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その他のタイトル San Remo Manual on International Law applicable to Armed Conflicts at Sea (4)

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(1)

『海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニ ュアル解説書』(四) : 人道法国際研究所が招集 した国際法学者と海軍専門家のグループによる起草

その他のタイトル San Remo Manual on International Law applicable to Armed Conflicts at Sea (4)

著者 竹本 正幸, 安保 公人, 岩本 誠吾, 真山 全

雑誌名 關西大學法學論集

巻 46

号 2

ページ 435‑487

発行年 1996‑06‑20

URL http://hdl.handle.net/10112/00024563

(2)

序 説

略語表

第 一 部 総 則 第 一 節 法 の 適 用 範 囲 第二節武力紛争と自衛に関する法 第三節安全保障理事会が行動をとった武力紛争 第 四 節 海 戦 の 区 域 第 五 節 定 義 第 二 部 作 戦 海 域 第一節内水︑領海および群島水域 第二節国際海峡と群島航路帯通航

︵バラグラフ

1 4

2 2 )

︵パラグラフ

2 3

3 3 )

︵パラグラフ

11 2)

︵パラグラフ

31 6)

︵パラグラフ

71 9)

︵パラグラフ

1 01 1 2 )

︵パラグラフ

1 3 )

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵四︶

真 岩 安 竹

ニ 四

九 山 本 保 本

︵ 四

三 五

︶ 誠 公 正

全 吾

人 幸

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵四︶

|—人道法国際研究所が招集した国際法学者と海軍専門家のグループによる起草~

(3)

第一︳︳節排他的経済水域と大陸棚

第四節公海と国家管轄を越える海底

第三部基本的規則と攻撃目標の区分

第 一 節 基 本 的 規 則

第二節攻撃に際しての予防措置

第三節攻撃を免除される敵国の船舶と航空機

第四節その他の敵国の船舶と航空機

第五節中立国の商船と民間航空機

第六節民間航空機に関する予防措置

第四部海上における戦闘の方法と手段

第 一 節 戦 闘 の 手 段

︵ パ ラ グ ラ フ

7 81 9 2 ) 第 二 節 戦 闘 の 方 法

︵ パ ラ グ ラ フ 9 3 ー

1 0 8 ) 第 三 節 欺 睛

︑ 奇 計 お よ び 背 信 行 為

︵ パ ラ グ ラ フ

1 0 9 I l l l )

︹以 上︑ 第四 六巻 一号

第五部攻撃に至らない措置︵インターセプション︑臨検︑捜索︑針路変更および拿捕︶

第 一 節 船 舶 と 航 空 機 の 敵 性 決 定

︵ パ ラ グ ラ フ 血

1 1 1 7 ) 第 二 節 商 船 の 臨 検 と 捜 索

︵ バ ラ グ ラ フ

1 1 8 1 1 2 4 )

第一︳︳節民間航空機のインターセプション︑臨検および捜索︵パラグラフ

1 2 5 1 1 3 4 ) 第 四 節 敵 国 の 商 船 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ 因

1 1 4 0 ) 第 五 節 敵 国 の 民 間 航 空 機 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ

1 4 1 1 1 4 5 ) 第 六 節 中 立 国 の 商 船 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ

1 4 6 1 1 5 2 ) 第 七 節 中 立 国 の 民 間 航 空 機 と そ の 貨 物 の 拿 捕

︵ パ ラ グ ラ フ 邸 ー 1 5 8 )

︹以 上︑ 本号

第六部被保護者︑衛生輸送手段および衛生航空機

一般 規則 第 一 節 被 保 護 者 第二節衛生輸送手段 第 三 節 衛 生 航 空 機

関 法 第 四 六 巻 第 二 号

︵パ ラグ ラフ 34 ー 3 5 )

︵パ ラグ ラフ 36 ー 3 7 )

︹以 上︑ 第四 五巻 五号

︵パ ラグ ラフ

3 8

4 5 )

︵パ ラグ ラフ 4 6 )

︵バ ラグ ラフ 47 ー 5 8 )

︵パ ラグ ラフ 59 i6 6)

︵パ ラグ ラフ 67 ー 8 1 )

︵パ ラグ ラフ

7 2

7 7 )

︹以 上︑ 第四 五巻 六号

︵パ ラグ ラフ 1 5 9

1 6 0 )

︵パ ラグ ラフ 1 6 1

1 6 8 )

︵バ ラグ ラフ 1 6 9

1 7 3 )

︵パ ラグ ラフ m i1 8 3 )

二 五

0

( 四

三 六

(4)

二 五

攻 撃 に 至 ら な い 措 置

︵ イ ン タ ー セ プ シ ョ ン

︑ 臨 検

︑ 捜 索

︑ 針 路 変 更 お よ び 拿 捕

第五部は︑伝統的に捕獲法と称されてきたものを扱う︒しかし︑以下の諸パラグラフに従って交戦国が敵国および中立国の船舶

と航空機に対して取りうる措置は︑海上経済戦上の措置にとどまらない︒第五部の表題が﹁攻撃に至らない措置﹂に変更されたの

第五部に規定された諸規則に従って︑敵国ならびに中立国の船舶と航空機を一定の状況下で拿捕できる︒この種の拿捕をパラグ

ラフ40による拿捕と区別する必要がある︒軍事目標とみなされる敵国の商船および民間航空機は︑攻撃されるだけでなく︑拿捕さ

れるのは当然である︒この場合︑拿捕の完了とともに所有権が移転する︒攻撃の対象となる中立国の船舶と航空機に関しても同じ

ことがいえる︒換言すれば︑攻撃可能な対象は︑いずれにしても拿捕できる︒拿捕の完了と同時に所有権が移転する︒

( M)  

軍事目標の定義の適用が︑慣習国際法としてなお適用されている海上経済戦を規律する諸規則に取ってかわったのではない︒

したがって︑第五部に規定される規則により︑中立国のみならず敵国の商船と民間航空機をそれらが攻撃対象とならない場合でも︑

若干の場合には拿捕できる︒しかしながら︑これらの船舶と航空機が拿捕され︑かつ︑攻撃対象の物とはみなされないものであれ

ぱ︑これらは︑捕獲物としての審検のために拿捕されることになる︒

( 1 4 4 )  

W.   He i n ts c

h el   v•

H ei n e gg , ' ^  V i s i t ,   S e a rc h ,  D i v er s i on , n  a d  C ap tu re n     i Na va l  W ar fa re :  P a rt   I I ,   De ve lo pm en ts i n   s c e  

19 45

"

, 

XX X  Ca na di an   Ye ar bo ok   of   I n t er n a ti o n al  

;

こ )

p .  

89 

13 6,  p p

131 .  

f f .  

(1 99 2)

を 会

孟 照

﹃ 海 上 武 力 紛 争 に 適 用 さ れ る 国 際 法 サ ン レ モ ・ マ ニ ュ ア ル 解 説 書 ﹄ ︵ 四 ︶ は︑このことを明らかにするためである︒ 前置きの説明 第五部

︵ 四

三 七

(5)

加者が考えた︒現場の海軍指揮官は︑遭遇した船舶が敵国の旗を掲げているのであれば︑その所有権や他の問題を扱う必要はない︒

( 1 1 5 )  

このような船舶に関しては︑﹁戦時における敵国の旗の掲揚は︑その国籍を決定し﹂︑したがって︑船舶の敵性を決定するという

( 1 1 6 )

1 1 7 )

 

伝統的な法を変更する必要はない︒この伝統的な法は︑一九四五年以降の国家実行によって再確認されており︑その有効性は︑

︵ 閲

最近の三つの海上武力紛争法マニュアルによって認められている︒したがって︑商船が敵国の旗の下で運航されているなら︑す

3 ︵

訳 注

2

1 1 2

.商船が敵国の国旗を掲げるか︑または︑航空機が敵国の標識を掲げているという事実は︑その敵性の決定的な証拠である︒

注解

船舶と航空機の敵性決定

一見して当然のことに思われるかもしれない︒しかし︑予備報告書の結論と参加者のコメントで示された見

解のために︑この問題についてかなり長時間の議論がなされた︒

Ca mb ri dg

e

本 で は ︑ ﹁ 自 明 の ﹂ と な っ て い る ︒

︵ 訳

注 ︶

1

臨検︑捜索︑針路変更および拿捕に関する報告者は︑﹁一応︑船舶の敵性は︑それが掲げる旗によって決定される﹂とい

う結論を提示した︒この規定に対してはいくつかの反論が出されており︑それによると︑平時および戦時︵国際的武力紛争時︶に

等しく適用される船舶の国籍に関する規則があると指摘された︒敵性の決定は︑商船の国籍と混同されてはならない︒ベルゲン文

書の討議と起草に際しては︑報告者によっても議論されたことであるが︑敵性の確定について多くの基準が存在するものの︑これ

は原則として船舶の国籍と関係がないことについて異論はなかった︒したがって︑中立国の旗を掲げ︑かつ︑中立国に登録されて

いる船舶も︑その国籍への影響を考慮することなく︑例えば所有権や他の基準から性格上敵とみなすことができる︒

Ca mb ri dg

e

本では︑﹁ベルゲン会期の討議と結論の起草﹂となっている︒

しかしながら︑旗国基準の欠点にもかかわらず︑上記のような諸基準だけに依拠するのは適当でないであろうと大方の参

J

の 規

則 は

第一節

関 法 第 四 六 巻 第 二 号

二 五

︵ 四

三 八

(6)

血.

4

なわち︑当該商船がその敵国の国章またはその国籍を示す他の視認できる表示を掲げているなら︑それは敵性を有し︑拿捕および

( 1 4 9 )  

没収の対象となる︒この場合には︑所有権といった他の基準は関係がない︒これらの他の基準は︑疑いのある場合に主に適用さ

れるとしても︑海軍指揮官にとっては︑もしあるとしても︑その重要性は少ない︒これらについては︑パラグラフ117で扱う︒

( 1 4 5 )  

Pr iv y  C ou nc il ,  Th e  U ni ta s  [ 1 95 0

A .  

]  

C .  

5 36 ,   55 2 5 5 ,   8 . 

ま た

U .

S .   Su pr em e  C ou rt ,  La ur it ze n  v .  La uritz en ,  [ 1 95 3 3]   45   U.   S .  57 1; .     F Be rb er ,  Le hr bu ch   de s  V ol k e rr e c ht s V,   ol . 

I I ,  

p .   20 1  (2 nd   ed . ,  M ii nc he n,  19 69 );

R .     W.   Tu ck er ,  Th

e  Law  o

f  W ar   an d  Ne

t r a l i ty a t  S e a,   p .   76   (W as hi ng to n,   D.   C. ,  19 57 )

も 参

照 ︒

( 1 4 6 )

この規則は︑一九

0

九年のロンドン宣言第五七条一項と一九一三年のオックスフォード・マニュアル第五一条一項にも規

定 さ れ て い る ︒

( 1 4 7 )  

W.   He in ts ch el

 v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 4

4 ) ︶

p p.   8 9£ £ .  R .  

Ot

t i l l e r , Di

e  A

nw en du ng   vo n  S e ek r i eg s r ec h i n t    m il

忌 待

he n Ko nf iim

s ei t  1 94

‑5

̀ 

 

p p.   4 9£ £ .   ( Ha mb ur g,   197 8)

を 宏

乞 照

︒ ( 1 4 8 )

アメリカの指揮官ハンドブック︵前掲注

( 4

) ︶のパラグラフ

7.5

は︑﹁敵国の旗の下で運航するすべての船舶および敵

国の標識を掲げるすべての航空機は︑敵性を有する﹂とする︒カナダのマニュアル草案︵前掲注

( 8

) ︶のパラグラフ

7 1 6

お よ

びドイツのマニュアル︵前掲注

( 8

) ︶のパラグラフ謳によれば︑船舶および航空機の敵性は︑この同じ基準によって確定さ

れ る

︒ ( 1 4 9 )

﹁ 没

( co n f is c a ti o

n )

﹂と﹁没収の審検

(c on de mn at io n)

﹂の語は︑互換的に使用でき︑当該の物の財産権が捕獲者に移

転することを意味する︒

パラグラフ112は︑船舶の敵性を適法に決定するための重要ではあるが︱つの基準を扱っているに過ぎないことを強調する

必要がある︒換言すれば︑それが敵国の旗である場合にのみ︑その旗だけで決定的な証拠となる︒その他のすべての場合︑つまり︑

( 1 5 0 )  

その船舶が敵国以外の旗を掲げているときには︑その敵性を他の基準を適用することで判断する必要がある︒このことは︑いわ

( 1 5 1 )  

ゆる便宜船籍の場合にも当てはまる︒平時においては︑船舶所有者は︑主に経済的理由から便宜船籍を用いる︒船舶と旗国の間 に真正な関係が存在していないとしても︑船舶がそのような旗を掲げているという事実は︑その国籍に何等の影響も与えない︒こ

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵四︶ 二五三

︵ 四

一 二

九 ︶

(7)

ある︒したがって︑

113 

注解

あ る

︵ 四

四 〇

第四六巻第二号

1 5 2

のことは、劇~にもいえる。中立国の国旗に違法に移転したのでなければ、船舶が便宜船籍国旗を掲げているという事実だけで

何等かの嫌疑が生じるとは考えられないし︑たとえ実際にはいかなる真正な関係もないとしても︑敵性の推定を導くとは考えられ

な い

( 1 5 ︒

0 )

パラグラフ

1 1 9

を 参

照 ︒

( 1 5 1 )  

B . 

A .  

Bo cz ek ,  Flags

  of o   C nv en ie nc e:

  An 

In te rn at io na l  L eg al   St ud y  ( Ca mb ri dg e, a  M ss .  1 9 62 )   p .   2

に よ れ ば ︑ ﹁ 機 能 的 に は ︑

﹃便宜船籍﹄とは︑理由は何であれ︑船舶を登録する者にとって便利で好都合な条件で外国の所有や外国の支配の下にある

船舶の登録を認めるいずれかの国の旗と定義される﹂︒

( 1 5 2 )

一 九

0

九年のロンドン宣言第五五条︑第五六条および一九二二年のオックスフォード・マニュアル第五二条︑

C .

C , 

Hy de ,  I nt er na ti on al  

L a w  

̀ V

ol .  3,   p .   20 79   (2nd d .   e ,   B os to n,   19 45 ); .     C J .  Co lo mb os ,  Th e  I n te r n at i o na l  

L a w  

o

f  t h e  S e a ,  p ar a .   60 9  ( 5 th   e d . ,   L on do n,   19 62 ); .     F Be rb er  

(~!

i i

( 1 4 5

)

p .   1 93 f f ・;  

R .   W .  

Tu ck er  

( j

( 4 0 )

p .   8 0 f f .   -K<l~\昭雰

︵ 訳

注 ︶

Ca mb ri dg e

本では︑﹁武力紛争時﹂となっている︒

1 1 3

.商船が中立国の国旗を掲げるか︑または︑民間航空機が中立国の標識を掲げているという事実は︑その中立性の一応の証拠で

中立国の船舶と航空機︵ならびに中立貨︶を拿捕する権利が交戦国に与えられるのは︑若干の例外的状況においてのみで 関法

一方の敵国の船舶︵航空機︶と︑他方の中立国の船舶︵航空機︶の区別をしなければならない︒商船は︑敵国

旗を掲げることから生じる結果を回避しようとするのが常であったから︑パラグラフ

1 1 3

をパラグラフ

1 1 2

と同じ形で規定することは

できなかった︒このため︑商船が中立国の旗を掲げているという事実は︑その中立性︑したがってその本来保護される地位の一応

( 1 5 3 )

1 5 4 )

 

の証拠となるに過ぎない︒この点は︑伝統的な法と一致し︑国家実行により発展してきた最近の慣習法と一致する︒中立国の旗

二 五

(8)

が必ずしも中立性を確証しない場合については︑パラグラフ

1 1 4 │

1 1 6

で 扱

う ︒

二 五 五

( 1 5 3 )  

W. e i   H n ts c h el   v•

He in eg g,

 

6 <

i

S ea r c h, D iv e r si o n ,  an d  Capture

n     i Na va l  W ar fa re

  : P a

r t 

I,

T 

he   Tr a d it i o na l   Law ,"

 

X X I X   C an ad ia n  Y ea rb

o

ko f  I n t er n a ti o n al   La

e•  

p p .  

283 

32 9,  a t   p p .  

28 8

.  (1991)~

照 ︒

(154)W•

H ei n t sc h

e l  v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 4

4 ) ︶

p p .  

91

. 

参照︒アメリカの指揮官ハンドプック︵前掲注

( 4

) ︶

p a r a

7 .  

. 

5

も参

照︒同パラグラフ

7.5

は︑﹁しかし︑商船が中立国の旗を掲げている事実または航空機が中立国の標識を掲げている事実

は︑その中立性を必ずしも確定しない︒軍艦または軍用航空機以外のいかなる船舶または航空機も︑中立国の旗の下で運航

されているかあるいは中立国の標識を掲げているかにかかわらず︑交戦国が所有または支配していれば︑敵性を有する﹂と

規定する︒カナダのマニュアル案︵前掲注

( 8

) )

p a r a

7 1 6

.  

と︑ドイツのマニュアル︵前掲注

( 8

) ︶

p a r a

1.  

02

2

の規定も同

じ 趣 旨 で あ る ︒

パラグラフ

1 3

( d

) でいう﹁中立﹂が﹁非紛争当事国﹂︑すなわち︑現に行なわれている敵対行為に軍隊の使用によって参

加していない国を意味することを強調する必要がある︒ジュネーヴ会期で本ラウンド・テープルは︑海上中立法の多くの部分につ

いて﹁好意的

( be n e vo l e nt )

﹂中立と厳格な中立の間で差異を設けることが認められない点で一致した︒中間的地位が受け入れら

れるとしても︑旗国がとる﹁非交戦国﹂たる地位は︑その船舶と航空機の法的地位について意味を持たないであろう︒旗国が﹁好

意的﹂中立の地位または厳格な中立の地位のいずれを取るかにかかわりなく︑中立性は︑非交戦国の旗または標識によって常に確

( 1 5 5 )

1 5 6 )

 

定されてきた︒一九四五年以降もこの実行は変更されていない︒

(155)W•

H ei n t sc h

e l  v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 5

3 ) ︶

p p .  

28 8

.

 

参照︒中立貨たる捕獲物に関する規則は︑個々の旗国の態度によって

影響されてはこなかったことが付言されよう︒それらの行為またはその貨物の性格のみが重要性を持ってきたのである︒著

名な一四世紀のコンソラート・デル・マーレの第二七六章

( p r i n t e d

i n   : 

F .   J or d a ,  D as   "

C on s u la t  d e s

M e  

e re s

"  

a l s   Ur sp ru ng   un d  G ru nd la ge e s   d  

Z g  

t r a l i t i i . t s r e c h t e s   im   Se e

e ge b i s  

zu m  J ah re   1

856, p p

.  

16  , 21 

[H am bu rg , 

19 32 ]

を 晦

t

琴 二

照 ︒

G. Sc hr am m, a  D s  P ri se

m

e c

h t

p p .

12 28 

( B e r l i n ,

  1

91 3)

A .  

  ; 

P .   R u bi n

",   Th e  C on ce pt f     o N eu t r al i t y  i n   I n t e r n a t i o n a l   L aw ,"

n :   i  

A .  

T.   Le on ha rt   ( e d . ) ,  

N e z  

̀ ha li 8

Ch an gi ng C on c e pt s n  a d 

P ,  

1 : i ̀ 

c t i c e s ,   p p

.  

3 4 ,  

p p .  

13

. (L an ha m,  1 98 8)

-.@~  

照 ︒

1 1

3 .

2  

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵四︶

︵ 四

四 一

(9)

4  n . 1  

注解

( 1 5 6 )  

R .  

Ot  

t i l l e r  

( 前

掲 注

( 1 4

7 ) ︶

pp .  47

••  

pp .  11 7

. , pp .  18 0

. , pp .  21 9

. , pp .  27 1

 

•• pp .  29 2

.

  ; W•

He in ts ch el

 v•

He in eg g  (~

掲注

( 1 4 4 )

pp .  89

.  1 1 4

.中立国の旗を掲げる商船が実際には敵性を有すると軍艦の指揮官が疑う場合には︑当該指揮官は︑臨検および捜索の権利︵パ

ラグラフ

1 2 1

で規定される針路変更の権利を含む︒︶を行使する権限がある︒

パラグラフ田により︑商船が中立国旗を掲げているという事実は︑その中立性の一応の証拠である︒しかし︑このような

( 1 5 7 )  

船舶は︑例えば︑それが敵国関係者により所有されるかまたは支配されているという理由で︑敵性を持つことがある︒交戦国軍

艦の指揮官がそのようなことが事実であると疑う根拠を有する場合には︑当該船舶はその性格を証明する義務を負う︒

( 1 5 7 )

国家実行における相違の間で妥協を見い出そうとした試みと評しうる一九

0

九年のロンドン宣言の諸規定は︑国際法の一

般に受け入れられる規則の確定に貢献することに成功しなかった︒

F .B er be r 

( 前

掲 注

( 1 4

5 ) ︶

pp .  19 3

.

  ; 

R .  

W .  

Tu ck er  

( 前

掲注

( 4 0 )

pp .  80

. 

アメリカの指揮官ハンドプックの注釈では︑この状況を正しく次のように記述している︒﹁船舶または

航空機が敵国関係者によって実質的に所有されるかまたは支配されていても︑中立国は︑そのような商船または航空機にそ

の旗の下で運航する権利を与えることができる︒それにもかかわらず︑捕獲に関する国際法に従って︑そのような船舶また

は航空機は︑敵性を有し︑関係の交戦国によって敵として取り扱われうる︒敵国商船︵および︑おそらくは︑航空機も︶の

中立国旗への移転が合法的に行なわれる条件について︑確立した諸国家間の実行は存在しない︒敵国による拿捕を回避する

目的で詐欺的になされた場合には︑そのような移転が認められないという合意があるが︑その移転が善意でなされたとみな

されるために満たすべき特定の条件は︑国により異なっている︒しかし︑少なくとも︑このようなすべての移転が敵国の所

有権および支配の完全な剥奪をもたらさなければならないということは一般に認められている︒この移転の問題は︑作戦を

実施している海軍指揮官の関心事ではなく︑主に捕獲審検所の関心事とするのがふさわしい︒海軍指揮官は︑そのような移

転が敵対行為の直前または敵対行為中になされたならば︑敵国旗から中立国旗に移転したいずれの船舶をも拿捕する権利を 関

法 第 四 六 巻 第 二 号

二五六

︵ 四

四 二

(10)

気象条件および︵または︶海上作戦の環境は︑海上における臨検と捜索を危険にすることがある︒さらに︑例えばコンテ

( 1 5 9 )  

ナ船のような現代の商船の大きさと船型からすると︑海上で捜索を完了させることは︑大部分の場合不可能である︒したがって︑

パラグラフ

1 1 4

には︑パラグラフ

1 2 1

への言及が含まれる︒このような場合︑臨検と捜索によって船舶の真の性格を確認するため︑そ

( 1 6 0 )  

の船舶を適当な海域または港に向け︑針路を変更させることができる︒ 1 1 4  

.  3  有する︒﹂︵アメリカの指揮官ハンドプック︵前掲注

( 4

)

p ar a

7.  

. 

5) 

二五七

関連の情報を軍艦の指揮官が自ら取得したか︑あるいは︑外部の情報源から指揮官に伝達されたかは重要でない︒嫌疑を 生ぜしめる理由が実際に存在することだけが重要なのである︒これらの理由は︑十分に根拠のあるものであることが必要である︒

したがって︑例えば︑当該船舶が敵国関係者により所有されているか︑または︑支配されているという情報がある場合︑海軍指揮

官が︑パラグラフ

1 1 4

の下での権利を行使できることは疑いない︒しかし︑すでに述べたように︑船舶が便宜船籍国旗を掲げている

だけであるならば︑このことだけで嫌疑の十分な根拠となるとは考えられない︒この関連から︑パラグラフ116で規定される嫌疑の ある場合についての制限は︑法的考慮と同様︑軍事的考慮からも導かれることが付言されよう︒臨検と捜索︑そしてある程度はそ のための針路変更も︑インターセプトする軍艦にかなりの危険をもたらしうる︒海軍指揮官がその艦と乗組員をこのような危険に 曝すのは︑十分に基礎付けられた根拠のある場合のみである︒法的考慮に関していうならば︑上記の制限は︑均衡性の原則から導

くことができる︒想定される拿捕を目的とする臨検と捜索に関するパラグラフ

1 1 8

の場合と同じく︑中立海運を無制限な方法で妨害

( 1 5 8 )  

することはできない︒この点をこの条文は考慮に入れている︒

(158)いかなる捜索︑針路変更または引致も︑可能な限りの短時間でなされなければならない︒当該船舶の航海に対する合理的 理由のない針路変更︑不当な遅延または不必要な妨害については︑捕獲審検所により補償を支払うよう求められなければな

ら な

い ︒

U .

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H .  

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J. 

Sc hl oc ha ue r  ( e ds . ) ,  W or te rb uc h  d es   Vo lk er re ch ts ,  Vo l.  I

, 

p . 

407 

(2 nd   ed . ,  B e r li n

,  1960); 

C.  J

. 

Co lo mb os  

( ji(152)

pa ra . 

893 

‑ 1 1 $ 1 昭 " ゜

114 

. 

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説害﹄︵四︶

︵ 四 四 一

︱ ‑ ︶

(11)

の国籍と登録の記号を掲げなければならない︒

11

. 

5 

注解

一国のみに登録することができ︑その国

︵ 四

四 四

︶ ( 1 5 9 )  

R .  

W.   Tuc he

r

は︑以下のように考えている︒すなわち︑﹁針路変更の実質的な︑そして︑それが余儀なくされる理由とは︑

船舶書類や輸送される貨物の性格にのみ注意が向けられれば︑後の没収の審検の場合は別にして︑拿捕を可能とする証拠が ほとんど出ないか︑または︑全く見い出せないという状況になりうるからである︒大多数の場合では︑遭遇する船舶は︑中 立国港に向け航行中であるし︑中立国の荷受人に向けられた貨物を輸送中であり︑さらに︑船舶書類そのものからは当該貨 物の最終仕向地を真に保証するものは示されない︒これに対して︑拿捕の正当化に必要な証拠は︑通常は外観から得られる ものに限られる︒往々にして︑このような情報は︑臨検行為の前に収集される︒しかし︑船舶が交戦国の禁制品統制拠点に

針路変更された後にはじめてこのような情報が得られることの方が一層多い︒﹂

( R .

W. u  T ck er  

(

前 掲

注 ( 4 0 )

p .  

34 0)

(160)臨検および捜索の目的でなされる針路変更の実行は︑両次大戦中に発展し︑今日では一般に海上における交戦国の慣習的

権利と認められている︒特に︑

J.

Wo lf , 

^ ^  

S hi p s ,  Di ve rt in g  a nd   Ordering

n t   i o   P o r t" , i n   :  R .  

Be rn ha rd t  (e d . ) ,   Encyclopedia

  of   pu bl ic In te ma ti on al La g  I ns ta lm en t 4

, 

p p.  

223 224  (

19 84 );

C .     J .  Co lo mb os  

(

j

i(152)

p ar a s . 

88 7

.

; 

R .  

W.   Tu ck er  

( j

掲注

( 4 0 )

p p.  

34 0

 

を 参

照 ︒

し か

し ︑

Th eB e r ni s s e  a nd   Th e  Elv

e

事件

( L I . P .  

C . ,  

(1 92 0]  p p

2.  

43

.)

では︑枢密院は︑あ

る状況のもとでは針路変更が不当と判示しうることを明確にしている︒

Th eMim事件(Ann•

D ig .  ( 19 47 ),

C 

as e  N o.  1

34 , 

p p.  

13 1

. )

でイギリス捕獲審検所は︑﹁合理的な嫌疑がない場合は︑船舶は航海の継続を認められなければならない﹂と判

示 し

た ︒

l l s

.中立国の標識を掲げる民間航空機が実際には敵性を有すると軍用航空機の指揮官が疑う場合には︑当該指揮官は︑インターセ プトする権利および︑状況から必要とされるならば︑臨検および捜索の目的で針路を変更させる権利を行使する権限がある︒

パラグラフ

1 1 5

は︑航空機に関してパラグラフ

1 1 4

と同様のことを規定する︒シカゴ条約では︑国際航空に従事する民間航空

( 1 6 1 )  

機は︑それが登録されている国の国籍を有すると規定されている︒さらに︑航空機は︑

関 法 第 四 六 巻 第 二 号

二 五

(12)

11

. 

6 

注解

および︵または︶針路変更を正当化する︒ 第一七条│第二

0

条 ︒

二 五

航空機は飛行中に臨検と捜索を受けることができないのであるから︑パラグラフ

1 2 5

に従って︑臨検と捜索のためにイン

ターセプトされ︑針路変更されなければならない︒嫌疑の根拠が存在しなければならないが︑一般にその根拠は︑船舶の場合に比

べてより弱い程度のものとなることを強調することが重要である︒航空機は︑それ自体でかなりの危険を構成する︒航空機の性格

が明確に確認されていないか︑確認できないときには︑確実な識別を行なうことについての交戦国の利益が︑インターセプション

1 1 6

.臨検および捜索の後に︑中立国の旗を掲げる商船または中立国の標識を付ける民問航空機が敵性を有するとの嫌疑に合理的な

根拠がある場合には︑その船舶または航空機を審検に服する捕獲物として拿捕することができる︒

パラグラフllGは︑特に船舶書類または航空機の書類の臨検と捜索によって︑船舶が例えば敵国の個人もしくは会社に所有

( 1 6 2 )  

されているか︑敵国により傭船されていることが判明するかまたはその十分な嫌疑がある場合を扱う︒敵性は︑確実に立証され

ることを要しない︒臨検を実施する士官が船舶の書類または船長および乗組員の回答では不満足であればそれで足りる︒これとは

別に十分な嫌疑の根拠を与えるものは︑敵対行為開始後またはその直前における中立国旗への移転︑すなわち︑戦争の影響を考慮

( 1 6 3 )  

した国旗の移転である︒これらの場合に海軍指揮官は︑当該船舶を敵国船舶と同様に扱うことができる︒すなわち︑指揮官は︑

その中立国旗にかかわらず︑その船舶を拿捕できる︒もちろん︑それが敵国の船舶であれ中立国の船舶であれ︑いかなる捕獲物も

( 1 6 1 )  

捕獲審検所の審検を受けなければならない︒捕獲審検所は︑船舶が実際に中立性を有すると判断するかもしれない︒しかし︑こ

のことが拿捕行為を違法とすることはない︒そのような判断は︑船舶の解放をもたらすだけである︒つまり︑船舶は没収されない

ということである︒海軍指揮官が拿捕を正当化するために提出した根拠が合理的ではないと審検所が判断した場合にのみ拿捕が違

﹃海上武力紛争に適用される国際法サンレモ・マニュアル解説書﹄︵四︶

115 

( 1 6 1 )  

︵ 四

四 五

(13)

敵性を決定する際に用いる諸基準を規定している︒﹁登録﹂︵これは︑旗国の法および部分的に関連国際法規則に規律されていると

ころに従った登録を意味する︶は自明のことであるが︑﹁所有﹂と﹁他の基準﹂については︑ある程度説明する必要がある︒所有

に関しては︑所有者の敵性が国籍主義かあるいは住所地主義のいずれに従って決定されるぺきかは︑全く決着をみていない問題で

( 1 6 5 )  

ある︒ラウンド・テープルでも︑この問題をいずれとするかについての合意に至ることができなかった︒この関連で﹁確実に﹂

言いうることは僅かしかない︒すなわち︑両次世界大戦中とその後の国家実行に照らしてみると︑敵国領域または敵国支配領域に

•1

7 ll  法となり︑船舶所有者は補償を要求する権利を持つ︒

( 1 6 2 )

海軍作戦に関する伝統的な法および現在の法によれば︑船舶は︑それが敵国人により所有されるかまたは支配される場合

に敵性を取得する︒所有権が国籍または住所地のいずれを基礎に決定されるべきかは︑未解決の問題として残っている︒

He in ts ch el

 v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 5

3 ) ︶

p p.  

2 8 8

£ £  

ふ ︵

前 掲

注 ︵

1 4 4

︶ ︶

p p.  

1 0 5 £

£ .  

参照︒また︑アメリカの指揮官ハンドプック

︵ 前

掲 注

( 4

) ︶

p ar a 7.   . 

5 ;   カナダのマニュアル案︵前掲注

( 8

) ︶

p ar a

7 1

.  

6 ;  

ドイツのマニュアル︵前掲注

( 8

) )

p ar a

1 0

.  

2 2  

をも参照︒アメリカの指揮官ハンドブックのパラグラフ 7.5.2 によれば︑軍艦と軍用航空機以外の中立国の船舶と航空

機は︑﹁直接に敵国の支配︑命令︑傭船︑雇用もしくは指図のもとで運航されているか[または]臨検および捜索を含む識

別確認の企図に抵抗する﹂場合には︑敵性を取得し︑交戦国は敵国の商船または航空機として取り扱うことができる︒

( 1 6 3 )  

C . 

J. 

Co lo mb os

 (~

削 掲

注 ( 1 5

2 ) ︶

p ar a

6.  

09 . 

一 九

0

九年のロンドン宣言第五五条以下︒

( 1 6 4 )

この義務は︑﹁すべての捕獲物は審検されるべし﹂という古い規則に由来する︒

P . R e u te r ,  E tu de  

d e  

l a  

r eg l e   : , ,   To ut e  p r is e   do

i

t re j ug e

e ' ^ , 

p p.  

1 4 £

£ .  

( Pa r i s,  

19 33

)  ; 

W•

Ro pc ke , 

D a s  

S ee b e ut e r ec h

̀ t  

p p.  

12 2f f.  ( L e ip z i g,  

19 04 ) 

$!  

︒ 一

+ 竺

‑ =

︱ 年

' の

ハ ー

空戦規則第五五条をも参照︒

1 1 7

.敵性は︑登録︑所有︑傭船または他の基準により決定される︒

注解

パラグラフ

1 1 7

は︑海軍指揮官には僅かしか関係しない︒非常に一般的な方法で︑この条項は︑捕獲審検所が船舶と貨物の

関 法 第 四 六 巻 第 二 号

二 六

0

( 四

四 六

(14)

1 1 7  

.  2  り遅くない時点で宣言しなければならない︒﹂

二 六

居住するかまたはそこで事業を行なう敵国民により所有されている船舶は︑敵性を有するものと適法にみなしうることが一般的に

受け入れられているように思われる︒法人が所有する船舶については︑戦時に大多数の国家が受け入れているいわゆる支配基準が

︵ 瑯

適用される︒したがって︑敵国法の下で登録されていない法人や敵国領域または敵国支配領域で事業を行なっていない法人で

あっても︑敵により実効的に支配されているのであれば︑敵として取り扱われる︒しかし︑当該法人を支配する者が敵国人でなけ

ればならないため︑再び国籍と住所地の対立によって最終的な回答が得られないことになる︒国家は︑個人の敵性決定に際して︑

どのような特別の制限にも服さない︒むしろ︑国家は︑その必要に最も適すると考えるいずれの基準をも用いることができる︒し

たがって︑国際法学会

( l n s t i t u dt e  D r oi t   In t e rn a t io n a l)

が一九一三年のオックスフォード・マニュアル第五一条三項で提示した

基準が受け入れうる唯一の妥協案であると考えられる︒同条によれば︑

﹁いずれの国も︑貨物の所有者の敵性または中立性が︑その者の居所または国籍のいずれで決定されるかを敵対行為の開始よ

と さ

れ る

(165)W•

H ei n t sc h

e l  v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 5 3 )

p p .  

28 8

.  

照 ︒

( 1 6 6 )

敵国により支配されている団体は︑敵国領域で法人格を付与されていないとしても︑敵国領域に居住するかまたはそこで

営業を行なっている者により支配されていれば敵とみなされる︒

Da im le C o r .   v .   C on s o l

d

Ty er n  a d  R ub be r Co••[

19 16 ] 

AC. 307 

(H•

L . )

C .   ; 

  J .  Co lo mb os  

(

前 掲

注 ( 1 5 2 )

p ar a

6.  

31 . 

交戦国が敵性決定の目的で使用しうる基準は︑登録︑所有および傭船だけではない︒﹁他の基準﹂という文言によってこ

の点が明確にされている︒この文言の曖昧さについていくらかの懸念が表明され︑この文言を例えば﹁合理的な﹂という表現で限

定することを望む参加者もあった︒しかし︑このようなすべての基準は︑敵性決定にいく分かは関連させる必要があるので︑この

限定は不必要であると大多数の参加者は考えた︒

﹃ 海 上 武 力 紛 争 に 適 用 さ れ る 国 際 法 サ ン レ モ ・ マ ニ ュ ア ル 解 説 書 ﹄ ︵ 四 ︶

︵ 四

四 七

(15)

.4 

l l   の試み︑特に一九

0

八年から一九

0

九年のロンドン海軍会議の試みにもかかわらず︑中立国旗への移転がいかなる条件下であれば

適法になされるかに関する確立した国家実行は存在しない︒交戦国による拿捕を避ける目的でなされた場合には︑移転を無効とし

うるという合意が存在した︒合意されたもう一点は︑いかなる移転も︑敵国の所有および支配の完全な剥奪をもたらさなければな

らないということである︒すなわち︑移転は︑無条件︑完全かつ関係当事国の法に合致したものでなければならないのである︒移

転の効果は︑船舶の支配︑船舶の使用から生じる利益のいずれも移転前と同じ者には帰属しないということにならなければならな

い︒しかしながら︑敵国商船︵および航空機︶の中立国旗への移転が合法的になされるための条件については︑紛糾した︒このよ

( 1 6 7 )  

うな移転が善意のものとみなされるために満たすべき条件に関する国家実行は︑統一的というには依然程遠い︒しかし︑国旗の

移転︵および敵性決定︶についての諸問題は︑海軍指揮官にとってはさほど重要ではない︒交戦国による拿捕を回避するために敵

国旗から中立国旗に移転がなされたであろうとの合理的な嫌疑が臨検と捜索によって裏付けられるならば︑その船舶を敵国船舶で

あるとするに通常は十分であろう︒敵性を確実に立証することは︑指揮官の義務ではない︒移転の問題は︑作戦中の海軍指揮官の

関心事ではなく︑主に捕獲審検所の関心事である︒

( 1 6 7 )

アメリカの指揮官ハンドプック︵前掲注

( 4

) ︶

pa ra .  7.

 5;W•の注釈

He in ts ch el

  v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 5

︶ 3 )

pp .  29 3

.

 

うな行為によって︑当該船舶をそれが敵国船舶であるのと同じ取扱いを受けるに至らしめるだけである︒中立国船舶が武力を行使

( 1 6 8 )  

して抵抗する場合には︑その船舶を合法的軍事目標として扱うことができる︒

( 1 6 8 )

中立国商船は︑臨検と捜索に無抵抗で従う義務を負う︒船舶が逃亡を企てれば︑軍艦は︑それを停船させるに十分な武力

を使用する権利を持つ︒臨検と捜索に対する中立国商船による実力を用いての抵抗は︑敵対行為となり︑それを拿捕の対象

1 1 7  

.  3 

︵ 四

四 八

﹁他の基準﹂の︱つは︑中立国旗への違法な︵詐欺的な︶移転である︒しかし︑この事項を法典化しようとするいくつか

この関係で付言されるのは︑識別を確認する企図への抵抗の行為が船舶の中立性を変更しないということである︒このよ 関

法 第 四 六 巻 第 二 号

二 六

(16)

1 1 7  

. 

m .

6   1 6 9 )  

二 六

や攻撃の対象とさえする︒

F . Be rb er  

(

前 掲

注 ( 1 4

5 ) ︶

p .  

195

  ; Oppenheim/Lauter

pa ch t, n t   I e rn a t io n a l 

! A w

V

,  

ol . 

I I ,  

p .  

856 

( 7t h d .   e ,   L on do n,

 1

95 2)

  ; 

アメリカの指揮官ハンドプック︵前掲注

( 4

) ︶

p ar a s .  7 .   6 . 

1

7.

9; 

カナダのマニュアル案︵前掲注

( 8

)

︶ 

p ar a s .  7 1 7,  

7 2 0 .  

この提案では︑貨物の敵性に関する規則は規定されていない︒伝統的な法によれば︑敵国商船上にある貨物の敵性は︑所

( 1 6 9 )  

有者の中立性または敵性によって決定される︒

一 九

0

九年のロンドン宣言第五八条に規定されたこの古くからの規則に関しては︑

前述の国籍主義と住所地主義の違いが決定的となる︒反証がない場合には︑敵国商船上の貨物は敵貨と推定される︒すなわち︑

﹁ 敵 衣 は 友 衣 を 没 収 す

(r ob de 'e nn

 

1 i   co nf is qu e  r ob e  d ' am i

. )

﹂とされる︒この反証を許す推定は︑ヒューゴ・グロチウスに遡る︒

これは︑一九

0

九年のロンドン宣言第五九条に規定され︑両次世界大戦において捕獲審検所で適用された︒したがって︑敵国船舶

により輸送される貨物が自己に属することを立証する義務は︑中立国民たる請求人にある︒

W .  

He in ts ch el

  v•

He in eg g 

( 前

掲 注

( 1 5 3

)

p .  

29 5

.  

照 ︒

国家実行においては︑貨物が敵対行為開始前かまたは敵対行為を予期しないで売却された場合には︑貨物の所有権が移転

したか否かの問題は︑関係当事国の国内法又は捕獲者の国内法に従って決定される︒貨物の移転が戦争開始後または敵対行為を予

期して行なわれた場合には︑一九

0

九年のロンドン宣言第六

0

条一項に規定された規則が適用になる︒したがって︑敵国船舶上の

敵貨は︑敵対行為の開始後その輸送中に行なわれたどのような移転にもかかわらず︑仕向地に到着するまで敵性を継続する︒現所

有者である敵国民が破産した場合に︑前所有者である中立国民が拿捕に先だってこの貨物に対し認められた適法の取り戻し権を行

使した場合にのみ︑そのような貨物はその中立性を維持する︵ロンドン宣言第六

0

条 二

項 ︶

しかし︑これらの困難から生じる問題は︑ここでも海軍指揮官には関係しない︒敵国商船上にあるいかなる貨物も敵性を

有すると指揮官は考えてよい︒捕獲法に従って︑これが単に反証により覆されうる推定であるに過ぎないという事実は︑指揮官が

行使する権利に影響しない︒したがって︑敵国商船上にある貨物の真の性格を立証することは︑捕獲審検所に委ねられる︒中立国 1 1 7  

.  5 

﹃ 海 上 武 力 紛 争 に 適 用 さ れ る 国 際 法 サ ン レ モ ・ マ ニ ュ ア ル 解 説 書 ﹄ ︵ 四 ︶

︵ 四

四 九

参照

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[r]

῕ / ῎ῒ῏ , Analytical complication of comments by Govern- ments and international organizations on the draft text of a model law on international commercial arbitration: report of

[r]