スタンフォード大学食料研究所(研究機関紹介)
著者 加賀美 充洋
権利 Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア
経済研究所 / Institute of Developing
Economies, Japan External Trade Organization (IDE‑JETRO) http://www.ide.go.jp
雑誌名 アジア経済
巻 14
号 9
ページ 74‑76
発行年 1973‑09
出版者 アジア経済研究所
URL http://doi.org/10.20561/00052604
じめに
Ⅰ 食料研究所 研究所のスタッフ
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研 究 機 関 紹 介
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研究所大学院について 経済学部について
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研究機関紹介
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研 究 機 詞 紹 介
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才?手では R a t c l i f f e助教慢が日本経済に関心をもち、
また Lau助教授には前掲したインド幾業に関する Yo ・ t o p o u l o s教授との共著論文,および同じ共著による A T e s t
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以上がスタンフォード大学における経済開発論を扱う お主な機関であるが,三の経済宇 1 r i 5 お上び食料研究所の
アジア経済研究所刊行川川 江 口 朴 郎 編 両大戦間の関藤政治と
アジア・アフリカ
研参201/B
5判/
336頁/1 4 0 0 円
川 島 武 宜 ・ 住 谷 一 彦 編 共 同 体 の 比 較 史 的 研 究
研 参 加 / B5
宇JL/286頁/
1200円
神 島 二 郎 編
日 本 近 代 化 の 特 号 室
研参205/B5 判/2 3 0 頁/1 0 0 0 円
76
f 也にも,いわゆる地域研究と称されるもので E a s tAsian S t u d i e s .おとぴ A f r i c a nS t u d i e s があるの今回i ま特に経
汚に l玄'~~を才3 いた食料研究所および経済学部を簡単に紹介した。
なおこの紹介にあたり下記の資料,および食料研究所 の Yotopoulos 教授から適切な情報をいただいた。ここ に記して感謝したい。
Stanford U n i v e
口i t y B u l l e t i n 1973; Courses and D e g r e e s 1 9 7 2 ‑ 7 3 ; The Food Rcsea
口hI n s t i t u t e of Stanford U n i v e r s i t y 1 9 7 0 ; The Stanford Daily
(f¥fay2
日、1 9 7 3 ) .
(在スタン7‑1一ド海外派遣員)
アジア・アフリカの民族運動と植民地支阻に関する共 川研究の戎果で, 1 9 3 0 年代におけるモンゴル(外蒙古〕,
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