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I L O と 日 本 の 消 防 職 員 の 団 結 権 問 題

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(1)

I L O と 日 本 の 消 防 職 員 の 団 結 権 問 題

一︑はじめに

二 ︑

ILOにおける日本の消防職員の団結権問題

ー︑日本の消防職員の団結権問題に関するILo各監督機関の報告の主要な動向2 ︑ILOにおける日本の消防職員の団結権問題の推移 三︑まとめー消防職員の団結権問題い到達点

消防組織法の改正を契機に

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9   9 9 9 9 9 9 9 9  

説[

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9  

︳ 論

9 9 9 9 9 9 9

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9

尾 邦 之

16  1 ‑‑1 (香法'96)

(2)

この問題は一九七三年の

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本/第五八回総会提出︶

L

o

結社の自由委員会七三七号事件・一︱二九次報告︵総評︑自治労申立/一 される︵泊防組織法第一四条の五︶

にとどまった︒

機械器具その他の施設に関すること﹂に関して

昨年

の一

0

月二七日平成七年法律第ロニ号﹁泊防組織法の

1部を改正する法律﹂が制定・公布された︒主要な改

正点は消防職員委員会の創設と災古への対応体制の強化であった︒改圧に先立って︑

首相と山臣連合会長との政労会見において消防職員の団結権︵承認︶間題になんらかの対応が必要であること︑

ために自治省と自治労との交渉に消防庁を加えて適切な解決を図る旨の合意がなされていた︒さらに同年七月ーー九日

には政権交替にともなって行われた背時の村山首相と山芹連合会長の会見においても︑消防職員の団結権間題の解決

を図る旨合意されていた。のちに見るように

ILO

の場におけるこの間題の審議過程を前捉とするならば|~際に

政労会見は

ILO における討議がなされていることをふまえて行われたのであるがこの改正はまず何よりも消防

職員の団結禁止法制︵地方公務員法五二条五項︶

に対して意見を述べさせ︑

は じ め に

一月一六日理事会承認︶

にお

いて

一九九四年四月四日中l

時の細川

を解梢し︑団結権の承認をもたらすべきものであった︒

には消防職員の団結禁止法制︵地方公務員法五二条五項︶

﹁消防職員から提出された意見を審議させ︑

もつて消防事務の円滑な運営に資するため﹂

日本 そ

しかし実際

は廃止されず︑新たに﹁消防職員の給与︑勤務時間その他

の勤務条件及び厚生福利に関すること﹂︑﹁職務遂行上必要な被服及び装備品に関すること﹂︑﹁消防の用に供する設備︑

その結果に基づき消防長 の全国各消防本部毎の消防職員委員会が設置

およびー

16  .  1 .

(香法'96)

(3)

ILOと日本の消防職員の団結権間題(松尾)

~ ~

2  I 

~ ' - '

L

O における日本の消防職員の団結権問題

の﹁消防職員の職務が軍隊及び警察に関する本︵八七号︶条約第九条に基づいてこの種の労働者を除外することを正 当化するような性質のものであるとは考えない︒したがって︑本委員会は︑政府がこの種の労働者についても団結権

が認められるよう適当な措置をとることを希望する﹂との解釈が示されて以来二十数年の長きにわたって︑

ILO

場でまた国内でも︑日本が既に批准した

ILo

八七・九八号条約の﹁完全実施﹂という課題の重要な一部として︑官

公労働者のストライキ禁止や登録等の組合制限︑協約締結権などと前んで間題になってきたものである︒

そこで本稿では以下の解明を課題とする︒まず第一に日本の消防職員の団結権間題につき︑結社の自由委員会︑条 約勧告適用専門家委員会および国際労働韮準の適用に関する総会委員会といった

ILO

の諸監督機関においてどのよ

うな審議がなされて︑結論が導き出されたのかを明らかにすること︑第二に団結権に関わる国際労働韮準

II

八七

号・

九八号条約の水準に照らして︑この消防組織法の改正

1

1消防職員委員会創設を導いたいわゆる﹁政労合意﹂をどのよ

うに評価すべきか考察することである︒︵これらの論点に関連して︑すでに中山和久﹁消防職員の団結権をめぐって﹂

労働法律旬報一三六五号六頁以下がある︒なお本稿の続編として消防組織法の改正

1

1消防職員委員会創設問題とその

評価を主点とする論稿の発表を予定している︒︶

日 本 労 働 年 鑑 { 九 九 五 年

︐ 二 : 几 頁 以 ド

邦訳•最高裁事務総閲編了iLo関係資料集,法曹会.パ)八貞

ILO

における日本の消防職員の団結権間題とは︑端的には日本の泊防職員の職務が八七号条約第九条にいう﹁警

16 ‑1  3 

(香法'96)

(4)

( 3 )  

社の自由委員会が日本政府﹁労働問題懇談会︵国際条約︶小委員会﹂

おけるその法律上の地位及び歴史的発展を考慮すれば︑

に具体的・実態的な検討をすることなく警察︑消防︑海上保安庁及び監獄の職員の職務を﹁警察及び警察と同視すべ

き若干の職務﹂

ることである︒これを理由として日本政府は現在に全るまでこの結論に珪づき八七号条約を批准しており消防職員の

団結禁止は八七号条約に違反しない︑

という立場を﹁頑なに﹂とっている︒

員会七三七号事件・一三九次報告以降︑

ので﹁変更﹂

はありえないと思われる︒二つには

ILo

条約は他の多国間条約とは異なり﹁留保﹂や﹁解釈宣言﹂が 許されないことである︒このため日本政府は独自の条約解釈を主張できないということになる︒

この

章で

は︑

らわしたので︑ 一九九五年

I L

o .

︵国際労働︶基準の適用に関する

この問題に﹁一応の決着がついた﹂という評価の成否を検討することが可能になろう︒

る ︒

解釈

をめ

ぐる

疑義

・紛

争の

解決

は最

終的

には

国際

司法

裁判

所に

付託

する

こと

にな

って

いる

︒実

態と

して

は条

約・

勧告

の適

用状

況は

︱つ

には

察﹂に該当するか否かの条約条文の解釈適用問題である︒該当する場合には︑

察に適用する範囲は︑国内法令で定める﹂︵同条一項︶ことができるので︑条約の保障を適用せず団結権を完全に否認 することもできる︒このような一見単純な間題が膠着し未だに解決していないことには二つほど理由があると思われ

つまり以下のリストの最初の二つの報告書の段階では︑

ILo

警察の作用と同視すべきものであ﹂るとの見解を記録し︑特 とみて︑労働組合の申立てに対し﹁これ以上審議する必要はない﹂

との結論を下したという経緯があ したがって団結権を承認するか否かは条約と関係のない日本の国内間題である

しかし先に示した:九七一︳一年の条約勧告適用専門家委員会報告と結社の自由委

ILO

のこの問題での解釈は他の国の場合の判断も含め一貫し定着している

ILO

の場における日本の消防職員の団結権問題の推移を正確にフォローする︒その作業によって︑

日本が八七号条約を批准する以前︑

︵総会︶委員会に政労囚口意﹂が報告され委員会も満足の意をあ 盈叩防︑海上保安庁及び監獄の作用は日本に ﹁この条約に規定する保障を軍隊及び警

16 .. 1·~·4 (香法'96)

(5)

ILOと日本の泊防職員の団結権問題(松尾)

4  3  2 

了几七

0年ILo•

第一回公務合同委員会・事務局準備報告、第一章

丁几六五年

ILo

.結社の自由実情調査調停委員会

︵ド

ライ

ヤー

U

ヒ ー ︑

/i

rL

パラグラフ

一四六ー

一五

〇 共闘 申立

五四次報告

︵六

月一

一日

理事

会承

認︶

パラグラフ九三ー九四 一九六一年

ILo

.結社の自由委員会一七九号事件︵総評︑機関車労糾︑

全逓

国労

16 ‑ 1 ‑ 5 

"

i  

1•111-

;

‑i/

(香法'96)

( 4

)   鉗総会の会期鉗に設けられる政労使

. .  

拿者構成の﹁︵国際労働︶基準の適用に関する︵総会︶委員会﹂と独立の専門家で構成される理

事会の常設機関である

1条約勧告適用専門家委員会﹂とによって判断されている︒後者の報告に基づき前者で審議することにより公 正な相吐監督が行われている︒さらに︑団結権に関わる八じ号・九八号条約については︑政労使からの中立に韮づき審在する﹁結社 の白由に関する実情調介調倅委員会ー︵日本に関して設けられた:トライヤー委員会L はその一例である︶とそのf備的審在機関と しての:.者構成の五訂nい自由委い会︐が設けられ見解・判断を"南積している︒

ILO

はこれらの監督機関が﹁個々の国の立場をこ

えてその見解を小jことによって︑

ILo 条約の価伯︑丈効件を高めーるこどにtり吏効性い確保を図ろうとしているものといえる︒制度全体につきニゴラ人・バルティコス"者紅11郷貞;訳〗国際労働珪準とlLo」-.立ハ三貞以下および中山和久「国際労働基準、代

償措附論﹂ぶ労働駐本権ー四・ニ判決の

12 0 年"仏律時報・臨時増川六;巻一号中﹁法源論﹂に関する部分I且︱L1

以ド を参 照︒

座談

会ー

研弔

. .

  ILO

総会を伽り返ってー但界の労働平成七什八月け一.こ貞における藤井

ILO

東京支闊長︵労働省出身︶の発

言︒伊藤

ILO

総会労働者代表﹁画期的なことであり︑非常に喜ばしい﹂︑椎谷

ILO 総会政府代表心国内での労使の徹底的な話し 合いに珪づく合意があったればこそ、うまくいった•…••最高の出来だった」等出席者全員が政労合意の報告および総会委員会での審議を翡く評価する発1•Frlをしている。

日本の消防職員の団結権問題に関するー

L

o各監督機関の報告の主要な動向︵報告書リスト︶

一九五四年

ILo

.結社の自由委員会六

0

号事件︵総評申立︶︱二次報告

︵ 三

月 一

一日

理事

会承

認︶

日教組︑自治労︑ パラグラ

(6)

*なお︑このリスト掲載の報告以外にも日本の消防職員の団結権間題に関する条約勧告適用専門家委員会の報告は︑

18  17  16  15  14  13  12  11  10 

︐ 

8  7  6  l 3

 

一九九四年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵九八号条約関係個別意見:日本︶

一九九五年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

一九九五年

ILo.

︵国際労働︶基準の適用に関する

—... L. 

/¥  一九八九年

ILo.

︵国際労働︶基準の適用に関する 一九八九年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

︳九

0

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

一九九一年

ILo

.条約勧告適川専門家委員会報告︵個別紅見:日本︶

一九

九:

一年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

一 九

九 一

1一 年

ILo.

︵国際労働︶韮準の適用に関する︵総会︶委員会報告︵個別意見:日本︶

一九九四年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告粒口﹁結社の自由と団体交渉︵一般調脊︶﹂パラグラフ五五ー :九八七年

ILo.

︵国際労働︶基準の適用に関する

認︶パラグラフ一七六ー一八

0

︵総会︶委員会報告︵個別意見:日本︶ ︵総会︶委員会報告︵個別意見:日本︶ ︵総会︶委員会報告︵個別意見:日本︶ 一九七三年

ILo

.条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

一九じ三年

ILo

結社の自由委員会七三七号事件︵総評︑自治労巾立︶

一九八二年条約勧告適用専門家委員会報告﹁結社の自由︑団結権と団体交渉に関する条約および農村労働者団 体に関する条約と勧告に関する一般調査﹂パラグラフ八六

I

八九

一三九次報告︵

,l  

︐ 

一 月 一 六 日 理 事 会 承

濱 沢

I. 

/¥ 

16~1 ‑ 6 

(7)

ILOと日本の消防職員の団結権間題(松尾)

ここでは前述の

ILO

の三つの監督機構の報告書を整理して︑以ドの観点から四

0

年余にもわたる報告内の中から

キーとなる報告内を中心に四つのグループに分けて検討を行い︑

︵解釈︶を確認する作業を行った︒

まず

第一

は︑

な お

一九

七七

年︑

日本の消防職員の団結権問題に対する

ILO

の見解

日本が八七号条約を批准した一九六五年より以前の︑

る必要はない﹂との結論を下した段階の結社の自由委員会の報告である︒第二は︑

についても団結権が認められるよう適当な措置をとることを希望する﹂と表明するにいたった一九七三年段階の条約 勧告適用専門家委員会および結社の自由委員会の報告の段階である︒第三は︑報告書のリストでわかるように一九七

三年以降一九九四年にいたる間の代表的と考えられる報告書である︒

告あるいは国際労働基準の適用に関する総会委員会報告が出されて︑くり返し日本政府が消防職員の団結権問題につ き具体的措限をとるよう要請されてきた段階のものである︒第四は︑今回の消防組織法改正のいわば原案ないし要綱

とも言うべきぶ以労合意﹂が

lLO

総会で報告され審議された一几九五年段陪のものである︒

ILO

における審議を正確な文脈で認識できるよう︑

かつ労働組合の申立てに対し﹁これ以上審議す ほぼ毎年のように条約勧告適用専門家委員会報

できるだけ細切れで恣怠的なものにならないように訳

出しあるいは最高裁市務総局などの既存の邦訳の関連部分を利用することにした︒ 2

L

における日本の消防職員の団結権問題の推移

O

も出されている︒ 一

九七

六年

一九

七八

年︑

一九

七九

年︑

一九

0

年 ︑

一九

八一

年︑

一九

八三

年︑

日本政府に対し﹁この種の労働者

一九八五年などに

16‑1 

(香法'96)

(8)

f ‑ 1  

① 一九五四年

ILo 結社の自由委員会六

0

号巾件︵総評中立︶

:

;

1二次報告︵三月パラグラフ 込んだ検討も判断の仕方もしていない︒ 是

J E を求めていること︑ また権利の保節の根拠がパ

0

号事

件で

は︑

t

として

ILO とは直接の関連ない日本国憲法二八条でありそれへの違反の

のも含めて非常に概枯的・一般的な公務員全体に対する労働組合権侵由口を上張していたし︑一七九号事件では条約九

ただこれらの巾件り糾合側い苫情

I L I L

は ︑

0

号事件では消防には言及しているが団結自体が禁止されていないも

大の

根拠

が︑

日本の泊防職員が八七号条約九条にいう

﹁警

察﹂

にあ

たり

︑ 団結禁止が条約に違反しないとの日本政府の主張の最

/ 九

J l 四年結社の日由委員会六

0

号事件

4‑^次報告および一九六一年結社の自由委員会一七九号事件五四次報

これらの一︱つの結社の自由委員会の報告であるといえよう︒

条で明文で除外されている﹁警察﹂をも含めて泊防︑海上保安庁および監獄の職員とを一括して間題としていたこと︑

↓七九号巾件では

ILo 八七号条約違反を間題としたものの未だ批准前の段階で実態を明ら

かにし間題としようとはされていないこと︑といった特徴がある︒

そして結社の白由委員会の方もあまり実情に踏み

が間題の法律のドにおいてこの権利を杯われていることはないと言明している︒

一日

理事

会承

認︶

﹁労働組合に参加する権利﹂というタイトルで以下のパラグラフ三:︱│三五が示されている︒

苦梢申立者は労働組合に参加する権利は日本国彬法第二八条が保障するものであるに拘らず︑教員︑公務員 及び郵便従業員を含むすべての政府労働者に対してこの権利が否定されていると巾し吃てている︒政府はこれらの者

16  I ‑8 (香法'96)

(9)

ILOと日本の消防職員の団結権間題(松尾)

闘中

立︶

五四次報告

︵六

月一

日理

事会

承詔

︶︑

② 一九六一年

ILo

結社の自由委員会一七九号事件

機関

車労

組︑

(6 ) 

パラ

グラ

フ九

二.

I九四

︵ 総

評 ︑

( 5 )   邦訳•最翡裁巾務総同珈LILo関係賓料集11 法翡会 と決定すべきことを勧告する︒

1 .

﹂ ︑

7 /  

する権利を与えられている︒

三五既に考察したように︑

んど同様の規定をしている︒

三四

L

し じ

. /

1

全逓

国労

日教

組︑

国家公務員法第九八条によれば﹁職員は︑組合その他の団体を結成し︑若しくは結成せず︑

自治

労︑

国公共 又はこれに加入

し︑若しくは加人しないことができる︒﹂ただし︑この権利は警察︑消防︑海上保安庁及び監獄の職員には付与されな

い︒地方公務員法第五1一条も同様の表現で団結権を与えている︒公共企業体等労働関係法第四条はこの法律の適用が

ある職員は管理又は監督の地位にある者及び機密の事務を取り扱う者を除いて︑組合を結成し︑若しくは結成せず︑

またこれに加入し︑杓しくは加人しないことができる旨規定している︒地方公営企業労働関係法第五条もこれとほと

これらの四つの法律が政府の経常する企業及び地力団体の経営する企業の職員並びに

公務員の一切に適用されるものである︒したがって︑警察及びこれに類する若干の公務並びに日本では被用者よりも

経営者に近いとみなされる店

r

i9回給者については例外であるが︑すべての公務員及び職員は日本の法制の下で団結

以上の事情により︑委員会は教員︑公務員及び郵便従業員を含むすべての政府労働者が団結権を拒否されて

いるとする申立て及びこの点について間題の法律が日本国憲法第二八条により労働者に与えられる団結権を侵害する

ものであるとの申立てには根拠がないと考え︑したがって︑理事会に対して本申立てはこれ以上審理を必要としない

16 ‑‑1 ‑9 (香法'96)

(10)

( 6 )  

邦訳•最裔裁事務総屈糾『ILo関係資料集〗法曹会一几二貞

︵原

注①

︶第

一︱

一次

報告

言 ︱

‑ │

i i

ニハ

項参

照︒

委員

会は

これらの職務に関する申立てについては︑ 一九四八年の結社の自由及び団結権保詭条約︵第八七号︶第九条の規定によれば︑

約に規定する保間'したがって︑結社の自由の保間を含むを軍隊及び門察に適用する範間は︑同内法令で定め ることとされている︒第六

0

号事件においては︑前記の職務を︑﹁腎察及び警察と同視すべき若下の職務﹂とみて︑本

それ以上審議する必要はないとの結論を下した①︒本事件にお

いて︑由立ては︑第六

0

号事件について既に検討した巾立てと全く同一であるので︑本委員会は︑事件のこの点につ

いてはこれ以上審議する必要がないと決定するよう理事会に勧告する︒ という巾立てを検討した︒

九 四 日 本 に 閃 す る 第

0

号事件において︑

警察

消防

︑ 海上保安庁及び監獄の職員に団結権がりえられていない

との見解が表明されている︒ 団結権保詭条約︵第八七号︶ その法律卜の地位及び歴史的発展を者粛すれば︑警察の作用と同視すべきものであり︑

に定める保障をこれらに適用するか否かは︑国内法令の決定する所に委ねられている︑

てい

ない

が︑

労働間題懇談会小委員会の前述の報告内においては︑

消防

この条 一九四八年の結社の自由及び

海上保安庁及び監獄の作用は日本における

﹁若干の職務に従れする者に対する団結権の否定に関する巾立て﹂とのタイトルで以ドのパラグラフ九三および九四

及び消防のほかに︑海卜保安庁︵英文は︑ の訪日調府団の一九五八年五月七日の報告内において︑

P u b l i c   S a f e t y   Bu re au

である︶及び監獄も︑国家公務員法第九八条により

団結権を否定されていると巾し立てられている︒日本政府自身は︑

PTTI 

が 一

1

され

てい

る︒

[国際郵便電伯電話労連:著者注記︺

その回答においてこの由立てに対する意見を述べ

1 0  

警察

16  ‑1 10 (香法'96)

(11)

ILOと日本の消防職員0)団結権間題(松尾)

こと

を希

望す

る︒

﹁ 消 防 職 員 の 団 結 権 地 方 レ ベ ル の こ の 種 の 労 働 者 に は 認 め ら れ て い な い に 関 す る 前 回 の 直 接 要 請 に つ い て は︑本委員会は︑政府及び総評がこれに関して送付した情報及び意見に留意する︒本委員会は︑消防職員の職務が軍 隊及び警察に関する本条約第九条に珪づいてこの種の労働者を除外することを正当化するような性質のものであると

は考えない︒したがって︑本委員会は︑政府がこの種の労働者についても団結権が認められるよう適晋な措閥をとる で︑消防職員につき以下の意見がポされた︒ 後︑団結禁止や制限︑すなわち ﹁登録制度﹂・﹁法人格﹂・団体交渉応諾問題などを論じた

﹁入国警備官﹂・﹁海上保安庁職員﹂

の団結禁止そして国家公務員法・地方公務員法で

他の一般職員と職員団体

1

1労働組合を組織することを禁止されている﹁管理監督職い﹂等について分析された部分中

I

① 一九七三年

ILo

条約勧告適用専門家委員会報告︵個別意見:日本︶

八七号条約﹂というタイトルの下では︑職員団体の

(8 ) 

︵第

五八

回総

会提

出︶

であ

る︒

情が

ILO

の諸監督機関にも明らかとなってきたこと︑消防職員の間題についても固有の問題点が意識されてきたこ

と︑したがって申し立てる労働組合の提訴の根拠も反論する政府の情報もより具体性をもったものとなってきたこと が 一九七︱︱一年条約勧告適用専門家委員会報告および結社の自由委員会七二七号事件一三九次報告

この段階の報告書には前の段階とは異なる特徴がある︒国際社会においては既にいわゆる﹁ドライヤー報告﹂

一九六五年に日本が批准したことにともなって

ILO

の諸監督機関との実態を含む情報の交換が進展し日本の実

一 九

六五年によって飛躍的に日本の官公労働制度と労使関係の問題点が次第に具体的かつ詳細に明らかになってきていた

16‑1 ‑11  (香法'96)

(12)

の立場から見ても︑このような職員が団結権を亨受するかどうかを決定するのは︑国の法律または法規であると︑

一七七政府はその阿答のなかで︑

泊防職員が贔豆祭九項日のもとにふくまれるべきであり︑

八七号条約第九条

はないという︒ て ︑ 員に付与されている権限︑ ているということで︑糾合結成の権利を否認されていると中し立てている︒提訴組合は︑火災の場合︑法律で消防職

たとえば交通を制限し︑傍観者の協力を求め︑佃人の家庭に人りこむなどの権限を列挙し

これらの権限と威虚菜官にあたえられている権限とにはいちじるしい相違のあることを指摘している︒提訴組合に

よれば団結権と︑消防職員が白︐﹂の氏務を遂行するうえでの厳格な規律を維持する必要とは︑ 1

じ尺

i/  

︱‑

:九

七:

こ年

二月

0

日の

通い

で︑

提訴組合は︑

地方の消防職員が︑

なんら矛盾するもので

政府の見解によると警察職員と類似し の団結権についての認見として以ドの委員会の

江和論﹂が述べられた︒ 体労働者︵白沿労︶

の巾

立て

の第

じ:

・‑

七号

事件

の中

で︑

日本の

ぶ 刀 ﹂

﹁ 政 ﹂

の ︑ E

張が記録されるとともに消防職員 結社の自由委員公:

1

九次報告は日本の公共部門に関して申し立てられた七つの事件を含んでいる︒

忍 ︶

1

② 

一九

4

^

4

ILo 結社の自由委員会ヒ一.ぃ七号事件 パラグラブ;七六ー一八

︵ 総

評 ︑

自治

労中

I L )

一三九次報告︵

そのうち自治

一月

ハ日理事会承

(7 9) ドライヤー報告は︑何芥の判断もがしていない︒しかし泊防職員自体いみならず法律によって団結が禁止されている瞥察︑消防︑

洵卜保安'/および監はといった部門においても︑実態としてその他の行政部門の事務と同じ業務に従巾する職員や現業的な熟錬・半 熟練業務に従巾する職員が行在し︑配閥粋え等によって団結権が否定される等の間題があることを記録している︒片岡犀・中山和久

ょロドブイヤー報生口//几六ぃハ年︑

: ‑

0

‑ 0

七貞 (N)邦訳•最高故巾務総り編~ILo閃係賓料ftp法曹会:

1 0

八頁

16 1 12  (香法'96)

(13)

ILOと日本の消防職員の団結権問題(松尾)

一七

もあり得ない︒ 格な訓練を維持し︑ れまでつねに理解してきたとのべている︒消防の職務も警察もともに公共の安全と秩序を維持するという任務をもっている︒消防という職務の任務は火災を防止︑消火︑洪水によって︑惹きおこされた損害を少なくすることなどであり︑他方︑警察の任務は︑個人の権利と自由を守り︑公共の安全と秩序を維持することである︒二つの職務のあいだには相互の協力があり︑られている権限をくりかえしてあげているが︑消防職員は武器を携行したり使用したり︑人びとを逮捕したり︑取調べたりする権限をもっていないと付けくわえている︒政府は︑これまでにも委員会が日本の消防職員を警察に比すべ九

四頃

︶︒

一七

ため

には

それぞれがもう一方を補足している︒消防職員の権限にかんして政府は︑提訴のなかで述べ

︵第一二次報告︑六

0

号︑三三I三六項︒第五四次報告︑

規律の側面にかんしては︑消防の業務にとって人員と器具を有効に利用し︑その任務を能率的に遂行する きびしい訓錬を維持し︑迅速にして厳重な法的強制措置をとる必要があるということは一般に認められて

いることであると︑政府はのべている︒こうした特殊な任務は︑

その考え方が労使の対立という仮説のうえにたって

いる団結権とは︑基本的に相容れないように思われる︒しかし︑上述のように︑

キ権をもっていないのに︑

かれらは自治労の指導のもとに非合法のストライキをくりかえし行い︑大きな社会的破壊

をひきおこしている︒こうした事実から見て︑消防職員がひとたび団結権をあたえられたら︑

されるべきであるが︑

ILO

の今後の審壺に注目しながら︑

きものと考えてきていると指摘している

一七九号︑九三ー

かれらだけが現在の厳

ストライキを行うことなしに︑適切に消防作業を遂行することができるという保障は全くどこに 消防職員にかんして公務員制度審議会は︑消防職員が団結するのを禁止している現在の諸制度は当分維持

さらに検討をおこなうべきであると勧告している︒ 一般の地方公共職員が現在ストライ

16‑1 13 (香法'96)

(14)

( 9

)  

総評訳・労働法律句報八四八号九七ー九八頁

るとは考えないとのべている︒ ︵原注①︶専門家委員会の報告︑

全面的に反対しているものと推蟻する︒委員会としては︑団結権とストライキ権は二つの異なる事項であり︑必要不 可欠の業務についている公務員や労働者の場合にすでにおきているように︑前者がかならず後者をふくむとはかぎら

ないと考える︒

身の説明が立証しているように︑関係労働者が労働組合に組織されることなしに︑発生することもできるのである︒

るさ

い︑

より一般的な枠内で消防職員をとりあっかった︒

政府が言及した以前の諸報告においては︑委員会は︑公共の業務における団結権の拒否にかんする中し吃てを考慮す

その結果r

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] ︑日本は八七号条約を批准し︑泊

防職員の特殊な問題は条約勧告適用専門家委員会によって検討された①︒日本においては独自の特徴をもってはいる

にしても

さらに実際上の経験がすでにぷしているようにストライキは︑若干の消防職員の行動について政府自 警察や軍隊の構成員ではない消防職員の団結権にかんする申し立てについては八七号条約の規定がこのカ

テゴリーの労働者を同条約第九条によって団結権から除外することは認めていないという条約勧告適用専門家委員会

により表明された意見を政府に指摘すること︑

あり︑前者はかならずしも後者をふくむとはかぎらないことを想起するよう︑委員会は理事会に勧告する︒

員に言及している八七号条約第九条により︑ な規律をほりくずし︑

一八

︹本

委員

会の

結論

p .  

cit 

委員会は︑提訴組合と政府が表明している見解に注目し︑団結権の行使が自己の任務を遂行するのに必要

ストライキの勃発をまねきかねないという危惧から︑政府が泊防職員に団結権を認めることに

しかし同時にまた︑団結権とストライキ権とは二つの異なる事がらで

︱‑︱︱︱ページ︒専門家委員会は︑泊防職員の任務が︑軍隊や警察の構成

このカテゴリーの労働者の除外を正%としているような性質のものであ

一 四

16  I 14 (香法'96)

(15)

ILOと日本の消防職員の団結権問題(松尾)

八七 ① 

文脈から判断すると;その後﹂の成がより適切であろう

一 五

一九九四年条約勧告適用専門家委員会報告および一九八九年︵国

︵総会︶委員会報告︵個別審議:日本︶

これまで日本の泊防職員の団結権間題を個別具体的に扱った結社の自由委い会報告を中心に転換点

1

一九七三年で1

の条約勧告適用専門家委員会報告とを紹介してきた︒その後は泊防職員に対する団結否認が八七号条約九条に違反し

ないという解釈をとる日本政府の一貫した姿勢にもかかわらず︑

ILO

の場では

態になった︒このような時期における

ILO

の支配的な一般論を示すのが一九八三年

ILo

条約勧告適用専門家委員 会︵一般調査︶報告および一九九四年

ILo

条約勧告適用専門家委員会報告︵一般調脊︶

日本の例が注記されている︒また八

0

年代に入り日本政府に対し労働者委員をはじめ条約の完全実施への具体的措置

︵消防職員の団結権承認など︶を求める声が強くなってきた︒紹介する一九八九年

ILo

であ

る︒

︵総会︶委員会報告は︑総会毎に開催される三者構成の同委員会の審議のうちで最的にも多く代表的なものの

︱つである︒日本政府が意見聴取など何等かの手を打たざるをえなくなっている様子もみえている︒

/九八三年

ILo

条約勧告適用専門家委員会報告﹁結社の自由︑団結権と団体交渉に関する条約および農村労 働者団体に関する条約と勧告に関する一般調脊﹂パラグラフ八七 労働組合を設立する権利から時どき除外されることのある公務員のカテゴリーに︑消防職員①︑刑務所職員

②がある︒このうち後者は︑多くの国において︑団結権という観点からは︑ 関する

際労働︶基準の適用に関する 3  0

(l

 

一九八三年条約勧告適用専門家委員会報告︑

警察と詞類であるとされている︒本委員

︵国際労働︶基準の適用に いずれにおいても ﹁揺れ戻し﹂はなく決着がついた状

16 ‑ 1 15 (香法'96)

(16)

五六

既に ②  は

スリランカ

認められている︒

︵原

注①

︵原

注②

スーダン

たと

えば

たと

えば

コロ

ンビ

ア︑

に続いて﹁泊防職員および刑務所職員﹂につき次のような見解を示している︒

このようなカテゴリーの公務員が行使する職務︵の特質︶を理由に︑

正←

月化

しえ

ない

スー

ダン

スワジランド︑

ガボ

ン︑

ガボ

ン︑

日本

にもとづく団結権から除外することは︑

通 常

会の見解では︑

日本

マレ

ーシ

ア︑

メキ

シコ

タンザニア︑ザンビア︑

3 ) 

1  

二七ーニ八頁 ナイジェリア︑

ジンバブエ︒

トリニダードトバゴとウガンダで

このカテゴリーの人員の雇用条件を取り扱う特別法で、山~該労働者に、政府の認める職員組合を設立することが

ところがこの組合は︑労働組合の登録を行うことを認められていない︒

(1 1) IL o条約研究会成﹁条約勧店適川内門家委員会報告﹂経済評論別冊・労働間辿特集号5五匂几の自由と団体交渉﹂日本拌論社.

九八三年刊じ五ページ所収

( 1 2 )

前掲紆済評論別冊・労働問題特止号り五叩社の白山と団体交渉﹂所収の蓼沼謙.論文﹁内門家委報告における労働組合運動の権利ー

七ー八貞では︑横田喜.こ郎組合の白由﹂を注で引用しつつ﹁今阿の[般調

ーも︑刑務所職f r H

は名

v

の国てヽ団結権の問題につ

いては瞥察と同/化されていることを認め︑その一っとしてわが国をあげているから︑わが国の法令が刑務所職員に団結権を認めて

いないことについて︑専門家委もこれを八七号条約違反とはみていないように思われる﹂と判断している︒しかし文脈からすると﹁こ

のようなカテゴリーの公務員﹂やーこの人びと﹂とは消防職員および刑務所職員の両者を指していると考えるのが自然であろう︒だ

とすれば︑いずれのカテゴリーの公務日に対する団結禁止も﹁通常﹂庄胄化しえないというのが既に一九八二年判時の条約勧告適川

専門家委員会の見解であったということになる︒このことは次い一九九四年報告で明確に確認された︒

一九九四年

ILo

条約勧告適用専門家委員会報告内五叩社の自由と団体交渉﹄

パラグラフ五五﹁警察および軍隊﹂

︵パラグラフ五五で︶述べたように︑軍隊および警察の団結する権利からの除外は八七号条約の規定に

パキスタン︑

一 六

ポーラン

この人びとを八七号条約第九条

16  l  16 (香法'96)

(17)

ILOと日本の消防職員の団結権問題(松尾)

由と

して

許される圧力行使の手段に関わって課せられている制限は全く別の間題である︒

︵原注①︶例えば日本である︒地方公務員法五二条四項は明文で消防職員の団結権を否認している︒

除外を廃止した︒

︵原注②︶多数存在するが︑次の諸国は刑務所職員の団結権を否認している︒カメルーン︑

︵ い ︶

ンド

八七号条約第九条を根拠とする団結する権利からの除外を正当化することができないというのが

委員会の見解である︒

スリ

ラン

カ︑

スリ

ラン

カ︑

スー

ダン

およびスーダン

スワジランド︒

コロ

ンビ

ア︑

スワ

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ンド

一九

八一

1年報告内は日本の他に︑

ガボ

ン︑

マレ

ーシ

ア︑

タン

ザニ

ア︑

ジンバブエをあげていた︒

一 七

メキ

シコ

ザン

ビア

マレ

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ア︑

ナイジェリア︑

IL

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19 94 , 

p p .  

2 7

28 .

( 1 4 )

一九九四年報告代口︵パラグラノ五五:

 

七ページ︶によれば︑さらに軍隊に関してさえも︑全く制約なしにまたは一定の制約のド で職業的利益を守るための集団を形成する権利︹

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J

が認められているのがオーストリア︑デンマーク︑

フィンランド、ドイツ、ルクセンブルク、ノルウェー、スウェ—デンであると指摘する。警察職員についても、他の公務員と同一の

パキ

スタ

ン︑

ポーラ *筆者注記:なお日本の刑務所職員の情報は一九八二年の前回報告書では記載されていたが今回は載っていない︒

ナイジェリア︑

パキ

スタ

ン︑

メキ

シコ

一般

調脊

以降

に︑

ガボン

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法律

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九九

一一

年労

働者

組合

法︺

は消防職員の団結権からの 一九八三年の

告適用専門家︶

しかしながら︑

この調脊の第五章で取り扱っているように︑これらの労働者に

︵条

約勧

︵軍隊および警察と︶同じであるということはできない︒

この二つのカテゴリーの公務員の遂行している職務を理

違反しないけれども︑泊防職員①および刑務所職員②については︑いくつかの国では団結権を否認しているのである

16‑‑1‑‑17 (香法'96)

(18)

﹁わが国における消防︑

海上保安及び監獄の作用は︑現行の法制からみて︑右の条約にいう警察 一九五八年に全会一致で 日本においては︑ 政府は以下の情報を送付した︒ ③ 

一九八九年

ILo

団結権または別の立法で団結権が認められている国として︑オーストラリア︑オーストリア︑ベルギー︑コートジボワール︑デンマ ーク︑フィンランド︑ドイツ︑アイスランド︑アイルランド︑ルクセンブルク︑マラウイ︑オランダ︑ニュージーランド︑ニジェー ル︑ノルウェー︑ポルトガル︑セネガル︑スペイン︑スウェーデン︑チュニジア︑イギリス︑アメリカがあげられている︒また一八 七号条約第九条の規定は全く明確なのではあるが︑実際には労働者が軍隊に所属しているのかまたは瞥察に所属しているのか︑ある いは単なる文民[

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i l i a

n s ]

が軍の施設または軍の事務で働いているのかの区別は常に容易であるとは限らないのであって︑

後者の︵文民︶の場合は労働組合を結成する権利がある﹂と指摘している︒さらにこの一文の注記としてイギリス外務省管轄ドの政 府 情 報 本 部

G [

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=   G C H Q︺の職員の団結権間趙を指摘している︒その

lで条約勧告適

用専門家委員会の見解として︑﹁八七号条約九条は一般原則の例外を規定しているにすぎないのであるから疑わしい場合は文民

[ ci v

i l i a

n s ]

と考えられるべきである﹂との見解を示している︒

なお一九九五年の︵国際労働︶基准の適用に関する︵総会︶委員会において︑イギリス

G C H Qの団結権制約を理由とする解雇事 件が審議された︒結局

ILO のアドバイザリーミッシ3ンを派迎することで一年後さらに検討することになったようである︒︵陀談 会﹁ 第八 一五 回 ILO

総会を振り返って﹂世界の労働平成七年八月号一一六ー一.じページ︶

消防職員の団結権

働問題懇談会

︵国

際条

約︶

︵国

際労

働︶

︵日本政府の文書回答部分︶

基準の適用に関する

︵ 総

会 ︶

委員会報告 日本における最も代表的な労働組合である総評と同盟が代表として参加した三者構成会議労

小委員会が条約の批准に先立ちこの問題について審議して︑

その歴史的な経緯︑

︵個

別審

議:

日本

16‑ 1 ‑‑18 (香法'96)

(19)

ILOと日本の消防職員の団結権問題(松尾)

ると審議しているのであるから︑

国内レベルでの三者[

t h e   t r i p a r t i t e ]  

ILO

によって確認されていることにもとづいて︑日本は

. 九 一九八七年一月﹁

ILo

八七

一九八六年二月﹁

ILo

八七号及び九八号条約の適

( 1 6 )  

に包含されるものと解することを妥当と考える﹂という完全な合意に達した︒

この問題点につき一九五四年および一九六一年の労働組合の申立に係る団

結権に関する六

0

号事件および一七九号事件との二度にわたって︑日本における消防機関の業務は﹁警察及びこれと

同視すべき若干の職務﹂に含まれるという理由でそれ以上申立を審議する必要がないと決定するよう理事会に勧告す

日本における消防機関の機能は警察のそれと同一視されることが条約批准の前にI

︵第︱二次報告パラグラフ三三ー三六および第五四次報告パラグラフ九四︶

のコンセンサスおよび日本における消防職員の団結禁止に関して前記のよう

︵八七号︶条約九条に言及されている警察に含まれると

一九六五年に条約を批准した︒日本政府は︑条約の批准国の政府としてこの解釈を一貫して維持しており︑

日本における消防職員の団結禁止は

ILo

八七号条約違反を構成しないとの見解を繰り返してきている︒

以上の観点から︑政府は︑消防職員の団結禁止措置は国内問題であって条約

9条にもとづき国内法令によって決定

されるべき事柄であると考えている︒この理解にたって︑関係政府当局はしばしば関係労働者団体と意見を交換して

きている︒そして公務労働者問題関係閣僚懇談会[

t h e   I n t e r

‑ M i n i s t e r i a l   C o n f e r e n c e   o

n  P u b l i c   E m p l o y e e s ' P r o

b   , 

l e m s

] は労働者団体の代表を含め関係団体の代表者と並んで直接消防職員からも意見を受けてきている︒(‑九八五年

二月﹁八七号及び九八号条約の適用に関する報告﹂︵参照資料︶︑

用に関する総評︑同盟及びその他のコメントについての日本政府の見解﹂︵参照資料︶︑

号及び九八号条約の適用に関する総評及び同盟のコメントについての日本政府の見解﹂︶

さらに政府は現在消防団[

t h e   v o l u n t e e r   f i r e   c o r p s ]  

結論

し︑

L

O

によって確認されている︒ さらにくわえて︑結社の自由委員会は︑

のメンバーからの意見を聴取しているところである︒︵消防団

16 ‑‑1 ‑ 19 (香法'96)

(20)

員は消防職員に協力して消火︑パトロールその他の災古防止活動を行っている︒総数は約一

0

一万

人で

ある

︒︶

意見

聴 取が進められる過程で︑関係労働者団体は泊防職員に団結権が付与されるべきであるとの意見を述べているが︑他方

全国都道府県知事会︑全国市長会︑全国町村長会︑全国消防長会および日本消防協会は反対意見を表明している︒

︵日本︶政府はこの問題を国内間坦として検討してきている︒将来関係当局が適当な労働者団体と討議の機会をも

つで

あろ

う︒

そして公務労働者間題閃係閣僚懇談会が消防団のメンバーから意見を聴くことにしている︒

年一/月に公共部門労働組合と連合︵一九八七年

1一月結成の民間部門の労働組合の総連合︶とが含まれる統一組織

が結成されるということも考慮して︑政府は公務労働者間題関係閣僚懇談会の最終の意見聴取として再度関係労働者

団体からの意見を聴くことにしている︒ さらには本

︵日本政府代表の発げ部分︶

日本政府代表は︑最初に泊防職員の団結権間題をとりあげつけくわえた︒この問題に関する専門家委員会の見解に 対する政府の回答はすでに事務同に内面で提出されている︒彼は書面回答および発言を委員会の記録に付すように求 めた︒本委員会においてくり返しお知らせしかつ前記の皿答で述べた諸理由にもとづいて︑政府は消防職員の団結禁

止が

ILo

八七号条約違反を構成しないと考えた︒この間題は国内間題として検討してきた︒関係政府当局は労働者 団体と折々に討議を続け意見を交換してきている︒公務労働者間題関係閣僚懇談会において労働者団体を含めて関係 する関連団体の代表と同様に消防職員からも直接に意見を聴取してきた︒政府は消防職員と密接な協力関係にある消 防団のメンバーヘの意見聴取の過程にあった︒今後も政府は︑国内問題であると考えているが︑関係当局を通じて公 務労働者間題関係閲僚懇淡会において関係労働者団体と意見を交換し消防団のメンバーの意見も聴取したいと考えて

0

16  l~20 (香法'96)

(21)

ILOと日本の消防職員の団結権問題(松尾)

ほんの短期間存在しただけである︒ いわゆる合意は歪曲である︒政府代表は︑

いずれにせ

いる︒くわえて本年︱一月以降民間部門と同じく公共部門の労働組合で組織される統一の労働団体が形成されるとい

う状況の変化に対応し︑再度政府は関連労働団体から意見を聴くことにしている︒

︵こ

の項

省略

︶ 日本の労働者代表は︑消防職員の団結権問題は永年にわたって本委員会の審議の議題であったと述べた︒彼は一九

七三年に本委員会においてこの問題に関して発言の機会が与えられたことを想起した︒再三のかつ一貫した勧告およ び消防職員の団結権を許容するようにという当委員会の結論にもかかわらず︑国内レベルにおいては何等の進展がみ 彼は政府の提出した書面の回答に失望を表明した︒政府の書面回答の第一パラグラフに言及されている政府と労働

組合

の︑

の委員長の権限で︑

二年前に初めてこの委員会の議論においてこの合意を持ち出して きた︒合意についてのこの発言は公正でも誠実でもない︒労働問題懇談会︵国際︶条約小委員会の報告は︑小委員会

なんら小委員会自体で採択された形跡もないままに起草され労働大臣に提出された︒

よ消防職員は論点ではなかったのであるから︑消防職員の問題は主要な審議の題目ではなかったのである︒

小委員会は権限ある三者構成機関ではなかったし︑労働組合の代表はほんの少数を占めただけの労働大臣︵の諮問︶

に答えうるにすぎないインフォーマルな懇談会であった︒当該懇談会は臨時的なものであり︑ られていない︒ ︵日本の労働者代表の発言︶

ストライキ参加者に対する制裁について︒

八七号条約の批准前の

16‑1 ‑21  (香法'96)

(22)

さらにいうと︑当該報告にもとづいては何も行動はとられなかったし︑政府が本委員会で利用し始めるまではほと

んど

忘れ

られ

てき

た︒

一︱

‑ 0

年も前ではるか彼の時代の以前であるので︑

た︒たとえこれについて問題としないとしても︑見逃すことのできないより重要な事実を提出したいと彼は述べた︒

九六四年に何の躊躇もなく国会は八七号条約を批准しており︑条約と公役務の雇用制度を合致させるための法定の︱︱︱

者構成機関を設閻している︒消防職員の団結権を含め︑多数の顕著な間題がその審議会でとりあげられた︒政府自身 が公表している議事録や審議会の報告は︑審議会において労働者代表は全会一致を採らず︑消防職員の団結権を主張 していることを明らかに示している︒この明白な事実が政府が書面回答で述べていることに対する正面からの反論と なっている︒

しかし政府はその立場を変更しようとしていないのであるが︑

ことなく任務を終結させざるをえなかった︒これが︑政府が引用しているいわゆる合意の一

0

後の

末の状況であった︒

八七号条約の批准の審議が行われた国会に合意は全く報告されていない︒反対に一

以後においても政府と労働組合の間の合意は存在しなかった︒

提起されなければならなかった︒もし政府との間に何等かの合意があったのなら︑

であっただろう︒

︵日本︶政府は︑結社の自由委員会が消防職員を竺察と同一視する政府の立場を承認していると称することによっ

ても

う一

つ歪曲した構図を提ホした︒この点で引用されたケースは直接この観点での関係をもっていない︒

本の郵便労働者の結社の自由関連して提起された事件であった︒

第一にわずかその三•四年後の、

また

このために監督期間の審壺を求めて

lLO

に事件が

一九

0

年代

そのような合意に達したのか疑わしいと述べ それゆえ審議会はこの点では合意を得る

そのような行動経過は無駄なこと

それは日

日本において消防職員の労働組合権の問題が

未だ争点になっていなかったおよそ一︱

‑ 0

年前に結論づけられたものでもあった︒

16‑1 22 (香法'96)

(23)

ILO11本の消防職員の団結権間題(松尾)

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]  

ストライキ権は求められていないことを この団体は承認されて

かれ

てい

る︑

残念ながら︑政府が してきた自治体労働者組合︹自治労︺によって

ILO

に提出された︒

一九七四年に

ILo

結社の自由委員会は︑消防

消防職員の事件は一九六

0

年代の終わりにホットな論争点となり︑消防職員自身が組織を始めたのが一九七

0

年代 の初めになってからであった︒この問題に直接関わる申立ては︑消防職員が自らの努力で団結するのを援助しようと

職員は条約の適用範囲から除外されることはできないと明確に述べて事件に結論をドした︒

︵日本︶政府代表は発言中で国内レベルでの議論が進行中であることを強調した︒しかし政府はその一方的に選択

した団体を招いただけである︒労働組合代表が組合との協議を求めて関係%局に会いにいった場合に︑

単な会合や会話が回答においては協議に数えられている︒

﹁協議﹂や﹁意見聴取﹂として報告している行動において︑労働組合とのパートナーシップは

存在していない︒政府において採用されている手続きにおいてさえ協議は存在してこなかった︒意見聴取のために招

いわゆる団体のほとんどが知事会や市長会のような政府的組織あるいは半ば政府的な組織である︒直接

に消防職員の組織にあたっている結社はまった<招かれてこなかった︒

消 防 職 員 協 議 会

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︑ 消 防 の 一 三 万 人 の フ ル タ イ ム の 消 防 職 員 全 員 が 公 務 であるの意見や要望を代表するために一九七六年に結成された︒

いないし︑政府およびその使用者と何らかの接触をもつことを妨げられてきた︒

消防職員協議会は団結権が消防職員に保障されることを要求してきたが︑

強調した︒消防職員は公衆に対して不可欠業務を遂行するという重い社会的責任を十分に認識しており︑団結権が付

与された場合にストライキ権に制限が加えられることを躊躇なく受け入れるであろう︒

︵上記のほかに労働者委員グループ︑使用者委員グループ︑リビア労働者委員︑ このような簡

イギリス労働者委員︑

オランダ労

16‑I~2:1 (香法'96)

参照