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財 団 法 人 日 本 規 格 協 会

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(1)

平成 17 年度 日本自転車振興会補助事業

ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究 成 果 報 告 書

平成 18 年 3 月

(2)

インターネットやモバイル環境などの先端技術応用に基づく社会環境の整備が進み,社 会生活において情報化の恩恵を少なからず実感できるようになってきた。この情報化社会 をさらに発展させるためには,ユビキタスという言葉で表されるように,いつでも,どこ でも,だれでも,必要な情報を利用できる社会全体のシステムを構築する必要がある。

一方で,このような環境における情報技術の発展にはコンテンツの豊かさが必要である。

現状では,コンテンツ供給側では,一つのコンテンツは情報機器群毎に加工されて送り出 されており,機器群間相互の流通性が欠けている。このためにコンテンツの少ない機器群 の販路が広がらず,コンテンツ供給者側はコンテンツ作成の投資を控える。その結果,ま すます機器群が売れない,と言う悪循環に陥る。

このような状況に対処するためには,コンテンツの作成者から利用者までの流通システ ムを含めた社会全体の利用可能性(可用性),効率性を実現する技術の標準化を達成し,コ ンテンツの供給を促進することが必要となってくる。

ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会では,ユビキタス社会にお けるコンテンツの必要条件を,その作成,利用,流通の各断面から明らかにし,実現のた めの標準化技術を調査研究するものである。

ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会 委員長 池田克夫

(3)

目次

1. 調査研究の概要 ···1

1.1 はじめに ···1

1.2 目的 ···2

1.3 委員会構成 ···3

1.4 委員会名簿 ···4

1.4.1 ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会 ···4

1.4.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会 ···5

1.4.3 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会 ···7

1.4.4 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会 ···9

1.5 委員会実施状況···11

1.5.1 委員会開催期間···11

1.5.2 委員会開催実施状況···11

1.6 活動成果 ···12

1.6.1 ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会 ···12

1.6.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会 ···12

1.6.3 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会 ···13

1.6.4 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会 ···13

2. ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会活動報告 ···14

2.1 概要 ···14

2.1.1 研究目的 ···14

2.1.2 研究内容 ···14

2.2 活動報告 ···14

3. 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会活動報告 ···15

3.1 WG1 ···15

3.1.1 背景と目的 ···15

3.1.2 活動内容 ···16

3.1.2.1 XSLT/XPath/関連規定の動向調査···16

3.1.2.2 XSL/CSS の動向調査と拡張提案 ···18

(4)

3.1.3 成果のまとめ···24

3.1.4 今後の課題 ···25

3.2 WG2 ···27

3.2.1 背景と目的 ···27

3.2.2 活動内容 ···28

3.2.2.1 ユビキタス情報環境の市場について···28

3.2.2.2 ユビキタス環境のコンテンツ生成・流通・管理の概念モデル ···40

3.2.3 成果 ···43

3.2.3.1 交換フォーマット-PDF サブセット一覧 ···43

3.2.3.2 国際標準化···44

3.2.4 今後の課題 ···45

3.3 WG3 ···52

3.3.1 背景と目的 ···52

3.3.2 活動内容 ···53

3.3.2.1 ISO/IEC 19757···53

3.3.2.2 Published subjects···55

3.3.2.3 XForms ···56

3.3.2.4 Java 関連規定 ···57

3.3.2.5 その他 ···59

3.3.3 成果のまとめ···62

3.3.3.1 国内および国際の標準化···62

3.3.3.2 関連 JIS/TS の発行支援···63

3.3.4 今後の課題 ···63

4. 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会活動報告 ···65

4.1 WG1 ···65

4.1.1 背景と目的 ···65

4.1.2 活動内容 ···65

4.1.2.1 分散オントロジの記述と交換···65

4.1.2.1.1 オントロジアクセスプロトコル···65

4.1.2.1.2 OWL の JIS 化検討 ···71

4.1.2.2 マルチメディア情報アクセスの高機能化···72

4.1.2.2.1 ZING extension の実装と評価 ···72

4.1.2.2.2 日本語検索機能記述のための指針の評価···73

(5)

4.1.2.3 その他 ···74

4.1.2.3.1 関連技術の調査研究···74

4.1.2.3.2 関連 TS/TR の発行支援···75

4.1.2.3.3 次年度課題の検討···75

4.1.3 成果のまとめ···77

4.1.3.1 分散オントロジの記述と交換···77

4.1.3.2 マルチメディア情報アクセスの高機能化···77

4.1.3.3 その他 ···77

4.1.4 今後の課題 ···78

4.2 WG2 ···80

4.2.1 背景と目的 ···80

4.2.2 活動内容 ···80

4.2.3 成果 ···81

4.2.3.1 事物の識別に関する分野へのオントロジ適用···81

4.2.3.2 ネットワークの運営及び管理へのオントロジ適用···81

4.2.3.3 個人を支援する情報分野(個人情報管理)へのオントロジ適用 ···82

4.2.4 今後の課題 ···82

5 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会活動報告 ···83

5.1 WG1 ···84

5.1.1 背景と目的 ···84

5.1.2 活動内容 ···84

5.1.3 成果 ···85

1)対象分野の設定 ···85

2)状況整理 ···85

3)分析と考察 ···85

4)権利保護技術イメージ図···88

5.1.4 今後の課題 ···88

5.2 WG2 ···89

5.2.1 背景と目的 ···89

(6)

5.2.3.2 生活の場でのサービス連携ユースケースモデリングと

それに必要なサービス連携と構造化のための利用モデル技術···92

5.2.4 課題 ···93

5.3 WG3 ···94

5.3.1 背景と目的 ···94

5.3.2 活動内容 ···94

5.3.3 成果 ···94

5.3.4 課題 ···95

6. 今後の展望と課題···96

分科会 1 附属資料 ···97 WG1

[附属資料 分 1-WG1-1]:JIS X 5810-1 原案、多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 1 部 インターネットメッセージ本体のフォーマット [附属資料 分 1-WG1-2]:JIS X 5810-2 原案、多目的インターネットメール拡張(MIME)

第 2 部 メディア型

[附属資料 分 1-WG1-3]:JIS X 5810-3 原案、多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 3 部 非 ASCII テキストへのメッセージヘッダ拡張 [附属資料 分 1-WG1-4]:JIS X 5810-4 原案、多目的インターネットメール拡張(MIME)

第 4 部 登録手続

[附属資料 分 1-WG1-5]:JIS X 5810-5 原案、多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 5 部 適合基準

[附属資料 分 1-WG1-6]:JIS X 4160 原案、XML パス言語(XPath) 1.0 [附属資料 分 1-WG1-7]:JIS X 4169 原案、XSL 変換(XSLT) 1.0 [附属資料 分 1-WG1-8]:XSL 拡張仕様(案)

WG2

[附属資料 分 1-WG2-1]:電子書籍ビジネス調査報告書 2005 要旨

[附属資料 分 1-WG2-2]:AGS/175, Proofreading in e-Publishing environment and user requirements for interchange of proofreading information, 2005-05

[附属資料 分 1-WG2-3]:AGS/194, E-publishing and E-books - Reader’s Format for e-publishing, 2005-09

WG3

[附属資料 分 1-W3-1]:JIS X 4177-2 追補 1, RELAX NG 簡潔構文

(7)

[附属資料 分 1-W3-2]:JIS X 4178, XML フォーム言語(XForms) 1.0

[附属資料 分 1-W3-3]:TR X 0005-1~-4, 分散オブジェクト指向のプログラム言語及び その環境

分科会 2 附属資料 ···142 WG1

[付属資料 分 2-WG1-1]:従来のオントロジアクセスプロトコルの概要・機能の比較検討 [付属資料 分 2-WG1-2]:オンライン検索マニュアル

[付属資料 分 2-WG1-3]: RDF とトピックマップ(TM)の関係の整理 WG2

[付属資料 分 2-WG2-1]:事物の識別に関する分野へのオントロジ適用 [付属資料 分 2-WG2-2]:ネットワーク管理分野へのオントロジ適用

[付属資料 分 2-WG2-3]:個人を支援する情報分野(個人情報管理)へのオントロジの適用

分科会 3 附属資料 ···252 WG1

[附属資料 分 3-WG1-1]:表 5.1.3.1 サービス毎の DRM 要件 [附属資料 分 3-WG1-2]:コンテンツ流通に対する要件 WG2

[附属資料 分 3-WG2-1]:ニーズ/シーズの観点からの、サービス連携に関する調査 WG3

[附属資料 分 3-WG3-1]:JISX3005-13(素案)本文

(8)

1.調査研究の概要

1.1 はじめに

わが国の情報化社会の発展は,パソコン,モバイル端末などの普及にみられるように,

産業分野のみならず一般家庭にまで広く及んでおり,しかも,インターネットやモバイル 環境の整備により,通信手段や社会生活面等,多方面に利用されている。

一方,このように情報技術(または情報機器)の発展には,コンテンツの多さ(豊かさ)

が重要であるが,現状を見ると,ソフト(コンテンツ)供給側では,一つのコンテンツは,

情報機器群毎に加工され送り出されており,この加工に要する手間により,ある機器群に 対するコンテンツが増えない。よって,コンテンツが少ない機器群の購買者が増えない。

ゆえに,コンテンツプロバイダは,コンテンツ作成に投資する意欲が減少する。さらに,

コンテンツの供給が減る,機器が売れないと言った悪循環に陥っている。

コンテンツを記述する言語,そのコンテンツの著作権を保護する方法などを標準化する ことにより,一つのコンテンツを容易に複数のタイプの機器群に安全に送り出せるように なる。よって,コンテンツの作成・供給が容易になりコンテンツが増え,機器が売れると 言った発展的循環となる。

以上のような状況において,機器に依存しない情報データの構築が可能となる環境を確 保するための基本的な業務である標準化も対応すべき技術的課題が多岐に渉りつつある。

また,国際的にも,ISO(国際標準化機構),IEC(国際電気標準会議)及び ITU(国際電 気通信連合)を始めとして情報技術分野での標準化の活動が積極的に行われている。

特に ISO と IEC の情報分野での合同会議である ISO/IEC JTC1 の活動は,国際標準化機関 の中でも活発であり,さらに既存の国際標準化機関による活動の他,各種国際的なフォー ラム/コンソーシアム等が組織され活発な標準化活動が行われている。このことは,機器 に依存しない情報データの構築が可能となる環境を確保するための標準化業務が,機械工 業の IT 化を進めるに当たって,また,国際交流の推進にとっても欠かせない活動であるこ とを示している。

従って,わが国としても国際ネットワーク時代に対応し,適切な標準化を行うと共に,

国際的にも貢献することが強く求められている。

1

(9)

1.2 目的

わが国の情報社会の進展に伴い,ユーザニーズは,自己の手持ちの情報機器(パソコン,

モバイル情報端末,e-Book,PDA,FAX など)でより多くの情報を何時でも,何処でも,誰 でも自然かつ安全に入手または発信(ユビキタス環境と言われている)したいとの要求が 大きくなっている。

そこで,コンテンツを記述する言語,そのコンテンツの著作権を保護する方法などを標 準化することにより,機器に依存しない情報データの流通が可能となり,一つの情報機器 で,複数サイトの情報データ入手(若しくは発信)が可能となる。

従い,次のような標準化活動を積極的,かつ,早急に推進していく必要がある。

(1)コンテンツ供給を容易にする記述する言語,そのコンテンツの著作権を保護する方法な どを標準化する。

(2)機器に依存しない情報データの構築が可能となる環境を標準化(表示情報の記述,検索 等)する。

(3)情報化社会の標準は,グローバルに適用されることが必要不可欠であることから,国際 規格の制定作業に積極的に参加し,わが国からも国際提案を行う。

(4)国内及び海外で情報関連技術の標準化活動が積極的に進められているが,これら標準化 の成果を積極的に普及し,標準化の効果を高める。

(10)

1.3 委員会構成

平成17年度

ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会

ユビキタス社会を推進する情報基盤の 標準化調査研究委員会

池田委員長

ユビキタス情報 生成配布技術分科会

(分科会1)

池田委員長

・文書の記述

<テーマ>

XML XSL etc.

・文書の利用

<テーマ>

Semantic Web Ontology Retrieval etc.

・文書の流通

<テーマ>

DRM etc.

●機器非依存によるマルチメディアドキュメント利用の促進を目指す 情報システム技術要素の標準化。

WG1 WG2 WG3

WG1 WG2

WG1 WG2 WG3

ユビキタス情報

アクセス技術分科会

(分科会2)

小町委員長

ユビキタス情報 流通利用関連分科会

(分科会3)

今井委員長

3

(11)

1.4 委員会名簿

1.4.1 ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会

種別 氏名 所属

委員長 池田 克夫 大阪工業大学 情報科学部 委員 今井 秀樹 東京大学 生産技術研究所 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 車谷 浩一 (独)産業技術総合研究所 情報技術研究部門 委員 平山 亮 金沢工業大学 情報フロンティア学部

委員 宮澤 彰 情報・システム研究機構国立情報学研究所 人間・社会情報研究系 委員 小町 祐史 パナソニック コミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 大野 邦夫 (株)ジャストシステム 東京支社

委員 菊田 昌弘 (株)シナジー・インキュベート 委員 植村 八潮 東京電機大学 出版局

委員 小川 一人 日本放送協会 放送技術研究所

委員 豊内 順一 (株)日立製作所 システム開発研究所 委員 河込 和宏 (株)東芝 ソフトウェア技術センター

委員 矢ヶ崎 敏明 キヤノン(株) プラットフォーム技術開発センター 委員 大久保 彰徳 (株)リコー グループ技術企画室

委員 須栗 裕樹 (株)コミュニケーションテクノロジーズ 委員 五十嵐 達治 富士通(株) ソフトウェア事業本部 委員 杉山 和弘 NTTソフトウェア(株) 営業戦略本部 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 吉川 明雄 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 斉藤 仁孝 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 山中 正幸 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 木村 高久 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

(12)

1.4.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会

種別 氏名 所属

委員長 池田 克夫 大阪工業大学 情報科学部 委員 赤木 孝次 (社)日本新聞協会 編集制作部 委員 植村 八潮 東京電機大学 出版局

委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 大久保 彰徳 (株)リコー グループ技術企画室

委員 小町 祐史 パナソニック コミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 礪波 道夫 読売新聞 東京本社

委員 内藤 求 (株)ナレッジ・シナジー 委員 中村 幹 (株)印刷学会出版部

委員 平山 亮 金沢工業大学 情報フロンティア学部 委員 藤島 雅宏 (有)イー・エイド

委員 矢ヶ崎 敏明 キヤノン(株) プラットフォーム技術開発センター 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 斉藤 仁孝 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

1.4.2.1 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会 WG1

種別 氏名 所属

主査 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 赤木 孝次 (社)日本新聞協会 編集制作部

委員 石野 恵一郎 アンテナハウス(株) 本社開発グループ

委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 大久保 彰徳 (株)リコー グループ技術企画室

委員 内藤 求 (株)ナレッジ・シナジー 委員 長村 玄 コンサルタント

委員 平山 亮 金沢工業大学 情報フロンティア学部 委員 藤島 雅宏 (有)イー・エイド

委員 矢ヶ崎 敏明 キヤノン(株) プラットフォーム技術開発センター 委員 山田 篤 (財)京都高度技術研究所 研究開発本部

経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 斉藤 仁孝 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

5

(13)

1.4.2.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会 WG2

種別 氏名 所属

主査 大久保 彰徳 (株)リコー グループ技術企画室 委員 植村 八潮 東京電機大学 出版局

委員 田原 恭二 凸版印刷(株) 情報・出版事業本部・製造事業部 委員 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 佐藤 弘一 日本電気(株)NEC ソリューションズ Web サービスソフトウエア事業部 委員 佐藤 新治 (株)リコー グループ技術企画室

委員 高橋 仁一 大日本印刷(株) C&I事業部 IT 開発本部 委員 中村 幹 (株)印刷学会出版部

委員 長村 玄 コンサルタント

委員 矢ヶ崎 敏明 キヤノン(株) プラットフォーム技術開発センター 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 斉藤 仁孝 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

1.4.2.3 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会 WG3

種別 氏名 所属

主査 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 川俣 晶 (株)ピーデー

委員 林 均 (株)シナジー・インキュベート 委員 村田 真 国際大学 研究所

経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局標準課

事務局 斉藤 仁孝 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

(14)

1.4.3 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会

種別 氏名 所属

委員長 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 植村 八潮 東京電機大学 出版局

委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 大野 邦夫 (株)ジャストシステム 社長室

委員 河込 和宏 (株)東芝 ソフトウェア技術センター 委員 菊田 昌弘 (株)シナジー・インキュベート 委員 黒田 信二郎 紀伊國屋書店 出版部

委員 出葉 義治 ソニー(株) HENC HE 開発本部システム技術部門 委員 宮澤 彰 国立情報学研究所 人間・社会情報研究系

委員 村田 真 国際大学研究所

委員 山田 篤 (財)京都高度技術研究所 研究開発部 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 山中 正幸 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 河合 聖子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

1.4.3.1 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会 WG1

種別 氏名 所属

主査 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 大野 邦夫 (株)ジャストシステム 社長室

委員 須栗 裕樹 (株)コミュニケーションテクノロジーズ 委員 内藤 求 (株)ナレッジ・シナジー

委員 平山 亮 金沢工業大学 情報フロンティア学部 委員 宮澤 彰 国立情報学研究所 人間・社会情報研究系 委員 山田 篤 (財)京都高度技術研究所 研究開発部 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 山中 正幸 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 河合 聖子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

7

(15)

1.4.3.2 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会 WG2

種別 氏名 所属

主査 大野 邦夫 (株)ジャストシステム 社長室 委員 秋元 良仁 凸版印刷(株) 情報ビジネス開発本部

委員 新 麗 (株)インターネットイニシアティブ 技術研究所 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 今村 誠 三菱電機(株) 情報技術総合研究所

委員 内山 光一 東芝ソリューション(株) プラットフォームソリューション事業部 委員 大場 みち子 (株)日立製作所 ソフトウェア事業部

委員 鬼塚 真 日本電信電話(株) NTTサイバースペース研究所 委員 河込 和宏 (株)東芝 ソフトウェア技術センター

委員 菊田 昌弘 (株)シナジー・インキュベート 委員 黒田 信二郎 紀伊國屋書店 出版部

委員 小町 祐史 パナソニックコミュニケーションズ(株) 開発研究所 委員 須栗 裕樹 (株)コミュニケーションテクノロジーズ

委員 出葉 義治 ソニー(株) HENC HE 開発本部システム技術部門 委員 内藤 求 (株)ナレッジ・シナジー

委員 山田 篤 (財)京都高度技術研究所 研究開発部 経産省 堀坂 和秀 経済産業省 産業技術環境局

事務局 山中 正幸 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 河合 聖子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

(16)

1.4.4 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会

種別 氏名 所属

委員長 今井 秀樹 東京大学 生産技術研究所

委員 五十嵐 達治 富士通(株)プロダクトビジネス企画本部 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 車谷 浩一 (独)産業技術総合研究所 情報技術研究部門 委員 芝野 耕司 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 委員 山平 耕作 ㈱日立製作所 ソフトウェア事業部

経産省 勝亦 眞人 経済産業省 産業技術環境局

事務局 木村 高久 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

1.4.4.1 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会 WG1

種別 氏名 所属

幹事 五十嵐 辰治 富士通(株) プロダクトビジネス企画本部 委員 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

委員 朝倉 敬喜 日本電気(株) システム基盤ソフトウェア開発本部 委員 岩村 恵市 キヤノン㈱ PF技術開発センター

委員 遠藤 直樹 東芝ソリューション(株) SI 技術開発センター

委員 大塚 玲 (独)産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター 委員 小川 一人 日本放送協会 放送技術研究所

委員 河原 正治 筑波技術短期大学 情報処理学科

委員 川森 雅仁 日本電信電話(株) サイバーソリューション研究所 委員 古原 和邦 東京大学 生産技術研究所

委員 三瓶 徹 (株)スーパーコンテンツ流通

委員 杉山 和弘 NTTソフトウェア(株) 営業戦略本部 委員 鶴川 達也 三菱電機(株) 情報技術総合研究所

委員 中西 康浩 (株)メロディーズアンドメモリーズグローバル 委員 満保 雅浩 筑波大学 システム情報工学研究科

委員 盛合 志帆 (株)ソニー・コンピュータエンタテイメント 開発研究本部 委員 柳 邦宏 (株)日立製作所 情報・通信グループ

委員 山本 秀樹 沖電気工業(株) ブロードバンドメディアカンパニー 経産省 勝亦 眞人 経済産業省 産業技術環境局

事務局 木村 高久 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

9

(17)

1.4.4.2 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会 WG2

種別 氏名 所属

主査 飯島 正 慶應義塾大学 理工学部

幹事 車谷 浩一 (独)産業技術総合研究所 情報技術研究部門 委員 五十嵐 達治 富士通(株)プロダクトビジネス企画本部

委員 櫟 粛之 日本電信電話(株) NTT コミュニケーション科学基礎研究所 委員 岩崎 弘利 (株)デンソーアイティーラボラトリ 研究開発グループ 委員 内山 光一 東芝ソリューション(株)プラットフォームソリューション事業部 委員 大野 邦夫 (株)ジャストシステム 社長室

委員 河込 和宏 (株)東芝 ソフトウェア技術センター 委員 黒川 利明 (株)CSK 総合企画部

委員 斉藤 嗣治 日本電気(株) ソリューション開発研究本部 委員 杉山 和弘 NTTソフトウェア(株) 営業戦略本部 委員 須栗 裕樹 (株)コミュニケーションテクノロジーズ 委員 高橋 範泰 富士ゼロックス(株)オフィスサービス事業本部 委員 槌谷 一 日本 IBM(株) ソフトウェア開発研究所

委員 豊内 順一 (株)日立製作所 システム開発研究所 経産省 勝亦 眞人 経済産業省 産業技術環境局標準課

事務局 木村 高久 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター 事務局 宮古 牧子 (財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター

1.4.4.3 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会 WG3

種別 氏名 所属

主査 芝野 耕司 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 幹事 山平 耕作 (株)日立製作所 ソフトウェア事業部

委員 小寺 孝 (株)日立製作所 ソフトウェア事業部 委員 米谷 雅樹 日本 IBM(株)ソフトウェア開発研究所 委員 土田 正士 (株)日立製作所 ソフトウェア事業部

委員 津波古 振一郎 日本電気(株) 第 2 コンピュータソフトウェア事業部 委員 松居 由美子 日本 IBM システムズ エンジニアリング(株)

委員 中山 陽太郎 ユニアデックス(株) ソフトウェアプロダクト統括部

(18)

1.5 委員会実施状況

1.5.1 委員会開催期間

本委員会,下部の各分科会及び WG の委員会活動の開催期間は,平成 17 年 6 月 21 日から 平成 18 年 3 月 1 日である。

1.5.2 委員会開催実施状況

本委員会,下部の各分科会及び WG の委員会の開催実施状況を次に示す。

1.5.2.1 ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会,計 3 回

1.5.2.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会,計 3 回 (1)分科会 1-WG1,計 9 回

(2)分科会 1-WG2,計 8 回 (3)分科会 1-WG3,計 7 回

1.5.2.3 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会,計 3 回 (1)分科会2-WG1,計 8 回

(2)分科会2-WG2,計 9 回

1.5.2.4 分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会,計 3 回 (1)分科会 3-WG1,計 15 回

(2)分科会 3-WG2,計 8 回 (3)分科会 3-WG3,計 8 回

11

(19)

1.6 活動成果

1.6.1 ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会

本委員会の検討結果は,各分科会の項にその詳細を示すが,本委員会ではその成果を承 認するとともに,今後の INSTAC 標準化活動に資するものとして提言するものである。

1.6.2 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会

(1) XSL の機能及び拡張要求の検討を行い,検討完了後 W3C へ提案予定。

(2) XSL1.0 に適合する標準情報 TR X 0088 を改訂して,XSL1.1 に適合する標準仕様書 TS X 0088 の原案を作成した。

(3) TR X 0048 および TR X 0089 に基づいて XSLT, XPath の機能検討と JIS 原案を作成した。

(4) IPTC における NewsML および IETF における MIME の動向調査を行い,MIME を規定する RFC 2045~2049 の邦訳である TS X 0069, 0070, 0071, 0106, 0107 に基づいてそれら の JIS 原案を作成した。

(5) 生成/流通/管理のための概念モデルの検討と国際規格(IEC 62229)原案を作成した。

(6) e-Book Readers’ Format としての PDF subset の検討を行い,9 月の IEC/TC100AGS 会議に提案文書 100/AGS194 を提出した。その結果,NP 提案が求められている。

(7) e - Book Generic Format, submission format の NP 提 案 100/AGM368 が 9 月 の IEC/TC100AGM で審議され, Fast Standardization の適用が承認された。10 月には Result of Assessment が配布され, TC100 直下の PT62448 が成立した。3 月に CDV テキ ストを提出。

(8) DSDL(文書スキーマ定義言語)

① ISO/IEC 19757-2/Amd.1:JIS X 4177-2 追補 1 原案を作成し,その際に明らかになっ た原規格のエラーは,SC34 にフィードバックした。

② ISO/IEC 19757-1:当委員会の要求を SC34 に伝え,DSDL パート 1 の FCD が作成,配布 された。

③ ISO/IEC 19757-3 および-4:FDIS テキストが 12 月に配布されたため,JIS 化作業に着 手した。

④ その他のパート:SC34 での動向を調査した。

(9) Published subjects

11 月の JTC1/SC34/WG3 会議に"Standard format for PSI publishing"を提案し,SC34 から NP 提案を行うことになった。

(20)

1.6.3 分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会 (1) 分散オントロジの記述と交換

① オントロジアクセスプロトコル:オントロジアクセスプロトコルの骨子を固めた。

② OWL の標準仕様書(TS X 7251~7254)が 1 月に承認された。それに先立って,これらの TS に基づく JIS 原案作成のためのレビューを開始した。

(2) マルチメディア情報アクセスの高機能化

① ZING extension の実装と評価:TS X 0091(XML 化情報検索プロトコル)の公表を受け て,その有効性が確認されたら, ZING extension を ZING プロジェクトに提案する。

② 日本語検索機能記述のための指針の評価:TR X 0108(日本語検索機能記述のための指 針)が公表されたので,それを適用した検索マニュアルを作成して,有効性を調査した。

(3) オントロジの適用

① ネットワーク管理分野へのオントロジ適用: UPnP,DLNA などへの XML 適用状況の調 査,Internet と Homenet との間の連携に関する要求項目の検討,ネットワーク設定へ の XML 適用手法の検討,PIM オントロジの Network サービスへの適用の検討を行った。

② 個人情報管理へのオントロジ適用:PIM オントロジの具体的検討,iCalender,vCard などの XML 表現の調査,OWL の適用可能性検討,統計データの適用手法を検討した。

③ コンテンツの ID 付け,カテゴリ分類:モノへの ID 付与方法の調査を行うと共に,ト ピックマップの Publish Subject などとの連携を検討した。

1.6.4 分科会 3:ユビキタス情報流通分科会

(1) ユビキタス情報環境を流れるコンテンツ保護の仕組みを中心に調査を実施し,AV 系コ ンテンツ,医療・教育分野でのコンテンツなどの保護を検討し,必要機能・強度等各分 野での要求条件を整理した。

(2) 日常生活の場がユビキタス情報環境となることを想定し,ネットワーク利用に関す利 用者の不安解消並びに利便性の向上によるコンテンツ流通促進を目指して,以下の 2 つ の側面から,調査検討を行った。

① いろいろな日常生活のシーンを想定して,そこに必要とされる個人情報の安全な流通 と保護のための技術要件と運用方針を検討した。

② マルチエージェントシステムをベースとした「コンテンツの利用と流通基盤」の設計 指針を検討した。

(3) データベースシステムは大型情報システム,PC に加えて,最近では携帯端末に搭載さ れている。その結果多種・多様なコンテンツを管理可能な携帯端末が,膨大なコンテン ツを保持するアーカイブにネットワーク経由でアクセスするための基盤が整いつつある。

これを考慮し,コンテンツ流通を促進するアプリケーション開発に有効と考えられる,

ISO/IEC 9075-13:2003 SQL Part 13(SQL/JRT)を全訳し JIS 原案を作成した。

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(21)

2. ユビキタス社会を推進する情報基盤の標準化調査研究委員会活動報告

2.1 概要 2.1.1 研究目的

わが国の情報化社会の発展は,パソコン,携帯電話などの普及にみられるように産業分 野のみならず一般家庭にまで広く及んできており,しかもインターネットやモバイル環境 などの社会環境の整備も進み,社会生活において情報化の恩恵を少なからず実感できるよ うになってきた。

一方,この情報化社会をさらに発展させるためには,ユビキタスという言葉で表される ように,いつでも,どこでも,だれでも,必要な情報を利用できる,社会全体のシステム を構築する必要がある。このような要請に対応するためには,コンテンツの作成者から利 用者までの流通システムを含めた社会全体の可用性,効率性を実現する技術の標準化が必 要となってくる。

本研究では,ユビキタス社会におけるコンテンツの必要条件を,その作成,利用,流通 の各断面から明らかにし,ユビキタス社会を実現のための標準化技術を調査研究するもの である。

2.1.2 研究内容

本委員会では,これらの研究目的を達成するため,下部に次の分科会を設置した。

(1)分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会

コンテンツの記述方法に関する調査研究。即ち,ユビキタス環境における情報端末の情 報交換標準化要素 PDF subset,XSL,XSLT,XPath 等について国際標準化動向と整合性を図 ることを意図して,情報端末の機能に適合したフォーマット変換方式等の調査研究を行う。

(2)分科会 2:ユビキタス情報アクセス技術分科会

コンテンツのアクセス技術に関する調査研究。即ち,オントロジ記述言語(OWL,等)/横 断検索プロトコル/Web サービス関連仕様(WS-Reliability,BPEl4WS,WS-Transaction,etc.) 等 Web サービスを実現する標準化要素について調査研究を行う。

(3)分科会 3:ユビキタス情報流通利用関連分科会

コンテンツの流通に関する調査研究。即ち,デジタル著作権管理 DRM(Digital Rights Management)に基づく情報提供システムの標準化要素について調査研究を行う。

(4)国際規格案骨子作成及び国際標準化活動:各分科会の活動による。

(5)報告書の作成:本年度の研究成果について,報告書に取りまとめる。

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3. 分科会 1:ユビキタス情報生成配布技術分科会活動報告 3.1 WG1

3.1.1 背景と目的

ユビキタス社会におけるコンテンツの必要条件を,その作成,利用,流通の各断面から 明らかにし,実現のための標準化技術を調査研究する中で,分科会 1(UBQ1)のユビキタス情 報生成配布技術分科会は,ドキュメントの記述に関する標準化要素を担当する。

e-Book 等のマルチメディア電子流通コンテンツは,携帯電話を利用者インタフェースと するユビキタス環境において本格的な市場を形成することが明らかになってきている。

このような電子流通コンテンツの適正かつ大規模な市場形成を促すとともに,利用者の 混乱を未然に防ぐためには,コンテンツの生成・流通・管理のための概念モデルを明確に した上でそのモデルに基づく交換フォーマットを検討し標準化することが望まれる。

交換フォーマットについては,コンテンツ生成・編集段階でスキーマを必要とし,編集・

流通段階でスタイルシートを必要とし,表示段階でページ記述を必要とする。

分科会 1 の作業グループ 1(UBQ1/WG1)は,e-Book 等の電子流通コンテンツのスタイルシ ートの調査研究をそのスコープとして,文書スタイル指定言語(XSL, XSLT)および関連規定 の調査研究と JIS/TS 化検討の推進を目的とする。

e 文書法の実施に伴い, JIS としての発行が望まれる次の TR/TS の JIS 化を行う。ただし 原規定において version up が継続されている XSL については, TS 化を行うと共に, 原規定 の開発を行っている W3C に対して機能拡張の contribution を行う。

- TR X 0048, XSL 変換(XSLT) 1.0 - TR X 0089, XML パス言語 (XPath) 1.0

- TR X 0088, 拡張可能なスタイルシート言語(XSL) 1.0 - MIME (TS X 0069, 0070, 0071, TS X 0106, 0107)

これらの技術の背景には,昨年度の INSTAC e-Book 標準化調査研究委員会(e-Book)にお ける次の JIS, TS,および TR の原案作成の活動がある。

- JIS X 7201, ニュース用マーク付け言語 (NewsML)

- TS X 0069, 多目的インターネットメール拡張(MIME)-第 1 部: インターネットメッセー ジ本体のフォーマット

- TR X 0110, DSSSL 多機能組版ライブラリ

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3.1.2 活動内容

3.1.2.1 XSLT/XPath/関連規定の動向調査 (1) W3C における動向

XSLT, XPath はともに Version 1.0 が 1999 年 11 月 16 日に W3C 勧告として出され,その 後,勧告文書に対して細かな修正は加えられてきたが,現在に至るまでこれらの版が使わ れ続けている。XSLT に関しては Version 1.1 が 2001 年 8 月 24 日付けで Working Draft と して出されたが,その後作業は正式に中断し,Version 2.0 の作成作業に吸収されている。

一方,W3C では XML Query の勧告作成作業が進められており,この作業の過程で,XML Query と XPath の調和が求められることとなり,勧告としてはそれぞれ独立ではあるが,XSLT, XPath, XML Query それぞれの次のバージョンの作成が協調して進められることとなった。

この結果,2005 年 11 月 3 日に以下の 8 つの勧告候補と 2 つの Working Draft が公開され た。

【勧告候補】

・XSL Transformations (XSLT) Version 2.0:

XML 及び非 XML のデータモデルのインスタンスを他の文書に変換する

・X Query 1.0: An XML Query Language:

ローカルまたはウェブ上の構造化ないし半構造化されたデータの集まりに対する XML を扱える検索言語

・XML Syntax for X Query 1.0 (X Query X):

計算機処理に適した XML Query 言語の XML による正確な表現

・XML Path Language (XPath) 2.0:

XML 文書の部分を参照するための表現のシンタックス

・X Query 1.0 and XPath 2.0 Data Model (XDM):

XML 及び非 XML ソースの表現及びアクセス

・X Query 1.0 and XPath 2.0 Functions and Operators:

XPath 式で用いることのできる関数及び XPath 2.0 データ型に対して適用できる操作

・XSLT 2.0 and X Query 1.0 Serialization:

XSLT 2.0 及び XML Query の評価結果を XML, HTML またはテキストで出力する方法

・X Query 1.0 and XPath 2.0 Formal Semantics:

実装者のために正確に定義された XPath 経由で X Query 及び XSLT 2.0 において用いら れる型システム

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・X Query 1.0 and XPath 2.0 Full-Text Use Cases:

データモデルの集まりに対する全文検索の例

これらのうち,XSLT と XML Query の間に強い相関はないが,XSLT と XML Query が,それ ぞれ XPath とともに用いられることを想定されている。また,XSLT, XPath のバージョン間 の関係としては,XPath 2.0 を XSLT 1.0 とともに用いることは想定されていないし,逆に XPath 1.0 を XSLT 2.0 とともに用いることも想定されていない。

XSLT 2.0 の 1.0 からの主要な変更点は以下の通りである。

・結果木断片のノード集合への変更

・複数文書の出力

・グルーピングのビルトインサポート

・XSLT によって実装されたユーザ定義関数

XPath 2.0 は X Query 1.0 との調和を考慮に入れた内容になっている。XPath 2.0 の 1.0 からの主要な変更点を以下に示す。

・XML スキーマのサポート

・シーケンスベースの処理

・条件式

・限量子

・集合演算

(2) 処理系動向

XSLT 1.0, XPath 1.0 については,当初は処理系が限られていたり,Microsoft 社の Internet Explorer が正式な版をサポートしていなかったりしたことにより,普及に時間が かかった側面があるが,現在は,独自にソフトウェアをインストールしなくても,たとえ ば標準的なブラウザでも処理が可能な状況になっている。

さらに 2.0 が勧告候補となったことにより,2.0 をサポートする処理系が徐々に増えて きている。代表的な処理系としては Version 2.0 のエディタである Michael Kay が作成 している Saxon 7.0 がある。

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(25)

3.1.2.2 XSL/CSS の動向調査と拡張提案 (1) CSS と XSL の動向

a) CSS

・CSS (Cascading Style Sheets) は,Web 文書に簡単にスタイル付けする言語として開 発され,

・CSS level1 は,1996 年 12 月 17 日に,CSS level2 は,1998 年 5 月 12 日に W3C 勧告 となっている。

・CSS level1 は,JIS X 4168:2004 によって規定されている。これらの処理系は多数存 在する。

現在 CSS level2 revision 1 が Working Draft (2005 年 6 月 13 日)が公開されている。

予定では,昨年 8 月勧告候補が出る予定であったが出ていない。CSS level3 は,細かくモ ジュール分けされた仕様となっており,各モジュール共いまだに開発中である。勧告候補 となっているモジュールがいくつかあるが,多くはそこに至っていない。

CSS には,その他に,携帯機器向けの CSS Mobile Profile 1.0,印刷向けの CSS Print Profile,TV 向けの CSS TV Profile 1.0 があり,いずれも W3C 勧告候補となっている。

b) XSL

Extensible Stylesheet Language (XSL) Version 1.0 は,2001 年 10 月 15 日に W3C 勧告 となっている。XSL 1.0 の処理系は,

・Antenna House XSL Formatter

・RenderX XEP

・Apache FOP など多くある。

XSL Version 1.1 は現在開発中であり,2006 年 2 月 20 日に勧告候補が公開される予定で ある。XSL 1.1 は,XSL 1.0 に対して主に以下のような拡張が行われた。

・改訂バー

・ブックマーク

・索引付け

・複数フロー制御

・画像の拡大縮小参照

・テーブルのマーク付け

・ページ番号関係

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(2) XSL の拡張提案

昨年度の INSTAC e-Book 標準化調査研究委員会(e-Book)での XSL 拡張検討に引き続き,

XSL の利用者要求に対応した XSL 拡張仕様(案)を作成した。

なお,以前の XSL 拡張検討に含まれていたが,既に XSL1.1 において既に仕様に含まれる ことになった

- fo:bookmark - fo:folio-prefix - fo:change-bar*

に関する拡張は,この XSL 拡張仕様(案)から削除してある。

この XSL 拡張仕様(案)は,委員会として W3C に提案する。

3.1.2.3 NewsML の動向調査 (1) IPTC における動向

AP,ロイター,ニューヨーク・タイムズなど国際通信社や有力新聞社が加盟する国際新 聞電気通信評議会(IPTC:International Press Telecommunications Council)は 2000 年,

XML(eXtensible Markup Language)を利用したニュース交換のための標準フォーマット

「NewsML1.0 版」をリリースした。

NewsML は,「メディア中立」が大きな特徴であり,ニュース素材のメディア型,フォーマ ット,エンコードについては,何も規定していない。テキストや写真のほか,動画,音声,

画像など,あらゆるニュース素材を格納することが可能で,今後開発される新たなメディ アへの対応も想定している。ニュース素材を蓄積・管理するためのフォーマットとしても 利用できる。

NewsML は,DTD(Document Type Definition)による構造規定と,Controlled Vocabulary による用語の規定を組み合わせることにより,安定した標準交換を実現できるほか,各種 メタデータを利用することで,NewsItem(ニュース・コンテンツ)のライフサイクルや,

複数アイテムの関連性を容易に表現することが可能である。2002 年に 1.1 版,2003 年には 1.2 版がリリースされている。

IPTC は 2003 年から,NewsML2.0 版の検討に着手している。1.0~1.2 版(バージョン 1)

では DTD を利用しているが,2.0 版では XML スキーマに対応することになっている。バージ ョン 1 は構造が複雑すぎるため,データベースでの利用などに課題があることが指摘され ており,2.0 版では構造をより簡素化すること,他の団体が策定した標準規格や Vocabulary を利用しやすい形式とすることなどについて検討が進められている。

また IPTC は,スポーツの試合結果を扱う SportsML,重要な記者会見など事前にニュース 性があると思われる予定に関する情報を扱う EventsML などの規格を策定しており,これら と NewsML2.0 版との連携についても検討。構造などを共通化することで,IPTC の規格を統

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合的に利用できる次世代フォーマット「News Architecture」の開発を進めている。

2006 年中に NewsML2.0 版,News Architecture のリリースを予定しており,現在,IPTC に加盟する通信社や新聞社などで検証を行いながら作業を進めている。

(2) 国内動向

日本では,IPTC の正会員である日本新聞協会が 2000 年,NewsML の日本への導入に向け た標準化活動を開始し,新聞各社における実装に向けた課題への対応など,NewsML の普及 に取り組んでいる。この間,2005 年には日本新聞協会と日本規格協会の提案により,

NewsML1.2 版に基づく「JIS X 7201 ニュース用マーク付け言語(NewsML)」が制定されて いる。

日本での NewsML 導入は,ウェブサイトや携帯端末などへの配信用に構築されたメディア 系システムで先行した。日本経済新聞社は 2002 年,NewsML を採用した「マルチメディア・

ニュース編集配信システム」を開発。新聞の素材データや速報記事などをこのシステムに 集約し,NewsML 形式に変換することで,インターネット,金融速報サービス,電光ニュー スなど新聞以外の各種メディアへの配信を行っている。毎日新聞社も 2003 年,メディア系 システムを稼働させ,NewsML を利用したさまざまなサービスを展開している。

こうした中,新聞制作系システムでの NewsML 利用も本格化している。NewsML はニュース 交換を主要目的としているため,新聞制作での利用には新聞固有のワークフローに対応す るための拡張など,課題もあるが,新聞制作における XML の利用は着実に進展しており,

新聞各社ではさまざまな取り組みが行われている。

毎日新聞社は 2003 年,「ワンソース・マルチユース」をコンセプトとし,記事,写真な どのニュース素材を一元管理する素材管理システムを構築,取材,整理,校閲の各部門が 情報を共有するワークフローを確立し,注目を集めている。また,共同通信社も同年,記 事,画像の配信フォーマットとして NewsML を採用し配信を開始したことから,同社の配信 を受ける地方紙でも NewsML 対応システムの構築が始まっている。長野市の信濃毎日新聞社 は 2005 年から,NewsML のリンク機能を新聞紙面の組み版に利用している。

このほか,名古屋市の中京テレビ放送はデータ放送向けに開発したニュース情報サーバ ーで NewsML を採用しているほか,山梨県では県の広報用ウェブサイトで NewsML を利用し ており,新聞・通信社以外への広がりも見られるようになっている。

日本の新聞・通信社で利用されているのは,いずれも NewsML バージョン 1 である。こう

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3.1.2.4 MIME 関連規定の動向調査

多目的インターネットメール拡張(MIME)は,インターネット公式プロトコル規定 STD 11(RFC 822)で規定されるインターネットメールのフォーマットを拡張し,US-ASCII 以外の メールを利用できるようにする規定で,IETF より RFC として公表された。MIME は,RFC 1341,

RFC 1342 として公表され,改訂されて RFC 1521,RFC 1522,RFC 1590 となり,さらに改訂 されて,1996 年には,RFC 2045,RFC 2046,RFC 2047,RFC 2048,RFC 2049 の一連の MIME 規定として公表された。

MIME は,(a)US-ASCII 以外の文字集合でのテキストメッセージ本体,(b)非テキストのメ ッセージ本体のための異なるフォーマットの拡張集合,(c)マルチパートのメッセージ本体,

(d)US-ASCII 以外の文字集合でのテキストのヘッダ情報を可能とするための規定である。

これは,インターネットにおいて,日本語の電子メールを読み書きするために必要な規 定であるばかりでなく,ワールドワイドウェブにおいて,HTML テキスト,JPEG 画像などの マルチメディア情報の型を規定するものであり,今日のインターネット利用においてなく てはならない規定である。

MIME 関連の技術動向を,IETF の RFC の公表状況及び審議状況を調査することにより,2005 年 8 月及び 2006 年 1 月に行った。RFC 2045~2049 は,その後,いくつかの拡張が提案され ている。RFC 2045 及び RFC 2047 に対しては,RFC 2231(RFC 2184)"MIME Parameter Value and Encoded Word Extensions: Character Sets, Languages, and Continuations"により,文 字集合,言語及び継続についてのパラメタ値及び符号語の拡張が提案されている。RFC 2046 に 対 し て は , RFC 2646"The Text/Plain Format Parameter" 及 び RFC 3798"Message Disposition Notification"は RFC により仕様の拡張が提案されている。又,RFC 2046 及び RFC 2047 には Errata(正誤表)がある。

RFC 2045,RFC 2046,RFC 2047,RFC 2049 は,2006 年 1 月現在,DRAFT STANDARD の状態 となっている。

RFC 2048 については,RFC 3023"XML Media Types"により一部拡張されていたが,その後,

2005 年 12 月に,RFC 2048 を置き換える RFC 4283 が公表された。RFC 4283 は,2006 年 1 月現在,BCP-13,BEST CURRENT PRACTICE の状態となっている。RFC 4283 では,RFC 2048 に含まれていた規定の一部は,RFC 4288"Media Type Registration",RFC 2978(BCP-16)"IANA Charset Registration Procedures"という別の規定に移されているため,RFC 2048 とは規 定範囲が異なるものとなっているが,タイトルは,"Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) Part Four:

Registration Procedures"であり,RFC 2048 の直接の置き換えという位置付けとみなせる。

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3.1.2.5 TS/JIS 原案作成報告 (1) XSL

TR X 0088:2003 は,Extensible Stylesheet Language (XSL) Version 1.0 勧告を翻訳し,

技術的内容を変更することなく作成した標準情報(TR)(タイプⅡ)であった。W3C での検討が 1.0 から 1.1 に移行したことを受けて,XSL 1.1 を標準仕様書(TS)として公表するため,XSL 1.1 の WD の翻訳に着手した。この報告書では,XSL 1.1 の WD の翻訳に基づく TS 原案を示 す。

2006 年になって XSL 1.1 の CR が発表された。WD との相違点を調べるため,WD と CR とを テキスト抽出して,若干の調整をして差分をとった。これを反映したテキストを TS X 0088:2006 原案として提出する予定である。

(2) JIS/MIME

MIME の RFC を,技術的内容を変更することなく翻訳した標準仕様書(TS)が公表されてい る。それらは,RFC 2045 を原規定とする TS X 0069:2005,RFC 2046 を原規定とする TS X 0070:

2004,RFC 2047 を原規定とする TS X 0071:2004,RFC 2048 を原規定とする TS X 0106:2005,

及び,RFC 2048 を原規定とする TS X 0107:2005 である。尚,TS X 0069:2005 は,RFC 2045 を原規定とする標準情報(TR) TR X 0069:2002 の有効期限満了の際,技術的内容を変更する ことなく,標準仕様書(TS)として体裁を整えて公表したものである。

本委員会,分科会 1 のワーキングループ 1(WG 1)では,平成 17 年度の活動として,MIME の JIS 原案作成を行った。これらは,RFC 2045,RFC 2046,RFC 2047,RFC 2048,RFC 2049 を,技術的内容を変更せずに,日本工業規格(JIS)としての体裁等の要件を満たすように作 成したものである。作成された JIS 原案には,JIS X 5810 の番号が予約され,5 部編成の JIS として提案することとした。すなわち,JIS X 5810-1,JIS X 5810-2,JIS X 5810-3,

JIS X 5810-4 及び JIS X 5810-5 の原案を作成した。

尚,MIME 関連規定の動向調査にある通り,RFC 2045~2049 に対しては,その後の関連の RFC により,いくつかの拡張及び改訂の提案がなされているが,現在一般に普及しているい わゆる MIME は,RFC 2045~2049 の規定をさすことが一般的といえる。そのため,拡張及び 改訂に関しては,JIS 原案の本体には反映させず,参考の情報として,解説に書くことした。

又,正誤表についてはは,RFC を改訂するものではなく,IETF に投稿のあった指摘事項を 公開しているだけであり,その真偽の判断は利用者にまかされるものであるが,明らかな 誤植等については原案に反映させ,技術的内容を含む事項については,JIS 原案の本体に反 映させず,参考の情報として,解説に書くことした。

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(3) JIS/XPath

XPath は,JIS X 4169:2006 が規定する XSLT などによって用いられる XML 文書の部分を 番地付けするために,World Wide Web Consortium(W3C)で開発された言語である。特に XSLT は,XPath で定義される式言語を利用して,処理, 条件付き処理及びテキスト生成の ための要素の選択を行う。XSLT の処理系の普及と共に, XPath の詳細な理解を求める利用 者から, XPath の JIS 化への要求が高まっていた。こうした状況を受けて,XPath は,既に TR X 0089:2003 として公表されていたが,それをもとに,新たに JIS として原案を作成し た。 (附属資料 分 1-WG1-6 参照)

審議中に特に問題となった事項は,次のとおりである。

a) 訳語。訳語選定に際しては,XML 関連規定との整合を配慮した。

b) 原勧告との技術的な一致。XPath の JIS は,規格の原勧告と技術的に完全に一致して いる。ただし,規格の利用者の便宜を考慮して,技術的内容を変更しない範囲で,

次の追加修正を行っている。

1)W3C から正式に発行されている 2005 年 11 月 2 日までの正誤票(Errata)を反映した。

2)TR X 0089:2003 の利用者からの編集上のコメントを反映した。

3)規格本体の 4.2 における concat 関数の定義で,意味があいまいな記号“*”の正確 な意味を注記として補足した。

c) 章・節の構成。W3C の規定は, 必ずしも JIS の様式には整合していないため, 整合化 の対応が必要である。

しかし JIS の読者が W3C の原規定を参照する際の便を考慮すると, 章・節構成はな るべく原規定のそれを保存することが望まれる。これは,W3C からの要請でもある。

そこで, 次に示すだけの修正(章・節番号の変更なし)を施して, XPath の JIS を構 成した。

1)原勧告の冒頭部分(URI,編者,著作権,要約,及びこの文書の状態)は,原勧告の まえがき”として,“まえがき”に記述した。

2)“Abstract”(要約)を,“0. 適用範囲”とする。

3)“0. 適用範囲”の前に,“序文”を追加した。

4)附属書の後に, “解説”を追加した。

(4) JIS/XSLT

XSLT は XML 文書を他の XML 文書に変換するために W3C で開発された言語である。これは,

XML 用のスタイルシート言語である XSL の部分としての使用することを主目的として設計さ れたが,現在は XSL とは独立に,XML の変換が必要とされる状況で XSLT1.0 は広く利用され ている。たとえば,XML 文書をもとに,人間にとって可読性の高い表示を生成するために HTML 文書に変換するためには,XSLT に関する理解が不可欠である。このような背景のもと

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(31)

で,TR X 0048:2001 として公表された XSLT を,その後の修正を反映して,正式に JIS とす ることが強く望まれていたため,W3C 勧告 XSL Transformations (XSLT) Version 1.0 (16 November 1999) をもとに JIS 原案を作成した。(附属資料 分 1-WG1-7 参照)

この結果,XML 文書の変換利用を促進し,スキーマの異なる XML 文書の相互利用や,

XML 文書からの印刷物やウェブページの生成が一般的に行われるようになることが 期待される。

作業内容は以下のとおり。

・訳語の見直し

・W3C による正誤票 (http://www.w3.org/1999/11/REC-xslt-19991116-errata) の内容 の反映

3.1.2.6 関連 JIS/TS/TR の発行支援

本委員会の活動内容と密接な関係がある昨年度の e-Book 標準化調査研究委員会(e-Book) において検討・開発され,日本規格協会(JSA)から経済産業省に提出されていた JIS, TS お よび TS の原案について,本委員会の中で情報技術専門委員会への対応と解説の作成・レビ ューを行い,それらの公表・発行を支援した。

昨年度の末の情報技術専門委員会で承認された次の JIS X 7201 について,発行支援を行 い,7 月に校正作業に対応した。制定は 7/20 となった。

JIS X 7201:2005, ニュース用マーク付け言語 (NewsML)

2005 年 7 月の情報技術専門委員会に次の TS 原案が提出され,専門委員事前コメントへの対 応の後,承認された。その解説を JSA に提出(8/18)して,9/20 に公表された。

TS X 0069:2005, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 1 部 インターネットメッ セージ本体のフォーマット DSSSL 多機能組版ライブラリに対する経済省コメントを反映し た TR 原案を 2005 年 9 月に提出した結果,情報技術専門委員の事前コメントをも反映した 最終テキストが 10 月の情報技術専門委員で審議され,公表が承認された。解説が 11 月に 提出され,公表は 12/01 となった。

TR X 0110:2005, DSSSL 多機能組版ライブラリ 3.1.3 成果のまとめ

今年度の WG1 の活動の成果を次にまとめる。

(32)

だけは,5 月末まで待って TS 原案を提出する。) - JIS X 4169, XSL 変換(XSLT) 1.0

- JIS X 4160, XML パス言語(XPath) 1.0

- JIS X 5810-1, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 1 部 インターネットメッ セージ本体のフォーマット

- JIS X 5810-2, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 2 部 メディア型

- JIS X 5810-3, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 3 部 非 ASCII テキストへ のメッセージヘッダ拡張

- JIS X 5810-4, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 4 部 登録手続 - JIS X 5810-5, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 5 部 適合基準 - TS X 0088, 拡張可能なスタイルシート言語(XSL) 1.1

規格番号 JIS X 4170 は,今後の XSL 1.1 の JIS のために予約した。

XSL については国内の利用者からの機能拡張に関する要求があり,それに応えるための拡 張案についても検討を行った。XSL 拡張仕様(案)の一部を附属資料 分 1-WG1-8 に示す。検 討完了の後,W3C に対して拡張提案を行う。

3.1.3.2 関連 JIS/TS/TR の発行支援

WG1 の今年度活動の背景となった,昨年度の e-Book 標準化調査研究委員会(e-Book)で検 討・開発された次の JIS/TS/TR の発行支援を行った。

- JIS X 7201:2005, ニュース用マーク付け言語 (NewsML)

- TS X 0069:2005, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 1 部 インターネットメ ッセージ本体のフォーマット

- TR X 0110:2005, DSSSL 多機能組版ライブラリ

3.1.3.3 その他

昨年度の e-Book 標準化調査研究委員会(e-Book)での調査研究のフォローとして次の活動 を行った。

- 縦組文書における数字表記方法の公表(7/08 の画像電子学会 VMA 研究会で発表。) 3.1.4 今後の課題

今年度の活動の結果,今後推進することが望まれる次の課題が明らかになった。

(1) 今年度作成 JIS 原案のフォロー

今年度に作成し提出した次の JIS(および TS)の原案を制定(および公表)するための作業 を継続することが必要である。

- JIS X 4169, XSL 変換(XSLT) 1.0

25

(33)

- JIS X 4160, XML パス言語(XPath) 1.0

- JIS X 5810-1, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 1 部 インターネットメッ セージ本体のフォーマット

- JIS X 5810-2, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 2 部 メディア型

- JIS X 5810-3, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 3 部 非 ASCII テキストへ のメッセージヘッダ拡張

- JIS X 5810-4, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 4 部 登録手続 - JIS X 5810-5, 多目的インターネットメール拡張(MIME) 第 5 部 適合基準 - TS X 0088, 拡張可能なスタイルシート言語(XSL) 1.1

(2) XSL の JIS 化

TS X 0088 の公表の後,XSL1.1 の実装, 普及の動向を確認して,JIS(JIS X 4170)化の検 討を開始することが望まれる。

(3) JIS/NewsML の改版および関連規定への対応

IPTC の NewsML1.2 は,JIS X 7201 として制定されたが,IPTC では既に NewsML2.0 の検討 が開始されると共に,News Architecture が検討されている。これらの動向を調査し,必要 に応じて JIS 等への反映を図ることが望まれる。

(34)

3.2 WG2

3.2.1 背景と目的

e-Book 等のマルチメディア電子流通コンテンツは,携帯電話などのモバイル環境を利用者インタ フェースとするユビキタス環境において本格的な市場を形成することが明らかになってきている。

このような電子流通コンテンツの適正かつ大規模な市場形成を促すとともに,利用者の混乱を未 然に防ぐためには,コンテンツの生成・流通・管理のための概念モデルを明確にした上で,そのモ デルに基づく交換フォーマットを検討し標準化することが望まれる。

コンテンツの生成・流通に際しては,コンテンツデータの構造記述, レンダリング, 表示の各処 理が必要になり,処理過程ごとに交換フォーマットの標準化が必要となる。

コンテンツの生成・流通・管理のための概念モデルは,市場が形成されつつある e-Book を取りあ げ,標準化課題の明確化のための概念モデルを明らかにし,交換フォーマットの標準化の必要性に ついて IEC に国際提案を行うこととした。

そのうちの当面の課題であるコンテンツデータの表示処理に必要な交換フォーマットとしてのペ ージ記述言語とそのプロファイリング等についての検討を行う。

電子流通コンテンツのうち,いわゆる電子書籍といわれる e-Book を先行して課題検討を進めてき たが,コンテンツは e-Book のみならず,広く電子流通コンテンツと密接な関係にあることは言うま でもない。

そこで e-Book に関連する電子流通コンテンツ市場について動向調査を行い,新たな標準化課題の 可能性について検討をすすめる。

今年度 WG2 は,大きく二つの活動を行う。

(1) ユビキタス情報環境の動向調査

- ユビキタス情報環境に関連する機器及びコンテンツについての市場の現状把握 - 関連する市場動向調査の分析と今後のユビキタス環境の予測と動向

(2) e-Book 等コンテンツの生成・流通・管理の概念モデルと交換フォーマット - 生成・流通・管理のための概念モデルの検討と国際規格(IEC 62229)原案作成 - e-Book Reader's Format としての PDF subset の検討

- e-Book Generic Format, submission format の国際(IEC)提案

27

表 4.1.2.1.1.1  従来のオントロジアクセスプロトコルの概要・機能の比較
図 5.1.3.1 整理項目
図 1 OKBC の概要
表 1 従来のオントロジアクセスプロトコルの概要・機能の比較
+4

参照

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