ボ ランテ ィア活動体験者 における体験の活用 につ いて
笠 原 芳 隆*
本研究 では,介護 ・ 介助活動 を中心 とした ボランテ ィア活動体験者 の, 当時の活動 に対す る意識 や, 現在 の障害児教育等 に対す る関心,活動 の 自分 自身の生活及 び教職活動へ の活用 につ いて把握 し,介 護等体験学生が,体験 を教職活動等 に活用 しよ うとす る意欲 を高め るための指導 の在 り方 を明 らかに す ることを 目的 とした。
その結果,将来,介護等体験 を通 して よ り多 くの者 が障害児教育経験 の希望 を もち,体験 の内容 を 教職活動 に生 かす意欲 を もっ ことがで きるよ うにす るため に,障害児教育専攻 の臨床実習等 の様子 を 映像 で見た り,実際 に見学 した りす る機会 を設 けるな ど, よ・ り具体的で継続的 な事前 ・事後指導 を カ
リキ ュラムに組み込む な どして実施す る必要 があることが示唆 された0 キー ワー ド :ボ ランテ ィア活動 介護等体験
Ⅰ 間濃 と目的
小学校及 び中学校 の教諭 の普通免許状 を取得 しよ う とす る者 に,障害者や高齢者 に対す る介護,介助,交 流体験等 ( 以下,介護等体験)が義務づけ られて 3 年
になる。
本法律 の趣 旨は,学校現場 において, い じめをは じ め とす る心 の問題 が ク ローズア ップされ, また,障害 児 と健常児の交流教育等 が進 め られてい る現状 に照 ら し,義務教育担 当教 師希望者 に障害者や高齢者 に対す る介護,介助,交流体験等 を義務づ け,人の心 の痛み を理解 で きる人づ くり,人間一人一人の能力や個性 を 認 め られ る心 を もった人づ く りをめ ざす と ころに あ
る。
本法律 が施行 された ことを受 け,本学 において も平 成 1 0 年度学校教育学部入学者 か ら,特殊教育諸学校 2
日間,特別養護老人 ホーム等社会福祉施設 で 5 日間の 介護等体験 を実施 してい る。
特殊教育諸学校 における体験 につ いて,本学学生を 受 け入れた学校 の教員 は,概 ね学生の活動 の様子 を前 向 きに受 け止め,積極的 ・意欲的 に体験活動 に取 り組 んだ ケースが多 い と見 てい る反面,実際 に利用者 と接 す る中で戸惑 ってい るケースがあるとも見 ている ( 隻 原 ・大野 ・安藤 ・河合 ,1 9 99 ) 。 また. ,体験 に よって学
* 上越教育大学障害児教育講座
教職活動 大学 カ リキ ュラム
生 自身,障害児教育や福祉 に対す る関心,障害児教育 就職希望 の割合が高 まっていることが明 らかになって いる一方 で,精神的 ・時間的負担感やのちに行 う社会 福祉施設 における体験 に対す る不安感が高 まってい る
とい う結果 も出てい る ( 安藤 ,1 9 99 ) 0
社会福祉施設 におけ る体験 につ いて,実際 に学生を 受 け入れた施設 の職員 は,学生の様子を特殊教育語学 校 同様,概 ね前 向 きに取 り組 んで いた と受 け止 めた ケースが多 いが,や は り学生の中には消極的,義務的 に活動 に取 り組 んで い る ケースが あ る と も見 て い る ( 笠原 ・ 大野 ,2 0 0 0 ) 。学生 自身,体験 その ものに満足 感 を もち,他者 との関わ り方 につ いて学ぶ ことがで き た といった意見や,障害者や高齢者 に対す る理解 が深 ま り,子 どもたちに福祉 につ いて話す な ど,体験 を将 来 の教職活動 に生かせ るとい う意見 を もつ者 が多 い。
しか し,少人数 ではあるものの,通常 の教育 に携わ る ことを考 えれ ば高齢者や障害児 ・者へ の介護等体験 は 生かせ ない と考 えてい る者 もい る。極端 なケースでは, 排雅 等 の介助活動 に著 し く嫌 悪 感 を もち,二 度 と介 助 ・介護活動 に関わ りた くない と考 えている者 も存在 す る ( 笠原 ,2 0 0 0 ) 0
介護等体験 を実施す るに当た っては,高齢者や障害
児 ・者 の特性,福祉制度,介護 ・介助 の方法等 を理解
す るための事前指導や, 自分が体験 した ことを振 り返
り,何を得たのかを考 える事後指導が必要 だが, その
時間が十分 に確保 されていないケースが多い ( 小川,
2 0 0 0 ) 。本学 において も,事前指導 と事後指導 を合わせ て 1 5 0 分程度 しか設定 されてお らず,事後指導 について は, 自分の体験 を振 り返 る時間がほ とん ど含 まれてい ない状況 にある( 笠原 ら ,1 9 9 9 ) 。 この よ うに,高齢者 や障害児 ・者,福祉 に関す る理解 を深め ることな く実 際に手探 りの状態で介護 ・介助活動をせ ざるを得 ない 状況下にあって も,多 くの学生が本体験 を前向 きに と らえ,将来の教職活動 に生かす ことが可能だ と判断 し ていた。 しか し,一方で体験 を生かす ことに否定的 な 者 も見受 け られた。
介護等体験 は,義務教育教員免許状 を取得す るため に,希望 しな くて も行わ ざるを得 ない もので,介護 ・ 介助活動等 に関心 を もち, 自らの意志で行 う, いわゆ
るボランテ ィア活動 とは異 なる。 この ことは,介護 ・ 介助活動 に対す る意識や障害児教育に対す る関心,将 来 の教職活動‑の活用 に影響 を与 えると考 えられ る.
この ことか ら, 自らの意志でボランテ ィアサ ークル に所属 し,介護 ・介助活動等を行 った者 の,活動等 に 対す る意識や,教織活動等への活用 について明 らかに し,介護等体験学生 と比較す ることは,介護等体験 を 将来 に生かすための実施の在 り方 について示唆を得 る
ことになる。
そ こで本研究では,本学学部在学当時,介護 ・介助 活動 を中心 とした ボランテ ィア活動 に携わ った卒業生 の,当時の活動 に対す る意識や,現在 の障害児教育等 に対す る関心,活動 の 自分 自身の生活及 び教職活動‑
の活用 について把握 し,介護等体験学生が,体験 を よ り前 向 きに教職活動等 に活用 しよ うとす る意欲 を高め るための指導 の在 り方 を明 らかにす ることを 目的 とす る。
Ⅰ Ⅰ 方 法 1 対 象
現在 も本学 の課外活動団体 として活動 を続 けている ボ ランテ ィアサ ークル 「 紙 ひこ うき」の一員 として, 在学当時 ボランテ ィア活動 に携わ った学校教育学部卒 業坐で,現存す る名簿 に掲載 され,調査用紙の郵送が 可能 な者 ( 昭和 6 1 年度 〜平成 2 年度卒業生,以下, ボラ
ンテ ィア活動体験者),計 5 1 名 を対象 とした。
2 手 続 き ( 1 ) 質問紙の作成
安藤 ( 1 9 9 9 ) が,実際に介護等体験 を行 った本学現 役学部学生 を対象に作成 した質問紙を参考 に して,以 下の項 目を挙げ,質問紙 を作成 した。
表
1 ボランティア活動体験内容 ( 数字は延べ数) 話 し相手
外 出同行
移動介助
食事 介助トイレ介助
清掃 ・洗濯 ・衣類整頓 福祉イベン ト運営手伝い
その他2 1 1 2 5 9 6 9 5 1 3 1
① 障害児教育への関心
② 障害者福祉への関心
③ 高齢者福祉‑の関心
④ 障害児教育経験 の希望
⑤ ボランテ ィア活動体験期間
⑥ ボランテ ィア活動体験頻度
⑦ ボランテ ィア活動体験 内容
⑧ ボランテ ィア活動で印象 に残 った出来事
⑨ ボランテ ィア活動で戸惑 った こと
⑲ 現在 の生活 におけるボランテ ィア体験 の活用
⑪ 教職活動等 におけるボランテ ィア体験 の活用
⑫ 介護等体験義務づけに対す る意識
⑬ 介護等体験 に対す る期待
以上 の項 目の他 に,対象者 の特性 に関す る項 目とし て以下の 5 点を挙 げ,記入欄 を設 けた。
① 性別
② 年齢
③ 現職
⑥ 教職経験年数
⑤ 特殊教育経験年数 ( 2 ) 調査 の実施
対象者個 々に調査用紙を郵送 し,回答を求めた。
(3)
調査期間
2 0 0 0 年 1 0 月中旬か ら 1 1月中旬
Ⅰ Ⅰ Ⅰ 結果 と考察 1 回 収 率
5 1 名中 2 9 名か ら回答が寄せ られた。回収率 は 5 6. 9 %
であった。
2 回答者の特性
性別 は男性 6 名 ( 2 0. 7 %) ,女性 2 3 名 ( 7 9. 3 %) ,午 齢 は平均 3 4. 8 歳 ( S D 1. 4 8 ) であった。 また,現職 は, 教職 に就 いている者が トータルで 2 1 名 ( 7 2. 3 %) であ
り,その他 の職業 4 名 ( 1 3. 8 %) ,現在無職 4 名 ( 1 3. 8 %)
であった。男女比 については偏 りがあるが, これ は,
当時本サ ークルに在籍 していた メンバ ーの男女比 とほ ぼ同 じであった。
3 体験 したボランテ ィア活動の内容等
サークルの中で実際に体験 したボランテ ィア活動の 内容を延べで示 した ものが表 1 である。今回制度化 さ れた介護等体験 の活動例 として,介護 ・介助の他,請 し相手,散歩の付 き添 い等の交流体験,洗濯等当該施 設職員 に必要 とされ る業務 等 が示 され て い る ( 林, 2 0 0 0 ) 。今回調査 を依頼 した ボ ランテ ィア活動体験者 も, これ らに準ず る活動 を複数体験 していた ことが明 らかになった。
実際に活動 した期間は平均 2. 85 年 ( SDO. 9 7 ) で,期 間中の活動頻度 は,月 1回程度 ( 2 2. 2%) 及 び年,敬 回程度 ( 37. 0%) と回答 した者が多かった。年数回程 度の体験 であって も,平均 3 年弱の間関わ っていた と すれば,実質介護等体験実施標準の 7日間 と同等 かそ れ以上 の期間 ボランテ ィア活動 を体験 した と考 えられ る。
4 障害児教育等への関心
障害児教育等‑の関心の有無 について , 「 大変 ある」
または 「ある」 とした者 の割合 を, 7 日間の介護等体 験を終 えた現役学生の結果 ( 笠原 ,2 0 0 0 ) とともに表 2 に示 した。障害児教育 に対す る関心,障害者福祉へ の関心 ともに高 い値 を示 した。高齢者福祉‑の関心 の 有無については,障害者 に対す る関心 よ り低 い ものの, 値その ものはかな り高か った。
介護等体験 を終 えた現役学生 とサ ンプル数 に違 いが あるが, いずれ もサークルでのボランテ ィア活動体験 者の方が若干高 い値 を示 した。
5 障害児教育経験の希望
「 将来障害児教育に携わ りたい と思 うか」 とい う問 いに対 してほ ,1 7 名 ( 6 3. 0%) が 「思 う」 と回答 して お り,現在特殊教育 に携わ っている者が 2 6 名 車 2 名 い た。障害児教育従事の希望 は,現役学生の 2 5. 5% ( 隻 原 ,2 0 0 0) を大 き く上回 った。
6 ボランテ ィア活動中の印象 に残 った出来事 ボランテ ィア活動 を体験す る中で印象に残 った こと が 「ある」 とした者が 2 4 名 ( 8 2. 8%) に上 った。その 内容 につ いてカテゴライズ した ものが表 3 である。
「 障害児・ 者 との交流体験」では,「 養護学校 の子 ど もたち とハ イキングに行 った 」 「 成人施設 の人 といろん な話がで きた 」 「 初対面 の人 とも心が通 じ合 った と思 え る時間を過 ごす ことがで きた」 とい うよ うな,交流 し た ことそれ 自体 が 印象 に残 ってい る とい う回答 が多 く , 「介助 を して喜 んで もらえた」といった,相手の応
表
2 障害児教育等への関心 ( 数字は%) ボランティア体験者
現役学生障害児教育への関心
障害者福祉への関心 高齢者福祉への関心
9 3. 1 7 7. 7 8 9. 7 7 4. 5 8 6. 2 7 9. 9
表
3 印象に残った出来事 ( 数字は延べ数) 障害児 ・者 との交流体験
障害児 ・者から受けた影響 障害児 ・者を支える人との出会い
障害児 ・者 との交流における失敗 ・思惑違い
その他86354
答 に対す る喜 びを印象的に とらえている者 もいた。
「 障害児 ・ 者 か ら受 けた影響」では , 「 障害者 も,健 常者 と少 しも変わ らない と親近感 を持つ ことがで き た 」 「 食事介助では最初,自分 自身食事がの どを通 らな か ったが,慣れて平気 になった」 といったいわ ば自分 自身の障害者 に対す る見方や接 し方 の変化 をあげてい る者がお り,また , 「 身障者の詩集を読 ませて もらった とき,感受性の豊 か さに感動 した 」 「 障害を乗 り越 え, よ りよ く生 きよ うと夢 や希望 を持 ち,前 向 きにが ん ばっている強 さに教 えられた 」 「 重心 ・ 筋 ジス病棟 の人 か ら,生 きることの姿勢のあ り方 に心打たれた」な ど, 障害者 自身の生 き様 に対 して感銘を受 けた ことが印象 に残 っているとした者 もいた。
「 障害児・ 者を支 える人 との出会 い」では , 「 病棟 に 入院 している人を見守 っている保母 さんの温 かい心 を 知 った 」 「ボランテ ィア仲間が,施設 にボランテ ィアを や りに行 くのではな く,友だちに会 いに行 くと言 った ことに驚いた」などの内容があげ られてお り,障害児・
者 を支 える人の障害児 ・者 に対す る対応や意識 も印象 に残 っていることが明 らかになった。
「 障害児 ・者 との交流 における失敗 ・思惑違 い」 で 紘,「 相手が トイレに行 きたが っていたのに気づ くこと がで きなかった」 といった失敗や 「 初めての介助でい きな り抱 きつかれて驚いた 」 「 皆 さん明るいですね と話 しかけた ところ,心の中は違 うと言われた」 な どの内 容が あげれ らてお り, マ イナスの交流体験 が 印象 に 残 っているとした者 も見受 け られた。
7 ボランテ ィア活動で戸惑 ったこと
ボランテ ィア活動中に戸惑 った り困 った りした こと
が 「ある」 とした者が 2 6 名 ( 8 2. 8%) ヽ に及 んだ。 その
表
4 戸惑ったことの内容 ( 数字は延べ数) 障害児 ・者 との接 し方
言葉によるコミュニケーション 介助の仕方 ・程度
障害児 ・者に対する意識 障害児 ・者からの関わ り その他
0454321
表 5 生活面で役立っている点 ( 数字は延べ数) 障害児 ・者に対する意識
障害児 ・者への対応
他者理解障害児教育への従事 その他
65425
内訳 は 衰 4 の とお りであった。
「障害児・ 者 との接 し方」では , 「 知的障害者の行動 が理解 で きず, どの よ うに接すれ ば よいか分 か らな か った」「 最初 の頃はただぼっと立 っていることしかで きなか った」「ボランテ ィアをす るとい うことで力が入 り, され る側 の気持 ちを忘れがちになった」 といった 内容が複数 あげ られていた。関連 して 「 言葉 によるコ ミュニケーシ ョン」では , 「 一生懸命話 して くれても聞 き取れず,返事がで きなかった 」 「 知的障害の方の会話 が理解 で きず,意思疎通が図れなかった」 といった内 容があげ られていた。
「介助 の仕方 ・ 程度」 では , 「 車 いす の介助 の仕方が 分か らなかった」「 障害 の程度が分か らないので対応が 十分で きない ことが多か った」「どこまで手伝 いす るの がベス トなのか見極めが難 しか った」 な どの内容があ げ られていた。
「 障害児・ 者 に対す る意識」では , 「 初めて施設訪問 した とき,一緒 に食事がで きなか った 」 「自分の恐怖心 が相手 に伝わ っているよ うで心配だ った」 といった内 容があげ られていた。
これ らの内容は,介護等体験 を終 えた現役学生が戸 惑 いの内容 としてあげた もの ( 笠原 ,2 0 0 0 ) と共通 し ている。 ボランテ ィア活動体験者 の場合, 自らの意志 でサークルに入 りボ ランテ ィア活動 に携わ った点で, 義務化 された介護等体験 を行 う現役学生 と差異がある が,事前 に障害児 ・者 との接 し方や介助 の方法 につい て知 る機会がない中で,現役学生 と同様 の戸惑 いを感 じなが ら活動 を行 っていた ことが明 らかになった。
なお, これ らの他 に , 「 障害児・ 老か らの関わ り」 と して , 「 相手方 に恋愛感情 もたれて しまった 」 「自身 は ボランテ ィアと思 っていたが,相手 は親友 と思 って し まい,家 に泊 ま り込 まれた ことがあった」 といった, 継続的に凍す ることが原因 と考 えられ る戸惑 い も複数
あげ られていた。
8 現在の生活 におけるボランテ ィア体験の活用 ボランテ ィア活動 の体験が現在の 自分 自身の生活 に 役立 っているか とい う問に対 し ,2 3 名 ( 7 9. 3 %) が 「 役
立 っている」 と回答 してお り,当時少 なか らず戸惑 い を感 じなが ら活動 していたにもかかわ らず,現在の 自 分 自身の生活 に活動が役立 っている,す なわち生かさ れ てい る と考 えてい る者 が多 い ことが 明 らか に なっ た。どの よ うな点で役 に立 っていると考 えているのか, 自由記述 の内容をカテゴライズ した ものを表 5 に示 し た。
「障害児・ 者 に対す る意識」では , 「障害があろ うと なかろ うと, 同 じ人間なんだ とい う感覚を もっ ことが で きた 」 「障害児・ 者 に対す る心の壁 の よ うなものが取 り除 かれた 」 「パ ラ リンピックな ども差別的 に見 な く なった」な どの内容があげ られていた。また , 「 障害児・
老‑の対応」では , 「 知的障害者 に街 中で話 しかけ られ た ときで も抵抗 な く接す ることがで きる」「 街 中や仕事 上で出会 う障害児 ・者 に声 をかけた り手 をきしのべた りで きるよ うに思 う」「自然 に高齢者や障害者 に接す る ことがで きるよ うになった」 といった内容があげ られ ていた。三 洋 ( 2 0 00 ) は,障害者への接触経験が豊か な健常者 は,一般的 に障害者 に対 して好意的であるこ とを指摘 している。戸惑 いを感 じなが らも直接ふれ合 う活動 を続 けてい く中で,障害児 ・者 に対す る意識が 前 向 きな方 向に変容 し,それが行動面 に も現れている
とみ ることがで きる。
「 他者理解」では , 「‑ ソデ ィの有無 に関わ らず,人 はそれぞれその人でなければで きない ことがあると思 える 」 「お互 いに助 け合 えるところは助 け合 い,自分で で きることは自分でや るとい うスタンスで 自分の子 ど もに対 して も優 しく接す ることがで きる」 といった内 容があげ られていた。心身の能力の一部 に損傷や遅滞 があると, あたか もその人全体が価値 を損傷 された人 間であるといった見方 をす ることがあるが,実際に障 害児 ・者 との交流 を続 けることで,その よ うな見方が 是正 され,人間的 な側面が評価 され るよ うになる ( ≡ 洋 ,2 0 00 ) 。障害児・ 者 との交流 が きっかけで,障害児・
者 は もちろん,誰 に対 して も価値 ある人間 としてみ る よ うになった様子が うかが える。
なお,「 障害 児教育への従事」では , 「 今の仕事 ( 特
表 6
教職活動で役立っている点 ( 数字は延べ数) 学習活動における例示
子どもたちへの対応 物事を見るときの視座 特殊学級 との交流
その他85239