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意思決定の過程を内省し,認識の社会化をはかる社会科授業 (<特集> シンポジウム : 社会科授業論のニューウェーブ : これまでの授業ではどうしていけないのか、これからの授業をどのようにつくるのか)

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(1)

社 会 系 教 科 教 育 学 会 『 社 会 系 教 科 教育 学 研 究 』 第13 号 2001 (pp.9-19)

意 思 決 定 の 過 程 を 内 省 し , 認 識 の 社 会 化 を は か る 社 会 科 授 業

Designing' a Teaching Plan m Social Studies, Focusing Students' Reflecting on Their

Decision Making Process and Socializing Their Understanding".

豊  嶌  啓  司

(福岡教育大学教育学部附属小倉中学校)

は じ め に

戦 後 , 社 会 科 が 新 教 科 と し て

創 設 さ れ て 以 来 , 匚社 会 科 授 業 を

如 何 に つ く る か」 様 々 な 授 業 論

を も っ て 議 論 さ れ て き た 。 そ し

て , そ の 多 く は 匚社 会 の 何 を ど

の よ う に 教 え る か 」 と い う ス タ

ン ス か ら 匚授 業 の 論 理 」 に 照 射

し た も の で も あ っ た。 そ こ で は,

「 ̄

子 ど も は社 会 を ど の よ う に 学 ぶ

か 」 と い う 「 子 ど も の 心 理 」 が

十 分 考 慮 さ れ て こ な か っ た の で

は な い か 。 確 か に 社 会 科 の 授 業

を つ く る こ と と は , 最 終 的 に

厂如 何 な る 内 容 を 如 何 に 配 列 す る

か」 に 帰 着 を み る 厂

( 社 会 科 ) 授

業 の 論 理 」 を 確 立 す る こ と で あ

り , こ の 教 科 が 抱 え る 問 題 の 基

幹 部 分 そ の も の と い え る 。 

し か

し , 社 会 科 が 授 業 論 と し て 成 立

し 学 術 に 貢 献 す る 前 提 と し て ,

社 会 科 は 教 育 活 動 と し て 成 立 し

子 ど も に 貢 献 し な け れ ば な ら な

い は ず で あ る 。 教 室 で 子 ど も と

共 に 社 会 科 の 授 業 を つ く る 実 践

表 1 .

社会 的な 見方・ 考え 方 の分析 による 社会科 授業論 類型

育成する認識 事実的味方・ 考え方巫視 価値的な味方・考え方巫視 授業論の類型 理 解 型 説 明 型 問囲解決型 意思決定型 社 会 認 識 の 具体的な記述 「 ∼なので,∼である」 「 ∼(民主主義・平和主義)なので,∼すべき」 「人間は∼のために, ∼をする」 「 社会的事象は∼なので,∼である」 見方・ 考え方の 理 論 基 盤 人間 ( 個人・集団 ・ 組 織体) の行為と その結果 の事実問題 解決的 を 体験・ 追体験・ 理解 させることを通し て育 成される, 社 会生 活に 関する見方・考え方 社 会的事象を 科学的 に説明させることによっ て, 事象を 脱明し解 釈 す る理論であ る「社 会 認 識体制」 として の見 方・考え方 子供や 社会の 問題を 取り上げ,それを知的・ 実賎 的に解決さ せるこ とを迎 して,知 識・理 解, 態度, 能力 か結 び ついた見方・ 考え方 社 会的な 論争問 皿を 取り上げ, 目的・ 目標 を 達成 するため の最も 合理的な手 段・方 法を 判断する ための 見方 ・ 考え方 見方・考え方の 分 析 的 視 点 ① 人 間の問題場 面で の行為 につい ての理 解 ② 行 為を 目的 と手段 の関係 から説 明する 目的論的理解 ③ 結果 として, 人々 の生活は維持・向上・ 発展し たという, 行 為の社 会的憲 味につ いての理解 ④  行為は その後の社 会の生 活の維 持・向 上・ 発展に も役立 つ ている という, 行為 の歴史 的意義 につい ての理解 ⑤ て,各地域, 各時代,人 間の行 為によ っ 各社 会領域 は他と は 異な るすぐ れた個性 ( 特色)を 生みいる という 特色につ出して いての理解 ① 社会的 事象がな ぜ 生じ たの かの原因 究 明を 行う 見方・考 え 方 ② 社 会的事象がど う な るかを予 測する 見 方・考え方 ③ 社 会的事象を 説し 解釈 するため の科明 学的知識である概念・ 法 則・理 論とし て見 方・考え方 ①  問題の事 実に関 す る見方・考え方 ②  問題の原 因につい ての見方・ 考え方 ③  問題解決 の関わる見方・考え方判断 に ① 論 争問題 の事 実と 原因に関 する 見方・ 考え方 ② 達成すべ き目 的・ 目標についての見方・ 考え方 ③ 枚数存在する手段・ 方法( 行動案) の中 からより 望ましい も のを選択・ 決定 し, それを 根拠づ ける見 方・考え方 推 進 基 盤 学習指導要領安井俊夫氏ら 森分孝治氏ら 社会科 の初志 をっ らぬ く会 日本生活教育辿盟 エ ングル,メト カーフ, オリバ ー,シェイバー, マシヤラス,カルトソー ニ ス,バースら 哲 学 的 基 盤 W. ディルタイの解釈 学 におけ る歴史的生 な ど, ド イツ精神科学 派 の「理解J Verstehenの 理 論に基づ く。追 体験 し「 意味( ①事象を生み出し た意図・目的・ 志 向, ②事象か全 体的 関辿 の中で もつ価値)」 を理解する。 K. ボパ ーら の批判的 合理 主義 の科学 論 に基 づく。理論(仮脱)を, 事 例に基づ き吟 味・ 修 正 (反証) してい く過 程を へて発 見・ 習得 し て い く合 理 的 手 順 に 「科学的」の基準をおく。 J. デューイらのプ ラグマティズムに基づく。 「 認識は経験,つまり環境との相互作用である」 との考えに強く彫容を受けた経験主義の方法原理。 者 と し て ,「 何 を 考 え さ せ る か」  ※ 小原友行1998「社会的な見方・ 考え方を育成する社会科授翦 命の革新」, 社会系教科教育学会『社会系教科教育学研究』 第10号pp.5-5 などを もとに筆者作成        _ 内 容 あ っ て の 社 会 科 で あ る こ と

は必 要条 件 と して いう まで もない が,「 ど のよう

にして 考え させ るか」 活 動 のプ ロ グラ ムで ある こ

と も欠 か せない授業 づ くり の十 分条件 と考え る。

本小 論で は, 社 会科を 学ぶ「 子ど もの心理」 に

重 きを 置 き,「 社会 認識 形成 と市民 ( 公民) 的 資

質 の統一的 育成」 を視点 に問題 を整理 し た後, 両

− 9−

者 の統一 的育成 を めざ す方 法原理 を 厂

意思決定」

型社会科 学習 に求 める。 その際, 既 に実 践さ れて

き た 匚意思決 定」型 授業 について , ①意思決 定過

程 の内省, ②認 識 の社会 化, の2点 から改善 し た

授業計 画を提 案す る。

(2)

1 。 こ れ ま で の 社 会 科 授 業 論 の

ど こ が 問 題 な の か , な ぜ そ れ

が 問 題 な の か

(1) こ れ ま で の 社 会 科 授 業 論 が

孕 む 実 践 上 の 問 題 点

こ こ で は , こ れ ま で 様 々 に 主

張 さ れ て き た 社 会 科 授 業 論 が 実

際 の 授 業 実 践 に か か わ っ て 孕 む

現 実 的 な 問 題 点 は 何 だ っ た の か ,

研 究 者 が 明 ら か に し て き た 点 を

も と に , 筆 者 が 実 践 的 反 省 を 加

え , ま と め て み た ( 表 2)。 そ の

際 , こ れ ま で の 社 会 科 授 業 論 を

匚問 題 解 決 型 」「 理 解 型 」 匚説 明 型

( 科 学 探 求 型 )

」 匚意 思 決 定 型 」 の

4 タ イ プ に 代 表 さ せ た 譫I こ れ ら

4 タ イ プ の 社 会 科 授 業 論 を 定 義

付 け る た め , 小 原 氏 が 主 張 す る

社 会 的 な 見 方 考 え 方 の 分 析 を も

と に 作 成 し た タ イ プ ご と の 概 略

を , 以 下 の 表 凵 こ整 理 し 確 認 し

て お く 。 

こ れ ら の 授 業 論 は ど れ

も, 学 び 手 の 発 達 段 階 ・ 分 野 ・

表 2. 社会 科授業 論類 型に みる 実践上 の長所 ・短 所

授業諭の羝型 理 解 型 説 明 型 問皿解決型 意思決定型

長 所

M1:知識と態度の同時形 成を保証 M2:1つの社会的事象を 社会 的・歴史 的な全 体 の中 で総合的 に理解 す る能力 の形成 M3:同心円的拡大原理 に 基づ くカリ キュラ ム樹 成が有効 M4:「理解」の過程・方 法 は, 日常生 活でか か わっ ていく過 程と近似 してい るので, 学習過 程が子 ど もた ちになじ みやすい。 M5:追体験という方法は, 学習を主体的 にする。 MI:学習者 か科学 の研究 成 果を生 み出し た過程 に主体的 に参加 するこ とを通して, 科学 の基 本 的な概念, 探究 の方 法 を獲得 すると ともに 科 学的な態 度を形 成す る。 M2:認識の内容と方法を 明 砲である ため, 短い スパン の授業 過 程から 長 い スパ ンの年 間指 導 計 画とい ったカ リキュ ラム化か比 較的容 易で ある。 M3:子どもの対話(脱明) 的活 動により, 知 識か 問主観的に吟味される。 この意味で, 授業 は知 識 の成長過 程となり う る。 M1:見学・調査という学 習方法 により, 子ど も の常 識的観念 では実態 を 脱明でき ないことを 眼 の前 の事実で 示し, 素朴 な疑問を生 じや す くさ せ, 自 ら疑問を 解 こうと意欲させる。 M2:子どもたちの心理的 発達系 統に基づ いて学 習を計 画するた め, 社 会的事 象を自 分の問皿 として とらえや すく, 学習 が主体化さ れやす い。 M3:単なる事実の記憶・ 説明・ 抽象概念 の把握 より も, まず子ど もた ちか事実, 目的, 推論 を使 って知識を 再組織 化す ることが可 能とな る。 M1:科学的な事実認識と 反省的 に吟味さ れた価 値 判断 に基 づいて の学 習 は, 社会認識 の形成 と公民的 資質 の統一的 育成か可能。 M2:国際化,情報化,少 子 高齢化, 地球環 境の 悪 化など の社会論 争問 題 が内容と なり, これ か らの時代 を生 きる市 民 (公民) に求 められ る資質や能 力か育 まれ る。 M3:実践的判断を行う学 習 が, 自 己の未来 の生 き方の追求として継続・ 発展する。

短 所

D1:社会的事象を分析す る概念 や理論 にとぼし い。 D2:子ど もだちか追体験 的に追求 しえ ない社会 的事象 (恐慌 や峨争な ど) は学習しにくい。 D3:客観化された文化を 「理解」するというのが この理 論の中心 的課皿 なので, 与え られた学 習内容を受 容す る授業 となる傾向かある。 D4:授業 過程が意味把握 や価値づ けで終 わるの で, 社会の学習 が道徳 主 義的 となる恐 れがあ る。 D5: わからせようとする 社会的事 象を象 徴する キー・パ ーソ ンが存在 しないと成立しない。 D6:既 に完結した行為へ の意味付 けに終始 して しまいがちになる。 D1:依拠 する社会科学 の 認 識内容や 認識方法 の 目的 化・固定 化 に陥る 可能性かある。 D2:社会諸科学 の成果と して の手統 きや内容, すなわち授業 の 匚論理」 と子 ど もの社会認識 の 「心理」との隔たりがで きて しまう可 能性が あ る。 D3: 公民的資質 として の 価値 関係的 な態度形 成 を極端 に軽視, もし く は無視する傾向に陥る。 D4:将来 の学び手 が日常 生活 におけ る社会実 践 で目 指すゴ ールは必 ず しも科学者ではないo D5: 「 脱明」型 と冠 され てい るほど対 話的活動 が重 視さ れて こなか っ た。 D1:他の社会的事象へ の 応用が利きづらい。 D2:抽象的かつ複雑な社 会全体的 な ものは学習 対象 にされにくい。 D3: 教育内容の論理的発 展系列を 明示化 するこ とが雌しい。 D4: 社会科では, 社会的 な問題を 解決す ること 自体不可能で はないか。 D5: 一 人一 人か「 問晒」 を 持つ ことか可能 なの か?「 問題」 が生まれ る過程 の榊造的把 握か 弱かったので はないか。 D6: その子なりに習得す る知識 の在り方 が重視 され, 知識 の間主観的 なあり 様や知識 自体の 吟 味・成長 は求 められ ていかない。 D1:社会的 ジレンマか深 まり, かえ って意思 決 定しづ らくなる。 D2:社会的 ジレンマが深 まり, 自己 の意思決 定 に十 分満足, 納得で き なくなる。 D3:授業者が, 社会認識 に かかわる 内容面 の分 析活動を設定する中で, 暗黙 のうち に, 方法 と して の「決 め方」を押 しつけてしまって いる。 D4:(共感,同情的) 情 意や好悪感情に強く引っ 張ら れただ けの判断 に 陥ることがある。 D5:教室の判断が正当化, 固定 意識イ匕さ れるこ と があるo D6: 集団 の合意を形成 す る意思 決定 にお いて, 個々 の決定を どう活 か すか明 らか にされて い ない。 内 六    方 法ヽ` な  ゛   `     よ と , 我 々 教 師 が 授 ゛ て  ※社会認識教育学会H31994『社会科教育学ハンドブック』明治図書,日本社会科教育学会編2000『社会科教育事典』ぎょうせ伊東亮三・池野範男・吉川幸男「社会科授業理論の認識論的基礎づけI∼Ⅲ」『日本教科教育学会誌』第8巻,第1号, 。        ,        い,森分孝治・片上宗二 編2000『社会科m要語300の基礎知識』明治図書出版,谷川彰英1998『問題解決学習の理論と方法』 業 を 構 成 し よ つ と す る 際 に 考 慮  明治図書pp.58-59,拙稿1999「構成主義的 アプロ ーチによる社会科『意思決定』 型学習指導過程」全国社会科教育学会編 『社会科研究51号JI』p.41-50を もとに,筆者か実践を反省的に付加して作成。 し な け れ ば な ら な い 条 件 次 第 で ,

か なりの メリ ット を持つ もので あり, 頼 る部分 が

大 きいこ とを断 ってお きたい からで あ る。

(2) 学 ぶ必 然性 と して の「 学 習者 の 価値 意識 」

を 否定す べき か

子 ど もたち は, 授業で 社会 につい て学習 す る以

前 から, 日 常生活 にお いて自己 を社 会と かか わら

せ, 既に彼 らなり の社会 認識を 形成 してい る。 そ

こで の社会 認識 は「広 がり」 や「深 さ」 において

様々 であ るが,社 会実践 にお いて自 己と の関係 の

必然 性を強 く感 じる場合, 子 ど もたち の学 び は必

然 とな る。 この自己 との関係 の必然 性を強 く規定

す るのが, 子ど もたち の「価 値意識」 で はない か

と考 え る。

事 象を対 象化 し客観的 ・科学 的 に社会 の見方を

習得 す ることを 強く主 張す るとと もに,社 会科 は

態 度形 成 か ら一 歩 退 くべ きと して,「 価値 意 識」

を排 除しよ うとす る授業論 か おる。 社 会 の見 方を

形 成 する授業 論 の研 究 として学術 ( 社会科学) 的

に研 ぎ澄ま さ れた主 張で あり, 授業 実 践にお いて

も不可 欠な「 社会を 認識 する ため のツ ール」 とい

う意 味か ら示 唆 に富 む。 しか し, 教室 で 匚

子 ど も

の心理」 に生 で直面 す る立 場 から は,受 け入 れが

たい現 実を 匚

価値意 識」 の存 在に感 じてし まわざ

るを得 ない。

翻 って,学 び手 の 匚

価値 意識」 を重 視して き た

とさ れてい る 匚

問題 解決」 型 厂

意思決 定」型 など

既存 の授業論 にお いて も納 得 いく実践 に辿り 着い

てい な い と考 え る。 匚

認 識主 体 として の学 び手 が

対象 の意味 と関係 を積極 的に 構成す るこ と」 と捉

え る構成主 義的立場S2 から社会 認識形 成を 目指 す

際, 社会科 にお ける対象 すな わち 匚社会」を 学 び

手で あ る子 ど もが 匚

自己」 と関係付 け る手 だて と

10 −

(3)

しての

習活

プログ

ラム

に具

でき

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らの

会科

業論

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(1)社

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会科

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成す

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では

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,匚

社会認識

」と

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」の

え方

と関係付

け方

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,両者の

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育成

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では

これ

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社会

「 ̄

民的資

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いての

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「自分

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る社

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る理

,社

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・技

能の

総体

り,子

ども

の行

レベ

で換

言す

「権

と義

・責

を理解

し,正

判断

と行

動の

る能

力や意

尹3

らえる

これ

,社

科の

学習

動の

中に

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,社会

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具体

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を伴

を要

する

もの

では

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くま

,行

動の

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を形

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レベル

を指す

。性

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究極

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,社

科だ

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明の

一部

して匚

的資

との

関係

同時に

知の

うに匚

認識

」の

,①

を知

る機能

的側

面及

び②

つい

ての

意味

・内容

面の

を持

この

とは

,我

(大

)が

日常

生活の

実践

て匚

会の

るか

とら

える際

,妥

当す

る考

え方

ある

しか

し,

で問

題に

した

いの

,子

ども

が社

(又

民科

おい

て社

会がわ

こと

り,そ

こには教育的営み

(学習過程)としての手続き的

要素が欠落

している

。そ

こで,社会科教育におけ

る匚

社会認識

」には,第

三の要素と

して手続き的

要素

を付加する必要があると考

える

。匚

社会認識

,①匚

社会

を認識す

る」機能的側

面,②匚

認識

した社会

」としての意味

・内容的側

面に加

えて,

③匚

社会

化された認識

」としての

(相互)作用的

側面からとらえた

。この第

三の

新たな側

面を付

加することは

,社会科教育において,個々の認識

を社会化(socialize)

する手続きを学習過程

とし

て明確にする意

義があると考

える

。では

,個々の

生徒の認識は如何に社会化

されるのか

。活動

レベ

で示す必要が

ある

。その具体的な学習活動は相

互作用としての匚

対話的活動

(討論)

」であり,

その学習過程は社会的文脈

に自己を位置

づけるこ

とが必然となる匚

意思決定

」で

ある,と提

案した

。その根拠は

,相互作

用と

しての匚

討論」

を経

個人的に又は社会的に判断すること

,すなわち

意思決定

」することこそ,厂

民的資質」として

前述

した匚

権利と義務

・責任

を理解

し,正

しい判

」することだか

らである。換言すれば,学級集

団の中で説明

,反駁,修正

を繰

り返す

ことを通

,社会

的事象についての意味内容,さらには政

プランの選択肢についての合意

を図る社会化の

プロセス

としての

(相互)作用的匚

社会

認識

」こ

,学級

で育むべき

「 ̄

民的資質」といえよう。

ここでいう社会化の

プロセスは

,森分氏が

主張す

,匚

説明」を方法原理に,知識

を間主観的に吟

していく過程とほぼ軌を

一にするものであ

ご4しか

,社会科の実践者

としての反省から,

間主観的に吟味

され

成長

した知識の内容も

さるこ

となが

,結果に至

るまでの匚

対話的活

(討論)

,相互作用的な側面からとらえた

いの

である。

この

ように

,社会科

固有の基本概念厂

社会

認識

に第三の

(相互

)作用的側

(以下

,第

三の側面

と記す)を持たせたとき

,社会科の究極

目標

「 ̄

民的資質

」は厂

社会

認識」の一部

と領域

を共有す

る部分集合

して

とらえることができる,と考えた

のである。

(2)これか

らの社会科が

目指すべ

き授業とは

まず

,筆者

が匚

ニュー

ェイ

ブ」を考

える基盤に

させ

て頂

いた

小原

氏の

主張

を見

いくことにす

る。

n−

(4)

会の

急激

変化

や課

して

,一

一人が

的な社

判断

を行

,適

な社

的行

・決

して

くため

必要

社会

見方

え方の

とい

これ

らの

科の

とい

う観

点か

ら考

えれ

,社

論の

して

以下の

点を指摘す

とが

きよ

う。

(以下

者が

1の

題は

,社

な見

・考

え方の

育成

「社

を知る

「社

会がわ

「社会

生き

」の

つの

階の

方や

え方が

必要

とな

での

つの

業論単

では

これ

らの

段階

たす

とが

こと

2の

題は

,いずれ

論も

,児

・生

(実質

)な

・考

え方の

成が

中心

とな

,方法

(機

)な

・考

え方

成が

分考

され

いな

3の

題は

,いずれ

論も個

人の

での

的な

・考

え方の

育成

を重視

した

もの

,学級

とい

う社

関係

中での

互作

・転

して

・発

とに

させ

,見

とい

・考

う観

え方

点が

を発

と譫5

筆者

,基本

に小

氏が

提起

つの

を克服

必要

を実

レベル

で共

,授

夫す

った

。特

,第

3課

なわ

方法

的個

主義

けに拠

るの

では

,社会

相互

の観

点か

ら対

的活

(討論

を内

容的

にも

にも

させ

るべ

とに強

く共

感す

これ

受け

,筆

者は

小論

での

「ニ

ュー

ェイ

」の

コンセ

トを

以下の

うに考

えて

いる

ども

ちが

これ

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を生

くた

,単

「社

会が

わか

ことに

らず

,社

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自己

を位

,合理

的に

己の

的な意

を決定

ともに

,社

な決

て合意

を形

して

く必要

。そ

こで

,これ

らの

科学

では

,子

どもが

「今

日ま

での

どの

うに

して

きたか

」に

いて

科学

な根

ら説

した

自分

との

関わ

りか

ら意

了解

的に

理解

した

りす

いった

,いわゆ

る社

を形

成す

ことは

ろん

,子

ども

一人

一人

「社

をつ

くる

」す

なわ

「現

在か

ら将

来に

けて

,社

どの

うに

成立

させ

るか

とい

った

間主観的な社会構築を強く意識する構成メンバ

して参画することが肝要と考える。

(3)子どもに学ぶ必然性を持たせ

,自己の学び

コミットメン

トをつくる意思決定型授業

社会科を学ぶうえで

,子どもが学ぶ際,何

(認

識内容

,教師や級友との人間関係,育ってきた歴

史など)に

コミットしているか,さらに,その

学び」から日常の世界での生き方をコミッ

トし

ていけるか

,という観点からすれば,厂

意思決定」

型授業こそ

,子どもが自己の匚

学び」を構築する

うえで最も適した授業方略と考えられる

。その理

由は以

下の通りである。

「 ̄

意思決定」を通して構

築される

学び」は学び手が自己との関わ

りの中

アプロプリエー

ド(自己固有化

・我有化)

した世界であり

,自己の生き方をコミッ

トする度

合いが大きい

oそれと比較

「 ̄

探求

(究)

」によ

学習」は学び手の外側の世界のみに終始する

場合もあり

,自己の生き方をコミッ

トする度合い

が小さい場合が多いことが考えられるからである

これまでに筆者は,社会科教育において匚

子ど

もがいかに学ぶか

」という前提になる問題意識に

立ち,従来の匚

意思決定」型授業の課題を分析す

るとともに

「 ̄

社会的構築主義(constructionis

m)

」からアプローチした授業モデル

「以下,匚

業モデル

1」と記す)を提案してきた譫6従来型

「匚

概念探求

」及び匚

価値分析」過程の組み合わせ

で構成)と比較して

,以下の2点が授業を構成す

る際

,新たに加味された要素である。その一点目

,自己の外側に位置する事象を分析するだけに

留まらず

,匚

価値分析」を意思決定問題との関わ

りから自

己分析する過程として厂

自己フォーカス

(self-focus)

二点目は,意思決定する方法を明確に意識させな

」の考え方を取り入れたことである。

ら自己の規範的合理性を構築させるため,匚

属性効用理論(multiattribute utility t

y)

における

決定支援」の考え方を基盤に匚

決定方

」を操作させる匚

決定操作」過程を取り入れた

ことである

。授業モデル

1では,学び手が如何に

意思決定していくか

,方法

(機能)的な側面を明

らかにすることができた

。これは,小原氏が提起

する第2課題にを幾分か克服した成果として捉え

られる。

工2

(5)

しか

,授

業モ

デル

1の

して

,①

己フォー

カスにおける活動

しての

子どもの言説か

ら社会

の在

りようを捉えさせ

ることが十分

ではない

,②

集団の合意

を形成す

る意思決定において

,個々の

決定をどう活かすか十分な授

業モデルにな

り得て

いないことを痛感

した

。そ

して,この

2点の課題

,提案

した授

業モデルが厂

方法的個人主義」の

を出ていないことへの反省であることに他なら

ない

。すなわ

ち,前述

した

小原氏の提案の中にお

いて,筆者が

最も問題視す

る第3課題が十分克服

できていない。

こで

,本小論では

,基本的にはす

でに提案

てきた授

業モデル

1をもとに

,①意思決定過程の

内省

,②認識の社会化

,の

2点か

ら改善

した授

モデル

2を提案する

。その際

,モデルエ

のキー

コンセ

『メタ理論化』による規範的合理性

の構築

,匚

価値判断の構造」

,匚

自己フォー

カス

(sel

仁focus)

,匚

『多属性効用理論』における

『決

定方略』

」の中でも,特に曖昧な活動に終始

して

しまった

「自己フォ

カス(self-focus)

」の考

をよ

り具体的な方法と

して精緻化

してい

くこと

をめ

ざす。

(4)社会的相互作用の視点か

これ

からの社会科授業では

,子どもたちが匚

会的文脈に

自己を位置づける

」ことが必要である。

では

,如何に

して自己を社会的文脈に位置

づける

ことが可能

となるのか

。この

ことに

ついて,原田

氏が提案する方法が

示唆に富む

先行き不透明な時代に必要なのは

,特定の権威

や規範に身を委ね

るの

ではなく

,自ら多様な社会

をイメ

し,必要に応

じて社会

を作

り加

えて

くことである

。そのために社会科に求め

られ

のは模擬的にではあれ子どもたちに社会の

自己化

を保証するカリキュラム

を創造することであろ

う譫7

原田氏が提案するこの考え方こそが

,授業モデ

1から

(曖

昧では

あったが)導入

を試みた厂

己フォ

カス(self-focus)

」理論である。匚

自己

フォ

カス(self-focus)

」の考え方は,ミー

(G.H.Mead,

1934)

の厂

社会的自我」論に支え

られ

ている譫8

要するに

,所与の価値観に誘導

ていくや

り方ではなく

(自己及び社会の

中に価値

観が構築

・剔出されるものとい,コミュニケー

ョンによ

,自己の価値観を社会

的なものと

て位置

づけ

,同時に

,社会

における

自己の匚

存在

する立場や厂

行動」する意義を考えさせ

ようとす

るものである。

社会的自我

」論について,ミー

トによれ

ば,

意味

をともな

うコミュニケ

ョンによって,人

間の自我

〈self

〉が

形成される

。すなわち,個人

は意味の

コミュニケ

ーシ

ョン

を通

して他

者の態度

自分に期待されている役割を自己の内部に客我

〈me〉と

して取

り入れ

,それに反応し,働きか

ける

主我く

Dとの

内面的対話

,両者の統合に

よっ

て社会的自我が

っくられ

る譫9

このよう理論的背景から,匚

自己フォーカス

(sel

卜focus)

」場面を社会科授業に位置づけるこ

とは

,原田氏の

主張する厂

社会の

自己化」を促す

と同時に

,ある社会論争問題

(内容)を如何に判

断するか

,方法的側

面にかかわ

っていえば①匚

思決定過程の

内省

」ともいえよう譫10

従前からの匚

意思決定

」型授業論における匚

値分析

」過程では,匚

自己」そのもの及び匚

社会」

との

関わ

りか

らの

「自己

」を明確に捉

えて分析す

ることが十分

とは言

えない

。そこで,筆者は

これ

ら研究成果に立ち

「私的自己フォ

カス」及び

公的自己フォ

カス

」の視点から意図的に自覚

状態を活動レベルで設定し

,価値分析過程として

意思決定」型授業

(授業プラン凵こ

おいて)に

組み込んだ。

また

,厂

社会的自我」論とともに

「自己フォー

カス(self-focus)

」の考え方の基盤

となるものに

シンボリック相互作用論(symbolic

interac-t

n)がある

。これは

,ミー

トが提起

し,

H.

ブルー

によって確立された社会学

・社会心理学の理

論的枠組みである

。 

人間の相互行為はシンボル

(象徴

)を生み

出すものであ

,またシンボル

媒介するもの

である

,という観点から,相互行為

における

コミュニケー

ョンの形成および人格

成を論

じている

。このシンボ

リック

相互作用論は

以下の

ような3つの基本原理に立脚

している

一の前提は

,人間は,もの

ごとが自分に対し

て持つ意味にのっとって

,その

ものごとに対

して

行為す

るもの

である。

13−

(6)

第 二 の 前 提 は , こ の よ う な も の ご と の 意 味 は ,

個 人 が そ の 仲 間 と 一 緒 に 参 加 す る 社 会 的 相 互 作 用

か ら 導 き 出 さ れ , 発 生 す る と い う こ と で あ る o

第 三 の 前 提 は , こ の よ う な 意 味 は , 個 人 が , 自

分 の 出 会 っ た も の ご と に 対 処 す る な か で , そ の 個

人 が 用 い る 解 釈 の 過 程 に よ っ て あ つ か わ れ た り ,

修 正 さ れ た り す る と い う こ と で あ る 譫11

授 業 モ デ ル 2 で 提 案 し よ う と す る ② 「 認 識 の 社

会 化 」 に つ い て は , こ の シ ン ボ リ ッ ク 相 互 作 用 論

の 基 本 原 理 を も と に 考 え た い 。

一 般 に 社 会 学 や 社 会 心 理 学 に お い て 寸 社 会 化

(socialize) 」 は ,「 ̄

政 治 的 ・ ・ ・ 」 匚職 業 的 ・ ・ ・ 」

「 法 的 ・ ・ ・ 」 匚道 徳 的 ・ ・ ・ 」 と い っ た 領 域 に 分

化 さ れ , 厂パ ー ソ ナ リ テ ィ ー の 社 会 的 形 成 」 の 意

味 で 用 い ら れ て い る よ う で あ る 譫12 ま た , 既 に 成

立 し て い る 社 会 の シ ス テ ム 及 び そ れ ら 付 与 さ れ る

規 範 や 価 値 へ の

冂順応 一 批 判 」 と い う 関 係 か ら

匚社 会 化 一 対 抗 社 会 化 」 な る 分 類 も な さ れ て い る 。

し か し , 本 小 論 で の 授 業 モ デ ル 2 に お け る 匚社 会

化(socialize)

」 は , 単 に パ ー ソ ナ リ テ ィ の 社 会

的 形 成 に 限 定 せ ず , 大 江 氏 に よ る 過 程 に 着 目 し た

下 に 示 す 概 念 的 モ デ ル を 拠 り 所 と す る 。

Socialization ―Process (field, change, object ;

s七瓧e)

こ こ で , 社 会 化 は , ① あ る 場 に お い て(field),

あ る も の (obj

ect) を め ぐ っ て 変 化 が 生

じ(chan-ge),

② そ れ に よ っ て , あ る 帰 結 が も た ら さ れ る

(state)

よ う な 過 程 と い う こ と に な る 。 こ の 四 つ

の 属 性 の う ち, field, object, c

hangeの 三 者 は ,

あ る 種 の 活 動 「匚社 会 化 の 活 動 」), そ し てstate は

あ る 状 態 (「 社 会 化 の 状 態 」) と し て ま と め ら れ

る 譫13

こ の 大 江 氏 の モ デ ル を 前 述 し た シ ン ボ リ ッ ク 相

互 作 用 論 の 基 本 原 理 と , 以 下 の よ う に 結 び つ け た

い 。

厂社 会 化 の 活 動 」 = も の ご と に 対 し て の 行 為 ・ 社

会 的 相 互 作 用

下 社 会 化 め 状 態 」 = も の ご と が 自 己 ( 自 己

あ る 社 会 シ ス テ ム の 細 か な 実 行 プ ラ ンを 考 え る 際

に こ の タ イプ の問 い の方 が よ い 場 合 が あ る こ と を

否 定 は し な い。 し か し , ゼ ロ か ら 学 習 対 象 と な る

社 会 シス テ ムの プ ラ ンを 考 え な け れ ば な ら な い よ

う な 状 況 は現 実 的 で はな い。 すで に 今 日 ま で 維 持

継 続 さ れ て い る 社 会 シ ス テ ム に は 大 局 的 且 つ 対 極

的 な 選 択 肢 が 自 身 に 内 包 さ れて い る 。 そ れ ら の 存

在 を 受 け 容 れ, さ ら に そ の 二 律 背 反 , 二 者 択 一 的

な 選 択 を 迫 ら れ る か ら こそ 必 然 的 に 選 択 に か か わ

る 社 会 認 識 を 深 めて い く必 要 に迫 ら れ る。

以 上 よ り , こ れ か ら の社 会 科 に お い て 「 ̄

社 会 的

文 脈 に 自 己 を 位 置 づ け る」 授 業 の 方 法 論 は , ① 意

思 決 定 過 程 の 内 省 , ② 認 識 の 社 会 化 を 加 味 し た 意

思 決 定 型 ( 授 業 モ デ ル 2) と 考 え る。

ま た, 授 業 モ デ ル 2 で は, そ の フ レ ー ム ワ ー ク

と し て , 水 山 氏 が 提 案 す る 合 意 形 成 分 析 フ レ ー ム

ワ ー ク ( 表 3) を 一 部 援 用 し た。凹 水 山 氏 は, 合

意 形 成 の 社 会 科 授 業 を 構 成 す る 視 点 と し て , 匚合

意 の実 質 ( 重 な り と 深 さ )」 匚合 意 の 手 続 き 」 匚合

意 の コ ス ト 」 厂

合 意 後 へ の 制 約 」 の 4点 を 提 唱 し,

そ れ ぞ れ に つ い て の下 位 要 素 を 表 中 厂視 点 を 構 成

す る 要 素 」 と して , 以 下 の よ う に設 定 し て い る。

こ の フ レ ー ム ワ ー ク は, 合 意 形 成 を 前 提 と し た 社

会 科 授 業 の も ので あ る が , 水 山 氏 に よ れ ば, 以 下

の よ う な 理 由 か ら こ の フ レ ー ム ワ ー ク に基 づ く思

考 ・ 活 動 過 程 は, 個 人 的 意 思 決 定 に お い て も援 用

が 可 能 と さ れ る。

決 定 者 各 人 に よ って な さ れ る 意 思 決 定 は, 意 思

決 定 の 主 体 者 に よ る 匚自 分 の 中 の も う 一 人 の 自 分

( あ る い は 複 数 人 ) と の 対 話 ( 自 己 内 対 話 ) に も

と づ く 合 意 形 成 」( デ ィ ベ ー ト に お け る い わ ゆ る

セ ル フ デ ィ ベ ート ) で あ る と 捉え る こ と もで き る。

よ って , 授業 モ デ ル 2で は, こ の合 意 形 成 フ レ ー

ム ワ ー ク で の視 点 「 合 意 の 実 質 」 を 援 用 し た 対 話

的 活 動 を 通 し て 匚自 己 フ ォ ー カ ス(self-focus) 」

に当 た ら せ る。

表 3. 合意 形成分 析フ レー ムワ ーク

を 含 む集 団) に対 して

持 つ意 味・解 釈

子ど もたち に開か れ た価値 意識 の スタ ン

スを同 じ くして, 提案 型 の授業 論 があ る。

視 点 合意の実質 合意の手統き 合意後への制約 合意のコスト 視点を構成 する要素 ・合意の重なり ・合意の深さ ・合意の質( 強い致,リーズナプル一 な不一 致, 強い不 一致) ・ 論題の設定 ・情報の提供 ・ 議論のスタイル ・結果 の処理( 多数 決・全且一致・ 結 論の先送り等) ・行為とのかかわり ・時間 ・手間 ・合意の危険性

14 ―

(7)

3。単

元構

よび学

指導

をつ

くる

と,

うな

るか

(10

…単

『現

日本

歩み

と私

ちの

活 

境税

いて

しよ

うー

【単

目標

○ 

地球

化な

どの

問題

を,戦

,高

度経

成長

に確

した

量生

,大

量消

費の

シス

テム

を原

因に

り返

とが

○ 

地球

化の

自然

学的

な側

と社

的な側

面の

面か

,地球

模の

問題

して捉

えよ

とす

○ 

地球

化の

題に

いて

,社

(人

的)側

にか

かわ

る原

を説

明す

とが

でき

O 

地球

化の

題に

いて

,調

した

をも

とに

,事

態の

予測

しよ

うとす

O 

での

京都

定書

どの

うな

ことが

定め

られ

,我が

国の

目標

どの

うに

決め

られ

たの

とが

でき

○ 

境税の

導入の

必要

性が

世界

,又

我が

で叫

ばれ

いるの

明す

とが

きる

○ 

境税

入の

非に

いて

己の

と関わ

らせ

なが

ら合理

に判

しよ

うとす

○ 

いの

断の

致や

りを

くるため

に必

な条

を見

ける

とが

でき

主な学

習活動

(意思決定過程)

四回]

何の

目的で

,何

を目標に決定

おうとしてい

るのか

,意思決定

者は

自分

自身に対

して明

らかにす

(目標成立)

地球温暖

化について

,そ

,問題の

深刻性

(1h

念探

2。1997

年のC0P3

では何か話

合われた

のかに

つい

て把握する

(0.5h

),

。京都議

定書の

発行を

2∼3年

後にひか

,他に有効な温暖化

対策が考えに

くく

,環境税

(炭

素税)導入が不可欠との

見方が

あること

を把握す

る。

(0.5h

芬漸

択肢を表現す

るための

属性を

える

(属性

群成立)

4.

「炭素税」導入の是

非に

教師の

主な発問

・指示

・留意

どもの期待

され

る認識

・反応

【意

】 /

環甜乱/の

導入について

瀉幽

江よう/

・な

,地球温暖化の

問題が

さけばれて

いるのだ

ろう?

・な

ぜ,地球が温ま

っているの

だろ

う?

〈要

因〉

・地球は本

当に温ま

っているの

だろ

うか

〈現

状〉

・地球がこのまま温ま

り続

けるとどの

ような

問題が起

こる

だろう?

〈予測

○まずは

「環境税

」導入の是非につ

いてという意思決定

問題を提示するO

O一般にいわれ

てい

る地球温暖

化の問題が如何に

深刻であ

るか

,その要因

・現

・予測の

視点か

ら問

いか

ける。

○その

,グ

ラフや表な

どに

よるデー

を提

しなが

ら強

く問題

なわ

を意識

ち,地球規模の

付け

,生徒たちが

問題

と自己との関係

判断せ

ざる

を得な

を捉

えさせた

い状況

い。

・京都会議

では,どの

ような

ことが取

り決め

られたの

だろ

う?

・我が

国は

,どのよ

うな方法

で目標

を達成

しよ

うと

してい

るの

だろう?

・我が

国の

方法のど

こに

問題が

あるのだ

ろう?

01997

年の

(気候変

動枠組み

条約第

三回締

約国会

おける京都

議定書に基

づく

,わ

が国の

目標で

ある温室

果ガス

6%削減が

,現状

では

とうてい実現困

難である

ことをグラ

フや表な

どによるデー

タを用

いて実感

させ

・なぜ

,環境税

を導入する必要性が

さけばれ

ているの

だろ

う?

○温暖

化による地球規模の異常

な事態

「自然的要

因」及びそれに対処す

るための会議や取

り決

「社会

的要

因」の両側面か

,持続可能な社会

をつく

るための具体

的方略

として

,環境

税の

導入が政治

的課題

とな

っていること

を捉

えさせるO

・環境税の

中でも,特に注

目され

ている炭素税とは

,何

ろう?

・本

当に

,炭素税

を導入するべきだ

ろうか

・じっく

り調べ

,考

え,話

し合っ

て,自分な

りに,そ

して,

んな

で判断

しよう

・C

をは

じめ

とす

る炭

酸ガス

やフ

ロンな

どの

ガスが

保持

し続けるこ

とに起

因して

,地球の大気

と地表面の温

度が

上昇傾向となる

・特

に日本の高度経済成

長は

,大量生産

,大

量消

費,大量

棄型のいわ

,利益優

先,効率性重視の経済

的側

面に

った

社会システムや

生活スタ

イル

を生みだ

,持

続可

能な循

環型社会と

してのバ

ランス

が崩れた

・大気を冷却するエア

ロゾル

排出量の減少

,河川の

氷結期

間も

約二週間短縮

,積

雪量が10

%減少な

ど,この

問題に

ついての現状が報告

され

ている。

・温室効

果ガス

の排出が続

けば2100

年までの間に

,地球の

平均気温は1.4

∼5.8

°C

,海面は9∼88

cm

上昇することが

予測されている。

「気候変動に関する政府間パネル

(IPCC

)に

よる

・京都議

定書では

,先進41

国全体

で,

2008

∼2012

年迄の

間に温

室効果ガス

の平

均排出

皿C02

換算

したもの

,90

年比少

くとも5%削減

しな

けれ

ばならず

,日本の

それ

6%

とされ

た。

・C

翌年に

政府が策定

した

「地球温暖化対

策推進大網

では

,3.7

%を森林による

吸収でまかな

うことが前

提となる

。しか

し,これは,

C0P3

以降の

植林では

ない

ことか

現時

点での

らパー

我が国の計画

クでのCOP6

では

で吸収源と

6%削減の

して認め

目標は達成が極

られ

めて厳

しい。

・2000

政府

税制調査会の

中期

答申において

,環境税

導入

の検討

開始が

表明された

,同年公表された環境庁

「環

境白書

」にも炭素税導入の

必要性が

記述された

りす

るに

留まら

ないo自治省

(匚

地方環境税

)や通産省諮問機

の綜合エネルギ

調査会も検討

を始め

てお

り,6

月の

選挙では

民主党が環境税の創設

を公約するな

,既に

治的課題

して俎上にのぼっ

ている

・炭素税

とは

,炭素含有量に応

じて化石燃料に課する税の

こと

をいい

,その

目的は

,化石

燃料の

値段

を税金分だ

上げる

ことに

よって

,その消費

を抑制することに

ある。

・C

までは

,通産

省や経

団連が

「炭素税は経済成

長を

阻む」

として

,ネ

ガティブな姿勢

をと

り続けていた

・炭素税は

,逆

に産

業を活性化

させる

という考えが

受け

られだ

した

[価

ト論

題]

『日本は

,炭素税

を導入すべきである一 

是か

非か

?』

・デ

ィベー

トに

り組み

,炭素税

導入の効

果や問題

点を析

しよう

¬15−

【肯定側】

MI…

「二酸化炭素の

メリッ

トの

排出の

[発

低減

→発

され

生過

る」

[重]

→重要性

参照

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このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

「欲求とはけっしてある特定のモノへの欲求で はなくて、差異への欲求(社会的な意味への 欲望)であることを認めるなら、完全な満足な どというものは存在しない

○菊地会長 ありがとうござ います。. 私も見ましたけれども、 黒沼先生の感想ど おり、授業科目と してはより分かり

   遠くに住んでいる、家に入られることに抵抗感があるなどの 療養中の子どもへの直接支援の難しさを、 IT という手段を使えば

場会社の従業員持株制度の場合︑会社から奨励金等が支出されている場合は少ないように思われ︑このような場合に

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

自分ではおかしいと思って も、「自分の体は汚れてい るのではないか」「ひどい ことを周りの人にしたので