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Taro-H22指定・任意の適正な運用

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(1)指定・任意の適正な運用について. 平成22年4月 新潟県土木部技術管理課.

(2) はじめに 土木工事における積算は、発注される目的物を標準的な条件で施工す る予定価格の算定にありますが、土木工事においては工場生産品とは異 なり、たとえ同じ目的物であっても自然的条件や社会的な制約条件下で の施工方法の違いによって予定価格が異なり、このことが積算をきわめ て複雑かつ重要なものとしています。 また、発注者は目的とする工事を確実、安全かつ経済的に実施できる 合理的な裏付けをもって、工事・規模に応じた標準的な業者が行うと考 えられる標準的な施工方法、機種、仮設備等を想定して予定価格を定め るのに対し、受注者は自社の個別的事情の上に立って、得意な施工方法、 手持ちの機械等を用いる前提で施工計画を定め、両者の考え方や内容は 必ずしも一致しない場合があり得ます。 積算においては、この施工方法、機種、仮設備等について、「指定」 と「任意」の部分があります。発注においては、「指定」と「任意」の 部分を明確にすることが必要です。「任意」については請負者が自らの 責任において行うものであり、仮設、施工方法等については、その選択 が請負者に委ねられています。しかし、この「指定」・「任意」について の考え方を誤り、設計図書への表現が不明確であったり、不適切な設計 変更や指導が見受けられることが否めない状況があります。 指定と任意の取扱については、「土木工事監督要綱」及び「土木工事 監督技術基準」によってきましたが、平成17年10月に「新潟県土木 工事標準仕様書」が全面改正され、監督要綱及び監督技術基準もあわせ て改正されました。 今回、これらを踏まえ「指定」・「任意」について、わかりやすいよう に事例を交えながら本書を作成しました。第1章では、仮設・施工方法 等積算全般的な事項における「指定」と「任意」の考え方について、第 2章では、仮設工の積算に的を絞り、第3章では、「施工条件総括表」 等の記入例とポイントをまとめてあります。また、後段に参考資料とし て、これらに関する関係図書を抜粋して掲載しました。 この冊子を積算業務に活用され、今後も一層適正な積算が行われるよ う望みます。 平成17年10月 (平成22年4月改定). 土木部技術管理課.

(3) 目. 次. はじめに 第1章 指定と任意について 1.定義………………………………………………………… 1 2.設計図書への明示は……………………………………… 2 3.任意における参考図・参考資料の添付………………… 4 4.作業土工とは……………………………………………… 7 5.建設機械の取扱は………………………………………… 8 6.工事標識や安全施設費は………………………………… 9 7.施工方法を変更する場合は………………………………11 8.施工方法を変更した場合、設計変更の取扱は…………13 9.当初明示した条件が変更になった場合、 変更の取扱は………………15 10.「指定」と「任意」を変更で変えられるか…………… 17 第2章 仮設工の積算 1.仮設工の積算について……………………………………19 2.設計図書への明示は………………………………………20 3.仮設工事の設計変更は……………………………………24 第3章 「施工条件総括表」等の記入例 1.工程関係……………………………………………………27 2.用地関係……………………………………………………28 3.公害対策関係………………………………………………29 4.安全対策関係………………………………………………30 5.工事用道路関係……………………………………………31 6.仮設備関係…………………………………………………33 7.残土・産業廃棄物関係……………………………………34 8.工事支障物件等……………………………………………35 9.排水工関係(濁水処理を含む)…………………………35 10.薬液注入関係………………………………………………36 11.その他………………………………………………………36.

(4) 新潟県土木工事の設計書図書について…………………………38 会計検査への対応について………………………………………38 公共土木工事関係資料 建設工事請負基準約款…………………………………………39 新潟県土木工事標準仕様書……………………………………42 土木工事監督要綱………………………………………………43 土木工事監督技術基準…………………………………………43 施工条件の明示について(通知文)…………………………47 土木工事施工条件明示に関する通知とその解説……………48.

(5) 第1章 1.定. 指定と任意について. 義. ・「指定」とは、工事目的物を完成する手段のうち、設計図書どおりに行わな ければならない施工方法等のことです。 ・「任意」とは、工事目的物を完成する手段のうち、請負者の責任で決定でき る施工方法等のことです(自主施工)。. (参考) ・「設計図書」とは、設計書・図面・仕様書・現場説明書及び現場説明に 対する質問回答書をいい、 「設計書」とは、工事数量総括表をいい、 「仕 様書」とは、標準仕様書と特記仕様書をいいます(土木工事標準仕様 書より)。. POINT:指定と任意の定義 約款第1条第3項 仮設、施工方法その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段(以 下「施工方法等」という。)については、この約款及び設計図書に特別の 定めがある場合を除き、乙がその責任において定める。 (解説) 工事目的物を完成するために必要な手段、すなわち、仮設の材料や 工法・使用機械等、目的物の工法や使用機械等(施工方法等)につい て、「特別な定め」があるもの以外は、請負者の裁量に委ねられてい ます。 この「特別な定め」が「指定」で、請負者の裁量に委ねられている もの(自主施工)が「任意」です。. -1 -.

(6) 2.設計図書への明示は ・「指定」の場合は、施工方法等について設計図書に明示します。 ・「任意」の場合は、施工方法等について設計図書に示しません。ただし、発 注者の考えている施工方法等を参考図や参考資料として提示します (詳細は次節)。. (参考) ・「指定」と「任意」が混在する場合、請負者と共通認識を持てるように、 「指定」部分と「任意」部分を明示する必要があります。 ・設計や積算では、 「指定」 「任意」とも何ら異なるものではありません。 施工方法等の性質により「指定」と「任意」に区分されます。. POINT:指定及び条件明示の重要性 工事にあたっては、作業員や地域住人の安全を確保しなければなりません。 また、降雨や積雪(自然条件)に対する備えや、地盤沈下・騒音・交通規制 ・隣地(社会条件)に対しても配慮が必要です。 工事を無事・円滑に実施するためには、安全確保や制約を受ける自然・社 会条件(現場条件)については、発注者と請負者で認識を同じくしておかな ければなりません。ここに「指定」や「条件明示」の重要性があります。 よって、安全性の確保等の当然守らなければならない事項や、現場条件に より制約を受ける部分に対する事前処置が「指定」であるということもでき ます。 (参考) 「指定」や「条件明示」した事項に変更が生じた場合や、当初想定し ていない制約を受ける現場条件が新たに出現した場合は、その都度対処 方法について、発注者と請負者が協議しなければなりません。 なお、「指定」事項に変更が生じた場合は、原則として変更設計の対 象とします。また、「現場条件」が変更・追加になった場合は、発注者 と請負者の協議により変更設計の対象とすることができます。. -2 -.

(7) Example 仮設道路1 国道○○○号の迂回路として使用する仮設道路は、別添図面のとおりとす る。 指定部分:迂回路の構造、材質 任意部分:迂回路の工法(ブルドーザとバックホウのどちらを使用するかなど). 仮設道路2 工事用道路は、別添図面の位置(L=100m)に設置するものとし、構造 は任意とする。なお、敷き砂利を行う場合は再生材を使用する。 指定部分:工事用道路の位置、敷き砂利を行う場合の材質 任意部分:工事用道路の構造、材質、工法(砂利と鉄板のどちらの構造とする かなど). 交通誘導員 現場の交通整理は、信号(24時間)及び交通誘導員1名(現場稼動時間8: 00~17:00)により行う。 指定部分:交通整理の方法、時間 任意部分:8:00前及び17:00以降の交通誘導員の配置. -3 -.

(8) 3.任意における参考図・参考資料の添付 ・「任意」であっても、「参考図」や「参考資料」を提示します。. POINT:参考図や参考資料の必要性 「任意」は請負者の自主施工であるため、施工方法等は設計図書に明示 しません。 しかし、(発注者の)積算の考え方・施工方法等の妥当性・受注希望者 に対する情報提供といった、透明性・客観性・公平性を確保するために、 発注者の考えを参考として示す必要があります。 そのため、「任意」であっても「参考図」「参考資料」を提示する必要 があります。 (参考) 「任意」の場合は、請負者の自主施工であり、たとえ「参考図」 「参 考資料」どおりに施工しなくても、設計変更の対象としません。. -4 -.

(9) Example 参考図、参考資料の表示例 設計図書(平面図)に任意とする仮設道路を参考図で提示した例 参考図. 任意の仮設道路を参考図で提示した例 参考図. 仮設道路標準横断面図. 仮設道路材料(100m当り) 盛土(購入土) V=212.5 m3 敷砂利 (t=10cm)V= 30.0 m3 撤去 V=242.5 m3. -5 -.

(10) 埋戻しを伴う掘削線(作業土工)を任意として点線で表示した例. Point 埋戻しを行う部分の掘削線(作業土工)については、点線で表示するこ とで任意であることを示す。工作物等の関係で掘削線を指定する場合は実 線で表示する。 参考資料として任意の仮設工の数量を計算総括表で明示した例 名. 称. 実 施 ・ 元 設 計. 参考資料 水替工 締切排水 作業時ポンプ排水. 口径100㎜ 1台. 架樋工. コルゲートフリューム400型 30m. 30日運転. 土のう締切 6㎡. -6 -. 変. 更. 設. 計.

(11) 4.作業土工とは 受注者の自主施工に任せる、検収対象とならない土工を作業土工といいます。. Example. 検収対象となる土工 [作業土工] 検収対象とならない土工. POINT 目的物の施工に伴う床堀や埋戻しは、施工方法はもとより、施工数量 についても受注者の任意であり、道路工事における掘削(切土)のよう に検収対象となる掘削工とは本来異なるものである。しかしながら、従 来、特段区別されることなく、たんに土工と称され、契約の不透明さに つながるものであった。 このため、平成12年度から運用している工事工種体系においては、「検 収対象とならない土工」と「検収対象となる土工」とを明確に区分する こととし、前者について作業土工と表示している。. -7 -.

(12) 5.建設機械の取扱は ・低騒音・低振動型、排出ガス対策型建設機械及び設計図書で明示されたもの が「指定」となります。 ・上記以外は、すべて請負者の「任意」です。(積算で使用された機種・規格 は指定となりません。). Example 機械の規格選定に関する不適切な事例 機械土工において、バックホウ(0.35m3級)で施工計画が提出されたが、 積算ではバックホウ(0.6m3級)を考えているので、現場にもってくるよ う指示した。. 機械の機種選定に関する不適切な事例 切梁下の掘削において、特記仕様書には何も明記はなかったので受注者 がクラムシェル(0.6m3級)及びバックホウ(0.45m3級)にて計画し、施 工した。施工中に発注者が、積算がクラムシェル及び人力施工となってい ることを理由に人力施工に変更するよう求めた。. 下水道工事における小口径深礎工の掘削において、特記仕様書には何も 明記はなかったので受注者が油圧式クラムシェル(0.25m3級、テレスコ ピック)と人力の併用によって計画した。 発注者が、積算では掘削は人力、揚土はトラッククレーン(5t吊り) となっているので、このとおり施工するように指示した。. -8 -.

(13) 6.工事標識や安全施設費は ・交通誘導員及び当該工事場所に特別に指定されたものが「指定」となります。 ・上記以外は、すべて請負者の「任意」です。. POINT 安全対策 土木工事における安全対策は、第三者への影響、労働災害防止の観点か ら、社会的にも工事施工の上からもきわめて重要である。諸基準等につい ては、仕様書第1編(章)1-1-32(工事中の安全確保)に明記されて おり、請負者はこれら諸基準に基づいて必要な処置を講じなければならな い、とされている。 したがって、特に指定する事項としては、発注者があらかじめ道路管理 者及び所轄警察署等との事前協議で特に条件としてあげられたもの、又は 前記の諸基準等によりがたいもの、あるいは明記されていないもの等であ る。いずれにしても条件明示されたものは、条件変更に伴い協議のうえ設 計変更することができる。特に交通誘導員については、施工場所の交通量 や交通管理者との協議によって、その人員が変動することが多いので、当 初予定していた人員を明確にしておくことが必要である。. Example 指定(交通誘導員) 施工条件 工事の施工に当たっては、下記のとおり交通誘導員を見込んでいる。 ・交通誘導員 1人/箇所 ・交通整理必要日数110日間 ・交替要員有 なお、警察等関係機関との協議により、交通処理方法等の変更が生じた 場合や現地の状況により、これによりがたい場合は、監督職員と協議する こと。. -9 -.

(14) Point 設計図書には、交通誘導員の配置方法について具体的に示されているが、 その配置方法に決めた根拠は示されていない。そのため、どの程度で設計 変更の対象になるか明らかでない。しかし、この事例の場合は「施工条件 総括表」等に「なお警察等……協議すること。」と記されている。ここに 設計変更の可能性を示している。. - 10 -.

(15) 7.施工方法を変更する場合は ・「指定」の場合は、発注者の指示又は承諾が必要です。 ・「任意」の場合は、請負者の任意です。ただし、施工計画書等の修正、提出 が必要です。. POINT 通知・指示・協議等における書面の作成 約款第19条では、設計図書に示された施工条件と実際の工事現場が一致 しないこと等が認められたときには、請負者は監督員に対して直ちに通知し、 確認を求めることが定められている。また監督員は、請負者から確認を求め られたときには、請負者立会のうえ直ちに調査を行い、発注者は請負者の意 見を聞き、その結果を請負者に通知することとする。さらに、監督員自らが 施工条件の変更等を発見した場合も、同様に調査して請負者に通知すること が定められている。 このような対応が円滑に行われるために、請負者と監督員の間の通知等は 土木工事監督技術基準(監督の実施)第3条第1項(4)により様式-3工事 打合簿を用いる。この工事打合簿に、必要な説明書、図面、写真等を参考に 添付して通知し、発注者から請負者への通知には、指示事項等を記し「設計 変更の対象とする旨」あるいは「設計変更の対象としない旨」を明記して通 知する。 契約変更の協議を行う際には、この「工事打合簿」を活用し、工事内容変 更の理由や指示内容、打合せの経緯などを整理しておくことにより、より円 滑な協議を進めることができる。. - 11 -.

(16) Example 指定(矢板打込・引抜工法)の変更 近隣住民より振動対策についての要望があり、検討、協議のうえ鋼矢板 打込み・引抜き工法を変更した。. 当初施工条件 仮締切の鋼矢板の施工については油圧式可変超高周波型バイブロハンマ による打込み、電動式バイブロハンマによる引抜きを見込んでいる。なお、 現地の状況(土地利用、地質、周辺環境等)により、これによりがたい場 合は、別途監督員と協議する。 変更施工条件 仮締切の鋼矢板の施工については、アースオーガ併用圧入打込み、油圧 引抜き工法とする。. Point 施工方法選定の条件について詳細な記述はないが、「施工条件総括表」 等から当初指定した施工方法が、少なくとも契約時点では「現地の状況(土 地利用、地質、周辺環境等)」からみて最も合理的な工法と判断し指定し た。 施工方法の選定に当たっては、振動、騒音、塵埃等周辺住民に及ぼす影 響を十分に考慮しなければならないことは言うまでもない。しかし、思い もよらず、住民から苦情や要望が出されることもある。この苦情や要望に は常識を超えると思われるところもあり、どこまで対応するのが適切か判 断が難しいが、苦情が寄せられた時点で、発注者は苦情の内容を調査し、 例えば「周辺住民に振動による悪影響を及ぼさない施工方法を採用するこ と」という施工の制約を変更施工条件に示すか、その条件を満足する施工 方法を指示しなければならず、これは設計変更の対象となる。 ただし、工事目的物の変更を伴わないもの、すなわち施工方法や仮設に ついては、設計図書を変更する際、請負者の意見も十分考慮して、甲乙協 議のうえ定める必要があるので、請負者が代替案の計画書等の資料を作成 しておくことによって、発注者との協議を円滑に進めることができる。. - 12 -.

(17) 8.施工方法を変更した場合、設計変更の取扱は ・「指定」の場合は、設計変更を行います。 ・「任意」の場合で、施工条件に変更がない場合は、設計変更を行いません。. POINT 設計変更手続きの明確化 任意仮設で、請負者の企業努力の下に実施された施工方法に基づき設計変 更を実施する事例や、請負者側の調査不足や施工計画の不備により本来設計 変更の必要のないものまで変更してしまう事例が見受けられます。 発注者としては、事前の十分な調査等によりみだりに設計変更の必要がな いよう一層努力していく必要があるが、土木工事の特異性から設計変更の要 因の中には、不可避的なものがあり、契約変更が必要となるケースが少なく ない。今後、さらに透明性を確保するため、施工条件明示の一層の徹底を図 る必要がある。. Example 指定(掘削工法)の変更 河川工事で、床堀掘削中に法面崩壊が発生した。これが進行すると本堤 まで影響が及ぶ恐れがあったため、応急措置として押え盛土を施工し、掘 削方法の変更を行った。 設計図書では、当該箇所の土質が示され、標準横断面図に掘削法面勾配 が示されている。 設計変更 ・工事の一時中止 ・鋼矢板による土留工を設計図書に明示. - 13 -.

(18) ・土質調査及び変位観測の実施を設計図書に明示 Point 通常、床堀掘削の位置や勾配は請負者が任意に決定すべき事項であるが、 この場合、標準横断面図は設計図書に当たるので、床堀掘削線も設計図書 に示された指定事項として扱われる。 約款第19条第2項では、監督員は請負者から施工条件が実際と相違す ることについて確認を求められたときは、請負者立会のうえ、直ちに調査 を行わなければならないとされている。 さらに約款第19条第3項において、監督員は請負者の意見を聞いたう えで、これに対してとるべき措置を指示する必要があるとき、その指示も 含めて請負者に調査結果を通知しなければならないとされている。 この場合の措置とは、再調査やとりあえずの工事の一時中止、あるいは 押え盛土のような応急措置も含むものである。 この事例は、法面崩壊という重大な事態が生じたため、発注者と請負者 が協力して迅速に対応した例である。. 施工効率等に関する不適切な事例 シールド工事や推進工事において、請負者の企業努力により標準歩掛を 超えた日進量で施工できた。発注者が積算上の歩掛(日進量)を平均で超 えることがないよう指示し、日々の進行を調整しながら施工するよう指導 した。. - 14 -.

(19) 9.当初明示した条件が変更になった場合、変更の取扱は ・「指定」「任意」にかかわらず変更します。. Example 施工条件の変更(除雪費) 当初施工条件 本工事における擁壁工については、冬期(12月~2月)工事現場の除雪 を行い施工することを見込んでいる。 設計変更 12月と2月の2ヶ月間において、降雪が無く除雪の必要がなかったため 当該2ヶ月の除雪費を変更減とした。 Point 通常、冬期間の施工で降雪が見込まれるため、当初設計で除雪費を3ヶ月 (12月~2月)計上し施工条件明示したが、暖冬で1月しか降雪が無かっ たため、12月から2月の除雪費を変更により1月のみとした例である。 約款第19条第1項第4号では、設計図書に示された自然的施工条件が実 際と一致しない場合、乙は監督員に通知しなければならないとされており、 第4項で甲は必要があると認められるときは、設計書の変更を行うとなって いる。. 条件変更にあたらない事例(コンクリートの保温養生費) 橋梁下部工事で、工期が9月から翌年の1月の標準工期で発注し、当初施 工条件で下記の寒中コンクリートを条件明示した。 施工条件 左岸橋台工の施工期間は、平成○○年12月~平成○○年1月を予定して おり、日平均気温が4℃以下になることが予想されるため、寒中コンクリー. - 15 -.

(20) ト施工としジェットヒータ養生を見込んでいる。. しかし、請負業者の企業努力により降雪前の11月末で工事が完了し、保 温養生の必要がなかった。. 設計変更 保温養生費の変更減は行わない。 また、当初設計で現場管理費の冬期補正を行っていたが、これについても 変更は行わない。. Point この事例の場合、適正な標準工期で発注したが、実際は工事が11月で完 了し保温養生を行わなかった。これは施工条件の変更にはあたらず、業者の 企業努力によるものであるため、設計変更の対象としない事例である。. - 16 -.

(21) 10.「指定」と「任意」を変更で変えられるか 現場の施工条件が変わり、変更の必要が生じた場合は、「指定」を「任意」 に、また、その逆も変更設計で変更できます。. Example 任意の施工方法を指定に変更(掘削工法) 道路改築工事の擁壁工で、地元より市道の通行を確保して工事を行うよ う要望があった。 市道の幅員を確保しながら擁壁工を施工するには、土留工による掘削が 必要となった。 当初発注では、発注者が特に指定すべき施工方法がなかったため、当該 施工箇所について設計図書には関連する記載事項がなかった。 変更施工条件 擁壁工の施工に際しては、土留工を施工し市道幅員3mを確保すること。 Point 設計図書に施工条件が特に記載されていない場合は、発注者、請負者共 に「標準的な施工」で考えるのが一般的といえる。 この場合、掘削の方法は、オープン掘削で計画されていると考えるべき である。 掘削などの施工手段や仮設は、本来請負者が任意に定めるべきものであ り(約款第1条第3項)、施工条件も含めて「特別な制約がない限り」設 計図書には示されないことがあるので、施工条件の「変更」という解釈が しにくいことがある。したがって、この事例のように当初契約では施工条 件が全く示されていないところに「市道幅員○mを確保すること」といっ た新たな制約条件が生じた場合は、当初の施工条件の「変更」というより は施工条件の「付加」といった方がわかりやすい。 このような施工条件の付加は「特別な定め」として変更「施工条件総括 表」等の設計図書に示されるものであるから、施工手段や仮設とはいえど も設計変更の対象となるものである。. - 17 -.

(22) 任意仮設を指定仮設に変更(型枠工) 本施工箇所は観光地であり自然豊かな地域である。周辺住民を含む関係 者からこの自然環境との調和を配慮するよう要望があった。このため、景 観検討委員会を設置し、周辺の景観に適応した形状について検討し、化粧 型枠による施工を行うこととした。 変更施工条件 重力式擁壁の外面(地上部)に使用する型枠は、化粧型枠として下記の 仕様によること。 模 様:ハツリ模様、コンクリート地肌、表面ハツリ深さ15㎜ デザイン:参考図添付 Point 型枠については、任意仮設物であるため、詳細な仕様等は設計図書に記 載されていないのが一般的である。これが工事目的物の景観対策により、 発注者が指定する様式に変更された場合で、設計変更の対象となったもの である。. - 18 -.

(23) 第2章. 仮設工の積算. 1.仮設工の積算について 一般に仮設工は、「任意仮設」と「指定仮設」に分類することができます。. POINT 例えば、河川工事で堤防を開削して行う工事の仮締切工は、性格的には 仮設とはいえ河川工事の施工上重要な意義をもっており、もしその構造が 計画どおりのものでないとすれば、工事施工中の洪水などに耐えきれず、 災害を起こす危険があるばかりか、そのために工程の確保も困難になるこ とが多い。したがって、契約にあたりその構造、材料、施工方法等を発注 者が指定し、そのとおりに施工させる。このような仮設物を「指定仮設」 と称し工事目的物と同様な扱いをする。 これに対して、河川堤防の機能を有しない簡易な護岸の床堀等の仮締切 工については、発注者は参考図面を提示して積算の参考にするが、この仮 締切を参考図のとおり施工するか否かは請負者の自由である。このように 請負者の自由選択に任されている仮設を「任意仮設」という。. - 19 -.

(24) 2.設計図書への明示は ・「指定仮設」 発注者が想定した仮設計画のうち下記①から⑤に示すものは、工事中に おける公衆災害の防止、施工に伴う重大な労働災害の防止の観点から、 「指定仮設」として設計図書に明示します。 ① ② ③ ④ ⑤. 河川堤防と同等の機能を有する仮締切の場合 仮設構造物を一般交通に供用する場合 特許工法又は特殊工法を採用する場合 関係官公署等との協議により制約条件のある場合 その他、第三者に特に配慮する必要がある場合. ・「任意仮設」 設計図書には明示しませんが、参考図や参考資料として提示します。ま た、任意仮設であっても、請負者がこれらを決定するために必要な、設計 条件や施工条件のみを明示することもあります(一部指定)。 なお、仮設工法が未定の場合は、当初設計では計上せず、その旨を特記 仕様書に条件明示します。. POINT 仮設計画の安全性の確保 現地の施工条件、施工方法等に応じた適切なものとするため、事前に現 地調査を十分に行い、仮設工の計画・設計の可否を技術的に検討するとと もに、指定仮設の内容を十分検討し、関係法令、関係技術基準・指針等に 沿った施工の安全性の確保に十分配慮した適切な内容とすること。 また、請負者は当初締結された請負契約に基づき、発注者の指定どおり に仮設を施工すれば、一見その義務は完遂されるのであるが、それ以前に 請負者は工事を安全に完成させる義務を負っていることを忘れてはならな い。請負者は指定仮設だからといって漫然と施工するのではなく、現地状 況を十分把握し、かつ構造計算等によりその仮設物の適否を判断すること が必要である。. - 20 -.

(25) 設計条件のみの指定 任意仮設の場合は、通常、積算に用いた仮設方法は設計図書において明 らかにされず、参考図、参考資料で提示される。仮設工法等、工事目的物 を完成するために必要な一切の手段については、請負者の裁量に委ねられ ている。しかし、発注者が技術上の必要性等の合理的な理由により設計条 件だけを指定することがある(一部指定仮設)。この場合の対象として、 ①地元協議に基づき迂回路の幅員、舗装厚、橋梁の設計条件を指定する 場合。 ②仮締切の設計水位を指定する場合。 ③仮排水路を設ける場合に、隣接地に損害を与えないよう仮排水路の断 面、勾配等を指定する場合などがある。 このような場合に工事内容の変更が必要となったときは、特別な制約が 施工条件の変更として付加されない限り、指定部分のみが設計変更の対象 となる。. Example 仮締切の指定仮設(河川堤防と同等の機能) 施工条件 ○○取水路の施工に当たっては、別添図面のとおり鋼矢板○型、矢板長 •=○○m、施工延長•=○○m、で締切ることとする。 Point 河川工事における仮締切の規模、使用材料、規格、数量の指定をするも ので、河川堤防と同等の機能を有する仮締切の場合である。. - 21 -.

(26) 仮橋の指定仮設(一般交通に供用する) 施工条件 本工事施工のために必要な迂回路に架設する仮橋の構造は、別添図面の とおりとするが、河川管理者との協議により変更する場合がある。仮設工 を変更する場合は別途協議を行う。 なお、存置期間は平成○○年○月○日までとする。 Point 仮設構造物を一般交通に供用する場合である。 また、発注時点では河川管理者と協議が整ってなく、変更があり得るこ とを示している。. 仮締切の任意仮設(一部指定) 施工条件 護岸を施工する場合の仮締切対象水位は、TP+○○m(あるいは、洪 水対象流量は○○m3/sec)とする。 なお、構造は請負者の責任において施工するものとする。 Point これは、受注者の自由な裁量によって仮締切の規模を定めて施工できる 場合であるが、仮締切対象水位(又は流量)を指定することにより、天災 その他の不可抗力による損害が発生した場合に、損失の補填について協議 できるようにした例である。. 仮排水路の任意仮設(一部指定) 施工条件 本工事のために施工する仮排水路の断面は、○○㎡以上、勾配は○○% とする。. - 22 -.

(27) Point この場合は、仮排水路断面と勾配を指定し隣接地に損害を与えないよう 配慮したもので、構造及び使用材料を受注者の自由裁量とした例である。. 仮設道路の任意仮設(一部指定) 施工条件 工事に使用する搬入路(幅=○m)を別紙図面の位置に設けるものもの とし、農地の盛土に際しては、土木安定シートを十分敷設して行うこと。 また、周辺農地に砂利が飛散しないよう、路面に敷鉄板等を敷設するもの とする。 Point 仮設道路関係 一般交通に供用するような仮設道路の場合は、指定仮設として設計図書 に明示されるが、工事用のみで工事完成時に撤去が予定されているものに ついては、仮設道路の設置を明示することとなる。いずれの場合でも、現 道交差点の安全施設、工事終了後における借地条件の処理、工事期間中の 補修の有無等、現地条件に不確定な要素が多いことから、これらの内容に ついて条件を明示して見積に資する必要がある。 ①仮設道路については、発注者の必要とする最小限の条件のみ示し、他 の条件は任意とする場合が多い。 ②借地により仮設道路を設ける場合は、借地料の負担の有無を明確にす るとともに、砂利の飛散防止等の借地条件が付けられている場合は、 その内容を示す。 ③補修材の要否及び量について、当初発注の段階で指定できない場合は、 監督員と協議する旨記載する。. 仮設工が未定の場合の条件明示 施工条件が明確になった時点で、発注者が請負者に設計図書の変更内容 を通知することがあるが、このような形態の工事追加は、安易に行うべき でなく、判断に窮するやむを得ないケースに限るべきである。. - 23 -.

(28) 3.仮設工事の設計変更は ・指定仮設 イ)工事目的物の変更に伴い仮設構造物に変更が生ずる場合は、変更の対象 とすることができます。 ロ)設計図書に工法等を指定した場合は、変更の対象とすることができます。. ・任意仮設 イ)工事目的物の変更に伴い仮設構造物に変更が生ずる場合は、設計変更の 対象とすることができます。 ロ)参考資料で提示した仮設工法と異なった施工をした場合でも、工事目的 物が変わらなければ、施工業者の独自性及び任意性によるところから設計 変更の対象としません。 ただし、「施工条件総括表」等や参考資料で提示した施工条件が変更に なった場合は、甲・乙協議のうえで設計変更の対象とすることができます。 ハ)当初設計に計上していない場合は、発注者の通知により設計変更で計上 します。. POINT 任意仮設といえども条件変更があれば設計変更はある。 「任意仮設」は、請負者が任意に選択できる仮設であるが、任意といえ ども施工条件によって選択の範囲はおのずから絞り込まれる。 また、工事着手前の段階でこの施工条件は、発注者、請負者が共有して いる情報であり、この条件下で発注者が想定する標準的な仮設と請負者が 設計する仮設は必ずしも同一となるとは限らないが、設計変更は行わない。 一方、工事着手後に当初設定した設計条件(地下水、土質等)及び施工 条件が変更になる場合、請負者は当初設計で設計した仮設を新たな条件の もとで設計し直す必要が生じる。このとき、発注者も同様に新たな条件の もとで改めて標準的な仮設を想定する。この場合比較するのは、発注者が 工事着手前に想定した標準的な仮設と新たな条件のもとで想定する標準的. - 24 -.

(29) な仮設である。これらが同一であれば発注者は設計変更を行う必要はない が、これらが異なる場合は、設計条件及び施工条件の変更に基づく設計変 更を行わなければならない。. Example 水替工の施工条件による設計変更 設計図書に示されていた土質及び地下水位と実際の工事現場が一致しな いため、水替工を増強した。 当初施工条件 水替工については下記に示す。 ○○橋台 排水ポンプ φ200 ○○橋脚 排水ポンプ φ100. 3台 2台. 変更施工条件 水替工については下記に示す。 ○○橋台 排水ポンプ φ200 ○○橋脚 排水ポンプ φ200. 5台 3台. Point 水替工に関する設計変更の例であるが、当初の施工条件として土質及び 地下水位を示してあったケースである。床堀面が地下水位に近いことから、 発注者は水替工が必要であると判断しその方法と規模を特記仕様書に示す ことで、いわゆる「特別の定め」としたものである。水替工は、通常任意 仮設であるためポンプ台数ではなく、施工条件である湧水量で表現するの が望ましい。 この場合、設計図書に示された工事現場の施工条件と実際の工事現場が 一致しないため、設計図書(水替工の方法と規模)を変更せざるを得ない ので設計変更の対象となった。 請負者は、実際の施工条件が設計図書と相違する事実を発見した際に、 直ちにその旨を監督員に通知し、その確認を請求しなければならない。 (約 款第19条第1項). - 25 -.

(30) また、この場合の設計図書の変更は、工事目的物の変更を伴わないもの (仮設工事)なので、請負者の意見も十分考慮し、発注者と請負者が協議 して定めるべきものであり(約款第19条第5項)、請負者はそのために 必要な資料を整えて協議にあたらなければならない。. 当初設計に計上していない場合の設計変更 排水工を施工中、現況埋設水路が存在し工事に支障となるため現況水路 を一時遮断せざるを得ないことが判明した。このため、仮設の切回し水路 工の追加が必要となった。 変更施工条件 施工全区間において、埋設水路が施工の支障になるため、掘削に先立ち 切回し水路工を施工すること。ただし、構造は任意とする。 Point 設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない 特別な状態が生じた場合の設計変更事例である。設計図書に施工条件に関 する特別の記載がない場合、発注者、請負者共に「通常施工ができる」と の前提で契約されている。請負者はこれらの事実を発見した際に、直ちに その旨を監督員に通知し、その確認を求めなければならない(約款第19 条第1項)。 この事例のように工事に関連する埋設物の位置等が当初では不明である ために、施工条件が事前に示せない場合がある。このような場合は、施工 条件(すなわち埋設物の位置等)が明確になった時点で、書面(工事打合 簿)によりこれを示すことになる。 したがって、その条件が付加されることによって設計図書を変更せざる を得ない工事については、本事例の水路工のようにたとえ仮設であっても 設計変更の対象となる。. - 26 -.

(31) 第3章. 「施工条件総括表」等の記入例. 「施工条件総括表」およ及び「特記仕様書 明示のポイントについて記載します。. 施工条件関係」の記入例と条件. 1.工程関係 明示項目 施 工 条 件 Ⅰ工 程 関 係 1.関連する別途発注工事あり ・工 事 名:県道□☆線改良工事 ・予定期間:○月×日~△月◎日 2.施工時期、時間、方法の制限あり ・時 期:○月×日~□月△日 ・時 間: ・方 法:○△警察署との協議により車線規制を必要と する工事を行えない 3.関係機関協議による工程条件あり ・協 議 内 容:本工事の工期について○○市と協議中 のため結果により甲乙協議の対象とする ・完了予定時期:○月☆日 4.その他 本工事の施工に当たっては、路床工は 上記1の関連工事で 施工中であり、完成後に施工可能となる。 Point ①他の工事から影響を受ける箇所について、対象箇所及び施工の実施可能時期 を明示します。 ②当初発注の段階で施工時期、施工時間及び施工方法について、制限のある場 合は、その内容を明示します。 ・交通規制や工事内容により制約が生じる場合 ・出水期や積雪・融雪期において施工を中止或いは休止する場合 ・漁期や農業用排水の使用時期、地場産業の影響により制約が生じる場合 ・自然環境の保全に関して制約がある場合 具体的な内容が予測できない場合は、制限が生じたときには、発注者と受 注者が別途協議することを明示します。 ③関係機関協議については、工事発注段階で完了していることが原則であるが、 未了の場合は、完了予定時期、予想される制約の内容及び結果により協議の 対象とする旨明示します。. - 27 -.

(32) 2.用地関係 Ⅱ用 地 関 係 1.工事用地等の未処理部分あり ・処理見込時期:平成○☆年□月×○日 ・区 間:№○○~№△△の間の一部 2.仮設ヤードの指定あり ・場 所:別添図に示す№○~№×の道路敷を予定 ・期 間:○月×日~△月☆日 3.その他 工事用地について期日までに処理できず、工事内容に変更 を伴う場合は、別途協議する。. Point ①用地取得が終了していない範囲を明示するとともに、確保の時期を明示しま す。また、次の場合についても明示します。 ・保安林解除や未処理部分等に規制がある。 ・官民境界に未確定部分がある。 ・伐採木処分がある。 ②. 仮設ヤードについて使用する土地を借地させる場合は、位置、範囲、面積、 期間、使用条件、重要施設に有無、使用後の復旧方法等の指定の有無を明示 します。 官有地等を使用させる場合は、使用する土地の場所、範囲、面積、使用条 件、使用料の有無、周辺への立ち入り防止柵の設置の条件の有無を明示しま す。また、変更する可能性がある場合には、監督員と協議する旨記載します。. - 28 -.

(33) 3.公害対策関係 Ⅲ公 害 対 策 1.公害防止の制限あり(騒音・振動、排出ガス、粉じん、水質等) 関 係 ・施工方法:場所打杭は○×工法とする ・作業時間: 2.家屋等の調査の必要性あり ・方 法:別添仕様書のとおり周辺家屋の事前調査を実施 ・範 囲:別添調査箇所図のとおり 3.その他. Point ①特定の工種について施工方法、機械施設、施工時間を指定する場合は、対象 となる工種、範囲について内容を具体的に明示します。 ・騒音、振動等の測定をする場合 ・公害に関する特定地域指定がある場合 ・水替え、流入防止施設が必要な場合 ・油漏れや重金属等の対策が必要な場合 当初で具体的な内容が明示できないときは、発注者に報告及び協議する旨を 記載します。 ②家屋調査等については、家屋調査数、家屋面積、調査内容及び報告書の作成 方法等について仕様書等で明示します。 ③工事の施工に伴って発生する騒音、振動、地盤沈下、地下水の枯渇等、電波 障害等に起因する事業損失が懸念される場合は、事前・事後調査の区分と、 その調査時期、未然に防止するために必要な調査方法、範囲等を明示する。. - 29 -.

(34) 4.安全対策関係 Ⅳ安 全 対 策 1.交通安全施設等の指定あり 関 係 ・交 通 誘 導 員:別添のとおり○人/日で△日間配置を予定 ・その他施設等:消去した区画線は、1日の工程終了後、 すみやかに仮区画線を設置し、交通解放すること 2.近接作業制限あり(鉄道、ガス、水道、電気、電話等) ・内 容:№○~№△付近の電柱は移設不可 ・工 法 制 限:占用者が保護措置を実施のため占用者と 十分に打合せを行うこと ・作業時間制限: 3.発破作業あり ・保安設備及び保安要員:○名の保安要員を配置すること ・防 護 工:別図に示す防護柵を設置すること ・作業時間制限:休日を除く午前○時~午後□時とする 4.防護施設(落石、雪崩、土砂崩落等) ・内 容:切土施工において土工用防護柵(H=○ m,L=□ m)を見込んでいる 5.その他 上記の条件により難い場合は監督員と協議する 発破作業において異常が発生した場合は、速やかに監督員 へ連絡すること. Point ① 指定する内容が具体的に把握できるよう交通誘導員(交通誘導員 A,B、 警戒船、保全設備、保安要員、鉄道管理者)等の人数等及び各々の配置期間 を明示します。必要により図面を添付します。不都合が生じた場合、数量の 増減に対応するため監督員と協議を行う旨記載します。 また、次の事項に該当があれば記載します。 ・車線減少等の規制 ・歩道通行帯の確保 ・夜間作業 ・現場特有の理由で交通規制の方法 を指定する場合. - 30 -.

(35) ②近接作業制限等は、内容を具体的に明示します。 鉄道、ガス、電気、電話、上水道、下水道、光ファイバ施設、JH 施設、 医療施設、学校施設、文化財、その他 ③発破作業等にかかる明示事項を記載します。 ・防護工、作業時間制限等 近隣への影響が生じた場合速やかに対応できるよう監督員への報告及び対 応策の協議が必要である旨記載します。 ④次の危険要因に対する防護施設が必要な場合記載します。 ・落石、雪崩、土砂崩壊、土石流等 ⑤その他次の事項に対して記載します。 ・換気設備等が必要な場合 ・高所作業における落下・墜落等対策を指定する場合. 5.工事用道路関係 Ⅴ工事用道路 1.一般道路を搬入路としての使用制限あり 関 係 ・搬 入 経 路:県道○×線→市道△□線→現場とする ・期 間:日曜、祭日は使用不可 ・使用後の処置:補修の必要が生じた場合は監督員と協議 のこと 2.一般道路の占用 ・期 間:○月□日~△月☆日 ・規 制 条 件:○道と△道間を占用して工事実施可 ・時 間 制 限:24時間可 3.仮設道路設置 ・工法指定の有無:歩行者仮歩道の構造は別添図のとおり ・用 地 関 係:別添図のとおり借地済み ・安 全 施 設:№○~№△間は転落防止柵を設置 ・工事完了後の「存置」又は「撤去」:別途工事に使用す るため存置すること 4.その他 資機材搬入のため堤防法面に搬入路を設けた場合、堤防等 の損傷時は、補修について監督員と協議のこと. Point ①一般道路を搬入路とする場合は、次の事項を明示します。 ・運搬経路の制限や経路の指定. - 31 -.

(36) ・搬入路の使用中及び使用後に配慮すべき処置、対応の有無 ・地元対策上特記すべき事項 ・期間及び時間帯 ②一般道路を交通規制等により占用する場合は、次の事項を明示します。 ・交通規制を行う場合の事前の関係機関との協議の有無 ・交通規制を行い占用する場合の協議の有無 ・区間、警察等の協議機関、期間、時間帯、規制内容 ③仮設道路を設置する場合は、次の事項を明示します。 ・仮設道路の構造の指定 ・借地により仮設道路をもうける場合は、借地料の負担額 ・補修、散水等について材料、数量等を指定する場合 ・仮設道路の安全施設 ・地元対策上特記すべき事項 ④その他次の事項に対して記載します。 ・他の工事と工事用道路の共用の有無、維持補修の有無 ・搬入路の幅員、高さ等により資機材の搬出入に制約・規制の有無. - 32 -.

(37) 6.仮設備関係 Ⅵ仮設備関係 1.仮設備の指定あり ○□工の施工に当たっては、鋼矢板○型、矢板長L=○m、 施工延長L=○mで締切ることとする. 2.仮設備の条件指定あり 本工事で架設する仮橋は、工事終了後も存置する。なお、 工事完了後の損料、撤去費は別途契約の予定である 護岸を施工する仮締切の対象水位は、TP+○○mとする。 なお、構造は請負者の責任において施工するものとする。 3.仮設構造物の転用,兼用あり ・工 種:足場 ・内 容:引き続き発注する床版工事(○月発注)及び塗 装工事(△月発注)に使用するので存置すること なお、損料、撤去等の費用は別途契約する 4.イメージアップあり ・内 容:完成予想図の掲示板及び見学路の設置を行う ものとする 5.その他. Point ①仮設備の構造及び施工方法を指定する場合に記載します。また図面等を利用 します。 ②仮設備の条件指定がある場合次の事項について記載します。 ・技術上の必要性から設計条件を指定する場合(仮締切の設計水位等) ・工事車両を対象とした仮橋・迂回路等の幅員、構造を指定する場合(図面 等を利用する) ③仮設構造物転用、兼用がある場合に記載します。 ・工事完了後も存置させることを指定する場合は、工事完了後の損料撤去費 等の条件 を明確にします。 ・仮設備を他の工事に引き渡す場合の条件を記載します。 ・仮設備を他の工事から引き継いで使用する条件を記載します。 ④完成予想図等の設置、安全施設、営繕施設等のイメージアップを行う場合は、. - 33 -.

(38) その内容を具体的に明示します。 ⑤その他次の事項について記載します。 ・冬期施工で除雪が必要な場合記載します。. 7.残土・産業廃棄物関係 Ⅶ残土・産業 別紙「特記仕様書 廃棄物関係. 建設副産物関係」のとおり. Point リサイクル原則化ルールに従い、再生資材や建設発生土を利用することや、 建設リサイクルガイドラインにより、計画・設計段階から施工段階における現 場内での発生抑制等の具体的な実施事項を検討した上で明示します。 ①再生材(再生クラッシャーラン等)を使用する場合記載します。 ②建設発生土を他工事から利用する場合記載します。 ③建設発生土の搬出先を記載します。 ・処分先で土の種類等の詳細な条件がある場合、その内容を明示します。 ④建設廃棄物(コンクリート廃材、As 廃材等)の搬出先を記載します。. - 34 -.

(39) 8.工事支障物件等 Ⅷ工 事 支 障 1.占用支障物件あり(電気、電話、水道、ガス等) 物 件 等 ・内 容:№○~№△の間ガス管が埋設済み ・移設、撤去、防護方法等:○□ガス(株)の立会の上、施 工のこと ・時 期:○月中旬を予定 2.占用物件重複施工あり ・内 容:本工事区間において、電気、電話の占用工事が 行われる。原則として歩道内は占用者が先行し、 車道内は同時に工事を行う。占用者と十分に協 議のこと。 3.その他. Point ①支障物件の種類、管理者、位置、管理者との協議の状況、移設する場合の時 期、防護等の必要性等を明示します。また、管理者の立会が必要となる場合 は、その要否を明示します。 ②占用工事の重複施工がある場合、工事主体、工事期間等を明示します。占用 者と協議が必要な場合は、その旨を記載します。 ③占用工事が予定どおり終了しないことにより、工程に影響が生じる場合に、 協議の対象となるよう配慮が必要です。. 9.排水工関係(濁水処理含む) Ⅸ排 水 工 1.濁水、湧水処理等の特別な対策あり (濁水処理 ・内 容:本工事で発生する濁水処理のため沈殿池を設置 含む) するものとする。なお、設置のため購入土○m3 ビニールシート△㎡を見込んでいる。. Point ①濁水、湧水等の処理で特別な対策が必要な場合記載します。. - 35 -.

(40) 排水に関しては、不確定要素が多いため、予想外の出水量または悪水が湧出 した場合に、設計変更の協議の対象となるよう配慮が必要です。. 10.薬液注入関係 Ⅹ薬 液 注 入 1.薬液注入工法あり 関 係 ・別紙条件明示による. Point ①薬液注入を行う場合は、別紙にて次の事項を明示します。 ・薬液注入工法の設計条件(発注前の土質、地下埋設物、地下水位調査等)、 工法区分、材料種類、施工範囲、削孔数量・延長、及び注入量・圧等 ・施工計画打ち合わせ時等に施工業者から提出する事項 ・材料搬入時・注入時の施工管理方法、注入の管理、注入の効果の確認方法 ・産業廃棄物が発生した場合の処分方法 ・地下埋設物がある場合の防護方法 ・周辺環境への調査が必要な場合は、その内容を明示。 なお、土中において行われる工事であるため不確定要素が多く、実施状況に 応じて注入量等の変更が的確にできるように配慮が必要です。. 11.その他 ⅩⅠそ. の. 他 1.現場発生材あり ・品 名:撤去したガードレール ・納入場所:○△市□☆地内へ運搬すること 2.支給品及び貸与品あり ・品 名:植栽工事に用いる客土 ・引渡場所:別添図面のとおり 3.品質証明の必要あり ・標準仕様書第1編(章)1-1-24による 4.その他. - 36 -.

(41) Point ①現場発生材、支給品等がある場合は、品名、数量、引き渡し場所、使用条件、 品質検査等を具体的に明示します。 ②支給品、貸与品がある場合は、品名、数量、引き渡し場所、修理等の要否等 を具体的に明示します。 ③工事の品質証明を求める場合に記載します。 ④その他次の事項について記載します。 ・他の工事等との工程調整により工事用資機材の保管及び仮置きが必要な場 合 ・工事用電力を指定する場合 ・新技術・新工法・特許工法を指定する場合 ・部分使用する場合(使用箇所、使用期間等) ・給水の必要のある場合は、関係機関との協議の時期・内容・条件に加え、 取水個所、方法等を明示する。 ・特殊材料や特定使用材料を指定する場合 ・埋蔵文化財については、施工に併せて発掘調査を実施する場合等。. - 37 -.

(42) 新潟県土木工事の設計図書について これまで述べてきたように、指定については設計図書に明示しま すが、任意については設計図書に明示しません。また、土木積算シ ステムによって作成される積算書(内訳表、施工内訳表等)は、見 積図書を兼ね請負者の積算業務を容易にするため、任意である建設 機械の機種や仮設の明細書を出力し、参考資料として入札用の図書 に添付します。そのため、請負者にとっては、システムから出力さ れる単抜積算書だけでは指定と任意が判別できません。 したがって、参考資料である積算書の記載内容すべては、請負者 を拘束するものではありません。発注者は、指定について特記仕様 書、図面等に的確に明示し、請負者の見積図書に資する任意の資料 等については参考図、参考資料と明記し、提示することに努めてく ださい。. 会計検査への対応について 積算は本来、現場条件や実態を反映したものであるべきことが原 則ですから、積算の標準化・簡素化を進めている積算基準も、現場 条件などによってはその適用の可否を検討する必要があります。 工事を完成する手段については、設計図書に特別の定めがある場 合を除き、本来請負者の任意に施工することができるもので、積算 基準を根拠とした指導や発注者が想定した工法と異なることによる 設計変更は適切ではありません。 会計検査においては、積算基準と実態が異なっているのではない かという指摘が行われることがありますが、個々の現場で積算基準 の適用範囲等が合っているのであれば、基準と実態の乖離があって も問題になることは原則としてありません。 したがって、仮に積算と実態の違いがあったとしても、積算の考 え方と個々の現場の事情をきちんと説明することが大切です。. - 38 -.

(43) 公共土木工事関係資料 建設工事請負基準約款. (平成21年一部改正). (総則) 第1条 発注者(以下「甲」という。)及び請負者(以下「乙」という。)は、 この約款(契約書を含む。以下同じ。)に基づき、設計図書(別冊の設計書、 図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書をいう。以下同 じ。)に従い。日本国の法令を遵守し、この契約(この約款及び設計図書を内容 とする工事の請負契約をいう。以下同じ。)を履行しなければならない。 2 乙は、契約書記載の工事を契約書記載の工期内に完成し、工事目的物を甲 に引き渡すものとし、甲は、その請負代金を支払うものとする。 3 仮設、施工方法その他工事目的物を完成するために必要な一切の手段(以 下「施工方法等」という。)については、この約款及び設計図書に特別の定 めがある場合を除き、乙がその責任において定める。. POINT いわゆる請負業者による自主施工の原則であり、請負者は発注者が設計 図書において求める工事目的物を完成させるために、自らの知識と経験に 基づき、自己の責任において施工方法等を選択することを認めたものであ る。. (条件変更等) 第19条 乙は、工事の施工に当たり次の各号のいずれかに該当する事実を発 見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければ ならない。 (1) 設計書、図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書が 一致しないこと(これらの間の優先順位が定められている場合を除く。)。 (2) 設計図書に誤びゅう又は脱漏があること。 (3) 設計図書の表示が明確でないこと。 (4) 工事現場の形状、地質、ゆう水等の状態、施工上の制約等設計図書に示 された自然的又は人為的な施工条件と実際の工事現場が一致しないこと。 (5) 設計図書で明示されていない施工条件について予期することのできない 特別な状態が生じたこと。. - 39 -.

(44) 2. 監督員は、前項の規定による確認を請求されたとき又は自ら前項各号に掲 げる事実を発見したときは、乙の立会いの上、直ちに調査を行わなければな らない。ただし、乙が立会いに応じない場合は、乙の立会いを得ずに調査を 行うことができる。 3 甲は、前項の規定による監督員の調査の報告を踏まえ、乙の意見を聴き、 甲としての調査結果(これに基づき乙がとるべき措置を指示する必要がある ときは、当該指示を含む。)を取りまとめ、当該監督員の調査が終了した日 から14日以内に、その結果を通知しなければならない。ただし、当該期間内 に通知できないやむを得ない理由があるときは、あらかじめ乙に意見を聴い た上、当該期間を延長することができる。 4 甲は、前項に規定する甲としての調査結果により第1項各号のいずれか に該当することを確認した場合において、必要があると認められるときは、 設計図書の訂正又は変更を行わなければならない。 5 甲は、前項の場合において、第1項第4号又は第5号に該当することによ り設計図書を変更する必要があり、かつ、工事目的物の変更を伴わないとき は、あらかじめ乙と協議を行うものとする。ただし、当該協議が整うことを 要しない。 6 第4項の規定により設計図書の訂正又は変更が行われた場合において、甲 は、必要があると認められるときは工期若しくは請負金額を変更し、又は乙 に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならない。. POINT 第19条は、 ①設計図書の内容の不一致。 ②設計図書の誤り。 ③設計図書の表示が不明確。 ④設計図書に示された施工条件が現場と一致しない。 ⑤設計図書に明示されていない施工条件について予期することができな い状態が生じた。 等の場合においては、請負者はその旨を発注者に通知し、発注者はこれに ついて調査を行い、必要があるときは設計図書の訂正または変更を行い、 工期または請負代金の変更を行うことを規定している。 第1項第4号または第5号については、発注者が入札・契約時において、 できる限り詳細な施工条件を示すことにより十分活用されることになる。 施工条件は、請負契約の重要な事項となるものであるから、約款に定めら れている設計図書の中で明示することとされている。. - 40 -.

(45) (設計図書の変更) 第20条 甲は、必要があると認めるときは、設計図書の変更内容を乙に通知 して、設計図書を変更することができる。この場合において、甲は、必要が あると認めるときは工期若しくは請負金額を変更し、又は乙に損害を与えた ときは必要な費用を負担しなければならない。. POINT 契約当初と施工条件が変わり、設計図書を変更せざるを得なくなった場 合の規定が第19条であり、第20条では、発注者は自らの意志で設計図 書を変更できること及びその場合の工期又は請負金額の変更等について規 定している。 工事用地の確保等による、新たな工事目的物の追加や数量の変更はこの 条文が適用される代表例である。. - 41 -.

(46) 新潟県土木工事標準仕様書. (平成21年4月1日全部改正). 第1節 総則 1-1-1 適 用 2.請負者は、標準仕様書の適用にあたっては、「土木工事監督要綱」及び 「土木工事検査要綱」(以下「監督要綱」及び「検査要綱」という。)に 従った監督・検査体制のもとで、建設業法第18条に定める建設工事の請負 契約の原則に基づく施工管理体制を遵守しなければならない。また、請負 者はこれら監督、検査(完成検査、既成部分検査)にあたっては、地方自 治法(昭和22年4月17日法律第67号)第234条の2に基づくものであるこ とを認識しなければならない。 1-1-2 用語の定義 5.設計図書とは、設計書、図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対す る質問回答書をいう。 6.設計書とは、工事数量総括表をいう。 7.仕様書とは、各工事に共通する標準仕様書と各工事ごとに規定される特 記仕様書を総称していう。 31.本体工事とは、設計図書に従って、工事目的物を施工するための工事を いう。 32.仮設工事とは、各種の仮工事であって、工事の施工及び完成に必要とさ れるものをいう。 1-1-3 設計図書の照査等 2.請負者は、施工前及び施工途中において、約款第19条第1項第1号から 第5号に係わる設計図書の照査を行い、該当する事実がある場合は、監督 員にその事実が確認できる資料を書面により提出し、確認を求めなければ ならない。なお、確認できる資料とは、現場地形図、設計図との対比図、 取り合い図、施工図等を含むものとする。また、請負者は監督員から更に 詳細な説明又は書面の追加の要求があった場合は従わなければならない。 1-1-7 監督員 2.監督員がその権限を行使するときは、書面により行うものとする。ただ し、緊急を要する場合は監督員が、請負者に対し口頭による指示等を行え るものとする。口頭による指示等が行われた場合には、後日書面により監 督員と請負者の両者が指示内容等を確認するものとする。 1-1-16 設計図書の変更 設計図書の変更とは、入札に際して発注者が示した設計図書を、請負者 に行った工事の変更指示に基づき、発注者が修正することをいう。. - 42 -.

(47) 土木・建築工事監督要綱 (監督の技術的基準) 第6条 監督員が監督を行うにあたって必要とする技術的な基準は別に定める ところによる。. 土木工事監督技術基準 (目 的) 第1条 この技術基準は、土木・建築工事監督要綱第6条に基づいて、新潟県 土木部が発注する請負契約に係る監督の技術的基準を定めることにより監督 業務の適切な実施を図ることを目的とする。 (用語の定義) 第2条 (3)「監督の方法」…監督行為(指示、承諾、協議、通知、受理、確認、立会 い、把握)を総称していう。 ① 指 示……監督員が請負者に対し、工事の施工上必要な事項について書 面をもって示し、実施させることをいう。 ② 承 諾……契約図書で明示した事項で、請負者が監督員に対し書面で申 し出た工事の施工上必要な事項について、監督員が書面によ り同意することをいう。 ③ 協 議……書面により契約図書の協議事項について、発注者と請負者が 対等の立場で合議し結論を得ることをいう。 ④ 通 知……監督員が請負者に対し、工事の施工に関する事項について、 書面をもって知らせることをいう。 ⑤ 受 理……契約図書に基づき請負者の責任において監督員に提出された 書面を監督員が受け取り、内容を把握することをいう。 ⑥ 確 認……契約図書に示された事項について、監督員等が臨場若しくは 請負者が提出した資料により、監督員がその内容について契 約図書との適合を確かめ、請負者に対して認めることをいう。 ⑦ 把 握……監督員等が臨場若しくは請負者が提出又は提示した資料によ り施工状況、使用材料、提出資料の内容等について、監督員 が契約図書との適合を自ら認識しておくことをいい、請負者 に対して認めるものではない。 ⑧ 立会い……契約図書に示された項目について、監督員等が臨場し、内容 を確かめることをいう。. - 43 -.

(48) (監督の実施) 第3条 監督員等は、以下の表の各項目について技術的に十分検討のうえ監督 を実施するものとする。 なお、関連図書及び条項の欄は下記のとおりとする。 約款・・・建設工事請負基準約款 標仕・・・土木工事標準仕様書 項. 目. 業 務 内 容. 関連図書及び条項. 1.契約の履行 の確保 (4)約款及び設 計図書に基づ く指示、承諾、 協議、受理等. 約款及び設計図書に示された指 示、承諾、協議(詳細図の作成を含 む)及び受理等について、必要によ り現場状況を把握し、適切に行う。 上記指示、承諾、協議等の書面を 作成する。 (約款1条第3項に係るものは不要). 約款第10条 (監督員) 標仕第1編1-1-7 (様式-3). (5)条件変更に 関する確認、 調査、検討、 通知. ① 約款第19条第1項の第1号から 第5号までの事実を発見したとき、 又は請負者から事実の確認を請求さ れたときは、直ちに調査を行い、そ の内容を確認し検討のうえ、必要に より工事内容の変更、設計図面の訂 正内容を定める。ただし、特に重要 な変更等が伴う場合は、あらかじめ 所長等に報告する。 ② 前項の調査結果を請負者に通知 (指示する必要があるときは、当該 指示を含む)する。. 約款第19条 (条件変更等) 標仕第1編1-1-3. (6)変更設計図 面及び数量等 の作成. 一般的な変更設計図面及び数量に ついて、請負者からの確認資料等を もとに作成する。. 約款第19条 (条件変更等) 標仕第1編1-1-16. 3.円滑な施工 の確保 (1)地元対応. 地元住民等からの工事に関する苦 標仕第1編1-1-41 情、要望等に対し必要な措置を行う。. (2)関係機関と の協議・調整. 工事に関して、関係機関との協議 ・調整等における必要な措置を行 う。. - 44 -. 約款第19条. 標仕第1編1-1-41.

参照

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