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特・小「『サッカーすごろく』をしよう」

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Academic year: 2021

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特別支援学級 自立活動学習指導案

1 題材名 「サッカーすごろく」をしよう

2 指導観

○ 本学級に在籍するA児は、日常生活の様々な事象を適切に解釈することができており、休み時間

にサッカーや室内ゲームなどをして、友達と楽しく学校生活を送ることができている。しかし、相

手にネガティブなイメージをもっている場合には、ネガティブに偏った解釈をしてしまい、その結

果、感情が高まり、自分でも良くないと思っている言動をとってしまうことがある。感情が高まっ

たA児に対して、関わる教師が別の解釈の可能性を指摘しても、A児は自分の解釈を変えることが

難しく、感情が下がらずに苦しい思いをしている。そこで、自立活動の6区分から課題を見いだ

し、課題を整理したところ、ネガティブに偏った解釈をして、感情が高まったときに、感情を調整

し、事象を再解釈することができることが、現在取り組むべきA児の中心課題であると考えた。

○ 本題材「サッカーすごろく」を通して、A児が感情を調整し、事象を再解釈することができる姿

を目指す。これは、自立活動の内容の「3 人間関係の形成」の「(2)他者の意図や感情の理解に

関すること。」「(3)自己の理解と行動の調整に関すること。」と「4 環境の把握」の「(2)感覚や

認知の特性についての理解と対応に関すること。」を関連付けて指導するものである。「サッカーす

ごろく」は、サッカーのゴール、ディフェンダーなどをモチーフにしたすごろくである。すごろく

をした経験があり、サッカーが大好きなA児にとっては、主体的に取り組みやすい題材であると考

える。また、ネガティブに偏った解釈をしそうな事象について考える課題などを、学習内容に合わ

せてマスの課題として設定することで、本時のねらいを焦点化して指導をすることができる。さら

に、「サッカーすごろく」を対戦形式で行うことで、すごろくをしている途中に、実際に感情を調

整し、事象を再解釈する状況を作ることができ、指導内容に適した題材であると考える。

本単元の指導に当たっては、A児が活動途中に、感情を調整し、事象を再解釈することができる

ように、「つくる」「できる」の二つの段階を設定し、「きりかえアプリ」「きりかえシート」「ポジ

ティブリスト」

「かもシート」という四つの切替えツールを使って指導を行う。

「つくる」段階では、①感情を調整すること、②事象を再解釈することを分けて指導する。

①については、各授業の導入に帯で、タブレット端末を用いた「きりかえアプリ」に取り組む時

間を設定する。A児が各ステージの規則性を見付けて、それを基に隠れた記号を予想して当てる問

題を解き、待つ、視線を移す、単純作業をするなどの感情を調整するために必要な力を高めていく

ようにする。視線を移して、単純作業をすることができるようにする際には、スクラッチシールを

削ると、文字などが表示される教材である「きりかえシート」を使う。第7時で教師との対戦形式

ですごろくをする際に教師が点数をリードする場面を作り、A児の感情が高まる場面を設定し、

「きりかえシート」を使って感情を調整させるようにする。

②については、「サッカーすごろく」で、必ず止まるマスを仕組み、そのマスの課題を学習のね

らいに合わせて設定する。第1時においては、A児が相手に関するポジティブなイメージを思い浮

かべる課題を設定する。ここで、ポジティブなイメージを想起しやすい写真を整理してとじた「ポ

ジティブリスト」を用いる。「ポジティブリスト」の写真内の注目点を自分から相手に変え、相手

の言動に着目させて、言動の理由を推論させることで、相手に関するポジティブなイメージを思い

浮かべることができるようにする。第2~6時は、マスに、相手の言動を推論する課題を設定す

る。取り扱う事象は、提示したときのA児の反応を考え、相手と言動、それらの提示順を決めるよ

うにする。A児が推論した内容は「もしかして‥‥かもしれない」という言葉が表示された「かも

シート」に書いていく。一つの事象について複数枚書くように促したり、書いたものを比較して推

論の仕方の違いに気付かせたりするようにする。また、「かもシート」を基に、言葉掛けをした

り、シールを貼ったりして肯定的評価をすることで、事象を再解釈する意欲をもたせる。

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「できる」段階では、「つくる」段階で得た、①②の力をつなぎ、感情を調整した上で事象を再

解釈することができるようにする。対戦形式の「サッカーすごろく」をする際に、マスの課題とし

て、A児の感情が高まり、ネガティブに偏った解釈をする事象について考える課題を設定する。ま

た、「かもシート」に思考を切り替えることができるような仕組みをもたせ、A児が自分でそれを

使って考えることで、事象を再解釈することができるようにする。

3 目標(目指す子ども像)

○ 自ら切替えツールを使って、感情を調整し、事象を再解釈することができる。

4 題材指導計画(総時間8時間)

段階 時 学習活動 目指すA児の姿と主な手立て つ く る 1 ○「きりかえアプリ」(ステージ 1)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、他者の良い面を考えて書 く。 ○短絡的に行動する前に待つことができるように、問題を解くために必 要な情報が時間をかけて画面内に表示されるように設定しておく。 ○相手のポジティブなイメージを思い浮かべることができるように、 「ポジティブリスト」の写真内の注目点を自分から相手に変え、相手 の言動に着目させて、言動の理由を推論させる。 2 ○「きりかえアプリ」(ステージ 2)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、関係の良いB児がとった 言動の理由を想像して話す。 ○一旦別の物に視線を移すことができるように、画面外にあるカードに 表示されているヒントを参照する必要のある問題を設定しておく。 ○相手の言動の理由を複数考えることができるように、同じ事象につい て「かもシート」を書かせた後に、情報を追加して再度考えさせる。 3 ○「きりかえアプリ」(ステージ 3)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、B児以外の人物がとった 言動の理由を想像して話す。 ○一旦別の物に視線を移して、単純作業をして別のことを考えることが できるように、画面外にある「きりかえシート」のスクラッチシール を削るとヒントが得られる設定にしておく。 ○B児のように関係の良い相手ではなくても、相手の立場で相手の言動 の理由を考えることができるように、「かもシート」を書く前に、「ポ ジティブリスト」を使って、相手のポジティブなイメージを想起させ ておく。 4 ○「きりかえアプリ」(ステージ 4)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、関係が良いC児がとった 言動の理由を想像して話す。 ○一旦別の物に視線を移して、単純作業をして別のことを考えることが できるように、画面外にある「きりかえシート」のスクラッチシール を削るとヒントが得られる設定にしておく。 ○ネガティブに偏った解釈をしてしまいそうな言動であっても、相手の 立場で言動の理由を推論することができるように、事前にポジティブ に解釈しそうな言動を、マスの課題に設定しておく。 5 ○「きりかえアプリ」(ステージ 5)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、ネガティブなイメージを もつ相手がとった言動の理由 を想像して話す。 ○一旦別の物に視線を移して、単純作業をして別のことを考えることが できるように、画面外にある「きりかえシート」のスクラッチシール を削るとヒントが得られる設定にしておく。 ○相手によって、ネガティブに偏った解釈してしまいそうな事象であっ ても、相手の立場で言動の理由をに推論することができるように、 「かもシート」を書く前に、「ポジティブリスト」を使って、相手の ポジティブなイメージを想起させておく。 6 ( 本 時 ) ○「きりかえアプリ」(ステージ 6)のゲームをする。 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、ネガティブなイメージを もつ相手がとった言動の理由 を想像して話す。 ○視線を移して、単純作業をすることで、別のことを考えることができ るように、画面内に示された心の温度計の目盛りがある基準を超えた ときに、「きりかえシート」に視線を移して単純作業をすることが必 要となる設定にしておく。 ○相手によってネガティブに偏った解釈してしまいそうな事象であって も、相手の立場で言動の理由をポジティブに推論することができるよ うに、「かもシート」を書く前に、「ポジティブリスト」を使って、相 手のポジティブなイメージを想起させておく。 7 ○「きりかえアプリ」(ステージ 7)のゲームをする。 ○ 教 師 と の 「 サ ッ カ ー す ご ろ く」対戦中に、感情を下げる ために、別の物体に視線を移 して単純作業を行う。 ○定着を図るために、これまでの課題の復習をする。 ○活動途中に、感情を調整することができるように、別の物体に視線を 移して単純作業をすることができるような「きりかえ部屋」を設置 し、その部屋の中で「きりかえシート」を使うことができるようにし ておく。 で き る 8 ○ 「 サ ッ カ ー す ご ろ く 」 の 中 で、感情を下げるために、別 の物体に視線を移して単純作 業をする。また、感情を高め てしまいそうな事象を再解釈 したことを話したり書いたり する。 ○自ら切替えツールを使って、感情を調整し、事象を再解釈することが できるように、対戦形式で「サッカーすごろく」をする中で、感情が 高まるような場面を設定し、「きりかえシート」を使って感情を調整 する必要がある場面を作る。また、思考を切り替えることができるよ うな仕組みをもたせた「かもシート」を用いて考えさせることで、事 象を再解釈することができるようにする。

(3)

3

5 本 時

(1) 日時・場所 令和○年○月○日(○曜日)○校時 ・○○教室

(2) 主眼

○ 「きりかえアプリ」の画面内の心の温度計の目盛りがある基準を超えたときに「きりかえシー

ト」に視線を移して、単純作業をすることで、別のことに思考を切り替えることができる。

○ 「サッカーすごろく」の中で、ネガティブに偏った解釈をしてしまう事象について、相手の立

場で言動の理由をポジティブに推論することができる。

(3) 教材・教具

タブレット端末を用いた「きりかえアプリ」、

「きりかえシート」

、「サッカーすごろく」ボード、

「サッカーすごろく」サイコロ、「ポジティブリスト」、

「かもシート」

、プラスシール

(4) 学習過程

段階 配時 主な学習活動・内容 指導上の留意点 評価【対象】 導 入 10 分 1 「きりかえアプリ」のゲーム をする。 ・心の温度計を目安にして、別の 物に視線を移して単純作業をし て、別の思考に切り替えること 2 活動の確認をし、本時学習の めあてを考え、発表する。 ・ネガティブに偏った解釈をしそ うな事象について、相手の言動 の理由を想像して話すという本 時の学習活動を理解し、意欲を もつこと ○画面内の心の温度計の目盛りがある基準を超 えたときに、「きりかえシート」に視線を移 して、スクラッチシールを削るという単純作 業をすることが必要となる設定にしておく。 ○怒って行動することを減らすためには、相手 の立場でなぜそうしたのかを想像すると良い と気付くことができたことを、前時のA児や 板書の写真を使って想起させる。 ○「サッカーすごろく」のマスの課題の一例を 示し、本時の学習活動の見通しをもたせる。 ○別の物に視線を移し て単純作業をするこ とで、別のことに思 考に切り替えること ができる。 【視線・行動】 ○本時の学習活動のめ あてを考えて言うこ とができる。 【発言】 展 開 27 分 3 「サッカーすごろく」をす る。 (1) 課題①の事象について、相手 の言動の理由を想像して話す。 ・D児が関わった、ネガティブに 偏った解釈をしてしまいそうな 事象について、相手の立場で言 動の理由を推論すること (2) 課題②の事象について、相手 の言動の理由を想像して話す。 ・D児が関わった事象について、 ネガティブに偏った解釈した内 容を文章で表現した後に、相手 の立場で言動の理由をポジティ ブに推論すること ○「サッカーすごろく」のマスの課題を、相手 の言動の理由を想像するものに設定してお く。その際、A児にとって、ネガティブなイ メージをもった相手が関わった、ネガティブ に偏った解釈をしてしまいそうな事象を取り 上げるようにする。 ○「ポジティブリスト」を使って、写真内のD 児の言動に着目させることで、A児がもつネ ガティブなイメージとは異なる、D児に関す るポジティブなイメージを思い浮かべること ができるようにする。 ○ネガティブに偏った解釈の例を「~のに」を 使った文章で表記し、自分の立場で考えてし まっていることに気付かせる。また、表記し た文章の「~のに」の部分を「~けど」に切 り替えて読ませることで、「~けど」を使っ て考えると、相手の立場で考えることができ ることに気付かせる。 ○解釈を「~のに」を使った文章で表現させた 後に、「~のに」の部分を「~けど」に切り 替えることで、相手の立場で考えさせる。 ○相手の言動の理由をポジティブに推論するこ とができていない場合には、具体例から、ポ ジティブに推論できているものを選び出させ るようにする。 ○「~のに」と考え、 ネガティブに偏った 解釈していた際に、 「~のに」を「~け ど」と切り替えると 相手の立場で考える ことができることに 気付くことができ る。 【発言】 ○ネガティブに偏った 解釈をした事象につ いて、相手の立場で 言動の理由を、ポジ ティブに推論するこ とができる。 【発言・「かもシー ト」の記述】 イライラしてしまいそうな出来事について、 相手がなぜそうしたのかをそうぞうして話そう。

(4)

4 (3) 課題③の事象について、相手 の言動の理由を想像して話す。 ・E児が関わった事象について、 ネガティブに偏った解釈した内 容を文章で表現した後に、相手 の立場で言動の理由をポジティ ブに推論すること ○解釈をする前に、課題①②において、相手の 立場で言動の理由をポジティブに推論するこ とができていた「かもシート」に、プラスの マークが示してあるシールを貼り、肯定的評 価をすることで、課題③においても同様の推 論ができるようにする。 ○ネガティブに偏った 解釈をした事象につ いて、相手の立場で 言動の理由を、ポジ ティブに推論するこ とができる。 【発言・「かもシー ト」の記述】 終 末 8 分 4 活動を振り返り、まとめをす る。 ・相手の立場で言動の理由をポジ ティブに推論するよさについて 考えること ○相手の立場で言動の理由をポジティブに推論 することができたものとそうでないものを比 較して、そのときの気持ちの違いを考えさせ る。 ○事象について、ネガ ティブに偏った解釈 をしてしまったとき に、相手の立場で言 動の理由をポジティ ブに推論しようとし ている。 【発言】

6 板書計画

7 場の設定

黒板

A児机

A児

教師

教師用机

サイコロ

ゾーン

・導入時と終末時

・展開時

(かもシートの記入)

「サッカーすごろく」をしよう

学習の流れ 1 「きりかえアプリ」の ゲームをする 2 活動をかくにんして、 めあてを決める。 3 「サッカーすごろく」 をする。 4 ふりかえりをする。 めあて イライラしてしまいそうな出来事について、相手がなぜそうしたのかをそうぞうして話そう。 相手について「いつもそうなのだろうか」と考え、なぜそう したのかをプラスに考えてみることが大切である。 A児机 相手について「いつもそうなのだろうか」と考え、なぜそうしたのかをプラ スに考えてみることが大切である。 ※課題①の 事象 A児の発言内 容を記述した かもシート ※課題②の 事象 ※課題③の 事象

参照

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