製品革新過程の管理
梶 原 禎 夫
企業の基本目標の主要部分としてよく採用される生存と成長︑長期利潤の極大化は︑消費者の必要とか欲望をより
よく満す新製品の絶え間のない流れに依存することが多い︒首尾よ‑継続的に製品革新のできない企業は果てしない
l価格競争のうちに敗退しがちであ之笥しかしアイディア発生から市場導入までを成功裡に完了し新製品を得ることが
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すぐれた開発哲理︑販売管理を行っている会社でさえ︑科学者と技術者が製品の技術調査・開発に従事する八時間の
うち七時間は開発過程のどこかの段階で失敗に終る製品についやされているが︑更に技術調査・開発努力から生まれ
た十個の製品のうち五個は製品試験と市場試験で失敗し︑ただ二個の製品だけが販売に成功することが明らかにされ2ている.1万︑既存技術がよ‑優れた製品を生む新技術に置き換えられる技術進歩が急速になったことと︑豊かな生
活への衝動が益々強‑な‑新製品の消費者受容が促進されていることによ‑製品の市場生命は短命化しっつある︒こ
れは︑ここ二十年間における医薬品︑繊維︑電気・電子器機等にみられる既存製品と新製品間の市場地位の交番の連
鎖を見れば容易に理解される︒
技術
調査
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市場導入に十二年以上もかか‑diiPontによる合成皮Corfamの開発と市場導入には三十五年以上をついやして
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ノ一般に︑新製品の企業目的への貢献度︑不確実性︑開発と市場導入に要する時間は製品の新しさの程度により異る︒
8告製品は技術と市場の二つの次元の一方又は両方で﹁新しく﹂なりうる︒︿第一図参照)製品の変更の程度が新しさ
の次元のどちらか一方又は両方にそって進行するならば企業への衝撃は益々強力になり︑製品の市場生命も比較的長
くなるが︑一方不確実性は高まり︑開発と市場導入に要する時間と資源は増加するであろう﹁
例えば︑新技術に基づく新製品で新市場に進出することは新技術と会社の現在の技術との背離︑新市場と会社の現
在の市場との状況の背離があるので改善された技術に基づく新製品を既寄市場に販売するよりも製品開発と市場導入
に要する資金と時間はより多く︑開発と市場導入の不確実性はより高いであろう︒しかし一万︑新技術に基づく製品
による新市場への進出は︑もしそれが適切な時期に首尾よく達成されるなら会社の利得は大きいであろう︒新顧客へ
の革新的新製品の販売であることと競争関係にある他社の追従が迅速に行われ難いことにより製品の市場生命は比較
的長く︑より長期にわたる利得を会社に保証するであろう︒
新製品アイディアから技術開発︑製品開発を経て市場導入完了までを製品革新過程28
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とよぼう︒製品革新過程の管理とは製品革新過程における企業諸活動の計画と統制により製品革新過程における
企業の資源と時間の最適利用を計ることである︒
製品決定は市場と競争相手の決定を伴うため企業の基本性格を規定し︑又企業の生在と成長の機会を限定するので
製品革新は最高経営の責任である︒ところが︑大企業の最高経営は製品革新を成功視に遂行する能力を失っている︒
高度の技術水準をもっ密接な代替製品で満たされている現代の豊富な市場に提供できる新製品は既存製品より更に高
度の市場志向性と技術水準を必要とするが︑大企業の最高経営は組織上市場と技術者から孤立し製品革新に必要な市
類
技 術 変 化 な し 改 善 さ れ た 技 術 新 技 術 製 品 目 的
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製品革新過程の管理
Samuel C . Johnson and Conrad J o n e s ; How t o Organige For New Products
,Harvard Buslness Roview
,MAY‑JUNE 1 9 5 7
,VO
L.3 5
,No.3
,P . 5 2
,のEXHIBIT1.から引用四 七
経 営 と 経 済
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四場と技術に関する充分な知識を持たない︒又︑現代の製品革新過程は市場と技術の両局面を持つぼう大な活動であり︑
最高経営はこれを直接管理する充分な時聞をもたない︒最高経営にはより緊急で重大な活動がある︒最高経営が製品
au
革新過程を直接管理できないとなると製品革新過程の責任と権限の大部分は下部組織に委譲されねばならない︒
本稿の目的はまず市場と技術の両局面を持つ現代の複雑な製品革新過程の管理機能を概観し︑次に乙の管理機能を
遂行するためには市場と技術に関し適正な均衡をもっ組織設定が行われねばならないことを示すことである︒
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似ただし最高経営が企業の製品について革新的︑創造的態度を持つことは新製品の若突な流れを確保するうえに極めて重要で
ある
︒
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製品革新活動は市場機会の評価から始めねばならない︒適切な市場機会に提供する製品のアイディアは多数の源か
ち得られる︒すぐれたアイディアの発生と収集の組織的努力が行われねばならない︒開発や販売のいずれかの段階で
失敗する製品への資源の投入を可及的に避けるためにアイディア選別︑製品実験︑販売実験︑収益分析を厳主に行い︑
革新過程の初期の段階で製品の修正及は破棄を行うべきである︒製品革新のプログラムは産業や企業により大きく具
り一般佑は極めて困難であるが︑しかしどのプログラムも少くとも以上の計画要素を含むべきである︒例えば次は可
守i及的に一般佑を試みたプログラムの事例である︒
同円日開
υ
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①
企業にとって関心のある主な製品分野を決定する︒
O
企業の基礎資源を一評価する︒
発展しつつある市場︑技術進歩︑利益上昇等の成長機会を識別する︒
計画的アイディア産出のためのプログラムを設定する︒ O
O
②アイディア産出グループを識別する︒
アイディア産出グループに企業が関心をもっ製品分野を明確に示す︒
創造者をアイディア産出に関する事実にさらす︒
探査的技術調査を行う︒
。
O
O③
組織的ネットワークを通じてアイディアを収集する︒
O
アイディア収集点を選定する︒
アイディア収集手続を定める︒
外部のアイディア源も含める︒
積極的︑直接的にアイディアを求める︒
O
O O製品革新過程の管理
四
九選
別経
昌[
と 経 済
五 O
①
アイディアを完全な製品概念に発展させる︒
O
アイディアを業務用語で表現する︒
O
製品概念とその開発が意味する基本業務を明らかにする︒
製品
7イデイアについての文書による提案を準備する︒
業務提案としての製品アイディアに関する事実と意見で短時間で得られるものを収集する︒
特定のアイディアに適用するための評価技術を選択する︒
アイディアに関する事実と適切な意見の最善の源を明らかにする︒
②
O
O O O
短時間で完了しかっ安価な事実と意見の収集方法を適用する︒
③
企業にとっての各アイディアの潜在価値を明らかにする︒
O
利益機会の規模を測定する︒
O
開発と市場導入に伴う投資︑時間︑危険を測定する︒
アイディアを異る選別規準に照らして再度検証する︒
破棄されていた︑又は棚上げされていたアイディアの検討を継続する︒
O O
経済 分
製品についての望ましい市場特徴を定め︑その実現の可能性を確認する︒ 析
O
①市場特性とその変動傾向を調査する︒
阿 川 口
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O
既ム仔及び潜在競争者の数︑規模︑製品を調査する︒
O
予備分析で設定された予算で市場実験と技術調査を行う︒
製品を特殊佑(差別佑)し︑販売実現に導く魅力的製品特性を明らかにし︑これらの特性をもっ製品の開
発と製造の可能性を調査する︒
ー
②
O
製品明細を定め︑正確な開発プログラムを設定する︒
O
望しい製品明細を決定するために選択されるいろいろな業務を評価する︒
開発の日程表を定め︑今後の製品開発費用を算定する︒
捉案されたアイディアを製品として完成するのに必要な時間︑費用︑人民と製品の販売から得られる利益
O O
を合む具体的な業務計画をたてる︒
発
①
提案された各製品について開発計画をたてる︒
製品捉案を統制に必要なだけの数の開発計画にすすめる︒
O O
開発計画のスケジュールを定める︒
開発計画の進皮と成果を測定するための標準を設定する︒
製品明細を選別︑又は修正する︒
O
O
②製品に関するあらゆる情報を利用する︒社外への情報漏れを防ぐ︒
O
製品の販売促進要因を明らかにするための市場研究を継続する︒
製品革新過程の管理
五
試
経 営 と 経 済
五
O
最適製品明細を決定する︒
③
実験室での製品評価を行う︒
O
製品明細に対し基本仕様を決定するために実験室誠験を行う︒
製品の技術的︑市場的承認規準を定める︒
E
会 O①
市場導入の実験計画をたてる︒
O
市場導入局面とその性格の概略を明らかにする︒
市場導入を成功させる要素を明らかにする︒
製品の業績と市場受容を判定するための規準を設定する︒
O O O
実験の方法︑責任︑費用︑スケジュールを定める︒
O
実験のプログラムをつくる︒
②
使用実験︑製造実験︑市場実験を行う︒
実験室の製品試験を継続する︒
O
O製造施設を設計し︑誠験する︒
O
製品の酷使試験のため消費者の使用実験を行う︒
製品とその市場導入計画に対する企業内部︑販売業者︑使用者の反応を調査する︒
最終的な製品決定を行う︒製品デザインを固定する︒
@
O
市 場 導
入
O
誌験結果を客観的に解釈し︑誠験に失敗した製品は排除するか又は修正する︒
試験結果を製品設計や市場導入計画にとり入れる︒
全能力での製造と販売の計画をスケジュール︑予算︑人員の面について詳細に定める︒
o 0
①・製造と販売の最終計画をつくる︒
O
製品についての全体的な指揮と調整の様式を定める︒
O
市場導入計画の各部分の責任者を選任する︒
O
これらの責任者に調整された全体計画に沿って計画の個々の部分を遂行させる︒
②
製造と販売の相互に密接に調整された計画をたてる︒
O
すべての関係する人員を調べる︒
O
計画のシークェンスとスケジュールを維持する︒
計画を修正するためにフィードバック機構を備える︒
結果を検査する︒製品︑製造︑販売について必要な修正を加える︒
O
O
③製品設計を修正し︑製品の欠陥をすばやく柏正する︒
O
政用と品質の管理努力を継続する︒
O
競争者の反応と企業内部の圧力変佑に応じて製造と販売の計画をたてる︒
マーケティング︑製造︑以上のような製品革新プログラムはどのように組織を通じて有効に実施されるであろうか︒
製品革新過程の管理
五
経 営 と 経 済
財務の他に製品の技術研究の重要性を認識し技術調査開発部門をもっ展形的企業を仮定しよう︒製品革新プログラム
に含まれる諸活動は各活動について特別の熟達をもっ既存部門で遂行する方が有利である︒例えば︑市場機会の評価︑
消費者調査による製品アイディアの収集︑・製品の市場特徴の決定︑市場実験︑消費者の使用実験はマーケティング部
のリサーチ部門で︑製品の技術明細の決定︑製品開発︑製品誠験は技術調査開発部門で︑生産計画は製造部門で︑販
売計画はマーケティング部で本来最も適切に遂行されうるものである︒従って一般に製品革新活動はマーケティング︑
技術調査開発︑製造︑その他の多部門にわたる広範な活動となる︒この各部門で個別に遂行される活動は相互に調整
され一つの製品革新活動に統合されねばならない︒例えば市場導入の時期は新製品が成功するかどうかを決する重要
な要素でゆるが︑目標期日に市場導入を開始するために各部門で遂行される製品革新活動は時を通じて調整されねば
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なら
ない
︒
五四
また︑製品革新活動のうち製品アイディアの収集と選別のように既存の特定の部門がその活動の遂行に特別の熟達
をもち本来その部門で適正に遂行されるとはいえない活動がある︒予想されないところからすぐれたアイディアが提
供されるので︑製品アイディアは企業の部門構成を超越して収集されねばならない︒またどの製品を開発するかを決
定するアイディアの評価は新製品が成功するかどうかを決定する主要な作業であり︑マーケティング︑技術調査開発︑
財務の各部門の専門家の評価が総合されねばならない︒
更に︑製品革新活動に従事している部門聞に充分なコンミュニケ
i
ションが確保されねばならない︒不充分なコンミュニケlションは製品草新プログラムにおける混乱の原因である︒例えば追求されている製品目的についての技術
調査開発部門の理解の欠如は技術調査開発の高価な努力の浪費を引き起すであろう︒また製品革新活動に関係する各
部門はどのような新製品活動が継続して遂行されているかについて知識を持つべきである︒結局は破棄される製品に
ついての不必要な開発努力は避けねばならない︒製品革新プログラムに含まれる諸決定︑指示︑注釈とこれらの変更
は関係のある各部門の人員に伝達されねばならない︒
結局︑﹂目尾よく製品革新を遂行するためには次のような管理機能と組織の部門構成を越えた機能が遂行されねばな
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プログラムの有効な実施に必要な部門間のコオlディネlションとコンミュニケl
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製品革新のためのプログラミング︑
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コンミュニケlションの機能は製品革新活動の完全な
統合を期するために単一の部門によって遂行されねばならない︒製品革新の管理機能は企業のどの既存部門で遂行で
きるであろうか︒または既在のどの部門も適正に遂行できず専門組織の設定が必要であろうか︒
製品革新過程の管理
五五
経 営 と 経 済
消費者の必要や欲望の発見とその充足というマーケティング・ミッション
をもち︑製品計画︑製品開発︑実物配給をもマーケティング活動とするよう
になった米国の企業ではマーケティング・マネジャーをチlフ・エグゼクテ
ィブの地位に高め製品︑配給経路︑実物配給︑情報を消費者を焦点にして統
一的に管理させる方向をとっている︒このような企業では一般に新製品の管
理機能は既荏製品の管理と併せてマーケティング部門で遂行されることにな
↓
hvo
(第
一図
参照
)
製品革新の管理機能をマーケティング部門で遂行することから得られる主
な利点はほぼ次のようなものであった︒
①消費者の必要とか欲望を焦点として製品︑配給経路︑実物配給︑情報
の適正なミクスを構成することができる︒
②
マーケティング部門は市場機会の評価を行い新製品に関する最初の活
動を行う立場にある︒
製品に極度の市場志向性をもたせるために製品革新の全過程をマーケ
ティング部門が指導する口 ③
しかし︑単なる市場志向性だけでは消費者は満足しなくなるであろう︒マ
ーケティングと技術の適正な結合が行われねばならない︒つまり消費者をよ
り完全に満足させる製品を生むための製品革新活動の市場と技術の両局面に
製品革新のための組織例その
1
お
1
図五六
ー 一 川 一
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一 一 一
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一 発 一
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一 調一
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一 技 一
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オ ペ レ ー シ ョ シ
販売員活動 販売員管理 販売サ{ピス 実物配給。製品計画、製品開発
マ 戸 ケ テ イ ン グ
・ リ サ { チ
広告と販売促進 計図とサーピスついて適正な均衡を保った管理が行われねばならない︒製品革新活動をマー
ケティング部刊で管理することは管理が不当に市場に偏向して行われる危険
が在在する︒乙の基本的欠陥に加え更に次のような欠陥がある︒マl
ケテ
ィ
ング部門は既存製品の販売に努力を集中し︑市場導入に特別の努力を必要と
する新製品にはあまり関心を示さないかもしれない︒マーケティング・マン
は新しい活動の追加や活動の複雑佑を避けるため新製品追加による多様佑を
歓迎しないかもしれない︒マーケティング・マンはセールスマン独特の製品
の欠陥を隠し似ちな限で製品をみ︑革新過程で製品の欠陥を見過してしまう
9u
かもしれない︒
一方コンピューターのように製品が高度の技術構造を持ち︑顧客獲得のた
めには技術改良︑または技術革新が必須である製品領域の企業では製品革新
活動の管理機能は技術調査開発部に行くのが適正であると考えられることが
多い︒しかしこの場合は製品の市場志向性や新製品の市場導入局面が不当に
軽視され結局販売に失敗する製品の技術開発に無駄な努力が投入されるとい
う危険がある︒製品革新活動の管理機能を技術調査開発部におくことはマー
ケティング・コンセプト受け入れ前の事態であることを想起しよう︒
企業の既存のどの部門も製品革新活動の管理機能を遂行しえないとなると
qu
独立の専門の部門の設定が必要になる︒((第二図参照)
製品革新過程の管理
製品革新のための組織例その
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技術調与開発│第
2
図│ 互 互 11 三亙│
ー 一 盟
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五七
オ ベ レ 戸 シ ョ シ
販売員活動 販売員管理販売サ戸ピス
実物配給サ戸ピス
マ
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グ ・ リ サ ー チ
広告と販売促 進製品計画 製品開発 市場導入
経 営 と 経 済
五
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SAt 製品革新過程を管理する独立の専門部門は一般に少くとも次の条件を満すように設定されねばならないであろう︒
①多部門にわたる製品革新活動を管理するために必要な能力を持たせるために直接最高経営に報告する︒
②市場と技術の両面について適正な均衡のとれた管理機能を遂行するように中間価値を持つ︒
③要員は既在部門の人員との重複の無駄や衝突を避けるため可及的に既存部門から抜き出した者に依在する︒そ
して他部門の活動に干渉しない最少限の市場︑技術等の専門家をもっ︒
企業の生子と成長のために継続的な製品革新が絶対的に必要になる一九五
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年代後半より米国の一流企業では直接最高経営に報告する新製品部門または製品計画部門を設定した︒の
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︒︒・はそのよく知られた例である︒
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︒ロ社はジョンソン・ワックスの製造販売者であり︑製品開発に長い歴史をもっ会社である︒
乙の会社は一九五五年に最高経営に報告する新製品部門を確立した︒
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ω︒ ロ
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︒ロ社の新製品部門は第一
図のように人事︑法律︑大衆関係と同列にあるスタッフ・ファンクションとして確立された︒また新製品部長は多部
門にわたる新製品プログラムを調整するのに必要な独立的地位と能力を確保するために直接副社長に報告する︒第二
図はこの新製品部門の内部構成を示すものである︒
新製品部門の全責任は次のように四つの基本領域に分割されている︒
①
管理(内部)警告予定表︑処理形式︑記録の保持︑報告の準備を含む︒
マーケティング
④ ③ ②
マーケティング・リサーチ︑販売員との連絡を含む︒
技 術
技術調査︑技術要素の分析︑調査開発職員との連絡を含む︒
交渉(外部)新製品獲得︑交渉︑特許︑外部機関での製品開発のための接渉を合ひ︒
1
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,Harvard Business Review
,MAY‑JUNE 1 9 5 7
,VOL
,3 5
,N o . 3
,P . 5 5
,EXHIBIT V
Samuel C . Johnson and Conrad J o n e s ; How t o organize forNew Products
,Harvard Business Review
,MAY
ーJUNE1 9 5 7
,VOL
,3 5
,N o . 3 ; P . 5 6
,EXHIBIT VI
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S . C . Johnson
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社の新製品部門組織計画S.C.]ohnson
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社の最高経営組織計画同尋子│
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第
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図製品革新過程の管理
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また第二図でみられるように二種類の﹁作業部門﹂が新製品部長へ報告する︒
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れらは新製品活動を全部門で遂行させるための主な手段である︒即ち
スポンサー・グループは︑提案を公式佑しそしてその開発を行う︒各々のグループは︑選別の後︑開発がうま
くいって︑実際の製品になる責任を課せられる︒そのグループは︑特定の製品とその特性に適するように編成される︒
マーケティング︑調査開発︑そして新製品部門からは︑常に代表者が出される︒そして更に他の部門から︑
人の人が引きぬかれるかもしれない︒
一人
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人以上の構成員をもった︑およそ四O
のスポンサーグループがあり︑そのいずれも力強く製品開発を押し進めている︒各々のグループは︑新製品部門によって指導され︑援助されている︒そ
してその新製品部門は︑各々のグループに割当てられたそれ自身の職員によって︑この指導活動を調整している︒
スポンサーグループは︑新製品部門が︑提案と開発の局面で︑その責任を遂行する機構である︒それは既在他部門
に対しては最少限の干渉をするにとどまり︑その既在職員とサービスに︑最大限の信頼をおく︒
2
製品委員会は多くの既存部門から引抜かれた多数の委員から公式的に組織され︑定期的会合と協議事項をもっている︒しかし各々の委員会の中心は︑その製品を開発するスポンサーグループである︒製品委員会は︑製品が開発
されたら︑その大規模な商業佑について責任をもっ︒マーケティング実験が大変重要である
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︒ ロ社では︑その委員会の議長は︑通常製品又は販売支配人である︒
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号のワックスの製品アイディアは次の委員からなる製品委員会にある0・開発部門からのスタッフ・デザイナー
‑広告とマlチャンダイジング部円からの製品支配人
‑マーケティング調査部門からの計画支配人
.広告代理屈からの会計課長
・購買部門からのバイヤー
・工業技術部門からの工業技師
‑新製品部門からの技術調整者
一週間の会議の記録は︑製品委員会が次の決定をしたことを示している0
.注文された製品の種類
(最高管理者の承認を必要とする)推隠された広告原稿と戦略
.供給者によってつくられた配達予定表
・付加的な製品使用テスト計画
委員会は︑また製品導入の全活動を︑新製品の販売責任が確立され︑そして泊らかに販売活動が遂行されるまで製
品導入活動を調整する︒
一年半の活動の後︑会社は次のような顕若な利点をみいにした︒
・新製品がアイディアから市場へ行くまでに必要とされる時間は目立って短くなった0
.以前より一一回多くの新製品が市場ヘ送り出されるようになった︒
・新製品の成功の程度が高まった︒
‑開発後のより低い製品死滅率により無駄な努力が減少された︒
最高経営に直接報告する﹁製品革新活動を専門に管理する部門﹂も最後の解ではない︒乙の組織にも次のような欠
製品革新過程の管理
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経 営 と 経 済
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陥が
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新製品と既存製品を明確に区別し︑これら相互の均衡を保つ努力の余地をなくし企業にとって利益のない内部 ︒
競争を引き起す危険がある︒
② ①
企業の現実の活動と情報の主流から遊離し孤立する危険がある︒
③
市場と技術に関する知識︑特に新知識に欠しい最高経営が新製品活動に大きく干渉する険危がある︒
しかしマーケティング︑技術調査開発︑その他いずれの既在部門からも独立の製品革新管理部門を設けることは市
場と技術の両面に適正な均衡のとれた管理を行う基盤を提供するものとしてすぐれている︒
(4) 注(1) 包
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三五
口口製品革新過程の管理のために最高経営に報告する独立の部門を設定することは︑市場と技術の両局面をもっ製品革
新過程をそのいずれの局面にも不当に偏向宇ることなく︑均衡のとれた管理を行うための基礎である︒
マーケティング︑オリエンテーションの段階で主張されるように製品革新過程をマーケティング部門で管理すると
製品の名称︑イメージ︑デザイン︑スタイル︑カラl等消賀者の副次的要求や欲望を充足する努力が不当に強調され︑
製品の技術椛造︑仕様︑材質等消資者の本来の必要や欲望を満す努力が軽視される結果になりがちで︑結局消費者は
基本的には充分満足できない状態に置かれるであろう︒最高経営と適切な均衡関係をもち︑中間価値を持つ専門の部
門で製品革新過程を管理することはこの欠陥を除去し︑企業をしてその組織全体をあげて消費者の必要と欲望の充足
を行うより高度の段階すなわちシステムズ・オリエンテーション段階にまで高めるであろう︒
最近米国で製品革新どけでなくマーケティング革新を総合的に管理する市場開発部(冨
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めの用具とか施設の創造︑セールスマンとかセールス・マネジャーと顧客間の調整︑新製品アイディアの発見のため
の市場の継続的調査︑製品開発︑新製品の市場導入等を行う︒マーケティング革新を総合的に管理するζとは革新の
均衡を保ち︑動的環境への企業資源の創造的適応をよりすぐれたものとし︑企業に生存と成長の機会をより大きく保
証するであろう︒
注
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