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映像技術の進歩における映画表現の変化と比較

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Academic year: 2021

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映像技術の進歩における映画表現の変化と比較

Change and comparison of expression science fiction film in advances of imaging technique

1W080160-2 北田

竜馬 指導教員 小畑 正好 客員教授

KITADA Ryoma Guest Pof. OBATA masayoshi

概要:今や世界各国で愛されている映画であるが、映画の始まりは

1891

年にエジソンによって発明された

「キネトスコープ」と言われている。この「キネトスコープ」は木製の箱の中でループしたフィルムを回転 させ、箱を覗き込むという形式であったため一度に一人しか観られないという欠点があった。その後

1895

年にフランスのリュミエール兄弟によってスクリーンに投射する「シネマトグラフ」が発明され、100 年経 った今でも形は違えど同じ様式が用いられている。さらに現在では映像、音響、人間工学の進歩に伴い、い かに人々が楽しめるような娯楽に出来るかといったことが研究されている。無声映画からトーキーへ、モノ クロからカラーへ、そして現在は

3D

技術を使い新たな映画表現が生まれようとしている。今回はこうした 時代の移り変わりとともに様々に変化してきた映画表現を

SF

映画という視点を通じて調べてゆき、今後の 映画産業の展望について述べてゆくものとする。

キーワード:映画史、立体映像、SF、映画演出

Keywords: history of film, stereoscopic image, science fiction, direction of film

1.はじめに

映画史において、SF 映画はいつの時代も人々 を魅了し続けてきた。メトロポリスから始まり、

宇宙戦争、猿の惑星、スター・ウォーズ、バック・

トゥ・ザ・フューチャー、エイリアンシリーズ。

最近ではトランスフォーマーやアバターなど、歴 代最高の興行収入を記録しているものもある。な ぜ人々はこうも

SF

の世界に惹かれるのだろうか。

映画という非日常を体感できる空間が、SF の持 つ未来への興味や願望との親和性が高いのも一 つの理由であるだろう。しかし、それ以外にも確 固たる裏付けがあるのかもしれない。

1. 年代別興行収入TOP3

2.SF

映画の歴史

左の表は

10

年刻みの年代別全世界の興行収入 トップ

3

の映画を表したもので、色の付いている タイトルが

SF

映画、いわゆるサイエンス・フィ クションをモチーフにした映画である。見ての通 り

15

タイトル中

9

タイトルと、半分以上が

SF

映画という結果になった。

1977

年、ジョージ・ルーカス監督の「スター・

ウォーズ エピソード

4/新たなる希望」を皮切り

に、1970 年代から

SF

映画ブームが巻き起こり 数多くの

SF

映画が作られた。それからというも の

SF

映画は映画界でも有数のジャンルとなり、

多くの制作費と最先端の技術が使われるように なっていった。つまりその時代の最先端の技術、

とりわけ音響や撮影の技術を調べようとするな

らば、その時代の

SF

映画を調べることが有効で

あると考えられる。本文ではその映像技術の進化

と、映画表現の変化の関連を考えてゆく。

(2)

3.撮影技術の進歩

映画界の革新的な変化は、

20

年から

30

年にご とに起きていると言われている。最初の変化は無 声映画からトーキーへ。1927 年にアメリカで世 界初のトーキー「ジャズ・シンガー」が公開され た。これによりトーキーは世界的に受け入れられ、

1930

年代には世界各国へと広がっていった。

カラー映画はサイレント映画時代から試みら れていたが、当時は着色技術が不完全であったた めに浸透するまでには時間がかかっていた。カラ ー映画が主体となり始めたのは

1970

年代以降で あり、1980 年代では監督が意図的に作らない限 りモノクロ映画は姿を消していった。

そして

2000

年代に入り、私達がよく知る

3D

映画となったのである。今上げた変化以外にも、

スクリーン大きさの拡大や、アスペクト比の変化、

フレームレートの増加など多岐にわたる。こうし た変化は映画演出にどのような作用をもたらし ているのだろうか。

4.演出方法の変化

まずは

SF

映画の古典、メトロポリスを例に上 げる。この映画は

1927

年にフリッツ・ラング監 督によって製作されたモノクロのサイレント映 画である。

一度観てみるとすぐにわかるが、この映画では カメラがパンもティルトもズームもほとんど行 なっていない。つまりカメラを全く動かさずに撮 影しているのである。この構図は非常に舞台的で あり、この時代大勢の集団がひとつの場所に集ま って鑑賞するものは舞台やミュージカルが主流 であったためと思われる。そしてまだ映画的演出 というものが確立されていなかったことの象徴 であるとも言える。

他にもサイレントであるために身振り手振り を大袈裟にして感情などを表現していたり、モノ クロであるためにコントラストを強調し、斜めか

ら光を当てることで立体感を出すレンブラント ライティングなども多用したりしている。これら のことから、その当時のカメラや音響の技術に合 わせて、映画の表現の方法も変化するということ がわかる。

5.SF

映画のこれからの発展と展望

近年ようやく定着してきた

3D

映画だが、映画 史の初期から立体映像の上映は試みられていた。

しかし当時では

3D

の技術も未熟で、目に負担の かかりやすいアナグリフ式であったために定着 しなかったのである。特に画面に飛び出してくる 演出の立体映像は、目への負担が大きかったから であった。

そこから映像技術も発達し、デジタルシネマ初 の「チキン・リトル」が

2005

年に公開された。

そして

2009

年、ジェームズ・キャメロン監督に よる「アバター」は

3D

映画の地位を新たに確立 させた。この映画で特筆すべきは、人の立体感で も飛び出す演出でも無く壮大な奥行き感であっ た。まさにキャッチコピーでもあった『観るので はない。そこにいるのだ。 』というフレーズその ものである。これは今後の映画のあり方を、鑑賞 から疑似体験へと変えてゆくきっかけになるか もしれない。

6.まとめ

先にも述べた通り、映画の革新的進歩は常に

20~30

年ごとに起こるとすると

2000

年代に

3D

技術を獲得した映画はこの先どのように変化し てゆくだろうか。映像の進歩も必要だが、これか らの時代はソーシャル技術を活用し、よりインタ ラクティブに映画を楽しむようになるかもしれ ない。これから映画には、テレビやホームシアタ ーとの差別化を図り、劇場ならではの一瞬をより 豊かに過ごせる空間になってもらいたい。

注:*表1. Forest-Cat調べ http://forest-cat.com/

参照

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