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Ⅰ 児童の環境教育

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(1)

(研 究 ノー ト)

ドイツ環境会計の周辺

柳 田 仁

目 次 は じめに

Ⅰ 児童の環境教育

Ⅱ 学生および市民のための環境教育

Ⅲ ハノーファー万博におけるテーマ としての環境保全

ドイツにおける環境 ビジネス おわ りに

は じ め に

前 回の留学以来5年 ぶ りの ドイツ訪 問で,主 にデュ ッセル ドル フ,ハ ノー フ ァー,ベル リン等 を中心 に回 った。 この訪 問で は, ドイツ企業 の経営 会計 の現状 を認識 す る と共 に, ドイツ とい う国が,環境 問題 に どの ように対処 し てい るか を探 ってみ た。本稿 で は後者 に,特 に焦点 を当てて論 を進 め たい。

「ドイツ環境 会計 の周辺」 とい うテーマの もとに,児童 ,学生,市民 の環 境教 育の問題 ,ハ ノー フ ァー万博 にお けるテーマ と しての環境保全 お よび環 境 ビジネス に関 して論 述 した。

(2)

Ⅰ 児童の環境教育

1‑ 1 ある児童向 け本 よ り

宿泊 しているホテルのあるベル リンニスパ ンダウ駅 キ ヨス クで,児童向け 1 )

環境啓発絵本 を見つけた。書名は 「 僕 には清掃 人のお友達がいる」 とい う本 であるO この本 は,児童 ・幼児は もちろん我 々に も ドイツの ゴ ミ清掃人の仕 事が詳細 に理解で きるので,以下にその概略 を紹介 しよう。

僕 には Kl a u s とい う名の ゴ ミ回収 ・運搬 の仕事 をするお友達がいる。僕 ら の町ではた くさんの ゴ ミが出るので, Kl a u s は何時 も忙 しい。ママは,彼が 大切 な仕事 を しているんだ と言っている。 それで,僕等 は, ゴ ミをビン,古 紘,土 にかえるゴ ミ等 とい うように分別す るお手伝 を している。

Kl a u s の奥 さんの Ev a は, ガーデ二 イングが好 きだ。それで,僕 はサ ラダ 菜 クズ, コー ヒーかす,果実の皮,卵殻の ような台所 か ら出る生 ゴ ミを彼女 の ところに持 ってい く 。Ev a は,これ らの生 ゴ ミと落葉や革 とを混ぜ て堆肥 を作 っている。 「 彼女 の′ トさな土壌工場 の作業員 には ミミズ さんがいるので す 。 」

Kl a u s 等清掃 人は, ゴ ミ回収車で町中を回 り,バケ ツや コンテナに詰 まっ ているゴ ミを回収す る。 これ らの ゴ ミは,郊外 のデポニーに運ばれ, ここで 埋 め られるが,恐 ろ しく臭い場所である。 これ らの ゴ ミが,あ ま り場所 を取 らない ように圧縮車 と呼 ばれる専用 トラクターで押 し固め られる。デポニー が満杯 になる と埋 め られるが,そこか らはガスが発生する。その ようなガス

は, ゴ ミを燃やす焼却場 か らも発生する。

分別 され再利用可能 なゴミは リサ イクル場へ運ばれる。そこには古樵,プ ラスチ ック, ガラス等 に分別 して食べ る 「 ぶ ちの牛」がいる。それは 「 多種 の原材料収集箱である」 と Kl a u s はユーモアをま じえて話 して くれた。

週末 に市場が開かれるときは,町の清掃局の人はたいへん忙 しい。幸 いに

2

国際軽骨論集

No̲21 2(刀1

(3)

図表

1

:清掃関連用具

も多 くの人々は,買い物の際, ゴ ミを出 さない ように注意 して商品を購 入 し ている。彼等 は 自分で袋 を持 って くるので, ビニール袋 を店 に要求 しない。

また彼等 は野菜 をバ ラで購 入 し,過剰包装 品は購入 しない ように心がけてい る。

清掃 人は,定期的に町の中や通 りを清潔 に保 っている。通 りに落 ちている ゴ ミは掃 き集め られ,袋話 されて清掃車 に積 まれる。別の清掃車はその回転 刷毛で下水道 をゴシゴシと擦 る。それで下水道 はつ まらな くな り,更 に汝採 草 によって汚水の流れが よ くなる。汚物がバキューム車で,簡単 に車の タン

クに吸いこまれる。

秋 には落葉が散 り,車道や歩道が滑 りやす く危険 になるので,通 りの落葉 は町の清掃 で除去 される。枯葉 は,ふいごに よって コンテナーに集め られ,

コンポス ト装置 に運ばれ,そこで再 び土 にかえる。冬 には町の清掃 で雪や氷 を雪掻車 を使 って取 り除 く。 しか し,バス停 や歩道 は雪掻 シャベルや帯 を使 って除去作業 を しなければな らない。 また,塩 を使 うと樹木 に悪いので,た いてい砂や灰 を撒 く。

ところで , Kl a u s は よいアイデアを持 っている。コンポス トを持 たないで,

ドイツ環境会計の周辺 3

(4)

有機 ゴ ミを トンネ ( バケツ) に投げ入れることの出来 ない人用 に, ゴ ミ収集 箱の隣に 「 生 ゴ ミ利用場所」 を設置することを彼 は提唱す る。そ うすれば生

ゴ ミは豚の よい餌 にな り,収集 ゴミも少な くなる と言 うのである。

1‑ 2 その他の身近 な環境教育

以上,児童向け絵本 を紹介 したが, この本の中で幼児 に清掃の仕事の内容 や大切 さ,分別, ゴ ミを出 さない工夫, リサ イクル等 に関 して教 えている。

その他,市電停車場近 くの幼児向人形劇場があった りして,芝居やゲーム で環境教育 に一役買 っている。 また,幼稚園では,給食の後,皆で後片付 け を し,残 りカス,紘,容器等 を分別 して各児童が役割分担 して ゴミ箱のある ところまで捨 てに行 くとい うような 「 実習授業」 もしている。

この ように ドイツでは幼少の頃 よ り,環境教育 を して可能な限 り環境 を配 慮する精神 を養 っている。

Ⅰ 市民および学生のための環境教育

2‑ 1 市民のための環境教育

州 ・市の環境省 ・局 は町の身近 な場所 にある。そ こを訪問 してみて驚 くこ とであるが,多 くのパ ンフレッ トが ドイツらしくよ く整理 され,整然 と並べ られていることである。それ らのパ ンフは,そのほ とん どが無料であるが中 には有料で,見本 を見て書店 に注文 しなければ手 に入 らない もの もある。

ドイツは周知の ように,連邦制であるので,地方の力が強いため地方独 自 の環境政策 を行 うところ も多い。町の祭 りには環境局が出張 してパ ンフを配 布 して,環境 に対す る配慮 を呼びかけている。

ある小 さな町の収穫祭 にて :

通 りすが りの旅人 も気軽 に参加で き,町民 と一緒 に楽 しむことがで きる町 の収穫祭 に遭遇 した。祭 りの屋台では, ソーセ イジ,肉 ・ジャガイモ料理等

4 国際経営論 集 No. 21 2 ( 氾1

(5)

お よびワイン, ビール, ノンアルコール飲料が売 られていた。注文 したジャ ガイモ料理の皿 にはデポジ ッ ト制が採用 されてお り, フォークは間伐材で製 作 した粗末 な木製の ものであった。皿 は返還 される と,洗浄 され再使用 され, 食べ残 しの料理,使用済 フォーク,紙類等 は分別 されてそばの ゴミ箱 に捨 て

るようになっていた。

あるパ ンフレッ トよ り :

学生 ・生徒のための環境 ヒン トとい うあるパ ンフでは,遵守すべ き 1 0 事項 が具体的に記載 されている。以下では,その概略 を紹介 しよう。

( 1 ) ゴミを回避す る。そのために再使用可能な食器 を使 い,飲料 はデポジッ ト制の ビンで購入す る。

( 2 ) ゴ ミを減量化する。買物 には,環境 に負荷 の大 きい ビニール袋 よ りも布 袋 を使 う。

( 3 ) ゴミを再利用する。 リサ イクルによってエ ネルギー も節約で きる。包装 容器 は,デュアル ・システムの回収 コンテナーを通 じて処理す る。

( 4 ) 衣服 ・カーテ ンは可能な限 りクリーニ ングに出す回数 を減 らす。 また購 入時 には,家庭で洗濯可能 な素材か否かに注意す る。

( 5 ) 魅力的な筆記用具の背後 には,環境問題が潜 んでいる。その有毒性 と短 命性 である。 それゆ え,筆記用具 と しては昔 か ら使 われている鉛筆 を使

う。

( 6 ) 残 った薬品類は,みだ りにゴ ミ箱 に捨 てないで,薬局 に引 き取 って もら

う。

( 7 ) 河川 ・海洋に環境負荷の大 きい着色 ・漂 白紙 は,使用 しない。

( 8 ) 自動車の利用 は,で きるだけ避 け,乗車す るときで もアイ ドリングは絶 対 に避ける。

( 9 ) 部屋の模様替 えの時は,古い家具等 は伝言板 で再利用 を呼 びかける。

( 1 0 )友人や一般市民 との話の中で,環境問題への喚起 を し,政治家 には更 に 2 )

環境保全のために努力す るよう要求す る。

ドイツ環境会計の周辺 5

(6)

図表 2:D山s s el do r f市のホテル洗面所に貼 りつけてあったステッカI

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更に , 市の運営するフォルクスシュー レ(Volksschule )では , 外国人の ためのドイツ語コースの他に自然教室等も開いており,自然保護, 環境の大 切さも教えている。そのツアーで町の中を巡回したり,大学付属 植物園・庭 園等を訪問したりする 。 2‑2 大学での環境経営教育 ドイツでは , 「日本人の電気好き」は有名らしい。コピー室を兼ねた研究 室でコピーを取るのに少し薄暗いので電気をつけたら露骨にいやな顔をされ た 。エ わレギーの浪費による環境負荷を考えてのことである。また昼食でメ ンザへ行っても食べ残し,札その 他のものとの分別はなかなか厳しい。 大学教育においても , 既に 6 年前に環境報告書をゼミ発表の教材に学生が 使い報告していたのを憶えている。 6 国際経営論 集No . 2 12(氾1

(7)

以下本章 では, ドイツで最初 に環境 関連講座 を体系 的 に設置 した ミュ ンス ター大学,有力教授 の もとに環境 関連講座 の充実 してい るデュ ッセル ドル フ 大学 お よびアーヘ ン工科大学の環境経営会計 関連 の カ リキュラム を紹介 しよ

う。

この カ リキュラム表で理解 で きるこ とは,経営経済環境 関連 の科 目担 当者 の問題 であ る。担 当可能 な教員の もとに助手講 師 も集 ま り,講座 も充実 して いることである。 ただ, この数年の カ リキュラム表 を見 て,講義科 目が 固定 化 し以前 の ような弾力性 が ない ことも感 じる。

3 ) 図表 3 :M 大学 , D大学および A 工科大学における環境関連講座

ミユ ンス ター大学 デュ ッセル ドル フ大学 7‑へ ン工科大学

1 9 9 4年夏学 前 ドイツ経営経 清学会理事 エ ッセ ン大 学 よ り Ger d 工学部が充実 してい るため 期以前 長 Her i ber tMe f f er t 教授 を Rai ne rWa gne r 教授 が当大 に もともとその方面 か らの はじめとした有力教授 によっ 学 に就任 されてか ら環境関 素地 はあ ったo Lか し,後 て 9 0/ 91年冬学期 か ら重点 連講座 が充実 したo 発 の経 済学 部 で も Har al d 科 目として 「 環境 マネジメン Dyckho f f教授 の も とで充

ト ( Umwel t ma na ge me n t ) 」 実 した講座 が 開設 され たo と 「 環境 エ コノ ミー ( Um‑ 92 年冬学 期 には Dyckhof f w e l t ( ) konomi e) 」 が ドイツ 教授 の もとで工業経営の コ

大学 で初 め て設置 され たo ロク イウム 「 企業 と環境保

両科 目ともエ コロジー とエ コノ ミー との間の現代 的問 題 と学 問的把握法 とに取 り 組 んでお り わ ち 「 された0両科 目の基礎 ブロ ックは 「 り卒業 に必 要 な科 目に編 入 り,次 の四つの講義 ,す な エ コロジ‑ と環境技 環境 と経済」 であ ,9 2 年夏学期 よ 術 の基礎用語 」 , 「 環境 法 と 計画法 」 , 「 経営環境計画 の

基礎」 お よび 「 環境経 済論 では環境 に優 し 察 されてお り,分析 の中心 があ るoそ して重点科 巨 . い経 済開発の条件 を追求 し てい るo また環境 マ ネジメ か らの環境保全の問題が考 の機能 に取 り入れるこ とで ある○ さらに か らは 「 は環境保全 をすべ ての企業 コー デ ィネー シ ョン機 構」 ン ト論 では経営経済的観点 経 済 と環境への学 ,91 環境物質の 年夏学期 仝」 が 開設 されている○

ドイツ環境 会計 の周辺 7

(8)

生 イこ シアテ ィ7◆され た○ そ こで学 生達 は経」 が創 設 済 的観点 か らみ た環 境保全につ い て議 論 し,工 業 の意 義 を研 究 し,実現 可 能 な解 決策 を探 し求 め てい るo

9 4 /9 5

*S 重 点科 目環境経 済論 お よび ハ ウプ トス ツデ イウム : 経 営経 済学講座 , と くに工 学

環境 マ ネ ジメ ン ト : ・生 産管理論

V(

材 料 管理 , 業経 営論 お よび経 済学 :

・環境 法

( W. Ho pp e

担 当) ロ ジステ ィ ックお よび環 ・経 営環境経 済論 ゼ ミナ ‑ ー環境技 術 .エ コロジーお 墳保 全

,St o r k

担 当) ル (

Dyc k ho

ff担 当)

よぴ化学 製 品 に関す る基 ・生 産 管 理 論 ゼ ミナ ー ル ・ユ ー プ ング企 業 と環境 保 碇概 念

( W. Ba r z

担 当) (生 産 に関 連 した環 境 保 仝 (ツザ ツス ッデ イウム 一環 墳 エ コ ノ ミー Ⅰ (H. 全 の特殊 問題 ,集 中講義 , 環 境 化 学 「環 境 と社 会」

Bonu s

担 当)

J a n z e n′ Ma t t e n

担 当) の 前 提 科 目

,Dyckhof f

・環 境 経 済 論 ゼ ミナ ー ル

氏.Thos

究 員担 当 )

( H.Bonu s s ,H一一

お よび共 同

J .Ew

e

r

s,

・環境 マ ネ ジ メ ン ト理論

( H. Me f f e

rt担 当)

・経 営 環境計 画論 (定 と意思 決 定 :担 当)

D.Ada

計 画設

m

お よび共 同研 究 員担 当)

9 6/9 7

年冬 重点科 呂環境 エ コ ノ ミーお ハ ウブ トス ツデ イウムの特 経営経 済学講 座 , と くに工 学期 よび環境 マ ネ ジ メ ン ト : 殊経 営経 済学講座 (生 産管 業経 営論 お よび経 済学 :

・環 境 マ ネ ジ メ ン ト

( H

. 理 論 お よ び 環 境 エ コ ノ ミ ・環境 コロタ イウム 「連結

Me f fe r t ,M.Ki r chge or g

‑) 生 産 と原価 削 減」

担 当) ・経 営環境 エ コ ノ ミーの概

( Dy c k h o f f , Sou r e n ,

・副専 攻 学生 お よび経 済学 念

( Wa gn e r ) Da r ms t a dt e r

担 当)

専 攻学 生 の ための環 境法 一生 産 管 理 論 ゼ ミナ ー ル ・企 業 と環境 保 全 (ツサ ツ

( M. Ho f f ma nn

担 当) (現 在 の環 境 指 向生 産 管 ス ッデ イウム科 目 「環境

・プ ロジ ェ ク ト

AG

の環境 理論 ,集 中講座

,Wa gne r

と 社 会 」 の 前 提 科 目 , マネジメン ト (

H

.

Me f f e r t

およ

びJ a nz e n/ Ma t t e n

Dyc kho

ffお よび共 同研

お よび共 同研 究 員担 当)

当)

先見担 当)

・自 然 経 済 学 入 門

(W .

・その ほか に環境 保全 を課

St r ( ) b e l e

担 当) 題 と した コロ ク イウムが

・経 済 お よび資 源経 済 ゼ ミ 上 記

3

教 員 に よって指 導

ナ ‑ ル (

H

.

Bonus,W.

St

員担 当)

r 6 b e l e

お よび共 同研

・資 源経 済学 とエ ネルギ ー経 済 学

当) ( W.St r 6 be l e

され てい るo

9 7

年夏学 期 重点 科 目環境 エ コノ ミーお ハ ウプ トス ツデ イウムの特 経営 経 済学講座 , と くに工 よび環 境 マ ネ ジ メ ン ト : 殊経 営経 済学 講座 (生 産管 業経 営論 お よび経 済学

ー環境 お よび資 源 エ コノ ミ 理 論 お よ び 環 境 エ コ ノ ミ ・環境 指 向の企 業管理

‑ の 基 礎

( H.Bonus

担 ‑) (工 業 経 営 と環 境 保 全 ,

当)

・企業 の研 究 開発 と環境保

Dy c kh o f f 担当)

・エ ネルギーお よび資 源 エ 全

( Wa gn e r

担 当)

コノ ミ‑ゼ ミナー ル

( D.

・環境 エ コノ ミー配慮 下 で

Au f de r he i d e , H. Cl a us e n

, の給付 生 産 お よびその利

8

国際経 営論 集

No , 2 1 2 0 0 1

(9)

一環境技術 ,エ コロジーお ・環境 関連 の企業計 画 と企 よび環境 に優 しい化学製 莱会計 ( J anz en 担 当) 品 ( W. Ba r z 担当) ・ゼ ミナール :環境指 向の

・応 用一般 的均 衡理論 ( J. 企業 会計 の展 開

Bl a nk担当) ( Wa gne r ′ J a nz e n 担当)

・環境 マネ ジメ ン ト Ⅱ ( D . ・ゼ ミナール :企業倫理 と

Ada m 担当) 環境マ ネジメ ン ト

・環境 マ ネジメ ン トゼ ミナ ( Mat t e n/ Ha f f ner 担 当,

‑ ル ( D.Adam,H . 集 中講義 )

Me f f e r t担当) ・コロク イウム :環境政策

・プロジェク ト AG の環境 お よび環境法 に関す る経 マ ネ ジ メ ン ト ( M. 営経済的意義 ( Wa gne r ′

Ki r chge or g 担 当) ・コロク イウム :材料 管理 Ma 担 当,集 中講義 ( J a n t t ze e n n/ 担 当) Ma t t e n/ ) H a f f ner

2(

X氾年夏草 選択必修科 目 企業理論講座,特 に環境経

期 環境 お よび貸源経 済 : 済 お よび工業管理会計並 び

・環境 政策 ( Pi e s ) に経 済学研 究所

・環境技術 ,エ コロジーお ( Dyc kho f f )

よび環境化学 ( Ba r z) ・環境指 向の企業管理

環境 お よび交通 二 ( Dy ckh

off)

・環境 政策 ( Pi e s ) ・工業 お よび環境 ゼ ミナー ル ( Dyc kho f f等)

2 0 0 0/2 0 0 1 選択必修科 目 ハ ウプ トス ツデ イウムの特 企業理論講座 ,特 に環境経 年冬学期 エ ネ ル ギ ー , 資 源 , 環 境 殊経営経 済講座 済お よび工業管理会計並 び

等 : 経営経 済的環境経 済 に経 済学研 究所

・環境経 済の基礎 ( Pi e s) ・経営経 済的環境経 済 ( Dy ckho f f )

・環境経 済専 門ゼ ミナール ( Wa gne r ) ー販売 お よび生産関連のエ ( Har t wi g 等) ・一般経営経摘草/経営経 コピランツの ための ソフ

・隣接 領域専攻者 お よび経 清的環境経 済 ( Wa gner , トウェアー実務

2 ) ( 出所 〕 三 大 学 の 講 義 要 項

ドイツ環境会計 の周辺 9

(10)

ハ ノ ー フ ァー万 博 に お け るテ ー マ と して の環 境 保 全

ハ ノー ファー市 は,近年,国際産業見本市の開催地 として有名であ り,か つ英国ハ ノーファー王朝発祥地で もある。 この市 は,デュ ッセル ドルフとベ ル リンとの中間にあ り,その周辺 には大 きな都市 はない。 ドイツ人に言わせ ると 「のっぽ ら (野原)の真 申にポソー ンとある町だか ら, よほ どの事がな い限 り訪問す ることはない所だ」 とい う。

3‑1 EXPO2000のテーマ

「新 しい世界の創造一 人間 ・自然 ・技術」 とい う総合 テーマの もとに, 200061日か ら10月31日までハ ノー ファーで万博が開催 された。170

クタールの会場 に,173の国家,国際機関が参加 して,56のパ ビリオ ンが立 ち並 び,未来 に横 たわる課題 をどう克服す るかに挑戦 した。

EXPO2000は,従来の ような技術進歩の成果 を競 う産業博覧会 とい うよ り ち

,

「人類の共存 ・共生」 をいかに達成す るか を目指 している。それ と関逮 して, リオサ ミッ ト 「アジェンダ21」の原則である 「持続可能な開発」 を具 体化 した展示 ・建物 も多数見 られた。

3‑ 2 環境保全 と各パ ビ リオン 日本館 :

日本館 では

,

「地球温暖化防止」 のために,一国の取 り組みだけでは解決 困難な CO 2排 出削減問題」 をメインテーマに掲げている。パ ビリオ ン前 に は,500名以上 の見物客が待 ってその関心の強 さを示 していたが,人捌 けが よ く30分程度で入館 で きた。その理由は中に入 ってか ら理解で きた。入れ物 はアイデアものであって も,中が ガラン ドウなのである。

ドイツの古紙 を使用 して造 った とい う全長90メー トル,広 さ3600平方 メ‑

10 国際経営論集 No.21 2001

(11)

トルの建物が売 り物である。建築家坂茂氏が資源保護 ・未来志 向のテ クノロ ジー を駆使 して設計 した, ドームを3つ繋 ぎ合 わせ た ような神殿風 のパ ビリ オ ンである。建物全体 は,紙管のハニ カム構造で支 え られている。パ ビリオ ン建築 に使 われた部材 には,紙管以外 に屋根 に貼 る紙膜等 リサ イクル, リユ ース可能 な素材 も使用 し,環境 に配慮 している。内部 に入 る と,環境技術 の 映像 ・解説 は,全 くあ りふれた物 だった。か ぐや姫 の話, 日本 の郵便切手の 紹介等。そんな中で洞窟 をイメージ した空 間に 日本 の古紙で作製 した 「ほた る」 とい う自動車 は, なかなかの傑作 であった。

DSD館 :

デュアルシステムのための リサ イクルの受 け皿 となるDSD社 のパ ビリオ ンである 1000名以上の観客が並 ぶ,人気 のあ るパ ビリオ ンの前庭 には, ガ ラス容器 の砕 いたかけ らが砂利 の代 わ りに蝶 き詰 め られ,その上 に金網 を掛 けて歩 きやす くしてある。 この ガラスのかけ らはパ ビリオ ンの外壁 に も トッ ピングの ように散 りばめ, リサ イクル されていた。

ライフサ イクルが テーマで,廃棄物が コンポス トにな り,森 を形成す る様 子が実物 を使 って展示 してあった。更 に, 1日の生活 と環境 問題 との係 わ り 映像 でわか りやす く見せ て くれた。その他 ,スープ, トイ レ等 の排水 を浄化 す るために どれほ どの水が必要か,相 当の水が ビニールパ ックに入れ られて 吊 り下げてあった。

テーマパー ク ・環境 (Umwelt)館 : 待 ち時 間な しなので,2度 入場 した。

このパ ビリオ ンでは,気候 ,水 ,森 ,土壌 お よび都市 の ような環境 の中で 旅 をす る。 この旅 で人間は環境 の一部であ り,その行動 によって環境 に影響

を与 え,将来の環境 に責任 を持 たなければな らない と している

リサ イクルが主要 なテーマの 1つ になっていた。着物の一生 とい うセ クシ ョンでは,"HueteistMode,MorgenistAbfal1."(今 日はモー ド,あ したは ゴミ) とい う文章が印象 に残 った。

ドイツ環境 会計 の周辺 11

(12)

ドイツ館 :

館 内 に入 る と,アイ ンシュタイ ン,プラン ト, グラフ等著名人の石膏製の 巨大 な顔が展示 してあった。更 に,歴 史上有名 な発 明物 ・製作物が展示 して ある。例 えば, グーテ ンベ ルクの印刷機,ナチス時代 に製造 されたVW,バ イキ ングの帆船模型等 である。 その他,「企業 (Unternehmung)」 とい うテ ーマで企業化 によって次 々に生 じる問題 ,す なわち製品化,大量生産,環境 問題 ,技術革新 ,従業員の老齢化 による年金問題 を漫画 に して映像 で見せ て くれる。更 にまた, ドイツの生活 を環境 との関係 を交 えて映像 で紹介す るコ ーナー もあ った。

オランダ館 :

屋上 にウイ ン ドパ ー クがあ り, 自家発電可能で,水 も循環使用す る。エ コ サ ン ドイ ッチ設計 のパ ビリオンの4階にはカヤ等が茂 り, 3階には森林, 2 階 には草花,1階にはビデオコーナーがあった。

1031日にEXPO2000は閉幕 したが,入場者数約1,500万人は 目標 の4,000 万人 を大幅 に下 回 り,事業規模30億余 マル クで約25億 マル ク以上の赤字 にな る見込みであ る。 目標入場者数 をあ ま りに多 く見積 もり,事業規模 を拡大 し す ぎた嫌 いが あ る。 「環境」 は, ドイツ人 に とっては 日常 的 な ものであ り, テーマ に掲 げて も売 りにな らない とい う意見 もあった。

ドイツにおける環境配慮型 ビジネス

4‑ 1 ドイツ企業 と環境配慮

強力 な リー ダーの もとに,環境 に関す る市民運動 の強力 さは,エ クソンが 北海の老朽石油基地 プラン トを破壊 して海底 に埋 め ようとした時の反対運動 に見 ることがで きる。その 日のマス コ ミは消費者のエ クソン社 ガソリン不買 運動 を大 々的 に伝 え,運動 の盛 り上が りを支援 した。後 日, この環境負荷計 算 に ミスがあることが判明 したが,エ クソン社 としては計画 を断念せ ざるを

12 国際経営論集 No.21 2001

(13)

得 なかった。

なぜ ドイツ企業はか くも環境 を配慮するのであろ うか。その原因の一端 は, 国民 ・消費者の国政選挙 に対す る態度 にある。約85%の国政選挙投票率 は, 選挙 における各政党に対す る脅威である。テ レビで も選挙前 日の20時台の ゴ

‑ルデ ンアワーに,環境問題 をテーマ とした政党間討論会 を開催 して,更 に 選挙民 を煽 る。各政党は,環境 に配慮 した公約 を発表す ることで 1票で も多 くの票 を獲得 しようとす る。そ うした政党が政権 を獲得す ると世論 を配慮 し た政策 を発表 し,環境配慮の法案 を提 出す ることになるのである

政府 ・地方 自治体 による法規制制定で,かつての ように環境 に優 しい企業 のみが,自発 的に保全対策 を行 うとい うだけでは許 されない。全 ての企業が, 法 ・条例で定め られた最低限の環境保全対策 を行 わな くてほな らな くなった のである。

企業の多 くはこの ような状況 に対応 して,環境保全 を前向 きに受け とめる ようになった。早期 に環境対策 を行 うことで,それ を怠 ったことによって生 じる損失 ・費用の発生 を未然 に防止で きること,環境汚染物質の処理原価の 急上昇 に伴い,その リス クを減少 させ ることが,将来の収益上昇 につなが る ことが認識 されるようになった。 また,政府 ・地方 自治体等の様 々な環境保 全優遇の助成措置の恩恵 を受 けた り,貿易障壁 を緩和 した りもしている。更 に,環境先進的企業では,販路拡大の武器 に環境保全戟略 を採用 した り,環 境関連の事業 を起 こ した りしている。

4‑2 ドイツにおける環境 ビジネス

ドイツにおいて全 ての環境 ビジネスで採算性が合 うか否か とい う間の答 え は,HNein"である。 しか し,例 えば, リサ イクル原料 を使用 した生産が, 何時 も処女原料 を使 った生産 よ りも常 に不利 だ とも言 えない。た とえ現在, リサイクル生産が不利であって も均一化 した リサ イクル原料が大量 に供給 さ れるようになった り, リサ イクル生産 に習熟化す る と,損益分岐点 も下が り

ドイツ環境会計 の周辺 13

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採算性 も上昇 す る

ThyssenSonnebergRycycling:

あ る夏 の太 陽の ぎらぎら光 ってい る 日に,現在 で も鉄鋼生産 ドイツナ ンバ ー ワ ンの子 会社 を訪 問 した。 この会社 で は,郊外 の広大 な土地で主 に冷蔵庫 を分解 して再使用可能 な ものは, 回収 して,残 りはス クラブ化 してい る。す なわち, 回収 した廃棄冷蔵庫 の コー ドを切 り,接着部分 を剥 が し,モ ー ター を取 り出す。 こ う して取 り出 したモー ターの ほ とん どは, まだ充分使 えるの で関連 会社へ売却 す る とい う。更 にその他 の部 品 を取 り出 し,再使用可能 な もの はモー ター と同 じように売却 し,最後 に残 った鉄板 , プラスチ ック等 は 細 か く砕 いて2次材料 に使 用す る とい う

その前 身はTyssenKloecknerRecyclingで,金属 ス クラ ップ, シュ レッダ ー,触媒廃棄 ,冷蔵庫処理 を主要業務 と してい る。 その95年 の売上高 は28億 円であ る

ACE開閉装置㈱ :

この会社 は,高圧 送電用 の各種 開閉機 器 ・装置 を製作 してい る。ACE社 のモ ッ トーは,最新 の製 品,効率 的 な生 産 ,最高 の品質 ,環境保全 にあ る

このモ ッ トー を支 えてい るのは,製造原価削減へ の様 々な努力 と充分 な環境 保全対策 を実施 し,両者 を同時 に満足 させ得 る数多 くの対策 を見つ けて きた

こ とにあ る。

同社 は,製造過程 で生 じた銀 の含有量 の高 い沈殿 固形物質 を排水 と一緒 に 流 す こ と を止 め , 定 期 的 にす くい あ げ た そ の 物 質 か ら, パ ー トナ ー Deggusa社 が純銀 を再生 回収 して くれたが ,その純銀 をACE社 はD社 に相 堤 (1994年 回収量52kg当 り13,000マ ル ク) で買 い取 って もらった。 それ に よ りACE社 は,排水 に混 ざってい る大量 の銀 か ら生 じる環境 汚染 を防止 し

4) たばか りで な く, 回収 した銀 の売却 で収益 を得 るこ とになった。

この他 に, ドイツにお ける代表 的企業 の概 要 を以下 に紹介 しよう。 リサ イ 14 国際経営論 集 No.21 2001

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クル ビジネスの企業チ ャンスが注 目されるに したが って競争 も激 しくな り再 編へ と進 んでいる

RWE Umwelt(秩)

家庭 ゴミ, リサ イクル,産業廃棄物,特殊 ゴ ミの処理 を事業内容 としてい て,その売上高は9314億マルク,9940億 マル クである。Trinikensを買 収 し,更 に,VEWお よびEdelhoffと合併す る。

OttoGruppe:

自治体受託,産業廃棄物処理,回収箱製造 を主 たる業務 とし,その売上高 は93年16億マルク,95年16億マルクである。企業買収 によって, グループを 解散する。

Rehtmann:

家庭 ゴ ミ処理,リサ イクルを事業内容 とし,その売上高 は9312億マルク, 9515億マルクである。

Alba:

家庭 ゴ ミ, リサ イクル用廃棄物回収 を主要な業務内容 とし,その売上高は 9310億マルク,9811億マルクである。

おわ りに

ドイツだか らといって全ての企業,市民が環境 を配慮 して行動 しているわ けではない。大 きな都市の鉄道の駅での夕方, ゴ ミの山には うんざ りす る。

駅構内や列車 には落書 きが 目立つ。犬の多い ドイツでは,所 か まわず糞が転 がっているのにはが っか りさせ られる。犬税 を収めているか ら市の清掃員が 掃除するのは当然 と主張する不心得者 も少 なか らずいる。人間 どこで も楽の ほうに流れる ものである。

事業活動か ら生 じる環境汚染 を防止す るための コス トと裁判費用 を比較考 慮 して,環境対策 を決定す る大企業 もある との ことで,私 に憤慨 して話 して

ドイツ環境会計 の周辺 15

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いたプロフェ ッサ ー もいる。それゆえ,法規 も強化 され ざるを得 ない。 ドイ ツ環境会計 の根幹 に厳 しい法規制等があ ることも見逃せ ない。

我が国では, この数年 間で環境会計 も一般化 し,法規制等 もか な り整備 さ れ, ドイツとの環境格差 も大分縮 まったことを, この旅 を通 じて肌 身に感 じ た。企業 の環境 に対す る意識 も変化 してい るが, しか し,修理 よ り新 品販売 とい う基本的 な考 え方 は変 ってない。

消費者 も甘 えを捨 て,その商品 を購入す ることで環境 問題 に自分 の意見 を 表明 したのだ と自覚 を持 たなければな らない。消費者か ら生産 を変 え,商店 に並ぶ商品 を変 えなければな らない と旅 を終 えて痛感 した。

1) R,Butschkow&S.Schuermann:IchhabeinenFreund,deristMuellmann, CarlsenVerlag,1993.

2)木下 ・中島 ・柳 田編著 F文化会計 学』1998,115

3) WestfaelischeWilhelms‑UniversitaetMuenster:Personaト und Vorlesungsverzeichnis,SS1994,WS1994/95,WS1996/97,SS1997,SS2000, WS2000/2001

HeinrichHeineUniversitaetDuesseldorf:Personal‑und

Vorlesungsverzeichnis,SS1994,WS1994/95,WS1996/97,SS1997, WS2000/2001

RWTHAachen,Personal‑undVorlesungsverzeichnis,SS1994,WS1994/95, WS1996/97,SS1997,SS2000,WS2000/2001

木下 ・中島 ・柳 田編著 :前掲書,122頁以下

4) Bundesumweltministerium&Umweltbundesamt(Hrsg,):Handbuch Umweltkostenrechnung,VerlagFranzVahlen,Muenchen1996.125f.

16 国際経営論集 No.21 2001

参照

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