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1 道 民 経 済 計 算 の 概 要 (1) 道 民 経 済 計 算 のねらい 道 民 経 済 計 算 は 北 海 道 の 経 済 の 循 環 と 構 造 を 生 産 分 配 支 出 の 各 面 から 計 量 的 に 把 握 することにより 本 道 経 済 の 実 態 を 包 括 的 体 系 的

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第3編 道 民 経 済 計 算 の し く み

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1 道民経済計算の概要

(1)道民経済計算のねらい 道民経済計算は、北海道の経済の循環と構造を生産・分配・支出の各面から計量的に 把握することにより、本道経済の実態を包括的、体系的に明らかにするとともに、併せ て国民経済における道民経済の位置づけや、各都府県民経済間の比較を可能にすること により、本道経済の総合的な指標として、道の行財政施策の形成や各種の経済分析に資 することを目的とするものである。 (2)道民経済計算の概念 道民経済計算は、国民経済計算の基本的な考えや仕組みに基づき、北海道という行政 区域を単位として、1年間(年度)の経済活動の成果を計測、記録するものである。 (3)道民経済計算体系の概要 道民経済計算体系は、道民の1年間の経済活動を生産・分配・支出に分けて、三面等 価の原則を利用して事後的に整合させる形で記録する統計システム(体系)である。 この体系では、経済活動を「取引」として捉え、取引の参加者を「取引主体」と「取 引客体」に分けて、貸借の原理、複式記録の手法に基づき、取引の実態を受取りと支払 いの両面から系統的に整理し、記録するものである。 ○ 経済の循環と三面等価の原則 経済活動は、1年間の周期の中で、生産・分配・支出というサイクルで循環しており、 生産活動では、様々な経済主体が資本や機械・設備、労働等の生産要素を使用し、原材 料を投入して財貨・サービスを生産している。 生産された財貨やサービスを市場価格によって合計したものを産出額といい、これに は原材料等として他の部門で生み出されたサービスや財貨(中間投入)が含まれている ため道民経済計算ではこの中間投入を差し引いた「新たに生み出された価値」(付加価 値)を推計した合計を道内総生産としている。 この付加価値は、雇用者には賃金、企業には利潤等の形で、労働や資本等の生産要素 を提供した各経済主体に所得として分配され、分配された所得は、各経済主体(家計、 企業等)において、一般政府に所得税や社会保険料を納めたり、逆に一般政府から年金 等の給付を受けたり、あるいは各経済主体間で配当や利子の受払いを行う形で再分配が 行われた後、残った所得(可処分所得)をもとに消費や投資などの支出が行われる。 このように経済活動の循環を構成する生産・分配・支出は、それぞれ同一の付加価 値の流れを異なった側面から捉えたものであることから、生産=分配=支出という関 係が成り立つ。これを「三面等価の原則」という。 (4)道民経済計算の基本概念と相互関連 ○ 総(グロス)と純(ネット) 建物、設備機械等の固定資産は、生産過程での使用による消耗、期間の経過による 老朽化や陳腐化等によってその価値が減耗する。このような資産価値の減少分を将来 の代替のための費用として計上したものを固定資本減耗といい、これを含んだものを 「総」(グロス)、含まないものを「純」(ネット)という。道内総生産の生産側及び支 出側は固定資本減耗を含んだ「総」(グロス)の概念であり、道内純生産や道民所得は これを含まない「純」(ネット)の概念である。 道内総生産=道内純生産+固定資本減耗

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- 289 - ○ 市場価格表示と要素費用表示 付加価値を表す方法には、市場価格で捉える方法と要素費用で捉える方法の二つが ある。 市場価格表示は市場で取引される価格(売買価格)によって評価する方法であり要 素費用表示は生産のために必要とされる労働・資本等の生産要素に対して支払われた 費用(賃金、利潤など)によって評価する方法である。 道内総生産及び道民可処分所得は市場価格表示で、道民所得は市場価格表示と要素 費用表示の両方で評価している。 市場価格表示の道民所得=要素費用表示の道民所得 +生産・輸入品に課される税-補助金 ○ 名目値と実質値 生産や支出の名目値は、その年の時価を評価基準としたものであり、実質値はある 特定の基準年次の価格で比較する年次の生産量を評価した価額である。 実質値は価格の変動による影響を除いて物量的な動きを把握することを目的として おり、各種の物価指数を基に作成するデフレーター(価格指数)で名目値を除して求 められる。 なお、実質値については、平成16年度推計から、生産系列において「連鎖方式」を 採用し、支出系列における「固定基準年方式」と併せて公表している。 ○ 固定基準年方式と連鎖方式 固定基準年方式は、特定の年を基準年として実質値を計算する方式で、連鎖方式は、 基準年を特定の年に固定せず、常に前年を基準年として、毎年前年との比較で実質値 を算出し、それらを積み重ねて接続する方式である。 基準年を固定(5年間)する固定基準方式では、市場が急拡大しているデジタル家 電やIT投資関連材等の価格の下落幅が実勢より過大に評価(バイアス)され、実質 値が経済実勢からかい離する傾向がある。 前年を基準年とする連鎖方式ではバイアスはほとんど生じないが、実質の内訳項目 の合計が合計欄と一致しない(「加法整合性」が成立しない。)という特性があるた め、「開差」という欄を設けて調整している。 ○ 道内概念と道民概念 道内経済の動きを捉える考え方には、道内概念(属地主義)と道民概念(属人主義) の二つの考え方があり、いずれの概念をとるかによって推計値の意味や大きさが異な る。 道内概念は、評価の対象となる取引の範囲を北海道という行政区域の中で発生した ものという概念で捉えるものであり、取引に携わった者の居住地を問わない考え方で あるのに対して、道民概念は、道内に居住している道民によって行われたものという 概念で取引を捉えるものであり、その取引が道内で行われたかどうかは問わない考え 方である。道内概念と道民概念の関係は次の式で表すことができる。 道民総所得(道民概念)=道内総生産(道内概念)+道外からの所得の受取 -道外への所得の支払

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- 290 - (5)遡及改訂 道民経済計算は多くの統計調査から得られるデータを用いて推計しているが、統計調 査には毎年実施されないものもあり、調査が実施されない中間年は、統計的処理によっ て求めた数値を用いて推計し、新しい調査結果が公表された時点で過去に遡って改定し ている。 また、産業連関表や国勢調査等の重要な基礎統計の調査結果が公表された時点で、道 民経済計算の推計値全体を改定する基準改定を行っている。 これらの理由から、利用に当たっては過去に公表した年度のデータではなく、最新の年 報の公表値を用いる必要がある。

2 道民経済計算における経済の循環と構造の捉え方

今日の経済社会では、毎年、様々な種類の財貨やサービスが生産、消費されており、人々 は労働や資本といった生産要素を提供することによって生産活動に参加し、その報酬として 所得を得ている。そして、その所得を用いて財貨やサービスを購入・消費し、企業において は将来の生産のために蓄積している。 道民経済計算は、道内で行われるこのような経済活動の循環と構造を社会会計方式により 事後的に整理した形で記録するものである。 (1)取引の分類 道民経済計算では、経済活動を「取引」として領域別及び機能別に分類している。 ア 取引の領域別分類 道民経済計算では、フローとストック、モノ(実物)とカネ(金融)といった取引 対象の観点から取引を整理区分して捉えるため、取引は次のような領域に分類される。 ①モノ(財貨・サービス) 1)フロー ②カネ(所得・金融) ③道外との取引(実物及び金融) 2)ストック(実物及び金融) 1) ①モノ(財貨・サービス)は、実物のフローの取引を示し、基本的には生産、消 費、畜積といった経済活動の領域のいずれかに分類される。これはモノ(財貨・サ ービス )の産出(供給)と処分(需要)を捉えるものであり、産出ではその投入 構成が、処分では中間消費、最終消費、総固定資本形成、在庫品増加等の実態が明 らかになる。 1) ②カネ(所得・金融)は、経済各部門の所得や金融の収支に関する取引を示すも のであり、所得支出勘定、資本調達勘定及び資金循環勘定の領域が対象範囲となる。 1) ③は、道外との取引(実物及び金融)を一括して取り扱う部分である。 2) ストック(実物、金融)は取引の結果としての実物資産や金融資産のストックの 実態が明らかにされるものであり、道民貸借対照表の領域がその対象範囲となる。 イ 取引の機能別分類 経済循環は個々の取引で構成されており、取引の範囲は極めて広く、性格を異にし たものも種々含まれることから、経済循環の構造を体系化して捉えるためには、実物 取引と金融取引、経常取引と資本取引、内部取引と外部取引というように、個々の取 引の機能による特徴で分類する必要がある。

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- 291 - 道民経済計算で使用される特殊な取引分類の例には、「移転取引」と「帰属取引」 がある。「移転取引」は会計学上の一方的取引(片務取引)とほぼ同じ意味を持つも のであり、「帰属取引」は会計学の用語にはない例外的な取引概念で、現実には行っ ていない取引を仮想して、受払いの両建てを擬制するものである。 ウ 取引の記録に関する基準 道民経済の循環と構造を系統的に整理し、取引の受払いのバランスとして捉えるた めには、一定の基準により、取引を記録する時点を統一的に捉える必要があることか ら、道民経済計算では、発生主義の原則に準拠して記録される。 すなわち、生産活動においては財貨の生産やサービスの提供がなされた時点、消費 支出や資本形成においては財貨やサービスが購入された時点又は所有権が移転した時 点、所得の受払いではその支払義務が発生した時点で捉えて記録することとしている。 (2)取引主体の分類 道民経済計算では国民経済計算に準拠して、実物と金融の2分法に従って2種類の取 引主体に分類している。 一つは財貨・サービスの流れである実物のフローの取引に関与する主体であり、生産、 消費及び資本形成の経済活動に関連することから経済活動別分類と呼ばれる。 もう一つは資金の流れである金融のフローの取引に関与する主体であり、所得の受取 や処分、資金の調達や運用など、組織体の意思決定に関連することから制度部門別分類 と呼ばれる。 経済活動別分類は産業構造の分析など生産分析の目的から、制度部門別分類は所得や 金融の分析など金融分析の目的から必要とされるものである。 ア 経済活動別分類 経済活動別分類は、取引主体を財貨・サービスの生産及び使用に関する性格に従っ て分類するものであり、事業所を分類単位として、①産業、②政府サービス生産者、 ③対家計民間非営利サービス生産者の3つに分類される。 ① 産 業 産業とは、市場において経済的に意味のある価格で生産物のほとんど、又は全て を販売する生産者(市場生産者)であり、民間企業の事業所のほか、公的企業とし てこれに分類される政府関係機関がある。政府諸機関については、国民経済計算の 政府諸機関の分類に従って、産業(市場生産者)と政府(非市場生産者)に区分する。 また、家計の所有する住宅についても帰属サービスという概念から産業に含まれ る。 ② 政府サービス生産者 政府サービス生産者は、国家の治安や秩序の維持、経済厚生、社会福祉の増進等 のためのサービスで、政府以外では効率的かつ経済的に供給できないような、社会 の共通目的のために行われる性格のサービスを提供するものであり、このような機 能を果たしている中央政府(国出先機関)、地方政府(道、市町村)等の行政機関 のほか、社会保障基金や独立行政法人の一部など特定の非営利団体がこれに含まれ る。 ③ 対家計民間非営利サービス生産者 対家計民間非営利サービス生産者は、他の方法では効率的に提供し得ない社会的、 公共的サービスを利益追求を旨とすることなく家計に提供する団体を生産者として

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- 292 - 捉える場合の呼び方であり、ある特定の目的を遂行するために集まった個人の自発 的団体であり、その活動が会員からの会費や家計、企業、政府からの寄付、補助金 によってまかなわれるものである。宗教団体、労働組合、政党、私立学校のすべて がこれに含まれる。 なお、このような団体が副次活動として営利活動を営む場合には、その活動は分 離して産業に含められる。 (参考1) 事業所の概念 事業所とは、一つの地域に立地しており、そしてそこでただ一つの(非付随 的な)生産活動のみを行なっているか、あるいはそこでの主生産活動がその付 加価値のほとんどを占めている、企業や企業の一部分として定義される。実際 には、通常、特定の生産活動が行なわれている個々の作業の場である。例えば、 個々の農場、鉱山、採石場、工場、プラント、小売店、商店、建設現場、輸送 倉庫、空港、自動車修理工場、銀行、事務所、診療所を言う。 また、経済活動が行われている事業所の場所は一定しているのが通例である が、特定の事業所を持たない行商人や個人タクシー等の場合は便宜的にその住 居を事務所とみなし、農家や漁家等も業主の住居を事業所とみなす。 なお、工事を施工している場所を事業所とすることを施工地ベースといい、 鉱業における採鉱地については採鉱地ベースという。 (参考2) 市場生産者と非市場生産者 事業所は市場生産者と非市場生産者に分けられる。市場生産者とは、経済的 に意味のある価格(生産者が供給しようとする量と消費者が購入しようとする 量に意味のある影響を与える価格)で生産物のほとんど又は全てを販売する生 産者であって「産業」を構成する。 非市場生産者とは無料又は経済的に意味のない価格(生産者が供給しようと する量にほとんど影響を与えず、また需要される量にもごくわずかな影響しか 与えない価格)で供給される財貨又は個別的・集合的サービスの生産者で、 「政府サービス生産者」及び「対家計民間非営利サービス生産者」である。 (参考3) 事業所の産業格付 事業所をどの産業に格付けするかについては、1事業所で2種類以上の事 業を兼ねて営んでいる場合は、調査日前1年間の総収入の最も多い事業によ って産業を決定し、1事業所で一貫作業を行っており、生産工程が結合され ていて分離できない場合には、その事業所にとって最も大きな比重を占める 市場性のある商品を生産する産業に一括して含める。 なお、本社、工場、営業所、試験場等の産業格付は、本社、工場は「製造 業」に、営業所は「卸売業」に、試験場は「研究機関等」というように、 「事業所・企業統計調査」における産業格付を基本とする。 イ 制度部門別分類 制度部門別分類は、独立した組織として所得の受払いや財産の所有・運用に関する 意思決定を行う制度単位を基準とし、①非金融法人企業、②金融機関、③一般政府、 ④家計(個人企業を含む)、⑤対家計民間非営利団体の5つに大別される。 ① 非金融法人企業 市場財及び市場非金融サービスの生産を主たる活動とするすべての居住者である 非金融法人企業又は準法人企業であり、財貨及び非金融サービスの市場生産に携わ

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- 294 - 経済主体を道内の居住者とみなすかどうかの判断は、常時道内に居住しているかど うかが主要な基準となる。 また、企業は、本社、支社、営業所等に分かれ、複数の都道府県にまたがって企業 活動を行っている場合があり、このような場合に一連の経済活動から発生する付加価 値を特定の県(例えば本社所在県)だけに帰属させることは適当でないことから、事 業所を統計単位の基礎としている道民経済計算では、事業所が所在する都道府県にそ れぞれ経済活動の成果が帰属するという考え方をとっている。

3 道民経済計算の基本勘定・主要系列の概念と内容

Ⅰ 基本勘定

(1)1 統合勘定 統合勘定は、モノの取引の結果とカネの流れの結果とを統合して記録し、北海道にお ける1年間の経済活動の結果を総括したものである。 ア 1-1 道内総生産勘定(生産側及び支出側) この勘定は、道内における経済活動を総括する道内生産勘定であり、①産業、②政 府サービス生産者、③対家計民間非営利サービス生産者の生産勘定を統合することに より作成される。 勘定の借方(上段)は、道内経済活動における付加価値総額を市場価格によって評 価した道内総生産(生産側)であり、構成項目は「雇用者報酬」と「営業余剰・混合 所得」、「固定資本減耗」、「生産・輸入品に課される税」、「(控除)補助金」と なっている。 勘定の貸方(下段)は、道内生産物に対する支出の総額を市場価格によって評価し た道内総生産(支出側)であり、構成項目は「民間最終消費支出」と「政府最終消費 支出」、「道内総固定資本形成」と「在庫品増加」、「財貨・サービスの移輸出」と 「(控除)財貨・サービスの移輸入」となっている。 道内総生産(生産側)と道内総生産(支出側)は理論上同額となるべきであるが、 実際の推計ではそれぞれの推計に用いられる基礎資料や推計方法が異なるため、不一 致を免れない。そのため、統計上の誤差や脱漏に基づくと思われる受払いの差額を 「統計上の不突合」として道内総生産(支出側)に計上し、勘定体系のバランスをと っている。 イ 1-2 道民可処分所得と使用勘定 この勘定は、生産された要素所得の受取や生産物の最終消費への支払のほか、財産 所得などの移転所得の受払いで構成され、処分可能な所得総額とその使用のバランス を示すものとして統合されている。勘定の上段の「民間最終消費支出」、「政府最終 消費支出」及び「道民貯蓄」は道民の使用の内容を示しており、所得支出勘定の各制 度部門のそれぞれの項目の和として求めている。 勘定の下段では、雇用者報酬は道内で発生した雇用者報酬(道内概念)と道外から の雇用者報酬の純受取分を計上し、道民概念の雇用者報酬としている。これらのほか、 「営業余剰・混合所得」、移転項目の「道外からの財産所得(純)」と「道外からの その他の経常移転(純)」、「生産・輸入品に課される税」及び「(控除)補助金」 を計上している。 この勘定により道民の貯蓄率や平均消費性向をみることができ、マクロ経済分析上 重要な勘定となっている。

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- 295 - ウ 1-3 資本調達勘定(実物取引) 資本調達勘定は、資本形成とその資本調達のバランスを全制度部門について統合し たもので、実物取引と金融取引に区分されるが、道民経済計算では実物取引について のみ推計している。 この勘定でにおいては、上段の資本形成側には、「総固定資本形成」、「(控除) 固定資本減耗」及び「在庫品増加」が記録され、「道外に対する債務の変動」がバラ ンス項目となっている。下段の資本調達側には、「県民貯蓄」と「県外からの資本移 転(純)」が記録され、「統計上の不突合」が控除される。 エ 1-4 道外勘定(経常取引) 道外勘定には、道全体としてとらえた道外との取引が計上されている。経常取引と 資本取引に区分されているが、道民経済計算では経常取引について推計している。 経常取引は、「財貨・サービスの移輸出(入)」、「雇用者報酬」、「財産所得」 及び対価の受領を伴わない財貨、サービス、現金の受払いのうち経常的なものからな る「その他の経常移転」によって構成され、バランス項目として支払側に「経常道外 収支」が設けられている。道外勘定は、道外の視点から見た勘定となっているため、 道の受取である「財貨・サービスの移輸出」が支払項目へ、道の支払である「財貨・ サービスの移輸入」が受取項目になっている。 (2) 2 制度部門別所得支出勘定 生産活動の結果発生した所得(付加価値)は、固定資本減耗を除いた後、生産に参加 した経済主体に雇用者報酬、営業余剰・混合所得といった形で分配され、さらに様々な 再分配過程を経て消費され、残りの部分が貯蓄として記録される。これを勘定として示 したのが所得支出勘定である。この勘定は、「非金融法人企業」、「金融機関」、「一 般政府」、「家計(個人企業を含む)」、「対家計民間非営利団体」の5制度部門別に 作成している。 勘定の貸方(受取)は、要素所得(雇用者報酬、営業余剰・混合所得)と移転所得 (財産所得、その他の経常移転)から構成され、借方(支払)は、最終消費支出、貯蓄 及び移転項目(財産所得、その他の経常移転)から構成される。 ア 要素所得 (ア)雇用者報酬 生産活動から発生した付加価値の雇用者への分配額であり、雇用者が労働の対価 として受け取る現金や現物給与のほか、雇主が直接負担する社会保障関係費用も雇 用者に支払われたものとみなされて、雇用者報酬の構成要素となる。雇用者報酬は、 道外との受払いを調整した道民概念で計上される。 (イ)営業余剰・混合所得 道内純生産である道内要素所得から道内ベースの雇用者報酬を差し引いたもので あり、非金融法人企業、金融機関及び家計(個人企業)の3制度部門において発生 している。 イ 移転所得 (ア)財産所得 「利子」、「法人企業の分配所得」、「保険契約者に帰属する財産所得」及び「賃 貸料」の4つからなっている。 (イ)その他の経常移転 ①「所得、富等に課される経常税」 いわゆる直接税であり、所得税、法人税、道民税などを計上する。

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- 296 - ②「現物社会移転以外の社会給付及び社会負担」 (現物社会移転以外の社会給付) 社会保障制度に基づく社会保険給付のうち、「現金による社会保障給付」、 「年金基金による社会保障給付」及び「無基金雇用者社会給付」を計上するとと もに、社会保険制度には基づかない「社会扶助給付」を計上する。 (社会負担) 社会保険制度に対する負担であり、「現実社会負担」と「帰属社会負担」に分 けられ、「現実社会負担」はさらに「雇主の現実社会負担」と「雇用者の現実社 会負担」に分けて計上する。「現実社会負担」とは、雇主及び雇用者本人が社会 保障制度を管理する基金に対して支払う社会負担を指す。この「雇主の現実社会 負担」は、雇用者報酬の構成要素としても計上されることから、家計部門におけ る二重受取を回避するために、それと同額を家計が一般政府、金融機関に対して 支払ったかのように擬制して計上している。 「帰属社会負担」とは雇主が雇用者の福祉のために雇主自身の源泉から給付が行 なわれるもの(退職一時金等)で、現実社会負担のように基金への負担の支払が されているわけではないが、これについても雇用者報酬の構成要素としても計上 されることから、家計部門の二重受取を回避するために、給付額(無基金雇用者 社会給付)と同額を家計が雇主に支払ったものとして、計上している。 ③「その他」 「非生命保険取引」、「一般政府内の経常移転」(異なる政府部門間(中央政府、 地方政府、社会保障基金)の補助金、交付金、会計間の繰り入れなどの移転)及 び「他に分類されない経常移転」(罰金、寄付金、負担金等)から構成される。 ウ 現物社会移転 現物社会移転は、社会保障基金による医療保険給付分として一般政府と家計の間の みで取引が行われる「現物社会給付」と、家計に対して無料又は経済的に意味のない 価格で一般政府又は対家計民間非営利団体によって提供される教育、保健等のサービ スである「個別的非市場財・サービスの移転」からなる。 エ 最終消費支出及び貯蓄 最終消費支出は、各制度部門が実際に支出・負担した額を示すもので、一般政府、 家計及び対家計民間非営利団体について記録される。さらに、受払合計額を差し引い て、最終的に残った所得が貯蓄である。 オ 年金基金準備金の変動 家計が年金基金(金融機関)へ払い込む社会負担と年金基金から家計が受け取る社 会給付との差額(年金基金年金準備金の変動)は、家計の貯蓄として扱われる。この ため、一旦これを経常移転分の調整項目として設け、年金負担と年金給付が経常移転 として記録されていなかった場合と同じ貯蓄額に戻すよう記録している。 これを記録することにより、金融機関である年金基金と家計との貯蓄の取引をより 明確に示すこととしている。 (3) 3 制度部門別資本調達勘定(実物取引) この勘定は、非金融法人企業、金融機関、一般政府、家計(個人企業を含む)、対家 計民間非営利団体の5つの制度部門について作成され、各制度部門ごとに資本蓄積の形 態とそのための資本調達の源泉を示し、資産の変動を導出するものである。 実物資産の蓄積を、「総固定資本形成」、「在庫品増加」、「土地の購入(純)」な どと示すと同時に、この蓄積のための原資をどう調達したかを明らかにする。

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Ⅱ 主要系列表

(1) 主-1 経済活動別道内総生産 経済活動別道内総生産とは、1年間に道内各経済部門の生産活動によって、新たに生 み出された付加価値の評価額を、①産業、②政府サービス生産者、③対家計民間非営利 サービス生産者別に示したものである。これは、道内の生産活動に対する各経済活動部 門の寄与を表すものであって、産出額から中間投入を控除したものにあたる。 ア ここにいう生産とは、農業、製造業などの物的生産だけでなく、商業、金融・保険 業、公務などのサービス生産も含まれる。 イ 農家の自家消費に充てられた生産物及び所有者自身が使用する住居のサービスなど、 貨幣と交換されない生産物や便益もここでは評価されて含まれる。 ウ 総生産は、道内概念によってとらえられたものであるので、道内で生産された生産 物であれば他県の県民に対し道外への所得として分配されるものも含まれるが、道外 からの所得で、その源泉が他県内の生産にかかわるものは含まれない。 また、この道内総生産(生産側)については、連鎖方式(平成17暦年連鎖価格)によ る実質値及びデフレーターも表示している。 実質化にあたっては、産出額と中間投入とを実質化してその差から実質道内総生産を 求めるダブル・デフレーション方式を用いている。 デフレーターは、名目値を実質値で除したもの(インプリシット・デフレーター)を 掲載している。 (2)主-2 道民所得及び道民可処分所得の分配 道民所得は、生産要素を提供した道内居住者に帰属する所得として把握される。これ を機能面からみた場合には、各生産要素である土地、労働、資本などに分類され、それ ぞれ地代、賃金、企業利潤などの所得を形成する。また制度主体面からみれば、各制度 主体に分配され、家計の財産所得、雇用者報酬、個人企業所得、民間法人企業所得など を形成する。 道民所得は、道内居住者がたずさわった1年間の生産活動によって発生した純付加価 値を、生産要素別と制度部門別を折衷した分類項目で表示したものであって、制度部門 別所得支出勘定の各制度部門の該当項目から組替え表示することによってとらえられる。 (3)主-3 道内総生産(支出側) 新たに生み出された付加価値である総生産は、最終生産物に対する支出の面でも把握 することができる。これを道内総生産(支出側)という。 財貨・サービスの処分状況を、最終消費支出、総資本形成(投資)、財貨・サービス の移輸出(入)の需要項目ごとに把握し、これに統計上の不突合を加えることによって 道内総生産(支出側)を表示し、最後に道外からの所得の純額を加算し、道民総所得と して示している。 また、この道内総生産(支出側)については、固定基準年方式(平成17暦年価格)に よる実質値及びデフレーターも表示している。

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Ⅲ 付 表

(1)付-1 一般政府の部門別所得支出取引 一般政府の内訳部門別(国出先機関、道、市町村、社会保障基金)の所得支出勘定で ある当勘定は、一般政府をその性格及び果たす役割などにしたがって、一般政府に分類 される国出先機関、道、市町村、社会保障基金(国の社会保険特別会計、共済組合など) の4部門に分割し、それぞれの部門の所得支出取引をみることにより、政府部門の道民 経済に果たしている役割を詳細に把握するための取引表である。 (2)付-2 社会保障負担の明細表 本表においては、一般政府の一部門である社会保障基金に対して、その属する構成部 門ごとに、雇用者の利益のために支出される負担金の、雇主及び雇用者の負担額を表章 している。 「一般政府から家計への移転の明細表(社会保障関係)」とともに、社会保障基金を 構成している各部門が住民の福祉のためにいかなる活動を示しているかを把握するため の明細表である。 (3)付-3 一般政府から家計への移転の明細表(社会保障関係) 社会保障基金から家計に支払われる社会保障給付金(雇用保険給付金、事故、障害及 び疾病に対する給付金など)、特定の基金、準備金を設けず、また民間基金や保険組織 に加入しないで雇主によって雇用者に直接支払われる無基金雇用者社会給付(退職一時 金、公務災害補償費など)及び社会保障給付と無基金雇用者社会給付を除いた個人及び 家計に対して支払われる社会扶助給付(恩給、生活保護費など)の社会保障関係支出状 況を、社会保障制度を構成する機関(厚生保険等の特別会計、国民健康保険、共済組合 など)ごとに把握することにより、道民に対する福祉(社会保障関係)の実態を示した 明細表である。各項目の合計は、一般政府部門の所得支出勘定における各該当項目の支 出額に等しい。 また、その社会保障給付が現金によるものなのか、現物によるものなのかという、福 祉の実態を詳細に把握することができる。 (4)付-4 経済活動別道内総生産および要素所得 経済活動別道内総生産は、各経済活動別に生産者価格表示の産出額を推計し、これか ら中間投入(原材料、燃料等の物的経費及びサービス経費等)を控除する方法、いわゆ る「付加価値法」によって推計する。 こうして求めた生産者価格表示の経済活動別道内総生産から、固定資本減耗を控除し て生産者価格表示の道内純生産を求める。次いで、これから生産・輸入品に課される税 (控除)補助金を控除して、道内要素所得を推計する。 さらにこれから雇用者報酬を控除して、営業余剰・混合所得を求める。 (5)付-5 経済活動別の就業者数および雇用者数 「経済活動別道内総生産および要素所得」の関連として、経済活動別の労働力の投入 量を年間平均就業者数、雇用者数のかたちで示したものである。 なお、計数の利用にあたっては次の諸点に注意する必要がある。 ア 複数の職業を兼ねている者、例えば自営業主を本業としながら副業として雇用者で ある者、あるいは2ヶ所以上の事業所に雇用されている者などは、それぞれの事業所 の就業者などとして取り扱っているため、「国勢調査」(総務省統計局)など就業先 をひとつと限って調査した計数とは異なっている。

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- 299 - イ 就業時間の短いパート・タイム労働者についても、人数を就業時間の多少によって 調整することはせず、フル・タイムの労働者と同様に1人としている。 ウ 個人企業における有給の家族従業者は雇用者としている。 なお、労働生産性の分析などのためには、雇用者のほかに個人業主や家族従業者 (無給)を含む産業別就業者数が有用である。

4 国民経済計算体系への対応

都道府県民経済計算の体系は、国民経済計算体系の基本的な考え方や構造を都道府県とい う地域に援用したものであり、国連が1968年にそれまで各国で独自の基準で作成されていた 経済統計を共通の国際標準基準に基づく国際比較が可能なものとするため策定し、加盟国に 採用を勧告した「国民経済計算(SNA)」が原型となっている。 我が国は、昭和53年(1978年)に「国民経済計算の体系(68SNA)」に全面的に移行 し、従来の「国民所得統計ないし国民所得勘定」から「国民経済計算」に名称を改めるとと もに、それまでの「県民所得標準方式」の推計を見直し、昭和58年(1998年)に国民経済計 算に準拠した「県民経済計算標準方式」を作成して、都道府県及び政令市に68SNA体系 への移行を促した。 道は、昭和58年度分推計から従来の「道民所得推計」を「道民経済計算」に名称を改める とともに、昭和60年度分推計から68SNA体系に基づく「県民経済計算標準方式」に準拠 した推計に移行した。 その後、平成5年(1993年)には、政府の役割の変化や金融市場の拡大・複雑化や情報通信 分野に代表されるサービス業の拡大など経済社会を取り巻く状況の変化に対応した、国連に よる93SNA体系への移行勧告を受け、我が国も平成12年(2000年)に93SNA(平成 12年基準)への移行した。 道においても、このような国民経済計算体系の移行に伴い、国から新たな「県民経済計算 標準方式」等が示されていることから、平成12年度分推計から93SNA(平成12年基準) に移行した。 また国民経済計算は平成22年度推計において、平成17年基準改定を行ない、平成13年以降 の計数について、概念および推計方法の変更を行なった。道民経済計算においても、国民経 済計算に準拠して、以下に掲げる改訂を行なった。 (1)経済活動及び財貨・サービスの分類の変更 経済活動及び財貨サービスの分類について、国民経済計算が日本標準産業分類(JASIC) 「平成14年3月改定(第11回改定)」及び「平成17年産業連関表」の統合分類を踏まえた 見直しを行ない、従前の分類における「運輸・通信業」を分割して、「運輸業」、「情報 通信業」を新設した。「情報通信業」には、従前の分類における「通信業」に加え、 「製造業」に分類されていた「新聞業・出版業」、「サービス業」に含まれていた「情報 サービス業」、「放送業」が含まれる。 ただし、平成16年度以前は平成12年基準の分類で推計している。 (2)FISIMの導入 金融仲介に係るサービスについて、従来は帰属利子を金融業の産出額として計上し、 欄外で中間投入として一括控除していたが、平成 17 年度基準改定以降は、「間接的に計 測される金融仲介サービス(FISIM)」として、GDP(国内総生産)に計測される活動と して取り扱うこととなった。(帰属利子の推計は廃止。)

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- 300 - (3)政府諸機関の分類(格付け)の見直し 政府諸機関を各制度部門別に分類する際の基準となる、①市場性の有無、②政府支配 の有無等の考え方について、93SNA及び08SNAに適合するよう以下のように変 更された。 ・市場性の有無の判断基準について、売上高が生産費用の 50%を上回っている場合、市 場性を有するとみなす。 ・政府支配の有無の判断基準について、株式を50%以上保有する等の「所有による支 配」、又は法令により役員の任免権を有する等の「その他の根拠による支配」のいず れかが該当する場合に、政府による支配が存在するとみなす。 (4)自社開発ソフトウェアの固定資本形成への計上 生産者が 1 年を超えて生産に使用するコンピュータ・ソフトウェアについて、93S NAに適合するよう、新たに自社開発ソフトウェアを固定資本形成の推計対象に含める。 自社開発ソフトウェアは、社内において自己使用目的で生産・開発されるソフトウェア のことであり、社内使用であるため市場評価が出来ないため、推計は、開発労働者の人 件費などを基に行なわれている。 (5)固定資本減耗の時価評価の導入 国民経済計算において、固定資本減耗は、簿価評価による計上から、国際基準に適合 するよう、時価評価による推計値を用いることとなった。道民経済計算においても、時 価評価を用いることとなった。

5 用語解説

あ 行 ○ 移出・移入 道内居住者と道外居住者の間で行われる財貨・サービスの取引である。移出は道外居住 者に対する商品などの販売や道外居住者の道内消費支出のことであり、移入は道外居住 者からの商品などの購入や道内居住者の道外消費支出を対象としている。 ○ 一般政府 (P293参照) ○ 営業余剰・混合所得 生産における企業等生産者の生産活動の貢献分であり、雇用者報酬、固定資本減耗、 生産・輸入品に課される税(純)とともに付加価値の構成要素の一つである。原則とし て市場での利益の追求を目的とする産業においてのみ生じ、政府サービス生産者及び対 家計民間非営利サービス生産者は営業余剰を生じない。 従来は営業余剰のみであったが、93SNAからは家計部門に「混合所得」という概 念が導入されている。「混合所得」は家計のうち個人企業の取り分であり、その中に業 主等の労働報酬的要素を含むことから、営業余剰(家計においては持ち家分)とは区別 される。

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- 302 - ○ 企業所得 企業所得は、営業余剰・混合所得に企業部門の財産所得の受取を加え、財産所得の支 払を除いたものであり、民間法人企業所得、公的企業所得、個人企業所得に分けられる。 ただし、個人企業については家計部分との経理を明瞭に区分するのが困難であること から、営業用資産に関して生じたものであっても、受取財産所得は家計の財産所得とみ なし企業所得には含めない。また、支払財産所得のうち賃貸料は全額個人企業の支払と して取り扱い、利子については消費用のもの(消費者負債利子)以外の利子を個人企業 の支払と考える。 ○ 帰属計算 道(国)民経済計算上の特殊な概念であり、財貨・サービスの提供ないし享受に際し て、実際には市場でその対価の受払が行われなかったにもかかわらず、それがあたかも 行われたようにみなして擬制的取引計算を行うことをいう。 例えば、家計最終消費支出には、自己所有住宅の帰属家賃や農家における農産物の自 家消費等が含まれ、通常の家計簿ベースの支出より範囲が広がっているため、道民経済 計算の各項目を見る場合に十分注意する必要がある。 ○ 帰属家賃 実際には家賃の受払を伴わない自己所有住宅(持ち家住宅)についても、通常の借家 や借間と同様のサービスが生産され消費されるものと仮定して、それを市場家賃で評価 した帰属計算上の家賃をいう。帰属家賃には、給与住宅等における実際の家賃と市場家 賃との差額の評価分(給与住宅差額家賃)も含まれる。 道民経済計算では、住宅自己所有者は住宅賃貸業を営んでいるものとされ、その帰属 家賃は不動産業を営む家計(個人企業)の生産額に含まれており、その営業余剰は家計 の営業余剰となる。また、帰属家賃は家計最終消費支出にも計上される。 なお、給与住宅差額家賃は現物給与として雇用者報酬に含まれる。 ○ 経常移転 経常移転は、支払を資産や貯蓄ではなく経常的な経費の支出として取り扱い、受取も 経常的な経費の収入として取り扱うもので、投資とならない点で資本移転と区別され、 次のとおり分類される。 ①非生命保険純保険料及び保険金、自発的現実社会負担及び年金基金等による社会給 付、その他の契約に基づく受払 ②所得・富に課される経常税、強制的現実社会負担及び現金等の社会保障給付や罰金 等の政府機関に関する移転 ③その他の反対給付のない任意の移転(贈与)、一般政府内の経常移転、その他の経 常移転等 ○ 金融機関 (P293参照) ○ 経済活動別分類 (P291参照) ○ 現物社会移転 一般政府及び対家計民間非営利団体から個々の家計に対して財貨・サービスを現物に よる社会移転として支給することであり、政府及び対家計民間非営利団体が市場で購入 または非市場産出として生産したものをいう。内訳として「現物社会給付」と「個別的 非市場財・サービスの移転」がある。 「現物社会給付」は一般政府と家計の間でのみ取引が行われるものであり、高額医療

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- 303 - や出産給付金のように社会保障基金が家計に対して払い戻しを行う「払い戻しによる社 会保障給付」と、医療保険給付分や介護保険給付分のように関連するサービスを直接家 計に支給する「その他の現物社会保障給付」に分類される。 また、「個別的非市場財・サービスの移転」は、家計に対して、無料または経済的に意 味のない価格で、一般政府又は対家計民間非営利団体(非市場生産者)が提供する教育、 保健等の財貨・サービスを提供することをいい、教科書購入費や児童保護費等負担金(公 立保育園分)などがある。 ○ 公的企業 原則として、政府により所有かつ支配されている企業で、商法その他の公法、特別立 法、行政規則等により法人格を持つ公的法人企業及び生産する財貨・サービスのほとん どを市場で販売する大規模な非法人政府事業体のことをいう。その活動の類型、すなわ ち生産技術や経営形式の特性から産業として分類される事業所を単位とする。 公的企業は経済活動別分類では産業に、制度部門別分類では非金融法人企業及び金融機 関に分類される。公的非金融法人企業の例として郵便局株式会社、日本中央競馬会等の 公的法人企業があげられる。 一方、公的金融機関としては財政融資資金等の金融業務を営む特別会計や国際協力銀 行、日本政策投資銀行、日本政策金融公庫等の政府関係金融機関が該当する。また、中 央銀行は公的金融機関との国民経済計算の考え方から日本銀行は公的金融機関となる。 ○ 固定資本減耗 生産の過程において生じる構築物、設備や機械等の再生産可能な固定資産(有形固定 資産、無形固定資産)の減耗分を評価した額である。構築物、設備、機械等の生産設備 は、財貨・サービスの生産のために用いられるという点では、原材料等の中間投入と同 じであるが、生産過程に投入されるとそのすべてが減価してしまうわけではなく、その 一部が生産に伴って徐々に摩耗及び損傷していく点で中間投入と異なっている。 固定資本減耗には、通常の摩耗及び損傷(減価償却)によるものばかりでなく、予想さ れる陳腐化及び火災、風水害等の偶発事故による価値の損失(資本偶発損)を評価したも のも計上される。 なお、93SNAでは、道路、下水道等の社会資本及び企業等によるコンピュータソ フトウェア(自社開発ソフトウェア含む)も固定資本減耗に含まれている。 ○ 雇用者 (P305「就業者」参照) 道内に常時居住地を有し、産業、政府サービス生産を含むあらゆる生産活動に常用、 臨時を問わず従事する就業者から、個人事業主(家庭内職者を含む)と無給の家族従業 者を除いたすべての者であり、法人企業の役員、有給家族従業者、特別職の公務員、議 員等含まれる。 なお、家計最終消費支出との対応関係もあり、3ヶ月以上他県に就労する雇用者につ いては、国勢調査と同じく就労地を居住地とみなしている。 ○ 雇用者報酬 雇用者の労働に対する対価として支払われた現金及び現物による報酬総額を指し、生 産活動から発生した付加価値のうち、労働を提供した雇用者への分配額を指し、所得支 出勘定では家計(受取)にのみ計上される。 雇用者報酬は、具体的には次のような項目から構成されており、このうち1-② 、2の 一部は、実際に現金の形で雇用者に支払われるものではなく帰属計算項目として雇用者報 酬に含まれている。

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- 305 - ○ 産業 (P291参照) ○ 市場価格表示 (P289参照) ○ 実質値 (P289参照) ○ 社会扶助給付 一般政府及び対家計民間非営利団体から家計への移転のうち、社会保障制度を通じる 以外のものである。一般政府分として、生活保護費、交付国債の元利償還金、遺族等年 金、恩給などであり、対家計民間非営利団体分としては、無償の奨学金及び教育、研修 のための扶助給付が含まれる。 ○ 社会負担及び社会給付 社会負担は、社会保険制度に対して雇用者の利益のために支払われるものであり、 「現実社会負担」と「帰属社会負担」に分類される。 現実社会負担は、雇主や雇用者が社会保障基金又は年金基金に対して支払うもので、 社会保険や企業年金などがある。帰属社会負担は、社会保障基金や年金基金に含まれな い退職一時金や公務災害補償など雇主自身の源泉から給付が行われるもので、現実社会 負担のように負担の支払いがなされているわけではないが、給付額と同額を雇主の社会 負担として帰属させるものである。 社会給付は、「社会保険給付」と「社会扶助給付」に分類される。 社会保険給付は、社会保険制度(社会保障基金、年金基金、無基金)に基づくもので、 現金による社会保障給付、年金基金による社会給付、無基金雇用者社会給付及び現物社 会移転からなり、失業給付、国民年金、厚生年金基金などからの年金給付、退職一時金、 出産給付金、医療保険及び介護保険給付などがある。社会扶助給付は、社会保険制度内 の給付ではなく、政府部門または対家計民間非営利団体が家計に支払う社会給付で、生 活保護、恩給などがある。 ○ 社会保障基金 社会全体あるいは大部分を対象として社会保障給付を行うことを目的としていること、 加入が法律により義務づけられていること、負担と給付がリンクしていない(積立方式 以外の方法で運営されてる。)ことの条件を満たす組織であり、中央政府及び地方政府 とともに「一般政府」を構成している。国の社会保険特別会計(厚生年金保険、国民年 金等)、共済組合(国家及び地方公務員共済組合等)及び健康保険組合等が該当する。 ○ 就業者 (P303「雇用者」参照) 道内に常時居住地を有し、産業、政府サービス及び民間非営利サービス生産者による 生産活動に常用及び臨時を問わず従事する者であり、法人企業の役員、個人事業主(家 庭内職者を含む)、議員、有給・無給家族従業者も含まれる。 ○ 純(ネット) (P288参照) ○ 消費者負債利子・その他の利子 家計の所得支出勘定における支払財産所得には、利子として「消費者負債利子」と 「その他の利子」が計上されている。消費者負債利子は住宅ローン以外の消費者として の家計が支払った利子であり、その他の利子は家計部門に含まれている個人企業が支払 った利子である。 主要系列表2「道民所得及び道民可処分所得の分配」においては、消費者負債利子は

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- 306 - 家計(非企業部門)の利子支払として計上され、その他の利子は個人企業の企業所得に 含まれる。 ○ 所得・富等に課される経常税 労働の提供や財産の貸与、資本利得など様々な源泉からの所得に対して、公的機関に よって定期的に課される租税、消費主体としての家計が保有する資産に課せられる租税 をいい、所得税、法人税、道民税、市町村民税、自動車関係諸税等が該当する。 ○ 生産・輸入品に課される税 ① 財貨・サービスの生産、販売、購入又は使用に関して生産者に課せられ、②税法上 損金算入が認められ、③その負担が最終購入者へ転嫁される租税であり、生産コスト の一部を構成するものとみなされる点で所得・富等に課される経常税と区別される。 税目としては、消費税、関税、酒税等の国内消費税、不動産取得税、印紙税等の取 引税などがあげられる。住宅(土地を含む)に対する固定資産税も、帰属家賃の一部を 構成するという観点から、生産・輸入品に課される税として扱われる。 また、日本中央競馬会納付金など特定の公的企業の利益の一部も、財政収入を目的と して徴収することからこれに含まれる。 ○ 生産者価格表示 生産物を生産者の事業所における価格で評価する方法である。なお、商品が需要者に 至るまでの運賃は運輸業の生産となり、マージンは商業の生産とされるので個々の生産 者価格には加算されない。 ○ 制度部門別分類 (P292参照) ○ 政府サービス生産者 (P291参照) ○ 政府最終消費支出 政府は、政府サービスを提供する生産者としてとらえ、生産された政府サービスは、 政府自ら消費するものとしている。しかし、国公立学校の生産する教育サービスのよう なものは、授業料という形で生産コストの一部を受益者が負担するので、これらの支払 を政府の商品・非商品の販売とみなして差引き、医療保険の給付や教科書購入等は家計 への移転的支出とみなして、これを加算する。 政府最終消費支出= 雇用者報酬+固定資本減耗+中間投入+生産・輸入品に課される税 -商品・非商品販売額+家計への現物社会給付等 ○ 総(グロス) (P288参照) ○ 総固定資本形成 民間法人、公的企業、一般政府、対家計民間非営利団体及び家計(個人企業)が新規 に購入した建設物(土地造成費を含む)、機械設備等の有形または無形の資産(同種の 中古品やスクラップ、土地等の純販売額は除き、マージン、移転経費は含む)であり、 次のものが該当する。 1 建物、構築物、機械設備、輸送機器及び種畜、乳牛、果樹などの育成資産等の有形 固定資産。 2 鉱物探査、コンピューターソフトウェアなどの無形固定資産

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- 307 - 3 土地の造成・改良、鉱山・農地等の開発・拡張などの有形非生産資産の改良。 なお、建物、道路、ダム、港湾等建設物の仕掛工事は、建設発注者の総固定資本形 成に含まれるが、工事着手(費用計上)しているが完成(購入)していない重機械器 具の仕掛工事は、その財貨生産者の在庫品増加に分類される。 ○ 総資本形成 民間法人、公的企業、一般政府、対家計民間非営利団体及び家計(個人企業)の生産 者としての支出(購入及び自己生産物の使用)のうち、中間消費とならないものであり、 総固定資本形成と在庫品増加からなる。 中間消費と総固定資本形成の区分は、当該期間内において使用されつくすか、あるい は、将来に便益をもたらすかを基準としてなされる。例えば、固定資産等の修理につい てみると、固定資産の改造や新しい機能の追加など、その耐用年数や生産性を大幅に増 大させる支出(資本的修理)は総固定資本形成に含まれる。 これに対し、単なる破損の修理や正常な稼働を保つための支出(経常的修理・維持) は中間消費に分類される。 ○ 総資本形成に係る消費税 消費税は事業者を納税義務者としているが、財貨・サービスの価格に上乗せされ、最 終的には消費者が負担する税であり、消費ではない中間投入や資本形成には課税されな いものとなっており、支出系列の総資本形成については含まれていない。 一方、生産系列では総資本形成に当たる財貨・サービスの推計についても、推計技術 上の問題から、消費税を含んだ価格で計上しているため、本来税額控除対象となる分に 対する消費税額を含んだ額となる。そのため、この税額控除となる消費税を別途推計し、 総資本形成に係る消費税として生産系列で一括控除し、支出系列とのバランスを計って いる。 ○ その他の経常移転 (P295参照) た 行 ○ 対家計民間非営利サービス生産者、対家計民間非営利団体(P281・283参照) ○ 対家計民間非営利団体最終消費支出 道内総生産(支出側)の一構成項目であり、対家計民間非営利サービス生産者(対家 計民間非営利団体)の産出額から家計に対する商品・非商品販売額を除いたものである。 すなわち、家計への販売収入は、生産コスト(雇用者報酬+中間投入+固定資本減耗 +生産・輸入品に課される税)をカバーし得ず、その差額が自己消費とみなされ、対家 計民間非営利団体最終消費支出として計上されることになる。 ○ 対前年度増加寄与度・寄与率 寄与度とは、ある変数の増加(減少)に対し、各構成部分がどれだけ影響(寄与)し ているかを表すものであり、寄与率とは、全体の増加(減少)に対する各構成部分の増 加(減少)の割合をそれぞれパーセントで表したものである。 (家計最終消費支出による例) 1 総生産(支出側)に対する家計最終消費支出の対前年度増加寄与度 (本年度の家計最終消費支出の実数-前年度の家計最終消費支出の実数) ÷(前年度の総生産(支出側)の実数)×100

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- 308 - 2 総生産(支出側)に対する家計最終消費支出の寄与率 (本年度の家計最終消費支出の実数-前年度の家計最終消費支出の実数) ÷(本年度の総生産(支出側)の実数-前年度の総生産(支出側)の実数)×100 ○ 中間投入 生産の過程で原材料・光熱燃料・間接費等として投入された非耐久財及びサービスを いい、固定資産の維持補修、研究開発調査等もこれに含まれる。産出額から中間投入額 を控除したものが総生産(付加価値額)である。 ○ 貯 蓄 貯蓄は、各部門の要素所得(雇用者報酬、営業余剰・混合所得)の受取や各種の経常 移転の受取からなる経常的収入から、消費支出や各種の経常移転の支払からなる経常的 支出を差し引いた残差として定義され、所得支出勘定のバランス項目である。 また、資本蓄積のための原資として資本調達勘定に受け継がれる。 ○ デフレーター 名目価額から実質価額を算出するために用いられる価格指数をデフレーターという。 価格指数には基準時の名目ウェイトを用いるラスパイレス型指数と、比較時の名目ウ ェイトを用いるパーシェ型指数がある。 ○ 統計上の不突合 道内総生産(生産側)と道内総生産(支出側)は、概念上一致すべきものであるが、 推計上の接近方法が異なっているため、推計値にくいちがいが生じることがある。この くいちがいを「統計上の不突合」といい、勘定体系のバランスを図るために、支出系列 に表章される項目である。 ○ 道外からの所得(純) 道民所得から道内純生産(要素所得表示)を差し引いて求められ、雇用者報酬、投資 収益、財産所得の受払が含まれる。 ○ 道内概念、道民概念 (P289参照) ○ 道民可処分所得 現物社会移転を除く経常収入(雇用者報酬、営業余剰・混合所得、財産所得等の受取) から、現物社会移転を除く経常移転の支払を控除したもので、手元に残った処分可能な 所得を示し、制度部門別の消費と貯蓄の合計と等しくなる。道全体では、市場価格表示 の道民所得に制度部門別所得支出勘定から求められる「その他の経常移転の純受取額」 の制度部門別の総額を加算したものである。 ○ 道民総所得 道全体を所得の面からとらえたもので、第一次所得(雇用者報酬、営業余剰・混合所 得、生産・輸入品に課される税(控除)補助金、財産所得)の受取と支払の差額(第一 次所得バランス)に固定資本減耗を加えたもので道民総生産に相当する。 ○ 土地の購入(純) 土地の購入(純)は、土地取引(売買)の収支尻であり、制度部門別資本調達勘定 (実物取引)に表章される。 土地取引は、居住者間のみで行われるものとされ、非居住者が土地を買った場合には、

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- 309 - 居住者たる名目的な機関がこの土地の所有者となり、非居住者は、この名目的な機関に 対し、土地の購入に等しい債権を取得すると擬制している。 したがって、道全体でみると土地売却=土地購入となり、統合勘定では土地の購入 (純)は表章されていない。 な 行 ○ 年金基金 年金、退職一時金給付のために積み立てられた基金の運用主体であり、会社等特定の 雇用者集団ごとに設立され、厚生年金基金、適格退職年金等が含まれる。 ○ 年金基金年金準備金の変動 年金基金制度における社会負担及び社会給付は、その他の経常移転として記録される が、将来の年金給付に備えて年金基金が管理・運用する「年金準備金」は、年金基金に 対する債権として家計が所有している金融資産(貯蓄)としても扱われる。 このため、年金負担額と年金受取額との差額(「移転」支払が「移転」受取を超過す る分)を調整項目として一旦設け、年金負担と年金給付が経常移転として記録されてい なかった場合と同じ貯蓄額に戻すように記録する。この調整項目が以下の式で定義され る「年金基金年金準備金の変動」で、所得支出勘定において、家計の受取側、金融機関 の支払側に計上される。 年金基金年金準備金の変動=雇主の自発的現実社会負担+雇用者の自発的社会負担 -年金基金による社会給付 は 行 ○ 非金融法人企業 (P292参照) ○ 非生命保険・非生命保険料 非生命保険は、生命保険以外の全てのリスク(事故、疾病、火災等)を網羅する概念 で、非生命保険会社は、受取保険料と支払保険金の差額を収入の主たる源泉としている が、この差額には貯蓄要素も含まれるので保険契約者の持分として除外したものが、非 生命保険会社の産出額(帰属サービス料)となる。 また、非生命保険は契約による所得の移転として所得支出勘定にあらわれ、非生命保 険会社は純保険料を受け取り、保険金を支払う。純保険料は、受取保険料から帰属サー ビス料を差し引いたものであり、支払保険金と等しい額になる。 ○ 補助金 道民経済計算上の補助金とは、①企業に対して支払われるものであること、②企業の 経常費用を賄うために交付されるものであること、③財貨・サービスの市場価格を低下 させると考えられるものであることの三要件を満たす経常交付金である。 なお、対家計民間非営利団体や家計への経常的交付金は、補助金ではなく、政府による 経常移転(他に分類されない経常移転)として扱われる。 また、投資、あるいは資本資産、運転資産の損失補填のために産業に対して行われる移 転は、補助金ではなく資本移転に分類される。

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- 310 - ま 行 ○ 無基金雇用者社会給付及び帰属社会負担 無基金雇用者社会給付とは、社会給付のうち、社会保障基金、金融機関(年金基金)、 共済制度などの外部機関を利用せず、また、自己で基金を設けることもせず、雇主がそ の源泉から雇用者に支払う福祉的な給付をいう。 この給付は、所得支出勘定において、企業等の支払、家計の受取に計上されるが、雇 用者報酬にも「雇主の帰属社会負担」として、この支払分が含まれているので、二重計 算を避けるため、同額を「帰属社会負担」として、家計から企業等へ移転されたものと みなす帰属計算を行っている。 ○ 名目値 (P289参照) や 行 ○ 要素費用表示 (P289参照) 他 ○ FISIM (P301 間接的に計測される金融仲介サービス参照)

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- 311 - 6 経済活動別分類(93SNA分類)と日本標準産業分類の対応表(H13~H16) 1-1 平成13年度~平成16年度 93SNA産業分類 1 産 業 (1) 農林水産業 a 農業 01 農業 (0113のうち、「きのこ類の栽培」→林業) (0113のうち、「もやし栽培農業」→食料品) (014園芸サービス業→サービス業) 741 獣医業 b 林業 02 林業 0113 野菜作農業(きのこ類の栽培を含む) (うち「きのこ類の栽培」) c 水産業 03 漁業(水産養殖業を除く) 04 水産養殖業 (2) 鉱 業 05 鉱業、採石業、砂利採取業 2181 砕石製造業 (3) 製造業 a 食料品 09 食料品製造業 10 飲料・たばこ・飼料製造業 113 野菜作農業(きのこ類の栽培を含む) (うち「もやし栽培農業」) 1641 脂肪酸・硬化油・グリセリン製造業 (うち「硬化油(食用)」 952 と畜場 b 繊維 11 繊維工業 (1112化学繊維製造業→化学) (1113炭素繊維製造業→窯業・土石製品製造業) c パルプ・紙 14 パルプ・紙・紙加工品製造業 1226 繊維板製造業 d 化学 16 化学工業 (1641脂肪酸・硬化油・グリセリン製造業のうち「硬化油(食用)」→食料品) 1112 化学繊維製造業 e 石油・石炭製品 17 石油製品・石炭製品製造業 f 窯業・土石制品 21 窯業・土石製品製造業 (2181砕石製造業→鉱業) 1113 炭素繊維製造業 g 鉄鋼 22 鉄鋼業 h 非鉄金属 23 非鉄金属製造業 i 金属製品 24 金属製品製造業 j 一般機械 25 はん用機械器具製造業 26 生産用機械器具製造業 27 業務用機械器具製造業 (2761武器製造業→その他の製造業) k 電気機械 28 電子部品・デバイス・電子回路製造業 29 電気機械器具製造業 30 情報通信機械器具製造業 l 輸送用機械 31 輸送用機械器具製造業 m 精密機械 273 計量器・測定器・分析機器・試験器・測量機械器具・理化学機械器具製造業 274 医療用機械器具・医療用品製造業 275 光学器械器具・レンズ製造業 323 時計・同部分品製造業 3297 眼鏡製造業 日本標準産業分類(平成19年11月改定) (116外衣・シャツ製造業(和式を除く)、117下着類製造業、118和装製品・その他の衣服・繊維製身の 回り品製造業、119その他の繊維製品製造業→その他の製造業) (273計量器・測定器・分析機器・試験器・測量機械器具・理化学機械器具製造業、274医療用機械 器具・医療用品製造業、275光学機械器具・レンズ製造業→精密機械製造業)

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- 312 - SNA産業分類 (11) サービス業 a 教育 8221 職員教育施設・支援業 8222 職業訓練施設 8299 他に分類されない教育、学習支援業 b 研究 71 学術・開発研究機関(政府、非営利に含まれるものを除く) c 医療・保健 83 医療業(うち介護保険におけるサービスを除く) 842 健康相談施設 8492 検査業(国及び地方公共団体による活動を除く) 8493 消毒業(国及び地方公共団体による活動を除く) 8499 他に分類されない保健衛生(国及び地方公共団体による活動を除く) d 介護 83 医療業(うち介護保険におけるサービス活動) 854 老人福祉・介護事業(うち介護保険によって提供されるサービス) 8599 他に分類されない社会保険・社会福祉・介護事業(うち介護保険によって提供されるサービス) e その他の公共サービス 87 協同組合(他に分類されないもの) 931 経済団体 f 広告業 73 広告業 g 業務用物品賃貸業 70 物品賃貸業 h その他の対事業所サービス 39 情報サービス業 40 インターネット付随サービス 4122 ラジオ番組制作業 4161 ニュース供給業 4151 広告制作業 72 専門サービス業(他に分類されないもの) 74 技術サービス業(他に分類されないもの) (741獣医業→農業) (746写真業→その他の対個人サービス業) 91 職業紹介・労働者派遣業 92 その他の事業サービス業 i 娯楽業 411 映像情報制作・配給業 4169 その他の映像・音声・文字情報制作に付随するサービス業 727 著述・芸術家業 80 娯楽業 (8048フィットネスクラブ→その他の対個人サービス業) j 放送業 38 放送業 k 飲食店 76 飲食店 l 旅館・その他の宿泊所 75 宿泊業 (うち会社の寄宿舎、学生寮等を除いた宿泊所の活動) m 洗濯・理容・美容・浴場業 78 洗濯・理容・美容・浴場業 n その他の対個人サービス業 014 園芸サービス業 746 写真業 823 学習塾 824 教養・技能教授業 8084 フィットネスクラブ 79 その他の生活関連サービス業 (791旅行業→運輸業) 903 表具業 909 その他の修理業 o 自動車・機械修理 891 自動車整備業 901 機械修理業(電気機械器具を除く) 902 電気機械器具修理業 p 分類不明産業 日本標準産業分類(平成19年11月改定) SNA国内総生産推計に用いる生産主体のうち産業部門に属し、かつ、前記の産業部門に属さないも の。

参照

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