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児童の考えを深める効果的な発問の研究:―6年物語文「海の命」の実践より―

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Academic year: 2021

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(1)児童の考えを深める効果的な発間の研究 一6年物語文「海の命」の実践より一    教育実践高度化専攻 小学校教員養成特別コース.        P08081G       山本 麻優子. 1.研究報告書の構成. 時、1つの発間に対し、一人の意見のみで授業. 第1章 発間の意義と位置づけ. を進めていることや、一人の意見をそのまま受.  第1節 発問の意義. け入れてしまい、児童へ返すことができなかっ.  第2節 授業研究の中での発間の位置づけ. たことが考えられる。一方、指導教諭が行った.  第3節 国語科における発間の位置づけ. 授業では、一人の児童の意見を、もう一度学級. 第2章 国語科「読むこと」における. 全体へ返し、多くの児童からの意見を引きだす.     発間の分類. ことで、一人の意見がより深まっていくのを感.  第1節読みの心理過程. じた。.  第2節 教師の発間の分類 第3章 子どもの考えが深まる発問とは. ②研究の胃内.  第1節 子どもの考えが深まるとは.  問題の所在にも示したように、指導教諭と教.  第2節 子どもの反応の分類. 育実習生の間には、発問方法とその構成に違い.  第3節引き出す問いかけ. があると考えられる。その違いに着目し、両者. 第4章 授業実践事例. の発間を比較することで、児童からの意見が一.  第1節実践の概要. 人の意見に留まらず、教師の発問によって学級.  第2節 教師の発問分析. への広がりにつながる効果的な発間やその構成.  第3節子どもの発言の変化. を提示したい。. 第5章 まとめとこれからの課題 おわりに.  (2)研究の対象と方法 ①研究の対象. 2.研究の概要.  連携協力校である加古川市立A小学校を対.  (1)問題の所在と研究の目的. 象に行う。.  ①問題の所在.  ②研究方法.  実地研究では、6年生の学級に配属になり、.  筆者の授業及び学習指導案より、授業目標と. 国語科を中心に授業を行った。実地研究皿では. 発話記録を作成し授業分析を行う。また、文献. r海の命」の教材を扱い、主人公の心情の変化. より先行研究による発聞分類を取り上げ、自分. を読み取る授業を行った。発間の方法を特に意. の授業に最も近い発聞分類を用いて分析を行う。. 識するようになったのは、道徳の授業を行った 時であった。筆者が行った授業では、発表する. 児童の偏りや1つの発間に対し、児童の反応が 返ってこない、一問一答形式の授業に陥るとい う課題も見つかった。.  なぜ、このような課題が生じるのかと考えた. 一160一.

(2) 3.研究の成果. 発問は,知識に関する発間と解釈に関する発間. 教師の発聞分類. に加え,評価・批判に関する発間へと移ってい. 知識に関する発問. 解釈に関する発間. った。そして,最後には太一に関わる発問へと. 1.特定の事実や用語について. 2.書かれていることを本. っながっていくのである。つまり,単元終了時. 文中の別の箇所の語句. に評価・批判に関する発間へとつながっていけ. を用いて自分自身の言. ぱその授業の中での読みは深まったといえるの. 葉で言い換えたり、まと. である。. めたり、説明したりする.  しかし,筆者が行った授業では,初めから解. ことを求める発問. 釈に関する発間を行ってしまったため,子ども. 3.文章の構成を間う発問. たちの中に知識に関する発問の内容が不足して. の知識を求める発間. いたと考えられる。そのため,子どもからの意 4.関係付けをもとめる発 間. 見が少なくなり,読みの深まりが少なかったと 考えられる。. 5.自分の経験から、例示、 比喩、類推を求める発間. 6、言外の意味を想像した り説明したりすること を求める発間. 4.今後の課題  指導教師との違いとして、一人の子どもの意 見を自分自身に置き換えて考えるためにすぐに 子どもへ返していた。教師の発間の後の子ども.     (井上1983を元に筆者が作成). の深まりが見られるかという点においては、指.  子どもの意見を深めるために有効な発問は 「解釈に関する発間」である。具体的には、疑 問詞を用いた発問が効果的である。. 導教諭は子どもの表情や意見を聞いてゆさぶり 発間を行っていた。それにより、子どもの多様 な意見を引き出していた。.  しかし、筆者が行った授業でよく用いられた.  今後は、筆者の授業では取り扱わなかったが、. 発間に「どんな気持ちだろう」というものがあ. ゆさぶり発間を用いて子どもたちの考えをさら. る。これは、井上の発聞分類では、r評価・批判. に関する発間」にあたる。子どもの立場に立っ て考えると、この発問をされた場合、子どもは. に引き出したい。そのためにも、深い教材研究 を行い、学級の児童にあった発間を考えていき たい。. まず文章から登場人物の気持ちを読み取り、さ らに登場人物の視点に立って自らの意見を述べ なければならない非常に高度な発問なのである。.  そのため、筆者が行った授業では登場人物の. 5.参考文献 ・木下ひさし『国語科発問づくりの基礎基本』.  明治図書2009年. 心情は読み取ることができたが、その登場入物. ・井上尚美『国語の授業方法論』一先杜1983. の視点に立った読みにまでは到達できなかった。.  本実践を振り返って,この物語は太一の成長.  年. ・井上尚美『国語教師の力量を高める. が描かれており,その背景にはおとうと与吉じ いさがいる。太一に関わる発間は知識に関する.  一発間・評価・文章分析の基礎一』.  明治図書2005. 発間が多くなった。そして,おとうに関わる発. ・西郷竹彦『子どもの見方考え方を育てる小学. 間は知識に関する発問から解釈に関する発問へ と移っていった。さらに,与吉じいさに関わる. 一16!一.  校高学年・国語の授業』明治図書2005年           修学指導教員 鈴木正敏.

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