工 事 概 要 発 注 者 工 事 場 所
工 期
主 要 工 種 横断歩道橋下部工
・下部工(RC小橋台)4基 ・下部工(RC受台/直接基礎)2基 ・場所打ち杭工(φ1500/全周回転工法)4本
造成工
・重力擁壁工 22m ・プレキャストL型擁壁 25m ・防護柵工 46m ・ 路床盛土工 500㎥
・プレキャストボックスカルバート工 28m ・仮排水路工 40m 他 技術者No.
工 事 名
題 名
本工事は、(国)150号バイパスにおいて、すべての歩行者が安全で快適に通行利用できる事を目的とし て新設される横断歩道橋の下部工事である。
平成24年11月22日~平成25年9月30日 静岡県焼津市 惣右衛門 地内
平成24年度 [第24-D0953-01号]
(国)150号社会資本整備総合交付金 (国道道路改築(2次))工事 (横断歩道橋下部工)
(一社)静岡県土木施工管理技士会 株式会社 橋本組 鈴木 健司
静岡県島田土木事務所 1.はじめに
技術者証登録番号00131958 横断歩道橋下部工事における安全対策と品質向上について
( 水 平 区間 )
(1% 放 物線 区 間)
( 水 平 区間 )
▽ 10.600
▽ 10.467 ▽ 10.467
P2 P3
▽ 4.400
CL
1255 支間長 29500 1266
橋 長 32021
1400 26700 1400
▽ 4.000
場所打ち杭 φ1500
L=11.00m、n=1本 場所打ち杭 φ1500
L=9.50m、n=1本
▽4.557
▽4.957 0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6
01 02 0N 値3 0405 0
18 13 14 28 30 34 32 11 9 35
50 52 52 54 115 54 H18-9
T.P.+4.02m Dep.=16.43m
H18-10 T.P.+4.53m Dep.=20.22m
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6 1 7 1 8 1 9 2 0
0 1 02 03 04 05 0 N 値
32 30 37 34 50 63 34
75 10
115 75 50 75 150 250 107 107 75 50 68 NO.393+12.50
FH=4.971
4.990 4.958
5.116 4.957
▽4.557
▽4.957 (3.00%)
(3.00%)
境
界 境
界
支持地盤線
P4
P2
P1 A1
P3 A2
▽10.457
▽7.857
▽5.057
▽ 10.467 ▽ 10.457
P1
▽4.800
500 26x500=13000
500 27x500=13500
28 x1 00 =2 80 0 26 x1 00 =2 60 0
2600 30 30 2300
▽4.400
P2
▽4.957 10 0 55 00
3000 場所打ち杭 φ1500
L=11.00m、n=1本 場所打ち杭 φ1500
L=11.50m、n=1本 A1
16 00 23 00 15 00
▽3.300
▽2.800
10 0
境 界
▽計画歩道面 造成面
【側面図】
【横断図】 【位置図】
歩道橋計画図 場所打ち杭
直接基礎
L=11.5m n=1本 L=11.0m n=1本 L=10.0m n=1本
L=9.5m n=1本
①
②
●
③ 下部工/暑中コンクリートの施工が予想される際の品質確保と上部工鋼材の劣化対策
設計照査にて、平成24年3月の道路橋示方書の改正により、場所打ち杭の杭鉄筋無溶接が規定された ことが判明した。そのため、設計変更協議を行っての品質確保が必要となり、最重要項目であると考え た。
施工期間中は既設用排水路を常時通水すると共に、重機と車両の導線を確保する必要があるため、φ 1500の仮設水路(コルゲートパイプ)布設が設計計上されていた。埋設物調査の結果、仮設水路布設 を行う市道には水道管が埋設されており、干渉によって仮設水路管の布設深さが制限される恐れがあ り、大口径管の布設は適さないと判断できた。
既設水道管の布設高さによっては、仮設水路の管底高が高くなることも予想される。コルゲートパイ プの一般的な土被り厚さ(t=1.000)を確保してのクローラーや重機,車両の導線構築は、上空に架空線 が添架されているため、制限高さに影響が生じて、施工性と安全面で支障を及ぼすことが懸念された。
その他にも地元小学校の通学路と指定されており、町内会からも歩行者通路確保という要望があった ことから、地元交通経路を安全に確保する配慮が必要であった。
仮設方法と施工ヤード
場所打ち杭の品質確保
2)従来場所打ち杭の鉄筋か ごの組立て時には、溶接に より仮止めが行われること が多かったが、施工品質の 確保が困難であり鉄筋の断 面減少等の欠損が生じるお それがあるため、今回の改 定で溶接を用いてはならな いことを規定している。
コンクリート標準示方書では、マスコンクリートと定義されている。暑中コンクリートの施工が予想 されたため、コンクリートの打設から養生方法についての綿密な施工計画を行う必要があった。
また、上部工鋼材の発錆を防止し劣化対策を行うことも重要であると考えた。
2.工事施工の問題点
CL P1
高圧線 低圧線 突張線 電話線
水道管
市道長川原橋北新道線
As
NO.393 NO.394 NO.395
用排水路
至 吉田 至 静岡市
1260 P4
P2
P1
A1 82.0°
P3 A2
仮設水路 杭施工造成ヤード 既設用排水路
架空線 水道管
新設ボックスカルバート
施工箇所 平面図 施工箇所 横断図
重機・車両導線
①
・既設の用排水路断面は W=1400. h=600であり、断面積は A=0.84㎡となる。
・横断歩道橋詳細設計資料にて、用水量は40%程度と判断することができる。
(0.84㎡×40%=0.336㎡)
・地元農業委員と近隣耕作者に聞き取り調査を行ったところ、台風等の出水時には80%程度ということ であった。 (0.84㎡×80%=0.672㎡) ※水路に排水されている、近隣家屋の排水管吐口の高さを確 認し、家屋内に逆流が生じない事の確認を行った結果、下図の施工が行える。
コルゲートパイプよりも、扁平強度があり載荷重にも追従して、変形しにくい高密度ポリエチレン製波 付管を使用することにより、重機,車両導線盛土の厚さを薄くすることができ、上空制限高さの確保が行 える。用排水の通水量を検討した結果、大口径の排水管は過剰であることが判明できる。
設計変更の検討 仮設方法と施工ヤード
発注者に、仮設水路φ1500(コルゲートパイプ)からφ1000(高密度ポリエチレン製波付管)の設計変 更協議を行なった結果、水道管,架空線(ライフライン)切断事故防止対策と円滑な重機と車両の導線を 確保すると共に、地元交通経路(歩行者)に対しての安全対策にも万全を期す事ができた。
3.工事施工の問題点への対応策・工夫・効果
12 00
70 0 50 0
As
10 00 30 0
2 4 3 0
12700
水道管φ100 仮設水路(コルゲートパイプ
杭施工造成ヤード 重機・車両導線盛土
杭施工造成ヤード
【当初設計】
【設計変更協議】
12 00
10 00 30 0 90 0
20 0 80 0
0 . 6 7 4 m
2
0 . 1 1 1 m
2
As
1 4 3 0
4150
仮設水路(高密度ポリエチレン製波付φ1000) 水道管φ100
重機・車両導線盛土 杭施工造成ヤード 架空線
架空線
× 導線盛土からの制限高さが低く余裕がない
〇 導線盛土からの制限高さを確保することで 余裕が発生する
出水時(0.67㎡)
高密度PE製波付管布設布設作業 導線付近での場所打ち杭作業 歩行者通路
②
発注者サイドに於いても施工実績のない、場所打ち杭の杭鉄筋無溶接工法となることから、社団法人 日本基礎建設協会「場所打ちコンクリート杭の施工と管理」を参考として設計変更協議を行い、施工に 於いては実績のある業者を選定した結果、調査,設計,施工を適切に行うことができ、作業の施工性と安全 性、品質,出来形管理共に十分に満足する結果を得ることができた。
U字ボルトとフラットバーを使用しての無溶接組立状況 場所打ち杭の品質確保
11400 30032@150=480026@300=7800
7502@2700=5400
1500 150 600600 150
2850 4000
1360 10000
2400
P1 -2D22 P1 -2D22
P44-1D13
P1-220-D22x4000 P1 -1D22
P33 -1D22 P22D19
P1 -1D22
P1-120-D22x10000 FB9x75
33- 2 P
D22 P4-2
FB9×75
主筋 フープ
FB9×75
主筋 U字ボルト
FB9×75 ナット
【施工図】主筋と組立て補強材の固定
無溶接材料受入検査 防錆処理状況 組立状況
組立完了 組立完了後保管状況 建込状況
③
・コンクリート打設作業関係者、作業員,コンクリートポンプ圧送 者,生コン工場試験室,現場職員,現場品質証明(コンクリート主任技 士)と施工に先立ち検討を行い、打設作業日には打設手順を再度 周知と確認した後に施工を行った。
上記対策の他にも、コンクリートのひび割れ低減と耐久性を高める耐アルカリ性ガラス繊維ネットを効 果的に設置すると共に、振動伝達効果が高く(充填性及び施工性の向上と気泡抜けも促進できる)バイ ブレータを使用することにより、出来栄と品質の確保が行えた。
・横断歩道橋受台と階段部(鋼材)の接合部には、降雨等の水溜りにより腐食経年劣化が発生しやすい ため、シーリングを行い防錆対策を行った。
・暑中コンクリートとしての施工が予想された際の対策として、
コンクリート荷卸し温度の管理については搬入車両毎に測定を 行った。
・コンクリート打設当日は、日照によるコンクリート温度上昇を抑制するため、上部に日除けシートの 設置し、コンクリート表面より水分が急激に蒸発して発生する初期乾燥ひび割れ(プラスチック収縮ひ び割れ)の防止対策を行った。
・コンクリート表面仕上げ完了後は、速やかに湛水養生にて湿潤状態を保った。
・型枠脱型後の乾燥収縮によるひび割れ防止対策として、塗布型収縮低減剤を散布すると共に通気性の ないポリフィルムで覆い、初期の養生を十分に行った。
下部工/暑中コンクリート施工が予想される際の品質確保と上部工鋼材の劣化対策
シーリング施工部 水勾配
劣化しやすい個所
日除けシート設置 湛水養生
塗布型収縮低減剤散布 ポリフィルム養生
・施工条件,周辺環境,経済的な事などの多くの課題はありますが、いかなる場合でも、安全第一に品質の 妥協せず、今後もより良い構造物の構築と、公共工事のイメージアップに努めていきたいと考えます。
4.終わりに
・綿密な事前調査と施工検討を繰り返して工事を行いました。結果として、安心で安全な仮設計画の立 案、道路橋示方書の改正に伴う場所打ち杭の変更協議提案での品質確保、コンクリート構造物は、ひび 割れと欠陥もなく、品質,出来栄え共に良好な仕上がりであったと感じます。
また、施工ヤードの整備を行ない地元交通経路を確保した際には、地元の方達への【工事施工状況の 見える化】を心がけました。このことにより、工事に関心をもつ方も増え発注者と一体となり、公共工 事のイメージアップとして実施したイベントも盛大に開催できたことを嬉しく思います。
着手前・完成
イメージアップイベント