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著者 新村 敏明

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夏季巡検に参加して : 兵庫県南部地震に伴い淡路 島北淡町に生じた地震断層

著者 新村 敏明

雑誌名 静岡地学

巻 72

ページ 33‑36

発行年 1995‑11‑25

出版者 静岡県地学会

URL http://doi.org/10.14945/00025229

(2)

静 岡 地 学 第 7 2 号 ( 1 9 9 5 )

季巡検に参加して

兵庫県高部地震に拝い淡路島北淡町に生じた地震断層

新 村 敏 明 *

1 9 9 5 年 8 月 2 9 " 3 0日にかけて、兵庫県南部地震に伴う地震断層観察のため、静間大学理学部教授狩 野謙一氏を講師にお願いして実施された兵庫県北淡町の巡検に参加したので、その概要を報告する O

報告に先立って、兵庫県南部地震によって犠牲となられた方々のご笑福をお祈りするとともに、被 災された方々に心からお見舞い市し上げます。

l  実 施 日 1 9 9 5 年 8 月 2 9日側、 3 0日榊 2  調査区域 兵庫県北淡町

3 参加者等 案 内 者 : 静 岡 大 学 狩 野 教 授 参加者:1 7 人 4 概

本巡検は、兵庫県南部地震に伴い活動した野島断層の観察が目的であった。この断層の北端付近が、

死者 5千人以上の被害をもたらしたマグニチュード (M)7.2 の大地震の引き金となった部分(震央)で ある

O

今回の活動により、 N E S W 方向の右横ずれ正断層を生じており、最大変移地点での右横ずれ 成分は約1. 8m 、東側隆起成分は約 1.3m である O 本断躍の北端は海底にあり、南端は淡路島中部 t こ

まで及んでいると報告している研究者もいるとのことだ、った。断腐は、概ね従来の地質図上の

しており、南端部付近においては分岐断層を生じている O 断層の西側は新第三紀から第四紀初 り、東側は基盤の花商岩である O 断層に沿った部分では、

断層地形 今回は、

じていたことが推測される O

を、北端から南端に向かつて数笛所におい したの

( 1 )   江崎灯台付近

ここでは、 るコンクリート製階段の直下を新居が横断しており、

じていた。階段下の小公園においても、コンクリート この地点で特に興味深かったことは、人工構造物の破壊と

していれば、

った階段

口ツクヌうま

しく である O

A山

ことができる O しかし、 は 、

に脆弱で、構造物に加えられたストレスが発散しやすい部分であり、

も一致していなかった。調査を実施する際は、このことをよく ても、アスブアルト舗装、コンクリート

ような現象が生じていた。

される

る部分とは必ずし く必要がある O 本土?を点におい において、この

主 主

(3)

( 2 )   平林地内

この地点、において、本断層の最大変移量が観瀕された。変移量は前述のとおりである O 断層 成分により本来は一枚の水田であった所に大きな段差が生じ、横ずれ成分により畦道が食い違ってい た。断層に雁行する形で、多数の亀裂も見られた。

また、未だに新鮮さを残している面での花掲岩部分には、 による条線 ることができた。

この条線は直線ではなく、折れ曲がっていることから、断層活動が一定では無かったことを示してい ると考えられた。

( 3 )   梨本@富島地内

この地区では、大阪層群を切っている断躍を観察した。今回の野島断層の変移は東側隆起の傾向で あるが、梨本地区の水田内においては西側の蜂起として観察された。谷地の底部であるため、比較的 新しい堆積物が大阪層群を覆っており、断層活動の履歴を得ることが出来ることからこの地点でトレ

ンチ調査が実施されたとのことであった。

本地区南部の平坦な造成地の随所では、断層線をホ乗り換えるか際に生ずる小規模な P u l l ‑ A p a r t

‑Basen  (亀裂による穴)が観察された。これは、車線的に連続していた右横ずれ断層による

且途切れ、それと問時に平行した別の亀裂を生じた場合、双方の亀裂の間隙に生ずるも穴かのことで ある

O

断層は生け境@水路@道路等に食い違いを生じさせながら、延々と続いていた。

この造成地内では「断層解剖プロジェクト j による反射法の地震探査が実施されるため、

所において千葉大学教授伊藤氏にお話を伺った。一般の地震探査段有産線状に測線を設定し、

向に二次元的な解析を行うものである O しかし、このプロジェクトでは野島断層の三次元的な解析を 目的とするため、 200m 四方の中に 10m 間隔の格子を設定し、各交点に設置された 9 個の感震器を 1 ユニットとして百全ユニットから を用いていた o 9  にはデー

タ採取を終了し、 2~3 カ月の間に解析を行う計画であるとの説明を受けた。

造成地の南部に位請する富島地区の住宅地では、野島断躍は家屋@墓石@塀を破壊しながら更に南 方へと続いていた。 を引き起こした断層面が明瞭 されるのは、この地区までとのこ

とであった。

以上、数カ所において観察を行ったが、地震から 7カ月以上を経過していたため百断層面等には崩 壊が始まっていた。しかし、重要な部分はシートで覆われて保護されており、その他の部分もまだ観

っていたため、この時期に訪れることが出来たことは大変貴重であった。

淡路島や神戸市内においては、混乱こそ静まり掛壊した大きな建物は撤去されていたものの、市中 るところで仮復!日のままであり、半壊した一般家屋では予っかずのままのものも けられ、震災の甚大さを未だに物語っていた。巡検という目的で被災地を訪れると、

的価値のみに目を奪われがちであったが、地震がもたらした被害を思うと、この断層面が非常に恨め しく見え

最後に、私事で恐縮ではありますが、巡検に同行させて頂いた際に、皆様方に多大なご迷惑をお掛

(4)

: t t 策

総 変 位 霊 ?

右横ずれ成分 2

o  東部臨短成分 1

O  2 

図.

4  6 

厳躍に沿う諮欝{一裁走向 N40 0 ε } s 

(地質調査所、 1 9 9 5 )

のセ ントについて み

に沿って生じ

@地球科学)

10

n

してある

(5)

2 . 道路を切断変位し lの高南西、野島平林)

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