談話中の中国語唇歯摩擦音の特徴について
著者
緒方 哲也
雑誌名
東北大學中國語學文學論集
号
25
ページ
28-48
発行年
2020-12-30
URL
http://hdl.handle.net/10097/00130530
28 東北大學中國語學文學論集 第 25 号 (2020 年 12 月 30 日)
談話中の中国語唇歯摩擦音の特徴について
緒方 哲也 はじめに 筆者は、さきに「日本人学習者を対象とした中国語の唇歯摩擦音の発音指導法について」 と題する論考を著わし(以降、緒方2020 と略称する)、その中で中国語子音の唇歯摩擦音 /f/の音声の知覚と指導法について考察を行った1。考察の際に使用した音声資料は単音のも ので、談話音声資料は含まれていなかった。そのため、前稿中に引用した平井 2012 にあ る「中国語の現実の発話行為においては/f/のほとんどが[ɸ] である」とする説については、 単音については成立しないと主張できるものの、対象とする音声が談話音声であるならば、 談話資料を検討した上でなければ言及できない、として態度を保留せざるを得なかった2。 今回、中国語のインフォーマント(音声提供者)の協力を得て談話音声資料を入手できた ため、あらためて談話中の唇歯摩擦音の問題を取り上げたいと思う。以降の論述に関わる ので、ここで緒方2020 の概要を述べておきたい。 緒方 2020 は、唇歯摩擦音子音の知覚を論じた部分と指導法を論じた部分という二つの 部分から構成されるため、以下それぞれについて述べていきたい。 まずは唇歯摩擦音の知覚に関する部分から述べる。唇歯摩擦音子音の音節は、細かく分 けると子音の入りわたり気音部(音声が始まる際の所謂有気音の部分)と子音の出わたり 部(子音の終わりから母音の始まりの部分)とに分けられる。緒方 2020 では、この唇歯 摩擦音子音の音節の二つの部位を用いた音声実験の他に、映像を使った音声実験も行った。 映像を使った実験の内容は、唇歯摩擦音と両唇摩擦音の調音動作を行う映像を撮影した上 で、互いの音声を交換して調音部位の箇所にはめ込んだ映像を被験者に観察させるという、 1 城生 1988:10 に「[ ]は音声記号,/ /は音韻記号を示す」とするように個別の音声については[ ]を用い、言語 或いは方言の音韻体系中の音を表記する場合には/ /によって示す。 2 [ɸ]は、両唇摩擦音を示す音声記号で、日本語では「ファ・フェ・フォ」等に現れる上唇と下唇とで調音する子 音である。29 いわゆるマガーク効果を応用したものである3。これらの音声及び映像を使った二種の音声 材料を用いて様々な実験を行った結果、知覚に与える影響の強弱について分かったのは、 次の通りである。 ・音声だけの場合、子音の入りわたり気音は、子音の出わたり部より強く知覚に影響を 与える。 ・発話者が上歯で下唇に触れるという調音動作の映像がある場合、その視覚的効果の影 響は音声のみの場合よりも強く知覚に影響を与える。 一方、唇歯摩擦音の指導法に関しては、知覚に関する実験結果を受けて、次の二点を学 習者に理解させることが有用であると指摘した。 ・上歯が下唇に触れるという所作は、入りわたり部の気音を発生させるという意味でも 重要である。 ・上記の調音のための所作は、唇歯摩擦音の視覚的情報を対話者に与えるという面にお いて、より重要である。 以上、前稿緒方2020 を踏まえて、今回の考察内容に移りたい。 1.本稿で使用した談話資料 本稿で使用した資料は、北京・哈爾浜・瀋陽出身のインフォーマントに「幼少の頃の食 べ物の話(原文-「請説小時候的食物的故事」)」という題で5 分程度自由に話すよう依頼 したものを談話資料として使用した4。その中から唇歯摩擦音を抜き出し、どのような特徴 があるのかについて調査した。 今回協力を願ったインフォーマントは以下の通りである: (1)黒竜江省・哈爾浜出身 48 歳女性(以降、インフォーマント A と略称する) (2)黒竜江省・斉斉哈爾出身 37 歳女性(以降、インフォーマント B と略称する) (3)遼寧省・瀋陽出身 45 歳女性(以降、インフォーマント C と略称する) (4)黒竜江省・哈爾浜出身 39 歳男性(以降、インフォーマント D と略称する) 3 「マガーク効果」とは、「音声産出に関わる視覚的な情報と聴覚の情報を,聴取者が統合する現象のことである (ジャック・ライアルズ 2003:55)」とされる。簡単に言えば、映像によって得られる視覚情報と音声情報の不 一致が音声聞き取りにもたらす影響を見た研究である、といえる。 4 この談話の録音が唇歯摩擦音の資料となることは明かしていない。
30 (5)北京出身 28 歳女性(以降、インフォーマント E と略称する)5 今回は、特に北京以北のインフォーマントに協力を依頼した。理由としては、北京以北 の北方方言においては、言語体系中に唇歯摩擦音があることが広く認められており、談話 中の唇歯音が現れる位置に両唇摩擦音が出現したとしたら、その出現の様相によっては、 平井2012 が指摘するような現象が生じていると認められるからである6。 2.調査分析方法 今回の調査に際しては、自然な談話の中で唇歯摩擦音が発せられることが望ましいと考 えたため、発話者に対して談話の内容についての指示は特に出さなかった。そのため、イ ンフォーマントによっては、談話中に発せられた唇歯摩擦音の音声の数が極端に少なかっ たり、同じ単語の発音を何度も発したりする等、偏りが見られた。筆者としては、そうし たことも含めて、自然な談話データを得られたと考えている。 以下、談話データ中から、唇歯摩擦音を抽出し、各インフォーマントがどのような単語 をどのような頻度で発したかについて示しておきたい。 2.1 インフォーマントの談話中に現れた唇歯摩擦音を含む単語について 以下に示すのは、今回の5 名のインフォーマントの各ネイティブスピーカーの発した唇 歯摩擦音の総数とその音である7。 ・〈インフォーマントA〉唇歯摩擦音出現数:総数 14 内訳- 「方」(6)[「北方」5 例・「方面」1例] 「飯」(3)[「米飯」2例・「吃飯」1例] 「符」(2)[「符合」2例] 「反」(1)[反正1例] 「放」(1)[放一些醤油1例] 5 こうした各ネイティブスピーカーがテーマについて語るのに際して、広東省広州市出身のネイティブスピーカ ーを聞き手として依頼した。この聞き手が発した唇歯摩擦音についても、あとで触れる。 6 詹伯慧 1981:100 による。また、当然のことながら、その他の方言においても音韻体系中に唇歯摩擦音が存在 する方言は多い。その点については、後の章で詳述する。ただし、方言とその音韻体系について言及すると考察 対象が複雑になる可能性があるので、関連する方言を除いては、本稿では省略に従いたい。 7 実際の談話文については、本稿末に 5 名分の談話全文を掲載してある。
31 「份」(1)[份量1例] ・〈インフォーマントB〉唇歯音出現数:総数 28 内訳- 「飯」(17)[「炒飯」7 例・「米飯」5例・「吃飯」2例・「煮飯」1例・「電飯鍋」1例・「一 頓飯」1例] 「方」(4)[「地方」2例・「方便」1例・「南方」1例] 「放」(4)[「放在」2例・「放很多」1例・「放進去」1例] 「法」(2)[「吃法」1例・「辦法」1例](辦法は出気なし) 「服」(1)[「服務員」1例] ・〈インフォーマントC〉唇歯音出現数:総数 15 内訳- 「豊」(3)[「豊盛」1例・「豊富」2例] 「富」(2)[「豊富」2例] 「飯」(2)[「米飯」1例「乾飯」1例] 「反」(2)[「反正」2例] 「方」(2)[「地方」1例「南方」1例] 「放」(1)[「放着」1例] 「非」(1)[「非常」1例] 「分」(1)[「両分」1例] 「凡」(1)[「凡是」1 例] ・〈インフォーマントD〉唇歯音出現数:総数 1 内訳-飯(1) [「飯店」1 例] ・〈インフォーマントE〉唇歯音出現数:総数 31 内訳- 「非」(14)[「非常」14 例] 「飯」(9)[「米飯」2 例・「中午飯」3 例・「晩飯」3 例・「稀飯」1 例] 「方」(2)[「地方」1 例・「方面」1 例] 「分」(2)[「分三種」1 例・「分早中晩飯」1 例] 「肥」(1)[「肥猪肉」1 例] 「費」(1)[「消費」1 例] 「腐」(1)[「豆腐」1 例] 「法」(1)[「吃法」1 例]
32 2.2 本稿の音声分析方法について 本稿のインフォーマントが発音した唇歯摩擦音は総数で89 例ある。それら全てを praat によって分析し、その波形とスペクトログラム8を提示しつつ解説を加えるのは、紙幅の関 係で不可能である。そのため、本稿では分析結果のみ示すこととし、説明が必要な例のみ praat による波形及びスペクトログラムを示すこととしたい。 具体的には、次の3 項目に沿って検討を進めていきたい。 ①唇歯摩擦音を含む音節を筆者の聴覚によって唇歯摩擦音特有の子音の入わたり気音の 有無を確認する。これは、唇歯摩擦音として知覚されるためには子音の入りわたり気音 の有無が重要な要素となるとする前稿緒方2020 の検討結果を踏まえたものである。 ② ①に加えて、唇歯摩擦音が出現する全ての音節をpraat によって波形及びスペクト ログラムを作成し、子音の入りわたり気音の有無を確認する。 ③ ①及び②によって唇歯摩擦音である否かが確定するので、唇歯摩擦音として成立し ていない音声については、どのような様相となっているかについて詳細に観察する。 唇歯摩擦音として判別できない音声については、同じ音声が同一或いは他のインフォー マントによって発音されている場合はその発音と比較検討する。同一或いは他のインフォ ーマントが発音していない場合には、声調を異にする音声か或いは類似の発音を比較対照 のための材料として検討する。 2.3 単音での唇歯摩擦音及び両唇摩擦音の様相 今回のインフォーマント5名による談話中の唇歯摩擦音の検討の前に、前稿緒方 2020 において検討した唇歯摩擦音[fa]及び両唇摩擦音[ɸa]両音声の単音での波形及びスペクト ログラムをここで示しておきたい。9 [fa]の波形及びスペクトログラム 8 波形とは、横軸を時間・縦軸を空気圧として表わしたものである(ラディフォギッド 1999 による)。スペクト ログラムとは、正式にはサウンドスプクトログラムと言い、スペクトログラムと略称する。縦軸を周波数、横軸 を時間で表わし、音声のエネルギーが集中する部分(フォルマント)などを描写したものである(レイ・D・ケ ント/チャールズ・リード 1996 による)。 9 今回、前稿と同じ音声を用いたものの、波形及びスペクトログラムの画像中に対象となる音声の発音記号を入 れるために、再度praat によって波形及びスペクトログラムを作成し直した。
33 [ɸa]の波形及びスペクトログラム 両音声を比較して分かるように、両者の違いは、子音の入りわたりの気音の部位にある。 両者について、波形及びスペクトログラムの面から解説を加えてみよう。 両者とも網掛け部分が子音の入りわたり気音の部位に当たる。[fa]は、子音の入りわた り気音の部分が、波形の振幅の大きさ及びスペクトログラムの模様の濃さで明瞭に判別で きる。加えて、[fa]は、波形の形状が全体的に紡錘形である。それに対して、[ɸa]は、波形 及びスペクトログラムにおいて明確な気音部が確認できない。それにくわえて、網掛け部 にはうっすらとしか「声」の部分が見えず、突然声が始まるように見える。波形の形状は、 [fa]と異なり、半紡錘形をしているところに特徴があると言えよう。こうした両者の差異 を踏まえて、次章から各インフォーマントの音声を検討していきたいと思う。 3 談話音声の分析
34 談話中の唇歯摩擦音子音の分析結果を示すに当たって、まずは談話中の唇歯摩擦音の分 析の際に関わるいくつかの事象を説明し、その後に分析結果表を示す。ただし、先述のよ うに、掲出の上解説が必要な例については、波形及びスペクトログラムを示したい。 3.1 単音での唇歯摩擦音と談話中の唇歯摩擦音の差異について さきに見た単音による波形及びスペクトログラムは、前後に音節がない環境下での発音 であるので、波形はきれいな紡錘形を形成しており、子音の入りわたり気音も明瞭に確認 できる。それに対して、談話中の唇歯摩擦音は、通常前後に音節があることが多い10。そ のため、談話中の唇歯摩擦音の波形は、単音でのような理想的な紡錘形である可能性は低 いと考えられる。加えて、スペクトログラムも単音でのそれのような明瞭な様相を示さな いことも十分予想される。 次節にインフォーマント5 名の中から比較的明瞭な子音の入りわたり気音が確認できる 例を挙げておきたいと思う。 3.1.1 談話中の唇歯摩擦音の音声特徴について -談話中の唇歯音の典型的な音声波形及びスペクトログラムについて- 下に、インフォーマントB が発した唇歯摩擦音の音声「放」をあげる。 上記音声波形の形状及びスペクトログラムの様相は、今回のインフォーマントが発した 10 談話中の音声は、唇歯音の前に音声がなかったり、或いはあったり、あったとしても唇歯音発声の直前で言い よどんだりと色々なバリエーションがあることが想定される。
35 談話中の唇歯摩擦音の典型的な波形及びスペクトログラムである。子音の入りわたり気音 の波形は、単音のものよりも振幅が小さくかつ短い。11 次節においては、上掲の例とは反対に、子音の入りわたり気音が見られない例を三例挙 げる。 3.1.2 談話中の唇歯摩擦音音声中、子音の入りわたり気音が確認できない例について -その 1- 前節であげた談話中の唇歯音の典型的な波形及びスペクトログラムの様相とは異なる様 相を示すものがいくつか見られる。その中で類型化できるものを以下に示したい。 上掲の例は、インフォーマント E の発音した「地方(difang)」の波形及びスペクトロ グラムである。この例では、「di」と「fang」の間に明瞭な出気部位は確認できず、なおか つ「di」の母音から「fang」に続くまで画像に示したようにボイスバーがあり、有声性を 示している。12 子音の入りわたり気音について、この例の場合は網掛け部分に見られるよ 11 唇歯摩擦音単音の音声は音声部分全体で 1.15 秒(2.3 に示したスペクトログラム中では表せなかったので別に 計測した。なおスペクトログラム上で「秒」はseconds と表記)であるのに対して、談話音声中の音声は 0.47 秒である。子音の入りわたり気音の長さで言えば、0.17 秒であるのに対して、上記に見られるように 0.16 秒や それ以下であることが多い。 12 ラディフォギッド(1993:234)によれば、「声帯が振動しているときはいつでも,スペクトログラム上に一 定の間隔で縦の線が現れる。母音の場合,スペクトログラムの多くの部分でこの縦線は見えている。それぞれの 語末の[d]のような,有声閉鎖音の閉鎖部分では,音響的エネルギーは全て声道の壁を通して伝わるしかない。そ の結果,基線の近くの小さな一定間隔の線としてしか振動は現れてこないのが普通である。しかしそれでも見え ることは確かで,ボイスバー(voice bar)と呼ばれるものを形成する」とする。また、福盛 2011:445 では、 具体的な音声中のボイスバーを図示している。
36 うに微弱な振幅のみである。13 発音によっては、子音の入りわたり気音が強く表れ、かつ有声性を示すボイスバーが見 られる例もある。その場合は、この「気音有声化型」ではなく、「子音の入りわたり気音あ り」に分類した。 3.1.3 談話中の唇歯摩擦音音声中、子音の入りわたり気音が確認できない例について -その 2- 本節は、前節と異なり、子音部の有声化が見られない例を挙げる。これを両唇音類似型 と呼ぶ。下に示したものがその波形及びスペクトログラムである。 これは、インフォーマントA によって発声された「北方人」の「方」の音声の波形及び スペクトログラムである。上掲の波形及びスペクトログラムの中ほどの網掛けになってい る部分が/f/の子音の入りわたり気音に当たる部分である。ここから看取されるのは、波形 上に3.1 の談話中の唇歯音の典型例に見られるような明確な振幅もなく、かつスペクトロ グラム上に明瞭な気音を示す痕跡が見られないことである。網掛けの部分は無声であり14、 この無声部があることによって後ろに続く音声が唇歯摩擦音の聞こえる可能性がある。3.1 に示した談話中の唇歯摩擦音の子音の入りわたり気音が弱化したものと考えることも出来 13 子音の入りわたり気音については、インフォーマントの違いや発音の違いにより若干の差異がある。その場合 は、表の備考にその旨記載しておきたい。また、この音声については、有声化して/v-/となっているということ も考えられる。実際に北京方言においては、音韻体系中に/v-/があることも報告されている。平山 1959 によれば、 北京音系において有声の唇歯摩擦音/v-/が生じるのは、/f-/を子音とするものではなく、/’-/の場合であり、唇歯摩 擦音(中国の伝統的な音韻学の用語で言う軽唇音)とは関わらないため、本稿では触れない。 14 ここでいう「無声」とは、声帯が振動していない状態であるという意味である。この部分に 3.1.2 に見られる ようなボイスバーが見られないのはその証拠である。
37 よう。 3.1.4 インフォーマントの談話中の唇歯摩擦音に現れる唇歯音の変種例 ここであげるのは、3.1.2 及び 3.1.3 で挙げた例の混交型とでも言うべきもので、1 例の み現れる。それは、極微弱な子音の入りわたり気音が確認でき、その上ボイスバーも確認 できる例である。 この例は、文頭であり語頭である音声で、ごくわずかな気音から始まり、気音の後半部 にはボイスバーが現れるところに特徴が有る。いわば、3.1.2 及び 3.1.2 の特徴両方を備え ている音声であると言える。おそらく子音の調音が不完全であったことと母音の開始が早 まったことが重なって生じた音声であろうと考えられる。 それでは、次節より、唇歯摩擦音の音声の分析結果を示す。 3.2 インフォーマントの音声中の唇歯摩擦音の分析 先に示した方法で各インフォーマントの談話中の唇歯摩擦音を分析した結果が以下の表 である。まずは全インフォーマントの分析結果を表で示す。 ・インフォーマントA 発音 気音の有無 備考 1 米飯 有り 2 北方 なし→ 考察対象(3.1.3 参照) 3 北方 有り 4 米飯 有り 5 方面 有り
38 6 吃飯 有り 7 反正 有り 気音部非常に短い 8 北方 有り 9 北方 有り 10 (会)放 なし 両唇音類似型 11 北方 有り 12 份量 なし 両唇音類似型 13 符(不符合) 有り 14 (符不)符合 有り ・インフォーマントB 語彙(発音) 気音の有無 備考 1 地方 有り ボイスバー有り 2 方便 有り 3 米飯 有り 4 米飯 有り 5 米飯 有り 6 米飯 有り 7 做法 有り 8 電飯鍋 なし 両唇音類似型(微弱な気音 有り) 9 煮飯 有り 10 炒飯 有り 11 炒飯 有り 気音部非常に短い 12 炒飯 有り 13 放(很多蔥花) 有り 14 炒飯 有り 15 炒飯 有り 16 (揚州)炒飯 有り 17 放(進去) 有り 18 炒飯 有り 19 米飯 有り 20 南方 有り 21 放(在~) 有り 考察対象(3.1.1 参照)
39 22 辦法 ?(ボイスバー有り) 有声化気音型 23 (其他)地方 ?(ボイスバー有り) 有声化気音型 24 吃飯 有り 25 吃飯 有り 「吃」で少し言いよどむ 26 一頓飯 有り 27 放(在~) 有り 28 服務員 有り インフォーマントC 語彙(発音) 備考 1 豊盛 有り 2 凡事 有り 気音部非常に短い 3 地方 ? 有声化気音型 4 米飯 有り 5 乾飯 有り 6 南方 あり 薄いボイスバー有り 7 反正 有り 8 (両)分(三十秒) 有り 9 放着 有り 10 凡事 ? →考察対象(3.1.4 参照) 11 豊富 有り 「豊」及び「富」両方有り 12 豊富 有り 「豊」及び「富」両方有り 13 非常 有り インフォーマントD 語彙 気音の有無 備考 1 飯店 有り インフォーマントE 語彙 気音の有無 備考 1 方面 有り 2 分(早中晩三餐) 有り 3 分(三種) 有り
40 4 稀飯 有り 5 地方 ?(ボイスバー有り) 気音有声化型(考察対象3.1.2 参照) 6 非常 有り 薄いボイスバー有り 7 非常 有り 8 非常 有り 9 非常 有り 10 非常 有り 11 中午飯 有り 12 米飯 有り 13 米飯 有り 14 吃法 有り 入りわたり気音は比較的明瞭、 続く母音が不明瞭(音節が短い ため) 15 非常 有り 16 非常 有り 17 非常 有り 18 肥豬肉 有り 19 中午飯 有り 20 晩飯 有り 21 晩飯 有り 22 豆腐 有り 23 晩飯 有り 24 中午飯 有り 25 消費 有り 26 非常 有り 27 非常 有り 28 非常 有り 29 非常 有り 30 非常 有り 31 非常 有り 4 分析結果について
41 前節に示した表から、全89 例中、子音の入りわたり気音が確認できなかった例は、9 例 である。こうした状況から考えると、唇歯摩擦音は談話中であっても両唇摩擦音となって はおらず、唇歯摩擦音として成立していると言えよう。 では、本稿で子音の入りわたり気音が確認できなかった「有声化気音型」と「両唇摩擦 音型」に目を転じ、これら二つの現象について考えてみたい。 4.1 「有声化気音型」が生じる要因 子音の入りわたり気音を持たない例の9 例中の 4 例がこの「有声化気音型」である。 この4 例の内訳は「地方」3 例「辦法」1 例である。これらの内「地方」については、 子音の入りわたり音が確認できる例もあるので、これらと比べてみると、子音の入りわた り気音のある音声は、音節全体の長さが0.60 秒、子音の入りわたり気音のないそれは平均 で 0.295 秒と、音声の発音の長さでは、ほぼ半分の長さであることが分かった15。談話の 内容からもそれほど強調して発音していないことから、短く発音されることによって調音 が不完全になったと考えられる。「辦法」については、この場合、「法」の前音声である「辦」 の鼻音を引きずってしまった結果生じたのではないかと考えられる。 4.2 「両唇摩擦音型」が生じる要因 このタイプに分類される4 例は、調音が不完全であった例とも考えられる。実際に、こ の例を発音したインフォーマントA 及び B はそれ以外の発音では唇歯摩擦音を調音するに 当たって、子音の入りわたり気音を発していることからも裏付けられる。よって、この 4 例をもって唇歯摩擦音は両唇摩擦音化する傾向にあるということは言えないと考える。 4.3 「混交型」が生じる要因 この例は、唇歯摩擦音の調音が不完全になったことと、後ろの母音の開始が重なったこ とによって生じたものと考えられる。89 例中、確認できたのはわずか 1 例のみであること から、「両唇摩擦音型」の亜種であると考えることが出来よう。 15 「地方」はインフォーマント B によるものと比較した。
42 4.4 分析結果のまとめ これまでの分析結果及び検討結果を見てみると、唇歯摩擦音が両唇摩擦音に発音される ことはまれで、中国語(標準語)において唇歯摩擦音は成立していると考えられる。本稿 のインフォーマントの例にも現れたように、口調上早い発話であったり、他の要因によっ て調音が不完全になる場合はあっても、あくまでも正しい発音として「上歯によって下唇 に触れる」という調音を伴う発音は、厳然として存在するといえる。 この問題は、有坂 1959 が説く次の説に当てはまるのではないかと思う。すなわち「頭 の中にある理想卽ち目的觀念は一種の〔a〕なのである。而して,注意がよく緊張してゐ る場合にはこの理想が發音運動の上に十分に實現されるけれども,注意が散漫になってゐ る場合には發音運動が十分に行はれず,種々の事情の影響を受け,〔ä〕〔a〕〔æ〕などの形 で,ただ部分的にのみ實現される。」16という説で、理想或いは概念的な正しい発音が存在 するものの、実際に発音される場合には様々なバリエーションとなって発せられる。その うちのいくつかは、不完全な形で現れたと考えられる。 次に考えてみたいのが、現代中国語の唇歯摩擦音が両唇摩擦音で読まれる可能性につい てである。現代中国語の標準語たる「普通話」の音韻体系には唇歯摩擦音の/f/が含まれる。 一方、現代の中国諸方言においては、必ずしもそうではない。有名な例をあげると、福建 省で話される閩語がそれである。閩語を構成する閩北語・閩南語・閩東語・莆仙語には、 すべて唇歯摩擦音がなく、それらを母語方言とする人々が標準語を話す時には、唇歯摩擦 音を両唇摩擦音で代用する可能性がある17。そういった場合に限っては、談話中の唇歯摩 擦音が両唇音化することも考えられるものの、一般的な中国語諸方言を母語方言とする話 者には、その音韻体系中に唇歯摩擦音があり、標準語たる「普通話」を話した時にも両唇 摩擦音化する可能性はないと言える。 なお、付言しておくと、本稿を執筆するに当たってインフォーマントの談話内容の聞き 取り・録音の仲介を行った中国人は広東省広州市の出身者であり、インフォーマントの談 話の途中で発話される発音中の唇歯摩擦音は全て子音の入りわたりを伴った発音である18。 5 おわりに 16 有坂 1980:13 において、「青」や「赤い」等の語を発音する時の「あ[a]」の発音の色々なバリエーションに ついて、その生起する原因を説明した箇所である。 17 何・黄 1979『福建人怎様学種普通話』福建人民出版社 P18 に「分清f和h(f とhをはっきりと分ける)」と いう章を設け、詳述している。また閩語の中の方言区については潘ら1963 によった。 18 よく知られているように、広州方言の音韻体系中には唇歯摩擦音が存在する(詹伯慧 1981:172 による)。
43 本稿及び前稿は、中国語を教えている中で、唇歯摩擦音の教え方に対する疑問から端を 発して始めたものである。一般的に、日本人学生には、「/f/の発音の仕方は英語と同じだ」、 と説明しても、彼らは英語の唇歯摩擦音の発音を日本語の両唇摩擦音として認識している ものが多いため、その根本的な誤りから正さなくてはならない。前稿で示したようにマガ ーク効果の映像を見せたり、マガーク効果の説明をすることによって納得して発音に反映 させる学生もいれば、依然として両唇摩擦音で発音する学生もいる。もし平井 2012 の説 が正しければ、日本語を母語とする中国語学習者も苦労せずに対象となる音声を習得でき たはずである。しかし、現実は本稿で示したように正しく唇歯摩擦音を習得しなければな らないのである。 前稿と本稿の二稿にわたって取り上げた中国語の唇歯摩擦音に関する研究は、ここでひ とまず終了する。もし今後新たな知見などが明らかになった場合は、その時点で再度研究 を行い、私見を公にする所存である。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― インフォーマントA~E の談話内容全文(網掛け部分が本文で取り上げた唇歯摩擦音の音声である。 談話文をできるだけ忠実に文字に起こしたため、文法的に正しくない箇所があることも留意された い) 〈インフォーマントA〉 我是哈爾濱人。70 後。我們的小的時候呢,我的印象當中的是,我們家經常吃的是米飯 1。然後配菜 基本上有北方2 人的那種油豆角,燉土豆 有的時候是炒土豆絲,炒土豆片茄子,還有白菜。都是我們經常 吃的食物。然後有的人家有會蒸饅頭,烙餅之類的。我們北方 3 人基本上吃面的比較多。因為有很多山 東移民過去的嘛。但是我的印象當中,我們家是經常吃白米飯 4。基本上很少吃饅頭。然後菜的方 5 面 就是我剛才說的那幾種常吃的。早餐呢,那就多一些。比如說,豆漿啊油條呀然後經常吃煮粥啊,煮白粥 啊,然後配一些燒餅啊小青菜啊之類的。至於吃飯 6 的故事,記不太清了。 反7 正我們還會經常吃一些,因為我們家鄉在哈爾濱嘛,然後哈爾濱就離俄羅斯比較近。然後經常吃 一些俄式的西餐。比如說,土豆薩拉,紅菜湯,還有麵包,然後上面抹上黃油啊,經常吃這些東西。還有就是 罐兒燜羊肉啊, 罐兒燜牛肉啊之類的。就是這種俄式的西餐。還有紅腸,然後有一種俄羅斯的那種麵包, 我們叫大列巴。是用果木烤出來的。我們也經常吃的。還有什麼?我們北方 8 菜最有名的就是鍋包肉, 差不多這麼多了吧。有沒有我們是北方9 人口味是比較重的。然後吃的東西都是紅燒啊為主。燉啊,然
44 後都會放10 一些醬油啊,什麼的顏色比較重,口味呢也比較重。北方 11 菜呢都是重口味的。然後也很香, 份12 量也很大。哎呀,不知道說這些符 13 合不符 14 合你的要求哈。 〈インフォーマントB〉 我來自黑龍江省齊齊哈爾市,所以應該算是地地道道的東北人。當然所謂東北人,每一個省和每 一個地方1 的東北人的生活習慣和吃的東西其實不是特別相同。每一個城市有每一個城市的特點。我 們小時候吃什麼,其實想想小時候吃什麼跟現在沒有什麼特別的區別。因為家裡老人都在這邊,所以 沒覺得小的時候,吃過什麼現在沒有想念的沒有什麼。最大的不同就是以前會覺得方2 便面是一個很 好的東西。家裡都會覺得是好東西要留給我吃,或者是給老人家吃。現在就會覺得並不是什麼好東西。 算是垃圾食品來的。主食呢,我們那邊是,也是米飯3 和各種麵食。米飯 4 吃的也相對比較多了。基 本上,是每天都會吃米飯5。米飯 6 的做法 7 就電飯 8 鍋煮飯 9 洛。然後有剩的話,第二天就就會做 炒飯10。但是我們那邊的炒飯 11 是比較傳統。就是蛋炒飯 12。放 13 很多蔥花,蛋炒飯 14。雞蛋炒 飯15。沒有特別的花樣。但是你現在會吃一些揚州炒飯 16 呢,或者把其他東西放 17 進去。但是小的 時候,真的就只是吃蛋炒飯18。現在也是。再就是老人家喜歡把米飯 19 剩到第二天做成粥。可以摻 不一樣的米在裡面的做成粥。這樣吃也是比較普遍的。 然後是,還有麵食,我們那邊就主要是吃餃子。基本上每一個星期最少要吃一頓餃子。然後吃包 子,韭菜盒子,各種餡兒的餡兒餅。然後各種餅。現在想想麵食我吃的還是比較多的。配菜呢,跟南 方20 相比,我們那邊的菜,真的很不一樣。跟來這邊以後我們的綠葉菜很不同。我們沒有那麼多綠葉 菜。但是我們那邊的綠葉菜在這邊也很少見到。我們那邊韭菜吃得比較多。韭菜啊,蒜苗啊,豆芽, 還有茼蒿。這些東西都會經常吃。但是其他的東西,像這邊什麼芥蘭啊,我們那邊很少有。然後在冬 天的時候,主要是大白菜。因為那邊比較冷。還是很少新鮮的蔬菜。所以就是大白菜,還有每一家都 會有酸菜。酸菜是最好吃的東西。到現在我最想念的也是酸菜。因為現在,姥姥‧老爺還有爸媽也都在 這兒。也經常會吃到。但現在最喜歡的還是酸菜。可以做酸菜包子,酸菜餃子,炒酸菜,燉酸菜,怎 樣吃,我都喜歡吃。然後夏天的時候,菜就比較多。但是品種比這邊,雖然都一樣的品種,但是很不 一樣。我們那邊的比較鮮嫩,比較軟。真的是很新鮮。在這邊吃不到的。茄子啊,種類都不一樣。我 們那邊的小小的很嫩。然後圓心菜,我們叫大頭菜,也是小小的。炒起來,超好吃的。然後現在最懷 念的是什麼?最懷念的是涮羊肉和烤肉吧。因為齊齊哈爾真的是羊肉真的是沒得比。在中國也比較出名 的。因為我們那邊的羊肉真的是很嫩很嫩。放21 在涮羊肉的過裡面,你煮上很久都不會老。這邊真的 是沒辦法22 比的。然後燒烤呢,我們那邊很傳統。但是吃的很,我們那邊的燒烤沾料是有名的。其他 地方23 吃不到的。我們那邊有特殊的沾料。但是那樣的沾料是基本上每一個燒烤店都會有的。在自己 家裡,基本上做不了。因為它有很多不同的東西在裡面。也不會告訴你是什麼在裡面。但是真的很好 吃。
45 跟吃飯24 有關的故事呢,也是跟涮羊肉有關吧。記憶最深的是第一次帶我老公回去齊齊哈爾吃飯 25,也是下火車後的第一頓飯 26,全家人請我們吃涮羊肉。因為他第一次去中國。對於他來說,吃涮 羊肉,(只)在這邊呢,就是把肉拿筷子夾住,都不用放 27 在鍋裡,在池裡涮一下就可以吃,不然的話, 就會老。但是那一次呢,我們大家坐在那兒,服28 務員就把整個的一盤子一盤子的肉倒進鍋裡,然後 大家這個時候在旁邊兒聊天兒,聊了很久,肉一直在鍋裡煮,然後他就在下面碰了我一下,然後用英 文跟我說,肉不老了。因為其他人都聽不懂英文。然後,肉這樣煮很久了。會很老了。然後我說,沒 事,結果他吃到的第一口的時候,他很驚訝地跟我說,哇!真的不一樣。太好吃了。所以這就是這麼長 時間以來,也算是他最懷念的一個東西吧。就是我們那邊的涮羊肉,真的是嫩得不行。 〈インフォーマントC〉(カッコ内の発言は、広東省広州市出身の聞き手の発言である。) 你好!我是正宗的東北人。之後呢,那個紅要幫她錄一段這個錄音。我東北小的時候,我們吃的早餐, 都有什麼,粥啊油條啊豆漿呢牛奶啊火燒啊牛肉火燒還有餡餅啊玉米餅啊挺多的。還有,有點忘了,因為 離開東北時間太長了。現在呢,我回去幾乎家裡吃的還是這些東西。還是什麼,這些油條什麼的。每次 我們東北的早餐很豐1 盛。凡 2 事之後呢,早餐都是配鹹菜,什麼, 蘿蔔乾鹹菜,拿去辦的,還有芋頭 什麼那些醃漬鹹菜拿去辦的早餐。之後啦,那個,我在城市裡呢,就是吃這些。如果我要去我所謂我們 東北叫姥姥很多地方3 叫外婆,去外婆家裡呢,她家是農村,去了就是跟這麼早早餐跟正常是一樣的。 就沒有什麼區別。早餐什麼米飯4 呢,大米乾飯 5 呢,還有什麼,大墩菜啊,什麼,白菜燉土豆啊, 乾豆腐燉白菜啊,什麼,胡蘿蔔呀,這些東西,吃的就是跟中餐差不多吃的。我現在就是離開東北很 多年了。所以呢,因為在南方 6 生活了幾年。後來就出國,出了很多年了。所以呢,就是現在要回東北, 想吃的就是東北的朝鮮冷麵,還有就是叫桔梗,但是它學名好像叫桔梗,但是我們那邊都叫狗寶鹹菜。 這是暫時回東北想吃的就這些。其餘的就真的想不起來了。反7 正希望呢,這段錄音呢,能差不多幫 到你吧?現在兩分 8 三十秒。 我最想吃的就是剛剛說的東北大冷麵,狗寶鹹菜。拌那些朝鮮鹹菜。東北的那種,就是雲豆,就是 土豆燉的那種大鍋菜。雲豆,對了,還喜歡,如果要是不是早餐的話,還喜歡吃現在東北的所謂,什 麼,鐵鍋燉魚啊。鐵鍋燉魚,圈兒的餅子。是東北的特色菜。東北的鐵鍋燉魚,旁邊放9 著餅子。超 好吃。還有排骨燉土豆。上面也是有圈兒貼著餅子。那個餅子燉出來,那個鐵鍋,有到跑到那個餅子 上面去了,所以超好吃。而是之後呢,比較喜歡吃東北的野生的鯽魚,也很好吃。(我你現在回東北, 你小時候吃的,現在還喜歡吃嗎?) 味道覺得還好吧。但是吃的東西多了,小時候東西特別少。小時候 東北,尤其是冬天,什麼,就是蘿蔔、白菜、土豆啦、鹹菜啦這些東西。冬天沒有青菜。反10 正夏天 了,春天的時候開始吃土豆、雲豆啦、茄子、辣椒這些東西。(就是新鮮的菜比較少?)春夏秋可以,冬 天幾乎沒有什麼。冬天買青菜都很貴啊,東北。(你小時候肉多不多?)小時候,我們家肉還可以。小的 時候比較喜歡香腸。我們那邊的肉品是那些,什麼哈爾濱紅腸啊,這些都是我們很喜歡的。喔嗯被的
46 那種滷味啊。豬的豬肝啊,這些都是我們喜歡的。(那現在的話呢?現在比起來呢,新鮮的時蔬,就是任 何的季節都有?)現在全部都有了。現在冬天根本,冬天的菜現在和夏天的菜都是一樣的。沒什麼太大區 別。(然後基本上,就是物質上豐富了很多,是不是?)豐富 11 了大概是豐富 12 了很多了。現在,對了, 我覺得冬夏春秋都没什麼區別了。想吃什麼水果,幾乎都有。但是我現在在東北生活的時間很短啊, 所以不是非13 常的了解。但是我覺得,更小的時候不一樣了。 〈インフォーマントD〉(カッコ内の発言は、広東省広州市出身の聞き手の発言である。) 小時候,主要吃的是早餐是包子、油條和(han4)豆漿、小鹹菜。(那現在呢、現在還吃那樣的嗎?)現 在,沒有什麼改變。就粥啊包子啊油條。油條是大果子啊,還有豆漿。早餐就是??(你小時候最喜歡吃的 食物是什麼?)食物啊?地三鮮兒,從小到大,就喜歡吃地三鮮兒。(地三鮮)地三鮮兒有辣椒,土豆,土豆可以 換成地瓜來做啊,還有茄子。過一下油,上盤兒就可以了。特別好吃。(然後呢,現在還是這樣子嗎?)現 在也這麼做。(實際上吃的方面變化並不大?)吃的,家常菜哈變化不大。在飯 1 店吃太大了。(飯店的話變 化大的什麼?)變化太大了,五花八門兒。(就是其他地方的特色什麼東西都有?)但是我喜歡吃的就是毛血 旺。毛血旺就是血腸的一種。有肉絲,有豆芽,還有白菜之類的那個蔬菜。但主要是辣椒。(不是說現在, 那個,現在的話,經濟好那麼多,應該吃的方面,應該是怎麼會在東北會不會變化不大呢?)現在怎麼說呢, 就是農藥太多了。都喜歡養生嘛。都喜歡吃原始的東西。農家樂,(凡事返璞歸真)對,對。(你的家鄉在哪 裡?)我家鄉是哈爾濱。(那是土生土長?)土生土長。(多說點)說得太多啦。東北的燉菜,(東北燉菜?)還有 江魚。從湖上從江上打上來的江魚。以我們東北特色。以我們大眾人群兒(實際上,你小時候吃啥,現在還 吃啥?)就是小菜為主。就是經濟實惠。還好吃。比如說,特色有烤魷魚,烤冷面,烤串兒,(還說什麼?)就是 烤雞珍兒,烤冷面,這是我們那兒一大特色。 〈インフォーマントE〉 你好。我是北京人。然後 1991 年生的。然後今天就音頻呢給大家介紹一下在我小的時候北京飲食 方1 面的一些情況。然後我大概會分 2 早中晚三餐做一個簡單的介紹。 早餐的話,我們的主食還是比較多樣的。比如說呢,會吃包子‧肉餡兒的‧素餡兒的。會吃油餅‧油 條。我們還有一種叫糖油餅的東西。就是裡面會加一些紅糖,看起來黑黑的那樣。然後是火燒,火燒 還有很多種。脆的不脆的,然後甜的鹹的,芝麻醬的,上面撒芝麻的,然後很多很多講究。然後可能 還會吃煎餅,或者雞蛋灌餅一類的。加一些打個雞蛋進去,一些醬料進去的,這樣一個餅類的東西。 然後早餐呢,的大概可以分3 三種吧。第一種就是稀飯 4 粥類的。第二種呢,是豆漿。這個豆漿,在 中國比較流行的。糖豆漿和不甜的豆漿都比較流行的。第三種呢,就是豆汁兒。這個豆汁兒呢,是北 京特色。在啥地方 5 都沒有的。然後這個豆汁兒非 6 常出名。是因為它非 7 常的,它有非 8 常地奇怪 的味道。就是又酸又臭。很多不是北京人的喝了就受不了。當然也不排除北京本地人也有接受不了的。
47 比如說,奶奶就接受不了那個氣味兒。就是一把它帶回家撂三秒鐘,屋子裡面全是酸臭的味道。但是 很多的北京人是非9 常喜歡的味道的。尤其是夏天,如果早上喝一杯冰豆汁兒那是非 10 常美妙的一件 事情。因為它很解渴也很解暑。後來精神一振,喝完了以後。 然後中午呢,中午飯11 的話,我們的主食一般是,我們家一般是米飯 12 和麵條會比較多。然後 偶爾會吃一些饅頭‧花卷兒的東西。然後米飯13 配的菜,基本上炒菜和燉菜。炒菜呢,青菜炒肉啊然 後素炒青菜啊,或者青菜炒雞蛋之類。然後燉菜的話呢,一般我們是會燉肉,然後裡面加一些土豆, 加一些胡蘿蔔,或者加一些遍豆角。這樣就是東北的吃法14 啊。但是北京也很流行。然後麵條的話, 北京有三種非15 常有代表性的家常麵。就是炸醬麵‧麻醬麵和蝦皮滷麵。大概就是這三種。是經常就 是北京人非16 常愛吃的三種家常麵。然後除了這四種主食以外呢,還有一種叫肉蓉。在我小的時候, 非17 常流行。現在做的越來越少了。不過也可以找到。肉蓉大概就是,一捲兒一捲兒的白麵做的東西。 捲兒裡面會裹一些會裹一層肉餡兒和蔥花兒一起炒就一起炒吧,的那種東西。會裹一層這樣的肉,然 後跟這個麵一起蒸熟這樣。然後最後賣的時候,是切開賣的。就一小段兒一小段兒賣的。家裡邊兒如 果家長手比較巧的話,也可以做肉蓉這個東西。這個是很好吃的。這個肉一般我們會選用肥18 豬肉。 就是,不是全瘦的那種豬肉,對。然後這個是中午飯19。 然後晚飯20 呢,我覺得是比較隨意的。因為中國人晚飯 21,一般都吃得比較少。北京人也是這 樣。晚上可能會喝一點兒粥‧做一點青菜,或者就一些榨菜啊加豆腐22 啊什麼之類的。或者是有的家 庭其實晚飯23 吃的跟中午飯 24 差別並不是很大。然後,如果要是夏天的話,在我小的時候,我們有 可能會出去吃大排檔,就大排檔呢就是街邊的餐館兒,然後在夏天的晚上,會支出一些小凳子小桌子, 然後就是一堆一堆的,然後大家都會吸引大家過來消費25。然後大家可能會買一些燒烤類的東西。比 如羊肉串兒,烤魷魚啊,烤蝦呀,然後點幾個下酒的小菜。然後當然並不可少的就是啤酒啦。所以在 我小的時候的夏天,我們經常會去大排檔吃。但是非26 常遺憾呢,是大排檔呢現在已經全部被取締了。 因為北京是首都嘛,就是,這個會有遺憾了。因為這些算是所謂的不太文明的那樣一種感覺吧。因為 吃完了以後,地上很髒很亂,會招蒼蠅的,什麼的。所以可能影響市容市貌吧。可能現在北京找不到 的。這是我覺得非27 常遺憾的。因為前幾年我去西安旅行的時候,看到他們那塊兒還是有大排檔的, 我覺得好親切啊。就一下兒回到小時候的感覺。我覺得夏天的傍晚,和朋友或和家人喝喝啤酒,吃吃 烤串兒,真的太美了。然後,就覺得這個很遺憾。北京已經全部都看不到了。然後呢,除了,這些就 是我想跟您介紹的北京當時的一些飲食文化上面的東西。 然後呢,我個人比較想念的除了大排檔以外呢,還有炸醬麵。因為炸醬麵這個東西呢。是非28 常 特殊的。在北京的飲食裡面。然後一般北京人很喜歡下館子。下館子呀,吃一些這個菜那個菜這個那 個麵。但是說到炸醬麵,一般大家不會說出去吃了。都會回家吃。所以炸醬麵是一種家人的味道。就 是家人做出來的特殊的東西。每個人都會覺得自己家裡做的炸醬麵才是最好吃的。然後我呢,是因為 跟爺爺奶奶長大。那麼我,我記憶中是我奶奶炸的醬,然後拌的麵條非29 常好吃。但是非 30 常非 31
48 常的遺憾,因為我奶奶去世了。然後呢,我一直也沒有學會怎麼去做那個炸醬。然後我爸爸和媽媽做 的味道都不一樣。雖然都很好吃,但是不是我奶奶做出來的味道。然後我也是今年快30 歲了。我從來 都沒有吃到,我任何人做的炸醬是跟我奶奶很像的。是跟我奶奶做的醬很像的。所以我覺得這個很遺 憾。這個然後對我很想念的東西。然後大概就是這樣情況。好,說完了謝謝。 【参考文献】 〈日本語文献〉 有坂秀世1980.『音韻学 増補版』。東京:三省堂。 緒方哲也2020.「日本人学習者を対象とした中国語の唇歯摩擦音の発音指導法について」, 『東京国際大学論叢 人文社会学研究』5 号:25-42 頁。 城生佰太郎1988.『音声学 新装増訂版』。東京:アポロン音楽工業出版株式会社。 城生佰太郎・福森貴弘・斉藤純男編著2011.『音声学基本事典』。東京:勉誠出版。 平井勝利2012.『教師のための中国語音声学』。東京:白帝社。 平山久雄1959.「北京語の音韻論に関する二三の問題 特に主母音と r 化について」,『言 語研究』35 号 31-51 頁。 〈中国語文献〉 何耿豊・黄景湖1979.『福建人怎様学習普通話』。福州:福建人民出版社。 潘茂鼎・李如龍・梁玉璋・張盛裕・陳章太1963.「福建漢語方言分区略説」,『中国語文』 1963 年第 6 期:475-495 頁。北京:中国語文雑誌社。 詹伯慧1981.『現代漢語方言』武漢:湖北人民出版社。(本稿では、董忠司校訂による台湾 版(1991 年.台北:新学識文教出版中心発行)を用いた)。 〈英語文献〉 ジャック・ライアルズ 2003.ジャック・ライアルズ著今富摂子・荒井隆行・菅原勉監訳 新谷敬人・北川裕子・石原健 訳『音声知覚の基礎』。東京:海文堂出版。(Ryalls, Jack 1996.A Basic Introduction to Speech Perception. California: Singular Publishing Group.)
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