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青年期における理想の友人関係と対友人不安感情が現実の友人関係に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)49. 青年期 にお ける理想 の友人関係 と 対友人不安感情 が現実 の友人 関係 に及 ぼ す影響 田. 松. 常. 美. い る。. 問 題. しか し近 年 ,友 人 との 深 い 関 わ りを避 け ,傷 つ け あ. と 目 的. わ な い よ う に気 を遣 った り,そ の 場 の 楽 しさだ け を追. 1. 友 人関係 の理想 と現 代青年 に特徴 的 な友 人関係 の. 求す るような関係 を持 つ傾向が しば しば指摘 されてい. あ り方 る。児童期 までの両 親 へ の精神 的依存状態 か ら脱却 し. ,大 学生 を対象 に友人関係 に関す る調査 を行 ったところ,友 人関係 の特徴 として互 い に 傷 つ けあ わぬ ように気 を遣 う「気遣 い」,互 いの領域. て心理 的 に独 立 しよ う とす る 中で ,友 人が重要 な他者. に踏み込 まぬ ように関係 の深 ま りを回避す る「ふれあ. と して の 役 割 を 呆 た す よ う に な っ て い く (浮 谷. い回避」,楽 しさを追求 して群れる「群れ」 といった. る。岡田 (1995)は. 青 年期 にお い て 友 人 との 関 わ りは重 要 な もの で あ. ,. 従 来 ,友 人 関係 の あ り方 は ,青 年期 の 初 め に. 3側 面 を見出 してい る。 この ように,青 年 たちの中に. は物理 的距離 の近 い者 との 関係 であ った ものが ,ア イ. は期待 してい る友人関係 と現実 に築 いてい る友人関係. デ ンテ イテ ィ形成 と関連 して 自分 と似 た者 を友人 と し. に差異がある者 もい るのではないか と考 えられる。. 2000)。. て望 む よ う にな り,や が て 自分 と違 っていて もお互 い をよ く理解 し合 える心理 的距離 の近 い者 との 関係 に限. 2. 定 されて い くよ うになる とい われて い た。青年期 にお. よ うな関係 を築 きた い か とい うこ との期待 を持 ってい. ,対 人不安意識尺度 を基 にして対人 不安傾向の再検討 を行 った結果 ,不 特定 の他者 に対す る不安傾向 とは異なるもの として,特 定の他者 (友 だ ちや仲間)に 対す る不安傾向 を捉 える ことがで きるの ではないか と考察 してい る。 また,岡 田 (2002)は. る と考 え られ る。近年 ,友 人 との深 い 関 わ りを回避 し. 大学生 における「ふれ合 い恐怖的心性」 と友人関係 の. て友人関係 が 表層化 して い るに も関わ らず友人 に対 す. 関連 につい て調査 してい る。それによると,「 対人恐. る満足度 は高 い とい う こ ともい われて い るが ,友 人関. 怖的傾向」 と「ふれ合 い恐怖的心性」 は人 との深 い関. 係 に対 す る期待 の 内容が変化 して い る とい うわ けで は. 係 の中で恐れ る内容 は同 じであるが,回 避 の方法が違. ない よ うで あ る。鈴木 ら (1998)は 大学生 を対象 とし. う として区別 してお り,「 ふれ合 い恐1布 的心性」 は心. て,友 人 に対 す る期待 と実際 の友人関係 へ の満足度 と. 情的 に近 い他者 との場面 でよ り不安 を感 じ,深 い関わ. の 関連 を調査 して い る。 それ による と,青 年 たちは友. りを避けるといってい る。 この ように,よ く知 ってい. 人 に 関 して 「受容性」「社交性」「 自立性」「類似性 」. る友人 に対 して起 こる不安感情 もあ り,そ の不安感情. 「主 導性」 の期待 を してお り,特 に友 人 に悩 み事 を相. が友人関係 の期待 と現実 の差異 に関係 してい るのでは. い て 友 人 関係 で 満 た され る こ とは ,自 尊 心 を高 め た り,社 会 的 ・情緒 的 な適応 に重 大 な影響 を及 ぼ して い る。 そ のため ,青 年 たちは友 人 を選択 す る ときに どの. 友人 に対す る不安感情 角尾 (2003)は. ,. 談 で きる こ とや喜 びや 悲 しみ を分 か ち合 える とい った. ないだろ うか と考 えられる。. よ うな 「受容性」 は友 人関係 を結 ぶ上 でか な り普遍 的 で重 要 な ものである とい える。 また ,梅 本 (1988)も. 榎本 (1999,2000)は ,中 ・高 ・大学生 を対象 とし て,青 年期 における友人関係 の内容 をい くつかの側面. 女子大学生 を対象 と して ,友 人 に対 す る期待 と現実 の. に分 け,そ れ らの関連 を調査 してい る。そ れ に よる. 友人 との 関連 を調査 して い る。それ に よる と,女 子青. と,友 人関係 の質 は感情的側面 ,欲 求 の側面 ,活 動的. 年 たちは友人 に対 して強 い絆 を持 ち,深 く内面 に関 わ った 関係 を求 めてお り,現 実 に親 しくして い る友人 は. 側面がある。友人 に対す る感情 は,発 達的 に強 さの変 化 はな く,特 に「信頼 ・安定」 と「不安 ・懸念」 の感. これ らの期待 によ くあ ては まる人であ る と認識 されて. 情 は友人 に対す るすべ ての欲求 に関 わって い る。 ま.

(2) 甲南女 子大学大学 院論 集 第 6号. 人間科学研究編 (2008年 3月. ). た,欲 求 の側面 では,「 同調欲求」 は前青年期頃 に高. の 関連 を検 討 す る ため に調 査 を行 った 。 そ の 結 果 ,中. まり,高 ・大学生 になると「相互尊重欲求」 が高 くな. 学生が友人に感 じてい る不安感情 は「拒否 に対す る不. るといったような年齢的な変化 も見 られるが,青 年期. 安」 と「不調和 に対す る不安」 であった。 この 2つ の. を通 して「親和欲求」 はすべ ての友人 との活動 には関. 友人 に対す る不安感情 を松島 (2000)と 照 らし合わせ. わってい る。 このように彼 らは友人に対 して安心 して. てみる と,「 才 巨否 に対す る不安」 は「開示す ることに. い る部分 と不安 を感 じてい る部分 の両方 を感 じつつ も. よる 自分 に対す る影響」,「 不調和 に対す る不安」 は. 仲良 くしたい と思 い,友 人 と関わつてい る。 また,角. 「 開示相手 へ の気遣 い」 に関連 して い る と考 え られ. 尾 (2004)は 特定 の他者 に対す る不安傾向 をさらに検. る。松島 (2000)の 2つ の抵抗感 を参考 にすると,松. 討 してお り,不 安 が喚起 される二者関係 の分析 を行 っ た結果 ,「 友 だち」 は不安 を喚起す る関係 で もあ り. 田 (2003)の 対友人不安感情以外 にも,さ らに「その 人が不快ではないか と思 うか ら」 など相手 を傷 つ けて. リラックスで きる関係で もある ことを見出 してい る。. しまうことへ の不安や 「 自分 の弱 い ところを見せた く. その際 ,「 友 だち」 に対 して不安 を感 じる時 として. ない」,「 はずか しい」 など自分 の全てを相手 に見 られ て しまうことへ の不安 なども考 えられるのではないだ. ,. ,. 関わ りを持 とう,会 話 をしようと試みる時が示 されて い る。対友人不安感情 は実際に友人 と関係 を持 つ こと と関連 して起 こる不安感情 ではないか と考 えられる。 杉浦 (2000)は 「拒否不安」 と「親和傾向」 とい う. ろ うか。. 3. 勺 本研究の 目白 このように,青 年 たちは友人関係 に対す る理想 を抱. 友人 に対す る 2つ の親和動機 と対人的疎外感 との関係 を調べ るために,中 ・高 ・大学生 を対象 に調査 を行 っ. いてい るが,友 人に対する不安感情が影響 して,現 実. てい る。親和動機 の 1つ である「拒否不安」 は,友 人. には理想 どお りの友人関係 を築けていないのではない. と仲良 くしたいが,自 分 を見せ ると嫌 われて しまうの. だろうか と考 えられる。先行研究により,友 人に対す. ではないか とい う葛藤 の 中で起 こるのではないか と考. る不安感情 がある とい うことは明 らか になって い る. えられ,孤 独感や理解 されていない といった対人的疎. が, どの ような内容 の不安感情 を抱 いてい るのか とい. 外感 と正の関係が示 されてい る。 また,松 島 (2000) は 自己開示 と友人関係 について検討す るために専門学. うことについては まだあまり研究 されてい ない。青年 期 の友人関係 について考 えるためには,友 人に対する. 生 を対 象 に調査 を行 っている。それによると,青 年 た. 不安感情 が どの ようなものであるかを知 ることも必要. ちは「開示相手へ の気遣 い」 と「開示す ることによる. であると考 えられる。松田 (2003)に よる対友人不安. 自分 に対す る影響」 とい う 2つ の抵抗感 か ら友達 に関 す る問題や 自分 自身 の問題 は話 しに くい と感 じて い. 感情 の 質問紙 は不十分 な部分がある と考 え られ るた. る。「開示相手へ の気遣 い」 とは「人 間関係 が ぎくし. よ り多面的に友人に対す る不安感情 を測れる尺度 を作. ゃくするのが嫌 だか ら」,「 話が暗 くな りそうだか ら」. 成する。. などの抵抗感 で,自 己開示す ることによって友人 とは. め,本 研究では引用文献な どを参考 に項 目を増や し ,. さらに,松 田 (2003)に よると,中 学生が友人 に対. 関 わ りた い けれ ども,人 間関係 を壊 さな い ように,常. して抱 きやす い不安感情 は性別 によつて種類が違 って. に相 手 に気 を遣 って 行 動 して い る とい う こ とが い え. お り,男 子 は友人か ら拒否 される ことに対 して,女 子. る 。「 開示 す る こ とに よる 自分 に 対 す る 影 響 」 とは. はグループの和 を乱す ことに対 してより強 く感 じてい. 「周 囲が ど う自分 を見 るか心 配 だか ら」,「 言 った ら ど. る。 では,こ の 2つ 以外 にも考 えられる不安感情 は. ,. の よ うに思 われ るか と思 う と言 えな い」 な どの抵抗感. 性別 によって どの ような感 じ方 の違 いがあるのであろ. で ,自 己 を受容す る過 程 にある青年 に とつて ,た とえ. うか。 また,年 齢 による不安感情 の違 いは どのような. 親 しい友 人 に対 してであ って も,自 分 で も認 めた くな. ものであ ろ うか。本研究では,友 人に対する不安感情. い よ うな感情 や気 持 ちを打 ち明ける とい うのは大変 困. について,以 上の ような点か らさらなる検討 を行 う。. 難 な こ とで ある と考 え られ る。. また,現 実 には理想 と異なる友人関係 を築 いてい る要. この よ うに,青 年 た ちは友人 に対 して も様 々 な不安. 因 となるものは色 々あるであ ろ うが,友 人 との関係性. 感情 を抱 い て い る と考 え られ るが ,友 人 に対す る不安. の 中で考 えられる要因 として,理 想 の友人関係 と友人. 感情 につい ての 質問紙 は まだ作 られて い ない よ うであ. に対す る不安感情 が現実の友人関係へ どのような影響. る。 そ こで ,松 田 (2003)は 対友 人不安感情 に関す る. を及ぼ してい るのか とい うことを検討す る。. 質問紙 を作成 し,中 学 生 の対友 人不安感情 と友 人関係.

(3) 松田 常美 :青 年期 における理想の友人関係 と対友人不安感情 が現実の友人関係 に及 ぼす影響. 51. ッ トを見 る と,第 3因 子 と第 4因 子 までの傾 きが大 き 仮. く,第 4因 子 以 降 の傾 きが小 さ くな って い る こ とか. 説. ら,3因 子構造 が妥 当 で あ る と考 え られた。 そ こで 再. 対友人不安感情 は松 田 (2003)の 「拒否 に対す る不. 度 3因 子 を仮定 して主 因子法 ・PrOmax回 転 に よる 因. 安感情」 と「不調和 に対す る不安感情」 だ け ではな. 4以 上 の 因子 負 子分析 を行 った。 そ の結 果 ,絶 対 値 。. く,松 島 (2000)の 自由記述 による調査 で回答 されて. 荷量 を示 さなか った. い る,`そ の 人が不快 で はない か と思 うか ら話せ な. い', `ど ん な ときで も相手 の機嫌 を損 ねた くな い ',. い'の ような「相手 を傷 つ けて しまうことに対す る不. `友. 安感情」や, `自 分 の弱 い ところを見せた くない 'の. ^ち らえない か もしれ ない と思 う', `本 当 の気持 ちを打. ような「 自分 の全てをさらけ出す ことに対す る不安感. 明 け た とき,友 だちに ど う思 われ るか こわい ', `い つ. 情」 もあるのではないか。. も一 緒 にい ない と友 だちが離 れて い って しまい そ うで. `自. 分 の弱 い ところを見 せ た くな. だ ちか らの遊 びの誘 い を断 った ら,も う誘 って も. こわい ', `自 分 の性格 や好 み を知 って もらわな い と友 予. 備. だちになれ な い気 がす る ',`1人 で い る こ とで 変 わ っ. 査. 調. た人 と思 われた くない ', `相 手 が暗 くな って しまうの 「拒 否 に対 す る不 安」,「 不 調和 に対 す る不 安」,「 本 目. で はない か と気 になる'の 9項 目 を分析 か ら除外 し. ,. 手 を傷 つ け て しま う こ とに対 す る不安」,「 自分 の全 て. 再 度 主 因子 法 ・PrOmax回 転 に よ る 因子 分 析 を行 っ. を さ らけ出す こ とに対 す る不 安」 の 4因 子 を想 定 し. た 。 回転 前 の 3因 子 で の 累積 寄 与 率 は 54.738%で あ. て ,松 田 (2003)の 対友人不安感情尺度 に引用 文献 な. った。第 1因 子 は `連 絡 を取 る とき,友 だ ちに うつ と. どを参考 に して新 たな項 目を加 えた。 この尺度 に関 し. う しい と思 われ な い か 気 になる 'な ど 10項 目か らな. て項 目の弁別力や 因子 の まとま りを検討す るため に. り,友 人か ら拒否 されて しまう こ とを恐 れ る「拒否 に. 2006年 10月 に関西 の 中学生 3学 年 を対 象 に予備調査. 対す る不安」 とす る。第 2因 子 は `本 当 の気持 ち と違. ,. を実施 した。 回収数 は男子 53名. (1年 16名 ・2年. 18. っていて もつい友 だちに合 わせ よ う と思 って しまう. '. 名 ・3年 19名 ),女 子 55名 (1年 19名 ・2年 19名 ・. な ど 7項 目か らな り,グ ルー プの 中で 浮 い て しま った. 3年 17名 )の 計 108名 で ,回 収 率 は 100%で あ っ. リグ ループの和 を乱す こ とを恐 れ る「不調和 に対 す る. た。有効 回答数 は,そ の うち記入漏 れや重 複 回答 な ど. 不 安」 とす る。 第 3因 子 は. の無効 9名 を除 い た ,男 子 49名. い 'な ど 3項 目か らな り,グ ルー プか らはみ出 して し. ,女 子 50名 の計 99. 名 で ,有 効 回答率 は 91.7%で あ つた。. 6仲. 間外 れ に され た くな. まう こ とを恐 れ る「疎外 に対す る不安」 とす る。 この結果 を基 に,弁 別力 の な い項 目や どの 因子 に も. 1. あ ては まらなか った項 目の うち 7項 目を削 除 した。 ま. 質問項 目. ・対 友人不安感情尺度. た,削 除対 象 であ ったが ,予 備調査 時 に こ とばや文章. 引用文献 や卒業論文 で使用 した もの をあわせ て作成. の意味が わか らない と指摘 を受 け た項 目 `ど んな とき. した対 友 人不安感情 に 関す る 29項 目か らなる 質 問紙. で も相手 の機嫌 を損 ねた くない ', `相 手 が 暗 くな って. を使用 し,5件 法. しまうので はな い か と気 になる'に つい ては,文 章 を. (と. て もあて は まるか ら全 くあて は. まらな い)で 回答 を求 めた。. 修 正 し, もう一 度項 目 として加 えた。. ・岡田 (1995)の 作成 した友 人関係 尺度 友 人 との つ き合 い 方 に関す る 17項 目か らな る質 問. 仮. 説. 紙 を使用 し,理 想 の友人関係 ・現実 の友 人関係 (実 際. くあ ては ま らない)で 回答 を求 めた。. ①松 田 (2003)に よると,「 拒否 に対す る不安」 は男 子,「 不調和 に対する不安」は女子のほ うが高い。 グ ループからはみ出してしまうことへの不安である「疎. 2. 外 に対す る不安」 は相手から拒否されることを恐れて いる男子のほうが女子 よりも高いのではないか。. の 友 人 の 中 で 親 しい と思 つてい る人 を想 定 して も ら う)の 2パ ター ンを 5件 法. (と. て もあては まるか ら全. 結果 対 友 人不 安感情 尺度 29項 目に対 して主 因子 法 に よ. る 因子 分析 を行 った 。 固有 値 の 変 化 は 10.122,2.212, 1.669,1.424,1.337… とい うもので あ り,ス ク リー プ ロ. ②榎本 (2000)に よると,友 人に対す る欲求 の 中の 「同調欲求」 は中学生 において高い。群れの中での調 和 を意識す るような,グ ループの和 を乱す ことへの不.

(4) 人間科学研究編 (2008年 3月. 52. ). 安 で あ る 「不調和 に対す る不安」 や ,グ ルー プか らは. した対友 人不安感情 に関す る 29項 目か ら,予 備 調査. み出 して しまう ことへ の不安 であ る 「疎外 に対 す る不. に よつて 7項 目 を削 除 した 22項 目 の 質 問 紙 を使 用. 安 」 は高校 生 よ りも中学 生 の ほ うが高 い の で は な い. し,5件 法. か。. い)で 回答 を求 めた。. ③ 杉 浦 (2000)に よる と,「 拒 否不安」 は ,友 人 と仲 良 くした いが ,自 分 を見せ る と嫌 われて しまうので は. ② 岡田 (1995)の 作成 した友人関係尺度 友人 とのつ き合 い方 に関す る 17項 目か らなる質問. な い か とい う葛 藤 の 中 で 起 こる 。「 才 巨否 に 対 す る 不. 紙 を使用 し,理 想 の友人関係 ・現実 の友人関係 (実 際. 安」 が 高 い者 ほ ど,理 想 よ りも深 く関 わるつ き合 い方. の友人 の 中で親 しい と思 っている人 を想 定 して もら. を しに くくな るので はないか。 また ,よ リー層友 人 に. う)の 2パ ターンを 5件 法. 対 して気遣 うつ き合 い方 を して い るので はな い か。. くあてはまらない)で 回答 を求めた。. (と. て もあては まるか ら全 くあ て は ま らな. (と. て もあてはまるか ら全. ④ 「不調和 に対す る不安」,「 疎外 に対す る不安」 が高 い者 ほ ど,グ ルー プに所属 して い る こ とや ,そ の グル. 4. ー プが 楽 しくあ るこ とを強 く意識 して い る と考 え られ る。 そ のため ,深 く関 わるつ き合 い方 は しに くく,理. クラスの担任教諭 に協力 して もらい,各 クラスのホ ームルーム時間内 に配布 ・実施 ・回収 を行 った。担任. 想 よ りも一 層 グルー プで群 れるつ き合 い方 を して い る. 教諭 には,ま ず フェイスシー トにある教示文 を読 んで. ので はない か。. フェイス項 目へ の記入 を促 し,そ の後各ページで質問. 手続 き. する内容 を伝 えていただいた。 本. 調. 査 結. 果. 予備調査 の結果 を基 に,因 子 に ま とまらなか つた項 目の削 除や ,分 か りに くか った文章 の訂正 な どの修 正. 1. 対友人不安感情 尺度 の 分析 対友 人不安感情尺度 につい て ,中 学 生 ,高 校 生 に分. を行 い ,仮 説検証 のため に調査 を実 施 した。. けてそれぞれ因子分析 を行 った。 そ の後 ,そ れぞれの. 1. 因子 の特徴 を比較す るため に,各 因子 の平均項 目得 点. 調査対象者 関西 の 中学 生 ,高 校 生 それ ぞ れ 3学 年 を対 象 に実. 施 。 回収 数 は 中学 生 男子 152名 (1年 47名. 02年 50. を用 い て分散分析 を行 った。 ① 中学 生 の対友 人不安感情尺度 の分析. 名 03年 55名 ),中 学 生女 子 155名 (1年 55名 ・2年. 中学 生 の対友 人不安感情 尺度 22項 目 に対 して主 因. H4名 (1 03年 7名 ),高 校 生女 子 135名 年 93名 ・2年 14名 03年 30名 )の 計 251名 ,合 (1年 82名 ・2年 25名 計 567名 で 回収率 は 100%で あ った。有効 回答数 は. 子法 に よる因子分析 を行 った 。 固有値 の 変化 は 8.536,. そ の うち記 入漏れや重複 回答 な どの無効 名 を除 い た 中. ・Promax回 転 に よる 因子分析 を行 った 。 そ の 結 果. (1年 43名 02年 40名 03年 43 名 ),中 学 生女 子 146名 (1年 53名 02年 49名 03年. 絶対値 .4以 上 の 因子 負荷量 を示 さなか つた `友 達 と. 44名 )の 計 272名 ,高 校 生 男子 106名 (1年 86名 ・2. 意見 を言 わない と友 だちの 中で存在感が な くな りそ う. 年 13名 03年 7名 ),高 校 生女 子 129名 (1年 76名 ・ 2年 24名 ・3年 29名 )の 計 235名 ,合 計 507名 で 有. で こわい ', `本 当 の気持 ち と違 っていて もつい友 だち. 効 回答率 は 89。 4%で あ った。. つ ま らない か もしれ ない と落 ち着 か な くな る'の 4項. 53名 ・3年 47名 )の 計 316名 ,高 校 生 男子. ,. 学 生 男 子 126名. 2.073,1.310,0。 940… とい うもので あ り,第. 3因 子 まで. が 固有値 1以 上 であ るため ,3因 子構 造 が 妥 当 で あ る と考 え られた。 そ こで再度 3因 子 を仮 定 して主 因子法 ,. は いつ も同 じ考 えだ と思 われたい ', `は っ き り自分 の. に合 わせ よ う と思 って しまう', `沈 黙が続 くと相手 が 目を分析 か ら除 外 し,再 度主 因子 法 ・PrOmax回 転 に. 2. よる因子分析 を行 った。 回転前 の 3因 子 での 累積寄与. 実施 時期. 2006年. H月. ∼ 12月. 率 は 57.618%で あ つた 。最 終 的 な因子 パ ター ン と因 子 間相 関 を表 1に 示 した。第 1因 子 は `友 だちに秘密. 3. 質問項 目. ①対友人不安感情尺度 引用文献や卒業論文で使用 したものをあわせて作成. に して い るこ とが あ る と仲 良 しじゃない と思 われて し まい そ うで こわい 'な ど 7項 目か らな り,グ ルー プの 和 を乱 す こ とを恐 れ る 「 中学 生 の 不 調 和 不 安 」 とす.

(5) 松田 常美 三青年期 における理想の友人関係 と対友人不安感情 が現実の友人関係 に及 ぼす影響. 53. 表 1 中学生における対友人不安感情 の因子分析 (PrOmax回 転後 の因子パ ター ン. ). 共通性. 15 友 だ ちに秘密 に して い る こ とが あ る と仲 よ しじゃない と思 われて しまい そ うで こわい. 17 16 18 13 14. H. 20. 9. 22. 4 3 2 6 8 7. 相手が暗 くな って しま うので はないか と気 になる 連絡 を取 る と き,友 だちに うっ と う しい と思 われ ない か気 になる み んな と違 うこ とは した くない 長時 間友 だちのそ ば にい る と自分 のいや な面 を知 られ るか も しれ ない と不安 になる 相手 との 関係 が ぎ くしゃ くす るのが イヤでで きない こ とが ある 遊 び に誘 う とき,断 られ るか もしれ ない と気 になる 仲 間外 れ に され た くない で きるだけ敵 は作 りた くな い 誰 か らも嫌 われた くない 友 だち との話題 につ いてい けな くなるの はいや どんな ときで も相手 の機嫌 を損 ねた くない. 0。. 802. 0。. 684. 0。. 575. 0。. 567. 0。. 502. 0。 0。. 491 458. 0.516. 0.008 0.512 0.536 0。 281 -0。 125 0。 393 -0.256 0。 426 -0.059 0.270 0.461 0.503 0.022 0。 272 -0.067 0。 274 0。 405 0。 836. 0.009. 0。 762. 0.003 -0.056. 0.749. -0。 113. -0.059. 0。 493. 0.351. -0.085. 0。 479. 0。 325. 0.048 -0.070. 0.734 0.711. -0.083. -0。 153 0。 151 0。 126. 0。. 148. -0。 142. 0。. 170. 0.223. 0。. 156. 0。 154. 0.578 0.456 0.454. 404 0.642. 因子 間相 関. -0。 120. 0.060. -0.049. 0.059. 話 しかけるとき,ち ゃんと返事 をして くれないか もしれない と思 つて しまう 自分が楽 しいこ とで も,相 手 は楽 しくないか もしれない と不安 になる で しやば りす ぎる と友 だちの反感 をか うと思 う 自分 の本心 をさらけ出 して も,真 剣 に答 えて もらえない気 がする 19 自分が本当 に友 だちと思われてい るか気 になる 1 友 だちと一緒 に盛 り上がっていない とかげ ぐちを言 われて しまう気が して こわい. -0.038. 0.635. 0.670 0.541 0。 513 0.507 0。 443 0.482 0.577 0。. 436. 0.380 0.528 0.439. 0。. 0。. 因子抽 出法 :主 因子法. 843. 0.542 0。 828. 0。 832. 回転法 :Kaiserの 正規化 を伴 うプ ロマ ックス法. a 7回 の反復 で 回転が収束 しま した。. 表 2 高校生における対友人不安感情 の因子分析 (PrOmax回 転後 の因子パ ターン) 共通性. 6 16. 7. 17. 19. 8. 14 11. 2. 21. 20. 9. 22. 4 3 5. 自分 が 楽 しい こ とで も,相 手 は楽 し くない か もしれ ない と不安 になる 連絡 を取 る とき,友 だち に うっ と う しい と思 われ ない か気 になる 自分 の本心 をさらけ出 して も,真 剣 に答 えて もらえない気 がす る 相手 が暗 くな って しまうので はな い か と気 になる 自分 が本 当 に友 だち と思 われて い るか気 になる で しやば りす ぎる と友 だちの反感 をか う と思 う 相手 との 関係 が ぎ くしゃ くす るのが イヤでで きない こ とが あ る 遊 び に誘 う とき,断 られ るか もしれ ない と気 になる 話 しか ける とき,ち ゃん と返 事 を して くれ ない か も しれ な い と思 って しまう 何 も喋 らない で い る と相手が つ ま らない か もしれ ない と落 ち着 か な くなる 仲 間外 れ に され た くない で きるだけ敵 は作 りた くない 誰 か らも嫌 われた くな い 友 だち との話題 につ いてい けな くな るの はいや どんな ときで も相手 の機嫌 を損 ねた くない. 0。 0。. 因子 間相 関. 0。 127. -0.241. 749 -0.156 680 -0.174. 0.094 0.099. 751. 0.634. 0.619 0。. 565. 0.502. 0.477. 0。 433. 0.592 0.491 0.047 0。 397 -0。 125 0.059 -0.003 0.412 0.139 -0.069 0。 340 0.005 0.310 0。 110 0.089. 0.103. 0.420. 0。 355. 0。. 473. -0。 161. 0。. 444. 0。 350. -0.016. 0。 767. -0.031. 0.560. -0.008. 0。 763. -0。 103. 0。 521. 406 0.428 0。 446. -0。 115. -0.101. 0。 578. 0。 189. -0.044. 0。 430. 0。 371. 0.586 344. 0。. 0。. 169. 0。 409. 0。 239. -0.089. 0.018 0.057. 0。 695 0。 543. 0。 415. 0.015. 112. 0.524. 0.572. 0。. 友 だちとはいつ も同 じ考 えだと思われたい 18 みんなと違 うことは した くない 1 友 だちと一緒 に盛 り上がってい ない とかげ ぐちを言われて しまう気が して こわい. 因子抽 出法 :主 因子法. 0。. 0。. 226. 0。. 378. 0。. 694. 0。 437. 0。. 862. 0。 786. 0。. 0。 338. 0。 689. 回転法 三Kaiserの 正規化 を伴 うプ ロマ ックス法. a 5回 の 反復 で 回転 が収束 しま した。 `仲 間外 れにされた くない'な. ど 5項. 学 年 や性 別 に よる特 徴 を見 る た め に ,学 年 (3水. 目か らな り,グ ループか らはみ出 して しまうことを恐. 準 )× 性 別 (2水 準 )の 2要 因被 験 者 間分散 分析 を行. れる「中学生の疎外不安」 とす る。第 3因 子 は. ったが , どの 因子 にお いて も有意 な差 は見 られ なか っ. る。第 2因 子 は. `話. し. かけるときちゃん と返事 をして くれないか もしれない. た。. と思 って しまう'な ど 6項 目か らな り,友 人か ら拒否. ②高校 生 の対友人不安感情尺度 の分析. されて しまうことを恐れる「中学生の拒否不安」 とす. 高校 生の対友人不安感情尺度 22項 目に対 して主 因 子法 による因子分析 を行 った。固有値 の変化 は 7.689,. る。.

(6) 甲南女子大学大学院論集第 6号. 人間科学研究編 (2008年 3月. ). 2.256,1.214,1.012,0。 957… とい う もので あ り,ス ク リ. の 不調 和 不安 」 にお け る性 別 の 効 果 が 有 意 で あ った. ー プ ロ ッ トを見 る と,第 3因 子 と第 4因 子 までの傾 き. (F(1,233)=7.193,p<.01)。 「高校 生の不調和 不安」 は. が大 き く,第 4因 子 以 降 の傾 きが小 さ くな ってい るこ. 男子 の ほ うが有意 に高 い とい える。. とか ら,3因 子構造 が 妥 当 で あ る と考 え られ た 。 そ こ で 再度 3因 子 を仮 定 して主 因子 法 ・PrOmax回 転 に よ. 2. 友人関係 尺度 の 分析. 4以 上 の 因 る因子 分析 を行 った 。 そ の結 果 ,絶 対 値 。. 友 人関係尺度 につい て ,高 校 生 ・中学生別 に理想 と. っ き り自分 の意見 を言 わ. 現実 それぞれ の 因子分析 を行 った。 そ の結果 ,高 校生. な い と友 だ ち の 中 で 存 在 感 が な くな りそ う で こ わ. と中学 生 で は 因子 構 造 が異 な る もの で あ った 。 そ の. い', `本 当 の気持 ち と違 っていて もつ い友 だちに合 わ. 後 ,そ れぞれの 因子 の特徴 を比 較す るため に,各 因子. せ ようと思 って しまう', `長 時 間友 だちのそば にい る. の平均項 目得点 を用 い て分散分析 を行 った。. と自分 のい や な面 を知 られ るか も しれ ない と不安 にな. ① 高校生 の理想 の友 人関係尺度 の分析. 子負荷量 を示 さなか った. `は. る', `友 だちに秘 密 に して い る こ とが あ る と仲 良 くな. 高校 生 の理想 の友 人関係 尺度 17項 目に対 して主 因. い と思 われて しまうそ うで こわい 'の 4項 目を分析 か. 子法 に よる因子分析 を行 った。 固有値 の 変化 は 4.318,. ら除外 し,再 度主 因子 法 ・PrOmax回 転 に よる 因子 分. 1.794,1.556,1.285,1.127,0.951…. 析 を行 った。回転前 の 3因 子 での 累積寄与率 は 53.239. 第 5因 子 までが固有 値 1以 上 で あ るため ,5因 子構 造. %で あ った。最終 的 な因子 パ ター ンと因子 間相 関 を表. が妥 当 で あ る と考 え られた。 そ こで再度 5因 子 を仮定. とい う もので あ り. ,. だ ちに. して主 因子 法 ・Promax回 転 に よ る 因子 分 析 を行 っ. う っ と う しい と思 われ な い か 気 にな る'な ど 10項 目. た 。 そ の結果 ,絶 対値 .4以 上 の 因子 負荷 量 を示 さな. か らな り,友 人か ら拒 否 され て しま う こ とを恐 れ る. か った `必 要 と思 った ときは友達 に頼 りた い', `友 だ. 2に 示 した。 第 1因 子 は. `連 絡 を取 る とき,友. 「高校 生の拒 否不安」 とす る。第 2因 子 は. 間外 れ. ち との約束 は絶対 やぶ りた くな い ', `自 分 は我慢 して. にされた くない'な ど 5項 目か らな り,グ ループか ら. も友 だ ちのため につ くした い', `友 だちのため にな ら. はみ出 して しまうことを恐れる「高校 生の疎外不安」. ない こ とは絶対 した くない 'の 4項 目を分析 か ら除外. んな と違 うこ とは した くな. し,再 度主 因子 法 ・PrOmax回 転 に よる 因子 分析 を行. い'な ど 3項 目か らな り,グ ループの和 を乱す ことを. った 。 回転 前 の 5因 子 で の 累積 寄 与 率 は 68.266%で. 恐 れる「高校生 の不調和不安」 とする。. あ った。最終 的 な因子 パ ター ンと因子 間相 関 を表 3に. とす る。第 3因 子 は. `み. `仲. 性別 による特徴 を見 るために,性 別 (2水 準 )の. 1. 要因被験者間分散分析 を行 った。その結果 ,「 高校 生. 示 した。 第 1因 子 は `友 だちに悩 み事 を相 談 した い. '. な ど 3項 目か らな り,友 人 に何 で も話 した い と思 う. 表 3 高校生における理想の友人関係尺度 の因子分析 (PrOmax回 転後 の因子パ ター ン. ). 4 5 4. 友 だ ちに悩 み事 を相談 した い 友 だちに本 当 の気持 ち を打 ち明 けた い 友 だ ち と真剣 な内容 の話 を した い. 16 12 友 だちとお互 い に傷 つ けあわないように したい 13 友だちの考 えてい ることに気 を遣 いたい. H. 8 6 3. lo. 友 だちか ら「つ まらない人間」だと思われた くない 友 だちといるとき楽 しい雰囲気 になるように したい 友 だちに冗談 を言って笑わせたい ウケるような ことをよ くしたい グル ー プで よ く一 緒 にい た い. 1 -人 の友 だち とばか り仲 よ くす る よ りもグルー プで仲 よ くした い 2 友 だちとは浅いつ きあい しか した くない 7 友 だちとは TVや 音楽な どの話 しか した くない. 因子 間相 関. 0.912 0.019 0。 790 -0.038 0。 487 0.014 -0.078 0.012 0.179 -0。. 150. 0.057 0。. 150. -0。. 113. 0.092 -0.011 0.094. 0.034. 0.029. 5 -0.036. 0.070. 0。 352. 0.023. 0.069. 0。 545. -0.099. 0.108. -0.030 0.063. 0.066 -0.050. -0.088. -0.044. 0.741. 0.005. -0.010. 0.033. -0。 032. 0.008 0.901 0.036 0.032 0。 588 0.005. 0.047 0。 038. 0.049 -0.015 -0.057 0.084. 0.693 0.565. 0.372. 431. 0.295. 0.079. 0。 400. -0。. 417. -0。 363. 0。. 771. 0。 671. 回転法 :Kttserの 正規化 を伴 うプ ロマ ックス法. a 6回 の 反復 で 回転 が 収束 しま した。. 0。 162. -0.347 0。. 762. 0.323. -0.015 -0.073 0。 347 0。 390 0。 130 -0.249. 0。 839. 0.054. 0.605. -0.048. 0.044. -0.089. 共通性 0。 779. -0.042. 0.103. 0。. 因子抽 出法 :主 因子法. 045. 0.793 0.597 0。 472 0。 403. -0。. -0。 114 0。 690. 0.549. 0.765 0.525 0。 802 0。 342 0.416 0。 377.

(7) 松田. 55. 常美 :青 年期 にお け る理想 の友 人関係 と対友 人不安感情 が 現実 の友 人関係 に及 ぼす 影響. 「高校 生の深 い関わ り理想」 とす る。第 2因 子 は. `友. だちとお互 い に傷 つ けあわない ように したい'な ど 4. 子法 による因子分析 を行 った。固有値 の変化 は 4.439, 2.108,1.796,1.312,1.131,0.851… とい うもので あ り ,. うとす る「高校生の気遣 い理想」 とす る。第 3因 子 は. 第 5因 子 までが固有値 1以 上であるため,5因 子構造 が妥当であると考 えられた。そ こで再度 5因 子 を仮定. だちに冗談 を言 って笑 わせたい'な ど 2項 目か ら. して主 因子法 ・Promax回 転 に よる 因子分析 を行 っ. な り,友 人を楽 しませたい と思 う「高校生の盛 り上 げ. た。その結果 ,絶 対値 .4以 上の因子負荷 量 を示 さな. 項 目か らな り,友 人が嫌 な思 い をしない ように気遣 お `友. 理想」 とす る。第 4因 子 は. `グ. ル ー プで一緒 にい た. かった. '1項 目を. `友 だちとの約束 は絶対やぶ らない. `友 だ. 分析 か ら除外 し,再 度主因子法 ・PrOmax回 転 による 因子分析 を行 った。回転前 の 5因 子 での累積寄与率 は. ちとは浅 いつ き合 い しか した くない'な ど 2項 目か ら. 65.853%で あ つた。最終的な因子パ ターンと因子間相. な り,友 人 とは当た り障 りない会話 だけ したい と思 う. 関 を表 4に 示 した。第 1因 子 は. い'な ど 2項 目か らな り,グ ループで仲良 くしたい と 思 う「高校 生の群れ理想」 とする。第 5因 子 は. `友 だちに本当の気持. ちを打 ち明ける'な ど 4項 目か らな り,友 人に何 で も. 「高校 生の浅 い関わ り理想」 とす る。 要因被験者間分散分析 を行 った。その結果 ,「 高校 生. 話 をする「高校生の深 い関わ り」 とす る。第 2因 子 は `友 だちの考 えてい る ことに気 を遣 う'な ど 6項 目か. の深 い 関 わ り理想」 (F(1,233)=37.612,p<.001)と. らな り,友 人が嫌な思 い をしないように気 を遣 う「高. 性別 による特徴 を見るために,性 別 (2水 準 )の. 1. 6ぅ. けるような こ. 「高校 生の気遣 い理想」 (F(1,233)=4.654,p<.05)と. 校 生の気遣 い」 とす る。第 3因 子 は. 「高校 生 の 浅 い 関 わ り理想 」 (F(1,233)=10。 779,p. とをよくす る'な ど 2項 目か らな り,友 人を楽 しませ る「高校生の盛 り上げ」 とす る。第 4因 子 は `一 人の. <.005)に おける性別の効果が有意であ り,「 高校 生 の群れ理想」 (F(1,233)=2.902,p<。 10)で は有意傾向 であ った。「高校 生の深 い関 わ り理想」 と「高校 生の 気遣 い理想」 は男子 よ り女子 のほ うが高 く,「 高校 生. 友 だちとばか り仲 よ くする よりもグループで仲 よくし てい る'な ど 2項 目か らな り,グ ルー プで一緒 にい る 「高校生の群れ」 とす る。第 5因 子 は. `友 だちとは. TV. り男子 のほ うが高 い とい える。. や音楽 の話 しか しない'な ど 2項 目か らな り,友 人 と の関わ りを表面的 なものにとどめる「高校 生の浅 い関. ②高校 生の現実 の友人関係尺度 の分析. わ り」 とす る。. の群れ理想」 と「高校 生の浅 い関わ り理想」は女子 よ. 高校生 の現実 の友人関係尺度 17項 目に対 して主因. 性別 による特徴 を見 るために,性 別 (2水 準 )の. 表 4 高校 生 にお け る現実 の友人関係尺度 の 因子分析 (PrOmax回 転後 の 因子 パ ター ン. ). 3 4 5 16. 9. 友 だちに本 当 の気持 ち を打 ち明 け る 友 だちに悩 み事 を相談す る 友 だち と真剣 な内容 の話 をす る 必 要 と思 った ときは友 だちに頼 る. 13 友 だちの考 えてい ることに気 を遣 う 12 友 だちとお互 い に傷 つ けあわないよう気 を遣 う. 8. 友 だちとい るとき楽 しい雰囲気 になるよう気 を遣 う H 友 だちか ら「つ まらない人間」だ と思われないように気 をつ ける 15 自分 は我1曼 して も友だちのためにつ くす 17 友 だちのためにならないことは絶対 しない. 3 ウケるようなことをよ くする 6 友 だちに冗談 を言つて笑わせる 1 -人 の友 だちとばか り仲 よくする よ りもグループで仲よくしていたい. 10. 7 2. グルー プで一緒 にい ることが多 い 友 だちとは TVや 音楽な どの話 しか しない 友 だちとは浅 いつ きあい しか しない. 1.013. -0.081. 855 -0.031 0.551 0.153 0.538 0.089 0。. -0.074. 0.750 -0.047 0。 688 -0.057 0.519 -0.010 0.503 0。 489 0。 124 0.181 0。 476 -0.043 -0.006 0.005 0.075. -0.025 0.014. -0.012 -0。. 092. -0.060 0.053. 4. -0.039. 219. 0。 109. 5. 共通性. 0.013 0.086 0.093 -0.014 -0.099 -0.072 0.033. -0。 150. -0.006. -0.023. 0.041 0。 198. 0.081. 0.050. -0.084. 0.089. 0,063. -0。 194. 0。 115. 0。 864 0。 805. -0.005 0.034. 0.068. 0.082. -0.085 -0.023. 0.053 -0.027. 397 0。 271 0。 217 0.089 0。 154 -0。 416 -0。 203 -0。 267. -0.111. 0。 808. 0。 772. 因子抽出法 :主 因子法. 回転法 :Kaiserの 正規化 を伴 うプ ロマ ックス法. a 5回 の反復 で回転が収束 しま した。. 0。 745. 0.285 316. 0。. 0.688 0。 677 0。 670 0。 610. 0.824. 0。 646 0。 405. 0。 497. 0。. 0.847. 0.423. 0.512 0。 445. -0.014 0.097. 0.322. 因子 間相 関. 0.889 0.696 0.521. 0.013 -0.099 0。 375 -0.059 0。 302. 0.046. -0.071 0.071 0。 807 0。 103 -0.048 0。 767. 0.021 -0。. -0.044 -0.080 0。 153. 0。 629. 1.

(8) 甲南女子大学大学 院論 集 第 6号. 人間科学研究編 (2008年 3月. ). 要因被験者間分散分析 を行 った。その結果 ,「 高校 生. だ ち に本 当 の 気 持 ち を打 ち明 け た い 'な ど 4項 目か ら. の深 い関わ り」 (F(1,233)=28。 121,p<.001)と 「高校. な り,友 人に何で も話 したい と思 う「中学生 の深 い関. 生の気遣 い」 (F(1,233)=7.358,p<.001)と 「高校 生. わ り理想」 とする。第 3因 子 は. の浅 い関わ り」 (F(1,233)=28。 209,p<.001)に おける. て笑 わせたい'な ど 2項 目か らな り,友 人を楽 しませ. 性別の効果が有意 であ った。「高校生の深 い関わ り」. たい と思 う「中学生 の盛 り上げ理想」 とす る。. ,. `友. だちに冗談 を言 つ. 「高校 生の気遣 い」共 に男子 よ り女子 のほ うが高 い と. 学年や性別 に よる特徴 を見 るため に,学 年 (3水. い える。 また,「 高校生 の浅 い関 わ り」 は男子 のほ う. 準 )× 性別 (2水 準 )の 2要 因被験者間分散分析 を行. が高 い とい える。. った。その結果 ,「 中学生 の深 い関 わ り理想」 におけ. ③ 中学生 の理想の友人関係尺度の分析. る性別 の主効 果 (F(1,266)=H。 156,p<.001),「 中学. 中学生 の理想の友人関係尺度 17項 目に対 して主因. 生の盛 り上げ理想」 における学年 と性別 の交互作用. 子法 による因子分析 を行 った。固有値 の変化 は 4.923,. (F(2,266)=3.271,p<.05)が 有意 で あ った。「中学生. 1.651,1.618,1.307,1.166… とい うもので あ り,ス クリ. の深 い関わ り理想」は男子 よ り女子 のほ うが高 い とい. ー プロ ッ トを見 ると,第 3因 子 と第 4因 子 までの傾 き. える。「中学生 の盛 り上げ理想」 について,単 純主効. が大 きく,第 4因 子以 降の傾 きが小 さくなっているこ. 果 の分析 を行 った ところ,女 子 における学年 の効果. とか ら,3因 子構造が妥当である と考 えられた。そ こ. (F(2,266=5。. 108,p<.01))と 3年 生 にお け る性別 の効. 927,p<.005)が 有 意 で あ った 。. で再度 3因 子 を仮定 して主因子法 ・PrOmax回 転 によ. 果 (F(1,266)=9。. る因子分析 を行 った。その結果 ,絶 対値 。 4以 上の因. Ryan's methodに よる多重比較 を行 った ところ,女 子. 人の友 だちとばか り仲 よ. では,1年 生 よ りも 3年 生のほ うが高 い といえる。 ま. くする よりもグループで仲 よ くしたい',`友 だちとは. た,3年 生で は男子 よ りも女子 のほ うが高 い とい え. 浅 いつ きあい しか した くない', `友 だちとは TVや 音. る。. 楽の話 しか した くない', `グ ループで よ く一緒 にいた. ④ 中学生 の現実 の友人関係尺度 の分析. 子負荷量 を示 さなかった. `一. い ', `友 だちのため にな らない ことは絶対 した くな. 中学生 の現実 の友人関係尺度 17項 目に対 して主因. い'の 5項 目を分析か ら除外 し,再 度主因子法 ・PrO_. 子法 による因子分析 を行 った。固有値 の変化 は 4.699,. max回 転 による因子分析 を行 った。回転前 の 3因 子. 2.002,1.643,1.294,1.145… とい うものであ り,ス クリ. での累積寄与率 は 59.417%で あ つた。最終的な因子. ー プロ ッ トを見ると,第 3因 子 と第 4因 子 までの傾 き. パ ター ンと因子 間相関 を表 5に 示 した。第 1因 子 は. が大 きく,第 4因 子以 降の傾 きが小 さくなっているこ. `友 達 の考 えてい ることに気 を遣 い たい'な. ど 6項 目. とか ら,3因 子構造が妥当で あると考 えられた。そ こ. か らな り,友 人に嫌 な思 い をさせない よう気遣お うと. で再度 3因 子 を仮定 して主因子法 ・PrOmax回 転 によ. する「中学生 の気遣 い理想」 とする。第 2因 子 は. る因子分析 を行 った。その結果 ,絶 対値 。 4以 上の因. 表. 5. `友. 中学生 にお ける理想 の友 人関係尺度 の 因子分析 (PrOmax回 転後 の 因子 パ ター ン. ). 2 12 友 だち とお互 い に傷 つ けあわ な い よ うに した い 13 友 だ ちの考 えて い る こ とに気 を遣 い た い. 14. H 8. 15. 4 5 9 16. 6 3. 友 だ ち との約束 は絶対 やぶ りた くな い 友 だちか ら「つ まらな い 人間」 だ と思 われた くない 友 だち とい る とき楽 しい雰囲気 になる よ うに した い 自分 は我慢 して も友 だちのため につ くした い 友 だ ちに本 当 の気持 ち を打 ち明 けた い 友 だちに悩 み事 を相談 した い 必 要 と思 つた ときは友 だ ちに頼 りた い 友 だち と真剣 な内容 の話 を した い 友 だ ちに冗談 を言 つて笑 わせ た い ウケ る ような こ とをよ くした い. 因子 間相 関. 3. 897. -0。 108. 0.625. -0.033. 0.057. 0。. 478 477 0。 453. 0。. 297. -0.025. 0.423. 0。. 0.030. 0.162. 0。 304. 0.066. 0。 150. 0。. 0.418. 0.245. -0.017. 0。 313. 865 0.832. 0.019 0.077. 0。 732 0。 649. 0。. -0.039 -0。 164. 204. 0。. 0。. 545. -0.091. 0.118. 0。. 493. -0.078. 0.033. -0.068. 0。. 0.057. 0.038. 0.407 228. 0.321. 765. 0。 778. 0。 926. 0.713. 0。. 0。. 因子抽 出法 :主 因子 法. 回転法 :Kaiscrの 正規化 を伴 うプ ロマ ックス法. a 5回 の 反復 で 回転 が収束 しま した。. 共通性. -0.152. 0.800. 0.695 0。 394. 295. 0.397 0。 281. 0.550 0.835.

(9) 57. 松田 常美 :青 年期 における理想の友人関係 と対友人不安感情 が現実の友人関係 に及ぼす影響 表 6 中学生 における現実 の友人関係尺度 の因子分析 (PrOmax回 転後 の因子 パ ター ン. ). 共通性. 13 友 だちの考 えて い る こ とに気 を遣 う. 12 15. 0。. 友 だち とお互 い に傷 つ けあ わない よ う気 を遣 う 自分 は我慢 して も友 だちのため につ くす 友 だ ちか ら「つ ま らない 人間」 だ と思 われ ない よ うに気 をつ け る 友 だち とい る とき楽 しい 雰 囲気 になる よ う気 を遣 う 友 だち との約束 は絶対 やぶ らない 友 だ ちのため にな らない こ とは絶対 しない. 11. 8. 14 17. 0。 0。. 535 533. 0.475 0。 0。. 447 446. -0.087 -0.075. 友 だちに本当の気持 ちを打 ち明ける 友 だちに1当 み事 を相談する 友 だちと真剣な内容 の話 をする 必要 と思 ったときは友だちに頼 る. 0.133 0。. ウケるようなことをよくす る 友 だちに冗談 を言って笑わせる 因子 間相 関. 因子抽出法 :主 因子法. 830. 0.733. 219. -0.116 -0.012 -0.092 -0.071 0.183 -0.096. 0。 620 0。 483 0。 384. -0.069. 0.038. 288 0.297 0。 275 0.338. 907 -0.028 0.905 0.025. 0。 752 0。 782. 0.487 0.038 -0.022 0。 474. 0.323 0.351. 0。 883 0。 882. 0。 791. 0.095 0。. 150. 0。. 218. 0。 121. 0.087 -0.014. 0。. 0.013 0.004. 0.013 -0.003. 0。. 413. 0.292. 0。. 157. 0。. 789. 0。 803. 0。. 0。 778. 0。 876. 回転法 :Kaiserの 正規化 を伴 うプロマ ックス法. a 5回 の反復 で回転が収束 しました。 子負荷量 を示 さなか った `一 人 の友 だち とばか り仲 よ. では,1年 生 よ りも 3年 生のほうが 「中学生 の盛 り上. くす る よ りもグループで仲 よ くして い る',`友 だち と. げ」が高 い といえる。 また,2年 生 と 3年 生では男子. は浅 いつ きあ い しか しない ',`友 だち とは TVや 音 楽. よ り女子 のほ うが高 い とい える。. の 話 しか しな い', `グ ル ー プで一 緒 に い る こ とが 多 い ',の 4項 目を分析 か ら除外 し,再 度主 因子法 ・Pr。 _. 3. max回 転 に よる 因子 分析 を行 った 。 回転 前 の 3因 子 で の 累積 寄 与 率 は 58.677%で あ つた 。最 終 的 な因子. 対友人不安感情 と現実 の友人関係 との関係 を見 るた めに,中 学校 ・高校別 に対友人不安感情 を独立変数. パ タ ー ン と因子 間相 関 を表 6に 示 した。 第 1因 子 は. 現実 の友人関係 を従属変数,理 想 の友人関係 を共変量. だ ち の 考 えて い る こ とに気 を遣 う'な ど 7項 目か. とした,共 分散分析 を行 った。全 ての共分散分析 にお. らな り,友 人が嫌 な思 い を しない よ うに気 を遣 う「 中. いて,共 変量 である理想の友人関係 の回帰係数 の値 は. 学 生 の気遣 い」 とす る。第 2因 子 は `友 だちに本 当 の. 有意 であ り,従 属変数である現実 の友人関係 に効果 を 持 つ ことが示 されてい る。対友人不安感情 は「拒否不. `友. 気持 ち を打 ち明ける'な ど 4項 目か らな り,友 人 に何. 対友人不安感情 と友人関係の分析. ,. ケ る よ うな こ とをよ くす る'な ど 2項 目か ら. 安」,「 疎外不安」,「 不調和不安」 それぞれ,項 目得点 の低 い ものか ら 30%を 低群 ,高 い ものか ら 30%を 高. な り,友 人 を楽 しませ る「 中学 生 の 盛 り上 げ」 とす. 群 ,そ の間 を中群 とし,理 想 と現実 の友人関係 は各因. る。. 子 の平均項 目得点 を用 いた。. で も話 をす る「 中学 生 の深 い 関 わ り」 とす る。第 3因 子は. `ウ. 学 年 や 性 別 に よ る 特 徴 を 見 る た め に ,学 年 (3水 準 )× 性 別 (2水 準 )の. 2. 要 因被 験 者 間分 散 分 析 を行. ①高校 生における対友人不安感情 と「深 い関 わ り」 の 関係. 別 の主効果 (F(1,266)=H。 404,p<.001),「 中学生 の. 「高校 生の深 い 関 わ り」 につい て,「 キ 巨否不安」 (3 水準 )×「疎外不安」 (3水 準 )×「不調和不安」 (3水. 盛 り上 げ」 にお け る 学 年 と性 別 の 交 互 作 用 (F. 準 )の 3要 因共分散分析 を行 った結果 ,「 疎外不安」. (2,266)=4.754,p<.001)が 有意 であった。「中学生 の 深 い関わ り」 は男子 よ り女子 のほ うが高 い といえる。. の 主 効 果 が 有 意 で あ っ た (F(2,211)=3.341,p. また,「 中学生 の盛 り上げ」 について単純 主効果の分 析 を行 った ところ ,女 子 にお け る学 年 の 効 果 (F. 各群 の平均値 を図示 した ものである。最小有意差 によ る多重比較 を行 った ところ,低 群 =高 群 <中 群 であつ. (2,266)=5.469,p<.005)と 2年 生 における性別の効. た。「疎外不安」低 群や高群 は,中 群 に比べ て よ り友. 果 (F(1,266)=4。 125,p<.05),3年 生 における性 別 の 効果 (F(1,266)=12.952,p<.001)が 有意 で あ った。. 人 と深 く関わってい ない とい える。. った。その結果 ,「 中学生 の深 い関 わ り」 における性. Ryan's methodに よる多重比較 を行 った ところ,女 子. <.05,)。 表 7に 共分散分析 の結果 を示 した。図 1は. ②高校 生 における対友人不安感情 と「気遣 い」 の関係 「高校 生 の気遣 い」 につい て ,「 才 巨否不安」 (3水.

(10) 甲南女子大学大学院論集第 6号. 58. 表 7 ペ アごとの比較 (I)疎 外群. (J)疎 外群 中低高低高 中. 低. 0「. 人間科学研究編 (2008年 3月. ). 高校生の深 い関わ り」 における「疎外不安」群 の差. 平均値 の差. 標準誤差. 差 の 95%信 頼 区間. 有意確率. (a). (a). 下限. 上限. -0.229. 0。. 127. 0.072+. -0.479. 0.021. 0。. 135. 0。. 168. 0.425. -0。. 197. 0.467. 0。. 229. 0。. 127. 0.072+. -0.021 0.054 -0.467 -0.674. 0.479 0.674 0.197 -0.054. 0.364. 0.021*. 0.157. 425. -0。. 135. 0。. 168. 0。. -0。. 364. 0。. 157. 0.021*. 推定周辺平均 に基 づ い た * ■p<。 10,*p<. 05,**p<. 01 a 多重 比較 の調整 :最 小 有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グル ー プ周辺推定平均値 (I) c 修正 グル ー プ周辺推定平均 値 (J). ). 準)×「疎外不安」 (3水 準 )×「不調和不安」 (3水 準 ) の 3要 因共分散分析 を行 った結果 ,「 疎外不安」 の主. 370. 効果 (F(2,211)=2.572,p<。 10)と 「不調和不安」 の 推. 360. 主効果 (F(2,211)=2.443,p<。 10)が 有意傾 向 で あ っ. 疋. た。表 809に 共分散分析 の結果 を示 した。図 203は. 足. 350. 各群 の平均値 を図示 したものである。最小有意差 によ. 平 均 340. る多重比較 を行 った ところ,「 疎外不安」 は低群 =中 群 <高 群 ,「 不調和不安」 は中群 <低 群 であ った。「疎. 330. 高 図. 中 疎外群. 外不安」 の不安感情 が高 い群ほど,友 人に気 を遣 って. (1lt. い るとい える。 また,「 不調和不安」 の低群 は,中 群. 1「 高校生 の深 い 関 わ り」 にお け る 「疎外不安」 の群差 表. (I)疎 外群. ペ アご との比 較 。 「高校 生 の気遣 い」 にお ける 「疎外不安」群 の差. (J)疎 外群 中低高低高 中. 昔同. 低. 8. 差 の 95%信 頼 区間. 平均値 の差. 下限 0。. 173. 298 -0.173 0。. 0.125. 0。. 101. 0.089+. -0.027. 0。. 0。. 139. 0.034*. 0.023. 0。. 0.101 0。. 126. -0.373. 0.321. -0。. 123. 0.373. -0.573 -0.373. -0.023. 0.139. 0.034*. 125. 0.126. 0。. 推定周辺平均 に基 づ い た * 平均 値 の差 は .05水 準 で有意 です 。 a 多重比較 の調整 :最 小 有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グルー プ周辺推定平均 値 (I) c 修正 グルー プ周辺推定平均 値 (J). 373 573. 0.089+. -0.298 -0。. (a). 上限. 321. 0.027. 123. 0。. ). 「高校生 の気遣 い」 にお け る「不調和 不安」群 の差 表 9 ペ ア ご との比 較 。. (I)不 調和群 (J)不 調和群 中低高低高中. 昔同. 低. 平均値 の差. 標準誤差. 有意確率. 差 の 95%信 頼 区間 下限. 0.074 149 -0.074 -0。. 0。. 133. 0。. 139. 336. 0。. 126. -0。. 0.101. 0.028*. 223. 0。. 149. 0。. 139. 0.287. 0。. 223. 0。. 101. 0.028*. ). 0。. 576. -0。. 推定周辺平均 に基 づ い た * 平均 値 の差 は .05水 準 で有意 です。 a 多重比較 の調整 :最 小有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グルー プ周辺推定平均値 (I) c 修正 グル ー プ周辺推定平均 値 (J). 187. -0。. 0。. 上限. -0.423. 0.576 0。 287. 0.133. (a). (a). 336 -0。 423 -0.126 0.024. 0.187. -0.024 0。. 0。. 423 423.

(11) 松田 常美 :青 年期 における理想の友人関係 と対友人不安感情 が現実の友人関係 に及ぼす影響. 59. 372 369. 370. 推定 周 辺 平 均. 366. 推 363. 蕎 翠357 均 360. 354 351. 340. 348. 高. 低. 中 不調和 群. 低. 中 疎外群. 図 2「 高校生の気遣い」 における「疎外不安」 の群差. 図 3「 高校生の気遣 い」 にお け る「不調和不安」 の群差. 「高校生 の盛 り上げ」 における「不調和不安」群 の差 表 10 ペ アごとの比較 。 (I)不 調和群 (J)不 調和群 中低高低高中. 低. 平均値 の差 -0。. 標準誤差. 331. 0.158. 166 0。 158 0。 122 0。 166 0。 122. 0.051 0。. 382. -0.051 -0.382. 差 の 95%信 頼 区間 (a). -0。. 758. -0。. 0.037* 0.002**. -0.020. 378 642 0。 623 0。 276 0。. 0.020 0.142. 758. -0。. 0.002**. -0。. 0。. 642 276. 378 623. (a). 上限. 下限. 0.037* 0。. 0。. 0.331. 有意確率. 0。. -0。. 142. 推定周辺平均 に基づいた * 平均値 の差は .05水 準 で有意 です。 a 多重比較 の調整 :最 小有意差 (調 整無 しに等 しい) b 修正 グループ周辺推定平均値 (I) c 修正 グループ周辺推定平均値 (J) 表 11 ペ アごとの比較 ・「高校生 の群れ」 における「不調和不安」群 の差 (I)不 調和群 (J)不 調和群. 平均値 の差. 標準誤差. 中低高低高中. 同  中   低 昔. -0.324 -0.004 0。 0。. 324 320. 0.004 -0.320. 有意確率. 差 の 95%信 頼 区間 (a). 0。. 182. 0.077+. 0。. 193. 0。. 0。. 182 142. 0.026*. 0。. 193. 0。. 0。. 142. 0.026*. 0。. 984. 0.077+ 984. -0.683 -0.385 -0.035 0.039 377 -0。 601. (a). 上 限. 下限. 0.035. 0.377 0。 683 0。 601 0.385. -0。. -0.039. 推定周辺平均 に基づいた * 平均値 の差 は .05水 準 で有意 です。 a 多重比較 の調整 :最小有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グループ周辺推定平均値 (I) c 修正 グループ周辺推定平均値 (J). ). よ り友 人 に気 を遣 って い る とい え る 。. いて盛 り上げてい ない とい える。. ③高校生における対友人不安感情 と「盛 り上げ」の関. ④高校生 における対友人不安感情 と「群れ」 の関係 「高校 生の群れ」 について,「 才 巨否不安」 (3水 準 )×. 係 「高校 生の盛 り上げ」 につい て,「 キ 巨否不安」 (3水 準)×「疎外不安」 (3水 準 )×「不調和不安」 (3水 準 ). 「疎外不安」 (3水 準 )×「不調和不安」 (3水準 )の 3要 因共分散分析 を行 った結果 ,「 不調和不安」 の主効果. Hに. の 3要 因共分散分析 を行 った結果 ,「 不調和不安」 の. が有意 で あ った (F(2,211)=3.172,p<.05)。. 主効 果 が有意 であった (F(2,211)=5.596,p<.005)。. 共分散分析 の結果 を示 した。図 5は 各群 の平均値 を図. 表 10に 共分散分析 の結果 を示 した。図 4は 各群 の平. 示 した ものであ る。最小有意差 による多重比較 を行 っ. 均値 を図示 したものである。最小有意差 による多重比. た ところ,高 群 =低 群 <中 群 で あ った。「不調和不. 較 を行 った ところ,低 群 =高 群 <中 群 であった。「不. 安」 の高群や低群 は,中 群 よりも友人関係 において群. 調和不安」 の低群 や高群 は,中 群 よ りも友人関係 にお. れてい ない とい える。. 表.

(12) 甲南女子大学大学 院論 集 第 6号. 60. 人間科学研 究編 (2008年 3月. ). 375 350. 370 365. 推. 340. 推 360 疋. /1E. 周 355. 足. 330. 翠. 350. 平 均 320. 均 345 340 335. 310. 中 不調和群. 中 不 調和 群. 低. 図 4「 高校生の盛 り上げ」 における「不調和不安」の群差. 低. 図 5「 高校生の群れ」 における「不調和不安」の群差. 表 12 ペ アごとの比較 ・「高校生の浅い関わ り」 における「疎外不安」群 の差 (I)疎 外群. (J)疎 外群. 平均値 の差. 標準誤差. 中低高低高中. 昔同  中   低. 0.101. 0。. -0.288. 0。. -0。. 101. 0。. 106 142 106. -0.389 0。 288. 0.135. 389. 0.135. 0。. (a). (a). 下限. 上限. 0.044*. -0.108 -0.568. 0.310 -0.008. 0.341. -0。. 310. 0。. 108. 0.004** 0.044* 0.004**. -0。. 655. -0。. 123. 0.341. 0.142. 推定 周辺平均 に基 づ い た * 平均値 の差 は 。 05水 準 で 有意 です 。 a 多重比較 の調整 :最 小有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グル ー プ周辺推定平均値 (I) c 修正 グル ー プ周辺推定平均値 (J). 差 の 95%信 頼 区間. 有意確率. 0.008 0。. 0.568. 123. 0。. 655. ). 「高校生の浅い関わ り」 における「不調和不安」群の差 表 13 ペアごとの比較・ (I)不 調和群 (J)不 調和群. 低. 中低高低高中. 中. 平均値 の差. 標準誤差. -0.052 0.254 0.052. 306 -0。 254 0。. -0.306. 0。 0。 0。 0。 0。 0。. 144 152 144 110 152 110. 推定 周辺平均 に基 づ い た * 平均値 の差 は 。 05水 準 で 有意 です 。 a 多重比較 の調整 :最 小 有意差 (調 整無 しに等 しい b 修正 グルー プ周辺推 定平均値 (I) c 修正 グルー プ周辺推定平均値 (J). 240. 差 の 95%信 頼 区間. 有意確率. (a). (a). 下限. 上限. -0。 337 -0.046 -0.232. 0.553. 0.006**. 0.089. 0.523. 0.096+. -0.553 -0.523. 0.046 -0.089. 0.717. 0.096+ 0。. 717. 0.006**. 0.232 0。. 337. ). 230. ぽ030. 推 定 220 周 辺. 疋. 足. 220. 平 均 210. 考. 210. 200. 200. 高. 中 疎外群. 低. 図 6「 高校 生の浅 い 関 わ り」 にお け る「疎外不安」 の群差. 高. 中 不調和 群. 低. 図 7 「高校生 の 浅 い 関 わ り」にお け る「不調和不安」の群差.

(13) 松 田 常美 :青 年期 における理想の友人関係 と対友人不安感情 が現実 の友人関係 に及 ぼす影響. ⑤高校 生 にお ける対友人不安感情 と「浅 い関わ り」 の. されて い る。 この よ うに,友 人 との つ き合 い方 が 変化 して い くとい う こ とは友 人 に対 して感 じる不安 の 内容. 関係 「高校 生の浅 い関 わ り」 につい て,「 才 巨否不安」 (3. も変 わ ってい るので はない か と考 え られ る。落合 ・佐. 水準 )×「疎外不安」 (3水 準 )×「不調和不安」 (3水. 藤 (1996)の 友人関係 の発達 的変化 に当てはめてみ る. 準 )の 3要 因共分散分析 を行 った結果 ,「 疎外不安」. と,今 回調査 を行 った 中学生や高校 生 は,ま だ広 い グ. の主 効果 (F(2,211)=4.170,p<.05)と 「不調和不. ル ー プで つ き合 ってい る段 階 で あ る。 そ のため ,相 手. 安」 の主効果 (F(2,211)=4.000,p<.05)が 有意 で あ. か ら拒 否 され る こ とや ,仲 間 の和 を乱す こ とに対 す る. った。表 12013に 共分散分析 の結果 を示 した。図 6. 不安感情 が抽 出 された のではない か と考 え られ る。友. ・7は 各群 の平均値 を図示 した もので ある。最小有意. 人 を限定 して ,狭 くつ き合 うつ き合 い方 をす る よ うに. 差 による多重比較 を行 った ところ,「 疎外不安」 は中. なる大学生 を対 象 に調査 を行 う と,最 初 に想 定 して い. 群 =高 群 <低 群 ,「 不調和不安」 は低群 <高 群 =中 群. た ,相 手 を気遣 う こ とか ら起 こる不安感情 も見 出 され. であった。「疎外不安」 の低群 は,中 群や高群 よ り友. るか もしれ ない 。. 人 との 関係 を浅 い ものに とどめて い る とい える。 ま. 予備調査 ,本 調査 の 中学生 ,高 校 生 とそれぞれで似. た,「 不調和不安」 の高群 と中群 は,低 群 よ りも友人. た よ うな 3つ の 因子 が抽 出 されたが ,項 目の 内容 を見. との関係 を浅い ものにとどめているといえる。. てみ る と,必 ず しも全 く一緒 であ る とはい えない 。 も. ⑥ 中学生 における対友人不安感情 と友人関係 の関係. ともと因子 間 の相 関 が 高 い ためであ る と考 え られ る。. 「中学生 の気遣 い」,「 中学生 の深 い関 わ り」,「 中学. また ,中 学 生 と高校 生 の対友人不安感情 の項 目を見 る. 生の盛 り上げ」 について,「 不調和不安」 (3水 準 )×. と,中 学 生 で は 「拒否不安」 に `友 達 と一 緒 に盛 り上. 「疎外不安」 (3水準 )×「拒否不安」 (3水準 )の 3要 因. が ってい ない とか げ ぐちを言 われて しまう気が して こ. 共分散分析 を行 った結果 ,ど れ も有意な差 は見 られな. わ い 'や `で しゃば りす ぎる と友 だちの反感 をか う と. かった。. 思 う'の よ うな 「不調和不安」 と考 え られ る項 目が入 ってい た り,「 不調和不安」 に `遊 び に誘 う とき,断. 考. られ るか も しれ な い と気 にな る. 察. 9や. `連 絡 を取 る と. き,友 だ ちに うつ と う しい と思 われ ない か気 になる. 1. '. の よ うな「拒否不安」 と考 え られ る項 目が入 つてい る. 対友人不安感情 について. な ど,2つ の 因子 が 交 じ り合 ってい る よ うだが ,高 校. 本研究 での対友人不安感情 は,松 田 (2003)の 「拒 否 に対す る不安」 と「不調和 に対す る不安」 に「すべ. 生 で はその 2つ が上 手 く別 れて い る。 中学生 で は まだ. てを見 られることに対す る不安」 と「相手 を傷 つ けて. 漠然 と した友人 に対 す る不安 であ る ものが ,高 校 生 に. しまうことに対す る不安」 を加えた 4因 子 を想定 して. なる と `拒 否 された くない 'や `場 の雰 囲気 を壊 した. 作成 したが,因 子分析 の結果 は異な り,友 人に拒否 さ. くない 'な どとはっ き りとした 内容 の不安 が感 じられ. れる ことを恐れる「拒否不安」 とグループの和 を乱す. る よ うになって くるので はない か と推察 され る。堀 井. ことを恐れ る「不調和不安」 とグルー プか らはみ出 し. (2002)に よる と,対 人不安 意識 は全 般 的 に中学 生 か. て しまうことを恐れる「疎外不安」 とい う 3つ の因子. ら高校 生 にかけて上 昇 して い る よ うであ る。 また不安. が抽出された。 自分が本 目手 にどう思われるか とい うこ. の 内容 も,中 学 生 で は未分化 で あ った ものが ,高 校. とか ら起 こる不安 と,相 手 を気遣 うことか ら起 こる不. 大 学 と発 達 す る につ れ て 具体 的 な佃1面 に分 化 して い. 安 とがあるのではないか と考 えていたが,今 回の結果. く。対 人不安意識 と同様 に,友 人 に対 しての不安感情. では見出す ことがで きなか った。 落合 ・佐藤 (1996)は ,友 人関係 のあ り方 を発達的. も,中 学 生 で は まだ漠然 としか 意識 されて い ない もの が ,高 校 生 で ははっ き りと意識 され る よ うになって い. に調査 してい る。青年期 のは じめ,中 学生では,「 浅. るので はない か と考 え られ る。. ,. く広 く関わる」 つ き合 い方が多 く見 られるが,こ れは. また ,性 別 の差 につい て有意 な差 が見 られたのは. 年齢 が増す につ れて少 な くなってい く。反対 に,「 深. 高校 にお け る「不調和不安」 だ け であ った。 これ は松. く狭 く関わる」 つ き合 い方が年齢 を増す につれて多 く. 田 (2003)の 中学生 にお け る結果 とは反対 で ,女 子 よ. なってい き,大 学生で多 く見 られる。そ して,こ のよ. りも男子 の ほ うが 高 か った。 中学生 か ら高校 生 にか け. うにつ きあい方が転換 してい く途中,高 校 生の頃に 「深 く広 く関 わる」 つ き合 い方が多 くなることを見 出. て様 々 な変化 が起 こる 中 で ,友 人 関係 の 理 想 も変 わ. ,. ,. り,さ らに友人 に対 す る不安感情 も変化 したので はな.

(14) 甲南女子 大学大学 院論 集 第 6号. 人間科学研究編 (2008年 3月. ). いだろ うか と考 えられる。中学生か ら高校生だけでは. 述 べ たが ,落 合 ・佐藤 (1996)の 友人関係 の発達 的変. な く,さ らに大学生へ と成長す る中で も大 きな変化 の. 化 に当 てはめてみ る と,高 校 生 は友 人関係 の あ り方が. 波がある。その時にも,友 人関係 に関する理想や友人. 変容す る真 っ只 中 の 時期 で あ る。 そ のため ,理 想 の友. に対す る不安感情 の変化があるのではないだろうか。. 人関係 も大 きな 3つ の枠 で は捉 え きらず に,よ り細分. 大学生 の持 つ友人 に対す る不安感情 について も検討 を. 化 され たので は な い か と考 え られ る。 高 校 生 にお い. す る必要があると考 えられる。. て,友 人 と深 くつ き合 いたい とい う「深 い関わ り」 と. しか し,仮 説 の ように学校や性別 によるはっきりと. 友人 とあま り深 くつ き合 いた くない とい う「浅 い関わ. した違 いは見出せなかった。世代間や性別 による特徴. り」 が同 じ因子 の両極 にあるのではな く,全 く別 の も. だけではな く,個 人内の特徴 も大 きいのではないだろ. の として抽出されてい る。高校生は友人関係 のあ り方. うか と考 えられる。発達的な 1つ の変化があるとい う. か らして も不安定な時期である し,発 達的 にもとて も. ものではな く,特 性的な不安 の感 じやす さなどもある. 多感 な時期である。友人 と深 く関わ りたい とい う思 い. のではないだろ うか。そのことを検討す るためにも. や,で もあまり関わ りす ぎた くない とい うような複雑. 中学生 ・高校生 の対友人不安感情 の特徴 の違 いだけで. な心 情 が 表 現 され て い る の か も しれ な い 。 岡 田. な く量的変化についてや,調 査対象 を大学生 にまで広. (2002)に よる と,現 代 青年 の 友 人 関係 の特徴 と し. げた り,対 人不安傾向 とも関連 させ るなど,さ らに調. て,自 分 の内面 を開示す るような関わ り方 を回避 し. 査 を進めてい く必要があ ると思われる。. 表面的 な楽 しさの中で群れる一方 で,互 い を傷 つ けな. ,. ,. い ように,互 いの内面 に踏み込 まない ように気 を遣 い. 2. なが ら関わることが指摘 されてお り,こ れが「ふれ合. 友人関係 について 今回使用 した友人関係尺度 は友人 と深 くつ き合 う関. い恐怖」 の特徴 と共通 してい るといってい る。高校生. 係 である「深 い関わ り」 と友人に対 して気 を遣 って し. の理想 の友人関係 の 中の「群 れ」 と「浅 い 関 わ り」. まう「気遣 い」 と大勢 で一緒 に行動す るこ とを好 む. は,特 に男子 に高 かった。彼 らはこのような指摘 の青. 「群れ」 の 3因 子 を想 定 して作成 されてい るものであ. 年 の予備軍 であるとい えるのではないだろ うか。そ う. る。主に大学生 を対象 として,現 実 の友人関係 を調査. であれば,「 ふれ合 い恐怖的心性」 の性差 は男子 のほ. するために使用 されているが,松 田 (2003)の 調査 に. うが高 いことなどが予想 される。 しか し,今 回は高校. よ り,中 学 生 を対象 として も,「 群 れ」 の因子が 「群. 生の被検者 の大半が 1年 生である。そのため,高 校生. れ」 と「盛 り上げ」 の 2つ に分 かれたが,そ の他 は似 た よ うな因子 が抽 出 される ことが示 されて い る。今. 全般 について明 らかになったわけではない。理想 の友. 回,そ の質問紙 を使 って理想 と現実 ,両 方の友人関係. す ることや,質 問紙 ではな くイ ンタビュー に してみる. を調査 したが,因 子分析 の結果 を比較すると, どちら. こと,小 学生 にも調査可能かなど,さ らなる検討が必. も同 じような因子 が抽出 されてい るとい える。高校生. 要 で あ る と思 われ る。. では,「 深 い関わ り」 と「気遣 い」 の因子 において. 人関係 について も,他 の学年 に関 してもさらに調査 を. ,. 理想で は削除 した項 目が い くつかあるが,内 容 を見る と同 じものを指 してい ると考 えられる。中学生で も ,. 3. 対友人不安感情 と友人関係 との関係 対友 人不安感情 と友人関係 との 関係 は,対 友人不安. 「気遣 い」 の因子 におい て,理 想 では削除 した項 目が. 感情 が 高 い者 ほ ど深 く関 わ るつ き合 い方 を しに くくな. 1つ だけあるが,こ ちらも内容 を見 ると同 じもの を指. った り,友 人 に対 す る気遣 い や群 れ るつ き合 い方 をす. して い る と考 え られる。 また,中 学 生 ,高 校 生共 に. る と考 えて い た。 しか し,「 疎外 不安」 や 「不調和 不. 「深 い関 わ り」 が理想で も現実で も男子 よ り女子 のほ. 安」 な どグル ー プ内での 自分 に関す る不安感情 はそ う. うが高 く,高 校生では「浅 い関わ り」 が理想 と現実 ど. で はない示 された。対友人不安感情 が 高 い と,深 く関. ちらも女子 より男子 のほ うが高か った。 このように. わった り友人 を楽 しませ る とい った グル ー プでの友 人. 中学生 で も高校生で も理想 の友人関係 と現実 の友人関 係 は類似 してい る。友人 とどのようにつ き合いたいか. との 関 わ りを築 きに くくなる とい うだけ で な く,反 対 に低 い とい う こ とと友 人 との 関 わ りを避 け る こ とに も. とい う理想 が,実 際 に友人 とどのような関係 を築 くか. 関連 が 見 られた。. ,. とい う現実 に影響 を与 えていることが考 えられる。. 「疎外 不安」 の 中群 に比 べ て ,高 群 や低群 は あ ま り. しか し,中 学生 と高校生の間で比較す ると,高 校生. 深 く関 わるつ き合 い方 を して い ない。 また「不調和不. のほ うが より細分化 された内容が抽出された。先 にも. 安」 の 中群 に比 べ て ,高 群 や低群 は友 人たちを盛 り上.

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