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条約法条約の逐条コメンタリー(一)

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(1)

条約法条約の逐条コメンタリー(一)

その他のタイトル Article‑by‑Article Commentary on the Vienna Convention on the Law of Treaties (1)

著者 条約法研究会

雑誌名 關西大學法學論集

巻 53

号 2

ページ 434‑483

発行年 2003‑07‑31

URL http://hdl.handle.net/10112/00023356

(2)

わめて重要であることはいうまでもない︒ 明確さや厳密さを欠く点も多かった︒

研 究

ノ ー

ト ︺

条約法条約の逐条コメンタリー

︵四

三四

条 約 法 研

. 究

一九六九年九月二二日ウィーン外交会議で採択された﹁条約法に関するウィーン条約﹂︵以下︑﹁条約法条約﹂という︶は︑条

約法に関するルールを取り決めた初めての基本的条約であり︑現代国際法上もっとも注目されている国際文書の︱つである︒

今日の国際社会においては︑条約は国際法のもっとも重要な法源であり︑したがって︑条約がどのように締結・解釈・適用され

るか︑また︑どのような場合に無効とされあるいは終了または運用停止されるかといった問題は︑理論上重要であるのみならず︑

現実にもきわめて実践的な意味をもつ問題である︒ところが︑従来︑条約に関するルールは慣習法として存在してきたのであり︑

条約法条約は︑前文と付属書を伴う八五箇条の条文でかかるルールを詳細に明文化した︒その内容は︑国際法の法典化と漸進的

発達の両者を含んでいる︒したがって︑条約法条約を逐条検討することが︑国際法研究上も条約の当事者となる国の実行上も︑き

二.右の趣旨に応えて︑ここに連続して掲載する﹁条約法条約の逐条コメンタリー﹂は︑条約法研究会のメンバー︵後述︶による

ま し

9 ̲, ̲

 

(

 

一七

(3)

条約法条約の逐条コメンタリー︵ 藤 田 久

福 田

吉 東泰

西 井 正

中 村

田 中 則

坂 元 茂

研究と研究会での討論を踏まえて︑メンバ1個人が分担執筆したものである︒

条約法研究会は︑一九八四年以来小川芳彦関西学院大学教授が中心となって設立され運営された研究会であり︑すでにかなり永

い歴史をもっている︒同教授ご逝去後もその志を引き継ぎ︑この研究会を定期的に開催し︑十数年にわたって条約法条約各条文の

逐条検討を行ってきた︒その間メンバーに若干の変更が生じたが︑ほとんどは小川教授が最初に呼びかけられたメンバーのまま今

メンバーの各々が各条文を分担し︑条約法条約全条文について一通り検討を終えたので︑ここで﹁条約法条約の逐条コメンタ

このコメンタリーを執筆するメンバーは以下の者である︒︵アイウエオ順︒所属・地位は二

0

0三年四月現在のもの︒︶

五 十 嵐 正 博

︵ 金 沢 大 学 法 学 部 教 授

樹︵神戸大学大学院法学研究科教授︶

夫︵龍谷大学法学部教授︶

道︵神戸大学大学院法学研究科教授︶

弘︵京都大学大学院人間・環境学研究科教授︶

介︵大阪学院大学法学部教授︶

博︵関西学院大学法学部助教授︶

︵関西大学法学部教授︶

薬 師 寺 公 夫

︵ 立 命 館 大 学 法 学 部 教 授

なお︑条約法研究会の事務局を事実上担当してきた中野徹也︵関西大学法学部専任講師︶は︑メンバーの交代など都合により執 リー﹂として︑順次発表することにしたのである︒ 日に至っている︒

一七 五

︵四 三五

(4)

第一 条︵ この 条約 の適 用範 囲︶

条約法に関するウィーン条約︵以下︑﹁条約法条約﹂という︶

国際関係の歴史における条約の基本的な役割を考慮し︑

条約が︑国際法の法源として︑また︑国︵憲法体制及び社会体制のいかんを問わない︒︶ ﹁

この 条約 の当 事国 は︑

見出しがない︶は次のとおりである︒

  則

一 部 序

関法

前文

第 五 三 巻 二 号

^ 

︐ ︐

  ︵本

号︶

条約法条約の逐条コメンタリー

筆担 当者 を欠 くこ とに なっ た若 干の 条文 のコ メン タリ ーを 執筆 する 予定 であ る︒

藤 田 久

条約 法研 究会

︵文 責ー 藤田 久一

の前文にあたるもの︵同条約正文には﹁前文﹂の

一七

の間の平和的協力を発

三六

(5)

C on s i de r i ng   t h e  f un da me nt al   ro l e   o f   tr e a t i e s   i n h e   t   h i s t or y f     o i nt e r na t i on a l   r e l a t i o n s ,   Re co gn iz in g  t h e  e

v er   , 

i nc r e as i n g  i mp or ta nc e  o f  t r e a t i e s  

a s  a 

s ou r c e  o f  i n t er n a ti o n al   la w  a nd   as   a  me an s  o f   d e v el o p in g   pe a c ef u l   条約 法条 約の 逐条 コメ ンタ リー

︵一

(T he t a   S t e s   P ar t i es   t o h e   t   pr e s en t o   C nv en ti on

̀ 

 

一七

展させるための手続として︑引き続き重要性を増しつつあることを認め︑

自由意思による同意の原則及び信義誠実の原則並びに﹁合意は守られなければならない﹂との規則が普遍的に認

められていることに留意し︑

条約に係る紛争が︑他の国際紛争の場合におけると同様に︑平和的手段により︑かつ︑正義の原則及び国際法の

諸原則に従って解決されなければならないことを確認し︑

国際連合加盟国の国民が︑正義と条約から生ずる義務の尊重とを維持するために必要な条件の確立を決意したこ

とを 想起 し︑

人民の同権及び自決の原則︑すべての国の主権平等及び独立の原則︑国内問題への不干渉の原則︑武力による威

嚇又は武力の行使の禁止の原則︑すべての者の人権及び基本的自由の普遍的な尊重及び遵守の原則等国際連合憲章

に規定する国際法の諸原則を考慮し︑

この条約において条約法の法典化及び漸進的発達が図られたことにより︑国際連合憲章に定める国際連合の目的︑

すなわち︑国際の平和及び安全の維持︑諸国間の友好関係の発展並びに国際協力の達成が推進されることを確信し︑

この条約により規律されない問題については︑引き続き国際慣習法の諸規則により規律されることを確信して︑

次の とお り協 定し た︒

︵四

三七

(6)

匡坦嫁ばIll~I

!a)!>  I ギ<

(国

111<)

co‑operation  among  nations,  whatever  their  constitutional  and  social  systems, 

Noting  that  the  principles  of  free  consent  and  of  good  faith  and  the  pacta  sunt  servanda  rule  are  universally  recognized, 

Affirming  that  disputes  concerning  treaties,  like  other  international  disputes,  should  be  settled  by  peaceful  means  and  in  con‑

formity  with  the  principles  of  justice  and  international  law, 

Recalling  the  determination  of  the  peoples  of  the  United  Nations  to  establish  conditions  under  which  justice  and  respect  for 

the  obligations  arising  from  treaties  can  be  maintained, 

Having  in  mind  the  principles  of  international  law  embodied  in  the  Charter  of  the  United  Nations,  such  as  the  principles  of  the 

equal  rights  and  self‑determination  of  peoples,  of  the  sovereign  equality  and  independence  of  all  States,  of  non‑interference  in 

the  domestic  affairs  of  States,  of  the  prohibition  of  the  threat  or  use  of  force  and  of  universal  respect  for,  and  observance  of,  human  rights  and  fundamental  freedoms  for  all, 

Believing  that  the  codification  and  progressive  development  of  the  law  of  treaties  achieved  in  the  present  Convention  will 

promote  the  purposes  of  the  United  Nations  set  forth  in  the  Charter,  namely,  the  maintenance  of  international  peace  and  secur‑

ity,  the  development  of  friendly  relations  and  the  achievement  of  co‑operation  among  nations, 

Affirming  that  the  rules  of  customary  international  law  will  continue  to  govern  questions  not  regulated  by  the  provisions  of 

the  present  Convention, 

Have  agreed  as  follows  :) 

l

製撼瑚鍍

H  ::c 

回艇坦祢•4~(-....1u)~~坦~~撼縣u~-'t'G苺択以巨ヤ心瞑製廷兵全ギ終ふ<'.;.!0I~1(1(母囲華撚1(lKiiln璽4阻よヒ溢

(7)

国 に) 文案も付託されなかった︒

一七

された︑条約法条約外交会議に含まれる手続と組織の問題に関する事務局のメモランダム

(A

C .

6

3 7 1 )

において︑前文が

どこで討議されるべきかの問題は決められていなかった(21

GA

OR

  A n

n e x e

s ,  

a .  

i. 

84 , 

p ar a

1.  

7

 (1966))︒事務総長がウィーン

会議に提出した第一会期の作業方法と手続と題するメモランダムにおいては︑前文は最終条項と同様に︑条約の実質規定︵本

文︶と密接に結びついており︑全体委員会において少なくともこれら実質規定の大要が決められるまで︑前文の起草は適切に

は行われえないことが示唆された︒そのため︑第一会期の終わりに︑この委員会は︑前文案の準備が起草委員会または作業グ

ループに委ねられるべきかどうかを検討すべきであるとされた

(A

CO

NF

.

39

3"

p ar a

2.  

1.

)︒結局︑第一会期にはいかなる前

ウィーン外交会議第二会期(‑九六九年︶冒頭︑全体会合において︑﹁第二会期の作業と手続の方法に関する事務総長のメ

モラ

ンダ

ム﹂

(A

ヽC

ON

F.

3912)の示唆により︑前文の起草を起草委員会に委ね︑その文案テキストを直接全体会合に付託す

(2 ) 

ることが了承された︒

起草委員会には、次の二つの前文茸案モンゴル・ルーマニア案とスイス案~が提出された。

モンゴル・ルーマニア案

(A

CO

NF

.

39

L .

4)

は︑次のとおりである︒

﹁こ

の条

約の

当事

国は

古い時代から国際生活の最も多様な分野において条約の締結により人民および国の間に関係が確立されてきたことを想起し︑

国際の平和と安全の維持︑国の間の友好関係の促進︑国の主権平等および条約と国際法の他の法源に由来する義務の尊重に関す

る国際連合憲章の目的と原則に留意し︑

当事国の自由意思と信義誠実に基づく文書の締結が国際協力の発展のために欠くことのできないことを考慮し︑

﹁合意は守られなければならない﹂の規則が国際条約関係の安定の基礎の︱つであることを再確認し︑

国際条約による条約法の法典化が︑人民の自決権︑国の主権および独立︑権利の平等および他国の国内問題に対する不干渉の尊

条約法条約の逐条コメンタリー(‑)

︵四

三九

(8)

重に関する国際連合憲章の目的および原則に留意し︑

﹁こ

の条

約の

当事

国は

第 五 三 巻 二 号

重に基づいた︑すぺての国︵憲法体制および社会体制のいかんを問わない︒︶の間の友好関係および協力の発展に貢献することを

国際法を平和の維持︑国際紛争の平和的解決および人民間の正義の支配のためのいっそう効果的な手段とすることを決意し︑

すべての国が︑国の主権平等の原則に従って︑国際条約の締結に参加する権利を有することを認め︑

この条約︵の規定︶によって明示的に規律されない問題については︑引き続き慣習国際法の諸規則により規律されることを確認

次のとおり協定した︒﹂

他方︑スイス案︵AヽC

ON

F.

39/L.  5

)

は次のとおりである︒

古い時代から国際生活の最も多様な分野において条約の締結が人民および国の間の協力を発展させるための手段であったことを

想起

し︑

国際の平和と安全の維持︑国の間の友好関係の促進︑国の主権平等︑および条約と国際法の他の法源から引き出される義務の尊

これらの目的の達成のための文書として︑二国間であれまたは多国間であれ条約の重要性を考慮し︑

﹁合意は守られなければならない﹂の規則が国際条約関係の安定の基礎の︱つであることを再確認し︑

国の間の条約関係のすぺての面において信義誠実の原則を尊重する必要を強調し︑

国際条約による条約法の法典化が︑国の主権および独立︑権利の平等および他国の国内および対外問題における不干渉の尊重に

基づいて︑すべての国︵憲法体制および社会体制のいかんを問わない︶の間の友好関係と協力を強めるに違いないことを確信し︑

国際法を平和の維持︑国際紛争の平和的解決および人民の間の正義の支配のためのいっそう効果的な手段にすることを決意し︑ し

て︑

信じ

関法

一八

︵四

四0

)

(9)

①  ︵ 第

7項 ︶

よる威嚇または武力の行使の禁止の原則等国際連合憲章に規定する国際法の諸原則を考慮し︑

この条約において条約法の法典化および漸進的発達が図られたことにより︑国際連合憲章に定める国際連合の目的︑

すなわち︑国際の平和と安全の維持︑諸国間の友好関係の発展ならびに国際協力の達成が推進されることを確信し︑

次の

とお

り協

定し

た︒

起草委員会の上の前文テキストに対しては︑次の四つの修正案が提出された︒

コスタリカ・オランダ修正案

(A ヽ

CO

NF ヽ

39/L.42 

an

d  A

dd

1) I

'前

文第

6項︵の最後の︶国内問題への不干渉の原則

条約法条約の逐条コメンタリー(‑)

︵ 第

6項 ︶

想起

し︑

︵ 第

5項 ︶

し ︑ 次 この条約により明示的に規律されない問題については︑引き続き国際慣習法の諸規則により規律されることを確認して︑

のと

おり

協定

した

︒﹂

(3 ) 

起草委員会は︑類似点の多いこれら両案を参考にして︑次のような前文テキストを作成した︒

﹁こ

の条

約の

当事

国は

︵第

1項

︵ 第

2項 ︶

せるための手段として︑引き続き重要性を増しつつあることを認め︑

︵ 第

3項 ︶

︵第

4項

一八

条約が国際法の法源として︑また︑国︵憲法体制および社会体制のいかんを問わない︒︶の間に平和的協力を発展さ

信義誠実の原則および﹁合意は守られなければならない﹂との規則が普遍的に認められていることに留意し︑

条約に係る紛争が︑他の国際紛争の場合におけると同様に︑平和的手段により解決されなければならないことを確認

国際連合加盟国の国民が︑正義と条約から生ずる義務の尊重とを維持するために必要な条件の確立を決意したことを

人民の同権および自決の原則︑すべての国の主権平等および独立の原則︑国内問題への不干渉の原則︑および武力に 国際関係の歴史における条約の基本的な役割を考慮し︑

︵四

四一

(10)

連修正案として表決に付されることになった︒

) ③ 

第五三巻二号

と武力による威嚇または武力の行使の禁止の原則の間の

およびを削除し︑かつ武力による威嚇または武力の行使のI I

禁止の原則"の後に︑"および︑すべての者の人権および基本的自由の普遍的な尊重および遵守︵の原則︶の語を追加する︒

スウェーデン修正案︵Aヽ

CO

NF

.

39/L.  4

3)

 

﹁前

文第

4項に次の文を追加する︒正義の原則および国際法の諸原則に従っ

てを追加する︒同項は次のとおりである⁝⁝条約に係る紛争が︑他の国際紛争の場合におけると同様に︑平和的手段によ

り︑かつ︑正義の原則および国際法の諸原則に従って解決されなければならないことを確認し

II

O

④  ② 

︵四

四二

エクアドル修正案

(A

CO

NF

.

39

44 )

前文

3項において︑︵信義誠実の︶原則の前に自由意思による同意の原則

( pr i n ci p l es   of   fr e e   consent) 

.W~"l::i“dー^4ザ0。ー)4」ぶかって、同四酒(は中へのとおりである……”自由意思による同意の原則およ

び信義誠実の原則ならびに﹁合意は守られなければならない﹂との規則が普遍的に認められていることに留意し"︒﹂

スイス修正案

(A

ヽC

ON

F.

39/L.  46) I'前文最終項に次の文を挿入する•…••”この条約により明示的に規律されない問題に

ついては︑引き続き国際慣習法の諸規則により規律されることを確認して︒﹂

前文の審議

前文のテキストおよびその修正案は︑全体会議︵三一および一二二会合︶で審議された︒一般的傾向として︑前文案に好意的であ

り︑強い反対はなかった︒

起草委員会の若干の委員は︑﹁国際協力の利益がすべて︵の国︶に保障されなければならず︑かつ︑すべての国が国際条約関係

(4 ) 

に入る権利を有することを確信し﹂という項を追加するよう求めたが︑合意がえられなかった︒なお︑これは後にルーマニア・ソ

( 5)  

スイス代表は︑スイス修正案は海洋法諸条約および外交関係・領事関係条約の伝統を反映するものである旨説明し︑これらの条

約に言及するものもあった︒

ェクアドル代表は︑エクアドル修正案を説明し︑全体委員会における第二条の討議の際︑﹁条約﹂の用語の定義に﹁自由に同意 関法

一八

(11)

条約法条約の逐条コメンタリー︵ された﹂という句を追加する修正案を付託したことを述べ︑この修正案の実質に反対はなく︑したがって︑同意の自由は強行的かつ基本的規則として契約行為を規律する法原則であることが一般に受け入れられたと述べた︒しかし︑第二条は一般的定義を与えるのではなく︑この条約の若干の用語の意味を明らかにするためのものであるというだけの理由から︑この修正案に反対されたため︑同代表はこの説明を受入れ︑前文の討議の際にこの問題に立ち返る権利を留保した︒第二条との関連での反対は︑一般概念を取り扱う前文については有効ではなく︑エクアドル修正案の目的は︑信義誠実の原則および﹁合意は守られなければならない﹂と

(6 ) 

の規則は疑いもなく強制力をもつもう︱つの法原則を含むことを確保するものであると主張した︒

前文の意義ないし法的性格についての若干の言及もなされた︒ウルグアイ代表によれば︑前文は条約の文脈の一部を構成し︑そ

の文書の解釈のためにきわめて重要である︒その結果︑厳密に必要なものを挿入し︑使われる定式および用語の注意深い選択を行

うことにより︑前文と条約の本文の間に自然の法的結合を維持しなければならない︒従って前文テキストは国連憲章に使われた用

語に基づくものである︒要するに︑その内容がすぐれて法的なものである条約のためのすぐれて法的な前文を起草することを目指

(7 ) 

さなければならない︒

﹁多数国間条約に参加するすべての国の権利﹂を前文に挿入すべきであるとの主張がソ連・東欧諸国代表からなされたのに対し

(8 ) 

て︑米︑英代表はこれを政治的とみなして反対した︒

(9 ) 

慣習国際法の項の挿入については︑ほぼ賛成または支持が寄せられた︒なお︑キューバ代表は︑スイス修正案は慣習法を国際法

( 10 )  

の他の法源の上におく効果をもちうるとして反対した︒

( JI )

1 2 )

 

前文の用語が国連憲章の前文に沿うことについて一般に賛成が得られた︒たとえば米代表およびソ連代表も支持を与えた︒憲章

に具現された国際法原則の例に︑さらに人権を加えるべきであるとの意見もあった︒

人権への言及について︑大方は賛成したが︑前文採択後の意見表明において︑人権原則はこの条約法条約によって直接カバーさ

( 13 )  

れるものではないという見解もみられた︵スウェーデンとアルゼンチン︶︒

一八

︵四

四=

︱︶

(12)

( 15 )  

なお︑前文全体の投票延期動議︵ソ連などによる︶は︑賛成四三︑反対二四︑棄権三二で否決された︒

ルーマニア・ソ連修正案︵国際条約へのすべての国の参加権︶は︑賛成四二︑反対三一︑棄権二五で否決された︒なお︑投票後

の見解表明の中で︑スウェーデン代表は︑この修正案が国の﹁権利﹂ではなく﹁資格

(c ap ac it y)

﹂としていたならば賛成しえた

( 16 )  

であろうと述べた︒

( 17 )  

最後に︑修正された前文テキストは︑賛成八六︑反対〇︑棄権一ーで採択された︒

前文の意義

そもそも条約に前文がおかれなければならないわけではなく︑前文のない条約も存在する︒たとえば︑国際司法裁判所規程︑戦

時における文民の保護に関するシュネーヴ条約には前文がない︒また︑領海及び接続水域に関する条約は︑冒頭に﹁この条約の当 は

ない

︒ の前文は︑条約法条約の前文であって︑J (一) さ

れた

④  ③  ②  ① 

前文の採択

前 文 の 注 釈

第五三巻二号

全体会議での前文テキストの各修正案および前文テキストの採択状況は次のとおりであった︒

ェクアドル修正案は︑賛成六一︑反対一︑棄権三二で採択された︒

スウェーデン修正案は︑賛成八九︑反対〇︑棄権三で採択された︒ 関法

︵四

四四

オランダ・コスタリカ修正案は︑賛成九三︑反対〇︑棄権一︱ーで採択された︒

( 14 )  

スイス修正案︵スイス代表の口頭による﹁明示的に

(e xp re ss ly

)﹂の削除を含む︶は︑賛成七七︑反対六︑棄権一ーで採択

一般にある条約の作成にあたり起草すべき前文の在り方ないしその内容を示すもので

一八

(13)

前文は︑本文と同じように法的拘束性を有するかどうか︒この点を定めた規則は存在しないし︑条約前文の法的拘束性について

学説も一致した解答を与えていない︒しかし︑前文は︑条約当事国に本文と同じく直接義務を負わせ︑それ自体適用される規則と

条約法条約の逐条コメンタリー(‑)

口前文の法的性質 し

かし

の事

情に

よる

一八

事国は︑次のとおり協定した︒﹂という句をおくのみである︒さらに︑前文と本文の区別のない条約もある︵たとえば︑サンク

ト・ペテルプルク宣言︑窒息性ガス︑毒性ガス又はこれらに類するガス及び細菌学的手段の戦争における使用の禁止に関する議定

( 18 )  

前文は一般に︑この条約法条約前文冒頭のように︑﹁この条約の当事国︵または締約国︶は﹂という句で始まる︒

前文︵冒頭の句を除く他の部分︶が何を含むべきか︑その内容について︑規則も慣習も存在しない︒すべては個々の条約の起草

一般的にいえば︑前文の目的は︑その条約の背景および目的について若干の項︵文︶を入れることにより︑条約の本文

を導入することにある︒ときには︑前文は政治的表明を含む︒

また︑交渉国が条約本文に挿入しようとして成功しなかった事項に前文で言及することもある︒その場合︑その表現は妥協的な

薄められたものになることもある︒たとえば︑﹁陸戦ノ法規慣例二関スル条約﹂の前文中のいわゆるマルテンス条項は︑同条約附

属書﹁陸戦ノ法規慣例二関スル規則﹂第二条に占領地域で抵抗する人民の交戦者資格が明記されなかったことの見返りであり︑そ

( 19 )  

の表現も妥協的なものに留まった︒

これと関連して︑前文は︑条約交渉過程で受け入れられなかったさまざまの残余の主張の溜まり場ともなりうる︒適切な形の表

現を前文中に入れることにより︑交渉過程での対立した長引く議論を避けることができる︒

前文は︑条約の趣旨および目的の決定を含む︑解釈のための条約の﹁文脈﹂の一部である︵条約法条約第三一条第2

痴︑

︶︒

それ

ゆえ︑前文の諸項︵文︶が本文と矛盾しないようにする必要がある︒ 書 ︶ ︒

︵四

四五

(14)

展させるための手段として︑引き続き重要性を増しつつあることを認め﹂

これは起草委員会テキスト第2項のままであるが︑国際法の法源としての条約への言及は︑モンゴル・ルーマニア提案にもスイ

ス提案にもなかったもので︑条約法条約であるがゆえのものであるともいえる︒なお︑国連憲章前文には︑﹁正義と条約その他の

国際法の法源﹂という表現になっているが︑ここ︵この前文第2項︶では﹁正義﹂や﹁その他の国際法の法源﹂への言及はない︒

但し︑条約法条約前文第4

︑第

5項に﹁正義︵の原則︶﹂が入れられている︒

まれ︑そのまま条約前文となったものである︒

第 五 三 巻 二 号

いうよりも︑本文の規定のための解釈指針︵ガイドライン︶として︑かつ︑本文の規定の間の間隙を埋めるのに役立つもの︵いわ

e x p l

a n a t

o r y

me

mo

ra

nd

um

)

とみなされることが多い︒

( 21 )  

なお︑国連憲章の前文について︑ケルゼンによれば︑それは憲章の一部であり︑憲章と同じ法的有効性すなわち憲章の他の部分

と同じ拘束力を有する︒しかし︑条約内容はたびたび法的に関係のない要素を含むから︑それが規範的性格を有する場合︵つまり︑

( 22 )  

その意味が義務を確立する場合︶には拘束力を有する︒しかるに︑憲章前文の意味はそれ自体法的義務を確立することではない︒

条約法条約の外交会議では︑前文の法的性質について若干の言及がなされた︒それによれば︑前文は条約の一部であり︑法的義

務の源である︵エクアドル︶︑また︑前文は条約の文脈の一部でありその解釈のために重要である︵ウルグアイ︶とするものであ

る︒そこから︑前文と条約本文の間に法的リンクを維持すべきであるとされた︒

前文第1項~「国際関係の歴史における条約の基本的な役割を考慮し」

まず始めに︑これまでの国際関係においてとくに条約が果たしてきた重要性を述べたものであり︑前文第2項とともに︑他の法

源と比べて条約を重視する思想の現れともとれる︵但し︑前文第8

項参

照︶

この項の内容は︑モンゴル・ルーマニア提案とスイス提案ともに含まれていた内容が起草委員会の前文テキスト第2項に取り込

前文第2項二﹁条約が︑国際法の法源として︑また︑国︵憲法体制及び社会体制の如何を問わない︒︶の間の平和的協力を発

関法

一八

︵四

四六

(15)

法の諸原則に従って解決されなければならないことを確認し﹂

起草委員会の前文テキスト第4項では︑条約に係る紛争の平和的手段による解決のみに言及していたのに対して︑スウェーデン

修正案を採り入れることにより︑正義の原則および国際法の諸原則に従った解決という句が追加されたのである︒条約に係る紛争

ある

条約法条約の逐条コメンタリー︵ 前文第3項~「自由意思による同意の原則及び信義誠実の原則並びに「合意は守られなければならない」との規則が普遍的

に認められていることに留意し﹂

一八

﹁自由意思による同意の原則﹂は︑モンゴル・ルーマニア提案にあったが︑起草委員会テキストでは抜けていたものをエクアド

ル修正案で復活され︑それが条約法条約前文に採り入れられたものである︒この原則は︑第二条第1項

0

﹁条約﹂の審議でも議論

( 23 )  

があり︑結局前文に入れられることになった︒したがって︑この原則が前文に入れられたことは︑条約法条約における﹁条約﹂の

定義︵第二条1国︶ないし条約の無効の規定︵とくに第五一条︑第五二条︶の解釈に役立つとも考えられる︒

﹁信義誠実の原則﹂は︑﹁合意は守られなければならない﹂との規則とともに︑モンゴル・ルーマニア提案︑スイス提案︑起草

( 24 )  

委員会テキスト第3項を通じて含まれてきた原則であり︑条約法秩序の基本原則の一っとして認められてきたものである︒条約法

条約の中では︑条約発効前に条約の趣旨および目的を阻害させてはならない義務︵第一八条︶︑条約の誠実な履行義務︵第二六条︶︑

誠実な解釈︵第三一条︶︑条約運用の再開を妨げない義務︵第七二条第2項︶に関連して︑その解釈の際に影響を与えうるもので

﹁合意は守られなければならない﹂との規則は︑﹁信義誠実の原則﹂とともに︑条約法秩序の基本原則として常に認められてき

( 25 )  

たものである︒この規則は︑条約法条約本文︵二六条︶にも入れられている︒しかし︑前文にもこの規則が挿入されたことから︑

とくに合意によらない条約の終了原因のなかでも︑事情の根本的変化︵事情変更の原則︶︵条約法条約第六二条︶との関係でその

解釈の際に意味をもちうるとも考えられる︒

伍)

前文第4項二﹁条約に係る紛争が︑他の国際紛争の場合におけると同様に︑平和的手段により︑かつ︑正義の原則及び国際

︵四

四七

(16)

的な尊重及び遵守の原則﹂を追加したものである︒ る威嚇又は武力の行使の禁止の原則︑すべての者の人権及び基本的自由の普遍的な尊重及び遵守の原則等国際連合憲章に規定この項は︑国連憲章に﹁規定する﹂︵むしろ︑﹁具現する

em bo di

ed﹂の意︶国際法の諸原則を列挙したもので︑モンゴル・ルー

マニア提案とスイス提案に基づく起草委員会の前文テキスト第6項にあげられた列挙に﹁すぺての者の人権及び基本的自由の普逼

国連憲章の規定︵具現︶する国際法の諸原則は︑憲章第一︑第二条に規定されているが︑友好関係原則宣言︵国連総会決議一一六 する国際法の諸原則を考慮し﹂ (I¥)  (七)

第五三巻二号

︵四

四八

が他の種類の紛争にも増して法律的紛争の性格は強いともみられ︑武力によって解決されてはならないことはいうまでもないが︑

国際法の諸原則に従って解決されねばならないのは当然といえる︒しかし︑それのみか︑﹁正義の原則﹂までも挿入されたのは︑

国連憲章第二条第3項において国際紛争の平和的解決に正義を危うくしないことがあげられていることに基づくとも考えられる︒

従って︑条約法条約第五部︵条約の無効︑終了及び運用停止︶の規定をめぐる紛争は司法的解決︑仲裁および調停の手続︵第六六

条︶により解決されねばならないが︑その際も﹁正義の原則﹂にも配慮する必要があるといわなければならない︒

前文第5項二﹁国際連合加盟国の国民が︑正義と条約から生ずる義務の尊重とを維持するために必要な条件の確立を決意し

たこ

とを

想起

し﹂

この項は︑起草委員会の前文テキスト第5項のままであるが︑国連憲章前文の文言を想起させる︒﹁国際連合加盟国の国民﹂の

英文原語

th epeoples

f  o   th e  U ni te d  N at io ns

は︑国連憲章前文冒頭の﹁︵われら︶連合国の人民﹂と同じ表現である︒また︑﹁正義

と条約から生ずる義務の尊重﹂も国連憲章前文に基づくものであるが︑ここでは憲章にある﹁その他の国際法の源泉﹂の表現は除

かれている︒とはいえ︑この項の表現からみて︑さらに第6項からも︑基本的に条約法秩序と国連秩序とは同じ方向性や目的をも

つものと考えられよう︒

前文第6項二﹁人民の同権及び自決の原則︑すべての国の主権平等及び独立の原則︑国内問題への不干渉の原則︑武力によ 関法

一八

(17)

固 仇

一八

二五

(X

XV

))

では︑諸国の友好関係および協力に関する国際法の諸原則として︑七つの原則があげられた︒この項のあげる五つ

の原則はすべて憲章および友好関係原則宣言に含まれている︒但し︑﹁すべての者の人権及び基本的自由の普遍的な尊重及び遵守

の原則﹂は︑友好関係原則宣言では﹁人民の同権および自決の原則﹂の中に含まれている︒

この人権および基本的自由の尊重原則については︑起草委員会の前文テキストに対するコスタリカ・オランダ修正案により挿入

されたもので︑この原則をあげる必要性について賛否が分かれた︒反対の主張によれば︑条約法条約にとり人権尊重の原則は直接

関係するものではないとするものであった︒しかし︑たとえば条約違反の結果としての条約の終了または運用停止に関する第六0

条第5項は人道的性格を有する条約に定める身体の保護に関する規定︑つまり人権・人道規定に関するものであり︑その解釈にこ

の原則が係わることは十分考えられる︒いずれにしても︑国連憲章および友好関係原則宣言に具現された国際法の諸原則を条約法

条約前文でも採り入れたことは︑条約法秩序が国連法秩序を実現するものないしそれと重なるものであることを示唆している︒

前文第7項二﹁この条約において条約法の法典化及び漸進的発達が図られたことにより︑国際連合憲章に定める国際連合の

目的︑すなわち︑国際の平和及び安全の維持︑諸国間の友好関係の発展並びに国際協力の達成が推進されることを確信し﹂

この項は︑起草委員会テキストと同文であり︑条約法条約により国連の目的が推進されるとみる︒ここで︑国連の目的として︑

国連憲章第一条の列挙する﹁国際の平和及び安全の維持﹂︵第1

項︶

︑﹁

諸国

間の

友好

関係

の発

展﹂

︵第

2項︶および﹁国際協力の達

成﹂

︵第

3項︶のすべてをあげている︒前項のようにこの条約法秩序が国連の目的に完全に合致することをより直接的に述べたも

ので

ある

前文第8項二﹁この条約により規律さない問題については︑引き続き国際慣習法の諸規則により規律されることを確認して﹂ ︒

この項は︑モンゴル・ルーマニア提案およびスイス提案にはあったが︑起草委員会の前文テキストになかったもので︑スイス修

正案により入れられた︒同様の文言は︑とくにいくつかの多国間の法典化条約の前文にもみられる︒たとえば︑外交関係条約︑領

事関係条約︑国連海洋法条約のそれぞれの前文の最終項に引き続き国際慣習法により規律される旨の文が入れられている︒この条

条約法条約の逐条コメンタリー(‑)

︵四

四九

(18)

第五三巻二号

約法条約は条約に係わる国際法を定めているが︑それはすべて条約規則であるわけではなく︑むしろ︑条約に係わる慣習国際法を

法典化した部分が多い︒しかも︑その法典化は必ずしも網羅的ではない︒そのため︑この条約法条約に規律されていないものにつ

いて国際慣習法規則がある場合には︑その規則により規律されることを確認したものである︒

四二

条参

照︶

︵四

五〇

もっとも︑この項は条約に係わる慣習法規則の︑条約規則に対する優位を定めたものではない︒条約法条約中の無効に関する規

定︵第五部︶に関して規律内容の異なる慣習法があるとしても︑締約国はその規定の方を適用しなければならない︵条約法条約第

(1

)

なお︑一九六六年条約法条約草案第二三条の注釈︵第5項︶参照︒小川芳彦﹁国際法委員会条約法条約草案のコメンタ

リー

︵二

︶﹂

法と

政治

一九

巻︱

二号

︑四

八四

頁︒

(2

Un it ed   Na ti on s  C on fe re nc e  o

n  t h e  La w  o f   T r e at i e s,   Se co nd   Se s s io n Vienna• ,  

A pr i

l   , 22 

Ma y 

19 69 , 

O f f i c i a l   R e c or d s ,  Su mm ar y  r e co r d s  o f  t h e   plenary

  me e t in g as   nd   of h e   t   me

g s  o f  t h e  C om mi tt ee   of   t h e   W h o le , n   U it ed   Na

 

n s ,   Ne w  Y or k,  

19 70 , 

Aヽ CO NF .

39ヽ 1 1 ヽ Ad d. 1 .  

(3

O f f i c i a l e   R co rd

s  , 

o p .   c i t

• .   T hi r t y ︐ 印 s t p l e na r y  m ee ti ng

20  

Ma y 

1969•

p .  

16 9.  

(4

O f f i c i a l   R e c o rd s ,   o p .   c i t . ,   T hi r t y ︐ 印 s t p l e na r y  m e e ti n g ,  p a r a s

.  

1

0 ・

 

(5)Ibid•

p a r a

2.  

0.  

(6

I b i d . ,  

p a r a

2.  

4.  

(7

I b i d . ,  

p a r a

3.  

3.  

(8

I b i d . ,   p a ra .

32  

p a r a

70; .   p a

r a .  

58 ; 

p a r a

9.  

(9)Ibid•

p ar a s . 

40 ,  44 ; 

p a r a

49 .   ; 

p a r a

62 .  

p a r a

7.  

8.  

( 1 0 )

  I b i d . ,   p a r a .

6 

. 

( 1 1 )

  I b i d . ,   p a r a .

5 

6.  

註 関法

一九

(19)

条約法条約の逐条コメンタリー︵一︶

一九

( 1 2 )

  I b i d . ,   p ar a

7 2 .  

.   (13)Ibid•

p ar a s .  32•

3 4 .  

( 1 4 )

  I b i d . ,   p ar a 1 5 .   .  

( 1 5 )

  I b i d . ,   p ar a s .  23•

2 5 .  

( 1 6 )

  I b i d . ,   p ar a 3 3 .   .  

( 1 7 )

 

I b i

d . ,   p ar a 3 1 .   .   ( 1 8 )

但し︑国連憲章前文の第一文は﹁われら連合国の人民は﹂で始まり︑第二文の冒頭は﹁よって︑われらの各自の政府は﹂

とある︒国連憲章を審議採択したサンフランシスコ会議の委員会

(C om mi tt ee 1 / I ) で ︑ 'W et h e   p e o pl e o f s     th e   Un it ed   Na

  , 

t io n

s   •••

th ro ug h  o ur e p   r r es e n ta t i on   as se mb le d  a St   an   Fr a n si s c o  agree

o     t t h i s   Charter'.i-.Jいス9テキ、スト2庄、事g畜ヂたJ

涸8ムロ国〖A

民の合意として表すものであり︑それは米国憲法前文の類推によるとされた︒この定式は︑人民主権の思想を表し︑法的意

義よりも政治的意義を有するとみられた︵米代表の開会の言葉︑

Un it ed Na ti on s  C o nf e r en c e  o n  I n te r n at i o na l   Organization  ( [ N C L o )

 

1 0 ,  

d oc .   1 ,  

0 0 1

6.

)

第二文﹁よって︑われら各自の政府は︑⁝⁝ここに国際連合という国際機構を設ける︒﹂は︑法的には不正確である︒な

ぜなら︑政府は人民の機関ではなく国家の機関であり︑かつ︑憲章テキストヘの署名により︑人民の代表がこの機構を設立

したのではなく︑機構は憲章の発効(‑九四五年一0月二四日︶で設立されたからである︒最終文の意味は︑憲章は一般国

際法に従い︑条約としてつくられたということである︒

Ha ns K el s e n,   Th e 

L a w  

o

f  t h e  U ni te d  N a ti o n s,   St ev en s  a nd   So n s ,  London•

1 95 0 ,   p p 3 £ £ .   . ;  

L a  

Ch ar te   de s   Na ti on s  U ni es   co mm en ta ir e  a r t i c l e   p

ar   a r t i c l e   sous a     l d ir e c ti o n  d e  Jean

  , P

i er r e  C ot   et   Al ai n  P e l l e t ,   E co no mi ca ,  2 e  e d it i o n  revue

  et   au gm en te e, 1991•  

p p.   2 ‑4 .  

( 1 9 )

マルテンス条項の文言︵公定訳︶は次のとおりである︒﹁一層完備シタル戦争法規二関スル法典の制定セラルルニ至ル迄

ハ︑締約国ハ︑其ノ採用シタル条規二含マレサル場合二於テモ︑人民及交戦者力依然文明国ノ間二存立スル慣習︑人道ノ法

則及公共良心ノ要求ヨリ生スル国際法ノ原則ノ保護及支配ノ下二立ッコトヲ確認スルヲ以テ適当卜認ム︒﹂藤田久一﹃国際

人道法新版増補﹄有信堂︑二

0 0

0年︑八四ー八五ページ参照︒なお︑一九七七年第一追加議定書には︑マルテンス条項

に相当する表現の文はもはや前文ではなく︑本文第一条2項に挿入された︒

Co mm en ta ry on h e   t d   A di ti on al   P r o t oc o l s  o f 

︵四

五一

(20)

関法 第五三巻二号 19 77  t o   t h e  G en ev a  C on

 

m ti o n s  o f  19 49 ,  IC RC ,  G en ev a,  1 9 8 7,   p .  

24 . 

( 2 0 )

国連憲章の場合︑ダンハートン・オークス提案は連盟規約と異なり︑憲章に対する前文を考えていなかった︒同提案の最

初の第二章は﹁目的﹂と﹁原則﹂を取扱い︑前文に共通に見出される動機と原則に関する規定を含んでいた︒この前文と原

則および目的に関する規定の共存はやや調和を欠くものであった︒そこで︑サンフランシスコ会議では︑これらの区別が企

てられ︑その結果︑前文は憲章を導入し︑かつこの会議の共同の意図を定め︑他方︑目的はこの機構の存在理由を︑そして︑

原則は機構と加盟国が義務を果たすぺき方法と規範を定めた︒

U .

N .

 

I .  

0 .  

V I ,  

p p.  

446 

44 7.  

( 2 1 )

ケルゼンによれば︑︵憲章︶前文が解釈手段として使われるかどうかは疑わしい︒なぜなら︑その前文の声明はより詳細

にまたは別の仕方で規制される対象に向けられまたは憲章の他の部分で言及されていないからである︒しかし︑解釈のあり

うる手段として︑憲章前文の第一文は考慮される︒それは︑国連の目的を決定するものである︒

K el s e n, o p .   c i t

.   なお︑横

田喜三郎は︑外交関係条約の前文について︑﹁前文は本文である諸規定の解釈に参考になるものである︒﹂としている︒横田

喜三郎﹃外交関係の国際法﹄有斐閣︑昭和三八年︑ニ︱頁︒

( 2 2 )

米国務長官のサンフランシスコ会議の結果に関する大統領宛報告書によれば︑﹁加盟国の義務は︑テキストの他の部分に

見出されるものである︒﹂また﹁サンフランシスコ会議は︑前文に表明された声明がその基礎に基づいて憲章が今後解釈さ

れうる有効な証拠を構成することを疑わなかった︒﹂

Re

冷0ms

t he   P re s i de n t   o n  t h e  R e su l t s  o f  t h Se   an

 F r ,   §cisco

  Co n f er e n ce  

by

t h   e  S e c re t a ry   o f  S t a te   o f  t h e  U ni te d  S t a t e s ,   p .  

35 , 

p .  

13 . 

( 2 3 )

藤田久一﹁条約の定義ー│条約法条約第二条1項

0

の検討﹂﹃条約法条約の逐条的研究﹄︵平成四ー五年科学研究費補助金

︵総

合研

A)

研究成果報告書︑平成六年二月︑所収︒

( 2 4 )

経塚作太郎﹁条約法条約秩序の基本的原則1条約法におけるウィーン条約を中心としてー﹂法学新報九八巻一・ニ号

参照

︒ ( 2 5 )

条約法条約の国会審議における政府委員の説明︵衆議院外務委員会議録第十号︑昭和五六年四月一七日︑一四頁︒︶参照︒

一 九

︵四

五二

(21)

条約法条約の逐条コメンタリー

第一冬木︵この条約の適用範囲︶︵

Sc

op

o f e

  t h

e   P

r e

s e

n t

  Co n

v e

n t

i o

n )

 

﹁ こ の 条 約 は

︑ 国 の 間 の 条 約 に つ い て 適 用 す る ︒

(T

he

  p r e s e n t

o   C

nv

en

ti

on

  a p p l i e s   t o   t r e a t i e s   be

tw

ee

n  S t a t e s . )  

プライアリー草案

最初の特別報告者であるプライアリー

( J.

L .  

B ri e r !  y)

は︑草案第一条いで︑﹁条約﹂を﹁二以上の国又は国際機関の間において︑

当該当事者間における国際法上の関係を樹立する︑文書で記された合意﹂と定義するとともに︑同条伺で︑この意味での﹁条約﹂

には︑﹁国又は国際機関以外の実体が︑当事者となっている又は当事者となることのできる合意は含まれない﹂と規定することに

(1 ) 

より︑自らの草案の適用範囲を定めていた︒

同条に付されたコメンタリーによれば︑この草案は︑国際機関が条約の当事者になる能力を明示的に承認しているという点で︑

国際法委員会︵以下︑

ILC

と略称︒︶以前の草案とは異なっているとする︒ハーバード草案は︑国際機関のそうした能力自体は

否定していなかったが︑国以外の実体が当事者となっている合意をその適用範囲から除外していた︒国際機関が当事者となる合意

(2 ) 

は︑特異な性質を有し︑そうした範疇の文書に適用される一般規則を定めることは困難とみなされたからである︒しかし現在では︑

(3 ) 

国際司法裁判所︵以下︑

ICJ

と略称︒︶が︑国連の条約締結能力を明示的に認めたように︑この種の合意を無視しえなくなって ー.国際法委員会

起 草 経 緯

一九

︵四

五三

坂 元 茂 樹

(22)

さて

︑ ILC

は ︑ 第五一二巻二号

︵四

五四

(4 ) 

いる︒国及び国際機関の条約に共通の規則を見出すのは難題ではあるが︑克服できないわけではないというのである︒

また︑草案の適用範囲外とされている﹁国又は国際機関以外の実体﹂の例としては︑国としての属性を有さない団体︑会社︑教

会︑委員会︑州︑地方自治体及び連邦の構成国を挙げている︒しかし︑この草案では適用範囲外としたが︑そのことにより︑この

ような実体が当事者となる合意は︑法的効力を欠いている又は国際法からその義務的効果を導き出しえない︑ということになるわ

(5 ) 

けで

はな

い︒

このように︑プライアリー草案では︑国際機関が当事者となる条約についても草案の適用範囲内とされていた︒注目すべき点は︑

条約締結能力と﹁条約﹂の定義が密接に関連付けられ︑そこからいわば論理必然的に草案の適用範囲が導かれていることである︒

(6 ) 

条約締結能力については︑第三条で規定され︑国と国際機関がそのような能力を有するとされていた︒条約に関して国と国際機関

に共通の規則を見出すのは困難であることを認めながらも︑あえて国際機関が当事者となる条約をその適用範囲に含めたのは︑コ

メンタリーでも触れられているように︑前年に出された

1CJ

による勧告的意見が念頭に置かれていたからである︒

範囲については意見が分かれた︒現段階では︑国際機関が当事者となる合意を適用範囲から除外すべきであると強く主張したのは︑

ハドソン委員である︒同委員によれば︑国際機関に関する合意については︑未だ実行の蓄積が少なく︑委員会は︑そのような限定

的な実行に依拠することはできない︒総会への報告書で︑委員会が国際機関の条約締結能力を承認している︑と述ぺることはでき

るが︑条約草案の適用範囲は︑国の間における合意に限定し︑国際機関の問題は︑より詳細な検討ができるようになるまで延期す

(7 ) 

べきであるというのである︒さらに︑国際機関を適用範囲に含めれば︑どの国際機関に条約締結能力を認めるぺきであるかという

(8 ) 

問題が生じ︑それを定義するのは困難であるとの理由で︑ハドソン委員の主張に賛成する委員もいた︒

他方︑国際機関の範囲を限定すべきであるとの意見も含めて︑国際機関に関わる問題の検討を延期することに反対の意見も少な

(9 ) 

からず出された︒ 関法

一九

0年に開催された第二会期の第五一会合で︑これらの条文に関する審議を行った︒しかし︑草案の適用

一九

(23)

条約法条約の逐条コメンタリー曰

﹁第

一条

(2) 

ラウターパクト草案

一九

この論争に一応の終止符を打ったのは︑特別報告者であるプライアリーによる次のような発言である︒すなわち︑

﹁どの国際機関が条約締結能力を有するかという問題を解決することは︑必要ではあるが困難でもある︒委員会は︑現時点で

この問題を解決するに足る十分な資料を持ち合わせていない︒したがって︑この問題を条約草案に含めず︑総会への報告書に︑

﹃委員会の意見では︑国際機関も条約締結能力を有し得る︒そしてそのことは

I C

Jによっても確認されている﹄﹂とのコメ

︑︑

︑︑

ンタリーを挿入するほうが賢明だろう︒さらに︑﹃委員会はさしあたり︑一定の国際機関に条約締結能力が付与されることか

( 10 )  

ら生じ得る法的帰結を検討しないことを希望した﹄と付言すぺきである﹂︵傍点筆者︶としたC

( 11 )  

この意見が︑大方の委員の支持を集め︑委員会は︑国際機関が当事者となる合意を条約草案の適用範囲から除外するとの決定は

( 12 )  

行わず︑引き続きこの問題を研究することとなった︒

要するに︑ここでの対立の構園は︑国際機関を適用範囲に含めるべきか否かではなく︑国とともに﹁今﹂それに関する草案の着

手にかかることの適否であった︒コメンタリーが述べているように︑国際機関が当事者となる合意を︑研究の対象に含めること自

( 13 )  

体には︑大多数の委員が賛成した︒しかし︑どの国際機関に条約締結能力があるかを決定するには︑なお検討の必要がある︒それ

ゆえ︑さしあたり︑国のみに関する条文を起草し︑それらをそのままで︑国際機関に適用することができるか否か︑又は修正を要

( 14 )  

するか否かを検討する︑との立場を提案した︒そしてこれが︑翌年の審議で︑委員会の立場として正式に採用されたのである︒

ところが︑次の特別報告者であるラウターパクト

( H .

La ut er pa ch t)

は︑次のような﹁条約﹂の定義を示して︑この決定に反対

の立

場を

示し

た︒

( 15 )  

条約は︑国の間︵国により構成される機関を含む︒︶における⁝⁝合意である︒﹂

︵四

五五

(24)

第五三巻二号

ここにいう︑﹁国により構成される機関﹂

( or g a ni z a ti o o f n s   St a t es )

とは

︑﹁

国際

機関

﹂ ( in t e rn a t io n a lo r g an i z at i o ns )

と同義とさ

れる︒すなわち︑﹁国の間の条約により設立され︑その加盟国が主として国で構成され︑独自の常設機関を有し︑設立文書又はこ

( 16 )  

のような機関が国と締結した条約による明示の承認によって︑その国際法人格が認められる実体﹂であると説明される︒

ラウターパクトによれば︑様々な国際機関により締結される合意及びこのような機関の間において締結される合意が現に存在し︑

( 17 )  

このような合意を扱わない条約法の法典化は︑不完全かつ不適切であるというのである︒彼が構想していた草案の第

V l l

部︵特定の

種類の条約に適用される規則及び条約︶における修正に服することを条件に︑条約に適用される規則を︑国により設立され︑国で

構成される国際機関が締結する条約︑又はこのような国際機関の間の条約に適用してはならないとするに足る決定的な理由はなく︑

( 1 8 )  

それゆえ︑前年に委員会が採用した立場を修正すべきであると主張した︒

しかしながら︑ラウターパクト草案は︑彼の

ICJ

裁判官への転出により︑委員会では審議の機会が失われた︒

フィッツモーリス草案

三番目の特別報告者であるフィッツモーリス

( S i r Ge ra ld   Fi t z ma u r ic e )

も︑国際機関に関する規定をその法典草案に含めてい

た︒しかし︑国際機関に関する条約を︑法典草案の適用範囲にするか否かという点について︑委員会はまだ最終的な決定を下して

( 19 )  

いないと解釈し︑国際機関だけを扱う規定は括弧付となっていた︒

まず︑フィッツモーリスは︑第一条︵適用範囲︶一項で︑次のような条文案を提示した︒

﹁この法典は︑⁝⁝第二条一項にいう︑単一の文書による条約及び条約の性質を有する国際的な合意︑⁝⁝について適用する︒

( 2 0 )  

第二条一項は︑﹁条約﹂の定義と題され︑次のような規定を置いていた︒

﹁この法典の適用上︑条約とは︑二又はそのすべてが国際法人格及び条約締結能力を有する国際法上の主体である実体の間にお 関法

一九

︵四

五六

(25)

条約法条約の逐条コメンタリー日 否かという問題が︑再燃することになった︒

( 21 )  

いて締結される︑⁝⁝国際的な合意⁝⁝をいう︒﹂

一九

これらの草案に付されたコメンタリーによれば︑まず第一条は︑この法典草案を︑文書によることを条件に︑あらゆる国際的な

( 22 )  

合意について適用することを明確にしている︒そして︑第二条の﹁条約﹂の定義は︑この基本的な立場に則したものである︒すな

わち︑﹁国際法人格及び条約締結能力を有する国際法主体﹂には︑国及び一定の国際機関が含まれる︒しかし︑︵たとえ国際法上の

主体とみなされうるとしても︶個人や︑条約締結能力を有さない実体はすべて排除される︒委員会は︑この法典に国際機関によっ

( 23 )  

て締結された条約を含めるという考えを排除していないので︑この立場は受入れられ得ると考えたとされる︒このように︑条約締

結能力と﹁条約﹂の定義が密接に関連付けられ︑そこから草案の適用範囲が導かれているという点で︑フィッツモーリス草案の構

造は︑プライアリーのそれと酷似している︒しかし︑これにより︑国際機関に関する条約を︑その適用範囲に含めるぺきであるか

ILC

において︑これらの条文に関する審議が開始されたのは一九五六年の第三六八会合であった︒その冒頭︑フィッツモーリ

スは︑前任の特別報告者であったラウターパクトと同様︑自らが国際機関を法典草案の適用範囲に含めるべきであるとの立場に

( 24 )

2 5 )

 

立っていることを改めて明確にした︒その理由は︑かつてプライアリーやラウターパクトが述べたのとほぼ同様である︒また︑委

員会が彼の立場に合意した場合に採られるべき今後の作業方針についても言及し︑国の間における条約についての規定に︑﹁別段

の定めがない限り︑必要な修正を加えて︑国際機関が締結する条約及び国際機関と締結する条約に適用される﹂との条項を挿入し︑

さらに︑いくつかの例外を定める節を設けるという方法を提案した︒このように︑法典草案は︑国の間における条約︑国際機関の

間における条約及び国と国際機関との間における条約をその適用範囲とすべきであると主張し︑これらの点について︑委員会に最

( 2 6 )  

終的な決定を下すよう求めたのである︒

しかし︑結論から先に言えば︑委員会はここでも一九五0年の審議の折に到達した結論を再確認するに止まった︒ここでも基本

的な争点はその﹁扱い方﹂であった︒しかし︑一九五六年の審議においては︑フィッツモーリスが求めたように︑国際機関に関す

︵四

五七

(26)

わち

第五三巻二号

︵四

五八

︶ ( 2 7 )  

る条約を﹁現行の﹂法典草案の適用範囲内に含めて作業を行うことには︑反対する委員が圧倒的に多かった︒その理由としては︑

( 2 8 )  

やはり︑このような条約に関する実行が未だ乏しく︑この主題に関する法状況が不明確であることが挙げられた︒また︑国際機関

( 29 )  

及びそれが関わる条約の特殊性を考慮すれば︑国の間における条約とは別個に扱われるべきであるとの指摘もあった︒その結果︑

( 30 )  

法典草案の適用範囲は︑さしあたり国の間における条約に限定すべきであるとの意見が大勢を占めることになった︒

結局︑フィッツモーリスは︑これらの意見を受け入れ︑常に国際機関への適用性という問題を念頭に置くことを要請しつつ︑国

( 3 1 )  

に関してのみ法典を起草することにした︒

︳︱‑年後の一九五九年に行われた審議においても︑委員会は︑まず国の間における条約を扱い︑次にその条文が国際機関の間にお

いて締結される条約及び国際機関と国との間において締結される条約に︑どの程度適用されるかを検討するという方針を再確認し

( 3 2

ところで︑先に触れたように︑﹁条約﹂の定義を定めていたフィッツモーリス草案第二条は︑﹁条約﹂を﹁二又はそのすべてが国 )  

際法人格及び条約締結能力を有する国際法上の主体である実体﹂の間における合意をいうとしていた︒国際機関に関する条約をさ

しあたり草案の適用範囲外に置くとの決定が正式に下された状況になっても︑なおこの定義を維持することができるのかどうかが

問題になった︒一九五九年の会期では︑この点について議論が行われた︒

フィッツモーリスは︑この会期に︑委員会での審議を踏まえて︑再起草した第一条及び第二条の草案を委員会に提示した︒すな

﹁第一条︵この法典の適用範囲︶

1.この法典は︑第二条の定義に含まれるあらゆる国際的な合意⁝⁝について適用する︒

第二条︵国際的な合意の定義︶

1.この法典の適用上︑国際的な合意とは︑次のいずれかの形式による合意⁝⁝をいう︒ 関法

一九

参照

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