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Academic year: 2021

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データを抽出し集計する

1.1 データの並べ替え 1.2 複数列のデータの並べ替え 1.3 IF 関数によるデータの条件抽出 1.4 COUNTIF 関数による集計 1.5 セル参照の利用 1.6 オートフィルタによるデータの条件抽出 1.7 データの自動集計 1.8 ピボットテーブルによるクロス集計表  この章では,データの特徴を把握するために必要となる基本的な技術を 習得します.データの並べ替え,条件抽出,自動集計,集計表の作成,セ ル参照などはデータを操作する上での最低限の技術です.これはデータ分 析の第一歩です.

第 1 章

Excelで学ぶ.indb 17 Excelで学ぶ.indb 17 2012/06/04 11:49:362012/06/04 11:49:36

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18 第 1 章 データを抽出し集計する 1.1 データの並べ替え 19 *1 並 べ 替 え: デ ー タ の 並 べ替えのことをソーティン グ(sorting)ともいう. *2 昇順:数字が小さい方 から大きい方に並べられる こと.Excel では 㻞 䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌 㻌ボタン を押す. 降順:数字が大きい方から 小さい方に並べられるこ と.試験の結果などではこ の並べ方をする.Excel で は 㻞 䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌 㻌ボタンを押す. *3 ツールバーのボタン 㻞 䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌 㻌 は,A か ら Z 方 向 に 並 べ 替える,すなわち昇順で並 べ替えるためのボタン.同 様に, ボタン 㻞 䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌 㻌はその反 対で,降順に並べ替えるた めのボタン.

1.1 データの並べ替え

 この節ではデータの並べ替え*1に関する基本的な操作を習得します.  たくさん並んでいるデータを昇順や降順に並べ替えることはよくあり ます.例えばクラスの試験結果の点数は,番号順にコンピュータなどに 入力されていますが,テストの点数を大きい順に並べ替えて順位を求め ることや,男女を混合し氏名順に並べ替えることなどが挙げられます. またランキングのベストテンやワーストテンなどを求めるときも並べ替 えの操作が行われます.  では,次のデータを昇順*2で並べ替えてみましょう.      1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5  この数字の並びを見ただけで,並べ替えた結果は,      1 1 1 2 2 2 3 3 3 4 4 4 5 5 5 となることは容易にわかります.しかし,もっと多くの数字がカードに 書かれていて,そのカードを人の手で並べ替えを行うことは,トランプ の数字を並べ替えることを考えれば,結構大変なことです.Excel 内で 実際に並べ替えるときは,次の例のような手順を踏みます.昇順で並べ 替えた後,降順で並べ替えてみましょう. 例題 1.1 次のデータを昇順で並べ替えよ.次に降順でも行え.      1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 〔解答〕 次の手順で行う(図 1.1 参照). ① データを縦方向に A1 セルから入力. ② 並べ替える対象のセル範囲を選択.この場合は A1:A15 を選択. ③ データタブ内の 㻞

䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌

㻌をクリック*3. ④ 昇順の並べ替えが完了. ⑤ 今度は 㻞

䠍䠊䠍㻌 䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌

㻌をクリック . ⑥ 降順になる.■ 㻟㻌 図 1.1 昇順・降順並べ替え (図内の丸数字は,例題1.1の丸数字と対応している) ② 範囲選択 ⑥ 降順で並べ替え完了 ③ 「昇順で並べ替え」ボタンを押す ④ 昇順で並べ替え完了 ⑤ 「降順で並べ替え」ボタンを押す Excelで学ぶ.indb 18-19 Excelで学ぶ.indb 18-19 2012/06/04 11:49:362012/06/04 11:49:36

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20 第 1 章 データを抽出し集計する 1.2 複数列のデータの並べ替え 21 *1関連問題:演習問題 1.1

1.2 複数列のデータの並べ替え

 図 1.2 のようなデータで,ある科目に注目して,その得点の高い順に 他の科目も一緒に並べ替える,ということを行います. 例題 1.2 (複数列の並べ替え*1 ) 図 1.2 の成績データで数学の点 数の高い順に全体を並べ替える.このとき同時に対応する他の教科 も並べ替えるにはどうしたらよいか? 数学の点数の部分のみを選 択して,並べ替えボタンを押すとどうなるか? これでは数学だけ が並べ替わってしまい,氏名やほかの教科の点数はそのままなので, この方法は正解ではない.ではどうしたらよいのか. 〔解答〕 次の手順で行う(図 1.3 参照). ① データの選択 並べ替えるデータの範囲(佐藤さんから前田さんの社会 の点数 65 点まで,A2:F12)をドラッグして選択. ② 並べ替えの設定 「データ」タブ⇒「並べ替えとフィルタ」欄⇒「並べ 替え」を選択. ③ 並べ替え基準 1 「並べ替え」ダイアログボックスの「最優先されるキー」 項目の「(列 A)」の右の 㻠

䠍䠊䠎㻌 」ᩘิ䛾䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌

をクリック. ④ 並べ替え基準 2 メニュー内の「数学」を選択(これはどの列を基準にし て並べ替えを行うかを決める場所). ⑤ 昇降の設定 「順序」欄の

䠍䠊䠎㻌 」ᩘิ䛾䝕䞊䝍䛾୪䜉᭰䛘㻌

をクリック,メニュー内の「降順」を選 択. ⑥ 最後に[OK]ボタンを押す.名前も他の教科も一緒に並べ替わる(図 1.3 下).■ 図 1.3 複数列の並べ替えの結果 図 1.2 成績データ

①並べ替える範囲をドラッグする ② [データ]タブ⇒[並べ替え]を選択 ③ ここをクリック ④「数学」をクリック ⑤ 降順をクリック ⑥ [OK]をクリック (図内の丸数字は,例題1.2の丸数字と対応している) 解説 1.1 並べ替えるときの注意  今の例では,並べ替えるときに G 列の合計と H 列の平均を選択しませ んでした.直感的には合計点も平均点も含めて並べ替えなければならな いと思いますよね.しかしそうしない理由は次のとおりです.合計と平 均の列には計算式(自分のセルから見て左側にある5つのセルの合計や平 均を求めるというルールの式)しか入っていないので,仮に並べ替えても このルールが並べ替えられるだけなので,結果としては,並べ替えなく てもまったく同じものになるから,含めなかったのです.  疑い深い方は,G,H 列を含めて同じ操作をしてみてください.結果 は同じですよ! Excelで学ぶ.indb 20-21 Excelで学ぶ.indb 20-21 2012/06/04 11:49:382012/06/04 11:49:38

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22 第 1 章 データを抽出し集計する 1.3 IF 関数によるデータの条件抽出 23 *1 B M I( B o d y M a s s Index)は世界共通の肥満 度の指標で,身長と体重で 計算される. BMI =体重(kg)÷(身長(m)  ×身長(m)) この値から以下のように判 定される. 18.5 未満  やせ 18.5 ∼ 25 未満  標準 25 ∼ 30 未満  肥満 30 以上  高度肥満 *2 Excel で,数値の比較は  以上:    >=   以下:    <=   未満:    <   より大きい: >  より小さい: < という記号を使う. *3コピーの方法は,0.7 節, 0.11 節を参照. *4 IF 関 数 の 中 の「 処 理 」 の 部 分 に 再 び IF 関 数 が 入っている.このように関 数の中に関数が入っている ことを「関数の入れ子」と いう. *5関連問題:演習問題 1.2, 1.3

1.3 IF 関数によるデータの条件抽出

 たくさんのデータの中から,ある条件に合ったデータを抽出すること は,よくあることです.そのための 1 つの手段として,IF 関数を使っ て条件の判断をしてみます.IF 関数の基本的な書き方は,      =IF(条件,処理 1,処理 2) です.「条件」を満足するとき「処理 1」,満足しないとき「処理 2」を 行います(詳しくは右ページの解説 1.2 と 1.3 を参照). 例題 1.3 (IF 関数の基本形) 右ページの図 1.4 のデータを C 列ま で数値を入力し,D 列で BMI 値*1を計算し,この値から「やせ」と 「高度肥満」を IF 関数で判定せよ.IF 関数の使い方は右ページの解 説 1.2 を参照. 〔解答〕 BMI 値の「やせ」の基準は 18.5 未満*2である(詳細は脚注参照). E 列には D 列の BMI 値が 18.5 未満ならば(これが条件),○を表示し(こ れが処理 1),条件を満足しないときは何も表示しない(これが処理 2),と なる(E2 と F2 セルに入力する式は図 1.4 を参照).入力したら下方にコ ピー*3.■ 例題 1.4 (複雑な IF 関数〈入れ子*4 の IF 関数〉*5 ) IF 関数で複合 的な条件判定をせよ.BMI 値が 18.5 未満で「やせ」,25 未満が「標 準」,30 未満が「肥満」,それ以外が「高度肥満」と順に判定せよ. 〔解答〕 IF 関数の複合的な使い方は右ページの解説 1.3 を参照.G2 セル に入力できたら,G3:G11 にコピー.■  複合的な IF 関数は,ちょっと複雑ですが,ゆっくり理解してくださ い.  解説 1.2 のように,IF 関数の「処理 1」や「処理 2」に IF 関数を入 れることができます.通常この「処理」の部分には表示する文字列の指 定や,何かを計算する数式を指定します.IF 関数は数式の一種なので, このように IF 関数の中にさらに IF 関数を入れることができます. 解説 1.2 IF 関数の書式  IF 関数は      IF ( 条件, 処理1, 処理2) と書きます.これは次のようなことを行う関数です.  ・「条件」を満足するとき「処理1」を行う  ・「条件」を満足しないとき「処理2」を行う 例 次の式があるセルに入力されているとする      = IF (A1>10,"10 より大きい ","10 以下 ")  ・A1 セルに数値「5」が入っているとき,「10 以下」とセルに表示される.  ・A1 セルに数値「15」が入っているとき,「10 より大きい」とセルに表示される. 問 A1 セルに数値「10」が入っているときどのように表示されるか? 答 「10 以下」と表示される. 解説 1.3 複雑な IF 関数< IF 関数の入れ子>

最初のIF関数の処理2 2つ目のIF関数の処理2 3つ目のIF関数 G2セル =IF(D2<18.5, やせ , IF(D2<25, 標準 , IF(D2<30, 肥満 , 高度肥満 ) ) )

 最初の IF 関数の条件 18.5 未満を満足したとき,「やせ」と表示します.満足しなかったとき,最初 の IF 関数の処理2の2つ目の IF 関数に処理が移ります.2つ目の IF 関数では 25 未満であれば「標 準」と表示され,満足しなければ3つ目の IF 関数に移ります.ここでは 30 未満であれば,「肥満」と 表示され,そうでないときは「高度肥満」と表示されます. 図 1.4 BMI 値による判定図 =IF(D2>=30, ○ , ) =IF(D2<18.5, ○ , ) D2セルが18.5未満であれば○を表示,そうでなけ れば何も表示しない,という式.文字列を表示する 場合には (ダブルクォーテーション)で表示したい 文字列を囲む.例えば, × や △ など. 何も表示しないときは, とする. Excelで学ぶ.indb 22-23 Excelで学ぶ.indb 22-23 2012/06/04 11:49:392012/06/04 11:49:39

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24 第 1 章 データを抽出し集計する 1.4 COUNTIF 関数による集計  25 *1 複数の条件を指定する 関 数 と し て,COUNTIFS 関数がある.書式は, =COUNTIFS(条件検索範   囲 1, 条 件 1, 条 件 検 索 範囲 2,条件 2, …) のように,検索範囲と条件 を順番に並べていけばよ い. *2 入力する際には,引用 符「」はいらない. *3 COUNTIF 関 数 の 「 条 件」 には「"= 中央高校 "」 ま た は「" 中央高校 "」の ように,検索する文字列を 直接入力しても良いが,こ の式を下方にコピーするこ とを考えれば,検索文字列 を別のセルに入力して,そ のセルを参照する形式が便 利. *4 絶 対 参 照 で 入 力: $B$2:$B$16 のようにセル 座 標 に $ 記号を付けて参 照する方法を絶対参照とい う. こ れ は 解 説 1.4 で 説 明.

1.4 COUNTIF 関数による集計 

 図 1.5 の 15 人の受験生のデータに対して,各高校の生徒の人数,合 格者数と不合格者数などを集計した,集計表を作ります.集計表を作る 1 つ の 方 法 と し て,COUNTIF 関 数*1を 用 い る 方 法 を 示 し ま す. COUNTIF 関数の書式は次のとおりです.      =COUNTIF(条件検索範囲,条件) この関数は,「条件検索範囲」に指定するセル範囲内の「条件」に一致 するセルの数を数えるという機能です.例えば,図 1.5 の表で各高校の 数を数えるとします.中央高校の受験生は 4 名であると見てすぐわか りますが,受験生が 100 名,1000 名と大人数になってしまった場合に は,自動的に集計しないと大変です.では,次の例題で COUNTIF 関 数による自動的な集計を行ってみましょう. 例題 1.5 (COUNTIF 関数による集計) ⑴ G 列に前節の IF 文を使って合計が 220 点以上で「合格」,それ 未満を「不合格」と表示せよ. ⑵ 高校別の人数の集計表を作成せよ. ⑶ 合格者数と不合格者数の集計表を作成せよ. 〔解答〕 次の手順で行う. ① 高 校 名 を A19 か ら A23 セ ル に,D19 に「 合 格 」,D20 に 「 不 合 格 」, B18 と E18 に「人数」と入れる(図 1.6 上). ② G2 セルに以下を入力し,下方にコピー.      =IF(F2>=220," 合格 "," 不合格 ") これで⑴が完成.  COUNTIF 関数の「条件検索範囲」は,高校名が入っている B2 から B16 の範囲.式中では「$B$2:$B$16」*2と書く.「条件」 の指定はセル参 照で行う.図 1.6 で「東高校」という文字列が A19 セルに入力されている ので,「条件*3 」には「A19」と指定する.B19 セルに      =COUNTIF($B$2:$B$16, A19) と入力*4.この式によって東高校の数を数えることになる. ③ 入力したら下方にコピー(B19 セルを B23 までコピー).これで⑵が完 成. ④ E19:E20 に合否の人数を集計する.E19 セルに      =COUNTIF($G$2:$G$16, D19)  と入力. ⑤ E20 セルにコピー.これで図 1.6 下図の数値になっていれば⑶が完成. ■ 解説 1.4 セル参照の考え方  セル参照には絶対参照,相対参照,複合参照の 3 種類があります.これらは数式を他のセルにコ ピーしたときに,参照するセル座標を変更する か,固定するかを指定するものです.  セルの数式をコピーしたとき,コピー先で元の 参照セル範囲に合わせて行番号と列番号が変化す るのが相対参照,通常はこの相対参照です.一 方,行・列ともに固定する参照方法を絶対参照と いいます.行か列の一方を変化させ,他方を固定 する参照方法を複合参照といいます.  行番号,列番号を固定させるには,セル番地の 行番号・列番号の前に「$」(ドル記号)を付けま す.$ 記号は手入力することもできますが,セル 番地を入力した状態で,[F4]キーを押すと簡単 に入力できます.[F4]キーを押すごとに,次の ような順番で変化します.   $A$1(絶対参照) → A$1(絶対行参照)    → $A1(絶対列参照) → A1(相対参照) 特に,複合参照でも行だけを固定するのを絶対行 参照,列を固定するのを絶対列参照といいます. 図 1.5 テスト結果のデータ

㻌㻌

図 1.6 COUNTIF関数による集計 ②「=COUNTIF($B$2:$B$16, A19)」を入力 ③ 下にコピー ④ 同様に入力 ⑤ 下にコピー ① これらの表を作ります Excelで学ぶ.indb 24-25 Excelで学ぶ.indb 24-25 2012/06/04 11:49:392012/06/04 11:49:39

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26 第 1 章 データを抽出し集計する 1.5 セル参照の利用 27 *1クロス表を分析すると きに用いられるのが期待度 数.これは行の項目と列の 項目が無関係であることを 前提とするときの理論的な 度数である.詳しくは 5.4 節で扱う. *2関連問題:演習問題 1.4 *3 行和:行ごとの和のこ と. *4 列和:列ごとの和のこ と. *5 コピーしたときにずれ てほしくない場合は,絶対 参照や複合参照を用いる. 右ページの解説 1.5 のよう に, 複 合 参 照 を 使 っ て 入 力.

1.5 セル参照の利用

 セル参照を理解するために,クロス表の期待度数*1 を求めてみます. クロス表とは,例えば,アンケート調査などで 2 つの質問の関係を調べ るために集計する表です.それは,一方の質問で「はい」と回答し,な おかつもう一方の質問で「いいえ」と回答した人が何人いるか,という ことの集計です.クロス表の詳細は第 5 章で扱います. 例題 1.6 図 1.7 のクロス表の期待度数*1を求めよ*2 〔解答〕 次の手順で行う. ① 図 1.7 の表を作成する.この表は男性で自宅通いが 15 人,下宿が 21 人, 合計 36 人.女性も以下同様に読み取る.また,第 1 行目の行和*3は男 性の合計の 36,2 行目の行和は女性の合計の 24.第 1 列目の列和*4 自宅の合計 32,第 2 列目の列和は下宿の合計 28. ② 期待度数とは,次の式で定義される.      fˆij fi fj N × = i i  この式の意味は「i 行 j 列の期待度数fˆij は,i 行の行和 fi.とj 列の列和 f.j を掛けて,データの総和N で割って得られる」.1 行 1 列(C8 セル)の期 待度数はfˆ11=f1i×fi1÷N =36 32× ÷60=19.2 となる.セル座標を

使 っ た 式 は,C8 セルでは「=E3 * C5 / E5」(図 1.8).E3 が行和,C5 が列和.他のセルも同様に計算できる.   さて,C8 セルの式を他のセルにコピーすると不都合が起きる.どんな 不都合か各自コピーしてみて確かめて,どうしてそうなったのか考えよ (前ページの解説 1.4 を参照).   C8 セルに複合参照と絶対参照を使って入力*5し,あとはそれをコピー すれば OK(図 1.9 左上). ③ E8:E9 と C10:D10 の「計」の欄には,それぞれ行和と列和が入るので, SUM 関数を使って合計を計算(図 1.9 右上). ④ 「 総 和 」 に な る E10 セ ル は, 行 和 の 合 計 か 列 和 の 合 計 で も よ い し, C8:D9 の範囲を SUM 関数で足し算してもよい(図 1.9 下).いずれの計 算方法でもこの表では「60」になる.図 1.10 が完成図.■ 解説 1.5 コピーのためのセル参照  あるセル座標を固定したいとき,そのセルの列・行を固定するために $ を付けます.例題 1.6 では 次のように相対参照ではなく複合参照を使えば,式を 1 つ入力して,あとはコピーして OK です. セル 数 式 相対参照による入力式 複合・絶対参照の記述

C8 ˆf11= 36 × 32 ÷ 60 ⇒ =E3 * C5/E5 ⇒ =$E3 * C$5 / $E$5 D8 ˆf12 = 36 × 28 ÷ 60 ⇒ =E3 * D5/E5 ⇒ =$E3 * D$5 / $E$5 C9 ˆf21 = 24 × 32 ÷ 60 ⇒ =E4 * C5/E5 ⇒ =$E4 * C$5 / $E$5 D9 ˆf22 = 24 × 28 ÷ 60 ⇒ =E4 * D5/E5 ⇒ =$E4 * D$5 / $E$5

図 1.7 クロス集計表の例 図 1.8 期待度数の計算式の入力 図 1.9 期待度数の計算過程 ② 絶対参照,相 対参照を使って 期待度数の式を 入力してコピー すると,このよ うになる ③ 列和と行和はSUM関数を使って ④ 総和もSUM関数を使って 図 1.10 完成した期待度数表 Excelで学ぶ.indb 26-27 Excelで学ぶ.indb 26-27 2012/06/04 11:49:392012/06/04 11:49:39

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28 第 1 章 データを抽出し集計する 1.6 オートフィルタによるデータの条件抽出 29

1.6 オートフィルタによるデータの条件抽出

 オートフィルタは,簡単な操作でデータを抽出することができる便利 な方法です.メニューリストから抽出条件を指定することで,データ抽 出が容易にできます. 例題 1.7 (オートフィルタの設定) 図 1.11 のテスト結果のデータ に対して,オートフィルタで中央高校のみのデータを表示せよ. 〔解答〕 図 1.11 のテスト結果のデータを例題 1.5 からコピーする.以下の 手順で行う(図 1.12 参照). ① A1 セルをクリックし,「データ」タブ⇒「並べ替えとフィルタ」欄⇒ 「フィルタ」をクリック. ② 項目名の右側に 㻝㻞

䠍䠊䠒㻌 䜸䞊䝖䝣䜱䝹䝍䛻䜘䜛䝕䞊䝍䛾᮲௳ᢳฟ㻌

࡛が出る.「学校名」の右側の 㻝㻞

䠍䠊䠒㻌 䜸䞊䝖䝣䜱䝹䝍䛻䜘䜛䝕䞊䝍䛾᮲௳ᢳฟ㻌

࡛をクリック. ③ 学校名のリストの中から「中央高校」のみを残して,チェックをはずす. ④ 4 名のリストが抽出される.■  すべてのデータを表示するには, 㻝㻞

䠍䠊䠒㻌 䜸䞊䝖䝣䜱䝹䝍䛻䜘䜛䝕䞊䝍䛾᮲௳ᢳฟ㻌

で出てくるメニュー内の「(すべ て選択)」をチェックします.ほかの高校でも試してみましょう.  複数の条件設定もできます.ある項目の「条件 1」を設定しておいて, さらに別の項目で「条件 2」を設定することです.この場合は,「条件 1 を満足し,なおかつ条件 2 を満足する」という条件で検索することに なります.  オートフィルタを解除するには,「データ」タブ⇒「並べ替えとフィ ルタ」欄⇒「フィルタ」をクリック(設定をしたときと同じ操作). 図 1.11 テスト結果のデータ 図 1.12 オートフィルタの設定 ① これをクリック ② これをクリック ④ 4人の中央高校の受験生が選択された 条件に合う以外の行が一時的に 見えなくなっている ③ 中央高校を残して   チェックを外す (図内の丸数字は,本文の解答の丸数字と対応している) Excelで学ぶ.indb 28-29 Excelで学ぶ.indb 28-29 2012/06/04 11:49:412012/06/04 11:49:41

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30 第 1 章 データを抽出し集計する 1.7 データの自動集計 31 *1 関連問題:演習問題 1.5 *2 㻝㻠

䠍䠊䠓㻌 䝕䞊䝍䛾⮬ື㞟ィ㻌

はチェックボックス という.

1.7 データの自動集計

 大量のデータがあるときの集計方法として非常に便利な「自動集計」 の使い方を解説します. 例 題 1.8 図 1.13 のテスト結果データに対して自動集計の機能を使っ て,各教科の平均点を高校別に求めよ*1 〔解答〕 例題 1.5 のデータを学校名の降順で並べ替えを行ったのが図 1.13. 学校別に各教科と「合計」の平均を「自動集計」を使って求める.  自動集計は以下の手順で行う(丸数字は図 1.14 の丸数字と対応してい る). ①「データ」タブ⇒「アウトライン」欄⇒「小計」をクリック(図 1.14 左 上)⇒「集計の設定」ダイアログボックスが出る. ②「グループの基準(A)」で「学校名」を選択. ③「集計の方法(U)」では「平均」を選択. ④「集計するフィールド(D)」で,集計したい項目(科目名)をチェック. ここでは「国語」,「英語」,「社会」,「合計」の項目の左側のボックスを チェック. 㻝㻠

䠍䠊䠓㻌 䝕䞊䝍䛾⮬ື㞟ィ㻌

となる*2.これ以外のチェックをはずす. ⑤ [OK]ボタンを押す.高校ごとに平均が出る(図 1.14 下).一番下の行 には全体の教科ごとの平均が出る. ⑥ このままでは全員のデータと平均が混在している.シートの左側の上方 の 㻝㻠

䠍䠊䠓㻌 䝕䞊䝍䛾⮬ື㞟ィ㻌

㻌をクリックすれば,各学校の平均だけを見ることができる.元に戻 すには 㻝㻠

䠍䠊䠓㻌 䝕䞊䝍䛾⮬ື㞟ィ㻌

㻌をクリック. ⑦ 自動集計の解除は,「集計の設定」ダイアログボックス内の,ウィンド ウの下方「すべて削除(R)」ボタンを押す.■ 解説 1.6 便利なダブルクリック  図のように B 列の幅が狭く文字がすべ て見えないときは,B 列と C 列の間にポ インタを合わせ,ダブルクリックすると, 自動的に適度な幅に変更してくれます. ダブルクリックは便利! ダブルクリック! 途中で切れて 見えない! 見えるように なった! 図 1.13 テスト結果データを並べ替えた結果 㻌 㻌 図 1.14 自動集計の手順 ③ メニューから「平均」を選択 ②メニューから「学校名」を選択 ① 「データ」タブ⇒ 「アウトライン」欄⇒  「小計」をクリック ⑥  をクリックで,平均のみの表示.    をクリックで元に戻る ⑤ [OK] をクリック ④ 「国語,英語,社会,合計」を  チェック 全体の平均 各高校の平均 ⑦ 自動集計を解除 Excelで学ぶ.indb 30-31 Excelで学ぶ.indb 30-31 2012/06/04 11:49:422012/06/04 11:49:42

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32 第 1 章 データを抽出し集計する 1.8 ピボットテーブルによるクロス集計表 33 *1 クロス集計表またはク ロス表:cross table,分割 表:contingency table. *2関連問題:演習問題 1.6

1.8 ピボットテーブルによるクロス集計表

 クロス集計表(あるいはクロス表,分割表*1)とは,単一の項目(変数) ではなく 2 つの項目に注目し,その度数を同時に求めてまとめた表の ことです.2 つの項目を「クロス(交差)」させて集計させることからこ のように呼ばれます.  先のテスト結果データに対して,高校と合否の 2 変数でクロス集計 表を作ります.これにより高校別の合否情報がわかります.高校を縦 に,合否を横にクロス集計表を作成します.クロス表の縦の項目を表 側,横の項目を表頭と呼びます. 例題 1.9 (ピボットテーブルによるクロス集計表) ピボットテーブ ルによるクロス集計表を作成せよ*2 〔解答〕 以下の手順で行う(右ページの図 1.16 の丸数字と対応している). ① 対象となるデータ表内のどこかをクリックするか,その項目名を含む データの範囲を選択する(図 1.15 左). ②「挿入」タブ⇒「テーブル」欄⇒「ピボットテーブル」をクリック.「ピ ボットテーブルの作成」ダイアログボックスが出る(図 1.16 右上). ③「テーブル / 範囲」欄のテキストボックスに,対象データのセル範囲が 入力されていることを確認. ④「新規ワークシート」がチェックされていることを確認. ⑤「OK」ボタンを押す(図 1.16 右上). ⑥ 新規ワークシートが図 1.16 左下のようになっていることを確認. ⑦ ウィンドウの右端に「ピボットテーブルのフィールドリスト」と名前の ついたウィンドウが出る.「学校名」を「行ラベル」欄にドラッグ,「合 否」を「列ラベル」欄と「値」欄にそれぞれドラッグする. ⑧ 新規ワークシートにピボットテーブルによるクロス表が作成される.完 成したクロス表はデータの合計値なので,図 1.16 右下のように,「Σ値」 のすぐ下のメニューから「値フィールドの設定(N)...」を選択.ダイア ログボックスの「集計方法」タブ内の「選択したフィールドのデータ」 内から「データの個数」を選択して[OK]ボタンを押す(この過程の図 は省略).図 1.15 右のようにクロス表ができる.■  この集計表からわかることは次のとおりです.合格の列の西高校と中 央高校の空白セルは,合格者がいないことを表し,南高校は不合格者が いません.西高校は受験者数が 3 人で合格 0 人,不合格 3 人.以下同 様です.10 行目にある 「総計」 は,全体の合格者が 6 人,不合格 9 人, 全員で 15 人受験.D 列のみを見ると,各高校の受験者数がわかります. 解説 1.7 ピボットテーブルに慣れよう  データの集計や分析をドラッグ操作で簡単に行うことができる機能がピボットテーブルです.ピボッ トテーブルと同じ結果を得るためには関数と数式を駆使しなければいけませんが,それが簡単にでき てしまいます.慣れてしまえばこんなに便利で役に立つ機能はありません.データ解析の初心者であ れば,まずピボットテーブルに慣れましょう. 図 1.15 テスト結果のデータとクロス集計表 図 1.16 ピボットテーブルによる集計手順 㻝㻣㻌



㻝㻣㻌 ② クリック ③ 確認 ④ クリック ⑤ クリック 「学校名」を行ラベル欄にドラッグ, 「合否」を列ラベル欄とΣ値欄にそれぞれドラッグ ⑥ 確認 ⑦ それぞれドラッグ ⑧ クリック Excelで学ぶ.indb 32-33 Excelで学ぶ.indb 32-33 2012/06/04 11:49:432012/06/04 11:49:43

(10)

34 第 1 章 データを抽出し集計する 「ex-11.xlsx」で保存. 「ex-12.xlsx」で保存. 「ex-13.xlsx」で保存. 「ex-14.xlsx」で保存. 「ex-15.xlsx」で保存. 「ex-16.xlsx」で保存.

演習問題

1.1 例題 1.2 のデータを,平均点の高い順に並べ替えを行え. 1.2 例 題 1.4 の デ ー タ で, シ ー ト の H 列 に 身 長 の 判 定 を す る. 170cm 未満は「普通」,170cm 以上 180cm 未満は「ちょっと高 い」,180cm 以上は「高い」と表示させよ. 1.3 例題 1.7 のデータの H 列に以下を表示させよ.220 点以上を「よ くできました」,200 点以上が「もう少し」,200 点未満を「もっ とがんばれ」. 1.4 次の表の期待度数の表を作成せよ. 1.5 例題 1.8 で使ったデータに対して,合否で並べ替えを行い,合格 者と不合格者の各科目の平均がわかるように,自動集計機能で 求めよ. 1.6 例題 1.9 の例のピボットテーブルによるクロス集計表を作成せ よ. Excelで学ぶ.indb 34 Excelで学ぶ.indb 34 2012/06/04 11:49:442012/06/04 11:49:44

図 1.7 クロス集計表の例 図 1.8 期待度数の計算式の入力 図 1.9 期待度数の計算過程②  絶対参照,相対参照を使って期待度数の式を入力してコピーすると,このようになる ③ 列和と行和はSUM関数を使って④ 総和もSUM関数を使って 図 1.10 完成した期待度数表 Excelで学ぶ.indb   26-27Excelで学ぶ.indb   26-27 2012/06/04   11:49:392012/06/04   11:49:39

参照

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