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情報教育 におけるイ ンターネ ッ ト天文台の有効性 厨考察 †

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(1)

情報教育 におけるイ ンターネ ッ ト天文台の有効性 厨考察 †

‑ネ ッ トワー ク利用 による教育 の観点か ら一

上 田 晴彦 *。高樋 さち子 * 秋 田大学教育文化学部

近年,情報教育 の有効性 に関す る多 くの疑 問が呈 されて い る. そ しで 情報教育 の是非 を め ぐる議論 が教員 たちを混乱 させて い る. コ ンピュー タ教育 に関す る批判 の い くつか は的 を射 て い るよ うに思 え る. そのためイ ンターネ ッ トと教育 を有益 に結 び付 ける新 しい種類 の情報教育 を確立 す ることは大変重要 な ことであ る.本論文 で はイ ンターネ ッ ト天文台 に 注 目 し, それが情報教育 に与 え る有効性 につ いて考察 す る ことにす る.独善 的 な議論 に陥 るのを避 けるため,大学新入生 に対 す るア ンケー ト調査 を利用 す ることにす る. ア ンケー ト調査 の結果 か ら, イ ンターネ ッ ト天文 台が伝統 的 な コ ンピュー タ教 育 を変 え る可能性 の あ る ことを確認 した.加 えて,我 々の議論 の欠点 も確認 す ることが出来 た. この結果 を踏 まえ,秋 田大学 にお けるイ ンターネ ッ ト天文台構築計画 を変更 し欠点 を取 り除 くことを試 みた.

キー ワー ド :情報教育, イ ンターネ ッ ト,天文台, ア ンケー ト調査

1.

は じめ に

20

世紀後半 に出現 したイ ンターネ ッ トは,商用利 用が可能 にな るや爆発 的 な進展 を見 せ た. そ して今 世紀 において最 も注 目され る先端技術 の

1

つ にまで 成長 した ことは疑 いの余地 が ない.科学技術 の急速 な進歩,社会 の多様化 や経済 の国際化 と密接 に関連 し合 いなが ら現代 の 日本 は高度情報化社会 に進行 中 で あ り, イ ンターネ ッ トは欠 く事 の出来 ない技術 と な って い る. イ ンターネ ッ トは家庭生活 を含 む社会 のあ らゆ る分野 に入 り込 んでお り,学校教育 もその 例外 とはな り得 ない.近年 コ ンピュー タを利用 した 教育 に関す る研究発表が盛 ん にお こなわれているが,

これ は コ ンピュー タ,特 にイ ンターネ ッ トが与 え る 影響 が極 めて大 きい ことを示 して い ると思 われ る.

イ ンターネ ッ トは我 々の知 的活動 の源 とな る教育 を 一変 させ る可能性 を秘 めてお り, また現 に大 き く変

2004

1

8

日受理

日nve s t i gat i ngt heEf f e c t i v e I l e S SOft heI nt e r ne tAs t r o‑

nomi c alObs e r v at or yf o rNe t wor ki nganEduc at i onal Sys t e m

*Har uhi koUE DAandSac hi koTAKAHI ,Fac ul t yofEdu‑

c at i onandHumanSt udi e s ,Aki t aUni v e r s i t y,Aki t a

化 させつつ あ る.

このよ うな状況 の下,各地域 は小 。中 o高等学校 に コ ンピュー タを導入 し, イ ンターネ ッ トで結 ぶ こ とに力 を入 れて い る. しか し 「この よ うに して導入 された コ ンピュー タ及 びイ ンターネ ッ トを使 って, どのよ うな教育 をお こな うべ きなのか」 に関す る研 究 はまだ十 分 で な い1 ) , 2 ) . イ ンタ‑ ネ ッ トは教室 と 世界 とを ダイ レク トに結 びっ け,書物 で は伝達 が不 可能 な事項等 を学ぶ きっか けを与 え る可能性 がある.

イ ンターネ ッ トは従来 の教科書等 を使用 した授業 で は不可能 であ ろ う教材 を提供 出来 る力 が あ る. しか し一方で義務教育段階 における無批判 なイ ンターネ ッ ト利用 は,児童 ・生徒 の知 的活動 を停滞 させ る可能 性 も指摘 されて い る. いずれ に して もイ ンターネ ッ

トは大 いな る可能性 とともに大 きな欠点 を持 ってお り,その有効な利用方法を探 ることは教育 とコンピュー タを結 びつ ける際 に最 も重要 な研究事項 であ ると考 え られ る.

実 は我 々 は現在秋 田大学 にお ける新天文台計画 を

進 めて い る.秋 田大学 で は極 めて古 い望遠鏡 しか な

いため,教育 ・研究 に大 きな支 障が出て い る. これ

を まず最新型 の大 口径望遠鏡 に更新 し,教育 に役立

(2)

てよ うとい う計画であ る. さ らに冷却

CCD

カメラ 等 を使 った最新 の観測装置を備え ることで,教育だ

けでな く研究 ( 特 に連星系など銀河系内の星の観測) も可能 となるよ うな計画を立てている. これを天文 教育だけでな く情報教育 に役立て ることは出来 ない であろ うか. もし新天文台を後述す るイ ンターネ ッ

ト天文台 に出来れば,新 しい情報教育 を構築す る上 で大 きな役割 を果 たすのではないであろ うか.本論 文ではイ ンターネ ッ ト天文台を取 り上 げ, それが情 報教育 に及 ぼす影響 につ いてア ンケー ト調査 を交え て考察す る.

2.

現在の情報教育の問題点

コンピュータを教育 ( 特 に義務教育) に持 ち込 む ことには賛否両論があ り, はっきりと した結論が出 ていない.以前 はコンピュータ教育推進賛成 の議論 が多か ったよ うであ るが3 ) , ここ数年 の傾 向 はその 問題点 を取 り上 げ る書物 が増 えて いる

4)・5)

. ここで は佐伯肝氏

6)

に従 い, なぜ学校で コ ンピュー タ教育 を しなければな らないかに立 ち もどって考 え,現在 の情報教育 の問題点 を挙 げてみたいと思 う.

佐伯肝氏 によると情報教育 を学校でお こな う理 由 は,以下 の

3

つか ら成 る.

1 )適応教育 の必要性

21

世紀 の社会 におけるデ ジタル技術 の加速的発展 は疑 う余地 もない. コンピュータの活用 は現在 よ り さ らに高度かっ広範囲 にな り, これが全 く使えない ようでは,社会 に出てい く際に不利 となるであろう.

これか らの教育 は, このよ うな現代高度情報化社会 に適応 出来 る人材 を養成す る使命がある.そのため には学校教育 の中にコンピュータを取 り入れ, それ に関す る知識 を きちん と教授 しなければな らない.

これが 「 適応教育 の必要性」 とい う情報教育 をお こ な う第

1

の理 由である. この考え方 をさ らに発展 さ せ ると,出来 るか ぎり早 い時期か らコンピュータに 関す る知識 を身 に付 けさせ ることが急務 とい うこと になるか もしれない.実際,幼稚園児 にコンピュー タを使わせているところ もあるよ うに聞 く.

このよ うな極端 な事例 はさてお き,第

1

の理 由は 情報教育 の必要性 を訴 え る論文 ・書物 のほぼ全 てが その根拠 と して挙 げる事項であ り,かな りの説得性 を持つ よ うに思 え る. ところが近年 の携帯電話

(i

モー ド) による電子 メールの普及 を見 るにつれ, そ

の考え方が大 きく揺 らいで しまった.中学 ・高校生 が 自由に電子 メ‑ルのや り取 りを した り, イ ンター ネ ットを使 ってコンサー トチケットの空状態をチェッ ク しているのを見 るのは今や珍 しい光景で はない.

学校 の授業で携帯電話 の使 いかたを教え ることはな いであろうか ら,試行錯誤 を くりかえ しなが ら自分 で使 いかたを身 につ けた と推測 され る.若者 は新 し い技術 の導入 による環境 の変化 に適応 してい く,実 に したたかな面 を もっている.おそ らく現代 の平均 的な若者 は, コンピュータ リテラシ‑を中心 とす る 従来型 の情報教育 をあまり必要 と しないのではない か.仮 に必要 として も短期間の補習程度で十分であ り,通常 の授業 に情報教育 を導入す る必要 はないの ではないか.今後 の技術革新 によ りコンピュータは ます ます使 いやす くなるので, このよ うな疑問 にき ちん と答え るのはたやすい ことで はないよ うに思わ れ る.

もちろんプログラ ミングに代表 され る リテ ラシー 以上 の情報教育 は,かな りの知的作業 を ともな う.

そのため, プログラ ミングを正規 の授業 に取 り入れ ることは情報教育 と して適当な例であるか もしれな い. しか しこのよ うな高度 な授業 はごく限 られた学 習者 に対 してお こなわれ るにす ぎないと考え られる.

よ り端的に述べ ると, プ ログラ ミングなど高度 な情 報教育 は主 に大学理工系学部 ( 一部 の高校 の理系 ク ラス)でお こなわれ ることになるであろ う. もちろ ん高校以前 の学習者 や文化系学生 にプ ログラ ミング の知識が必要でないと考えているわけではな く,育 益であることは認 める. しか し近年 の学力低下現象 と論理的思考能力 の欠如7 ) ,学習者 の興味対象 の広 が り等か ら考えて, このよ うな教育 を必要 とす るも のは実際 にはごく一部 に限 られた もの となると予想

して いる. ( 分数 の出来 ない大学生 に, プ ログラ ミ ングや アル ゴ リズムを理解 させ るのは難 しいと思わ れ る.) いずれ に して も義務教育 の段階の教育 にお いて,第

1

の理 由によ りコンピュータを学校 に導入 す るとい う考 えは,説得力 を持 った もの とは言えな いよ うに思 われ る.

2)

対抗教育の必要性

21

世紀 の情報化社会 において は,我 々は大量 の情

報 の洪水 にさ らされ る. そのなか には間違 った情報

や反社会的な情報等 も多 く含まれる.またコンピュー

タを使 った犯罪等 の激増 も考 え られ るため, それに

(3)

対 して 自分 の身 を守 る術 を知 る必要 もあろ う. この よ うな情報化社会 の 「 光」 で はな く 「 影」 の部分 に 目を向 けると, それ に対処す る教育が求 め られ るこ ととなる. そのためにまず コ ンピュータとは何かを 知 る必要 , つ ま り情報教 育 が必要 で あ る. これが

「 対抗教育 の必要性」 とい う第

2

の理 由の意 味す る ところであ る.

明 らか に 「 反 コンピュータ主義」 にお ける情報教 育 というのは,大 きな矛盾を含んでいる.「コンピュー タには影 の部分があ るので, コ ンピュータの ことを 学 ぼ う」 とい う矛盾 を抱 えた教育が うま く機能す る とも思えない.積極 的な理 由がない学 びは,学校教 育 と して は好 ま しくない. もちろん第

2

の理 由が全 く意味が無 いわ けで はない.佐伯氏 の指摘 にあ ると お り 「 影」 に対抗す るもの と して ボ ランテ ィア活動 や実体験 ・コ ミュニケー ションを重視 した教育が考 え られ るが,その活動 の中に コンピュー タを積極的 に活用す ることで 「 影」 の克服 を 目指す とい う考 え があ る. このよ うな観点 か らの情報教育 に対 して は 賛成 である. もちろん この場合で は教育 の中心 はあ くまで 「ボ ランテ ィア活動 や実体験 ・コ ミュニケー ションを重視 した教育」 であ り, コンピュー タ リテ ラシーに代表 され る 「 通常の情報教育」ではな くなっ て しま うことは明かであ る.

3)

学校改革 の起爆剤

中教審 の答 申にみ られ る高度情報通信社会 に対応 す る 「 新 しい学校」 とは, コ ンピュー タや通信技術 を積極的に利用す る学校, とい う言葉 に要約 出来 る.

これ に沿 った形 で 情報教育 をお こなお う, とい うの が情報教育推進 の第

3

の理 由であ る.「 新 しい学校」

では,例えば学校 にあるコンピュータをイ ンターネ ッ トに接続 し, これ までの教育で とか く見落 されが ち であ った 「自 らの情報 を積極 的 に発信す る」能力 を 高 め る, とい うことが出来 るか もしれない. また教 員 の役割 りを補完す るためにコ ンピュータの利用す ることも出来 るであろ う. もしこのよ うな ことが実 現 で きれば,情報教育 は改革 の起爆剤 とな りうるた

め大 きな魅力 を持つ.

しか しこの第

3

の理 由は,基本 的 には第 1の理 由 の延長線 にあるとも考 え られ る. なぜな ら第

3

の理 由は 「社会 が情報化 したので学校 もそれを大 いに利 用 す るよ うに変 るべ きであ る」 とい うよ うに読 み換 え られ るか らであ る. これ はまさに 「 適応教育」 そ

の ものであ る. そのため第

3

の理 由は第

1

の理 由 と 同様 の欠点 を もっているよ うに思 え る. そ もそ も自 らの情報 を積極的 に発信す る能力 を高 め るのにコ ン ピュー タは必要不可欠 な ものなのであろ うか. それ よ りも教員 その ものの資質 を高 め ることで学習者 の 能力 を伸 ばす, とい う方 向に力 を注 いだ ほ うが よい ので はないか. また教員 の役割 りを補完 す るために コンピュータを利用す るよ り,教員 の人数 を増 や し たほ うが良 いので はないか. これ らの疑問 に明確 に 答 え るのは困難 である. コンピュータ購入 と保守業 務 にはかな りの金額 と手 間が必要 となる.情報教育 をお こな うにはこれ らの大 きな犠牲 を払 うわ けであ るので,導入 にはかな りの理 由づ けが必要 とな り, や は り根拠薄弱 といわ ざると得 ないよ うに見受 け ら れ る.

これ らの考察 を踏 まえて,本論文 で は情報教育が 兼 ね備 えるべ き事項 を以下 の

2

点 にまとめた.

1 ) リテ ラシー教育 はそれ な りに必要 で あ るが,悼 報教育 の中心 とはな り得 ない. また学習者 の知 的興 味の対象 や論理的思考能力か ら考 えて, あま りに高 度 な情報教育 を一般 の学習者 に押 し付 けるべ きでな い.

2)

特 に義務教育段階での情報教育 は, ボ ラ ンテ ィ ア活動 や実体験 ・コ ミュニケー ションを重視 した教 育 と リンクさせ た形で取 り上 げ られ るべ きであ る.

いわゆる リテ ラシー教育 で はない,新 しい情報教育 を築いて い く必要 がある.

3.

情報教育におけるインターネ ッ ト天文台の可能性 先 に も述べたよ うに, これか らの情報教育 はコ ン ピュータ リテ ラシーでない新 たな ものを築 いてい く 必要 がある. ここで は実体験を重視 した教育 と リン クさせた形 での情報教育 を取 り上 げたい と思 う.具 体 的 にはイ ンターネ ッ ト天文台が教育 に与 え る可能 性 の考察 をお こないたい. それで はイ ンターネ ッ ト 天文台 とはなんであろ うか.

近年,天体望遠鏡 は物凄 い勢 いで‑ イテク化 され

て いる.例 えば世界最大級規模 の望遠鏡 であ る日本

の 「すぼ る望遠鏡」 で は,主鏡 の形 を コ ンピュータ

制御 によ り一定 に して観測 をお こな って いる.‑ ッ

ブル宇宙望遠鏡 のよ うに,宇宙空間での観測 をお こ

な う望遠鏡 に もコ ンピュータ制御 は欠かせない. さ

(4)

らに は

NASA

の プ ラネ ッ ト ・イ メー ジャー

(8m

クラスの望遠鏡 を

30

基,数千 キ ロメー トルの範囲の 宇宙空間軌道 にな らべ, レーザ ビームで干渉計 と し て結合 させ る) のよ うな壮大 な計画 もあ る.大望遠 鏡 はコ ンビュ‑ 夕技術 と結 びつ いたハ イテク望遠鏡 なのであ る. また これ と関連 してか,天文学者 には コ ンピュー タマニアが多 い

8).

小 さなサイズの望遠鏡 に もハ イテク化が進 んでい る.最近 の小 口径望遠鏡 にはコ ンピュー タに接続す るための コネクタが用意 されてお り, コンピュー タ 制御 による操作 が可能 な ものが多 い. これを極限 ま で推 し進 めたのが 「イ ンターネ ッ ト天文台」 と呼 ば れ る もので あ る

9),10)・11)

. イ ンタ‑ネ ッ ト天文 台 とは イ ンターネ ッ トを経 由 して天体観測 をお こなえ る天 文台 の ことであ り

,21

世紀 の天文台 にふ さわ しい も のだ と考 え られてい る. イ ンターネ ッ ト天文台 のメ リッ トは計 り知 れない.天体観測 は通常夜間 にお こ なわれ るが, イ ンターネ ッ トを経 由 して地球 の裏側 の望遠鏡 を動 かす ことで,昼間 において も リアル タ イムで観測をお こなえる.また研究室等の コンピュー タか ら直接観測 をお こなえ るため,人里離 れた天文 台 に出掛 ける必要 もない.

教育 において も大 きなメ リッ トが考 え られ る.一 般 に

40‑60cm

クラスの中 口径望遠鏡 を各小 中学校 に配備す るのは,予算的 にみて不可能 であ る. とこ ろが イ ンターネ ッ ト天文台があれば, そ こにアクセ スす ることで中 口径望遠鏡 を使 った授業が可能 とな る. また各県 ごとにイ ンターネ ッ ト天文台があれば, 天候条件 に左右 され るとい う天体観測 の弱点 を, あ

る程度克服 で きる. いずれに して もイ ンタ‑ネ ッ ト 天文台 は,世界 中のだれで も手軽 にいっで も観測 に 参加 出来 る

21

世紀 にふ さわ しい天文台であ ると言 え る.現時点 で も, 日本国内 には数 カ所 イ ンタ‑ネ ッ ト天文台が あ る. ただ し先 に述べ たよ うに,各地蟻 ごとにイ ンターネ ッ ト天文台がない と, この天文台 の魅力が失 われて しま う.現在 の ところ秋 田県 を中 心 とす る北 日本 日本海側 にはイ ンターネ ッ ト天文台 は存在 しないよ うであ る. もし秋 田大学 にイ ンター ネ ッ ト天文台が出来 れば,国内 は もちろん世界 中か らの利用が期待 で きる. このイ ンターネ ッ ト天文台 を学校教育 の現場 に持 ち込 む ことで, ネ ッ トワーク 利用 による情報教育 の新 しい事例 とす ることは可能 で はないのか.

天体観測 は実体験 に密接 に結 びっいた行為である.

星や銀河 の世界 を垣間見 ることで, 自然 の壮大 さや 豊 か さを実感 出来 る. さ らには自然環境 の大切 さ, ち っぽ けな存在 ある人間が生 み出す差別や紛争 の愚 か さな どに思 いを馳せ ることも可能 か もしれない.

残念 なが ら忙 しい現代人 にとって,夜空 を見上 げる ことは稀 であ る.地方 で も都市化 が進 み夜が明 る く な ったため,椅麗 な星空 を見 ることが困難 にな って きた.現代 の 日本 で は余程 の山奥 にで も出掛 けない 限 り,感動 を覚 え る星空 に出会 うことは無 い. また 近年 の学習指導要領 によ り天文学 を含 む理科 の内容 が削減 され, ひいて は星空への興味 の喪失 とな って い るよ うに見受 け られ る.実 は現代 の高度情報社会 で は,特 に天文学 に興味がない人で もテ レビや雑誌 の影響 によ り大 口径望遠鏡 で撮影 された星雲や銀河 の素晴 しい姿 を知 ってい る.皮肉な ことに, これが 逆 に夜空‑の興味を失 わせているよ うに感 じられ る.

なぜな ら知識 と して知 っている銀河 の美 しい姿 を, 肉眼や小 口径望遠鏡 で捉 え ることは不可能であ るか らであ る.我 々が 目に出来 るのは小 さな光 りの点 や シミで しかない. このような問題点を,イ ンターネ ッ ト天文台 は解決す る可能性が ある.山奥 に出掛 ける ことな く星空 の椅麗 な姿 を見 ることで,宇宙 を我 々 の身近 に引 き寄せ ることがで きる. コンピュー タ制 御 による自動導入 システムによ り,星座 の知識 の全 くない人 で も自分 の見 たい星 をす ぐ見 ることが出来 る. ( かつて は星 を見 る こと も望遠鏡 を取 り扱 うこ とも,極 めて難 しい作業 であ った.)

一般 にイ ンタ‑ネ ッ トは仮想的 な世界であ ると言 われている.例 えばバ ーチ ャル天文台等,大望遠鏡 で撮影 された写真が収録 されたホームペー ジが多数 開設 されているが, これ らは全 く仮想的世界である.

しか し一方 で通常 の天体観測 は実体験 に密接 に結 び つ いた行為であ る.山奥 に出か けることもないイ ン ターネ ッ ト天文台 は実体験 か ら離 れた仮想世界であ るとの批判 もあろ う. しか しよ く考 えてみ ると, イ ンターネ ッ ト天文台 と通常 の天文台 の違 いは望遠鏡 と人間が離 れているか傍 にいるかだけが違 いなので, 実 は両者 はほとん ど同 じとも言 え る. それよ りもイ

ンタ‑ネ ッ ト天文台が持つ重要性 は,夜空 に望遠鏡

を向 けるとい う姿勢 その ものにあ る. これ は自然 に

対 して積極的 に働 きか けよ うとす る能動 的な行動 で

あ り,その結果画面 に映 し出され る映像 は決 してバー

チ ャルな もので はない.イ ンターネ ッ ト天文台 には,

情報教育 を実体験重視 の教育 に結合 ・調和 させ る可

(5)

能性があ る.

4.

ア ンケー ト調査 とその考察

これ までの考察 によ り, イ ンターネ ッ ト天文台が 情報教育 に与 え る影響 は少 か らず存在す ると思 われ る. しか しこれ までの議論 は純粋 な思索 によるもの で,何 らか のデータによ って裏付 け られた もので は ない. そ こで大学新入生 に対 してア ンケー ト調査 を 行 い, その結果 を用 いて これ までの考察 の検証 を試 みたい と考 え る.

4.1

調査対象

「イ ンターネ ッ トと天文学 に関す るア ンケー ト調 査」 と題 して,平成

14

年度入学者 ( 人 間環境課程)

61

名 に対 して調査 をお こな った.授業が始 ま って問

も無 い段階の新入生が対象 なので,高校

3

年生 と考 えて も良 いか も しれない. そのため平均的な高校修 了者 の意識 を見 るためには適切 と思 われ る.調査対 象 の内訳 は男子

20

名,女子

39

名,不明

2

名である.

今後 の考察 に都合 のよいよ うに,男子,女子,全体 ( 性別不 明者 を含 む) の

3

種類 のデー タを用意 す る ことにす る.

質 問事項 はイ ンターネ ッ トに関す る もの ( 質問

1

‑5)

,天文学 に関す るもの ( 質問

6‑10)

, イ ンター ネ ッ ト天文台 に関す るもの ( 質問

11‑15)

の合計

15

の問 いか らな っている.以下 それぞれ につ いて結果 と考察 を示す.

4.2

調査 内容 と結果 仏) イ ンターネ ッ トにつ いて

』質問

1

イ ンターネ ッ ト (または コ ンピュー タ) に対す る興味

かな りあ る

10,19,29

ある程度 あ る

7,16,25

普通 2 , 3 , 5 特 に興味 はない

1, 1

,

2

■質問

2

イ ンターネ ッ ト (またはコ ンピュー タ) を初 めて利用 した時期

小学校 またはそれ以前

4,16,20

中学校

7,17,25

高等学校

9

,

3,13

まだ利用 した ことはない

3

,

3

,

6

L r l 質問

3

学校の正規の授業で情報教育を受 けた時期 小学校 またはそれ以前

4,16,20

中学校

7,17,25

高等学校

9

,

4,14

これ まで受講 した ことな し

3

,

3

,

6

}I 質 問

4

ホームペー ジか ら情報 を得 ることに対 す

る興味

興味あ り

1

1

,26,37

特 に大 きな興味 はない 9

,13,24

J質 問

5

普通教科 「 情事鋸 の教員免許状 の取得 の

希望

思 っている

5,13,19

思 っていない

15,26,42

( B) 天文学 につ いて

■質問

6

天文学 に対す る興味 かな りある

1

,

l

l

,13

ある程度 あ る

10,12,22

普通

5,12,18

特 に興味 はない 4 , 4 , 8

■質 問

7

高等学校 での地学 ( 天文分野 を含 む) に 対す る受講状況

受講経験 な し

18,38,58

地学

IA

を受講

0

,

0

,

0

地学

IB

を受講 2

,

1 , 3 地学

IB

・地学

Ⅰ両方 を受講

0

,

0

,

0

■質問

8

望遠鏡等 を使 って星 を眺 めた経験

ある

8,20,29

( 望遠鏡 を持 って いる)

0

,

3

,

3

ない

12,19,32

■質問 9 プ ラネタ リウムを見 た ことがあるか あ る

16,3

1

,49

ない

4, 8,12

■質問

10

天文関係 のイベ ン トへの参加経験 ある

2,4, 7

ない

18,35,54

(6)

( C) イ ンターネ ッ トと天文学 の関連 について

■質問

11

天文学関係 のホームペー ジを見 た ことが あるか

ある

0

,

5

,

5

ない

20,34,56

■質問

12

「イ ンタ‑ネ ッ ト天文台」 とい う言葉 を 聞いた ことがあるか

( 註)インターネット天文台 とは,イ ンタ‑ネッ トによって 自宅 のパ ソコンと天文台の望 遠鏡 を結 び,遠隔操作 によ って天体観測 をお こな うことが出来 る天文台の ことで す. 自宅 に居 なが ら天文台の望遠鏡等が 操作 出来 るので,山奥 の天文台に行 く必 要があ りません.

以前 に聞いた ことがある

1

,

1

,

2

今回初 めて聞いた

19,38

,

2

{質問

13

山中にある天文台での観望会 ( 生 の星 は 見 られ るが,交通 の便が悪 く宿泊必要) とイ ンターネ ッ ト天文台を使 った観望会 ( 手軽 だが,生 の屋 を見 る感動 な し) の どち らを選ぶか.

山中にある天文台での観望会

20,35,57

インターネット天文台を使った観望会

0

,

4

,

4

■質問

14

イ ンターネ ッ ト天文台 は高等学校以前 の 学校教育 において,利用価値があると思

うか.

かな りあると思 う

1

,

6

,

7

ある程度 あると思 う

12,21,25

特 にあるとは思わない

7,12,19

l L質問

15

仮 に秋 田大学 内にイ ンターネ ッ ト天文台 を建設 した場合,利用 してみようと思 うか.

思 う

9,29,39

思わない

11,10,22 4.3

調査結果の考察

仏) イ ンターネ ッ トにつ いて

質 問

1

に対 す る回答結果 よ り, イ ンターネ ッ ト (またはコ ンピュー タ) に対す る興味 は男女共 かな り高 い ことが判明 した. これ は予想通 りであ った.

現在 もイ ンターネ ッ トに関す る話題 には事欠かない

ことか ら,恐 らく今後 もこの傾向が続 くと予想 され る. これに関連 して,実際 にイ ンターネ ッ ト (また はコンピュータ) を利用 した経験 のない人 は少数で あ ることも分 った ( 質問

2).

また意外 な ことに本 調査対象 の場合,女性 は中学校以前 に利用経験があ る人が多 いが,男性では高等学校で は じめて利用す る人 の割合 いが高 いとい う男女差が存在す る.質問

3

か らは,何 らかの形で高等学校以前 に情報教育 を 受 けた人が多数であることが見て とれ る.

2004

年度 か ら高等学校で普通教科 「 情報」 が始 まるため

12)

, 高等学校での受講経験者 は激増す るであろう.なお この質問事項 について も男女差が存在す るため,本 調査対象 の男女で母集団 に差があるよ うである.質 問

4

に関 してであるが, ホームペ‑ ジか ら情報 を得 ることに, イ ンターネ ッ ト程で はないが興味を もっ ている人が多 い こともわか った.大学での レポー ト 等で はホームペー ジか ら情報 を得 ることも多 いであ

ろうか ら,学年進行 と共 に興味あ りの割合 いが増え るのでは, と予想 している.普通教科 「 情報」 の教 員免許状 の取得 の希望 ( 質問 5) につ いて は,全体 の

3

割程度 の人が普通教科 「 情幸鋸 の教員免許状の 取得 を希望 していることが判明 した.教員免許状の 取得希望者が半数程度であることか らす ると,情報 の教員免許状に対する興味は高いと考え られる. もっ とも複数免許 を もっていることが採用 に有利 とい う 考えがあるので,特 に情報 の教員免許状 に関す る興 味 とは言 えないか もしれない.

(B)

天文学 につ いて

質問

6

に対す る回答結果か ら,天文学 に特 に興味 はないと考 え る人が少数であることがわか る.その ため,天文学 はそ こそ この人気科 目であると言え る か もしれない. ただ 「 宇宙が好 き」 , 「 将来 は宇宙飛 行士 にな りたい」 と答 える小学生が多 いのか ら比べ ると,特 に男性で は大学入学 までに天文学 に関す る 興味 は薄れて きているような印象 を覚 え る. この理 由については質問

7

がその ヒン トになるか もしれな い.高等学校での地学 に対す る受講状況 ( 質問 7 ) によると,大多数 の大学新入生 は 「 受講経験 な し」

であ った.平成

14

年度入学者 の天文学 に関す る知識

は中学卒業程度で しかない と推測で きる. また天文

学 に関す る履修状況 には男女差がない.受験等の影

響で仕方 ない ことであるが,理系大学生 と しては寂

しす ぎる結果である. ただ望遠鏡等 を使 って星 を眺

(7)

めた経験 ( 質 問

8)

が半数近 くにのぼ ること, また プ ラネ タ リウムを見 た経験があ る ( 質問

9)

が多数 を占め ることには感銘 を受 けた.少数 であ るが,天 文関係 のイベ ン トへの参加経験 ( 質問

10)

があ る新 入生 もいる.

(C)

イ ンターネ ッ トと天文学 の関連 につ いて

最後 にイ ンターネ ッ トと天文学 の関連 につ いて, 考察 を加 え る.先 に も述べたよ うに,天文学 (また は天文学者) とイ ンターネ ッ トとの関連 は深 い. し か しこの ことは余 り知 られていないため,両者 を結 び付 けて意識す る人 はまれであろ う.今回の調査で は天文学関係 のホームペ一 一ジを見 た経験 ( 質問

11)

を もっ人 は少数であることが分 った.また 「イ ンター ネ ッ ト天文台」 とい う言葉 を聞 いた ことがあ るもの もほとん どいない. ( 質 問

12)

さて今 回最 も興 味が あ ったのが観望会 とイ ンターネ ッ ト天文台 との優劣 を問 う質問

13

である.結果 は 「 観望会 に参加 したい」

が圧倒的であ った.宿泊 の必要 のある観望会 には女 性 の一部 は参加が難 しい, とい う側面が あることに 注意 を要 す る. これを差 し引 くと, ほぼ全員が観望 会 を支持 した, とい ってよい.新入生 も実体験 の面 白さと重要性 を認識 して いるのだ, と感 じた. イ ン ターネ ッ ト天文台の学校教育 にお ける利用価値 ( 質 問

14)

につ いて は 「かな りあ ると思 う」

,

「あ る程度 あ る と思 う」 が半 数 を超 え る支 持 を得 て い るが,

「特 にあ るとは思 わな い」 もかな り多数 にのぼ る.

また仮 に秋 田大学 内にイ ンターネ ッ ト天文台があ っ た場合 の利用 ( 質問

15)

につ いて も,質問

14

の傾向 と同様 であ った.

5.

まとめ とイ ンターネ ッ ト天文台構築の展望 以下,ア ンケー トにもとづ く考察を もとにイ ンター ネ ッ ト天文台が情報教育 に与 え る影響 につ いて まと めてみたい.

まず イ ンターネ ッ ト天文台が情報教育 の満すべ き 条件 :あま り高度 な ものであ って はいけない こと, ボ ランテ ィア活動 や実体験 ・コ ミュニケー ションを 重視 した教育 と リンクさせ た形 で取 り上 げること, とどの よ うにかかわ って い るか を確認 す る. (リテ ラシー教育 で ない ことは明 らかで あ る.) イ ンター ネ ッ ト天文台で は, プ ログラ ミングの知識がな くて も望遠鏡 が操 れ る. 自動導入装置が付 いて いるので 赤道座標 に関す る初歩的な知識 のみが必要 とされ る

だ けであるが, 中学生 であれば理解可能 であろ う.

小学生 につ いて は適切 な指導が必要 とされ るが,要 は星 の座標 を入力す るだ けなので, それ ほど難 しく ないであろ う. いずれ に して も前提 となる知識 は, コ ンピュータに関す る ものではほとん どな く ∴ 天文 学 に関す るもの も多 くない. それゆえ, あま り高度 な ものであ って はいけない とい う条件 は満せそ うと 予想 され る. イ ンターネ ッ ト天文台で は, モニ タを 通 して見ている星 はテ レビ等で 目にす るもの と違 い,

自分が観測装置 を動 か して実際 に集 めた星 の光 であ る. イ ンターネ ッ ト天文台での観望 は完全 な意味で の実体験 で はないが,少 な くとも実体験 と関連 させ た情報教育 とな っている可能性 はある. そのため, 第

2

の条件 も満せ る可能性があ る.

それで はア ンケー ト結果 か ら見て, イ ンターネ ッ ト天文台 は上 の

2

点 を満 していると考 え られ るであ ろ うか.本調査か らも分 るよ うに, イ ンターネ ッ ト に関す る興味 は男女問わず高 い. またほとん どの学 習者が高等学校以前 にイ ンターネ ッ トを利用 した経 験があることも判 明 している. これ らの結果か ら, 学習者 は簡単 にイ ンターネ ッ ト天文台の操作方法 を 修得す るので はないか, と考 え られ る. これ は 「あ ま り高度 な ものであ って はいけない」 とい う条件 を み たす とい う推測 を補強す ると考 え られ る. しか し 本調査か ら明 らか にな ったのは,山中 にある天文台 での本当の観望会 にまさる ものはない, と考 え る学 生が圧倒的 に多か った ことである. イ ンターネ ッ ト 天文台 を使 った観望会 は,実体験 とは結 びっ いてい

るが実体験 その もので はない. これがイ ンターネ ッ ト天文台の もっ弱点 であることも,今回の調査 によ り明 らか にな った.

よ く知 られて いるよ うに星雲 や銀河 など天体 と し

て興味深 い もの,美 しい姿 を しているものは, 中口

径以上 の望遠鏡 で しか見 ることがで きない. そ して

生 の美 しい天体 を見 るためには,望遠鏡 に資金 をっ

ぎ込 む しかないとい う事実 があ る. イ ンターネ ッ ト

天文台 はこのよ うな機会 を, イ ンターネ ッ トでつ な

がれて いるコンピュータを通 して学習者 に提供 す る

ことが出来 る. た った

1

台 あ るだ けで,全 ての人達

に肉眼や小 口径望遠鏡で見 ることが出来無 い天体 の

世界 を案 内で きる. もちろんイ ンターネ ッ ト天文台

で星 を見 なければ天文教育や理科教育が出来無 い,

とい うわ けで はない. しか し極 めて低 コス ト ( 各県

1

つあればよい) で実現 出来 ること,利用可能 な

(8)

コンピュータネ ッ トワークが小 ・中 ・高校 に既 に存 在 す ることを考 えれば, イ ンターネ ッ ト天文台 の も つ可能性 を捨 て去 るにはお しい.

ア ンケー ト調査 の結果 を踏 まえて,秋 田大学 の新 天文台設置計画 は以下 の

3

段階を踏 む ことに した.

第 1段階 中口径望遠鏡 と観測装置の導入

中 口径望遠鏡

(40cm

ク ラス, 口径比

FIO

程度) と,冷却 CCD カメ ラを装備 した観測装置 の導入 を 目標 とす る. この段階で とりあえず教育研究用 の天 文台 の完成 とな る.望遠鏡 は基本 的 には固定型 で使 用す るが,移動 も可能 となる仕様 に し山中での観望 に も使 え るよ うにす る. そ して大学 での実習授業 だ けで な く課外授業 での使用 も視野 に入 れ る. また実 体験 を重視 した理科教育 を支援す ることがで きるよ う県 内各学校 との協力関係 を構築 し,実際 に利用 し て もらう.

2

段階 イ ンターネ ッ ト天文台の構築 ( 有人式) サーバを設置す るなど して,建物 内 (または学 内) レベルでのイ ンターネ ッ ト天文台を 目指す. この段 階で不完全 なが らイ ンターネ ッ ト天文台が完成す る.

得 られた屋 のデー タを学 内

LAN

経 由で取 り入 れ る ことが出来 るよ うに し,大学 の情報処理 の授業 で解 析等 をす ることを考 え る. また学外 か らの リクエス ト等 を受 け付 け,撮影 した画像 をイ ンターネ ッ トを 通 して配信 し教育 に役立 てて もらうサー ビス も始 め

る.

3

段階 イ ンターネ ッ ト天文台の構築 ( 無人式) ドームの装備等 をイ ンターネ ッ ト天文台仕様 に変 え,完全 な無人化 を 目指す. セキ ュ リテ ィ対策等問 題 もあ るが,学外 か らのアクセス も可能 とす る. こ の段階で完全 なイ ンターネ ッ ト天文台が完成す る.

そ して国内だ けでな く世界 中の全 ての教育機関 に無 料 で使用 して もらい,情報教育 や理科教育 に役立 て て もらう.

6.

おわ りに

イ ンターネ ッ ト天文台 は新 しい情報教育 の構築 に 大 き く影響 を及 ぼす可能性が あ る.今回のア ンケー ト調査でその長所 と欠点 が明 らか にな ったため, 山 中での観望 に も使 え るよ うに計画 を変更 した. さ ら に昨今 の経済情勢 を考慮 し計画 を

3

段階 に分 けるこ

とで,仮 に途 中の段階で止 ま って もそれな りの成果 を出せ るよ うに した.繰 り返すがイ ンターネ ッ ト天 文台 は実体験 と上手 く結 び付 けることで, これまで にない情報教育 を構築 で きる可能性 がある. またイ ンターネ ッ トと天文学 に対 す る興味を同時 に喚起 出 来 るとい う側面 も持 っている.設置 に必要 な予算 は 大 き くない. そのためなん とか実現 で きれば と考 え ている.

独立行政法人化 が 目前 に迫 っている時期 での新天 文台計画 は, おお さな困難が予想 され る. ささやか な計画で はあ るが, なん とか実現 の 目途 を立 てたい と希望 して いる.

付記

本研究 は,平成

14

(2002)

年度 日本学術振興会 科学研究費補助金 ・基盤研究 ( C) 課題番号

13680225

「地 域 情 報 化 の ネ ッ トワ ー ク利 用 に よ る教 育 と

CAN

構築 ・参入 の効果 に関す る研究」 に基 づ いて

いる.

謝辞

最後 にな りま したが, ア ンケー ト調査 に協力 して くだ さった人間環境課程 の平成

14

年度入学生 の皆 さ んに心 か ら感謝致 します.

参考文献

1 )市川伸一

,1994

, コ ンピュータを教育 に活かす

「 触 れ,慣 れ,親 しむ」 を超 えて 勤草書房

2)

藤 岡完治 ・大 島聡 編,

1999

,学校 を変 え る情 報教育 国土社

3)

渋谷宏 ,

1996

, パ ソ コ ン教 育 不平等論 中公

PC

新書

4)

ジェー ン ・‑ リー

,1999

, コンピュータが子 ど もの心 を変 え る 大修館

5)

ク リフォー ド ス トール,

200

1, コ ンピュー タ が子供 たちを ダメにす る 草思社

6)

佐伯肝

,1997

,新 ・コ ンピュー タと教育 岩波 新書

7)

岡部 ・戸瀬 ・西村 編

,1996

,分数 がで きない 大学生

‑21

世紀 の 日本 が危 ない 東洋経済新報社

8)

ク リフォー ド ス ト‑ル

,199

1, カ ッコウは コ ンピュータに卵 を産 む 草思社

9)

尾久土正 己

,1999

, イ ンターネ ッ ト天文台 岩

波書店

(9)

10)

佐藤 ・坪 田 ・松本

,1999

, イ ンターネ ッ ト天文 台 の構築 :その 1.安 く,早 く,簡単 に 天文 月 報

ll)

佐藤 ・坪 田 ・松本

,2000

, イ ンターネ ッ ト天文 台 の構築 :その

2.

良 い物 は作 らない 天文月報

12)

大岩 ・橘 ・半 田 ・久野 ・辰 巳

,200

1 ,情報化教

育法 オーム社

Summary

Variouscriticismshavebeen directedatthe so‑Calledinformationeducationtodate.Mostof suchcriticismsoftenonlyhelpconfuseteachers as to how best to assist students in the acquisition of information processing skills. Nevertheless,someofthem could serveasa usefulguidelineforenhancing thequality of education.In responsetothosecriticisms,the presentpaper outlinesthe idea ofusing the internetastronomicalobservatory.In orderto examinetheeffectivenessofthisattemptona pilotbasis,asetofquestionnairewasadminis‑ teredtoagroupofstudentsofAkitaUniversity.

Theresultrevealedthatthesystem wouldpoten‑

tiallybeapromisingwayofovercomingvarious problemsthathavebeenidentifiedintheareaof conventionaleducationinthefield.Anattempt wasalsomadetoimprovethepresentprogram of theuniversity by incorporating variousviews expressedinthequestionnaireresponses.

KeyWords:ⅠnformationEducation,Internet,As‑ tronomicalObservatory

,

Question‑

nalre

(ReceivedJanuary8,2004)

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