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論文審査の結果の要旨

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Academic year: 2021

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様式8の1の2 別紙2

論文審査の結果の要旨

専攻名 システム創成工学 氏 名 田代知範

近年の急速な技術発展により,白色LED光源が屋内主照明、街路灯、自動車前照灯など一般照 明の分野でも使用されるようになってきた.視界確保のために十分な明るさを確保する一方でグ レアすなわち眩しさは最小限にとどめるという相反する要求を満たすことは容易ではないが,照 明設計においては非常に重要な課題である.これまでのLED光源を対象としたグレア評価研究で は,例えば照度一定の条件下では,LED光源の方が従来光源より強い不快グレア知覚を与えるこ とが報告されている.しかしながら,その要因や影響の程度について詳しい検討を行った研究は 少なく,明確な不快グレアの予測を行う手法が確立されていないのが現状である.LED光源の普 及は,今後も拡大することが見込まれており,LED光源に対する不快グレア予測の手法を確立す ることは重要である.そこで田代氏は,LED光源の空間的レイアウトの違いに注目して,各種測 光量との定量的関係を検討することでLED光源に対応した不快グレア評価式の確立を試みた.

第1章では,研究背景および目的,グレアの定義やグレア研究の歴史が記述されている.上記 の目的を遂行するために,田代氏はLED光源の空間的レイアウトの違いを考慮した4つの実験を 行った.それぞれ「装備品の影響」,「LEDチップの配置間隔の影響」,「光源実装密度の影響」,

「光の均一性の影響」に着目し,合計17種類のLED光源を使用した不快グレア評価に対する主観 評価実験である.これらの実験については第2章で詳述されている.実験結果について,第3章 では各種測光量との定量的関係についての検討がなされている.最終的な目的,すなわち新しい 不快グレア評価指標確立のために,4つの実験から得られた結果を総合的に説明することが可能 な測光量を探求することがこの章の目的である.ここで測光量としては,眼前照度,光源領域で の平均輝度,有効領域での平均輝度,2種の有効グレア輝度という5つの測光量で比較検討を行 った。有効グレア輝度とは,光源の輝度分布画像の各ピクセルに対し輝度値に応じた重み付けを 行い,その総和を輝度を有する領域のピクセル数で割った値で定義される.2種の有効グレア輝 度とは,一つの重み付け関数を用いた場合と背景光により異なる重み付け関数を用いた場合の2 種である。データ解析の結果、実験結果を総合的に説明する測光量としては2種の「有効グレア 輝度」が最有力候補となった.第4章では,LED光源に対応した不快グレア評価式について検討 した.国際照明委員会により定義された統一グレア評価式UGRに,本実験により得られた有効グ レア輝度を導入した改良グレア評価式mUGRが提案された.mUGRからのグレア予測値は,実験から 得られた評価値と高い相関関係を示し,LED光源に対しても良好な不快グレア予測が可能である ことが示唆された.第5章では,総括と今後の展望が述べられている.

本論文については,2014年7月30日に審査委員全員が出席して公聴会が開催された.論文発表 の後,質疑応答が交わされ,特に問題はないことが確認された.公聴会終了後ただちに審査委員

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会を開催し,本論文の内容について詳細に検討した.その結果,本研究はLED光源に対応する不 快グレア評価式を定量的に示し,グレアレスなLED光源の開発および設計への貢献が期待できる と判断された.また研究内容の学術的水準と独創性においても極めて優れていると評価された.

よって,本論文は,博士(工学)の学位論文に値するものと認める.

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