第1学年2組
国語科学習指導案
1 単元名 4 古典との出会い ( 教材名 蓬莱の玉の枝-「竹取物語」から- ) 2 指導観 (1)教材から 生徒は、小学校5・6年で易しい文語調の文章について学習している。しかし、本格的な古典学習 はこの単元が初めてであり、本単元は古典入門といえる。その中で、本単元で取り上げられている「蓬 莱の玉の枝」は「かぐや姫」として絵本にもあり、生徒たちもよく知っているので、古典入門として は非常に親しみやすいものである。 本教材は、「竹取物語」から、翁が竹の中からかぐや姫を得る物語の冒頭部分と、貴公子の一人く らもちの皇子の冒険談、そして、かぐや姫昇天後の帝の行動を描いた物語の最後の場面を載せている。 「かぐや姫」の話として断片的に知っていた生徒たちも、全体像をつかむことができるであろう。 「竹取物語」はさまざまな登場人物を通して、美しいものへの憧れや未知の世界への好奇心、人間 の持つ欲望や当時の人々のものの見方や考え方が伝わってくる作品であり、登場人物の喜びや悲しみ などの心情にふれさせることによって、古典に対する興味と親しみを持たせることができる教材であ る。 教材中、原文には三箇所で接することになるが、原文の訳が上下段に分けた対訳形式で載せられて おり、照らし合わせながら読むことによって原文の内容を容易にとらえることができる。 新学習指導要領には、「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」として「文語の決まりや訓 読の仕方を知り、古文や漢文を音読して、古典特有のリズムを味わいながら古典の世界に触れること」 とある。さらに、解説には「『古典特有のリズムを味わう』ためには、古典の文章を繰り返し音読し て、その独特のリズムに気づかせることが重要である。古文や漢文は、音読によってそのリズムに気 付くことが多い。生徒自らが特有のリズムに気づくことを重視し、五音、七音の繰り返しなどの特徴 について理解を深めるようにする。」とある。つまり、古典に親しむという学習の中では、繰り返し 音読するということが非常に重要である。 本単元では、音読によって文語のリズムに慣れさせ、表現のしかたや古典に関心を持たせることが 最大のねらいである。音読を中心とした学習活動を行うことにより、古典としての古文や漢文を理解 する基礎を養い、古典に親しむ態度を育てたい。 【人間関係づくりの視点】 現代にすむ自分たちとは、かけ離れたものであると思っていた人々の物語を読み、理解する ことによって、自分とは違う時代背景の人々の生活や考え方を理解させたい。 (2)生徒の実態から 本学級(男子15名・女子14名)は、男女とも非常に明るく素直である。また授業態度も良好 であり、ノートをきちんととることができる。しかし、発問に対して積極的に答えようという態度が 見られる生徒は数名であり、全体的には、自分の意見を持ち、クラスの中で声に出して発表すること に対しては消極的である。 また、4月当初に行った国語に関するアンケートでは、「国語が苦手だ。」という生徒が4割、ま た「国語が嫌いだ。」という生徒が6割にものぼった。そのような状況の中で、現在の日常生活でほ とんど使われることのない古典に対してさらに苦手意識を持つものと予想される。 実際に、事前に行った古典学習に関する実態調査では、8割の生徒が古典に対して「難しそう」と いう気持ちを持っていることがわかった。 繰り返し音読をすることで、日本古来の言葉のリズムに触れ、古典の楽しみを見いだせるような活 動を行いたい。【人間関係づくりの視点】 発表を行わせることによって、自分自身の意見をもたせ、自分の意見を他の生徒に伝える 練習をさせたい。また、他の生徒の意見を聞き、自分の考え方を広げさせたい。 (3)指導方法から 指導にあたっては、まず音読を繰り返し行いたい。全体での音読はもちろん、個人での練習やペア での練習など、さまざまな形態で音読を繰り返すことによって、歴史的仮名遣いや古文独特の言い回 しなどに慣れさせ、古文は現代文とそれほど大きく異なったものではなく、慣れれば自分も読めるよ うになることを実感させたい。そして、自信を持って読むことができるまで十分練習をさせ、古文特 有のリズムを体感させたい。次に、表現されている当時の人々の心情を読み取り、現代の自分たちに も通じる姿について考えさせたい。さらに、他の古典作品の音読に取り組むことなどによって、古典 の世界をさらに広げようとする態度を養いたい。 【人間関係づくりの視点】 音読の練習をする過程には、全体で声を出し、自分の間違いに気づき、リズムを身につけ、 周囲の声を聞きながら合わせて読むことが必要とされる。自分だけのペースや音量で勝手に 読むのではなく、どうしたらみんなと声を合わせることができるのか考えながら楽しく読ませ たい。 3 単元の目標 (1)「竹取物語」のおもしろさを味わわせ、古典文学に対する興味や関心をもたせる。 (国語への関心・意欲・態度) (2)「竹取物語」を読んで気づいたことや感想を発表することができる。 (話す・聞く能力) (3)「竹取物語」を読んで気づいたことや感想を書くことができる。(書く能力) (4)「竹取物語」のあらすじ、展開を理解することができる。(読む能力) (5)歴的仮名遣いや古典特有の言葉遣いを理解することができる。 (言語についての知識・理解・技能) 4 単元の評価規準 ア 国語への関心・ イ 話す・聞く能力 ウ 書く能力 エ 読む能力 オ 言 語 に つ い て の 意欲・態度 知識・理解・技能 ①古典作品に興味 ①自分の意見や感 ①自分なりの意 ①歴史的仮名遣い ①歴史的仮名遣 関心を持ち、す 想を発表するこ 見や感想を書 に注意して音読 いを理解でき すんで学習しよ とができる。 くことができ できる。 る。 うとしている。 る。 ②あらすじをつか ②古典特有の言 ②古典特有のリズ み、当時の人々 葉遣いを理解 ムや語感に関心 の見方や考え方 できる。 を持ち、音読に について理解で 取り組もうとし きる。 ている。
5 単元指導計画 ※4古典との出会い(10時間)のうち、「竹取物語」の(5時間)に限定する。 時 学習活動 学習内容 評価規準 1 ○「古典」と「竹取物語」について知る。 ○「古典」と「竹取物語」につ ア① いて知り、現代とのつながり オ① を理解する。 ② ○歴史的仮名遣いと古典特有の 言葉遣いを、理解できる。 2 ○冒頭文を繰り返し音読する。 ○繰り返し音読の練習をするこ ア② (本時) ○冒頭文について気づいたことを書き、 とによって、声に出して読め イ① 発表する。 るようになる。 エ① 3 ○五人の求婚者の話について知る。 ○現代語訳をもとに内容を理解 エ② する。 ○五人の登場人物と、それぞれ の話の面白さについて知る。 4 ○「蓬莱の玉の枝」を繰り返し音読する。 ○繰り返し音読の練習をするこ ア② ○「蓬莱の玉の枝」の内容を理解する。 とによって、声に出して読め エ① るようになる。 ② ○現代語訳をもとに内容を理解 する。 5 ○「蓬莱の玉の枝」のその後について知る。 ○現代語訳をもとに内容を ウ① ○「不死の薬」の内容を理解する。 理解する。 イ① ○作品全体の感想を書く。 ○「竹取物語」の概要をまとめ エ② 自分の感想を書く。 6 本時 平成21年11月13日(金曜日)第5校時 1年2組教室 (1)本時のねらい 『竹取物語』冒頭文を繰り返し練習し、音読ができるようになる。 【人間関係づくりの視点】 イ(ウ)集団や社会の一員として活動する力【参加意識】 みんなと声を合わせて音読をする。 (2)準備 教科書・ノート・漢字スキル(資料集・ファイル)
7 本時の展開 学習活動と内容 指導と援助 評価の 形態 配時 観点 0. 基礎・基本 ・できた生徒から、静かに整列して 個人 4 分 ・漢字スキルを書く。 前で点検を受ける。 一斉 ・「いろは歌」の暗唱練習をする。 ・漢字スキルの点検が終わった生徒 個人 3 分 から、練習させる。 一斉 1. 導入 めあて 「『竹取物語』冒頭文を、すらすら読めるようになろう。 10 【人間関係づくりの視点】・他の生徒の声にそろえて音読させることによって 分 周囲とのバランスを意識させたい。 ・教師の範読を聞く。 ・現代語よりも、ゆっくり範読する。 一斉 ・範読を聞いた中で、気づいたことを 書く。 個人 ・発表をする。 ・書けた生徒は、全員起立をする。 イ① 一斉 ・順番に発表をし、同じ内容の生徒 は着席させる。 ・書けなかった生徒には、板書を視 写させる。 2. 展開 ・冒頭文を、視写する。 ・ノートの使い方(行間のあけ方・ 個人 行がえ・文字の大きさ)について 説明をする。 ・歴史的仮名遣いに印をつけ、現代 ・本文と同じ色で書き込むと理解し 一斉 仮名遣いを書き込む。 づらくなるので、違う色を用いる ように指示する。 ・冒頭文を、教師の後について全員 一斉 で音読する。 28 ア② 分 ・個人で練習をする。 個人 ・ペアになって練習をする。 ペア ・冒頭文を、全員で音読する。 一斉 ・本文中の古語と現代語で異なって ・現代語訳の確認をする。 いるところに注目させる。 ・教師が原文を読み、生徒に対応す ・現代語訳を音読する。 る現代語訳を読ませる。 一斉 ・冒頭文を、全員で音読する。 一斉 ・自己評価をする。 ・次時は、暗唱に挑戦することを伝 個人 5分 える。