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医療経済学③

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(1)

医療経済学③

社会保障と医療費

~医療が提供される仕組みを知る(1)~

近大姫路大学2015.05.23

(2)

講義の概要とゴール

1.日本の社会保障費および医療費の動向を知る

2.医療保険と診療報酬のメカニズムの基本を知る

3.社会保険としての健康保険制度のもとで提供される医

療サービスの特徴を知る

(3)

1.日本の社会保障費および医療費の動向を知る

日本の社会保障の実態、日本人の健康状態、日本人の「健康」に対する意識、人々

の暮らしに関わる諸状況に関するスナップショット

日本の社会保障制度と現状

年金保険(国民年金、厚生年金)

医療保険(健康保険、国民健康保険)

介護保険

労災保険

雇用保険

高齢者、障害者、母子家庭などへの支援

生活困窮者への保護

国民の健康予防、社会の防疫

(4)

社会保障給付費の実態

平成24年度 国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」

年度

計 医療 構成割合 年金 構成割合 福祉その他 構成割合 介護対策 億円 億円 % 億円 % 億円 億円 % 2001 814,112 266,274 32.7 425,714 52.3 122,124 41,563 15.0 2002 835,895 262,818 31.4 443,781 53.1 129,296 47,053 15.5 2003 842,800 266,132 31.6 447,845 53.1 128,823 51,559 15.3 2004 858,091 271,285 31.6 455,188 53.0 131,618 56,167 15.3 2005 884,979 281,608 31.8 468,386 52.9 134,985 58,701 15.3 2006 903,078 286,924 31.8 478,897 53.0 137,258 60,492 15.2 2007 927,141 295,530 31.9 488,819 52.7 142,791 63,584 15.4 2008 953,741 301,931 31.7 501,854 52.6 149,956 66,513 15.7 2009 1,011,117 314,128 31.1 523,447 51.8 173,541 71,191 17.2 2010 1,046,914 329,190 31.4 529,831 50.6 187,894 75,082 17.9 2011 1,075,061 340,621 31.7 530,747 49.4 203,693 78,881 18.9 2012 1,085,568 346,230 1.9 539,861 49.7 199,476 83,965 18.4

(5)

部門別の伸び

100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 19 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12

医療

年金

福祉・介護

平成24年度 国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」より安川作成

(6)

出所

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2798.html

(7)

社会保障費はどれくらい増えるのか

http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E7%B5

(8)
(9)

国民医療費って何?

厚生労働省の定義

「国民医療費」は、当該年度内の医療機関等における傷病の治療に要する

費用を推計したものである。この額には診療費、調剤費、入院時食事・生活

医療費、訪問看護医療費のほかに、健康保険等で支給される移送費等を含

んでいる。

国民医療費の範囲を傷病の治療費に限っているため、(1) 正常な妊娠や分

娩等に要する費用、(2) 健康の維持・増進を目的とした健康診断・予防接種

等に要する費用、(3) 固定した身体障害のために必要とする義眼や義肢等

の費用は含んでいない。

また、患者が負担する入院時室料差額分、歯科差額分等の費用は計上して

いない。

(10)

医療費の意味するもの

人々が病気にかかったときに実施される「救援」のコスト

患者の増加や診療の密度を表す指標

人々のライフ・コースにしたがって発生するリスクの大きさ

人々の健康増進に向けた投資額

人生最後の“看取り”を豊かにおこなうためのQOL コスト

(11)

日本の医療費は高いのか?

(12)

0 5 000 10 000 15 000 20 000 25 000 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 10 ~ 14 15 ~ 1 9 20 ~ 24 25 ~ 29 30 ~ 34 35 ~ 39 40 ~ 44 45 ~ 49 50 ~ 54 55 ~ 59 60 ~ 64 65 ~ 69 70 ~ 74 75 ~ 79 80 ~ 84 85 歳以上 入 院 入院外 歯科

年齢階層別人口1人当たり国民医療費

厚生労働省『国民医療費』平成23年度データより安川作成

(13)

0 1 000 2 000 3 000 4 000 5 000 6 000 7 000 8 000 9 000 0~14歳 15~44歳 45~64歳 65~74歳 75歳以上 悪性新生物 糖尿病 神経系疾患 虚血性心疾患 脳血管疾患 呼吸器系疾患 消化器系疾患 腎尿路系疾患 骨折

疾患別人口当たり国民医療費(入院)

厚生労働省『国民医療費』平成23年度データより安川作成

(14)

日本の医療制度の特徴

キーワード

社会保険によるユニバーサルサービス

医療機関へのフリーアクセス

医療サービスの価格は原則公定価格

プライマリケアと高度医療との区別があいまい

医療における多層的な規制の存在

(15)

社会保険によるユニバーサルサービス

ユニバーサルサービスUniversal Servicesとは

国民生活に不可欠で、誰もが等しく享受することのできるサービス

<総務省の定義>

電気、ガス、水道、放送、郵便 、通信、福祉や介護など

社会保険制度とは

政府あるいは公的機関が運営する医療、年金、介護等への給付を目的とした

保険(=社会保険)を柱に、社会保障システムが構築されていること

(16)

医療機関へのフリーアクセス

患者が、自分の好きな医療機関を原則制限なしに選択し受診できること

日本の医療制度における重要な特徴 ⇒ なぜか?

先進国の医療制度のなかで、社会保険制度とフリーアクセスを同時に

実現している国はそれほど多くない!

一般的には

初期医療(プライマリ・ケア) ⇒ ファミリードクターやホームドクター

病院での受診 ⇒ ファミリードクターやホームドクターからの紹介が必要

(17)

医療サービスの価格は原則公定価格

医療サービスの値段 = 一部を除き

「社会保険診療報酬」

として公的に決定

医療の質や医師の経験などは基本的に反映されていない!

医療機関の治療費(=医業収入)は、社会保険を通じて「公的価格」で償還される

よほどのことがなければ、保険の支払は拒否されない(収入は安定的)!

医療経営の成否は「いかに上手に診療報酬を獲得するか」で決まる!?

償還のルールは複雑で、また請求の妥当性に関する査定あり

(18)

診療種類別医療費内訳

(19)

プライマリケアと高度医療の区別があいまい

プライマリ・ケア

身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療

(日本プライマリケア連合学会の定義)

・何でも診てくれる

・いつでも診てくれる

・すぐに診てくれる

近所のかかりつけ医

(診療所/小規模病院)

ケアやゲートキーパー以上の役目であり、最初の第一線としてアクセスされ、継

続的・統合的に調合されたケアを提供する保健制度の中心的な役割である。必要

とされた際の第一線コンサルタントであり、短期の疾病に限らず個人の長期的な

保健状態を診る

WHOの定義

(20)

高度医療

高度な医療 ⇒ 病院で実施する手術など

高度先進医療 ⇒ 通常の診療水準 を超えた,健康保険で認められ

ないような特殊な治療や検査

一定規模以上の病院における医療

この両者の区別があいまい

本来「第一線」のプライマリケアで診るべき疾患が大規模病院で診られたり、

すでに急性期対応が終わりプライマリケアで「継続的に」治療すべき疾患が病院

のベッドで行われたり、ということが起きている

(21)

医療における多層的な規制の存在

医療の基盤にかかわる規制

・非営利企業による医療提供を原則

・医師や看護師の国家資格

医療行為の実施にかかわる規制

・医療行為は医療法における医療機関にしかできない

・医薬分業

・医療と介護の分離

医療の品質保証にかかわる規制

・医薬品・医療機器の承認プロセス

・医療機関の広告規制

・医療行為の一部制限

(先進医療機関の承認取り消しなど)

⇒ 医業への参入規制

⇒ 業務独占的規制

⇒ 社会的規制

(22)
(23)
(24)
(25)
(26)
(27)
(28)
(29)

*原則として全国民が公的健康保険制度に加入。

*医療費用は、同じ医療内容であれば全国でほぼ同額。

*医療機関を自由に選ぶことができる(フリーアクセス)。

*患者は受診時に定率の自己負担をするだけで、高額の医療

サービスを受けることができる。

*ただし予防接種、健康診断などには保険は適用されない。

日本の医療保険制度の特色

*医療システム運営を支えるために、多数の法律が複雑に関与。

(30)

国民(加入者)

政府・保険者

医療機関

保険料

税金

受診行動

医療サービスの提供

診療費請求

診療報酬

保険制度のトライアングル

(31)

保険と税---何がどう違うか?

保険 ⇒ 将来発生するであろうリスクに対する共同の備え

税 ⇒ 現在及び将来の社会共通の課題を解決するために必要な財源

を、政府が責任者となって共同で管理

・リスクの対象となることがらの性格

・集めるべきお金の規模、安全性、収益性

・お金を管理する主体と拠出する主体との信頼関係

(32)

財源調達方式の特徴比較(社会保険 VS 税)

社会保険

方 法

・保険料率などのルールによりすべての国民

から徴収

・職場、組織、機関別徴収と地域別徴収のオ

プション

・国税、地方税の一部をプール

・累進的な徴税とフラットな徴税のオプション

特 徴

・個人の実質リスクではなく所得をリスクの

代理変数として徴収額決定

・所得による徴収と一律の徴収が混在し、リスク

自体の評価はできない

メ リ ッ ト

・医療のために徴収されているので、プール

は確実に医療にのみ使われる

・プールの配分に際して、比較的公平性は担

保される

・徴収率が高い

・管理が一元化されているため、管理コストが小

さく、財源上の格差が生じない

デ メ リ ッ ト

・特に非被用者保険の場合、徴収率は不確実

・グループ別財源調達のため、保険者間で財

源格差が生じ、調整が必要

・政府が管理するために、プールが確実に医療に

のみ使われる保障はない

・プールの配分に際して、必ず優先順位をつけね

ばならず、完全な公平性は保障されない

採 用 国

日本、ドイツ、フランス、韓国、

メキシコなど

英国、北欧など

(33)

公的医療保険制度と患者の受診行動

原則として全国民が加入し、どこでもほぼ同額で治療が受けられ、しかも自己負

担が少ない公的医療保険制度は、患者の受診行動にどう影響しているだろうか

受診数

患者が直面する

コスト

患者の受診行動

全額負担の場合 保険による一部 負担の場合

(34)

医療保険の存在は、患者の医療へのアクセスを高め、それが医療

受診による健康回復の可能性を高め、国民の健康度を高める

わずかな不健康(かぜ、腹痛)でも、国民は容易に医療サービス

を受診しようとするため、本来必要と思われる医療よりも過剰に

医療サービスを需要してしまう

需要=医療サービスを実際に購入した量(ニーズとは異なる)

(35)

診療報酬とは何か

医療行為

(サービス)の提供に対する報酬

行為の「何に」支払われるべきなのか

行為のボリュームや質

行為の結果

(成果)

病院や診療所などの医療機関が行った手術や検査、薬などの保険医療サービスに対する

公定

価格

のこと。医療機関は患者が窓口で払う一部負担分を除き、医療費を

レセプト(診療報酬明

細書)

として審査支払機関を通じて保険者に請求し、保険者は価格表である診療報酬点数表に

基づいて支払う。診療報酬の価格は2年に1回、中央社会保険医療協議会で決められる。個々

の診療行為についてそれぞれ診療報酬を算定してその合計額を払う

出来高払い方式

と、複数

の診療行為をまとめて定額で払う

包括払

い方式(定額払い方式)がある。現在、1点は10円。

2003年3月に出された医療制度改革の基本方針で、(1)医療技術の適正な評価、(2)医療機関の

コストなどの適切な反映、(3)情報公開など患者の視点の重視、などを基本に診療報酬体系を

見直すことが決められた。

知恵蔵2014より

(36)

医科診療報酬点数表

第1章 基本診療料

第1部 初・再診料

第2部 入院料等

第2章 特掲診療料

第1部 医学管理等

第2部 在宅医療

第3部 検査

第4部 画像診断

第5部 投薬

第6部 注射

第7部 リハビリテーション

第8部 精神科専門療法

第9部 処置

第10部 手術

第11部 麻酔

第12部 放射線治療

第13部 病理診断

第3章 介護老人保健施設入所者に係る診療料

第1部 併設保険医療機関の療養に関する事項

第2部 併設保険医療機関以外の保険医療機関の療養に関する事項

(37)

第1章 基本診療料第1部 初・再診料

初・再診料 通則

第1節 初診料

A000 初診料

第2節 再診料

A001 再診料

A002 外来診療料

A000 初診料

A000 初診料

270点

1 保険医療機関において初診を行った場合に算定する。 2 病院である保険医療機関(特定機能病院(医療法(昭和23年法律第205号)第4条の2第1項に規定する特定機能病院をいう。以下この表において同じ。)及び許可病床 (同法の規定に基づき許可を受け、若しくは届出をし、又は承認を受けた病床をいう。以下この表において同じ。)のうち同法第7条第2項第5号に規定する一般病床に 係るものの数が500以上である地域医療支援病院(同法第4条第1項に規定する地域医療支援病院をいう。以下この表において同じ。)に限る。)であって、初診の患者に占 める他の病院又は診療所等からの文書による紹介があるものの割合等が低いものにおいて、別に厚生労働大臣が定める患者に対して初診を行った場合には、注1の規定に かかわらず、200点を算定する。 3 1傷病の診療継続中に他の傷病が発生して初診を行った場合は、それらの傷病に係る初診料は、併せて1回とし、第1回の初診のときに算定する。ただし、同一保険医 療機関において、同一日に他の傷病について、新たに別の診療科を初診として受診した場合は、2つ目の診療科に限り135点(注2に規定する場合にあっては、100点)を 算定できる。ただし書の場合においては、注4から注7までに規定する加算は算定しない。 4 6歳未満の乳幼児に対して初診を行った場合は、所定点数に75点を加算する。ただし、注5又は注6に規定する加算を算定する場合は算定しない。 5 保険医療機関が表示する診療時間以外の時間(深夜(午後10時から午前6時までの間をいう。以下この表において同じ。)及び休日を除く。以下この表において同 じ。)、休日(深夜を除く。以下この表において同じ。)又は深夜において初診を行った場合は、それぞれ所定点数に85点、250点又は480点(6歳未満の乳幼児の場合に おいては、それぞれ所定点数に200点、365点又は695点)を加算する。ただし、専ら夜間における救急医療の確保のために設けられている保険医療機関にあっては、夜間 であって別に厚生労働大臣が定める時間において初診を行った場合は、所定点数に230点(6歳未満の乳幼児の場合においては、所定点数に345点)を加算する。 6 小児科を標榜する保険医療機関(注5のただし書に規定するものを除く。)にあっては、夜間であって別に厚生労働大臣が定める時間、休日又は深夜(当該保険医療機 関が表示する診療時間に限る。)において6歳未満の乳幼児に対して初診を行った場合は、注5の規定にかかわらず、それぞれ所定点数に200点、365点又は695点を加算 する。 7 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所に限る。)が、午後6時(土曜日にあっては正午)から 午前8時までの間(深夜及び休日を除く。)、休日又は深夜であって、当該保険医療機関が表示する診療時間内の時間において初診を行った場合は、夜間・早朝等加算と して、所定点数に50点を加算する。ただし、注5のただし書又は注6に規定する加算を算定する場合にあっては、この限りでない。

(38)

第2章 特掲診療料

第1部 医学管理等

第2部 在宅医療

第3部 検査

第4部 画像診断

第5部 投薬

第6部 注射

第7部 リハビリテーション

第8部 精神科専門療法

第9部 処置

第10部 手術

第11部 麻酔

第12部 放射線治療

第13部 病理診断

(39)

検査 通則

第1節 検体検査料

検体検査料 通則

第1款 検体検査実施料

(尿・糞便等検査)

(血液学的検査)

(生化学的検査(I))

(生化学的検査(II))

(免疫学的検査)

(微生物学的検査)

(基本的検体検査実施料)

第2款 検体検査判断料

D026 検体検査判断料

D027 基本的検体検査判断料

第3節 生体検査料

(呼吸循環機能検査等)

(超音波検査等)

(監視装置による諸検査)

(脳波検査等)

(神経・筋検査)

(耳鼻咽喉科学的検査)

(眼科学的検査)

(皮膚科学的検査)

(臨床心理・神経心理検査)

(負荷試験等)

(ラジオアイソトープを用いた諸検査)

(内視鏡検査)

内視鏡検査)内視鏡検査 通則 D295 関節鏡検査(片側) D296 喉頭直達鏡検査 D296-2 鼻咽腔直達鏡検査 D298 嗅裂部・鼻咽腔・副鼻腔入口部ファイバースコピー(部位を問わず一連につき) D298-2 内視鏡下嚥下機能検査 D299 喉頭ファイバースコピー D300 中耳ファイバースコピー D300-2 顎関節鏡検査(片側) D301 気管支鏡検査、気管支カメラ D302 気管支ファイバースコピー D303 胸腔鏡検査 D304 縦隔鏡検査 D305 食道鏡検査、食道カメラ D306 食道ファイバースコピ D307 胃鏡検査、ガストロカメラ D308 胃・十二指腸ファイバースコピー D309 胆道ファイバースコピー D310 小腸ファイバースコピー D311 直腸鏡検査 D311-2 肛門鏡検査 D312 直腸ファイバースコピー D313 大腸ファイバースコピー D314 腹腔鏡検査 D315 腹腔ファイバースコピー D316 クルドスコピー D317 膀胱尿道ファイバースコピー D317-2 膀胱尿道鏡検査 D318 尿管カテーテル法(ファイバースコープによるもの)(両側) D319 腎盂尿管ファイバースコピー(片側) D320 ヒステロスコピー D321 コルポスコピー D322 子宮ファイバースコピー D323 乳管鏡検査 D324 血管内視鏡検査 D325 肺臓カテーテル法、肝臓カテーテル法、膵臓カテーテル法

(40)

D306 食道ファイバースコピー

D306 食道ファイバースコピー 800点

1 粘膜点墨法を行った場合は、60点を加算する。

2 拡大内視鏡を用いて、狭帯域光による観察を行った場合には、狭帯域光強調加算として、

所定点数に200点を加算する。

D311 直腸鏡検査

D311 直腸鏡検査 300点

通知

(1) 直腸鏡検査を、区分番号「D311-2」肛門鏡検査と同時に行った場合は主たるもの

のみ算定する。

(2) 肛門部の観察のみを行った場合は、直腸鏡検査ではなく、区分番号「D311-2」肛

門鏡検査を算定する。

(3) コロンブラッシュ法は、直腸鏡検査の所定点数に、検鏡診断料として沈渣塗抹染色によ

る細胞診断の場合は、区分番号「N004」細胞診(1部位につき)の所定点数を、また、

包埋し組織切片標本を作製し検鏡する場合は、区分番号「N000」病理組織標本作製(1

臓器につき)の所定点数を併せて算定する

(41)

なぜ診療報酬は医師の行為しか算定しないのか?

診療報酬を決定する要件

①そのサービスが他のサービスと異なることを識別できること

②そのサービスの内容が第三者からも評価可能であること

(42)

①非定型、非技術主導型サービス

②特定臓器や身体部位への介入ではないため、患者の心身状

況により看護の内容が変化

③医師のような個別専門的行為ではなく、チームによる集合的

サービス ⇒ メンバーの代替が可能

市場での取引が難しい、インフォーマルなサービス価格

シャドウ・プライス

看護サービスの特性

(43)

ふたつのアプローチ

看護の技術を医師の行為のように

可視化することで、診療報酬化

看護の非定型なサービスにより医

療の成果を向上させ、病院内の報

酬シェアを向上

褥創ケアの点数

訪問看護の点数

7対1看護師配置基準

シャドウ・プライスをどう評価するか?

(44)

医療提供者にとっての公定価格の意味

1)医療提供の非営利性の確保

2)医療提供の持続性の確保

患者にとっての公定価格の意味

1)医療の品質探索コストの軽減

2)医療消費における所得効果の軽減

診療報酬の経済学的機能

(45)

• retrospective reimbursement(=fee for services)

• prospective reimbursement(=DRG,PPS,DPC)

支払対象:医療サービスの個別要素(人的資源、薬剤等、技術)

支払方法:事前に設定された個別価格が、医療サービスの提供者に事

後的に支給

支払対象:医療サービスそれ自身(診断~治療の一連の過程)

支払方法:対象疾患あるいはサービス提供の一連の過程に事前に価

格設定

診療報酬の設定問題

(46)

診療日数

診療報酬

医療費(診療報酬)と医療(治療)との関係

看護/リハビリ

出来高払い

包括払い

医学的治療

(47)

医療のプロセスに対する評価

医療の成果に対する評価

患者の医療需要制御としての機能の強化

価格決定の透明性の要求

公平性と公正性の同時充足

これからの診療報酬

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