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谷崎潤一郎「刺青」論(平成十四年度卒業論文要旨集)

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Academic year: 2021

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(1)Title. 谷崎潤一郎「刺青」論(平成十四年度卒業論文要旨集). Author(s). 森本, 康仁. Citation. 札幌国語研究, 8: 73-73. Issue Date. 2003. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/2670. Rights. 本文ファイルはNIIから提供されたものである。. Hokkaido University of Education.

(2) 谷崎潤一郎﹁刺青﹂論. 近代文学研究室. 九一四二. 森本. 康仁. ﹁刺青﹂は明治四十三年という当時自然主義文学一辺倒であっ た文壇に、美=強者であると、忘れられていた美というものを. 描きあげることで、自然主義文学へ反旗を翻し、文壇に革命を もたらした作品である。また、この﹁刺青﹂は谷崎の処女作で ありながら、すでにその後の執筆活動の多くの要素が措かれた 作品であり、非常に価値ある作品であるということができる。 その要素のうちの一つがマゾヒズムである。現在では、谷崎 自身が自らをマゾヒズムの小説家と呼んでいたこともあり、谷 崎とマゾヒズムとは切っても切り経せないものという考え方が 定説になっている。従来のマゾヒズム研究ではマゾヒズムとは 異性のパートナーに支配されるのを喜ぶと言うものであった。 だが、﹁刺青﹂において清書が実際に女に支配されている様子 は描かれておらず、私はそこに疑問を感じた。そこで、近年の マゾヒズム研究を調べたところ、マゾヒズムはただパートナー に支配されるのではなく、パートナーに支配されるように仕向 けると言うものであることがわかった。そして、これは後に谷 崎が自ら語るマゾヒズム観とも一致していた。 このマゾヒズムを﹁刺青﹂にあてはめるならば、﹁刺青﹂に 描かれていたマゾヒズムは女の支配ではなく、女に支配される よう仕向ける清吉の姿が描かれていたといえる。.

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