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ウズベキスタンにおける投資仲裁 : 天然資源投資をめぐる課税問題を素材に

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名 経 法 学 第

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年) 論 説

ウズベキスタンにおける投

資仲裁

然資

源投資をめぐる

課税問題を素材に

ウ ミ リ デ ノ ブ

アリシェ

j

目次 1.はじめに

2

ウズベキスタンにおける投資規制制度の現状 2.1 投資促進及び保護機関

2

.

2

外国投資の規制の法的枠組み 2.3 資本金に関する規制及び外国投資に関する奨励措置 3. 天然資源投資規制lとそれにともなう課税制度 3.1 天然資源の所有権と関連法 3.2 天然資源の税制 3.3天然資源関連機関・国営企業

4

ウズベキスタンが結んだ資源開発契約と

B

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における課税規定 4.1 資源開発契約としてのPSA及びJointVenture

4

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2

国際投資協定としての

B

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5天然資源投資に関わる課税をめぐってウズベキスタンが参加した投資仲裁 5.1Newmont Mining v. Republic of Uzbekistan事件 5.1.1 背景説明 5.1.2 分析.税制度の安定性及び投資に合理的に裏付けられた期待 5.2 Oxus Goldv. Republic of Uzbekistan事件 5.2.1事件の背景 5.2.2 Oxus Gold v. Uzbekistan仲裁判断 小括 終わりに

(2)

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はじめに

途上国に資金を投じる投資家にとっては,様々なファクターが当該 投資を行う上で重要になってくる。その中の一つは疑いなく,投資先 国の課税制度とその運用であり,課税負担により投資家が儲ける利益 の金額が決まってくる。先進国の課税制度は課税負担が重いとはし、ぇ, 制度がしっかり整っており,投資家と租税当局の聞に紛争が生じても, 投資家は租税当局の判断に対して不服申し立てをし,租税当局あるい は裁判所に訴え,満足出米る救済措置が得られる。しかし,このよう な考え方は世界のすべての地域や国に当てはまるわけではない。数多 くの魅力的な租税優遇措置を与えている一方で,予測可能性が低く, 税務当局の恋意的な行動が多く,裁判所もうまく機能しない国も存在 する。このような場合には,優遇措置あるいは低い税負担を信じて当 該国に投資した投資家が,急、な租税制度の変化による優遇措置の廃止 や膨大な遡求的課税の適用を受け,簡単に破産に直面することは十分 起きうる。このような状態は, 当該国の法制度の熟成度や外国投資家 に対する待遇の基準を示す明確なメルクマールになる。 上述のことを中央アジア諸国の一つであるウズベキスタン共和国 (以下 「ウズベキスタン」と略)に適用すると,興味深い現象が浮か び上がる。中央アジア諸国の中でも一番多くの人口を有し,金,銅及 びウランなどの天然資源にも恵まれている同国の資源分野には

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年代に数多くの外国投資家が投資を行うようになった。むろん租税優 遇措置がそれに大きな役割を果たしていたことは間違いなL、。しかし,

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年以降の世界資源価格の上昇や同国の産業政策における方針の 変化に伴い,投資家に対する待遇が一変することになる。ここで,特 に注目を集めたのは国際仲裁で処理された

NewmontMining

事件と

Oxus G

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事件であり, 二つの事件において投資家は租税措置によっ 2

(3)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) て破産に直面し,ウズベキスタンから撤退している。そこで,投資家 のプロジェクトの運命はホスト国の租税政策の如何によって大きく左 右されることが明白となり,ウズベキスタンへの投資リスクが一気に 上昇した。このような場合に,いかなる方法によって,外国投資家の 財産権の保護は最も実効的になるだろうか。筆者の見解では,それは ウズベキスタンが結んできた二国間投資協定

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(以下

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と略))によって初めて可能になる。 このような背景を元に本稿では,ウズベキスタンにおける外国投資 家の保護の状況を租税待遇の観点から検討する。まずは,ウズベキス タンにおける投資規制制度の現状を概観し (2),次にウズベキスタン における天然資源規制とその課税について簡単な紹介を行い (3),そ の後, 資源開発契約とウズベキスタンが今日までに結んできた

BIT

をそれぞれ考察し,それらの内容と特徴を明らかにする (4)。そして 最後に,天然資源投資に関わる課税をめぐって生じた,投資家とウズ ベキスタンの紛争事例を紹介し (5),天然資源投資に関わる課税問題 について国内で実効的な保護を得られなかった投資家にとって

BIT

がいかなる役割を果たしたのかを明確にする。

2

.

ウ ズ ベ キ ス タ ン に お け る 投 資 規 制 制 度 の 現 状 本節では,ウズベキスタンの外国投資に関する法的枠組みとその特 色を明らかにする。同国における外国投資規制の問題については,膨 大な先行研究が存在する。初めてウズベキスタンの投資制度を法的観 点から総合的に検討したものとして

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UNCTAD

によるポリシー・ レビューが挙げられる1。また,

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Gulyamov

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, The Investment PoliのIReview forUzbekist

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, 1999)

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Sidelnikov(2005)4及び最近の投資規制改革に関する簡潔なコメント としてMuminov(2016)5が挙げられる。さらに,ウズベキスタンの 国内事情を投資家の観点から理解するためには,米国の毎年更新され る投資環境レポートがかなり手がかりとなる6。ウズベキスタンの投 資環境は日本の研究者(日本にいる外国人の研究者を含む)によって も研究されており,その例として,ウズベキスタンに進出している日 本企業へのインタービューにより投資環境の現状と課題を明確にして いる成田 (2003)また Abdurakhmonov (2003)による研究を挙げ ることができるら さらに,ウズベキスタンの外国投資関係法規を詳 細に紹介している楼井 (2010)による研究8や,投資・ビジネス進出 の法務の観点から分析したヤラシェフ・宍戸 (2014)による研究が有 2 Ana Stanic, "Doing Business inUzbekistan: A GuidetoitsForeign In -vestmentFramework,"Journα101 World Investment& Trade, 4, (2003)・1047-1070

3 Saidilla Gulyamov, "Pravovoe regulirovanie inostrannix investitsiyv respublike Uzbekistan",Tashkent, (2002) (ウズベキスタンにおける外

国投資の法的規制,ロシア語,筆者訳)。

4 IgorSidelnikov, "Foreign Investment Law,"in, 223-281, in The Lαωαnd Legα1System01Uzbekistαn, ed.Ilias Bantekas (JurisPub., 2005) 5 Bobomurod Muminov, "LatestAmendments intheForeignInvestment

Laws of Uzbekistan: Manifestation of Serious Ambitions for Change久"Russiαn Law Journα1, 4,1 (2016):129-141.

6 US Department of State, Bureau of Economic and BusinessAffairs, In vestment Climate Statements, Accessed 30.09.2016 hllp:/ / www.slale.gov/e/eb/rls/olhr/ics/inveslmenlclimaleslalemenls/ index.htm井wrapper 7 成田真樹子「ウズベキスタンの直接投資動向と投資環境の変遷」長崎大 学東南アジア研究年報 vo1.45(2004)1-12頁,Accessed 30.09.2016 http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp/dspace/bitstream/10069/6785/1/ K.J00004438456.pdf;恥1ukhsinkhujaAbdurakhmonov, "FDIScenarioin Uzbekistan-Glancing atthe First DecadeafterIndependence,"Econ.J. HokkαidoUniv. 32, (2003)183-200.Accessed 30.09.2016 http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/ dspace/bitstream/2115 /5386 /3 /EJHU _ v32_p183-200.pdf 8 桜井雅夫 「ウズベキスタンの外資関係法規 (1-6)J貿易と関税58: 12 (2010) 39-44頁. 4

(5)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 意義である90 これまでの先行研究に関してここで-s.評価を行う と,これらの諸 研究においては,ウズベキスタンの投資環境について様々な問題点が 指摘されているが,天然資源分野における課税問題はほとんど検討さ れていない状態である。その背景には,おそらく当時は

Newmont

Mining

事件及び

OxusGold

事件などの,課税と強く関わる事件が 生じていなかったことがあるだろう。また,当該諸研究が全て一致し て訴える問題点は,長くボトルネックとなってきた外貨交換に関する ものであり,これは確かにウズベキスタンにおいて投資活動に関わっ ている外国投資家をよく悩ませている大問題の一つである。しかし, 本稿で扱う事例は,最低でも数千万米ドルが関わる大型外国投資案件 であり,このような場合には,中央政府は各投資案件において特別の 外貨交換制度を設けており, したがって,投資家が強制的な外貨販売 規制の対象となることはない。 2. 1 投資促進及び保護機関 ウズベキスタンの投資制度に関わる機関は,投資の促進機関と保護 機関の二つに分けられると思われる。前者には,固有資産管理国家委 員会,経済省, 対 外経済関係投資貿易省,ウズインフォインベスト

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)

などの国家機関が含まれ, これらの中でも特に,対 外経済活動,輸出促進,外国投資誘致,貿易自由化,貿易関係の拡大 と強化に関わる統一的な政策の実施担当機関である対外経済関係投資 9 ヤラシェフ ・ノディルベック,宍戸一樹 「対ウズベキスタン投資・ビジ ネス進出の法務 (1)-ビジネス開始の法的枠組み

-

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JCAジャーナル第

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1

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月号); "1対ウズベキスタン投資・ビジネス進出の法 務 (2l-近年の事業環境及び投資環境の改善を巡って

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JCAジャーナ ル第

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月号); "1対ウズベキスタン投資・ビジネス進出 の法務 (3l・完 ビジネスに係る紛争解決の方法

-

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JCAジャーナル第

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月号)。

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貿易省と,的確な経済分野および地方への投資の魅力について投資家 に情報提供を行う機関であるウズインフォインベストの役割が大き 0 0 1

し 後者の投資保護機関は主に司法省に属しており, 2003年の閣僚会 議決定によって設立されたその一部門である外国投資及び外国投資参 加企業の法的保護局(以下 「投資家保護局」と略)は特別な権限を持っ ている110 特に,同決定の第一項により,投資家保護局は,外国投資 及び外国投資参加企業の権利を害する国家機関の決定を停止すること, 外国投資及び外国投資参加企業の活動の規制にかかわる国家機関の担 当者に外国投資及び外国投資参加企業の権利を害する違法行為及びそ の原因を解決するために強制的に実施される命令を出すこと,及び外 国投資及び外国投資参加企業の権利を害する裁判所の判決を裁判費用 を負担せずに上訴することなどの幅広い権限を有する。投資家保護局 の活動に関する明確な統計はないが,司法省のホームページによると, 以前は,地方政府や様々な国家機関との間で生じる問題に,同局が投 資家の要求に応じて介入し,投資家の権利保護に努めていたように見 える九ところが,最近,投資家保護局は 「営業家の権利保護局」と 合併され,役割をほとんど失ってしまっている九 10 UZINFOINVESTは,対外経済関係投資貿易省の傘下の独立法人であり, 外国投資誘致のために外国投資家に情報提供を行う機関であり,毎年 Uzbekislan Inveslmenl Guide発表している。 Accessed30.09.2016 http://www.uzinfoinvest.uz

11 <<0 且onOsHHTesbHhlX Mepax nO YCHseH目的 npaBOBO白 3a山日TbI npHMhlX HHOCTpaHHhlX HHBeCTH日目前>>OT 2.05.03No.205(閣僚会議 決定第205号 「外国直接投資の法的保護強化に関する追加的諸施策につ いて

J

2003年5月2日付) 12 投資家保護局が関わった事件の簡単な内容紹介については,次のページ を参照 Accessed30.09.20160 http://www.minjust.uz/uz/requests/ questionsj435j; http:j jwww.minjust.uzjuzjrequestsjquestionsj6j; Hushnud Karimov, "Xorijiy Investorlar Davlat Himoyasida," Huquq vaBurch 8 (2012):15 -16.(外国投資家は国家によって保護される)

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ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ)

2

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2

外国投資の規制の法的枠組み ウズベキスタンに行われる外国投資は次の三つの法律の規制を受け る。それらは,

I

外国投資について

J

"

(以下 「外国投資法」と略), 「外国投資家の権利の保障及び保護措置について

J

(以下 「投資家保護 法」と略)15及び 「投資活動について

J

(以下 「投資活動法」と略)16 である。特に,前者の二つの法律は,外国投資家が投資できる事業体 のタイプ,利益及び稼得金の対外送金の条件,外国投資家の権利及び その保障について定めたものである170 これらの三つの法律はしばし ば改正され,一般的には実務上の投資活動において生じる問題に対応 することが目的であった。 さらに,外国投資はウズベキスタンの大統領令と内閣令によっても 幅広い規制がなされている。外国投資に関する上の三つの特別法にお いて細かい規定を全て設けることは不可能であるから,大統領令や内 閣令によって規制される場合は多L、。例えば,外国投資法の第

6

条に は,外資参加企業の地位を得るために外国投資はその企業の株(出資 金)文は定款資本の30%以上を占める必要があると定められている。 このような重要な基準は外国投資法において定めるが,その 30%がい くらの資金又は技術のことを表すかという点は,大統領令及び内閣令 に基づいて判断することになる九 法律とは異なり,議会において検 13 司法省のスタッフの話によると,投資家保護局に対しては一年に2-3件 の申し立てしかなく, 一人のコンサルタントしか働いていない状況になっ ているようである。 14<<06日HOCTpaHHbIX IlHBeCTllllllllX>>O T 30.04.1998 N

.

o

609-1(外国投 資について)

15<<0 rapaHTHllX H Mepax 3alUHTbl npa日 開H OCTpaHHblX

IlHBeCTopOB>>O T 30.04.1998NO.611-1(外国投資家の権利の保障及び保 護措置について) 16<<06 IlHBeCTllllllOHHO白 且ellTeJlbHOCTIl>>(N 719-1OT 24.12.1998No.7 19-1(投資活動について) 17桜井雅夫「ウズベキスタンの外資関係法規 (6)J貿易と関税59:2(2010), 24-25頁。

(8)

討される必要がないため,ウズベク政府は投資に関する問題に迅速に 対応することができる。しかし,一方では, しばしば改訂される可能 性が高いことから,ウズベキスタンにおける投資環境に悪影響を与え, 投資家の予想可能性を裏切る場面が生じる。この点については

5

にお いて詳しく検討したい。

2

.

3

資本金に関する規制及び外国投資に関する奨励措置 ウズベキスタンにおける投資規制に関連して,外国投資には二つの 形態がある。どちらに属するかによって,その投資に対する政府の待 遇も異なる。一つ目は,外国投資参加企業 Centerpriseswith foreign investments)であり,この形態で登記されるためには,企業の定款 資本金額が

1

5

万米ドル相当額未満でないこと,企業の参加者の一人 は必ず外国法人であること及び,外国投資の割合は企業の定款資本金 の30%以下でないこと,などの条件を満たす必要がある。 二つ目は, その基準を満たさない文はその投資形態以外の形態であり,外資参加 企業 Centerpriseswith foreign participation)と呼ばれる。このよ うな企業は,外国投資参加企業に与えられる有利な待遇を得ることが できない。前者は,司法省と地方にあるその支部において,後者は地 方政府 Ckhokimiyat) において登録される。また,

2

千万米ドル以 上の外国投資を投資する投資家は,内閣と交渉をし,追加的な保障と 優遇措置を獲得することができる九 このような場合は,政府と投資 18 大抵の優遇措置が,外国投資関係法律よりも,大統領令あるいは内閣令 によって付与されていることには特に伶意が必要である。大陸法系の法制 度としてウズベキスタンでは,法律が大統領令や内閣令などの下位法令 に優位するが, 実務では大統領令が実体的な権利を創設し,法律を上回 り,適用される場合があることに注意が必要である。Sidelnikov,supra note4, at223-224.

19Y36eKHcToH PeCny6nHKacH Ba3Hpnap MaxKaMacHHHHr 2005 曲目n2 aBrYCT且arH180-COH KapopH <<I1HBecTHUHll山apTHOMaJ子

(9)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 契約がよく結ばれ,当該投資は,支部でなく,司法省によって登録さ れる。 ウズベキスタンにおける投資規制のもう一つの特徴は幅広い優遇措 置 を 提 供 し て い る こ と で , 優 遇 措 置 に よ る C incentivebased)履 行 要 求 (performancerequirement)を利用していることである九 つ まり,企業利潤税(法人税)に対する優遇措置,追加価値税に対する 優遇措置,関税に対する優遇措置,石油・天然ガス分野において採査・ 採掘作業を行う外国会社のための優遇措置,地方における特典,圏内 消費者向けの繊維製造に従事する外資系企業に対する優遇措置などを 提供した上で,履行要求を課している九 さらに,ウズベキスタンの 投 資 プログラムに関わる投資プロジェクトは税制面等の優遇措置を受 けることができる九 そ の 意 味 で , ウ ズ ベ キ ス タ ン は 中 央 ア ジ ア 諸 国

apHHH TY3HW Ba aManra OWHpHW TapTHoH TyrpHcHua>>rH HH30M (投資契約の締結及び実施に関する規制)

20 ウズベキスタンにおける外国投資に関する奨励措置の詳細については,

JETRO

の次のページを参照。Accessed30.09.2016

https:j jwww.jetro.go.jpjworldjrussia_cisjuzjinvest_03.html 21 YKa3 IIpe3H且eHTaY3oeKHcTaHa <<0且ononHHTenbHhlX CTHMy

且axH nbroTa,x npe且OCTaB耳目eMbIX npe耳目pHHTHHM C HHOCT~ aHHbIMH HHBeCTHIlHHMH>> OT 30.11.1996 r.No珂1-1652(外資系企業 に付与される優遇措置関する補足措置について大統領令);くくO

且ononHHTe耳bHhlX Mepax nO CTHMY耳目pOBaHHIO npHB耳eqeHHH npHMhlX qaCTHhlX HHOCTpaHHhlX HHBeCTH日目白>>OT 11.04.2005 No. 珂1-3594(外国直接民間投資に対する優遇措置の促進的役割向上のための 補足措置について大統領令);<<0且ononHHTenbHhlXMepax no CT昨 MynHpoBaH目 的 npHBneqeHHH npHMhlX HHOCTpaHHhlX HHBeCTHfr HH>>OT 10.04.2012 r.No珂1-4434(外国直接投資に対する優遇措置の 促進的役割向上のための補足措置について大統領令); 22 ウズベキスタンの投資プログラムに参加するためには,以下の一定の条 件を満たす必要がある。 ① 国民の生活水準と生活の質を向上させ,消費の活性化を実現させる のに十分な規模で実施される,社会的意義のある部門(教育,保健, 住居・公共事業)に対する最重要投資であること。 ② 鉱物原料資源および農産物の高度加工を促進する,また完成製品の 水準を外国市場で競争力のある水準まで引き上げるという目的にかなっ た投資プロジェク トに対する支援であること。

(10)

の中でも外国投資に対して最も適当な優遇措置を付与していると評価 されている九 付与される優遇措置の安定性が重要であることには疑問の余地がな く,投資 家保護法はその第

3

条 に おい て 投資 家に損害を与えるような 法改正の遡及効はないなど,法の不遡及原則を約束している。また, 外 国 投 資 家 や 投 資 に 対 し て 「安 定 化 条 項 Cstabilizationclause)

J

と いう約束を与え,後に制定される法律が投資条件を改悪する場合,外 国投資は,投資が実施された時点から 10年 間 , 当 該 投 資 の 実 施 日 時 点において有効であった法律を適用する九 安 定 化 条 項 と は , 投 資 を 受け入れている資源保有国と外国投資家の利益のバランスを図ること を目的として投資契約に置かれる条項であり,一般的には,その投資 契約を,投資家の合意なくして,資源保有国が,立法的文は行政的に 変 更 す る こ と を 禁 止 す る こ と を 趣 旨 と す る 条 項 を 指 す九 安 定 化 条 項 は,投資 受入国の課税,環境及び他の規制の変更による影響から投資 を 保 護 す る た め に , 資 源 開 発 契 約 で は , 投 資 家 に よ る 要 求26だけでな く,貸付を行う金融機関の要求によっても挿入される九 安 定 化 条 項 ③ 大陸横断輸送路への統合, 物流施設の形成を含む,輸送インフラの 開発と整備に関係するものであること。 閣僚会議決定第395号「資本形成における産業関係メカニズムの改 善に関する諸措置についてJ(2003年9月12日付)付属書第4号 「ウ ズベキスタン共和国投資プログラム策定に関する規程。」

23 Kassym Maulenov, "Slaleand Foreign Inveslor Inleresls:Regulalion ofthe Oil Businessinthe CIS States", inOilαnd Gas Law inK,α

z αkhstαn 139et al.eds., Ilias Bantekas (Kluwer Law International, 2004), 139. 24投資家権利保護法,第3条4項。また,外国投資家は自己の裁量に基づい て,投資条件を改善する新法の規定を適用する権利を有している。 25三浦哲男 「資源ナショナリズムと投資保護投資保障の制度および契約の 実効性を問う」冨大経済論集56:3(2011), 387頁。 26 Rudolf Dolzerand Christoph Schreuer, PrinciplesolInternαtionαIIn vestment Lαw (Oxford, 2008), 75.

27 Andrea Shemberg, "Stabilization Clauses and Human Rights", A Re

-search Paper Conducted for the IFC and the UnitedNations Special 10

(11)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミ リデノブ) には,租税,使用料,支払いの金利に関する財政事項 (financialis -sues)と,環境,労働等に関する非財政事項 (non-financialissues) が挿入される。本稿では,投資家にとってより重要な課税に関係する 前者を検討の対象とする。 ウズベク政府は,提供している大抵の優遇措置の付与のための条件 として履行要求を課している。また, 2008年ウズベキスタン・日本 投資協定では,幾つかの例外を別として,優遇措置の付与のための条 件として課される履行要求は禁止されていないへ しかし,現在,世 界貿易機関 (World Trade Organization)への加盟交渉を進めてい るウズベキスタンは,問機関の加盟国になると,上記のような優遇措 置による履行要求をする権限が大幅に縮小されることになろう九 ま た,ウズベキスタンの国内で製造されていない商品やサービスに関わ る外国投資を呼び込むための優遇措には合理性があるが,すでに同じ 分野で活躍している競争者がいる場合には,新しい投資に対する優遇 措置は市場歪曲的影響を持ちへ それは競争法の観点からも望ましく なく,同制度の運用の透明性と行政のアカウンタビリティーが問われ る310 Representative of the Secretary-General on Business and Human Rights, (May 27, 2009)以下のリンクで関覧可能。Accessed30.09.2016 http:jjwww.ifc.orgjwpsjwcmjconnectj9feb5b00488555eab8c4fa6a6515 bb18jSlabilizalion%2BPaper.pdfワMOD=AJPERES 28 投資の自由化,促進及び保護に関する日本国とウズベキスタン共和国と の聞の協定 (2008)の原文は以下のリンクで閲覧可能。Accessed 30.09.2016 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/ shomei_ 33. pdf 29 Alex Easson, Tax Tncentivesfor Foreign DirectTnvestment(Kluwer Law International,2004), 202-203 30Ibid, at6 31 特に,優遇措置の観点で,ウズベキスタンの国内投資家が外国投資家よ りも不利に扱われているという異常な実務が今日でも続いている。また, 大きな投資案件に比べて, 小規模の投資を計画している投資家は政府と 交渉する力はなく,その意味でウズベキスタンの租税制度は透明性,安

(12)

小括すると,独立後の 1991年からウズベキスタンは,投資規制制 度を作り,段階的に投資政策を発展させてきた。輸入品の代替品の国 内での製造及び輸出を中心として行われてきた同政策は,ある程度成 功しているといえる。しかし,ウズベキスタンが,中央アジア諸国の 中で一人あたりの外国投資額としては最も低い状態にあることも事実 である以上,残されている課題が存在することは否定できない。 (表1) 中央アジア諸国における外国投資の流れ (100万米ドル)" 2012年 2013年 2014年 2015年 カザフスタン 13,337.0 1,032.1 8,406.0 4,021.0 キルギズ 293.0 626.0 248.0 404.0 タジキスタン 232.0 105.0 263.0 227.0 トルクメニスタン 3,130.0 3,732.0 4,170.0 4,259.0 ウズベキスタン 563.0 629.0 626.0 1.068.0 (出典)UNCTADのデータを基に作成。

3

.

天 然 資 源 投 資 規 制 と そ れ に と も な う 課 税 制 度 本節では主に,天然資源分野における国家契約と

BIT

に焦点を当 てるが,以下ではまず,ウズベキスタンの天然資源分野における外国 投資,特にその課税制度を考察した上で,ウズベキスタンの外国投資 に関する課税についての法制度を確認する。 ウズベキスタンの外国投資の大半が天然資源分野に誘致されている が,同分野における外国投資に関する課税の法的な側面についての先 行研究は,非常に少ない。Hamroev(2004, 2006) による研究は,天 然資源分野における国家契約を民法の観点から検討するものであり, 定性及び一貫性という外国投資誘致にとって重要な点に関して問題が残っ ていると批判されている。参照:Sidelnikov, supra note 4, at260. 32 ここで,外国投資のというのは,外国直接投資 Cforeigndirect invest -ment)を目的としていることに注意したL、。 12

(13)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミ リデノブ) 天 然 資 源 投 資 に 関 わ る 課 税 問 題 に は 触 れ て い な い330 投 資 規 制と外国 投 資 の 保 護 の 諸 問 題 を 検 討 し たGulyamov(2002)は , 租 税 法 の 安 定性の問題を取り上げているが,天然資源分野に対する課税にまで論 点 、 を 絞 っ て 問 題 を は っ き り と は 指 摘 し て い な い340 Samarhujaev (2004)も同様で予ある九 さらに,租税法の教科書では,外国投資家に 対する課税が詳細に扱われているが,天然資源にまで立ち入って問題 点を提示してはいない九 天 然 資 源 分 野 の 課 税 に 関 す る 若 干 の 紹 介 は Hamroev (2007)による鉱山法に関する教科書で初めて出てくる370 Hamroevは , ウ ズ ベ キ ス タ ン に お け る 天 然 資 源 分 野 の 課 税 制 度 を 詳 細に紹介し,その規制の特徴を指摘している。しかし,その教科書に おいても天然資源投資に関わる課税問題は取り上げられていない。こ のような状況の背景にはおそらく,石油と天然ガスの開発を目指した 膨大な外国投資が進出し,国家契約が結ぼれた一方で,それらにおい ては課税の問題は近年まで生じなかったという事情があるだろう。し たがって,現在までのところ,ウズベキスタンにおいては天然資源投 資に関する課税の法的な側面は十分に研究されていないといえるへ

33 Samad Hamroev, Er osti boyliklaridan foydalanishvaularni huquqiy tartibga solish muammolari, Dissertatsiya(2004) (地下資源の使用及 びその法的性格の諸問題,博士論文, ウズベク語, 筆者訳);Samad Hamroev, Er ostiboyliklaridan foydalanishni tartibgasolishning fuqarolik-huquqiy muammolari, Dissertatsiya(2006) (地下資源の利 用に関する民法上の諸問題,博士論文,ウズベク語,筆者訳)。 34 Gulyamov, supra note3 35 Botir Samarhujaev, Pravovie problemiregulirovanie inostrannie investitsiy (mejdunaronie aspekti)Tashkent, (2004)(海外投資の法的 規制

l

の問題:国際法的側面,教科書,ロシア語,筆者訳)。

36 Leonid Xvan, Nalogovoepravo, Tashkent, Konsauditinform, 224-286 (2001) (租税法,ロシア語,筆者訳)。

37Samad Hamroev, Ozbekiston Respublikasining Konchilik Huquqi, 260 -275Toshkent Davlat Yuridik Instituti, 2007(ウズベキスタン共和国の 鉱山法,教科書,ウズベク語, 筆者訳)。

38 ウズベキスタンの天然資源分野を検討した日本の文献として以下のもの が挙げられる。輪島実樹,イ中居孝文 「中央アジアの政治・経済概要」石油・

(14)

3

.

1

天然資源の所有権と関連法 「地下資源法

J

(2002年12

13日制定)39の第 4条は地下資源の所 有について,

I

地下資源はウズベキスタン共和国の所有であり,合理 的に利用されるべきであり,国家により保護される」と定めている。 同法によれば,鉱業権とはウズベキスタンが所有する鉱区を利用する ライセンスであり,鉱区の所有権を与えるものではないというのが基 本理念である九 地下資源鉱区利用ライセンスは一定期 間 (一時的) あるいは無期限に付与される(地下資源法第 22条)。このようなライ センスは投資家と資源開発契約(例えは, PSA法第 9条)を結ぶ場 合にも要求される。 天然資源投資,特にその課税を規制する法律として,

I

生産物分与 協定法

J

(2001年12月

7

日制定)ぺ 「コンセッション法

J

(1995年8 天然ガスレビュー, Vo1.41NO.3 (2007) ;土木隆司 「ウズベキスタン投資 環境調査

J

JOGMEC (2009) ;古幡哲也 「ユーラシア:ウズベキスタン の石油・天然ガス開発状況JJOGMEC (2010) ;国際コンフェレンス資料 「日本のパートナーのためのウズベキスタンへの新たな投資チャンス」 (2010)。次のリンクで閲覧可能, Accessed30.09.2016http://www.jp -ca.orgjnavoiforumjmaterials.html; また,英語及びロシア語で書かれた若干の論文と報告書がある。

En-ergy Charter Secretariat, Terms of Access for Upstream Oil and Gas Investment:A Comparative Analysis ofLegislation inAzerbaijan, Ka-zakhstan, Russia, Turkmenistan and Uzbekistan, 1 OccasionalPapers

(2003) ;EnergyCharter Secretariat, In-depthReview of the Investment ClimaLe and MarkeL SLrucLurein Lhe Energy SecLor o[UzbekisLan

(2005);Baker & McKenzie, Doing BusinessinUzbekistan(2010);

Global Legal Group, The International Comparative Legal Guide:Gas Regulation2011(2011);Diana Bayzakova, "Current challenges, future prospects:legalgovernanceofthepetroleum industryinUzbekistan," I.E.L.R.6 (2011) 238-243

39 3aKoHoM Pecny6nHKH Y36eKHcTaHど'0He且pax>>No. 444-II,

13.12.2002(地下資源法, ロシア語,筆者訳) 40 上木・前掲注 (38),50頁。

41 3aKoHa Pecny6nHKH Y36eKHcTaH <<0 corna山eHHllX0 pa3且ene

npo且yKUHH>>No.312-II, 07.12.2001(生産物分与協定法, ロシア語, 筆者

訳) 14

(15)

ウズベキスタンにおける投資仲 裁 (ウミリデノブ) 月30日制定)42,租税法典 (2008年1月1日制定)43がある。2000年 以降に, 石油と天然ガスに対する膨大な外国投資が行われるようにな り,ある程度整備された課税制度が要求されるようになった。その結 果,ウズベキスタンの外国投資関連法の特に課税に関わる規定の明確 化が行われた。 まず,外国投資法はその第11条1項 (2) において投資家の義務の ーっとして税の支払いを明確に規定している。外国投資法は2014年 1月に改正されており,その第10条 (投資家の権利)1項6には 「送 金は,税及び他の義務的な支払L、をウズベキスタンの法律が定める手 続きに従って行った後に,行うことができる」と規定された。従って, 同改正により,ウズベキスタンが送金及び課税に関する規制を強め, 行政府の裁量を広げているということが指摘できる。 次に,投資家保護法も課税に関する重要な規定を置いている。第一 に,第

3

4

項において国際直接投資に対する法律の安定性 (t、わゆ る,圏内法上の安定化保証)を 10年間認めており,さらにその安定 化保証の一部として,投資家の利益に対する課税率(源泉課税)の引 き上げの禁止を約束している(第

3

5

項(1))。第二に,第

4

3

項において投資家に対する追加的な保証として,課税及び支払いに関 する特別な制度設定を行っている。これは,後で紹介する投資家とウ ズベク政府との聞の投資契約において定める課税制度のことである。 第三に,第

7

1

項は,投資家は送金色 税 及 び 他 の 義 務 的 な 支 払 い をウズベキスタンの法律が定める手続きに従って行った後に行うこと ができると規定し,投資受入国としてのウズベキスタンの課税主権を

42 3aKoHa Pec口yo耳目KI1 Y3oeKI1CTaH <<0 KOHUeCCI1HX>>No.110-1, 30.08.1995.(コンセッション法, ロシア語, 筆者訳)

43 <<HaJlOrOBbIH KO且巴KCPecrrYOJlI1KI1Y3oeKI1CTaH >>yTBep)!{且eHHbIH

3aKOHOM PecrrYOJlI1KI1Y3oeKI1CTaH No.3PY-136, 25.12.2007.(租税法 典,ロシア語,筆者訳)

(16)

明確に定めている。繰り返しになるが,同様の規定は上述の外国投資 法の2014年改正にも現れており,立法者ができるだけ全ての外資関 連法において国家の課税主権を明確に定め,解釈の余地が残らないよ うに改正しようとしていることが分かる。 最後に,これまで生産物分与協定法において規制されてきた石油と 天然ガスの課税は, 2008年に租税法典が新たに制定されたことによ り租税法典に移され,より詳細に規定されるようになった。

3

.

2

天然資源の税制 天然資源産業の課税について,一般的なルールを定めているのは, 2008年の租税法典である。租税法典の第

9

章(第242条 第256条) は 「租税及び地下資源の利用のための特別な支払」と題されている。 租税法典によると,地下資源の開発を行う者は地下資源利用税,超過 利潤税及びロヤルティを支払う(同法典,第242条)。 地下資源利用税率は,国家地質・鉱物資源委員会が草案を作成し閣 僚会議に諮られ,毎年大統領令として公布される九 地下資源利用税 の対象の具体的内容は大統領令によって決定される(同法典,第244 条

1

項)。また,地下資源利用者は,ロヤルティを支払う。ウズベキ スタンでは,地下資源の探査のためのライセンスが与えられた際に支 払う署名ロヤルティ(同法典,第253条)と,商業的な発見があった 44 例えば, 2012年の地下資源利用税は,最も税率の高いものとして天然ガ ス30%,人工的な鉱物性構成物から回収された鉱物(尾鉱等の再処理によ り回収された金属鉱物)30%,石油20%の税を課している。参照: 16

IIocTaHoBJleH目 的 IIpe311且eHTaPecny6耳 目 耳 目 Y36e 耳目CTaH OT 30.12.2011 r.No.II II-1675<<0口porH03eOCHOBHhlX MaKp03KO時

OMI14eCKI1X nOKa3aTeJleW 11 napaMeTpax focy且apCTBeHHoro 610且JKeTaPecny6Jll1KI1Y36eKI1CTaH Ha 2012 ro耳>> (大統決定 「ウズベキスタン共和国の2012年での国家予算の主なマクロ経済学的な 統計及びパラメータの予測について」ロシア語,筆者訳)。

(17)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 際に支払う商業的な発見ロヤルティとがある(同法典,第25臼

4

条)戸4岨5 さらに,天然資源分野における契約に関しては別の制度が設けられ ている。例えば,現在石油と天然ガス分野においてウズベキスタンで 広く利用されている生産物分与協定には上記のうち超過利潤税は適用 されない(同法典,第248条3項)。但し,利益税,土地利用税,水 資源利用税,地下資源利用税,統一社会支払い金,配当税等を支払う ことになっている(同法典,第256条l項)。また,各生産物分与協 定における課税の計算については,財務省及び租税委員会によって規 定が制定され,当該生産物分与協定において投資家がどのような方法 で税を支払うかが明確にされている九 最後に,ウズベキスタンは他の分野と同様に天然資源投資に関して も幅広く優遇措置付与政策を行っている。つまり, 2000年 以 降 , 天 然資源産業に外国投資をより多く誘致し,開発を進めるために,特に 石油と天然ガスの投資家に優遇措置が提供されている九 確 か に , 石 45 同上。例えば, 2012年度については,石油と天然ガス及び金の探査のた めのライセンスを得るために,最低賃金の l万倍の金額を署名ロヤルティ として定めており,また,石油と天然ガス及び貴金属に関する商業的な 発見ロヤルティはその市場における価格の0.1%と定められている。 46 PSAの課税の計算が公開されているものとして,ウズベキスタンとロシ

アのSoyuzNeftgas Vostok Limited社との聞に2007年に締結された PSAの規定がある。TIonomeHHe0 nopH且Ke HCqHCneHHH H yn~

aTW Hanora 3a nonb30BaHHe He且paMH(pOH刀TH) no HeφTH H fa30BOMY KOHneHcaTY, no6bIBaeMbIMB paMKax CornaweHHH o pa3且ene npo且yKIlHH B OTHoweH日目 MeCTopom且eH目白 Ha TEト

ppHTOpHHX IOro-3ana且HorofHccapa H YCTIDPTcKoro perHOHa Pecny6nHKH Y36eKHcTaH Mem且yPecny6nHKo曲 Y36eKHCTaH

H KOMnaHHeti "CoID3HeφTera3 BOCTOK flHMHTe且" OT 23 HH日 告 PH 2007 ro且aTIpHnomeHHe K nOCTaHOB刀eHHID]'v旬HHCTepCTBa

φHHaHCOB H focynapCTBeHHoro HanorOBoro KOMHTeTa Pe~

ny6nHKH Y36eKHcTaH OT 27 ceHTH6pH 2011 ro且aNo. 24, 2010-47

(財務省及び租税委員会規定 iPSAによって開発される石油と天然ガスに 関して払われるロヤルティの計算について」ロシア語, 筆者訳)。

47 "0 Mepax no npHBneqeHHID npHMbIX HHOCTpaHHbIX HHBeCTHIlHI1

(18)

油と天然ガス分野において主なネックボーンとなっていた財政制度が 改正され,同分野へ大量の外国投資が入ってくることにつながってい る九 以上のようにウズベキスタンでは,他の途上国と同様に,天然資源 は国の所有物とされ,国営企業によって管理されている。ウズベキス タンは天然資源投資の誘致にともない,それに関する課税制度を次第 に発展させ,外資関連法において課税に関する規定を明確に定めよう としてきた。

3

.

3

天然資源関連機関・国営企業 ウズベキスタンでは,石油・天然ガスを管理する国家機関・国営企 業と,その他の鉱物資源を管理する国家機関・国営企業が異なってい る。石油・天然ガスの探査と採掘に関する権限は,石油天然ガス国営 持株会社Uzbekneftgasに与えられている。天然資源分野に特化した 典型的な固有企業としてUzbekneftgasは,一方で公的な規制権限を 持ち,外国投資家にライセンスを与え,その活動を監督し,他方で外 国投資家と石油と天然ガスに関する契約の交渉を行い,石油と天然ガ ス分野における国益を保護する。 石油と天然ガス以外の資源関連事業を営む権限は,国家地質・鉱物 (大統領令, "1石油および天然ガスの探査と採掘に関する国際直接投資の 誘致に関する措置について」ロシア語, 筆者訳)。この命令は,外国投資 家が石油と天然ガス産業に対して投資を行う枠組みを初めて明確に定め, 優遇措置を与えた上で同産業への投資家の参入を奨励することを目的と した。 48 ウズベキスタンは│日ソ連のカザフスタンやロシアなどの資源大国と違っ 18 て,資源ナショナリズム的な措置を取らず,石油と天然ガスなどの天然 資源に関する法制度,特に課税制度を改善させたことは,外国投資の増 加につながったことについて,参照:Umirdinov Alisher, "Apex of Lib eralization intheEra of ResourceNationalism? -Trends and Develop ments of Oil and Gas Law and Policy inUzbekistan-", J

αhrbuch fur Ostrecht, Vo1.55, NO.2 (2014),281-312

(19)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ)

資源委員会(以下 「国家委員会」と略)に与えられている。同委員会

の下には,

Navoi Mining

&

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NavoiM

MC

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と略)及び

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以下

I

A

lm

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yk MMC

J

と略)等の国営金鉱業公社が属しており, 金を含 む鉱物資源の生産において投資家との関係で国を代表する。

4

.ウ ズ ベ キ ス タ ン が 結 ん だ 資 源 開 発 契 約 と

8

1

T

における課税

規定

本節では,ウズベキスタンが投資家及び投資家本国とそれぞれ結ん でいる国家契約及び

I

I

A

において,課税規定がどのように定められ ているのかを明らかにする。

4

.

1

資源開発契約としての

PSA

及び

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現在ウズベキスタンの天然資源分野では生産物分与協定

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と略),合弁会社契約

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Agreements

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以下,

I

J

V

J

と略))等様々な契約形態が利用されている九 その中でも最も普 及しているのが

PSA

及び

JV

契約方式である。問 投資家は一定額以上を投資する場合には,ウズベク政府と交渉する ことができる。このようにして結ぼれた契約は,

I

投資契約」と呼ば れている。

PSA

及び

J

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Venture

も投資契約に当たる。すなわち, ウズベキスタンでは,優先的な分野文は地域への投資を行う重要な外 49

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A

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1"石油・ガス, 石油・ガス化学分野での投資 協力J

2

0

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0

年国際コンフェレンス資料・前掲注

(

3

8

)

5

0

同上。

(20)

国 投 資 企 業 は , 政 府 と 投 資 契 約 を 締 結 す る こ と に よ っ て 特 別 の 恩 恵 を 享 受することがで、きる。投 資 契 約51の 内 容 と そ の 財 政 的 な 側 面 に つ い て , 桜 井 は 以 下 の よ う に ま と め て い る520 「大 規 模 な (2000万 米 ド ル 以 上 の ) 投 資 を 行 う 外 国 企 業 は , 税 制 上 関 税 上 の 優 遇 措 置 , 政 府 保 証 及 び 協 調 融資 等の 追 加 条 件 に つ い て 政 府 と 協 議 す る こ と が で き る。こ の 追 加 優 遇 措 置 を享 受す る た め に は , 閣 僚 会 議 の 承 認 が 必 要 で あ る。この場合の投資家の権利と義務はすべて, 投 資 家 と 対 外 経 済 関 係 投 資 貿 易 省 … … と の 間 で 締 結 さ れ る 「投 資 協 定」 (Investment Agreement)の中に定められる。」 投資 契約 に は 次 の よ う な 規 定 が 盛 り 込 ま れ る由。 ① 投 資 額 , 生 産 と 現 地 化 の レ ベ ル , 産 品 の 品 質 , 輸 出 レ ベ ル , 政 府 保 証 融資の 返 済 , 環 境 保 護 , 労 働 立 法 の 遵 守 に 関 す る 投資 家の 権 利 と 義 務副 ② 追 加 保 証 を 提 供 す る 義 務 を 含 む 政 府 の 権 利 と 義 務 51 "Investment Agreement"の訳語として桜井雅夫は 「投資協定」という 言葉を採用しているが,ウズベク語訳では iShartnomaJという用語が 用いられ,これは 「契約」に当たる。なぜならば,ウズベキスタンが締 結したBITはlBitimJと称され, IShartnomaJと称されていないから である。従って,その区別の必要があり,ここでは 「投資契約」という 語を用いる。参照:桜井雅夫 「ウズベキスタンの外資関係法規 (9)

J

貿 易と関税59・7(2011) 39-41頁。 52 向上。 53 以下のリンクで閲覧可能。Accessed30.09.2016invesLmenL.uz/ conLenL/ view/44/31及びinvestment.uz/content/view /147/31 54 {1IJえば, 2007年にLukoilOverseasHoldings(ロシア)と締結された PSAの執行に関する大統領規則第567号 (2007年1月 16日)第l条によ ると,天然資源開発に関する製品(製品及びサービス)の60%以上をウズ ベキスタンの国内企業から受旅すること,また雇われる労働者の80%以 上がウズベキスタン国民であり,投資家はこの労働者の訓練を行うこと を義務として負うことになっている。参照:No.

n

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-567<<0 Mepax口O npOBe且eH1110['eo刀0['opa3Be且O可HbIXpaooT, pa3paooTKe MeCT -OPO)!(且eHI 1 曲 目 且OObI可ey['neBO且OpO且OBHa Teppl1TOpl1HX 10

['0-3ana且HO['Ofl1ccapa 11YCTIOPTCKO['Ope['110Ha PeCnYOnl1KI1 Y3oeKI1CTaH>>(ウズベキスタン共和国南西ギッサル及びウストユルト

(21)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) ③ 履 行 を 患 る 当 事 者 の 責 任 ④ 紛 争 処 理 の 手 続 き と 場 所 特に石油と天然ガスに関しては, PSAが 主 な 契 約 方 式 と し て 利 用 されている55。また, PSA法 に よ っ て PSAに 安 定 化 条 項 が 付 与 さ れ ている。つまり, PSAの有効 期 間 中 に 法 令 が当該PSAの 枠 内 で の 外 国 投 資 家 の 活 動 を 損 な う よ う な 規 定 を 設 け た 場 合 に は , 当 該PSAに 定 め ら れ た 条 件 が 優 先 的 に 適 用 さ れ る ( 同 法 第24条 2項 )0PSAの 条 件 は 両 者 の 同 意 に よ っ て 変 更 さ れ る ( 同 法 第24条 1項)。ただし, 作 業 の 履 行 , 埋 蔵 物 ・ 環 境 ・ 市 民 の 健 康 の 確 保 に 関 す る 安 全 基 準 が 法 改正で導入される場合には, こ の 優 先 適 用 は 認 め ら れ な い ( 同 法 第 24条 2項 )0PSAの 財 政 制 度 , 特 に , そ の 課 税 や 課 税 に 関 す る 安 定 化条項の内容は, 当 該PSAが 公 開 さ れ て い な い た め に 確 認 す る こ と ができなし、。もちろん,法令から一部の情報を得ることはできるが田, 区諸地域における炭化水素の採掘,開発及び資源探査作業の執行措置に 関する大統領令,ロシア語,筆者訳) 55 "Productsharingagreement"あるいは "Productsharingcontract" と H手ばれるこの契約は, 受入国の政府あるいは国営企業が事業主体として 事業運営の責任を負う一方で,実際の開発を外国投資家に委託し,外国 投資家は報酬として採掘した資源の一部を受け取るという合意形態であ る。現在までウズベキスタンは外国投資家と次の六つのPSAを結んでい る。すなわち, PSAは, Centrex Group (スイス,) LukOil (ロシア),

Petronas(マレーシア,) Gasprom (ロシア,) CNPC (中国), KNOC (韓国)等の投資家と結ばれている。これらのPSAは,ウズベキスタン 租税委員会の以下のホームページで閲覧可能。Accessed

3

0

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http://soliq.uz/docs/broshura/sverx_br

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us.pdf 56 例えば,以下の大統領令によってLukoilOverseas Holdingsとの PSA の条件が公開されている。当該PSA によると,投資家はPSAが発効し てから5年以内に約 3億7千万米ドルを投資する義務を負い,それを履 行しなければ契約不履行になり, PSA破棄の根拠となる。そのほか,ウ ズベキスタン側が投資の収益に応じて石油と天然ガスの55%から 80%を受 け取る。

"0 且ono耳H目TenbHblxMepax no 且anbHe白山e曲 pea耳目3aUIHIcor -na山eH目白 o pa3且enenpo且YK日日目 c KOMnaHl1e前くく刀YKOlIJfl08 -EPCl1

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(22)

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の 財 政 制 度 に 関 し て 十 分 な も の で は な く , 不 透 明 性 が 残 る570 他方で, 1995年 のコ ン セ ッ シ ョ ン 法 が あ る に も か か わ ら ず , 外国 投 資 家 と ウ ズ ベ ク 政 府 の 間 で は コ ン セ ッ シ ョ ン 契 約 は 一 度 も 締 結 さ れ た こ と が な い問。コ ン セ ッ シ ョ ン 契 約 の 締 結 は , 石 油 及 び天 然 ガ ス以 外 の 分 野 に お い て , 特 に 後 で 紹 介 す る イ ギ リ ス 投資 家 のOxusGold と の 関 係 で 検 討 さ れ た よ う だ が , そ れ も 失 敗 に 終 わ っ て い る目。 代 わ り に , 貴 金 属 に 関 す る す べ て の 外 国 投 資 プ ロ ジ ェ ク 卜 は 合 弁 企 業 CJoint Venture) の形で行われ,ここには,資源に対するコントロー ル を 失 い た く な い と い う ウ ズ ベ キ ス タ ン の 思 惑 を 見 て 取 れ る600 ア語,筆者訳)。 57 この点で,イラクの Kurdistan州政府が,全ての PSAの全内容を公開し て い る こ と は 評 価 に 値 す る。以 下 の リ ン ク で 閲 覧 可 能。Accessed 30.09.2016http://www.krg.org/pages/page.asp?lngnr=12&rnr=296& PageNr=l また,この点に関して重要なのは,契約条項を秘密にしているにもかか わらず,天然資源業界にはすぐにその情報が流れ,国際エネルギー企業 たちは当該契約の財政制度に関して十分な情報を得ているという指摘が なされていることである。そうだとすると,情報を得ていないのは国民 であり,政府と国際エネルギー企業の聞にどのような交渉が行われてい るのかについて調査することができなくなってしまう。参 照 :Kyla Tienhaara, The Expropriαtion

0

/

Environmentα1 Governαnce: Protect -ing Foreign Investorsαt the Expense

0

/

Public Policy, (Cambridge, 2009)114-115. 58 参照:The International Comparative Legal Guide to:Gas Regulation, Chapter 38 Uzbekistan 322(2011)以下のリンクで閲覧可能。Accessed 30.09.2016http:j jwww.iclg.co.ukjkhadminjPublicationsjpdfj4183.pdf 59 Oxus Gold plcv. Republic of Uzbekistan, the State Committee

ofUzbekistan for Geology & Mineral Resources, and NavoiMining & Metallurgical Kombinat, Award, 17December 2015, paras.332-333(以 下 iOxusGoldv. UzbekistanJと略) 60 Bayzakovaによると,エネルギー自給率の向上を目指すウズベキスタン 22 は国の戦略的な資源分野における直接参加を目指しており,外国企業が 完全な運営権を持つコンセッションや他の契約方法はウズベキスタンの 狙いに反するので,今日まで利用されなL、。参照:Bayzakova, supra note 38, at 239

(23)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 4. 2 国際投資協定としての81T ここでは,ウズベキスタンが結んだ投資協定において,課税措置と の関わりが強い実体的規定がどのように定められているのかを考察す る。ただしその前に,ウズベキスタンが課税をめぐる紛争についてど のような範囲で管轄権を投資仲裁に付与しているのかを明らかにする。 ウズベキスタンが結んでいる投資協定の多くは二国間投資協定方式 (Bilateral Investment Treaty (以下 IBITJと略))であり,多国間 協定は,その中に投資の章を含めているものはエネルギ一憲章条約以 外には存在しなL、。2012年6

1日までにウズベキスタンは50ヵ国 と投資協定を結んでいる6 1 0 それらを考察すると,多くの場合ウズベ キスタンが投資仲裁への紛争の付託について事前に同意していること が分かる。例えば,米国 (1994,第9条),インドネシア (1996,第8 条),ギリシャ (1998,第9条),パングラデッシュ (2000,第 10 条),クウェー卜 (2004),日本 (2008,第16条),

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(2008,第9 条)とのBITでは明確に投資仲裁への付託に同意を与えている。 次に,ウズベキスタンがここまで結んできた投資協定において,課 税について同国がどこまで管轄権を与えているのかを概観する。 ウズベキスタンが結んでいる投資協定のうち,課税に関して独立し た規定を置くのは 1994年に結ぼれた米国とのBITのみであるが,こ れはまだ未批准の状態である九 課税措置に対する無差別原則の適用 が留保されている投資協定もみられる。例えば,内国民待遇に関して, 61 各投資協定の詳細な内容は以下のUNCTADホームページで閲覧可能。 50カ国との投資協定のうち,バーレーン及び米国との協定は未発効の状 態である。以下のリンクで閲覧可能。Accessed30.09.2016http:// investmentpolicyhub.unctad.orgjIIAjCountryBitsj226 62 その第13条によると,投資契約・認可の違反あるいは当該課税措置が収 用を構成する場合には,投資家が投資受入国を仲裁に訴えることができ る。さらに,課税措置が収用に該当する場合には, joint taxvetoが設け られている。すなわち,両国の税務当局が「当該事項が収用ではない」 と認める場合には,投資家は仲裁に訴えることができないのである。

(24)

国民と外国投資家との聞に課税における差別的な扱いが許されている 投資協定がみられる。2009年に日本と結ぼれた投資協定の第2条4 項は次のように定める。

1

1

の規定(内国民待遇)は,いずれか一方の締約国が,租税及び 関税に関する自国の法令に従って与える待遇の聞に差異を設けること を妨げるものではない。

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(括弧,筆者)。 但し,このような規定は全ての投資協定ではなく,オーストリア投 資協定 (2001)の第3条4)(b),スウェーデン投資協定 (2001)の 第3条3項,スペイン投資協定 (2003)の第4条3項 (b)等の非常 に限られた投資協定にしか見られなし、。 なお,オース卜リアとの投資協定は,次のように,最恵国待遇が課 税に関しては適用されないことを定めている(第3条 4)(b))。

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つまり,租税条約が第三国と結ばれると,それに基づく特権が本投 資協定の最恵国待遇条項に基づいて自動的に他の投資家に適用される わけではないことを規定したものと理解できる。これと同じ内容の規 定は他の投資協定においても見られる九 そして,一部の

BIT

には課 63 同内容の規定は,スウェーデン (2001)第3条3項,パングラデッシュ 24 (2001)第3条3項 (2),チェコ (2011)第3条3項 (2),カザフスタン (1997)第3条3項(2),日本 (2009)第2条5項,スペイン (2003)第4

(25)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 税について差別的取扱いを認める規定があり,ウズベキスタンの政策 の自由が保護されている。 従って,ウズベキスタンの投資協定には,最恵国待遇の除外を別に すれば,未批准の米国との投資協定及び内国民待遇の適用が除外され ている数少ない投資協定以外には,課税措置に対する投資家の訴えを 妨げる投資協定は見られなL、。そうだとすれば,今後課税をめぐる紛 争が生じ,投資家によってウズベキスタンが投資仲裁に訴えられた場 合には,管轄権が確認されることになるだろう。そして,ウズベキス タンが取った課税措置の正当性が国際投資仲裁において判断されるこ とになるのである。 ここで,第

4

節での検討から明らかになったことをまとめておく。 ウズベキスタンの天然資源分野に進出する外国投資家は,中央政府と 国家契約を結ぶことになり,交渉により,政府から様々な優遇措置を 獲得することが可能である。 課税については,

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法が安定化条項 の付与を明らかに約束している一方で,合弁企業についてはこのよう な国内法の規定は見られなL、。しかし,第5節で紹介するように,合 弁企業の場合にも内閣令によって安定化条項が提供されている。もち ろん,各安定化条項はquidpro quoという両面の利益を考慮、した上 で作られ,それが適用される範囲,期間,及び契約の種類によって異 なる。例えば,膨大な投資を要する石油と天然ガス分野では政府が

2

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年以上の安定化条項を付与するのに対して,他の貴金属の分野で は

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年もしくは

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年が通常のプラクテイスと成り得る。 投資家の権利保護に関する重要な規範として,この他に,ウズベキ スタンが結んだ一定の

BIT

の枠組みがある。ただし,課税に関する 規定には一貫性がなL、。要するに,ウズベキスタンは投資受入国とし 条3項(b),ハンガリー (2003)第3条3項(b),UAE (2008)第3条4 項に見られる。

(26)

てのモデル投資協定を定めることで一貫した政策をとっているわけで はないことが分かる。さらに,課税措置に関する投資仲裁の管轄権に ついては,それを限定的にしか認めていない米国との

BIT

があるが, これは未だ発効していなL、。従って,ウズベキスタンと投資家との聞 に起きる紛争については,課税事項に関する仲裁裁判の管轄権が容易 に肯定されうる規定ぷりとなっていることが判明した。それでは,こ のような国家契約とBITがどのような役割を果たしているのかにつ いて,天然資源分野における BITに基づいて投資家が投資仲裁に提 訴した事例を検討する。

5

. 天然資源投資に関わる課税をめぐってウズベキスタンが参

加した投資仲裁

ウズベキスタンの石油・天然ガス産業の開発が始まったのは 2000 年以降であり,未だそれほど時聞がたっていなし例。但し, 2000年以 前から外国投資家による投資が行われていた鉱物資源産業特に,金及 び モ リ ブ デ ン に 関 し て は す で にNewmontMining v. Uzbekistan (2007)65, Metal-Tech v. Uzbekistan (2010)師及 び Oxus Gold V

Uzbekistan (2011)肝等の事件が相次いで生じている。このうち,

Newmont Mining事件と OxusGold事件は,課税問題,その中で

64Noah Rubins, "Dispute Managementinthe Oil, Gas and Energy Indus -tries," TDM 2 (2004)によって作成された表 (RespondentStatesin

ICSID and Additional Facility Cases, 1972-2003)では,ウズベキスタ ンは見当たらなL、。

65Newmont USA Limitedand Newmont (Uzbekistan)Limitedv.

Repub-licof Uzbekistan, ICSID Case No. ARBj06j20 (以下 iNewmontMin -ingv.UzbekistanJ)

66 Metal-Tech Ltd.v.Republic ofUzbekistan, ICSID Case No. ARBjlOj3 67 Oxus Goldv. Uzbekistan, Notice ofArbitration, 31 August, 2011,

para.28 26

(27)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) も租税優遇措置に密接に関わるものであるので,これらの事件を詳細 に検討することで,優遇措置をめぐって投資家とホスト国の聞に激し し、対立が生じていることを明らかにする。 (表2)ウズベキスタンが関わっている投資協定仲裁一覧 事件 適用される BIT 現在の状況・フォーラム 1. Federal Elektrik Turkey-Uzbekistan 係 属 中。ICSIDCase Yatirim v. Uzbekistan (2013) (1992) No. ARB/13/9 2. Gunes Tekstilv. Turkey-Uzbekistan 係 属 中。ICSIDCase Uzbekistan (2013) (1992) No. ARB/13/19 3. Kim v. Uzbekistan Kazakhstan- 係 属 中。ICSIDCase (2013) Uzbekistan (1997) No. ARB/13/6 4.Spentex v. Uzbeki- Netherlands- 係 属 中。ICSIDCase stan (2013) Uzbekistan (1996) No. ARB/13/26 5 Oxus Gold V. UnitedKingdom 投資家が部分的に勝訴。 Uzbekistan (2011) Uzbekistan (1993) UNCITRAL 6 Metal-Tech V. Israel-U z bekistan ウズベキスタンが勝訴。 ICSID Case No. Uzbekistan(2010) (1994) ARB/10/3 7. Romak v. Uzbeki-Switzerland- ウズベキスタンが勝訴。 Uzbekistan stan (2006) (1993) PCA CaseNo. AA280

5.

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Newmont Mining

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Republic of Uzbekistan事件

Newmont Mining事件は,金産業における資源開発契約に端を発 する事件であり, Newmont社に対する,①付与されていた税特権の 廃止,②過去に遡った税の追徴,③金及び銀のロイヤルティ課税率の 著しい引き上げによって, 2006年に同社が破産・撤退することになっ た事件である曲。 68上木・前掲注(38)60頁。

(28)

5

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1

.

1

背景説明 米国の Newmont社 (NewmontMining) はウズベキスタンが独 立した後の 1992年 2月にウズベク政府と金の抽出に関する,出資率 50対 50の 合 弁 会 社 を 設 立 し た 。 この合弁会社, Zarafshon Newmont Joint Venture (以下 iZNJVJと略)には, ウズベク側 からは国家委員会と Navoi MMCらが参加し,欧州振興開発銀行 (EBRD) とBarclayその他の銀行が l億3,500万米ド、ルの融資を行っ た。金の抽出は 1993年 10月から始まり, 1995年 5月から金が産出 されはじめた。 ZNJVの活動を文援するため,ウズベク内閣は 1992年に ZNJVの 事業の効率性を高めると同時に国家補償の提供について定めた内閣命 令を出した印。この命令の3条により ZNJVは以下のような幅広い優 遇措置と保障を受けるようになった。 ① ZNJVの設立後 3年以内に同分野における投資家に与えられ た優遇措置はZNJVにも与えられる(最恵国待遇義務) ② ZNJVが利潤を得るまでに投資した金額は課税の対象になら TょL

③ ZNJVの課税免除の期聞が過ぎた後は,課税金額は合弁会社 の利潤の

1

割を超えない ④ 合弁会社が自らの営業のために輸入した品及び財産,また合弁 会社の定款に参加している外国人の利潤は課税から免除される ⑤国際基準の適用によって,合弁会社に営業損益が生じた場合は,

69 nOCTaHOBneHMe ]{a6MHeTa MMHMCTPOB OT 27 MapTa 1992 r

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nbCTBeHHhlx rapaHT目前>>(内閣例 「ウズベク・米合弁会社Zarafshon

Newmontの効果的機能の確保に関する措置及び政府保証の提供について」

(29)

ウズベキスタンにおける投資仲裁 (ウミリデノブ) 以降

7

年間において,その損害が課税金額から差しヲ│かれる ⑥ ZNJVに対して将来,条件を悪化させる法令が採択された場 合にも,現状の決定が優先される。(安定化条項) 以上のように ZNJVは非常に広い範囲の優遇措置を獲得し,さら に,いくつかの優遇措置が無制限の性格(③,④,⑥)を有している ことが分かる。 1995年5月に ZNJVは金をはじめて生産した。その3ヶ月後, 1995年8月に内閣はN:330命令を発し,合弁会社は設立後10年間, 輸出関税を免除された九 その後, 2006年3月まで,合弁会社とウズ ベク政府聞には友好な関係が維持された。しかし,世界金市況の高騰 を受けてJ V企業にロイヤルテイ課税は2005年1月から,金が5 % から 31.7%へ,銀が8 %から 53.7%へと税率が引き上げられた九 ウズベク政府は同年

3

月に突然,税法の改正について通知し,同年 6月に, 1992年の命令の3条に定めた優遇措置を全て廃止する決定を 出した九 すなわち,同決定は,優遇措置は 「明確に期限を限る」と

70 IIocTaHoBneHHe Ka6HHeTa MHHHCTPOB OT 21 aBiycTa 1995 i., No. 330 0 BHeceHHH且ononHeHHH B IIocTaHoBneHHe Ka6H時

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No.151(内閣例 11992年3月第151内閣例への追加の導入について」 ロシア語, 筆者訳)

71 上木・前掲注 (38),50頁。

72 IIocTaHoBneHHe Ka6HHeTa MHHHCTPOB Pecny6nHKH

Y36eKHc-TaH OT 1 MaH 2006 仁 No.74<<0且ononHHTenbHhlXMepax no nOBblllleH目 的 CTHMY耳目py岡山e曲 ponH nbiOT, npe且ocTaBnH eMblX npe且口pHHTHHM C HHOCTpaHHhlMH HHBeCTHllHHMH>>(内閣仔IJ1外 資合弁企業に付与する優遇措置の役割向上に関する補足措置J)とIIocT

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参照

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