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成蹊フォーミュラプロジェクト : 2015年度活動報告書

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Academic year: 2021

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(1)

(活 動 報 告)

成 蹟 フ ォ ー ミ ュ ラ プ ロ ジ エ ク ト

ー2015年

度 活 動 報 告 書 一

松 田

真*1,甲

貴 子*2,堀

口 淳 司*3,弓

康 平*4,小

隆 申*4,

酒 井

孝*4,小

博 之*4,齋

洋 司*4,岩

宏 之*5,鳥

明*5

SeikeiFormulaProject -ActivityReportinFiscal2015一

MakotoMATSUDA*1,TakakoKAI*2,JunjiHORIGUCHI*3,KoheiYUGE*4,TakanobuOGAWA*4

TakashiSAKA.1*4,HiroyukiOGATA*4,YojiSAITO*4,HiroyukiIWAMOTO*5,AkiraTORIGE*5

(ReceivedMay31,2016)

1.は じ め に

2.大

会 概 要

全 日本 学 生 フ ォ ー ミュ ラ大 会 は,「もの づ く りに よ る実

践 的 な 学 生 教 育 プ ロ グ ラム 」 で あ り,自 動 車 技 術 な らび

に 産 業 の発 展 ・

振 興 に資 す る 人 材 を育 成 す る こ とを 目的

と して,公 益 社 団法 人 自動 車 技 術 科 会 主催 に よ り2003年

に ス タ ー トした。 大 会 に 参 戦 す る学 生 達 は,毎 年9.月 に

開催 され る大 会 に 向 け,約1年

をか けて 小 型 レー シ ン グ

カ ー の 設 計 ・製 作 を 行 う。 これ に よ り,幅 広 い 実 践 的 な

知識 を 習 得 し,コ ス ト管 理 ・マ ー ケ テ ィ ン グ能 力 等 の も

の づ く りに お け る総 合 能 力 を養 うこ とが で き,将 来 を担

う優 秀 な 技 術者 を 育 成 す る こ とが 期 待 され て い る。ま た,

昨 今 の若 手 技 術者 や 学 生 に 求 め られ て い る 『自 ら問 題 を

発 見 し,解 決 して い く能 力 の 向 上 』 が 期 待 で き る と と も

に,メ

ンバ ー 間 の チ ー ム ワー クや リー ダ ー シ ップ を発 揮

して,学 生 た ち が もの づ く りを通 して 貴 重 な 経 験 を得 る

こ とが で き る。 本 プ ロジ ェ ク トは 可 能 な 限 り学 生 だ けの

力 で チ ー ム 運 営 す る こ とを 目的 に 活 動 して い る。

本稿 は 第13回

大 会 に 参加 す る成 膜 フォ ー ミュ ラプ ロ

ジ ェ ク トチ ー ム の2015年

度 の 活 動 を 総 括 した もの で あ

る。

*1:シ ス テ ム デ ザ イ ン 学 科 学 部 生(マ ネ ジ メ ン ト リー ダ ー) *2:シ ス テ ム デ ザ イ ン 学 科 学 部 生(プ ロ ジ ェ ク トリー ダ ー) *3:シ ス テ ム デ ザ イ ン 学 科 助 手 *3:シ ス テ ム デ ザ イ ン 学 科 教 授 *3:シ ス テ ム デ ザ イ ン 学 科 准 教 授 表1に 示 す 競 技 内 容 で,9.月1日 ∼5日 に 大 会 が 開 催 され た 。

表1大

会 競 技 内 容

審査 種目[配 点] 審 査概要 車検 ① 車 両 の安 全 ・設計 要 件の 適 合 、② ドライバ ーの5秒 以 内脱 [0] 出、③ブ レー キ 試験(4輪 ロック)、④ 騒 音試 験(所 定の 条 件で 排気 音110dB以 下)、⑤ チル トテー ブル 試験(車 両45度 傾 斜 で 燃料 漏 れ無 し。ドライバ ー乗 車 し車 両60度 傾 斜で転 覆 しない) [静的審査] 予算 とコストは、生産 活 動を行 うにあたって考 慮 しな けれ ばなら コス ト な い重 要な要 素 であることを参 加 者 に学 ば せる ことが 狙 い。車 [100] 両を見 ながら事 前 に提 出 したコストレポー トのコスト精度 、チ ー ムによ る製造 度 合等 を確認 し、レポー トのコス トと車 両との適 合 を 審査 す る。一般 に購 入 品 目となる2項 目について、部 品製 造 プ ロセスなど の ロ頭試 問 を行 い 、それ らの 知 識 ・理 解 度 を評 価 す る 。 プ レゼ ンテ ー ション 学 生 のプ レゼ ンテー ション能 力を評 価す ることが 狙い。プレゼ 【75] ン テー ション は、『審査 の コン セプトに沿い 、製 造会 社 の役 員 に 設 計 上 の優 れ ていることを確 信 させ る』という仮 想 のシチ ュエー ション のもとで行 う。 デ ザ イン(設 計) 事 前 に提 出 した設計 資 料と車 両 をもとに 、どの ような技 術 を採 [150] 用し、どの ような工 夫 をして いるか 、またそ の採 用 した技 術が 市 場 性 の ある妥 当なもの かを評 価す る。具体 的 には 、車 体 およ び構 成 部 品の 設計 の 適切 さ、革新 性 、加 工 性、補修 性 、組 立 性 など について ロ頭試 問 する 。 [動 的 審 査] ア クセラ レー シ ョン 【75] 0-75m加 速 。各 チー ム2名 の ドライバ ーが それ ぞ れ2回 、計4回 走行 し、タイム を競う。 スキ ッドパ ッド 8の 字 コース によるコーナ リン グ性能 評 価 。各 チー ム2名 の ドラ 【50] イバ ー がそれ ぞ れ2回 、計4回 走 行 し、タイム を競 う。 オー トクロ ス 直線 ・ター ン ・スラロー ム ・シ ケイン などによる約800mの コー ス [150] を2周 走 行す る。各チー ム2名 の ドライバー が それぞ れ2回 、計 4回 走 行 し、タイム を競 う。エンデ ュランス は、この オー トクロス の早 いチー ム 順に走 行 す る。 エン デ ュラ ンス 直線 ・ター ン ・スラロー ム ・シ ケイン などによる周 回 路を約20km [300] 走行 す る。走 行 時 間によって車 の全 体 性 能と信 頼 性を評価 す る 。 燃 費 [100] 耐久 走 行時 の 燃料 消 費量 で評 価す る。 合 計[1000】

チ ー ム の総 合 力 は 静 的競 技 と動 的 競 技 の 合 計 点 で 競 わ

れ る。 書 類 審 査 に パ ス した チ ー ム が 大 会 へ の 参加 権 が 得

られ,動

的競 技 へ進 む た め に は,す べ て の 車 検 項 目に パ

(2)

ス し な け れ ば な ら な い 。 審 査 項 目

表2大

会 結 果

配 点 得 点 得 点 率[%]順 位

3.大

会 結 果

図1に 今 年 度 車 両SFT-09,図2に 大 会 会 場 で の チ ー ム メ ン バ ー の 集 合 写 真 を 示 す 。

駒ヨ

国 璽 茎 嘗 皇 三 晶 畢 言 噛 三 量 TAMADIC 日産 車億 11P:tStue

図1今 年 度 車 両SFT-09

一 j i , し

み じ と へ

,滅

ゐ の   

L

-・.㌃

図2チ ー ム メ ン バ ー

第13回

全 日本 学 生 フ ォ ー ミュ ラ 大会 の結 果 を表2に

示 す。 昨 年 度 の 総 合32位

か ら順 位 を 上 げ,総 合ll位

獲 得 した。 今 年 度 は オ ー トク ロス が 競 技 中止 とな った た

め,車 検 通過 チ ー ム に 昨 年 度 の 平 均 点 が 付 与 され た 。 ま

た,自 動 車 工 業 会 会 長 賞 とジ ャ ンプ ア ップ 賞 第3位

を獲

得 した。 これ は チ ー ム創 設 史 上 初 め て の こ とで あ る。 自

動 車 工 業 会 会 長 賞 とは 完 走 完 遂 賞 の こ とで,今 ま で も完

走 完 遂 経 験 は あ っ た もの の,騒 音 試 験 な どの ペ ナ ル テ ィ

を 受 け て い た た め 受 賞 で き て い な か っ た 。

今 年 度 は,静 的 審 査 対 策 を 大 幅 に 見 直 した た め,デ ザ

イ ン,コ ス ト,プ レゼ ンテ ー シ ョンの3審 査 で 多 くの 得

点 を 取 る こ とが で き た。 しか し,ス キ ッ ドパ ッ ドと燃 費

に お い て は 低 得 点 で あ っ た。 これ は,サ ス ペ ンシ ョンセ

ッテ ィ ング や燃 料調 整 が 大 会 ま で に 最 適 な 状 態 に す る こ

とが 出 来 な か っ た 為 で あ る。

デザ イ ン 150 104.00 69.3 9 プ レゼ ン テ ー シ ョ ン 75 47.37 63.2 20 コ ス ト 100 56.39 56.4 9 ア ク セ ラ レー シ ョ ン 75 54.41 72.5 19 ス キ ッ ドパ ッ ト 50 16.78 33.6 32 オ ー トク ロ ス 150 90.95 60.6 一 → エ ン 丁 ユ ラ ン ス 300 201.00 67.0 10

燃費

100 43.94 43.9 29

総合成績

1000 614.84 61.5 11

4.2015年

度 車 両 の 設 計

4.12015年 度 車 両 概 要 2015年 度 の 車 両 を 設 計 す る に あ た り,車 両 コ ン セ プ ト は 「楽 し さ の 具 現 化 」 と 定 め た 。 ま た,こ の コ ン セ プ ト の 要 素 を 「操 る 楽 し さ 」「所 有 す る 楽 し さ 」「競 う楽 し さ 」 と細 分 化 し,こ れ ら の 「楽 し さ 」 を 設 計,パ ー ツ,そ し て そ れ ら の 集 合 体 で あ る マ シ ン で 「具 現 化 」 す る こ と を 目指 し た 。2015年 度 車 両 「SFT-09」 のCAD図 を 図3,三 面 図 を 図4に 示 す 。 図3SFT-09のCAD図

(3)

図4SFT-09の 三 面 図

4.2フ

レー ム の 設 計

今年 度 フ レー ム は 製 作 性 を考 慮 して ス ペ ー ス チ ュー ブ

フ レー ム を採 用 した 。 そ して,効 率 良 く荷 重 を分 散 し剛

性 を 高 め るた め に,4本

の 縦 通 材 の 他 に トラス 構 造 を組

み 込 み,曲 げ モ ー メ ン トの 低 減 を図 っ た 。 ま た フ レー ム

材 料 の 選 定 は加 工性 ・価 格 の観 点 を考 慮 し行 い,今 年 度

もス チ ー ル(STKMIIA,STKM13A)を

使 用 した。 パ イ プ

形 状 に つ い て,角 型 パ イ プ は角 部 に応 力 が か か っ た場 合,

一 点 に集 中 し均 一 に 分 散 す る こ とな く変 形 す る と考 え ら

れ るが,フ

レー ム 平 面 に使 用 す る こ とに よっ て 製 作 性 は

向 上 す るの で,丸 パ イ プ を使 用 した 場 合,他パ ー ツの 精 度

に 悪影 響 を 及 ぼ す 箇 所 に は適 宜 角 パ イ プ(SKTR400)を

使 用 した。

今 年 度 の フ レー ム構 造 を 図5に 示 す 。 高 剛 性 か つ 軽 量

な フ レー ム とす るた め に過 剰 な 肉厚 を 無 くす こ とや,ト

ラ ス構 造 は無 駄 な部 材 を無 く しシ ンプル に して フ ロ ン ト,

リア の サ スペ ンシ ョ ンア ー ム の 取 り付 け 点 に パ イ プ の集

合 点 を作 っ た。

図5今

年 度 フ レー ム

5.4mm

l:

5.4mm 5.4mm .盆 mmx2 mmx2

::

mmx2 m離 m2 3mm l:1囎

設 計 作 業 はCADソ

フ ト(CArlAV5)を

用 い て ね じ り解

析 や 重 量 の比 較 を併 行 しな が ら行 っ た。 解 析 条件 を図6

に示 す 。 基 本 的 に は フ ロ ン ト,リ ア の どち らか に 足 回 り

パ ー ツ取 付 け部 に モ ー メ ン トを か け て他 方 を ク ラ ンプ 固

定 して行 っ た。 変位 を 見 る箇所 は サ スペ ンシ ョ ンア ー ム

取 付 け箇 所 と した。 昨年 度 車 両 との 重 量,剛 性 との 比 較

を表3に 示 す 。

↓↓

図6解

析 条 件

表3昨

年 度 との 比 較

昨年度

今年度

リア 固 定 時 の 平 均 剛 性[Nm/deg] 1630 1673 +43 フ ロ ン ト固 定 時 の 平 均 剛 性[Nm/deg] 2056 1725 .331 重 量[kg] 38.1 35.4 一2 .7 本 年 度 車 両 は2.7[kg]の 軽 量 化 に 成 功 し て い る が リ ア に お け る ね じ り剛 性 は331[Nm/deg]低 下 し て い る。 こ れ は 軽 量 化 の た め に パ イ プ の 肉 厚 を 薄 く し た こ と が 原 因 で

(4)

あ る と考 え られ る。 この 対 策 と して リア の サ ス ペ ンシ ョ

ンア ー ム 取 付 け 箇 所 に トラス 構 造 を組 み 込 ん だ レイ ア ウ

トに す る こ とが 有 効 だ と考 え られ る。 そ の 際 に重 量 の 増

加 を 防 ぐた め に も薄 肉 大 径 の パ イ プ を使 用 す る と良 い と

考 え られ る。 ま た 抜 本 的 な 改 善 案 と して は ア ル ミニ ウム

な どの よ り軽 量 な材 料 に 変 更 す る こ とが 挙 げ られ るが 製

作 で は溶 接,冶

具 製 作 な どの 作 業 に お い て 非 常 に高 度 な

技 術 が 必 要 に な る と思 わ れ る。

4.3ド ラ イ バ ー ポ ジ シ ョ ン の 設 計 よ り速 い 車 両 を 設 計 す る 上 で ド ラ イ バ ビ リテ ィ の 向 上 は 重 要 で あ る 。 そ の た め,ド ラ イ バ ー ポ ジ シ ョ ン の 設 計 に 人 間 工 学 の 考 え も 取 り入 れ,最 適 な ド ラ イ ビ ン グ ポ ジ シ ョ ン に 基 づ い て い る 。 ド ラ イ バ ー の 姿 勢 は リ ク ラ イ ン ポ ジ シ ョ ン を 採 用 し,重 心 を 下 げ る と と も に レー シ ン グ マ シ ン ら し い 姿 勢 と な る よ う し た 。 前 方 の 視 野 が 妨 げ ら れ な い よ う,最 低 可 視 距 離 を ドラ イ バ ー か ら前 方 へ5[m] と 定 め,フ ロ ン ト フ ー プ の 高 さ を 定 め た 。 ペ ダ ル ・ス テ ア リ ン グ の 位 置 は ド ラ イ バ ー が 効 率 的 に 無 理 な く 操 作 で き る よ う人 間 工 学 に 基 づ き,肘 ・膝 ・脇 ・腰 な ど の 各 関 節 の 角 度 が 最 適 に な る よ う,図7の よ うに 定 め た 。

醗 ㌃ 』

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==一 一一 』 キ ー 、 」 図7理 想 ドラ イ バ ー ポ ジ シ ョ ン とSFT-09の ドラ イ バ ー ポ ジ シ ョ ン の 比 較

シ フ タ ー は ス テ ア リン グホ イ ー ル か らの 持 ち替 え を容

易 に し,素 早 い シ フ トチ ェ ンジ を可 能 に す べ く,シ フ タ

ー の 作 動 範 囲 を 狭 め

,ス テ ア リン グホ イ ー ル と同 角 度 で

前 方側 に 配 置 した 。 シ ー トに は 軽 量 か つ 高 剛 性 で あ るカ

一 ボ ン ケ プ ラ ー 製 の カ ー ト用 を 採 用 し た。 シ ー トマ ウ ン トを3本 か ら4本 に 増 や し,体 を左 右 か ら 支 え る よ うに 設 計 す る こ と で,旋 回 中 に ド ラ イ バ ー が 安 定 し て 操 作 で き る よ う に し た 。 シ ー ト角 度 を10[deg],ヘ ッ ド レ ス ト高 さ を100[mm],ペ ダ ル の 前 後 移 動 を50[mm]移 動 さ せ る こ と で 様 々 な 体 格 の ド ラ イ バ ー に 対 応 す る た め の 可 変 ポ ジ シ ョ ン を 実 現 させ た 。 4.4ペ ダ ル ユ ニ ッ トの 設 計 ペ ダ ル ユ ニ ッ トは ド ラ イ バ ー が 走 行 中 に 直 接 操 作 す る パ ー ツ で あ る。 ペ ダ ル ユ ニ ッ トは ク ラ ッ チ ペ ダ ル,ブ レ ー キ ペ ダ ル,ア ク セ ル ペ ダ ル で 構 成 さ れ て い る。 ア ク セ ル,ク ラ ッ チ ペ ダ ル が ワ イ ヤ ー で,ブ レ ー キ ペ ダ ル が 油 圧 シ リ ン ダ に リ ン ク 機 構 で 接 続 さ れ て い る。 今 年 度 は ド ラ イ バ ビ リ テ ィ 向 上 と軽 量 化 を 目標 に 改 良 を 行 っ た 。 昨 年 度 は 溶 接 の ひ ず み に よ る ガ タ,複 雑 な 構 造 に よ る 重 量 増 加,整 備 性 の 低 下 を 引 き 起 こ し て い た 。そ こ でSFT-09は ペ ダ ル を ア ル ミ の 削 り 出 し に す る こ と で 溶 接 個 所 を 減 ら し ガ タ を 減 少 させ た 。 各 ペ ダ ル の 形 状 設 計 に お い て はsolidThinkingInspireを 使 用 し,最 適 な 肉 抜 き を 計 算 し,剛 性 を 保 ち つ つ 重 量 増 加 を 抑 え た 設 計 を し た 。 安 全 率 の 目標 値 を ア ク セ ル ペ ダ ル と ブ レ ー キ ペ ダ ル を4以 上, ク ラ ッ チ ペ ダ ル は3以 上 と設 定 し た 。 そ れ ぞ れ の 踏 力 は 実 測 よ り算 出 し,ア ク セ ル:400[N],ブ レー キ:800[N],ク ラ ッ チ:700[N]と し,ペ ダ ル の 使 用 用 途 を 考 慮 しA5052の 疲 労 強 度 を 基 に 安 全 率 を 算 出 し た 結 果,ア ク セ ル:4.6,ブ レ ー キ:4.7,ク ラ ッ チ:3.1で 設 計 を 行 っ た 。 そ の 結 果,各 ペ ダ ル と も安 全 率 の 向 上 に 成 功 し た 。 さ ら に,ペ ダ ル ユ ニ ッ ト全 体 の 重 量 を 昨 年 度 の 重 量 か ら43%の 軽 量 化 に 成 功 し た 。 大 会 中 も故 障 や 破 損 と い っ た 問 題 が 生 じ る こ と な く完 走 を 達 成 す る こ と が で き た 。 4.5シ フ タ ー の 設 計 目 的 と し て,2014年 度 で は,コ ッ ク ピ ッ トス ペ ー ス に 規 定 の テ ン プ レ ー トを 挿 入 す る レ ギ ュ レ ー シ ョ ン に お い て,ク リ ア ラ ン ス が ほ と ん ど な か っ た た め,今 年 度 は コ ッ ク ピ ッ ト内 に 配 置 す る レ バ ー を 改 善 し省 ス ペ ー ス 化 を は か っ た 。 ま た,素 早 い シ フ ト操 作 を め ざ し,レ バ ー の 作 動 角 を 小 さ くす る こ と と マ ウ ン トの 簡 略 化 を め ざ し た 。 2014年 度 で は,レ バ ー と ワ イ ヤ ー リ ン ク を レ バ ー 側 面 で 固 定 し て い た が,今 年 度 は レ バ ー 内 部 に リ ン ク を 収 め た 。 そ れ に よ り,レ バ ー 外 の 占 有 ス ペ ー ス が 削 減 さ れ, 2014年 度 よ り約10mmの 省 ス ペ ー ス 化 に 成 功 した 。次 に 作 動 角 に つ い て は,レ バ ー の 回 転 軸(支 点)と ワ イ ヤ ー リ ン ク 部(作 用 点)の 距 離 を 伸 ば す こ と に よ り前 後 約2cm

(5)

の 作 動 域 に調 整 で き た 。 ま た,レ バ ー の マ ウ ン トを箱 型

マ ウ ン トか ら コの 字 型 に 変 更 した こ とで,レ バ ー の 取 り

付 け が 容 易 に な り整 備 性 が 向 上 した 。

今 回 の 設 計 の 問題 点 と して は,レ バ ー の 回 転 軸 の ベ ア

リ ング の 代 用 品 と して ジ ュ ラ コ ン を採 用 した 。 レバ ー 回

転 軸 部 分 を 図8に 示 す 。 しか し,使 用 をか さね る と摩 耗

に よ りジ ュ ラ コ ンが 変 形 した 。 そ の 変 形 の 影 響 で,レ バ

ー 固 定 部 に ガ タ が 発 生 し

,ボ ル トの ゆ るみ に繋 が って し

ま っ た。 これ は 構 造 が機 械 式 の ベ ア リン グ を採 用 す る こ

とで 改 善 で き る と考 え られ る。

れ   れ ら

, 簿 一 , 4 ●

9

図8シ

フ トレバ ー 回 転 軸

ま た,レ バ ー の 強 度 が 足 りず,横 の 応 力 が か か る こ と

で レバ ー が 変 形 す る危 険 性 が あ っ た た め,レ バ ー の 作 動

方 向 だ け で な く横 へ の 応 力 に 対 して も強 度 が 必 要 で あ っ

た。

4.6サ ス ペ ン シ ョ ン の 設 計 昨 年 度 車 両 で は フ ロ ン トに プ ル ロ ッ ド方 式 を 採 用 して お り,レ イ ア ウ トの 制 約 上,必 要 な モ ー シ ョ ン レシ オ を 得 る こ と が で き て い な か っ た 。 今 年 度 車 両 で は 設 計 自 由 度 の 高 さ を 考 慮 し,フ ロ ン ト,リ ア 共 に プ ッ シ ュ ロ ッ ド 方 式 と し た 。2015年 度 サ ス ペ ン シ ョ ン を 図9,図10に 示 す 。 ホ イ ー ル ス ト ロ ー ク に 対 す る ダ ン パ ー ス トロ ー ク の 比 を モ ー シ ョ ン レ シ オ と 呼 ぶ 。 モ ー シ ョ ン レ シ オ が 低 い と,ダ ン パ ー の 減 衰 力 を 有 効 に 使 う こ と が で き な い 。 逆 に,モ ー シ ョ ン レ シ オ を 高 く し す ぎ る と,ダ ン パ ー の 有 効 ス ト ロ ー ク を 超 え て しま い 底 付 し て し ま う恐 れ が あ る 。 よ っ て,こ れ ら を 考 慮 した 値 と す る 必 要 が あ る。

螂"

● 図92015年 度 フ ロ ン トサ ス ペ ン シ ョ ン 図102015年 度 リ ア サ ス ペ ン シ ョ ン 昨 年 度 と今 年 度 の モ ー シ ョ ン レ シ オ を 表4に 示 す 。 今 年 度 は サ ス ペ ン シ ョ ン レ イ ア ウ トを 見 直 し た こ と で,モ ー シ ョ ン レ シ オ を 向 上 させ る こ と が で き た 表4モ ー シ ョ ン レ シ オ モ ー シ ョ ン レ シ オ フ ロ ン ト リア 2014年 度 車 両 0,598 0,647 2015年 度 車 両 0,828 0,828 ロ ー ル 剛 性 と は,単 位 角 度 ロ ー ル す る の に 必 要 な ロ ー ル モ ー メ ン トの こ と で あ る。 ロ ー ル 剛 性 が 大 き い ほ ど 車 体 が ロ ー ル し に く く な る。 ま た,前 後 の ロ ー ル 剛 性 の 配 分 を 変 更 す る こ と で,ス テ ア 特 性 を 変 え る こ と が で き る 。 図11に 示 す よ う に,ア ン チ ロ ー ル バ ー の 腕 部 に4か 所 の 穴 を あ け,棒 を ね じ る モ ー メ ン トを 変 化 させ る こ と

'P

、`

t

1

,適 馳c

k

図11

鴫 ♂

・嵐

ら幽 「㌧ ア ン チ ロー ル バ ー

(6)

で,ロ ー ル 剛 性 を セ ッ テ ィ ン グ で き る よ うに し た 。 ア ン チ ロ ー ル バ ー の ロ ー ル 剛 性 が 占 め る 割 合 を 表5に 示 す 。こ の 調 整 機 構 に よ り,前 後 ロ ー ル 剛 性 配 分 は,60.9: 39.1∼39.2:60.8の 間 で16通 り に セ ッ テ ィ ン グ が 可 能 と な っ た 。 表5前 後 ロ ー ル 剛 性 配 分 の セ ッ テ ィ ン グ ア ン チ ロ ー ル バ ー の ロ ー ル 剛 性 が 占 め る 割 合[%] フ ロ ン ト 14.6 19.9 30.5 45.3 リ ア 14.8 19.9 29.9 44.9 昨 年 度 と 今 年 度 の ロ ー ル 剛 性 を 表6に 示 す 。 今 年 度 は ス プ リ ン グ レ ー トを 下 げ た に も 関 わ ら ず,モ ー シ ョ ン レ シ オ の 向 上 と ア ン チ ロ ー ル バ ー の 搭 載 に よ っ て,昨 年 度 よ り ロ ー ル 剛 性 が 向 上 し た 。 表6ロ ー ル 剛 性 ロ ー ル 剛 性[Nmm/deg] フ ロ ン ト リ ア

車両全体

2014年 度 車 両 (ARB非 搭 載) 2.95・105 3.08・105 6.03・105 2015年 度 車 両 (ARB20%) 4.95・105 4.95・105 9.90・105 4.7サ ス ペ ン シ ョ ン ア ー ム の 設 計 サ ス ペ ン シ ョ ン シ ス テ ム は,様 々 な 状 況 で あ っ て も タ イ ヤ の 性 能 が 有 効 に 使 え,ア マ チ ュ ア レ ー サ ー が 扱 い や す い 車 両 挙 動 を 実 現 す る こ と を 目標 と した 。 そ れ に 加 え て,走 行 状 況 に 幅 広 い セ ッ テ ィ ン グ が で き る よ う に し, 「操 る 楽 し さ 」 と 「競 う楽 し さ 」 の 具 現 化 を 目指 した 。 目標 と す る ス キ ッ ドパ ッ ドの タ イ ム を5sと し,そ の タ イ ム を 十 分 実 現 で き る よ う算 出 し た 最 大 横 加 速 度 を1.5G と設 定 し,そ の 時 の 最 大 ロ ー ル 角 がldegと な る よ う設 計 し た 。 サ ス ペ ン シ ョ ン ア ー ム ジ オ メ ト リは 上 記 の 開 発 コ ン セ プ トを 実 現 す べ く ロ ー ル キ ャ ン バ ー に 注 目 した 。SFT-08 は 中 速 コ ー ナ ー で 前 外 輪 の ポ ジ テ ィ ブ キ ャ ン バ ー が 計 測 さ れ た 。そ こ で ロー ル 時 の ポ ジ テ ィ ブ キ ャ ン バ ー を 抑 え, ス テ ア キ ャ ン バ ー が 拡 大 さ れ る よ う設 計 した 。 ジ オ メ ト リ の 最 適 化 に よ り1degロ ー ル 時 の キ ャ ン パ ー 変 化 は 0.6degか ら0.5degに 抑 え た(図12)。 ス テ ア キ ャ ン バ ー の 拡 大 は,キ ャ ス タ ー 角 を7degと 大 き く す る こ と で 実 現 し た(図13)。 キ ャ ス タ ー 角 の 増 大 は 同 時 に 復 元 力 が 増 大 し 直 進 安 定 性 が 向 上 す る が,一 方 で キ ャ ス タ ー ト レ ー ル が 大 き く な る こ と で 操 舵 力 も増 大 し ド ラ イ バ ビ リテ ィ に 影 響 が 出 て し ま う。 そ こ で キ ャ ス タ ー を タ イ ヤ 中 心 か ら 6.3㎜ 後 方 ヘ オ フ セ ッ ト し,キ ャ ス タ ー ト レー ル を 小 さ くす る フ ォ ア ラ ウ フ 配 置 の 採 用 に よ り,ハ イ キ ャ ス タ ー ・ シ ョ ー ト ト レ ー ル を 両 立 し た 。 こ れ に よ り旋 回 姿 勢 で 常 に 前 外 輪 に ネ ガ テ ィ ブ キ ャ ン バ ー を 与 え る こ と が で き た 。 ,NO8 皆o.6 ゐ 0.4 口 O.2 一SFT-08 -SFT-09 図12ロ ー ル 時 の キ ャ ン パ ー 変 化 図13ス テ ア キ ャ ン バ ー 変 化 ロ ー ル セ ン タ ー 高 はSFT-08の フ ロ ン ト:19.39mm,リ ア:34.61mmか ら,フ ロ ン ト:16.20mm,リ ア:16.46mm に 変 更 し た 。 昨 年 の 設 計 方 針 を 踏 襲 し,ロ ー ル セ ン タ ー と重 心 を 低 下 させ,ジ ャ ッ キ ア ッ プ カ の 低 減 を 図 っ た 。 これ に よ り 姿 勢 安 定 性 の 向 上 と,イ ン リ フ ト ・ロ ー ル セ ン タ ー 左 右 移 動 量 ・挙 動 乱 れ の 抑 制 を 実 現 し た 。 ま た, ダ イ ア ゴ ナ ル ロ ー ル を 抑 制 し レ ー シ ン グ マ シ ン ら し い ロ ー ル 挙 動 を 再 現 す る た め,昨 年 度 前 傾 で あ っ た ロ ー ル 軸 を 地 面 と 平 行 に 近 づ け た 。 結 果,1degロ ー ル 時 の ジ ャ ッ キ ア ッ プ カ を フ ロ ン ト:31.2N,リ ア:49.6Nか ら フ ロ ン ト:26.9N,リ ア:26.4Nに 抑 制 す る こ と に 成 功 した 。 ス ト ロ ー ク に よ る トー 変 化 は,任 意 の 入 力 に よ る 制 御 が で き な い た め 外 乱 が 加 わ っ た 時 ド ラ イ バ ー の 意 図 せ ぬ 挙 動 を 起 こ し て し ま う恐 れ が あ る。 そ こ でSFT-09は フ ロ ン ト ・リ ア と も に ス ト ロ ー ク で の トー 変 化 を 抑 え る。 フ ロ ン トは ス テ ア ジ オ メ ト リ に よ りバ ン プ ス テ ア を0に,

(7)

リア は ロ ア ア ー ム に トー コ ン ト ロ ー ル ロ ッ ド を 組 み 込 む こ と で トー 変 化 を0と し た 。 ま た,仮 想 ス イ ン グ ア ー ム 長 を フ ロ ン トで1851mmか ら1206㎜,リ ア で780㎜ か ら1205mmへ 変 更 す る こ と で,ス カ ッ フ 量 を 低 減 し,安 定 し た 走 行 が で き る よ う に し た 。 サ ス ペ ン シ ョ ン ア ー ム を 設 計 す る に あ た っ て 解 析 した 。 高 速 で 旋 回 中 に フ ル ブ レ ー キ ン グ と い う最 も 負 荷 が か か る 状 況 を 想 定 し,最 大4500Nの 負 荷 で 解 析 を し,ア ー ム 部 の 直 径 や ガ セ ッ トの 位 置 を 最 適 化 し 軽 量 化 を 行 っ た 。 結 果,最 小 安 全 率3を 保 ち な が ら ア ッ パ ー ア ー ム の 直 径 を17.3mmか ら15.9mmへ,ロ ア ア ー ム を19.1㎜ か ら 17.3mmへ 変 更 し,軽 量 化 に 成 功 し た 。 ま た,ガ セ ッ トを 取 り付 け る位 置 を,ア ー ム パ イ プ の 上 端 と 中 心 部 で そ れ ぞ れ 解 析 を し,変 位 を 抑 え ら れ る 中 心 部 に 取 り付 け た 。 フ レ ー ム 支 持 部,ア ッ プ ラ イ ト支 持 部 の 可 動 部 は,一 般 的 に ロ ッ ドエ ン ドや ス フ ェ リカ ル ベ ア リ ン グ を 用 い る 場 合 が 多 い 。 ロ ッ ドエ ン ドの ラ ジ ア ル 負 荷 容 量 は6860Nで あ る の に 対 し,ス フ ェ リ カ ル ベ ア リ ン グ は16700Nで あ り, 重 量 も 前 者 が1個32g,後 者 が24gで あ る の で,SFT-09で は 軽 量 か つ 高 剛 性 で あ る ス フ ェ リカ ル ベ ア リ ン グ を 採 用 し た 。 4.8ス テ ア リ ン グ の 設 計 ス テ ア リ ン グ と は 車 の3大 要 素 で あ る 「走 る,曲 が る, 止 ま る 」 の 「曲 が る 」 を 司 る パ ー ツ で あ り,機 構 と して は ハ ン ドル を 回 転 さ せ る こ と で シ ャ フ ト部 が 回 転 し シ ャ フ ト部 の 先 端 部 の ギ ア と ラ ッ ク ギ ア が 噛 み 合 い,水 平 運 動 に 変 換 さ れ,ラ ッ ク ギ ア の 先 に 存 在 す る タ イ ロ ッ ドア ー ム が タ イ ヤ を 押 す こ と で タ イ ヤ が 切 れ る と い う仕 組 み に な っ て い る 。 ス テ ア リ ン グ 操 作 が 動 的 競 技 の 結 果 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ す た め 、 操 作 性 と 旋 回 性 が 求 め ら れ る 。 そ の た め,ス テ ア リ ン グ か ら は こ れ ら2つ に 着 目 し設 計 開 発 を 行 っ た 。 2014年 度 マ シ ン の ス テ ア リ ン グ レ シ オ は6.86,Lockto Lockが2000と 大 き く 切 れ 角 が 小 さ い こ と か ら 鈍 い ス テ ア リ ン グ に な っ て お り,腕 を 交 差,ま た は 持 ち 替 え な け れ ば 曲 が りき れ な い コ ー ナ ー が あ っ た こ と か ら 操 縦 時 の 問 題 点 と し て 改 善 が 必 要 で あ っ た 。2015年 度 は そ の 問 題 点 を 改 善 す る た め に ハ ン ドル を 持 ち 変 え る 必 要 が な い よ うにLocktoLockは1800に 設 定 し,最 大 切 れ 角 は300と 設 定 し ス テ ア リ ン グ レ シ オ は5.89程 度 を 目指 し設 計 を 行 っ た 。 ア ッ カ ー マ ン ジ オ メ ト リ と は ス リ ッ プ ア ン グ ル と 遠 心 力 が 無 視 で き る 極 低 速 で の 旋 回 時 の タ イ ヤ に 横 す べ りが 生 じ な い 条 件 下 で 外 輪 よ り も 内 輪 の 切 れ 角 を 大 き く し, 内 輪 外 輪 の 回 転 中 心 を 一 致 させ ら れ る こ と で 効 率 的 に 曲 が る こ と が 可 能 で あ る ジ オ メ ト リ の こ と で あ り,完 全 に 一 致 し て い る も の を ア ッ カ ー マ ン 率100%と 呼 ぶ 。 高 速 旋 回 時 に お い て は 遠 心 力 が か か る こ と か ら横 滑 りが 生 じ る た め,内 外 輪 と も 同 じ舵 取 り角 に な る パ ラ レ ル ジ オ メ ト リ(こ れ を ア ッ カ ー マ ン 率0%と も い う)の 方 が よ い と され て い る 。 低 速 コ ー ナ ー で は ア ッ カ ー マ ン ジ オ メ ト リ が 良 い と され て お り 高 速 旋 回 可 能 と な る ス テ ア リ ン グ を 設 計 す る べ く ア ッ カ ー マ ン 率 が 低 い ス テ ア リ ン グ の 開 発 を 行 っ た 。 一 般 的 に ±300サ ス ペ ン シ ョ ン 変 化 し た 際 に トー 変 化 は ±0.05。 以 内 に 抑 え る の が 好 ま し い と され て い る。 し か し,全 日本 学 生 フ ォ ー ミ ュ ラ 大 会 の コ ー ス は 整 地 さ れ た 路 面 で あ り,サ ス ペ ン シ ョ ン ス ト ロ ー ク 量 は せ い ぜ い ±15。 と言 わ れ て お り,そ の 範 囲 内 の バ ン プ ス テ ア を ほ ぼ0に 抑 え る 方 針 で 設 計 を 行 っ た 。 今 年 度 の 車 両 は 以 下 の4点 を満 た す ス テ ア リ ン グ ジ オ メ ト リ の 選 定 を 行 っ た 。 ① 内 外 輪 の 切 れ 角 の 差 が 小 さ い も の ② 他 の パ ー ツ と の 干 渉 を 防 ぐ た め に ス ペ ー ス を 15mm以 上 確 保 さ れ て い る も の ③ バ ン プ ス テ ア を0.04deg以 内 に 抑 え ら れ て い る も の ④RackTravelが39.03と な っ て い る も の 蛇 角 とRackTravelの 解 析 結 果 を 表7,バ ン プ ス テ ア の 算 出 結 果 を 表8に 示 す 。 ,言罵 岬e 1988出 ig:88t: 1988出 考t5♂霞旨t l9:s8:: 1988訓 3000RH 表7舵 角 とRackTravelの 解 析 結 果 Tget臼器WhE書itoeanRAet離1LH O551 0 7 5 7 2 0 2 7 5 7 0 5 4 2 1 0 0 0 0 0 1 2 4 5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

表8

BUMPsteer 0 4 3 2 1 0 9 8 7 6 5 4 3 2 1 3 1 凸 -凸 -占 -凸 己■ 00bump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObump OObUMP stat1⊂ 5 0 ア 5 7 2 0 0 0 0 0 0 0 5 4 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 5 0 3 2 2 1 1 一 1 1 2 2 3 一 一 冒 一 一 :ig88 :呈988 -1?88 989 圭9?l ig 葦乙 3055 3 0 0 9 3 8 0 8 3 9 0 0 3 0 0 7 1 5 7 0 7 5 1 7 0 0 9 3 6 0 3 6 0 6 3 0 6 3 9 3 3 2 2 1 1 2 2 3 3 バ ン プ ス テ ア 算 出 結 果 absolute degree 2 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ﹁ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ﹁ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ﹁ 5teerlngRatlo:1 RH 8 4 1 8 5 1 3 6 9 0 0 8 3 7 3 8 1 4 6 6 6 5 4 1 6 1 ● 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 toe toe toe toe toe toe n n n n n n 3 8 0 0 9 6 3 1 5 8 1 4 8 1 6 1 4 5 6 6 6 4 1 8 3 ア 2 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

(8)

採 用 す る ジ オ メ ト リの ス テ ア リ ン グ の 諸 元 を 表9に ま と め た 。 ま た ジ オ メ ト リが 決 定 し た 為,ア ッ カ ー マ ン 率 は10.27%と 求 め られ た 。

表9ス

テ ア リン グ 諸 元

重 量[kg】

6.2 4.94

ス テア リング レシ オ

6.86 5.89 LocktoLock[deg】 200 180 理 想RackTravel[mm】 29.81 39.03 RackTravel[mm】 27.6 39.03

最 大 バ ンプス テア 変 位[deg】

0.02 0.01

内 輪 最 大 切 れ 角[deg】

29.15 30.55

外 輪 最 大 切 れ 角[deg】

25D 30.0

ア ツカー マ ン 率[%】

46 10.27 ア ッ カ ー マ ン 率 を46%か ら10%に 下 げ 旋 回 性 の 向 上 を 図 っ た 結 果,昨 年 度 大 会 に 出 走 し た ド ラ イ バ ー か ら は 旋 回 時 に 高 速 で 曲 が る こ と が 出 来 る と の 声 を 頂 い た 。 適 切 な ス テ ア リ ン グ ジ オ メ ト リ を 選 定 し,バ ン プ ス テ ア 値 を 抑 え る こ と で 車 両 の 挙 動 を 抑 え,操 作 性 を 向 上 さ せ る こ と が で き た 。 旋 回 性 や 操 作 性 を 求 め な が ら,マ ウ ン ト類 を 始 め 多 く の パ ー ツ を 改 善 し た 結 果,6.2kgか ら4.9kgま で 軽 量 化 す る こ と が 出 来 た 。2014年 度 ス テ ア リ ン グ のCAD図 を 図14, 2015年 度 ス テ ア リ ン グ のCAD図 を 図15に 示 す 。

/

,

ξプ

G

./

.\ .     

雫、

1

図142014年 度 ス テ ア リ ン グ

② ダ・

4.9ハ ブ の 設 計 ハ ブ と は タ イ ヤ ・ホ イ ー ル と ブ レ ー キ デ ィ ス ク を 固 定 し共 に 回 転 す る 車 体 側 部 品 で あ り,ま た 駆 動 の ド ラ イ ブ シ ャ フ トを 介 し て 、 エ ン ジ ン の 力 を タ イ ヤ に 伝 え る た め の 必 要 と な る 部 品 で あ る。 図16が,2015年 度 の ハ ブ で あ る。 今 年 度 は,破 断 や ス プ ラ イ ン の 破 損 な ど 致 命 的 な 欠 陥 が あ っ た た め,前 後 と も に 肉 厚 やR部 を 増 や し剛 性 を 向 上 さ せ た 。 特 に リ ア の 材 料 をA7075か らS45Cに 変 更 す る こ と で,ス プ ラ イ ン の 破 損 に 対 す る 対 策 を と っ た 。ハ ブ の 解 析 結 果 を 図17に 示 す 。 フ ロ ン トの 変 位 を 前 年 度 比17.1%,リ ア の 変 位 を 70.40/,抑 え,と も に 剛 性 を 向 上 させ る こ と に 成 功 し た 。 今 年 度 は,マ シ ニ ン グ セ ン タ に よ る加 工 を採 用 し,加 工 精 度 を 向 上 させ た 。 そ れ に よ り,信 頼 性 を よ り一 層 向 上 す る 事 が で き た 。

4療

図162015年 度 ハ ブ(左:フ ロ ン ト 右:リ ア)        ぜ り     m『 252 脳 ∫1 8illl 呂ils? 呂i:1自ζ 8u∠b∠ 境 界 上 ■ 【rAA.闘..L塾輪値 ■      せ         M61 ,,7 跣21 81器 31者 819:ぎ… 8り2" 境 界 上 IRearHub変 位廼1 `,ll惣 》, 養 蔭 2014年Flて)ntHub 噸 .

,講

ダ 幽 2014年RearHub 囲塾

'

墾 ミ

2015年FrontHub 幽 凸 則 2015年RearHub

)ミ ミq

趣 き∼

図152015年 度 ス テ ア リ ン グ

図17ハ

ブ解 析 結 果

4.10ア

ップ ラ イ トの 設計

ア ップ ラ イ トとは 車輪 と車 両 を つ な ぐパ ー ツ で あ り,

制 動 時や 旋 回 時 に は 非 常 に 大 き な カ が か か る。 そ れ に 耐

え られ る精度,強

度 を持 た せ る必 要 が あ る た め,CATIA

を用 い て,精 度 を重 視 した設 計 に 取 り組 ん だ。

SFT-08ま で は,ア ップ ライ トの設 計 精 度 不 足 に よ るジ

オ メ トリの再 現性 の低 下,ブ

ラケ ッ ト部 の 変 形 に よ るボ

(9)

ル トの 緩 み,取 付 点 の ず れ に よ る ブ レ ー キ シ ス テ ム の 要 求 性 能 と の 乖 離 な ど の 問 題 が 生 じ て い た 。 こ れ ら の 問 題 へ の 対 処 お よ び 取 付 部 の 形 状 の 見 直 し に よ る,剛 性 の 向 上 を 目標 と し た 。 図18に,2015年 度 の ア ッ プ ラ イ トを 示 す 。今 年 度 は, 汎 用 フ ラ イ ス 盤 に よ る加 工 で は な く,マ シ ニ ン グ セ ン タ に よ る加 工 を 実 施 し た 。 こ れ に よ り,製 作 精 度 の 向 上 と 製 作 期 間 の 削 減 に 成 功 し た 。 ま た,ロ ア ア ー ム 取 付 部 の 一 体 化 に 加 え ,タ イ ロ ッ ド ・ トー ロ ッ ド取 付 部 も ア ッ プ ラ イ ト と 一 体 化 し,全 体 にR部 を 増 や し 剛 性 を 高 め た 。こ れ に よ り フ ロ ン トア ッ プ ラ イ ト本 体 の 剛 性 を 前 年 度 比 55.1%,リ ア ア ッ プ ラ イ ト本 体 の 剛 性 をll.0%向 上 さ せ た 。 ま た,フ ロ ン トア ッ プ ラ イ トの 最 大 変 位 を 前 年 度 に 比 べ 33.3%,リ ア の 変 位 を40.0%抑 え,ト ー 剛 性 や キ ャ ン パ ー 剛 性 な ど の ア ラ イ メ ン ト剛 性 を 向 上 さ せ た 。図19が,ア ッ プ ラ イ トの 解 析 結 果 で あ る 。 ア ッ パ ー ア ー ム 側 は シ ム

繍 式

.2網

図182015年 度 ア ッ プ ラ イ ト(左: VonMlses応 力基 準(節点 値).1  ほう 齎, ごこご Btl IE≦ 鵬 ♂論, 境界上 FrontUpright応 力植 ■

㍉1,

\、、

ρ フ ロ ン ト 右:リ ア) 亘 二=ニヒ π; VonNlses応 力基 潭(節点値)L  ほお 1鳥  ごお llil ぎ;・2 :毒:ζ ♂≦差8 境丙上 ' 量 L . ﹃隻 pql∠015年FrontUpriqhtl 軸 〆

RearUpright応 力値lzu■ 弓年Rearuprtgntl2015年RearUDr■ahtl

を 挟 む こ と に よ り キ ャ ン パ ー 角 を フ ロ ン ト:-1.79[deg], リ ア:-2.28[deg]ま で 調 整 で き る よ うに し た 。 ま た,キ ャ リパ ー 取 付 部 を 車 体 中 心 側 に す る こ と で ヨ ー 慣 性 モ ー メ ン トを 減 少 させ る と と も に,前 後 荷 重 移 動 量 の 低 減 に 寄 与 し た 。 4.11ブ レ ー キ の 設 計 周 回 走 行 の ロ グ デ ー タ よ り,コ ー ナ ー 進 入 時 の 減 速 度 は お よ そ0.93[G]で あ る こ と か ら,最 大 減 速 度 の 目標 を 1.2[G]と し て 設 計 し,制 動 力 曲線 を 算 出 し た 。 図20が 今 年 度 作 成 し た 制 動 力 曲 線 図 で あ る。SFT-08と 同 様 に,バ ラ ン ス バ ー お よ び プ ロ ポ ー シ ョ ニ ン グ バ ル ブ(以 下Pバ ル ブ)を 採 用 し,実 制 動 力 配 分 線 を 理 想 制 動 力 配 分 線 へ 近 づ け た 。 ペ ダ ル 比 は 様 々 な ド ラ イ バ ー で も 十 分 必 要 踏 力 を 発 揮 で き る よ う5.5と し,バ ラ ン ス バ ー に よ る 配 分 を6.5: 3.5,Pバ ル ブ を 作 動 し 減 圧 を57%と す る こ と で 最 大 1.2[G]で の 減 速 を 可 能 と し た 。 ま たPバ ル ブ の 取 り付 け位 置 は,コ ッ ク ピ ッ ト内 に 収 め る こ と で,運 転 中 の セ ッ テ ィ ン グ も 可 能 と し,ド ラ イ バ ビ リ テ ィ の 向 上 を 図 っ た 。

lSOOT

1600t

﹃ 一 〆 一

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枷 伽 勘 。

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/

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一 ﹁ 一 一 一 一

図20制

動 力 曲線

/

ブ レ ー キ キ ャ リパ ー は 前 後 と も に 片 押 し2Pot型 に 統 一 し た 。 ブ レー キ デ ィ ス ク は フ ロ ン ト:Φ240[㎜],リ ア: Φ220[mm],肉 厚 が と も に5[mm]の デ ィ ス ク を 使 用 し た 。 マ ス タ ー シ リ ン ダ ー は 前 後 と も に Φ15.0[mm]の も の を 使 用 し た 。

図19ア

ッ プ ラ イ ト解 析 結 果

4.12吸

気 系 の 設計

吸排 気 通 路 の 開 き始 め に発 生 す る圧 力 波 の位 相 をエ ン

ジ ン の 吸排 気 時期 と適 合 させ る こ とに よっ て 吸 ・排 気 作

用 を促 進 す る こ とが で き る。 これ らの 効果 を動 的 効 果 と

い い,主 に 以 下 に示 す 二 つ が あ る。

(10)

① 吸 気慣 性 効 果(式1)

吸排 気 時 間 よ りも圧 縮 波 が 管 内 を往 復 す る時 間 が 短 い

場 合,吸 排 気過 程 が 終 わ らな い うち に圧 縮 波 が 返 っ て く

る こ とに よ りシ リンダ 内 の 体積 効 率 が 高 くな る効 果 。

② 吸 気脈 動 効 果(式2)

吸排 気過 程 で 管 内 に 生 じた圧 力 振 動 が,そ の 吸排 気 行

程 終 了 後 も減 衰 しな が ら吸排 気 管 内 に 残 り,次 の 吸排 気

行 程 に影 響 を 与 え る効 果。

L-(篶

α)2×書(1)

30α

Lニ ーi]i?一(2) L a ζ n V S

イ ンテ ー クマ ニ ホ ー ル ド長

吸 気 管 内 の 音 速

脈 動 次 数

エ ン ジ ン回 転 数

シ リン ダ体 積

吸 気 管 断 面 積

上 記2式

よ り,エ ンジ ン回 転 数 にお け る最 大 の 体 積 効

率 を 得 る こ とが 出 来 るイ ンテ ー クマ ニ ホ ー ル ド長 を計 算

し図21に 示 す 。

1 0.8 冒 亟o・6 釦皿 取0.4 0.2 0 5000 70009000 回 転 数[rpm】 11000

図21各

効 果 を え る吸 気 管 長

こ れ ら の 効 果 を え られ る よ うな 吸 気 管 長 を 決 定 す る 。 トル ク ピ ー ク を8000rpmに 設 定 し,吸 気 管 長 を495mmと し た 。 リス ト リ ク タ は こ れ ま で ア ル ミ の 削 り出 し を 行 っ て き た が,2015年 度 はGFRPの 積 層 法 を 行 う こ と で,軽 量 化 を 狙 っ た 。 デ ィ フ ユ ー ズ 角 を14度 か ら7度 に す る こ と で 吸 気 効 率 の 向 上 を 狙 っ た 。 図22に リス ト リ ク タ パ ー ツ の 比 較 図 を 示 す 。 ま た こ れ ら を 圧 力 損 失 の 解 析 を した 結 果 を 図23に 示 す 。 圧 力 損 失 は,約30%の 削 減 と な っ た 。

図22CAD図(上:2014年 度,下:2015年 度) 150 出100 50 2014年 度 2015年 度

図23圧

力損 失 の 比較

4.13排 気 系 の 設 計 排 気 管 と は エ ン ジ ン と マ フ ラ ー を 結 ぶ 管 で あ る。 エ ン ジ ン の 各 気 筒 か ら順 々 に 噴 出 さ れ る排 気 ガ ス を 一 本 に ま と め て マ フ ラ ー に 送 る役 目 を 担 う も の で あ る(図24)。 排 気 管 の 集 合 形 式 を4-2-1に し,CBR600RRエ ン ジ ン の 点 火 順 序 がNo.1,No.2,No.4,No.3だ か らNo.1とNo.4, No.2とNo.3の 排 気 管 の 組 み 合 わ せ で 集 合 させ た 。こ れ に よ り,点 火 順 序 が 近 い 気 筒 を 集 合 させ た 場 合 に お こ る排 気 圧 波 が 他 気 筒 の 排 気 バ ル ブ に 到 達 す る の を 防 ぎ,ス ム ー ズ な 排 気 が で き る。 今 年 度 は4本 の プ ライ マ リ部 を正 面 か ら 見 て 中 心 で 線 対 称 の 形 状 に て パ ー ツ 数 も 同 じ に し, 製 作 を 用 意 に し た 。 曲 げ パ イ プ は 曲 率R60の 曲 げ パ イ プ を 使 用 し た 。 排 気 管 内 部 は 極 力 滑 ら か に し,管 内 流 圧 力 損 失 を 減 らす こ と を 考 え,溶 接 の 時 に 注 意 を 払 っ た 。 パ イ プ の 径 は エ ン ジ ン の 排 気 口 と 同 径 に し,ス ム ー ズ な 排 気 を 実 現 し た(表10)。 1

図24CATIA上

で 製 作 した 排 気 シス テ ム

(11)

表10排

気 管 の 諸 元 比 較

排 気 管 径 プライマ1」(mm) 31.呂

35

排 気 管 径 セカンダ1」{mm)

35 35

排 気 管 径 テー ル〈mm)

38.1 35

非気 管 長 プライマ1」(mm)

600 269

非気 管 長 セカンタfリ(mm)

370 314.

非気 管 長 テー ル(mm)

130 38

全 長(mm)

1100 9β7

睡 量(㎏)

4.ア 3.6

口 金 内 径(m㎡}

29』 32.6

マ フ ラー とは エ ンジ ンか ら出 る排 気 が 外 部 へ 排 出 され

る際 の 音(排 気 音)を 低減 す る装 置 で あ る。

マ フ ラー は排 気 ガ ス が もっ て い る音 響 エ ネ ル ギ ー をで

き るだ け 低 い抵 抗 で 消耗 させ る装 置 で,拡 張型,共 鳴 型,

吸 音型 な どの 種類 が あ り,そ れ ぞ れ の 型 の 容 量 や 配 属,

組 み 合 わせ を 検 討 す る こ とで 目的 とす る消 音 特 性 を得 る

こ とに な る。 マ フ ラー の 消 音 効 果 を上 げ る には,内 部 を

複 雑 に す れ ば す るほ ど良 い こ とは 確 か だ が,反 射 す る音

波 の 一 部 と衝 突 した り,膨 張 ガ ス が ま た 絞 られ た りす る

と抵 抗 とな っ て エ ンジ ン出 力 が 低 下 す る。 そ こで で き る

だ け抵 抗 が 少 な く,し か も音 は 小 さ く とい う,相 反 す る

機 能 を 一 っ に ま とめ よ うとす る と ころ に 苦 心 が あ る。

2015年 度(SFT-09)で

は 拡 張 型,共 鳴型,吸 音 型 を複

合 させ た マ フ ラー(図25,図26)を

設 計,製 作 した。

製 作 した マ フ ラー は 第13回

全 日本 学 生 フォ ー ミュ ラ

大 会 の 騒 音試 験 の レギ ュ レー シ ョン を通 過 す る こ とが で

一500mm

一一TL.」-1一 上、」一.L∠    ゆ きとる り       一一一L「 ムTLIJ-rL「N一 m m 4 2 3 吸音材 パンチングメタル き た 。

4.14動

力伝 達部 の 設計

動 力 伝 達 部 は エ ンジ ン内 で ガ ソ リ ン混合 気 体 の爆 発 に

よっ て発 生 した動 力 を タ イ ヤ に伝 え,回 転 させ る役 割 を

担 っ て い る。 ま た,全

日本 学 生 フォ ー ミ ュ ラ大 会 で 特 に

点数 配 分 の 高 い エ ンデ ュ ラ ンス とそ の 予 選 とな るオ ー ト

ク ロス の コー ス は カ ー ブ を 中心 に構 成 され て お り,こ の

コー ス レイ ア ウ トに合 わせ た加 速 度 や 最 高 速 度 の 選 定 を

行 う。

全 日本 学 生 フ ォ ー ミュ ラカ ー 大会 に 出 場 す るに あ た り,

上記 の実 現 に有 効 な動 力 伝 達 部 の設 計 ・製 作 が 必 要 で あ

る。 限 られ た スペ ー ス 内 で ギ ア 比 の選 定,軽 量 化,信 頼

性,適 切 な ドライ ブ シ ャ フ トの選 定 な ど を多 くの 規 制 が

あ る。 それ らを 考慮 に入 れ た 上 で,さ

らに メ ンテ ナ ンス

性 の 向 上 と安 全 性 を確 保 した動 力 伝 達 部 の設 計,製 作 が

求 め られ て い る。

2015年

度 の 動 力 伝 達 部 の設 計 は 前 年 度 の 設 計 を踏 襲

しつ つ,昨 年 度 の 反 省 とケー ス の寸 法 が変 更 され たLSD

へ の対 応 を行 うこ と を 目的 と した。LSDと

は エ ンジ ンの

回転 運 動 を,タ イ ヤ を 回す 運 動 へ と変 更 す るた め の機 構

で あ る。 特 に,LSDの

問 題 は深 刻 で あ り,ケ ー ス の破 断

や オ イル 漏 れ の 問題 は 車 両 の 安全 性 や 大 会 で 失格 とな る

可能 性 が 高 く解 決 が急 がれ た。 ま た,設 計 の 段 階 か らス

プ ロケ ッ トの 大 き さや ドライ ブ シ ャ フ トの ユ ニ バ ー サ ル

ジ ョイ ン トの角 度 の設 定 を行 うこ とで組 み 立 て を行 う段

階 で不 具 合 が起 こ さな い こ と,消 耗 部 品 の 交 換 を容 易 に

す る こ とで整 備 性 の 向 上 を 目指 した。 そ して,デ

フ ァ レ

ン シ ャル シ ス テ ム全 体 で の軽 量化 を 目指 した。

オ イ ル 漏 れ の 対 策 と して 図27の

よ うに な っ て い た

2014年 度 のLSDの 装 着 方 法 を図28の

よ うに変 更 す る こ

とで オイ ル 漏 れ を抑 え る こ と と した。

図25マ

フ ラー 内部 構 造

lr,・ 一一{ [ ' レ F ﹄ 日 ー 脚

図27オ

イ ル 漏 れ 模 式 図

図26マ フ ラ ー 内 部(製 作 物)

(12)

図28対

策 案 の 模 式 図

デ フ ユ ニ ッ トは 車 体 を 動 か す と きに 大 きな 荷 重 が か か

るた め,強 度 の あ るパ ー ツ を作 る必 要 が あ った 。 そ の た

め にCArIAソ

フ トを使 い,デ フ ユ ニ ッ トの 強 度 解 析 を行

っ た。

デ フ マ ウ ン トとデ フマ ウ ン トパ イ プ を別 々 に強 度 解 析

した 結 果 が 図29で

あ る。 この 結 果 か ら ど ち ら も強 度 に

問題 は な い と判 断 し設 計 を 行 っ た 。

里 .

Q

` ず ¶ u ︹ , 心 ,

図29デ

フマ ウ ン ト,デフ マ ウ ン トパ イ プ解 析 結 果

4.15空 力 系 の 設 計 カ ウ ル と は,車 体 に 沿 っ て 空 気 を 流 す 外 装 品 の こ と で あ る。本 年 度 車 両 で は,図30の よ う に マ シ ン 先 端 か ら コ ッ ク ピ ッ トま で を 覆 う ノ ー ズ と コ ッ ク ピ ッ トの 両 側 に 設 置 さ れ る サ イ ドポ ッ ドの み で 構 成 さ れ て い る 。

盤磯 訳

硲 塾 輩 ポ{1

-」 ≡ 嬉 カ ウル の 役 割 は3つ あ る 。1つ 目 は,空 気 抵 抗 の 低 減 で あ る 。2つ 目 は,ダ ウ ン フ ォ ー ス の 発 生 で あ る。 そ し て3つ 目 は,冷 却 効 率 の 向 上 で あ る。 本 年 度 の カ ウル は,昨 年 度 の 複 雑 な 形 状 に よ る製 作 の 難 し さ と製 作 時 間 の 長 さ,製 品 の 剛 性 が 保 て な い 問 題 か ら 単 純 な 形 状 とす る。 ま た,製 品 の 軽 量 化 と 冷 却 効 率 の 向 上 を 行 う た め に サ イ ドポ ッ ト上 部 の 壁 を な く し,前 方 に ス リ ッ トを 入 れ る。 そ し て,サ ス ペ ン シ ョ ン と 干 渉 を 起 こ さ な い よ う に ノ ー ズ を3分 割 す る 。 解 析 は 車 両 に 前 方 よ り55km/hの 風 を 当 て,車 体 周 りの 流 れ 解 析 を 行 い,ラ ジ エ ー タ付 近 で の 流 れ 確 認 と 空 気 流 入 量 の 増 加 を 図 る。 解 析 を 行 うに あ た り,ラ ジ エ ー タ 部 は 多 孔 質 体 で 定 義 す る。 モ デ ル 化 に よ る 多 孔 質 体 前 後 の 圧 力 損 失 △P[Pa]は 慣 性 抵 抗 α[kg/m4],粘 性 抵 抗 β[kg/(m3・ ∫)],流 速u[m/s],ラ ジ エ ー タ コ ア 厚 みL[m]を 用 い る と式(3)で 表 さ れ る 。 △P=(α ・・+β)・ ・L

(3)

2010年 度 卒 論 よ りα=92[kg/m4],β=O[kg/(m3・ ∫)], L=49×10-3[m]と す る 。 そ の 解 析 結 果 に お け る 解 析 結 果 表 示 断 面 を 図31,速 度 コ ン タ ー の 解 析 結 果 を 図32に 示 す 。

z

e

{縛

一.ボ 駆 う 一 ㎡

図31解

析 結 果 表 示 画 面

り りり     お  り  の   り  ぐけぐりり   の りり どぐのりりり

=■

﹁ 、 (a)水 平 断 面 L'"Kin ,._ Ve'OCItYMy「/♪ 0.0000480009600014400 図302015年 度 車 両

(b)垂 直 断 面

図32解

析 結 果

   りり   りりり

=一

(13)

速 度 コ ン タ ー を 元 に ラ ジ エ ー タ へ の 流 量 が1番 多 い 物 を 採 用 す る。 解 析 結 果 よ り,空 気 流 入 量 は 昨 年 度 よ り約 0.02m3/∫ 増 加 し た 約0.55m3/∫ と な っ た 。 た た め,マ ウ ン ト重 量 も 削 減 す る こ と が で き た 。 5.ま と め

4.16電

装 の 設 計

2014年 度 の 配 線 で は,分 岐 点 が 統 一 され て お らず,取

り回 しが 煩雑iとな っ て しま っ て い た た め,今 回 は 分 岐 点

が 最 小 で シ ンプ ル な 道 筋 を 取 れ る よ う構 築 した 。 初 め に

電 装 品 の 配 置 を 決 定 した 。ECUか

らエ ンジ ンヘ エ ンジ ン

コ ン トロー ル の た め の セ ンサ が 多 数 あ る。 ま た,ECUか

ら リレー ボ ッ クス へ の 配 線 も多 い た め,ECUと

リレー ボ

ッ クス は エ ンジ ン周 辺 に 配 置 した 。 デ ー タ ロガ ー や ラプ

コム は 操 作 す る機 会 が 多 い た め,車 両 側 面 部 の パ ネ ル に

配 置 した 。 配 線 はCBR600RR純

正 品 の ラ ン プ 系 統 な どの

配線 を 除 い た もの を も とに 構 築 した 。 長 さは モ ッ クア ッ

プ を も とに 大 ま か な 数 値 を 算 出 した 。 フ レー ム や パ ワー

トレイ ン系 統 が揃 っ た の ち,実 際 に 組 み 付 け を しな が ら

取 り回 しや 長 さの 最 終 調整 を行 っ た 。 配 線 の 取 り回 しが

決 ま っ た ら,取

り回 し経 路 ご とに集 約 し,配 線 が む き 出

しに な らな い よ うに ハ ー ネ ス テ ー プ や コル ゲ ー トチ ュー

ブ で ま とめ た 。 取 り回 し経 路 ご とに ま と め る こ とで 見 た

目,整 備 性 と もに 向 上 した 。

問題 点 と して は,CBR600RRの

純 正 品 を延 長 させ て 構

築 した た め,配 線 抵 抗 を 考 慮 して の 設 計 ・製 作 が な され

て い な か っ た 。 電源 供 給 系 の 配 線 抵 抗 が 許 容 値 よ り大 き

くな っ て い る とエ ンジ ン制御 に 影 響 が 出 て い る恐 れ が あ

る。 今 後 は 配線 抵 抗 を 計 算 し,場 合 に よっ て は 一 部 の 配

線 を 太 くす るな どの 改 善 が 必 要 で あ る。 今 回 の 配 線 は ほ

ぼ 一 体 とな っ て い るた め,車 両 か らの 着 脱 が 行 い に くか

っ た。 そ の た め,車 両 前 部 ・後 部 な どブ ロ ッ ク ご と に配

線 を 切 り離せ る よ うに す る こ とで,整 備 性 の 向 上 にっ な

が る と思 わ れ る。

2014年 度 の エ ン ジ ン コ ン トロー ル ユ ニ ッ トは,ス ロ ッ

トル ポ ジ シ ョ ンセ ンサ(以 下TPセ ンサ)が 規 定 の 位 置 か

ら外 して しま っ た た め,位 置 が ず れ てECUに

正 確 な ス ロ

ッ トル 開 度 が 送 られ て お らず,エ

ンジ ン制 御 に影 響 が で

て い た。 そ の た め,今 年 度 はTPセ ンサ 付 の ス ロ ッ トル ボ

デ ィを 新調 し,TPセ

ンサ の 取 り付 け位 置 を 改 善 した。 こ

れ に よ り,正 確 な ス ロ ッ トル 開 度 が 計 測 で き る よ うにな

っ た こ とに加 え,今 ま で起 動 時TPセ ンサ に依 存 して い る

デ ー タ ロガ ー も使 用 で き る よ うに な っ た 。 今 後 は ス ロ ッ

トル ボ デ ィ とTPセ ンサ は 取 り外 さ な い よ うに 注 意 す る。

ま た,例 年使 用 して い る鉛 バ ッテ リー を リチ ウム イ オ

ンバ ッテ リー に変 更 す る こ とで約73%の

軽 量 化 が で き

た。 これ に と もな い マ ウ ン トも強 度 を必 要 と しな くな っ

今 年 度 は,昨 年 度 の年 間 ス ケ ジ ュール と静 的 審 査 へ の

対 策 方 法 を 大 幅 に 見 直 し,試 走 会や 静 的 審 査 対 策 に 多 く

の 時 間 を割 く こ とで,歴 代 最 高 位(総 合16位

以 内)を 目指

した。 そ の過 程 と して,チ ー ム マ ネ ジ メ ン トを重視 し,

日程 管 理 な どを徹 底 した。 ま た,設 計 に お い て は,車 両

コンセ プ トに基 づ い た 開発 を行 な い,昨 年 度 の 問題 点 を

慎 重 に 見 直 し,メ ンバ ー全 員 で検 討 を 重 ね る こ とで 動 的

審 査 に お い て安 定 した成 績 を残 せ る よ うに した。 そ の 結

果 と して,大 会 で は総 合11位(歴 代 最 高 位)を 獲 得 し,チ

ー ム の 目標 を達 成 す る こ とが で き た

6.謝 辞

本 プ ロジ ェ ク トの 実施 に あ た り,シ ス テ ム デ ザ イ ン学

科 の先 生方 や,理

工 学部 同 窓 会,並 び に 多 くの 企 業 や 個

人 の方 々 か ら,活 動 費,部 品提 供,技 術 支 援 を して 頂 き

ま した。 ご協 力 して い た だ い た 皆様 へ 心 か ら感 謝 の 気 持

ち と御 礼 を 申 し上 げ た く,謝 辞 に か え させ て い た だ きま

す 。

メ ンバ ー の 所属 研 究室 及 び役 職 ・担 当

計 算 力 学 研 究 室 ● 大 森 稔(ド ラ イ バ ー ・コ ッ ク ピ ッ ト ・ペ ダ ル ・ブ レ ー キ ・デ ザ イ ン 審 査) ● 甲 斐 貴 子(プ ロ ジ ェ ク ト リー ダ ー ・フ レー ム ・プ レゼ ン テ ー シ ョ ン 審 査) 流 体 力 学 研 究 室 ● 平 間 和 英(渉 外 ・カ ウ ル ・ラ ジ エ ー タ) ● 御 手 洗 誠(吸 気 ・燃 料 タ ン ク) 材 料 力 学 研 究 室 ● 沖 田 周 祐(マ ネ ジ メ ン ト リー ダ ー ・ハ ブ ・ア ップ ラ イ ト ・ブ レ ー キ ・コ ス ト審 査) ● 高 橋 健 太(車 輌 統 括 ・ ドラ イ バ ー ・サ ス ペ ン シ ョ ン ア ー ム ・デ ザ イ ン 審 査 ・プ レゼ ン テ ー シ ョ ン審 査) ● 田 沼 理 菜(プ レゼ ン テ ー シ ョ ン 審 査) 振 動 音 響 制 御 研 究 室 ● 秋 元 雄 司(フ レー ム) ● 松 田 真(マ ネ ジ メ ン ト リー ダ ー ・ ドラ イ バ ー ・サ ス ペ ン シ ョ ン ・コ ス ト審 査)

(14)

制御 工 学研 究 室

飯 島

清(排 気 ・マ フ ラー)

前 田

凌 雅(ス テ ア リン グ)

知 能機 械 研 究 室

矢 野

貴 大(駆 動)

電 子 デ バ イ ス研 究 室

北 野

玲(会 計 ・電 装 ・シ フ ター)

参考文献

1)技 術 中 核 人 材 育 成 委 員 会:自 動 車 開 発 ・製 作 ガ イ ド, 社 団 法 人 自 動 車 技 術 会,2007 2)全 日本 学 生 フ ォ ー ミ ュ ラ 大 会 日産 サ ポ ー ト講 座 テ キ ス ト,日 産 自 動 車,2015 3)宇 野 高 明:車 両 運 動 性 能 と シ ャ シ ー メ カ ニ ズ ム,グ ラ ン プ リ出 版,1994 4)野 崎 博 路:サ ス チ ュ ー ニ ン グ の 理 論 と実 際,山 海 堂, 2000

参照

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