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各キャンパス図書館めぐり

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Academic year: 2021

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各キャンパス図書館めぐり

農学部図書館

(奈良キャンパス)

奈良県奈良市

医学部図書館

(大阪狭山キャンパス)

大阪府大阪狭山市

生物理工学部図書館

(和歌山キャンパス)

和歌山県紀の川市

工学部図書館

(広島キャンパス)

広島県東広島市

産業理工学部図書館

(福岡キャンパス)

福岡県飯塚市

(2)

図書館という「場」

農学部 図書館長 松野 裕

 昨年 10月に農学部図書館長を拝命してから そろそろ一年になる。図書館業務の内容などよ くわからない中、図書館職員の方々に様々なこ とをお任せする状態でここまで来てしまったが、

さすがに図書館というものについて考える機会 が以前よりはあるようになったと感じている。

 先日は、本学農学部も所属している奈良県図 書館協会主催が主催する図書館研究大会が、令 和元年度は農学部が幹事ということもあり、本 学部キャンパスで開催され参加させていただ いた。「場」としての図書館、との研究テーマ で、(株)地域環境政策研究所の若狭 健作氏 から「フラットな場から広がる公共(パブリッ ク)の可能性」と題する記念講演があった。ま た、農学部学術情報課の堀井吾朗から「近畿大 学農学部図書館の取り組み~現状と将来~」と 題した講演があった。若狭氏の講演内容は、氏 が拠点としている尼崎市や周辺地域で取り組ん でいる、図書館をはじめ公園、運河などの公共 施設に人々が集うきっかけと仕組みづくりにつ いてであった。地域住民が、フラットな場に集 まり意見を出し合い、それらを取りまとめ実行 していき、地域活性化に繋げていくプロセスは、

大変かつ楽しいものだと理解でき大変勉強に なった。

 そこで図書館である。図書館運営に長年関 わってきた方には当然のことであろうが、現在 は図書館のあり方を大きく見直さなくてはなら

ない時であり、図書館の「場」としての価値を 認識しその価値を高めていくことが必要になっ ている。私自身も、以前はかなりの頻度で図書 館を利用していたことを思い出した。特に、留 学していた時期は、多くの時間を大学図書館の 中で過ごしていた。近畿大学に赴任してからも、

当初は文献検索や学術誌の閲読で図書館には頻 繁に出入りしていた。それが、数年前から図書 館には全く行かなくなってしまった。パソコン とネット環境さえあれば文献は検索できるし、

論文もダウンロードできるので、図書館に行く 必要性がなくなってしまったのである。

 では、この IT 時代に、農学部図書館の価値 を見いだし、人が集まる「場」を作るにはどの ようにすればいいのだろうか。本学のアカデ ミックシアターは素晴らしい施設で羨ましくも あるが、農学部の特質を考えれば、同じような 施設が農学部にあればいいという単純な話では ないような気もする。今後の農学部図書館のあ り方、さらにはそれを踏まえた施設拡充の方策 などについて、教職員だけではく学生を含めフ ラットな立場から検討、協議できる「場」をつ くりだすことが、まずは必要なのであろう。

(受理日 2019年 9月 10日)

(3)

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生物理工学部図書館の

企画選書コーナー展示について       (事例紹介)

生物理工学部事務部 会計・図書館担当 課長代理 伊豆田 幸司

 当館では、3階入口からすぐ左手に企画選書 コーナーを設置している。

 毎回設定したテーマに沿った 20冊ほどの図 書を、中央図書館の企画選書コーナーなども 参考にしつつ、学部図書館としての特色を出 せるものになるよう検討した蔵書の展示をお こなっている。

 今回は、2019 年 6 ~ 8 月に筆者が担当した 展示について、テーマとそれぞれの狙いなど についてご紹介する。

 2019 年 6 月は、本学部教育要項に掲載され ている専任教員のおすすめ図書のうち、生物 工学科教員がおすすめする図書を特集して展 示した。

 一人の教員がおすすめする図書の展示はこ れまでも行ったことがあったが、学科単位で まとめることにより図書の刊行年代やジャン ルも幅広くなり、学年や学科関係無く多くの 学生に対しなにかしらのフックをもつ展示に なるのではと考え、特集してみることとした。

 また、今回は対象図書の一点が本学で契約 しているデータベース "JapanKnowledge" で 閲覧できたため、その利用方法を記載した説 明ボードを他の図書と並べて掲示することで、

利用者に対して自然に学術データベース等を 紹介することも狙いとして持たせた。

 この特集は、今後も学科ごとに順に開催予 定である。

 2019年 7 、8月には、今夏の本学部オープン キャンパスに連動するテーマということで検 討した結果、マスコミ等での露出も多いマン モス展* 関連図書の特集展示を行った。

 展示図書の内容を広くとるために、マンモ スや氷河期・新生代の生物についての蔵書だ

けでなく、マンモス展監修に携わった本学部 の松本和也教授、先端技術総合研究所の加藤 博己教授などが推薦する生物学関連の図書や 寄贈を受けた図録も合わせて展示することと した。

 オープンキャンパス当日には、親子連れで 展示図書をご覧になっていた来館者に、図書 館以外のオープンキャンパス会場を紹介する こともできた。

 今後も 1 回の展示にできるだけ複数の狙い を持たせ、また蔵書見直し・改善の機会とし ても、企画選書コーナーの展示を活用してい きたいと考える。

* 参照 URL:https://www.mammothten.jp/

(受理日 2019年 9月 2日)

「マンモス展」関連図書の展示

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図書館とは、学ぶとは

工学部メディアセンター長 徐 丙鉄

 図書館:一冊の本から関連する本に出合う場  高山宏は言った*。「読書は interesting であ る。interesting の 語 源 を 見 よ。inter: 間 に、

est:実存、ではないか。読書の醍醐味は予期 しない関係に気づくことにある。」「一冊の本 をピックアップする場が図書館ではない。本 が 2 冊以上あれば図書館だ。一冊の本から関 連する本に出合う場が図書館だ。司書は本と 本を関連付けるガイドだ。そして、図書館は 一冊の本だ。」

 「本を知るには索引が重要なのはもちろん だが、カバーと帯も大事である。カバーの折 り返しや帯には、この本がどういう本か、他 の本とどのように関係しているか、が著者ま たは編集者によって書かれている。だから、

カバーや帯を剥いでしまう図書館は本の重要 な部分を捨ててユーザーに見せないことにな る。」

学問:学んで問う、関係を認識する

 私が教える物理学は高校でも大学でも人気 がない。教え方、学び方に問題がある。物理 を学ぶとは何を学ぶことなのか。これを認識 することが先ず大事だ。もちろん、物理公式 の使い方を学ぶのが目的ではない。物理学者 の様に疑問を持ち問うこと、これこそ物理学 で学ぶべきことである。

 例えば、摩擦無しに斜面を滑り降りる物体 の運動はなぜ重要なのか。落体の運動を解明 したガリレオはどんな方針で斜面の運動を考 えることにしたのか。武谷三男「物理学入門」、

朝永振一郎「物理学とは何だろうか」、ガリレ オ「天文対話」「新科学対話」を読むと分かる。

ガリレオは、「斜面を滑り降りる物体の運動で、

斜面の傾きを変えても成り立つ法則は、斜面 の角度が 90度でも成り立つ。つまり、自由落 下でも成り立つ。」と喝破し、この問題を追 求した。ガリレオは最も基本的な運動である 自由落下を解明したかったのである。しかし、

落下運動は高速すぎて観測が困難なので、斜 面を考えたのであった。そして、斜面を滑る 物体が一定時間に移動する距離は、斜面の傾 きに関係なく、1:3:5:7:…と奇数の比を なす、ことを明らかにした。等加速度運動の 発見である。

 また、ガリレオ以前の学者が「なぜ落下す るのか」と問い、ガリレオは「どのように落 下するのか」と問うた。この問いの移動を認 識することも近代科学を理解するポイントで ある。

 深く理解するために、教科書に留まらず、

関連する「重要な本」を読む必要がある。特 に、巨人達の本は「目を通す」べきである。

深く学ぶためには図書館が必要である。

正統的学習:知識と知識を結び付る

 脳は連想的に機能する。ある出来事を前に して、一つの知識が活性化してワーキングメ モリにロードされると、それと紐づいた他の 知識が連想的に活性化する。学習によって構 造化された知識のネットワークを持つ脳は、

オートマティックに次々と連想的に知識が活 性化して思考が展開する。そのように効率的 に機能する脳を構築することが正統的な学習 である。

工学部図書館

 工学部図書委員会は学生に読書のきっかけ を提供しようと「読書ガイド」** を毎月公開 している。今後は図書館が「予期しない関連 性に気付く場」になるような工夫も検討した い。本の帯を有効活用する方法も考えたい。

* 第 80 回記念私立大学図書館協会・研究会大 会講演:高山宏「メルビル・デューイを知り ながらハーマン・メルビルを知らないで図書 館や読書を語る浅はかさについて」2019 年 8 月 30日(帝京大学・キュリオシティホール)

**「読書ガイド」https://ict.hiro.kindai.ac.jp/

tekutamaCockpit/BookGuide/

(受理日 2019年 9月 2日)

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学部図書館を活用した

 アクティブラーニングの取り組み

産業理工学部経営ビジネス学科 長谷川直樹

1.はじめに

 学生にとって、大学図書館は日常の学習・

研究用図書等を入手するとともに、学習空間 の場である。したがって、学生による図書館 利用の促進・活性化を図ることは重要である といえる。そういった中で、学部図書館の利 用促進を図っていくためには、入学間もない 時期に図書館を実際に利用する経験を持つこ とが重要であると考える。

2.図書館を利用したアクティブラーニング  産業理工学部経営ビジネス学科では、1年 生を対象に基礎ゼミナール(前期)および科 学的問題解決法(後期)において、問題の抽 出・整理および課題解決策の提案をチームで 実施するグループワーク(アクティブラーニ ング)を実施している。2019 年度は「学部図 書館」を題材にしてこれらの授業を実施して いる。

 基礎ゼミナールでは、『図書館を利用して、

今まで知らなかったコトをまとめる』という テーマのもと、4 ~ 5名のグループで下表のよ うにワーキングを実施した。

 この授業において、入学後すぐに図書館に 入館し、書籍等を閲覧・借り出す行為を経験

するとともに、文献調査の初歩的な方法を学 ぶことができている。また、成果報告会を実 施することにより、学生の達成感と成果の客 観的評価を得ることが出来たと考えられる。

(下図参照)

 基礎ゼミナールで実施した本プログラムを いかして、後期の科学的問題解決法では、『学 生にとって魅力ある図書館を提案する』とい うテーマでグループワーキングを実施する。

 1年生前期で図書館を実際に利用し、文献 調査を体験した上で、後期では、自分達に とって魅力ある図書館を分析・考察および提 案するプログラムを実施することにより、2 年生以降において学部図書館に対する利活用 意識が高まることを期待している。

3.おわりに

 産業理工学部の学生は、入学時に東大阪の 大学施設と本学部の施設との大きな差を認識 し、学部図書館についてもネガティブな意識 を持つ可能性があると考えられる。そういっ た中で、図書館に対して主体的な取り組みで ある本プログラムを実施することにより、学 部図書館の利用促進及び利用満足度の向上に 少しでも寄与できればと考える。

(受理日 2019年 9月 20日)

授業回数 実 施 内 容

1①オリエンテーション 2

3 4(交流会)

5③テーマ探索(図書館で文献調査のテーマを協議)

6④テーマ決定(文献調査の方法と役割分担の決定)

7⑤文献のまとめ方(要点整理①:引用(出典明記)の習得)

8⑥文献のまとめ方(要点整理②:シナリオ作成方法の習得)

9⑦レジュメの作成と担当教員からのレクチャー 10⑧レジュメの修正と要点(シナリオ)まとめ 11⑨プレゼンテーション・ポスター作成(構成整理)

12⑩プレゼンテーション・ポスター作成(追加調査)

13⑪プレゼンテーション・ポスター作成(とりまとめ)

14⑫成果報告会(学生相互に評価)

15⑬振り返り(評価結果の発表・担当教員からの批評)

②図書館研修(図書館の利用方法の研修)

表 グループワークの実施内容

図 成果報告会の様子

参照

関連したドキュメント

最後に要望ですが、A 会員と B 会員は基本的にニーズが違うと思います。特に B 会 員は学童クラブと言われているところだと思うので、時間は

このような情念の側面を取り扱わないことには それなりの理由がある。しかし、リードもまた

手動のレバーを押して津波がどのようにして起きるかを観察 することができます。シミュレーターの前には、 「地図で見る日本

【現状と課題】

キャンパスの軸線とな るよう設計した。時計台 は永きにわたり図書館 として使 用され、学 生 の勉学の場となってい たが、9 7 年の新 大

人の生涯を助ける。だからすべてこれを「貨物」という。また貨幣というのは、三種類の銭があ

○事業者 今回のアセスの図書の中で、現況並みに風環境を抑えるということを目標に、ま ずは、 この 80 番の青山の、国道 246 号沿いの風環境を

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