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遺伝性ポルフィリン症の遺伝子変異解析に関する研究

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Academic year: 2021

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業))

(総合)分担研究報告書

○○○○○○○○○○○○○○○○に関する研究

研究分担者 厚生 太郎 ○○○○○病院長

遺伝性ポルフィリン症の遺伝子変異解析に関する研究

研究分担者 中野 創 弘前大学大学院医学研究科皮膚科学講座 准教授

研究要旨

遺伝性ポルフィリン症が疑われた26家系について遺伝子診断を行い、骨髄性プロトポルフィ リン症(EPP)12例、異型ポルフィリン症1例の確定診断を得た。EPP12例のうち4例が肝障害を 併発し、うち3例ではフェロケラターゼ酵素の著名な活性低下が推測されたが、肝障害特異的 な遺伝子変異は認められなかった。遺伝性ポルフィリン症の確定診断を得るためには、今後も 遺伝子診断が必須と考える。

A.研究目的

本邦においてはこれまで 50 家系を超える遺伝 性ポルフィリン症の遺伝子診断による確定診断 がなされてきた。しかし、依然として診断未確定 の症例が一定数存在する。また、平成 27 年には 遺伝性ポルフィリン症が指定難病に制定され、遺 伝子診断が確定診断に必須となっている。そこで、

新規の遺伝性ポルフィリン症の診断未確定例を 収集し、遺伝子変異の性状と臨床症状との関連を 検討した。

B.研究方法

臨床症状、ポルフィリン体検査のデータから遺 伝性ポルフィリン症が疑われた症例 26 家系の患 者およびその家族の末梢血を採取し、白血球由来 ゲノムDNA を抽出し、当該病型の原因遺伝子の 配列をサンガー法によって決定し、遺伝子変異の 同定を試みた。遺伝子転写産物の分析が必要な症 例では、末梢血白血球由来全RNAを抽出し、一 次構造を決定した。サンガー法によって遺伝子変 異が同定されなかった症例については、ゲノム DNA の エ ク ソ ン コ ピ ー 数 を 決 定 す る た め に MLPA法を行った。

(倫理面への配慮)本研究の遺伝子診断は弘前大 学大学院医学研究科倫理委員会の承認を得てい る(承認番号2014-003)。遺伝子診断に必要な検 体採取においては、被検者にインフォームド・コ ンセントを行い倫理委員会の規定に基づき、同意 書を取得した。

C.研究結果

臨床的に遺伝性ポルフィリン症が疑われた 26

家系中 13 家系で原因遺伝子に変異が同定され、

遺伝子診断によって確定診断が得られた。その内 訳は、骨髄性プロトポルフィリン症(EPP)12 例、異型ポルフィリン症(VP)1例であった。変 異が同定されなかった13家系のうち、1例は骨髄 形成不全症候群に合併した後天性骨髄性プロト ポルフィリン症であった。EPP12 例中 4 例で肝 機能障害を認めた。そのうち1例は肝不全を来し、

肝移植が検討された。

D.考察

EPPで同定された遺伝子変異 12 個のうち新規 変異は 7 個であった。発症者で変異をヘテロで有 している者はすべて対側アリルに IVS3-48C を有 しており、従来から知られている発症パタンに一 致していた。肝障害を併発した 4 例の遺伝子変異 うち、2 個がスプライシング異常であり、1 個が ナンセンス変異であり、FECH 酵素活性の著しい低 下を来していることが推測された。また、残りの 1 例は新規のアミノ酸置換であった。これまでの 報告と比較しても肝障害特有の変異は認められ なかった。VP の 1 例は新規変異であった。

E.結論

遺伝子診断で確定診断される遺伝性ポルフィ リン症は今後も一定数存在すると思われ、遺伝子 診断の必要性が高いと考える。一方、個々の遺伝 子変異の機能的な役割については、未だ不明な点 があり、生化学的手法を用いた機能解析も行われ る必要がある。

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207 F.研究発表

1. Suzuki H, Kikuchi K, Fukuhara N, Nakano H, Aiba S. Case of late-onset erythropoietic protoporphyria with myelodysplastic syndrome who has homozygous IVS3-48C polymorphism in the ferrochelatase gene.

J Dermatol. in press.

2. Ninomiya Y, Kokunai Y, Tanizaki H, Akasaka E, Nakano H, Moriwaki S.

X-linked dominant protoporphyria: The first reported Japanese case. J Dermatol.

2016;43:414-8.

3. Mizawa M, Makino T, Nakano H, Sawamura D, Shimizu T. Incomplete erythropoietic protoporphyria caused by a splice site modulator homozygous IVS3-48C polymorphism in the ferrochelatase gene. Br J Dermatol.

2016;174:172-5.

2. 学会発表

1. 中野創.皮膚疾患のポイント集 2.骨髄性プ ロトポルフィリン症の症状差.第 80 回日本 皮膚科学会東部支部学術大会.2016年10月 30日 浜松市.

2. 中野創.教育講演38「遺伝性皮膚疾患のトピ ックス」遺伝性皮膚ポルフィリン症の新知見.

第115回日本皮膚科学会総会.2016年6月5 日 京都市.

G.知的財産権の出願・登録状況

(予定を含む。)

該当なし。

参照

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