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電気とエネルギー

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Academic year: 2021

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(1)

電気とエネルギー

電力

P

=電圧

V

×電流

I

ジュール熱

Q

=電力

P

×時間

t

公式を覚えるより定義を覚える

比熱

c[J/g·K]

,質量

m[g]

,温度上昇

∆t[K]

  

Q= mc∆t

電  力

 電流と電圧の積を電力という。電力の単位はW(ワット)で,仕事率の単位と同じである。

W自体は日常でもよく聞き慣れていると思う。電子レンジ600W,液晶テレビ100W,ドラ イヤー1000Wなど。家庭用コン セントは100Vなので,600Wの電子レ ンジには単純計算 で600÷100 = 6.0Aの電流が流れる。これらの和がその家庭と電力会社との契約量を超え るとブレーカーが落ちる。

 左図のような回路を考えてみたい。抵抗BCは並列につながれ ている。合成抵抗R

R= 20×30

20 + 30 = 12Ω

となる 。ABCは直列 だから,8 + 12 = 20Ωが回路全体の 抵抗 である。電流は回路全体で40÷20 = 2.0A。では,それぞれの抵抗 で消費される電力はどうなるか。Aにかかる電圧は8×2.0 = 16V するとBCにかかる電圧は4016 = 24Vになる。

 流 れる電流 はBに は24÷20 = 1.2ACに は24÷30 =0.80A これらより,ABCの電圧PAPBPCは,

PA = 16×2.0 = 32W PB= 24×1.2 = 28.8W PC = 24×0.8 = 19.2W

電池をこの回路につないだときの消費電力は40×2.0 = 80Wであ る。ここでPA+PB+PCを計算すると確かに80となり,見事に 一致する。

熱エネルギーへの変換

  電気 エ ネル ギ ーを 熱エ ネ ルギ ー に変 換 し,水や 油 を加 熱 する よう な 問題 が よく 出 題さ れ る。液体の比熱をc,液体の質量をm,温度変化(上昇も下降も)∆tとしたとき,mc∆t がジュール熱になる。また電気エネルギーは電力と時間()の積になる。

例題 20℃で50gの水を10Wの電力で1030秒間加熱すると何℃になるか。ただし,水 の比熱を4.2J/g·Kとする。

■解答■ 温度上昇を∆tとする。1030= 630sなので,

10×630 = 50×4.2×∆t ∆t= 30 よって50になる。

(2)

箔 検 電 器

アルミ箔の自由電子が動く アルミ箔中の

+

の数が   等しい時に閉じる どちらかが多くなると   アルミ箔は開く 静 電 誘 導

 金属などの導体中には正に帯電した金属の原子核と導体内をウ ロウロしている負の自由電子がある。電子は軽いので身軽に動け る。ここに帯電した物体を近づけると身軽な電子のみが動き,電 子の分布が偏る。これを静電誘導という。

 動くのはに帯電した電子であり,+に帯電した原子核,金属 原子そのものは移動しない。電磁気学ではこれを基本として考え るようにしておくべきである。

箔 検 電 器

 物体が帯電しているかどうかを調べる装置である。オモチャで はない。ガラスびんに金属のフタをし,フタから導体をつけ,その 先端に2枚の薄いアルミ箔を吊るしたものである。問題のパター ンはある程度決まっている。たまに出る問題であるから,理解し ておいてほしい。

①正に帯電した棒をフタに近づける→開く

 このとき,静電誘導よりフタに自由電子が集まる。そのためア ルミ箔は電子不足となり,正に帯電し,お互いの反発力により箔 は開く。

②フタにアースをつける(指で触るも同じ)→閉じる

 アースにより,アルミ箔の帯電を中和すべく,不足していた分 の電子が送り込まれる。そのためアルミ箔どうしの反発力がなく なるため,アルミ箔は閉じる。しかしフタ付近は棒からの電場作 用により,まだ電子が集まっているため,+の総数が多い。

③アースを外す→閉じたまま

 棒を近づけて箔が閉じた状態を0(基準)にしたため,アースを 外 しても 何も 起こら ない 。ア ルミ 箔は+がほ ぼ同数 になっ ているが,フタ付近はまだ電子が集まった状態にある。

④帯電棒を遠ざける→少し開く

  フ タ付 近 に か かって い た 電 場を 取 り 去る と い う こと で あ る。す ると フ タ に 集まって い た 電子が「解散」し,フタ,導体,アルミ箔中に均一にバラまかれる。このときせっかくつり 合っていたアルミ箔の+の数が狂い,ややが多くなる。そのため初めほどではない が若干アルミ箔は開くことになる。

(3)

電 場 と 電 位

 (改訂1.0)

電場

E

は荷電粒子

q

が力を受ける空間 上流ほど電位が高く

下流ほど電位が低い

力を

F

,距離を

d

,電位差を

V

としたら   

F = qE

  

V = Ed

電場の意味

 電場(電界)とは,荷電粒子が力を受ける空間のことであ り,帯電した物体によって作られる。図のように電場に電 荷を入れると,+から-の方へ動かされる。今,我々の住 んでいる空間は重力場といい,質量を持つ物体,要するに

すべての物は地面の方向に重力を受ける。それと似たようなものである。

 この電場が

E であれば,+qの電荷が受ける力は

F =qE

で表される。これを静電気力という。負電荷は電場と反対向きの力を受ける。また,電場に は専用の単位がなく,あり合わせのものを使う。この式からは電場の単位は[N/C]となる。

これ以外にも[V/m]の表記もある。

電位の意味

 電場には向きがある。その向きは正から負に向かう向きであり,

電場を川の流れに例えると「標高」に当たるものを電位,「高低差」

に相当す る もの を電位差とい う。電位 は 電気的な高さ を表し ,単 位としては電圧と同じ[V](ボルト)を用いる。電位の基準はどこを 0にとるか は決まってい ない。電場の強さをEとす ると,電場の 方向にd離れ た2点間 の電位差はV =Ed と表すこ とができ る。

qの電荷が受ける力は下流の方向へqEとなる。この力で距離d け進むと,電場が電荷にする仕事は

W =qE · −d =qEd=qV ⇐⇒ W =qV

となる。また,高さがあるなら当然位置エネルギーも存在する。位

置エネルギーは基準0からその場所まで静かに運ぶのに必要なエネルギーである。では,一 様な電場Eの中で電荷qが電位V の所にあるときの位置エネルギーを求めてみたい。

 この電荷にかかる静電気力は下流向きにqEである。電位0の所から電位V の所まで運ぶ のに,距離d運ぶとする。必要な仕事はW =qE×d。ここでV =Edなので,位置エネル ギーはW =qV となる。これがちょうど位置エネルギーである。

電場で加速された電子

 電荷−e,質量mの電子が電位差V で加速されたときの速さv エネルギー保存から

12mv2 =eV v= 2eV

m

(4)

点電荷による電場  (I)  静電気力

 (改訂1.0)

荷電粒子どうしは力を及ぼし合う 大きさは

2

つの電荷に比例し,

お互いの距離の

2

乗に反比例する   

F = kQqr2

電荷が同符号なら斥力,異符号なら引力 力・電場・電位

 自然界には電気を帯びているものがある。例えば,イオンなど である。正電荷には陽イオンNa+Fe3+などがあり,負電荷に は陰イオンOHSO42などがある。間違っても,マイナスイ オンという怪しい用語などは信じないように。電気の大きさを電 荷,または電気量といい,単位は[C](クーロン)で表す。

 電荷を2つ置くと,正電荷または負電荷どうしならお互いに離 れる方向へ,異符号どうしなら,お互いに引き合う。これは,電 荷の周辺は何か雰囲気が変わっているのである。この特殊な空間 は電場(または電界)とよばれる。電気量Qqの電荷を距離r け離して置いた場合,電荷の受ける力は比例定数をkとして,

F =kQqr2

となる。距離の2乗に反比例するのは,万有引力と似ていること がわかる だろう。Qq(+, +)(−, −)の ように 同符 号な ら反発し合い,異符号なら引き合う。

●電場(電界)  電 場 と は,電 荷が 力 を受け る空間 の こ とを さ す。正電荷から湧き出し,負電荷に吸い込むイメージで,地図 なら川の流れのようなもので,向きをもつベクトルである。Q の点電荷が距離rのところに作る電場は大きさE[N/C]

F =qE より E=k Qr2

●電位 電位とは電気的な高さであり,地図でいうところの「標

高」に当たる。単位は[V](ボルト)で,電圧と同じである。単な る高さで向きは関係がない。求め方はやや難しいので,このま ま覚えてもらいたい。

V =k Qr

●位置エネルギー 点電荷による位置エネルギーは万有引力の 位置エネルギーと同じで無限遠点を基準の0とする。別の項で 紹介するのでここではまず式のみ覚えてもらいたい。位置エネ ルギーはそこへ持って行くための仕事と同じなので

U =qV より U =k Qqr

(5)

点電荷による電場  (II)  方向と大きさ

 (改訂1.0)

電場は荷電粒子が力を受ける空間

E = k Qr2

正なら点電荷から離れる向き 負なら点電荷に向かう向き 点電荷が作る電場

  電 場 は正 電 荷 か ら 出て 負 電 荷 に吸い 込 ま れ る向きに 作 ら れ る。その電場を作る電荷をQ,距離をr,クーロンの比例定数kとすると,電場の強さはk Qr2 となるが,向きも考えなけ ればならない。まず,電磁気学において−(マイナス)は向きを 表すものであり,計算に組み込むものではないということを認

識しておいてほしい。

 合成電場の例を1つ紹介する。xy平面上で,(a, 0)に電荷 2Qの点電荷を,(−a, 0)−Qの点電荷を置く。このときの 点P(0, a)での電場の強さを求めてみたい。

  電 場 を考 え る と き も力 学 と 同 じ く図 を描い て 考 える こ と が 大切である。まずxy平面を描いて指示された座標に指示され た電荷を書き込む。そしてプラスの電荷からは離れる向きに,

マイナスの電荷には向かう向きに矢印を書く。このとき大きさ

も多少は考慮し,矢印の長さも調節する。2Qが作る電場には2Qから遠ざかる方向に長め の矢印を,−Qが作る電場には−Qに向かう向きの矢印を書く。(0, a)での電場はこの2 を合成すればよい。

2Qからは E1=k 2Q (

2a)2 Qからは E2=k Q (

2a)2 合成電場の向きは図の通り長方形の対角線となるので,三平方が使える。

EP=

E12+E22 =

5kQ 2a2

電場が0になるとき

 次に,−4QQの電荷をそれぞれx軸の−aaに置く。

同じx軸上で電場が0になる場所を探してみたい。大まかな 目星を つけると,aよ りも右側である 。−aaの 間では両 方の電場が同じ向きなので,合計が0にはならない。−a り左側では強い負電荷が近すぎて遠い正電荷とつり合うこと は考えにくい。その座標をx(x > a)とおく。Qより右側で−4Qには吸い込まれる向きすなわち左向き,Qからは湧 き出す向きすなわち右向きなので電場のつり合いの式を書く。

(xkQa)2 4kQ

(a+x)2 = 0 4(xa)2= (x+a)2 x= a 3, 3a aよりも右側なので,x= 3aの点の合成電場が0となる。

(6)

電気力線と電場の関係

電場

E[N/C]

の空間には

  

1m2

あたり

E

本の電気力線

Q[C]

の電荷が発する電気力線は   全部で

4πkQ[

]

こう考えると何かと好都合 電気力線の定義

 実 際に電 気力線というモノがあって 見えるわけでは ないが ,導入 する と便 利なので議論が進められる 。電気 力線に関する問題 はあまり 出ない が,保険として覚えておいても損はない。

 基本的に電場E[N/C]の空間には,電気力線が単位面積(1m2)あたり E本があると定 義する。これ と次に述べるガウスの法則さえ知っていれ ば問題はない。

ガウスの法則

 Q[C]の電荷が発する電気力線は全部で4πkQ本。これがガウス の法則である。kはクーロンの比例定数である。右図のイメージの ように,電荷のすぐ近くは電気力線が密集している。そして離れれ ば離れるほど,電気力線はまばらになる。

 点電荷Q[C]から距離r[m]離れた所における電場はどうなるだろ うか。点電荷からは球対称的全方向に電気力線というものが出てい るとすると,ガウスの法則より,その数は4πkQ本である。電荷かr[m]離れた所は,半径r[m]とする球面を4πkQ本の電気力線が 横切るので,この場所での電場は

E = 4πkQ 4πr2 =k Qr2 のように見たことのある式が出てくる。

 また,Q[C]の電荷が面積S[m2]の平面上に分布しているとき,平 面の上部(下部も同じ)での電場の強さは次のようになる。

 この帯電板からは4πkQ本の電気力線が出ている。電気力線数は 総数であり,裏と表から均等に出ていると考えると,裏表それぞれ 2πkQ本ずつ出ていることになる。先ほどのように球体ではないの で,電荷の近くに電気力線が密集するわけではなく,平行に出てい

るため,離れても電場の強さは変わらない。この電場の面積はS[m2]となるので,電場の強E[N/C]

E= 2πkQ

 電場について式は分かるが,意味が分からないという人が多いと思う。電場とは荷電粒子S が静電気力という名の力を受ける空間のことである。電場には強さと向きがあるものの実際

に肉眼では見えない。そのために電気力線が導入されたのである。

(7)

キルヒホッフの法則  (I)  基本法則

 (改訂1.0)

第一法則

(

流入=流出

) i3 = i1 + i2

第二法則

(

電圧降下

)

V −i1R1 −i3R3 = 0

V −i2R2 −i3R3 = 0

電  位

 キルヒホッフの法則は初めは意味が分からないかもしれな いが,実際はそれほど難しくもなく,万能な法則である。必 ず理解しておいてもらいたい。上図のようにR1R2R3 抵 抗を直 列接 続し ,起 電力V の電源より 電力 が供 給さ れて いる場合を考える。電源の正極側の電位はV,負極側の電位0とす る。まず電源により 電位 がV に なる 。そ して 抵抗 でそれぞれiR1iR2iR3と電位が下がっていき,最終的に は0となる。これをキルヒホッフ第二法則という。次の式が 成り立つ。

V iR1iR2iR3 = 0 V =i(R1+R2+R3)

第 一 法 則

 回路に枝分かれがあるときは,分かれる電流の和と別れる前 の電流の等しい。これをキルヒホッフ第一法則という。こうい うと若干大げさな気もするが,要するに中学理科1分野で習っ ている並列回路の法則である。この図の場合,回路全体を流れ る電流i1は,i2i3に分流することがわかる。つまり,

i1 =i2+i3

となる。電流の大きさはもともとその部分を通過する電子の個 数に関与するからこのことがいえるのである。

 並列回路でも第二法則は使える。並列で分岐した回路それぞ れでキルヒホッフ第二法則を使って式を立てる。電源を起点と して1周して戻ってくる回路を想定して式を立てればよい。例 題を考えてみる。1.0Ω4.0Ω1.2Ω3本の抵抗を10Vの電 源とともに図のように接続した。それぞれの抵抗に流れる電流 を求めよ。

: 101.2i14.0i2 = 0

: 101.2i11.0i3 = 0 第一法則:i1=i2+i3

(i1, i2, i3) = (5.0A, 1.0A, 4.0A)

 実際はこの程度の問題なら並列抵抗の公式などを使って解いた方が楽なのは事実である。

しかし簡単な問題によりキルヒホッフの法則の使い方を練習しておいてもらいたい。第二法 則は抵抗だけでなく,コイルやコンデンサーでも成り立つ。

(8)

キルヒホッフの法則   (II)

 (改訂1.0)

複雑な回路には第二法則を 自分で電流の向きを決める

自分で決めた向きに対し,逆流するときは プラスマイナスが逆

(

電圧上昇

)

順行なら降下・逆行なら上昇 電 圧 上 昇

 直列とも並列とも言えない右の図のような回路を考えてみ たい。キルヒホッフの法則は使いこなせればややこしい回路 ほど効果を発揮する。右図で2つのスイッチをどちらも閉じ た場合,それぞれの抵抗に流れる電流を考える。分かりやす くするため電位が0Vとなる部分の導線は太く描いた。

i1=i2+i3 (キルヒホッフ第一法則) 破線の経路で第二法則の式を立てると,

8010i110i3 = 0

 次に実線の経路を考える。経路の方向とi2の向きが逆向き なので,ここを通ると電圧上昇となる。要するにCよりもB の方が電位が高い。

10 +10i2 10i3 = 0

この3つの式より,i1 = 5.0Ai2 = 2.0Ai3 = 3.0Aが求まる。第二法則は起点となるある 点をとり,そこから一筆書きで描けるルートを描いて戻ってくる経路で式を立てればよい。

回 路の こと を英 語でcircuit(サーキット)とい う。ス ター ト地 点とゴー ル地 点が 同じ なの で ある。

コンデンサーが入るとき

 コンデンサーの電圧は

QC ということを思い出してもらいたい。

●スイッチを入れた瞬間 コンデンサーには電荷は蓄えられてい ないので,コンデンサーでの電圧降下は0である。つまりそれと 並列のR1の抵抗にかかる電圧も0となり,R1の抵抗には電流が 流れない。図の太線は等電位の部分である。これを見るとコンデ ンサーでもR1でも電圧降下がないので,電流をiとしたら

V R2i= 0

●スイッチを入れて時間が経ったとき コンデンサーには電流が 流れなくなり,閉鎖されると考える。コンデンサーにかかる電圧 とR1にかかる電圧は等しいので,R1R2の直列回路と考える か,CR2の直列回路と考える。電流をi1 としたら,

V Q

C R2i1= 0 または V R1i1R2i1 = 0

の式が立てられる。コンデンサーとR1の抵抗は並列なので,電圧が等しくなる。コンデン サーは電荷がたまっていないときは導線扱い,たまっているときは行止まりとして扱う。

(9)

非 線 型 抵 抗

電流と電圧が比例しない抵抗 電流と電圧はグラフから読み取る 別の抵抗と直列につないだとき キルヒホッフ第

2

法則を使い グラフの交点を出す

オームの法則に従わない抵抗

 世の中の電気抵抗の多くはかかる電圧と流れる電流が比例する。

つまりオームの法則に従う。しかしこれはあくまで近似的なもの であり,厳密に見た場合は電圧を高めることにより発熱などが起 こって電流は流れにくくなる。

 電車,自転車などの乗り物はどこまでも加速できるわけではな く,速度 を 出 せば出 す ほ ど 加速が鈍って く る 。モ ー タ ー の 抵 抗 , 空気抵抗や速度抵抗などがあり,それらとつり合う速度が最高速 度である。物理では何と何が比例するという習い方をするが,現 実はそう簡単には比例しない。これを非線型物理学というが,詳 しくは大学の物理で習う。この発熱抵抗などが露骨であるのが非

線型抵抗である。右のグラフのように電圧をかければかけるほど抵抗が強くなる。出題とし

てよく見かけるのは,普通の抵抗と非線型抵抗とを直列につないだとき,非線型抵抗にかか る電圧と流れる電流を求める問題である。

通常の抵抗と直列に接続したとき

 電源を10[V],普通の抵抗を2.0[Ω],電流をI[A],非線型抵抗にかか る電圧をV[V]とす れば,キルヒホッフの第2法則より,

102.0IV = 0…①

ところで①は,未知数2つの方程式なので,IV を求めるためにはもう1I V の方 程式が必要である。それが非線型抵抗の特性曲線である。これはどのような関数で表される かはグラフからは分からないが,とりあえず

I =f(V)…②

のようにしてみる。あとは①と②を連立して解けばよい。連立方 程式の解はグラフでいうと共有点ということを思い出してもらい

たい。①の式を

I =1 2V + 5

のように変形してグラフに書き込んでみるのである。すると①は 単調減少の1次関数,②は単調増加なので①と②の共有点はただ 1つに定まる。あとはグラフから共有点の目盛りを読み取る。こ

のとき,(V, I) = (4.0, 3.0)であったなら,電圧は4.0[V],電流は3.0[A]となる。

 また,このときの非線型抵抗における消費電力は12[W]ということも分かる。この問題は それほど頻出というわけではないが,解き方を知っておいてもらいたい。

(10)

電流計と電圧計

電流計には小さな抵抗が 電圧計には大きな抵抗が それぞれ内蔵されている

どちらも本質的には同じメカニズム 電圧計にも電流は流れている

電 流 計

 まず,1Aまで測れる電流計があるとする。これは,内蔵さ れている抵抗に電流が流れると針が動いて1A流れた時に最大 目盛を指すマシンである。ここに10Aを流すと,針が振り切 れ て し ま い測 定で き な い ,も し く は焼き切れ る 。し か し最 大 10Aま で測り た いが ,新し い 電流 計 を買い た くな い とい う 場 合はどうすればよいか?

 電流計本体は1Aまでしか流してはいけない。それなら,10A のうち9Aを別ルートに逃がせばよいのである。別ルートとい うのを回路用語に直すと並列である。内部抵抗をr[Ω],別ルー

トにつなぐ抵抗をR[Ω]とする。このとき別経路に接続する抵抗を分流器という。図のAB 間は並列なのでどちらのルートの電圧も同じであるため,

9R=r R= 19R[Ω]

よって,内部抵抗の1/9倍の抵抗を並列に接続すればよい。あとは電流計の目盛が0.7A 指したら7A1Aを指したら10Aと読み替えればよい。また,とても弱い電流を調べたい 場合はこの逆を行うという応用もできる。

電 圧 計

 次に1Vまで測れる電圧計を考える。電圧計もメカニズムは 電流計と同じであるが,電圧計本体にはあまり電流を流しては い け な いた め ,内部抵 抗 が強くなって い る 。内部抵 抗 をr[Ω]

とする。電圧計にi[A]が流れたら,針がir[V]に相当する部分 を指すメカニズムである。1Vの電圧まで測ることができるこ の電圧計で10Vまで測りたい場合を考えたい。

 電圧計に1Vがかかり,残り9Vを別の抵抗で負担させれば よいのである。直列に抵抗をつないだ場合,電圧は各抵抗に分

散する。電圧計と直列に強力な抵抗をつないでおけば,電圧計

にはそれほど強い電流が流れなくなる。このときに電圧計の性能を上げるために電圧計と接 続する抵抗を倍率器という。倍率器の抵抗をR[Ω]とおく。

ir= 1 iR= 9 R= 9r[Ω]

内部抵抗の9倍の抵抗を直列に接続すればよい。

 分流器と倍率器の問題はたまに出題される。電流と電圧の性質を確実に覚えておいた上で オームの法則を駆使すれば難しいことはない。

(11)

コンデンサーの仕組み

 (改訂1.0)

コンデンサーの電気容量

C = ε0S

d

回路で,

C

のコンデンサーに

V

の電圧をかけ て蓄えられる電気量は

Q= CV

コンデンサーの仕組み

 物理IIの電磁気学を学習しているとコンデンサーがよ く出てくるが,実体を知っている 人は少ないのではないだろうか? 1cmもない小さな素子(電気回路に含む部品のこと) あり,カメラのフラッシュ,インバータ回路など,あらゆる機械に使われている。電気を一 瞬だけ溜めておいて必要なときに開放できるものである。といっても電池のように大きな電 流を長時間流すことはできず,あくまで一瞬だけ蓄える部品である。2枚の金属板を平行に して位置させれば,コンデンサーができる。下図は電荷が溜まる仕組みである。

コンデンサーで覚えるべき公式

 コンデンサーは電気を溜めておく装置である。性能を電 気容量という。電気容量C(キャパシタンスの頭文字)は極 板の面積をS,極板どうしの距離をdとしたら

C =ε0S

d (単位は[F]ファラドを使う) と表現できる。ε0は極板間に存在する物質(通常は空気) よって決まる誘電率という定数である。理解するためには

難しく考えず,「当たり前」のことを考えればよい。板は広いほうがよく充電できる,つまり 容量が大きい。板どうしの距離は近いほうが溜めやすいというのも感覚的にいけるだろう。

  コンデンサーに 電気 を溜め るに は電 圧を かけ ること が必 要で ある 。こ の極板間に 電圧V をかけた場合,コンデンサーにたまる電荷Q[C]は,

Q=CV 上の式を使うとQ=ε0SV d

 このとき,コンデンサーに蓄えられるエネルギーは下の3つのいずれかを覚え,Q=CV を使って導けるようにしておきたい。

U = 12CV2 = 12QV = Q2 2C

(12)

コンデンサーに物体挿入  (I)   導体編

 (改訂1.0)

コンデンサーに何かを入れたり変形したり   一定量のものに着目する

電荷を溜めて

Q= CV

電気容量

C

を変化させても,

Q

V

のどちらかは変わらない 導体を入れる

 充電されたコンデンサーにちょっかいを出すような問 題は結構多い。このタイプの問題は,コンデンサーの仕 組みをしっかり理解しておけばそれほど恐れるものでは ない。導体は電流が流れないときは電場がないと考えら れる。つまり導体を入れると,コンデンサーの隙間が狭 くなると考えてよい。右図のように,極板間隔がdのコ

ンデンサーに断面積が極板面積と同じで厚さd/2の導体を入れると,コンデンサーの極板と 極板の間隔が半分に縮まったことと同じになる。そのため,コンデンサーの性能つまり電気 容量は2倍になる。

 この先,コンデンサーの極板面積をS,極板間隔をd,空気の誘電率をε0また,充電に用 いる電源は直流で電圧はV とする。

●電源を接続したまま挿入 電源からの作用を受けるため電荷は一定 しないが,電圧は一定に保たれる。

はじめの電荷は Q0 =ε0S

d V 挿入後は Q1 =ε0 S dd1V よって,挿入することで増えた電荷∆Qは次のようになる。

∆Q=Q1Q0 =ε0S

d1d1 1 d

V = ε0SV d1 d(dd1)

 電源を接続したままのときはコンデンサーの公式Q=CV において,V が変わらないと いうことをしっかり覚えておけばよい。

●電源を外して挿入 電源への流入や電源からの流出がないため,

電荷はその場にとどまる。そのため電荷Qはそのままで,電気容 量と電圧が変わる。このときの電圧VQ=CVより,

ε0S

d V = ε0S

dd1 ×V V= dd1

d V

のように書き表すことができる。コンデンサーにたくわえられた エネルギーは,今求めたVを使ってU = 12CV2を用いてもよい が,今回はQが変わらないので,U = Q2

2C を使って説明する。

はじめ Q2

2C = Q2d

0S 挿入後は Q2

2C = Q2(dd1) 0S

これより,導体を挿入することによるエネルギーの変化量∆U は次のようになる。

∆U = Q2 2C Q2

2C =Q2d1 0S

 他,多数のパターンがあるので,問題演習を積み重ねてもらいたい。

(13)

コンデンサーに物体挿入  (II)

 

誘電体編

 (改訂2.0)

誘電体を挿入すると

コンデンサーの容量は高くなる すべて埋め尽くさずに挿入する場合

  違うコンデンサーを接続するとみなす 違う回路として考える

誘電体の挿入

 空気 の 誘 電率 をε0と す る。極 板間隔d,極 板 面積Sの コンデ ンサーに起電力V の電池をつなぎ,満充電をする。すると電気容 量はC= ε0S

d なのでQ= ε0SV

d の電荷がたまる。また,エネル ギー はU = ε0SV2

2d ,極板間 電場の強さ はE = V

d となる。充電 された状態で比誘電率εで,コンデンサーの隙間に厚さと面積が 同じ,ぴったりサイズの誘電体を入れた場合,どうなるか。

 ここで比誘電率というのは,これは単純に空気,または真空に

対する倍率であり,誘電体を入れるとコンデンサーの電気容量がε倍になるだけである。

●電源をつないだまま挿入する 電圧は変化しないが,容量がε倍になるので,電荷が変化 する。電荷QとエネルギーU,また極板間の電場の強さEは次のようになる。

Q=εCV = εε0SV

d (=εQ) U = 12εCV2 = εε0S

2d V2(=εU) E = V d(=E)  電場は距離と電圧のみで決まる。そのため誘電体を入れても極板間の電場は変わらない。

電源を入れた状態は電圧V が変わらないため,簡単に計算できる。

●電源を切断して挿入する 同じくぴったりサイズの誘電体を 挿入する。今度は電圧V で充電した後,スイッチを切ってから 挿入する。このとき電池との「流通」が一切絶たれるので蓄え

ら れて いた 電荷 は 変化 しな い。電圧V,エ ネ ルギ ーU,電場 E はそれぞれ次のようになる。

Q=εCV より V= Q εC

= 1εV

U= 12QV = ε0SV2 2εd

= 1εU

Ed=V より E = V d = V

εd

= 1εE

誘電体を少し入れる

 上記と同じようなコンデンサーを充電した後,スイッチ を切った状態で厚さは同じだが面積が半分しかない誘電体 (比誘電率ε)を挿入する場合はどうなるだろうか? この 場合,2つのコンデンサーに分割したとみなせばよい。入 れていない部分は面積が半分なので

C2,入れた部分は εC

2 の容量となる。挿入後のAB 電圧Vを求めてみたい。コンデンサー電圧はどちらも同じになるが,分からないのでとり あえずV1とおく。2分割したコンデンサーの電荷の合計がQなので,

Q= C

2V1+εC

2 V1 V1= 2Q

C(1 +ε) V = Q

Cより V1= 2V 1 +ε

(14)

コンデンサーとエネルギー演習

コンデンサーのエネルギーは

E = 12CV2 = 12QV = Q2

2 C

電池の仕事は

W = ∆Q·V

 

∆Q

は送り出した電荷

コンデンサーのエネルギー変化

  コ ンデンサー に 物 体 を挿入 し た り 何 か い じ る 問 題 は年度 に よって出題量に差はあるが,昔からそれなり出ている。空気の 誘 電率 をε0と し,極板 面積S,極板間距 離dの コンデンサー C,起電力V の直流電源V,スイッチSを図のように接続した。

Sを閉じ,十分な時間が経ったとき,

(1)蓄えられる電荷Qと静電エネルギーEを求めよ。

(2)充電の際に電池がした仕事を求めよ。

 このあと,厚さがd1/3で面積がコンデンサーの極板面積と同じ導体を挿入した場合を 考える。このときスイッチは入れたままとする。

(3)挿入後コンデンサーに蓄えられているエネルギーを求めよ。

(4)導体を挿入する際に外力のした仕事を求めよ。

■解答■

(1)電気容量は ε0S

d なので,Q=CV = ε0SV

d E = 12QV = ε0SV2

(2) 電池の仕事は起電力×送り出した電気量である。仕事なので単位的には2d [J]ジュールで ある。電力=電圧×電流とゴッチャにしないように。QV = ε0SV2

d (3) コンデンサー の新しい電気容量はC = 3ε0S

2d になる。スイッチは つないだままなので,電圧は変わらない。だから,コンデンサーに蓄え られているエネルギーEは,

E= 12CV2 = 3ε0S 4d V2

(4)これは迷わずエネルギー保存の法則を使うとよい。外力の仕事をW とおく。送り出した電荷を∆Qとすると,

∆Q=CV CV = ε0S 2d V

導体を挿入する前のエネルギーに,電池のした仕事と外力のした仕事を 足したものが挿入後のエネルギーになるので,その式を立ててみる。

E+∆QV +W =E W = ε0S 4d V2

(1)(3)の答えを代入した。

  計算結果を見 る と外 力 の 仕事 は 負と なって いる 。これ は 導体 を 入 れよ う とす る と静 電 気 力によって引き込まれる方向に力が加わりスルスルと勝手に入っていく証拠である。それを ゆっくりと引く方向の力をかけながら入れるから負になるである。

(15)

コンデンサー回路  (I)

 (改訂2.0)

コンデンサーの公式

Q = CV

を必ず覚える。

また,コンデンサーだけに囲まれた部分の 電荷は保存される。

電圧と電荷保存に着目

 まず,右図のように電圧V の電源,容量C1C2の充電されて いないコンデンサーを直列につなぐ。そのときに蓄えられる電荷 を求める。まずは図の点線の中の電荷の和は0のままであるから,

−Q1+Q2 = 0· · ·(1)

次に電圧降下の式を立てると,コンデンサーにかかる電圧は公式 を若干いじってV = Q

C なので,

V Q1 C1 Q2

C2 = 0· · ·(2) この2式より, Q1=Q2 = C1C2

C1+C2V

 コンデンサーの合成容量を使う方法もある。しかし合成容量は 乱用しないように。いずれのコンデンサーも充電されていない状 態から始めたときのみ使えることを認識しておいてもらいたい。

合成容量C 1

C = 1C1 + 1C2

より C = C1C2 C1+C2

C1C2

C1+C2V

簡単なコンデンサー回路

 ではここで,簡単なコンデンサー回路の問題を解いてみたい。右の図のように起電力E 電池と3つのコンデンサーC1C2C3をつなぐ。電気容量はそれぞれC2CCとする。

十分に時間の経った後,3つのコンデンサーに蓄えられている電荷を求める。

 十分に時間が経った後,図の★印の点の電位をV とおいて 考えるとやりやすい。するとC3にかかる電圧はそのままV なる。また,左側のC1C2のコンデンサーは並列となって い るの で ,か かる 電 圧は 同 じに な る。電源正極側の電 位 とV との差なのでEV となる。また,それぞれのコンデンサー に蓄えられる電荷は

Q1=C(EV) Q2 = 2C(EV) Q3=CV· · ·() と表すことができる。破線内の電荷保存則は

−Q1Q2+Q3 = 0

なので,この式に()を代入してV について解くと,V = 34E となる。よって,3つのコンデンサーに蓄えられる電荷は次の ように求めることができる。

Q1 = 14CE Q2 = 12CE Q3= 34CE

 コンデンサーの問題は,電圧と電荷保存に目をつければどれもパターンは同じである。

(16)

コンデンサー回路  (II)

 (改訂1.0)

スイッチを閉じたり開いたりする コンデンサー回路

電気量保存の法則 キルヒホッフ第

2

法則

コンデンサーが多いときは電位に注目 コンデンサー回路でのスイッチ切替え

 コンデンサー回路でスイッチをつなぎかえるものは,よく出題される。上の図で,E1 = 10V E2 = 5VC1 = 1.0µFC2= 2.0µFC3= 3.0µFとし,充電されていないものとする。次 のようにスイッチを切り替えた時の電荷の求め方を説明する。

●第1段階 Aだけを閉じたとき

 C3の部分はまったく無視されることとなる。これは単純な 2個のコンデンサーの直列接続である。電源は2つつながって いるので,15Vの電源と考えることができ,初めは充電されて いないので,直列の公式が使える。つまり 1

C = 1C1 + 1C2 を用 いてC= 23µFとなるから,Q=CV よりQ= 10。単位はµC なのでQ= 1.0×105Cとなる。

●第2段階 そのままAを開き,Bだけを閉じたとき

 とりあえずスイッチを切り替えたときの図を描いてみることが大切 である。第1段階でC2の左側には10µCが蓄えられているが,C3は まわり の 回 路が切断さ れ てい た ので ,たまって い る電 荷 は0であ る 。 よって,点線の中の合計は+18µCなので,−Q3+Q2= 10,また,直 列のときは回路全体の電圧はそれぞれの電圧の和になるので,

5.0 Q3 3.0 Q2

2.0 = 0 以上の2式からQ2 = 10µCQ3= 0µCとなる。

●第3段階 そのままAも閉じたとき

 再びAを閉じると,左図のような回路として考えられる。図の★

印の点の電位をV とおくと,C1にかかる電圧は15VC2にかか る電圧はVC3にかかる電圧は5V もしくはV 5となる。今回 は勝手にV の方が高いと決めてしまい,V 5にしてみたい。C1 C2C3に蓄えられる電荷をxyzとすれば,

x=C1(15V) y =C2V z=C3(V 5)

C3では上部の方が電位が高いと仮定しているので,点線の内側であ る上側の電荷は+zとなる。電荷保存則は−x+y+z= 0なので,

−(15V) + 2V + 3(V 5) = 0

これから,V = 5となるので,3つのコンデンサーに蓄えられる電 荷はそれぞれ次のようになる。

x= 10µC y= 10µC z= 0C

 電位と電荷に注目すればコンデンサーの問題は必ず解ける。

(17)

抵抗とコンデンサーの混在する回路

電荷

0

のコンデンサーは 単なる導線とみなしてよい 十分な時間が経過したら コンデンサーは閉鎖される

等電位の部分を太線で塗りつぶす

コンデンサーの仕組み

 別の項でも扱ったように,コンデンサーに電圧を加えると,電源 の負極からコンデンサーに電子が流入し,コンデンサーの陰極に電 子が固定される。するとコンデンサーの反対側に初めからある自由 電子に負電荷どうしの反発力がはたらき,はじかれた電子は電源の 正極方向へ逃げる。この時,コンデンサーを挟んだ導線間で見かけ 上電流が流れている。

 そして十分な時間が経つとコンデンサーの両極では電荷移動がな くなる。これは充電されきった状態ということになる。

コンデンサーと抵抗

 では30Vの電池に10µFのコンデンサーと10Ωの抵抗を直列に接 続した回路を考える。スイッチを入れた瞬間はどうなるだろうか。ま ずコンデンサーには何も充電されていないければ,コンデンサーの 電圧の式V = Q

C Q= 0より,電圧も0となる。抵抗とコンデン サーが直列なので30V丸々が10Ωの抵抗に加わり,30÷10 = 3.0A の電流が流れる。

  し か し十分な 時 間 が経 過す る とコ ンデンサー に 電 荷 がた ま り,

電流が止まる。抵抗の電圧は,電流がないので0Vとなる。とい うことは今度は30Vの電圧すべてをコンデンサーが独り占めする ので30×10×106 = 3.0×104Cがたくわえられる。

●並列 コンデンサーと抵抗を並列に接続する。上図からもう一 つ20Ωの抵抗を準備し,図のように接続する。スイッチを入れた 瞬間,図の太線部分が0Vの電位なので抵抗Bには電圧がかから0Aとなる。その抵抗と並列のコンデンサーに上記の見かけの 電流が流れる。回路には30÷10 = 3.0Aが流れる。

 そして十分に時間が経ったとき,コンデンサーは閉鎖され,抵 抗ABは直列で30÷30 = 1.0Aの電流が流れる。コンデンサー と 並列 の 抵 抗Bに は1.0×20 =20Vの電 圧 がか か る。コ ンデン サーにたくわえられる電荷Qと静電エネルギーEは,

Q= 20×10×106 = 2.0×104C E= 12 ×10×106×202 = 2.0×103J

参照

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