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地下式貯槽底版の水圧試験時の変位挙動 隆*1

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Academic year: 2022

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(1)VI‑369. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 地下式貯槽底版の水圧試験時の変位挙動 隆*1. 株式会社大林組. 正会員. 株式会社大林組. 正会員. 山下 博文*1. 株式会社大林組. ASCE 会員. 嶋田 洋一*2. DAEWOO E&C CO.,LTD.. ○斎藤. CHANG-MIN HAN. 1.はじめに LNG 地下式貯槽の耐水圧強度底版は、下面から揚水圧を受ける大型 鉄筋コンクリート製円版である。本文では、図-1 に示す韓国仁川で建 設中の 20 万 KL の貯槽について、底版の止水性能および挙動の確認の ために実施した水圧試験で得られた変位計測結果と、簡易算定式や解 析等により求めた算定値との比較について報告する。 2.解析の概要 底版は支点間距離約 70m、厚さ 9.0m の円版であり、側壁とはアン カーにより接合し、支承板を介して接している。このため、これまで 底版の水圧試験時の変位に対する評価は側壁との接合部をピンでモデ ル化した算定値(簡易式やFEM解析を使用:図-2-①②参照)との比 較を行ってきた。ただし、これらの手法では鉛直拘束・回転自由とさ. 図‑1 LNG 地下式貯槽一般構造図. れている支点部付近において、鉛直変位や止水性能上重要となる目地 ①簡易式. 部の相対変位の比較が出来なかった。本文では、側壁下端 部をモデル化し、底版端部で側壁による変形拘束を受ける. CL. R=35353 r. FEM 解析(図-2-③参照)を行い、鉛直変位および目地部相. P:揚水圧. 対変位の計測結果と比較した。. 2 4 é PR 4 ærö ærö ù ω= ê(5 + ν ) − 2(3 + ν )ç ÷ + (1 + ν )ç ÷ ú 64(1 + ν ) × (Eh3 12(1 − ν 2 )) êë è Rø è R ø úû. なお、この FEM 解析 B では、側壁の目地部の形状・間 底版−側壁間に接触要素を用いることで底版・側壁の接触. (h : 断面高さ, ν : ポアソン比). ②FEM 解析 A (構造設計では本モデルを使用) CL. R=35353 R=34475. 1777. 3.水圧試験および計測結果 ピン支点. 水圧試験で底版下面に作用させる揚水圧は、屋根を構築 し重量がかかる前に試験を実施するため、浮き上がりに対 する安全性から設計水圧の 90%を最大とした。揚水圧は以 下のステップを設定し、ステップ毎に底版の鉛直変位及び 相対変位を計測した。揚水圧の経時変化図を図-3 に示す。. No-Tension バネ. 5000. 4000. による拘束を表現した。. 9000. 隔を出来るだけ正確に設定できるような範囲をモデル化し、. P:揚水圧. ③FEM 解析 B CL. 鉛直変位測量 (r=0m,20m,33m). 相対変位測定(水平). R=34475. 1777 3150. ステップ1:0.22 N/mm (底版自重相当) PC アンカー (2 列). ステップ3:0.49 N/mm2 (設計水圧 90%相当) 鉛直変位および相対変位の計器による測定および原位置で の測量は図-2-③に示す位置で行った。. P:揚水圧 相対変位測定(鉛直). 図‑2 変位の算定方法及び変位測定位置. キーワード:底版,水圧試験,拘束条件 連絡先. No-Tension バネ 鉛直変位測定(自動計測器). *1 : 〒108-8502 東京都港区港南 2-15-2 品川インターシティ TEL.03-5769-1325 *2 : Dong Chun-Dong Yeon Soo-Ku, Inchon Korea TEL.82-32-819-0162 ‑737‑. 4000 5000. 接触要素 (t=2mm). ステップ2:0.35 N/mm2 (ステップ1,3の中間値). 9000. 2.

(2) VI‑369. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 4.計測値と算定値の比較. 0.5. (1)鉛直変位. 0.4. STEP 3. STEP 2. 揚水圧(N/mm2). 作用水圧と底版中央下に設置した鉛直変位計の計測値の関. 0.3. 係を図-4 に示す。この図より、底版は変位が生じ始めてからひ. STEP 1. 0.2. び割れ荷重までは全断面有効による弾性挙動を示し、その後水. 0.1. 圧の増加に伴い剛性が低下し始め、除荷時の残存剛性(0.8EI. 0.0. 程度)まで低下することが判る。. 0. 20. 40. 60. 80. 100 時間(Hr). 底版上面のステップ1からの変位について、測量結果と3手. 図‑3 揚水圧の経時変化. 法の算定値を図-5 及び表-1(ステップ3のみ)に示す。いずれ 0.6. の手法においてもステップ3では、図-4の低減剛性 0.8EI を 使用することにより比較的精度良く測量値と整合する。しかし、 揚水圧(N/mm2). 端部においては、簡易式や FEM 解析 A の結果では整合性が劣 り、FEM 解析 B が最も測量値に近い値となる。 一方、ステップ2の算定値は、図-4 の加圧時の測定値及び. 0.5. STEP 3. 0.4. STEP 2 0.3. STEP 1. 0.2. 図-5 の測量値とは一致しないが、図-4 の除圧時の測定値と同. 0.1. 等になる。これは加圧時前半は底版下バネの影響を大きく受け. 0. 簡易式で0.8EI とした場合の傾き. ひび割れ荷重 0.35N/mm2 (簡易式で算定) 0. ているからと考えられ、加圧時の変位の算定には地盤バネの設 定を詳細に行うことが必要となると思われる。. 簡易式でEI とした場合の傾き. 5. 10. 15. 20. 25 鉛直変位 (mm). 30. 図‑4 揚水圧−中央下面鉛直変位 30. (2)相対変位 FEM 解析 B の解析結果の比較を示す。いずれのステッ プにおいても、両方向相対変位の解析値と計測結果がほ ぼ一致した。 揚水圧の増加に伴い、側壁による底版端部の拘束の影. 測量値. 算定値は全て0.8EIで算定. 簡易式. STEP3 底版鉛直変位 (mm). 表-2 に半径方向・鉛直方向相対変位の計測結果および. FEM解析A. 20. FEM解析B. 算定値は全てEIで算定. 10. 響が大きくなると予想されるが、FEM 解析 B において 底版・側壁間に用いた接触要素が、回転変形を適切に拘. STEP2. 束したことで実際の挙動を再現できたものと考える。. 0 0. 5.まとめ. 10. 20. *) 測量値・算定値ともSTEP1を0とする。. 1)直径 70m,厚さ 9m の底版の揚水圧載荷時においても、. 30. 40. 底版半径方向距離(m). 図‑5 底版鉛直変位量の比較. 円版構造物としての一般的な挙動を示し、簡易式や FEM 解 析で変位量を推測できる。ただし、ひび割れの発生による剛. 表‑1 ステップ3での鉛直変位量の比較. 性低下の評価は重要となる。 2)底版の鉛直変位量については、側壁下端をモデル化した FEM 解析を行った場合、端部の回転変形を考慮することによ り中央部から端部までの全体的な変位を精度良く算定出来る。. 測量結果 簡易式 FEM解析A FEM解析B. R=0m 22.5 22.7 22.9 22.5. R=20m 15.0 14.3 15.1 15.2. R=33m 4.5 2.3 2.9 4.2 単位:(mm). 3)底版の端部の目地部の相対変位については、底版-側壁間を 適切にモデル化した場合、別途側壁の FEM 解析を行わなくて. 表‑2 相対変位量の比較 半径方向 鉛直方向 も水圧試験時の指標値を簡易的に算出することが可能である。 計測結果 FEM解析B 計測結果 FEM解析B 4)今後の課題として、底版コンクリート打設時に圧縮状態と ステップ1 0.00 0.03 0.18 0.02 なる底版下面の地盤バネの評価が挙げられる。このバネ値の設 ステップ2 0.24 0.50 0.30 0.29 定を正しく行うことで、水圧が低い時点からの変位挙動がより ステップ3 0.67 0.58 0.59 0.58 単位:(mm) 精度良く再現出来ると考える。 ‑738‑.

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