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2.操舵角算出アルゴリズムとソフトウェア開発

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Academic year: 2021

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北海道大学 大学院農学院 修士論文発表会,2019年2月7日

マシンビジョンを用いた走行目標追跡による田植機自動操舵に関する研究

環境資源学専攻 生物生産工学講座 ビークルロボティクス学 瀬水 捷

1.はじめに

近年,我が国の農業は高齢化や新規就農者の不足等の厳しい状況下にある。しかしながら食料の 安定供給の観点から,農業の競争力を強化して,農業を魅力ある産業としていく必要がある。そこ で政府は自動運転やロボット技術などの先端技術を利用した「スマート農業」を掲げ,農業の超省 力化を推進している。その中で田植機は,操舵と苗補給という複数の同時作業が求められるために 複数人での作業が行われていることが多い。そこで田植機の自動操舵が可能になれば,操舵作業が 省力化され,省人化することができる。田植機の自動操舵実現に向けて本研究では,マシンビジョ ンを用いた自動操舵の際に必要となる操舵角を算出するアルゴリズムを考案した。そしてそのアル ゴリズムを用いた田植機自動操舵システムの開発を行った。また実際の圃場で走行実験を行い,そ の走行軌跡の精度評価を行った。

2.操舵角算出アルゴリズムとソフトウェア開発

田植機の操舵角を算出するために本研究では走行予定軌跡の延長線上を 目標として利用した。マシンビジョンを用いて目標を追跡し,目標の移動 量から田植機の位置や姿勢を推定し操舵量を算出する。この考え方をもと に考案したアルゴリズムを図

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に示す。走行前に走行予定軌跡の延長線上 の任意の場所を目標点として画像から指定する。その後,特徴点検出の手 法の

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つである AKAZE を用いて輝度値から得られる特徴量と座標を取得 した。その後,田植機の移動により変化した画像から特徴量が似ている部 分を探索することで目標点を追跡して座標を得る。この座標の変化量を田 植機の目標軌跡のずれとし,この変化量に定数 K をかけることによって操 舵角を算出する。このアルゴリズムを搭載したソフトウェアを作成するこ とで自動操舵を実現した。

3.自動走行結果

マシンビジョンを利用するために田植機の中央前方上部にカラーカメラを取り付け,2 で記載し たソフトウェアを搭載した。この田植機を北海道大学北方生物圏フィールド科学センター生物生産 研究農場の水田で自動操舵実験を行った。精度評価を行うために

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列目を手動で走行し, RTK-GPS から得られる測位情報を利用して田植機の幅(2.65m)分を並行移動した列を精度評価の基準とし て用いた。この基準列と実際に自動走行した田植機の軌跡のずれを精度とした。また,旋回は手動 で行った。この自動走行実験を

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列行った結果,基準との R.M.S.で 14cm 程度の誤差が生じた。特 に誤差が大きかったのは,対岸の畔に近い部分である。これは画像の持つ遠近法の特性から,目標 点に近くなると誤差は小さく表示されることが原因である。そこでアルゴリズムに定数 K を距離に 応じて変化させる処理を加える必要があることが分かった。この距離は比較的容易に取得できる値 である。また実験を通して「対岸の畔に近くなったら停止する」等の実用面の改善点も分かった。

図1.操舵角算出アルゴリズム

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