだけは矛盾がある.ノゴマはロシア沿海地方も含む大陸に広く分布す るが,サハリンと北海道でも繁殖する(山階 1941, Collar 2005).今回サハリンで放鳥したものが本州 で回収され,また北海道で放鳥したものを本州で回収した例はいくつかあり(山階鳥類研究所 2002), 本州はサハリンと北海道で繁殖するノゴマの主な移動経路のひとつであると推定される.一方,大陸 で繁殖するノゴマは大陸内部を通過し,チベット高原の東側を渡るとされている(Irwin and Irwin 2005).しかし,サハリンのノゴマの中には大陸を経由する個体もある程度存在するのかもしれない. あるいは大陸のノゴマとサハリン,北海道のノゴマは別の個体群であり,別々の経路で渡るのかもし れない.また,オオジュリンの繁殖分布拡大について Nechaev(1991)は何も述べていない.オオジュ リンはシベリア東部でも繁殖し,その繁殖域は中国東北部やロシア沿海地方の一部を含む(Byers et al. 1995, Stein 2011).しかし,このシベリア東部の個体群はカムチャツカ半島,サハリンや北海道で 繁殖するものとは別亜種とされている(Byers et al. 1995).オオジュリンについては今回サハリンと 本州で ₂ 例の回収があった.オオジュリンの亜種分化,渡り経路についてもさらに解明が必要である. また大陸と日本列島の両方に広く分布するコヨシキリ,メボソムシクイなどはどうなのであろうか? 今回両種とも20羽以上を標識しているが,回収されていない. 上記の種の渡り経路を解明するためには日本での標識調査に加え,ロシア沿海地方,中国東北部で の標識調査が不可欠であるが,これらの地方での報告例は少ない(Heim et al. 2012).今後,これら の地方での標識調査と連携したサハリンでの標識調査による渡り経路の解明が望まれる.また,亜種, 個体群の分子系統学的研究も必要であろう. 3.大陸への渡りのルート 上述のようにシマゴマ,ムジセッカ,カラフトムジセッカ,カラフトムシクイなどはサハリンから 大陸へ渡るルートが存在する可能性が高い(山階 1934, Nechaev 1991).
これらの鳥がサハリンからどこで大陸へのルートに移るのであろうか.サハリンの北部の間宮海峡 では大陸との距離がわずか 10 km 未満であるが,サハリン中南部には大陸側に突出した岬は存在せず, 中部西岸から大陸までは約 110 km で,今回調査地でもあった南部のロパティノ岬からは 200 km 以上 離れている.今回最南端のクリリオン岬近くの調査地 Mog でも大陸を経由して渡るとされるカラフト ムシクイが ₈ 羽も,またシマゴマも捕獲された.南端のクリリオン岬からは北海道の宗谷岬までわず か 43 kmであり,北海道への飛行には適するが,大陸への飛行には適していないように思われる(図 ₁ ). 大陸へ移動する種については,サハリン島を一旦北上し,北部から大陸へ移動するルートも想定でき よう.また,種によって異なるルートで大陸へ移動する可能性もある.今後,サハリン北部での標識 調査などルートを解明する研究が望まれる. 4.渡りの時期 シマゴマ: 2003年の Por では誘引を用い,早朝の短時間に多くを捕獲した(今野ら 2013b).同属の ノゴマでも渡り期には誘引により,早朝に多数が捕獲されることが知られている.したがって Por では ₈ 月下旬にはシマゴマの移動が始まっていると推定される.調査年は異なるが,いずれの調査 地でも ₉ 月でもシマゴマが捕獲された.ただし,2003年以外の調査では本種を誘引しておらず,調 査場所も異なる.したがって今回の各調査地での捕獲数を単純に比較することはできず,サハリン 中南部におけるシマゴマの渡りの最盛期を今回のデータから判断することはできないが,渡りは ₉ 月 でも続いていると推定される.これは本種の繁殖地からの渡去は ₈ 月下旬に始まり ₉ 月も続くとし た Nechaev(1991)の記述とも一致する.夏~秋の幼鳥の換羽がノゴマよりもやや早いことは本種 の渡りがノゴマのそれよりも早く始まることを示唆すると考えられる. ノゴマ:ノゴマの捕獲数は Por が突出していたが,調査時期と捕獲数の関連は明瞭ではなかった. ₈ 月 下旬~ ₉ 月下旬までの各期間とも20羽前後を捕獲した日があり,この期間に継続して移動している ものと推察された. ムジセッカとカラフトムジセッカ:両種とも ₈ 月25日までに捕獲した個体は幼羽や換羽中の成鳥であ り(今野ら 2013a),換羽が完了するまで本格的な渡りは始まっていないと思われた. ₉ 月上旬から 中旬の Nev,Gas では比較的多くを捕獲した日があり,渡りとの関連が示唆された.しかし,両種 とも ₉ 月下旬に標識調査を行った Lop と Sol では記録されなかった.Nechaev(1991)によると,
₉ 月下旬に調査を行なったサハリン南部の Lop はムジセッカの繁殖分布の南限を超えている.この ためムジセッカの渡り時期については今回の調査のデータでは評価できない.カラフトムジセッカ については,Lop は繁殖分布の範囲内であったことから, ₉ 月下旬にはすでに本種が渡去していた ことを示すのかもしれない. 上記 ₂ 種以外のメボソムシクイ属:エゾムシクイ Phylloscopus borealoides はサハリン南部~中部で普 通に繁殖する種,センダイムシクイ P. coronatus はサハリン南部で少数が繁殖する種(Nechaev 1991) であるが,本調査での捕獲はなかった.北海道南端の松前町白神岬で両種の渡りの最盛期は ₈ 月中 旬~下旬(山階鳥類研究所 1998)とされていることから,サハリンでの今回の調査は本種の渡去後
だったかもしれない.メボソムシクイとカラフトムシクイは捕獲された時期に幅があることや, ₈ 月 下旬に捕獲した成鳥は繁殖後の換羽中であったことから,前記 ₂ 種のように早い時期に渡るのでは ないと推察される. アオジ:本種の捕獲は ₉ 月20日以降に集中した.この時期の放鳥数の多さは捕獲手法などからは説明 することは難しいと考えられる(今野ら 2013b).したがって, ₉ 月20日~24日は最盛期の一部だっ たと推察される.北海道北部の浜頓別での本種の渡りの最盛期が10月 ₁ 日前後 ₅ 日間(山階鳥類研 究所 2006),東部の根室市川口でのそれは10月 ₅ 日~10日の間(山階鳥類研究所 1998)とされる. サハリン南部での渡りの最盛期は,それよりも早いと考えられる. このようにサハリンでは日本列島を渡る鳥と大陸を渡る鳥とが混在しており,同地が渡りルートの 分岐点であることが再確認された.研究すべき課題はまだ多く残されている.スズメ目の鳥類につい てもサハリン北部の鳥類相の把握,大陸への移動ルートの解明,今回確認できなかった種の繁殖・生 息の確認,天然ガス採掘による鳥類への影響評価などがその課題であろう.また,今回力点を置かな かった,シギ・チドリ類,カモメ類など水鳥の標識も今後の研究課題であり,ロシアとの共同でさら に調査を継続する必要があろう.
謝辞および付記
今回の調査では ₄ 年間を通じてサハリン狩猟協会副理事長 イリヤ・バヤルキン氏の献身的な協力 をいただいた.また,2003年の調査ではウラジオストクバンディンググループのアレクサンドル・ポ ポフ氏の協力を得た.ここに謝意を表します.また,調査については日本鳥類標識協会から多大な資 金援助をいただいた.またイオングループ環境財団(現(公財)イオン環境財団)からも資金援助を いただいた.調査および報告書作成には尾崎清明氏をはじめ,山階鳥類研究所保全研究室の各氏の協 力をいただいた.殊に同研究室の佐藤文男氏及び百瀬邦和氏(現:特定非営利活動法人タンチョウ保 護研究グループ)には多くの助言,協力をいただいた.心からお礼申しあげます. 著者の一人,村上速雄は本報告受理直後の2013年12月28日死去した(享年39才).サハリンに同行し た共著者の松尾,今野,および親しかった梅木,平井は悲しみに耐えない.引 用 文 献
Baker, K. 1997. Warblers of Europe, Asia and North Africa. Helm, London.
Boyarkin, I. P. & Nechaev, V. A. 2001. サハリンにおけるカンムリカイツブリの初記録.藤巻裕蔵訳.極東の鳥類18 千島・サハリン特集,pp. 35–36. 極東鳥類研究会,帯広.
Byers, C., Olsson, U. & Curson, J. 1995. Buntings and Sparrows. Pica Press, East Sussex.
Collar, N. 2005. Family Turdidae (Thrushes). In Handbook of the birds of the world Vol. 10, Lynx, Barcelona. 藤巻裕蔵,松尾武芳,Nechaev, V. A. 1994.サハリン中・南部の鳥類.帯広畜産大学学術研究報告 19: 231–242. 藤巻裕蔵 2000.北海道鳥類目録 改訂 ₂ 版.帯広畜産大学野生動物管理学研究室,帯広.
会誌 22: 50–55.
Hayman, P., Marchant, J. & Prater T. 1986. Shorebirds. Helm, London.
Heim, W., Smirenski, S. M., Siegmund, A. & Eidam, F. 2012. Results of an autumnal bird ringing project at Muraviovka Park (Amur Region) in 2011. Avian Ecol. Behav. 21: 27–40.
平井正志 2001.サハリン日露共同標識調査報告.バンダーニュース 21: ₂ –3.
Irwin, D. E. & Irwin, J. H. 2005. Siberian migratory divides. In Birds of Two Worlds(eds. R. Greenberg & P. P. Marra), pp. 27–40, The Johns Hopkins University Press, Baltimore and London.
石沢慈鳥 1961.シマゴマの渡りについて.鳥 16: 362–366.
岩崎健二 2002.2001年サハリン日露共同標識調査報告.バンダーニュース 23: ₂–4. 今野 怜 2003.2003年サハリン日露共同標識調査報告.バンダーニュース 26: ₂–4.
今野 怜・村上速雄・松尾武芳 2013a.サハリン日露共同標識調査で得たシマゴマ Luscinia sibilans,ムジセッカ Phylloscopus fuscatus,カラフトムジセッカ Phylloscopus schwarzi に関する知見.日本鳥類標識協会誌 25: 65–76. 今野 怜・村上速雄・松尾武芳 2013b.サハリン鳥類調査における捕獲状況の報告および捕獲結果に影響した要因.
日本鳥類標識協会誌 25: 83–90.
Lobkov, E. G. & Neifel'dt, I. A. 1994. オオワシの分布と生態.藤巻裕蔵訳.極東の鳥類11ワシ・タカ・フクロウ特 集,pp. ₁–32. 極東鳥類研究会,帯広.
松尾武芳 2000.1999年 ₉ 月サハリン鳥類標識予備調査報告.バンダーニュース ₉: ₂–3.
松尾武芳 2013.日露共同サハリン鳥類標識調査のはじまりと今後の課題.日本鳥類標識協会誌 25: 91–96. 松尾武芳・梅木賢俊 2013.サハリン本島におけるシマノジコ Emberiza rutila の初記録.日本鳥類標識協会誌 25:
77–82.
Nechaev, V. A. 1991. Birds of Sakhalin Island. USSR Academy of Sciences Far Eastern Branch, Vladivostok (In Russian)(邦訳:サハリンの鳥類 ₁ .1995.,サハリンの鳥類 ₂ .1996.,サハリンの鳥類 ₃ .1997.藤巻裕蔵訳. 極東鳥類研究会,帯広.)
日本鳥学会 2000.日本鳥類目録 改訂第 ₆ 版.日本鳥学会,帯広.
尾崎清明 2010.カムチャツカ日露共同標識調査特集にあたって.日本鳥類標識協会誌 22: ₅–7.
Prater, T., Marchant, J. & Vuorinen, J. 1977. Guide to the Identification and Ageing of Holarctic Waders(BTO guide 17). British Trust for Ornithology, Norfolk.
Stein, A. C. 2011. Ornithological observation within Muraviovka Zakaznik during 2009 and 2010. Amurian Zoological Journal ₃ : 78–85.
Svensson, L. 1992. Identification Guide to European Passerines, Revised and Enlarged Edition. Svensson, Stockholm. Thönen, W. & Fujimaki, Y., 1995. Song divergence in the Japanese Willow Tits. Res. Bull. Obihiro Univ. 19: 171–177. 山階鳥類研究所 1998.平成10年度環境省委託調査 鳥類標識調査報告書.山階鳥類研究所,我孫子. 山階鳥類研究所 2002.鳥類アトラス 鳥類回収記録解析報告書(1996年~1995年).山階鳥類研究所,我孫子. 山階鳥類研究所 2006.平成18年度環境省委託調査 鳥類標識調査報告書.山階鳥類研究所,我孫子. 山階鳥類研究所標識研究室 1988.鳥類標識マニュアル(識別編 No. ₅)1988年度版.山階鳥類研究所 , 我孫子. 山階鳥類研究所標識研究室 1991.鳥類標識マニュアル(第10版)1990年度版.山階鳥類研究所,我孫子 山階芳麿 1934.日本の鳥類と其の生態 第一巻.梓書房,東京. 山階芳麿 1941.日本の鳥類と其の生態 第二巻.岩波書店,東京.
松尾武芳 [email protected] Takeyoshi Matsuo 今野 怜 [email protected] Satoshi Konno 村上速雄 (注:本報告受理後の2013年12月28日に死去) Hayao Murakami 梅木賢俊 [email protected] Masatoshi Umeki 岩崎健二 [email protected] Kenji Iwasaki 野田拓男 [email protected] Takuo Noda 前田 琢 [email protected] ₁ 〒020-0857 岩手県盛岡市北飯岡1-11-6 岩手県環境保健研究センター Taku Maeda
Research Institute for Environmental Sciences and Public Health of Iwate Prefecture, 1-11-6 Kitaiioka, Morioka, Iwate 020-0857, Japan.
平井正志* [email protected]
〒514-2325 三重県津市安濃町田端上野910-49(所属:日本野鳥の会三重) ₂ 〒619-0244 京都府相楽郡精華町大字北稲八間小字大路74番地 京都府立大学 Masashi Hirai*
910-49 Tabataueno, Ano, Tsu, Mie 514-2325, Japan.
ABSTRACT
Report on Japan-Russia Bird Banding Expedition on Sakhalin Island
Takeyoshi MATSUO, Satoshi KONNO, Hayao MURAKAMI, Masatoshi UMEKI,
Kenji IWASAKI, Takuo NODA, Taku MAEDA₁ and Masashi HIRAI₂*
A joint Japanese-Russian bird-banding study was conducted on southern and middle Sakhalin Island from 1999 to 2001, and in 2003. The study was carried out for 43 days in August and September. A total of 1,337 birds of 44 species were captured and released. The three major species that were captured and released in this study were Black-faced Bunting Emberiza spodocephala (newly banded 483 birds), Siberian Rubythroat Luscinia calliope (newly banded 265 birds), and Rufous-tailed Robin Luscinia sibilans (newly banded 245 birds). In addition, at least 20 individuals from each of Black-browed Reed Warbler Acrocephalus bistrigiceps, Dusky Warbler Phylloscopus fuscatus, Radde's Warbler P. schwarzi, and Arctic Warbler P. borealis, were released, as well as 13 birds of Pallas's Leaf Warbler P. proregulus. Among species released in this study, Rufous-tailed Robin, Dusky Warbler, Pallas's Leaf Warbler, and Radde's Warbler are rare in Japan including Hokkaido. Among the released, three birds of Siberian Rubythroat were recovered from Hokkaido, and Niigata, one Black-faced Bunting was recovered in Niigata, and three birds of Reed Bunting were recovered from Osaka and Ibaraki. One Reed Bunting were captured Sakhalin, which bird was released at Tajiri, Miyagi, Japan. No other species were recovered, including Rufous-tailed Robin, Dusky Warbler, and Radde's Warbler. These results suggest that different migration routes are used by the aforementioned species. Rufous-tailed Robin, Dusky Warbler, and Radde's Warbler may migrate through Primorsky Krai and the adjacent Russian areas facing the Sea of Japan and northeastern China. In contrast, the flyway along the Japanese archipelago may be one of the major routes for Siberian Rubythroat, Black-faced Bunting, and Reed Bunting. The present study revealed a large difference between the avifauna in Sakhalin and Japan. Sakhalin Island is thought to be a branching point of passerine migration routes, one for the Asian continent and the other for the Japanese archipelago.
Key words: Dusky Warbler, migration route, passerines, Radde's Warbler, recovery, Rufous-tailed Robin 受付日:2012年 ₈ 月20日,受理日:2013年12月27日
*Corresponding author: [email protected](E-mail)
付表 ₁ .鳥類観察地点一覧. Appendix 1. Site of bird observation.
Abbreviation Name of the site Latitude Longitude Altitude Environment/Vegetation Date of observation (yy/mm/dd)
略号 観察地点名 北緯 東経 高度 環境/植生
N E (m) 観察年月日
Kor Korsakov 48°28́ 142°42́ 40 Seashore, Town 2003/9/3
コルサコフ 海岸,市街
Tun LakeTunaycha 46°51́ 143°09́ <₅ Grassland, Lake, 2003/9/3
ツナイチャ湖 Lake and Seashore
草地,湖,海岸
Sus Estuary of Susuya River 47°45́ 142°43́ <₅ Forest, Grassland, 2003/9/2
ススヤ川河口 Marsh, Tidal flat, River
林,草地,沼地,干潟,川
Leb Lake Lebyazh'e 47°26́ 142°44́ <₅ Forest, Grassland, 2001/9/6
レビジエ湖 Marsh, Tidal flat, Lake 2003/8/19
林,草地,沼地,干潟,湖 2003/9/2
Zao Zaozernoe 48°39́ 142°41́ 10 Forest, River, Seashore, Rocks 2001/9/7
サオゼルノエ近郊 林,川,海岸,岩山 2003/8/19
Tar Estuary of Taranka River 49°16́ 143°15́ <₅ Grassland, Marsh, 2001/9/8
タランカ川河口 Tidal flat, River 2003/8/21
草地,沼地,干潟,川 2003/9/1
付表 ₂ .再捕獲数.
Appendix 2. Number of recaptured bird.
Recaptured Banding site 標識調査地
Mog Svo Sol Sol Lop Nev Gas Kho Por Total
種名 Latin name 1999 1999 1999 2000 2000 2001 2001 2003 2003 8 シマゴマ Luscinia sibilans 28 28 9 ノゴマ Luscinia caliope 3 3 1 1 2 13 23 21 ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2 1 3 22 カラフトムジセッカ Phylloscopus schwarzi 1 1 2 34 ゴジュウカラ Sitta europaea 4 4 37 アオジ Emberiza spodecephala 8 2 1 6 2 2 3 24 39 オオジュリン Emberiza shoeniclus 4 4 42 ベニマシコ Uragus sibiricus 1 1 Total 8 6 0 1 9 9 3 4 49 89 Number of species 1 3 0 1 2 4 3 2 5 8 オオジュリンの再捕獲のうち ₁ 羽は,新潟県で放鳥された個体を回収したもの,表 ₃ 参照.
Four recaptured of Reed Bunting included one recovered, which had been released in Niigata, Japan. See: Table 3.
付表 ₃ .日別放鳥一覧.
Appendix 3. Daily number of newly banded birds.
調査年 Year 1999 2000
調査日 Date (m/dd) ₉/4 ₉/5 ₉/6 ₉/7 ₉/9 ₉/10 ₉/11 ₉/13 ₉/16 ₉/17 ₉/19 ₉/20 ₉/21 ₉/22 ₉/23 ₉/24 ₉/25 ₉/28 調査地 Site Mog Mog Mog Mog Svo Svo Svo Sol Sol Sol Lop Lop Lop Lop Lop Lop Lop Sol 天候 Weather ○ ◎/○ ◎/○ ◎ ○ ◎ ○/◎ ○ ●/◎ ○/◎ ◎|● ◎|○ ○w ○ ○ ○/◎ ● ◎/○ 開網時間 Duration of survey + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - + - - - + - - - + + + + + + - - + + + + + + + + + - - - + -新放鳥数 Number of newly banded birds 35 5 17 13 23 12 15 4 2 19 9 55 0 136 112 72 13 47 種数 Number of species 10 5 9 6 6 5 9 3 1 2 7 9 0 15 10 13 5 2 1 ハリオシギ Gallinago stenura 1 2 アリスイ Jynx torquilla 1 1 2 1 3 ヒバリ Alauda arvensis 1 2 3 1 1 4 ツメナガセキレイ Motacilla flava 1 2 1 5 ビンズイ Anthus hodgsoni 4 1 1 2 1 6 モズ Lanius bucephalus 1 1 1 7 コマドリ Erithacus akahige 1 1 8 シマゴマ Luscinia sibilans 1 1 1 9 ノゴマ Luscinia calliope 2 1 3 1 3 3 3 1 1 1 21 5 10 4 10 コルリ Luscinia cyane 11 ルリビタキ Tarsiger cyanurus 1 2 12 ノビタキ Saxicola torquata 1 1 2 1 2 3 1 13 アカハラ Turdus chrysolaus 14 マミチャジナイ Turdus obscurus 1 1 15 ウグイス Cettia diphone 1 1 1 3 16 エゾセンニュウ Locustella fasciolata 17 シベリアセンニュウ Locustella certhiola 18 シマセンニュウ Locustella ochotensis 2 1 19 マキノセンニュウ Locustella lanceolata 20 コヨシキリ Acrocephalus bistrigiceps 1 1 2 1 2 1 2 2 21 ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 22 カラフトムジセッカ Phylloscopus schwarzi 23 カラフトムシクイ Phylloscopus proregulus 4 2 2 1 2 24 メボソムシクイ Phylloscopus borealis 1 1 1 6 25 キクイタダキ Regulus regulus 1 26 キビタキ Ficedula narcissina 1 1 1 27 ムギマキ Ficedula mugimaki 1 1 28 エゾビタキ Muscicapa griseisticta 29 コサメビタキ Muscicapa dauurica 1 2 30 ハシブトガラ Parus palustris 2 1 31 コガラ Parus montanus 1 32 ヒガラ Parus ater 2 1 33 シジュウカラ Parus major 34 ゴジュウカラ Sitta europaea 35 コホオアカ Emberiza pusilla 2 36 シマノジコ Emberiza rutila 1 37 アオジ Emberiza spodocephala 18 1 6 7 6 6 5 2 2 18 2 45 93 98 46 4 43 38 クロジ Emberiza variabilis 1 1 1 39 オオジュリン Emberiza schoeniclus 40 カワラヒワ Carduelis sinica 1 41 マヒワ Carduelis spinus 1 42 ベニマシコ Uragus sibiricus 3 6 1 1 43 ウソ Pyrrhula pyrrhula 1 44 シメ Coccothraustes coccothraustes 天候:○=晴れ(快晴を含む),◎=曇り,●=雨,w=風あり.○/◎=晴れのち曇り,◎|●=曇り一時雨.
Weather: ○ = Sunny(inc. Clear), ◎ = Cloudy, ● = Rainy, w= Windy, ○/◎= Sunny to cloudy, ◎|●= Cloudy with occasional rain. 開網時間:+,-は左から ₃ 時~ ₉ 時, ₉ 時~15時,15時~21時を示す.+はその時間区分の半分以上開網していたことを示す.
付表 ₃ .(続き)日別放鳥一覧.
Appendix 3. (continue) Daily number of newly banded birds.
Year 2001 2003
Date (m/dd) ₉/8 ₉/9 ₉/10 ₉/11 ₉/12 ₉/13 ₉/14 ₉/15 ₉/16 ₈/17 ₈/18 ₈/19 ₈/20 ₈/21 ₈/22 ₈/23 ₈/24 ₈/25 ₈/26 ₈/27 ₈/28 ₈/29 ₈/30 ₈/31 ₉/1 Site Nev Nev Nev Nev Nev Nev Gas Gas Gas Kho Kho Kho Por Por Por Por Por Por Por Por Por Por Por Por Por Weather ◎ ◎/● ◎ ◎/○ ○ ○ ○ ○ ○/◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ ●/○ ○ ○ ○/◎ ●/◎ ◎w ◎/● ◎/○ ○w ○ Duration of survey + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + -No. of newly banded birds 4 38 21 36 17 7 21 15 51 25 35 22 4 51 108 10 51 54 42 10 14 24 26 14 50 No. of species 3 6 8 8 4 4 9 9 9 10 8 6 2 8 9 7 8 8 13 7 5 5 8 8 2 1 Gallinago stenura 2 Jynx torquilla 3 Alauda arvensis 4 Motacilla flava 5 Anthus hodgsoni 6 Lanius bucephalus 7 Erithacus akahige 8 Luscinia sibilans 1 3 2 4 13 2 26 58 3 37 26 5 5 11 6 1 39 9 Luscinia calliope 21 7 9 12 5 6 4 23 3 10 2 12 18 1 5 12 16 4 2 9 10 4 11 10 Luscinia cyane 2 1 11 Tarsiger cyanurus 1 2 1 1 1 12 Saxicola torquata 1 13 Turdus chrysolaus 1 2 14 Turdus obscurus 15 Cettia diphone 16 Locustella fasciolata 1 1 17 Locustella certhiola 1 18 Locustella ochotensis 1 1 1 19 Locustella lanceolata 1 1 1 20 Acrocephalus bistrigiceps 1 1 1 1 2 1 2 2 1 1 3 1 1 1 21 Phylloscopus fuscatus 1 10 3 6 3 3 1 4 3 5 1 2 5 4 3 3 22 Phylloscopus schwarzi 1 9 4 1 2 2 1 1 1 3 4 1 2 1 1 23 Phylloscopus proregulus 1 1 24 Phylloscopus borealis 1 5 1 1 1 1 1 2 25 Regulus regulus 26 Ficedula narcissina 1 27 Ficedula mugimaki 28 Muscicapa griseisticta 5 29 Muscicapa dauurica 1 1 2 30 Parus palustris 3 3 2 1 31 Parus montanus 1 1 1 32 Parus ater 1 33 Parus major 1 34 Sitta europaea 1 1 2 3 9 35 Emberiza pusilla 36 Emberiza rutila 37 Emberiza spodocephala 2 2 3 1 4 8 7 14 3 2 3 13 2 4 4 2 2 2 3 38 Emberiza variabilis 1 39 Emberiza schoeniclus 2 3 5 5 1 40 Carduelis sinica 1 2 1 41 Carduelis spinus 42 Uragus sibiricus 1 2 3 1 43 Pyrrhula pyrrhula 1 2 1 1 44 Coccothraustes coccothraustes 1
付 表 ₄ . 観 察 鳥 種 一 覧 . A pp en di x 4. B ir ds o bs er ve d in th e pr es en t s tu dy in S ak ha lin . 観 察 場 所 Lo ca tio n of o bs er va tio n M og Lo p K or Sv o T un So l So l So l Su s K ho Le b Le b Le b Za o Za o G as Po r Ta r Ta r Ta r N ev 年 Ye ar 19 99 20 00 20 03 19 99 20 03 19 99 20 00 20 00 20 03 20 03 20 01 20 03 20 03 20 01 20 03 20 01 20 03 20 01 20 03 20 03 20 01 月 日 D at e (m /d d) ₉/ 03 ~07 ₉/ 18 ~26 ₉/ 03 ₉/ 08 ~11 ₉/ 03 ₉/ 12 ~13 ₉/ 16 ~17 ₉/ 27 ~28 ₉/ 02 ₈/ 16 ~19 ₉/ 06 ₈/ 19 ₉/ 02 ₉/ 07 ₈/ 19 ₉/ 14 ~17 ₈/ 20 ~9 /01 ₉/ 08 ₈/ 21 ₉/ 01 ₉/ 08 ~13 1 ア ビ Gavia stellata ₂+ ₅+ 2 シ ロ エ リ オ オ ハ ム Gavia pacifica ₁+ 1 ア ビ 属 不 明 種 Gavia sp . 1 3 ア カ エ リ カ イ ツ ブ リ Podiceps grisegena 2 2 4 カ ン ム リ カ イ ツ ブ リ Podiceps cristatus 4 5 ウ ミ ウ Phalacr ocorax capillatus 23 0 11 4 6 6 ヒ メ ウ Phalacr ocorax pelagicus 1 6 1 7 ダ イ サ ギ Egretta alba 1 8 ア オ サ ギ Ar dea cinerea ○ 1 ○ ○ 41 0 ○ 25 0± ○ 80 -1 00 20 ○ ○ 12 ○ ○ 9 コ ク ガ ン Branta ber nicla 6 10 ヒ シ ク イ Anser fabalis 76 5 2 11 オ オ ハ ク チ ョ ウ Cygnus cygnus 1 12 マ ガ モ Anas platyr hynchos 5 32 13 カ ル ガ モ Anas poecilor hyncha ₂ 14 コ ガ モ Anas crecca ○ ○ 10 ○ 3 48 15 オ カ ヨ シ ガ モ Anas strepera 4 16 ヒ ド リ ガ モ Anas penelope ○ ○ 2 17 オ ナ ガ ガ モ Anas acuta ○ ○ 15 6 18 シ マ ア ジ Anas quer quedula 4 19 キ ン ク ロ ハ ジ ロ Aythya fuligula 1 20 ス ズ ガ モ Aythya marila ○ 6 2 3 21 ク ロ ガ モ Melanitta nigra ○ 20 ± 22 ビ ロ ー ド キ ン ク ロ Melanitta fusca ○ 1 50 ± 23 シ ノ リ ガ モ Histrionicus histrionicus ₆ 4 24 ホ オ ジ ロ ガ モ Bucephala clangula 1 25 ミ サ ゴ Pandion haliaetus ₂ 1 26 ト ビ Milvus migrans ₁ 10 1 2 27 オ ジ ロ ワ シ Haliaeetus albicilla ₃ 3 ◯ 1 1 1 3 28 オ オ ワ シ Haliaeetus pelagicus 2 29 オ オ タ カ Accipiter gentilis 2 1 1 30 ツ ミ Accipiter gularis 4 31 ハ イ タ カ Accipiter nisus ? 1 32 ノ ス リ Buteo buteo ₁ 1 3 ○ 33 ハ イ イ ロ チ ュ ウ ヒ Circus cyaneus 2 34 ハ ヤ ブ サ Falco peregrinus 1 35 チ ゴ ハ ヤ ブ サ Falco subbuteo 2 1 36 コ チ ョ ウ ゲ ン ボ ウ Falco columbarius 2 37 チ ョ ウ ゲ ン ボ ウ Falco tinnunculus 1 数 字 は 計 数 し た な か で の 最 大 数 . ○ は 観 察 し た も の , ? は 不 確 実 な 記 録 を 示 す . N um be r sh ow n in li st is m ax im am v al ue o f e ac h ar ea . ○ = ob se rv ed , ? = un ce rt ai n re co rd . 観 察 場 所 は 南 か ら 北 へ 並 べ た 。 O bs er va tio n si te s ar e ar ra ng ed fr om s ou th to n or th .