別紙1
論文審査の結果の要旨
報告番号
甲 第 3197 号 氏 名 内田 嘉隆論文審査担当者
主査 泉﨑 雅彦 教授 副査 伊與田 雅之 教授
副査 武井 秀史 教授
論 文 題 名 :Safety and Efficacy of Nontuberculous Mycobacteria Treatment among Elderly Patients
(高齢者の非結核性抗酸菌症実臨床における治療の安全性と効果)
掲載雑誌名:Medicina (Kaunas) Vol.56 No.10 2020年 https://doi.org/10.3390/medicina56100517
肺非結核性抗酸菌症(NTM)は増加傾向 にあり ,高齢者が多くを占める. しかし, 高齢者 の肺NTM 治療では有効性と安全性を踏まえた治療戦略に議論がある.そこで,内田らは肺 NTM治療を受けた高齢者 40人での治療継続性と有害事象の関連について,診療録での後方 視的解析を行った.最低 12 か月の治療が継続できた「治療継続群」は 40 人のうち 22 名 であった.途中で治療を変更または中断した「治療変更中断群」の 18 名のうち,治療関 連有害事象での変更中断は 8 名であった.「治療継続群」と「治療変更中断群」の 治療前 背景の比較では,「治療変更中断群」で日常生活動作障害(p=0.018)と心血管疾患(p=0.033)
が多く見られた.日常生活動作障害のあった「治療変更中断群」の9 名のうち,6 名が治 療関連有害事象で変更・中断となった.心血管疾患のあった「治療変更中断群」の6 名の うち,5名が全身状態の悪化で変更中断となった.高齢者の肺 NTM 治療では,日常生活動 作障害と心血管疾患の有無は,治療継続性を予測する因子となりうることが示唆された.
本論文は本学大学院学位論文(博士)審査基準を満たしており,学位論文に値すると判断 した.
(主査が記載、500字以内)