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第 52 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一例 1 高橋大栄 1 西垣啓介 1 青柳誠 2 津浦幸夫 1 坂本麻実 1 森崇寧 1 田中啓之 3 長濱清隆 1 吉田和香子 1 安藝昇太 1 田村禎一 はじめに今回われわれは, 膜性増殖性糸球体腎炎様

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はじめに

今回われわれは,膜性増殖性糸球体腎炎様の 多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一 例を経験したのでここに報告する。

症  例

症 例:82歳 女性 主 訴:全身性浮腫 現病歴:2008年12月16日,転倒後の右下腿 挫創にて前医整形外科を受診し,外来加療され ていた。経過中,創部に感染を合併し,治療困 難となったため,2009年1月20日,右下肢蜂 窩織炎の診断にて入院した。血液,局所培養 は採取されず,創処置と抗生物質点滴で加療さ れた。この間PIPC,PAPM/BM,AMK,TEIC, GM,ABK,CAZが,この順にいずれも1週間 程度使用された。2月23日には抗生物質を中止 し,その後は創傷管理とリハビリを継続してい た。 3月上旬から浮腫が出現し,緩徐に増悪,4 月には全身性となった。このとき22kgの体重 増 加, 尿 蛋 白4+,Cr1.4mg/dl( 入 院 前 0.7mg/ dl)を指摘された。ネフローゼ症候群の疑いに て,精査加療のため4月27日に当院転院となっ た。 既往歴:高血圧,2008/11月 腹部大動脈,右 腸骨動脈瘤人工血管置換術 右外腸骨動脈-大腿 動脈バイパス術 生活社会歴:喫煙歴(-),飲酒歴(-) 家族歴:特記すべきことはない 常用薬:アゾセミド(60)1T1x ,フロセミ ド(20)2T2x, ア ム ロ ジ ピ ン(5)2T2x, メ シル酸ドキサゾシン(2)0.5T1x,カンデサル タ ン(8)0.5T1x, ア ス ピ リ ン(100)1T1x, ファモチジン(20)2T2x,レバミピド(100) 1T1x,酸化マグネシウム(250)3T3x,クエン 酸第一鉄ナトリウム(50)1T1x,カルバゾク ロムスルホン酸ナトリウム(30)3T3x,カリ ジノゲナーゼ(50)3T3x 転院時身体所見:身長142cm,体重64.7kg(6 ヶ 月 前43kg), 体 温37.0 ℃, 血 圧130/73mmHg, 脈拍 82/分 整,SpO2 1Lカヌラで96%。肩から 体幹にかけ全身性浮腫を認めた。眼瞼結膜貧血 なし。心音やや減弱。正常肺胞呼吸音。腹部は 平坦,軟,圧痛なし,腫瘤なし。四肢では,右 下肢脛骨前面に,一部滲出液を伴う肉芽を認め る。肉芽はピンク色で,熱感,発赤なし。圧 痛なし。両下肢に圧痕性浮腫(4+)を認める。 皮膚所見では両下肢にうっ滞性皮膚炎を認めた が,その他皮疹なし。 入院時検査所見:尿所見では,尿蛋白(2+), 尿潜血(3+)であり,24時間蓄尿で4.1gであっ た。血算ではリンパ球減少とHb8.4g/dlの貧血 を認めた。生化学では,TP5.8g/dl,Alb3.1g/dl, T-Chol 249mg/dlであった。免疫学的検査では, IgG 811mg/dlと低下を認め,補体はC3 69mg/ dl,C4 7mg/dlといずれも低値であった。RAは

膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈した

ネフローゼ症候群の一例

高 橋 大 栄

1

  坂 本 麻 実

1

  吉 田 和香子

1

西 垣 啓 介

1

  森   崇 寧

1

  安 藝 昇 太

1

青 柳   誠

1

  田 中 啓 之

1

  田 村 禎 一

1

津 浦 幸 夫

2

  長 濱 清 隆

3

         

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尿定性 尿比重 1.008 尿pH 7.0 尿蛋白 (2+) 尿潜血 (3+) BJP (-) 尿沈渣 赤血球 20-29 /HPF 白血球 10-19 /HPF 扁平上皮 0-1 /HPF 硝子円柱 多数 /HPF 上皮円柱 10-19 /WF 顆粒円柱 5-9 /WF 脂肪円柱 1-4 /WF 赤血球円柱 1-4 /WF 卵円形脂肪体 (+) 変形赤血球 (+) 尿生化学 尿Cr 39.1 mg/dl 尿IgG 5未満 mg/dl 尿蛋白定量 191 mg/dl 尿β2MG 3719 μg/l 尿NAG 26.5 U/l 血算 WBC 6700 /μl  Neutro 81.5 %  Eo 1 %  Ba 0 %  Mo 3 %  Lympho 14.5 % RBC 286 万/μl Hb 8.4 g/dl Hct 24.7 % MCV 86.4 fl Plt 20.3 万/μl 網赤血球 8 ‰ 生化学 LDH 292 U/L AST 24 U/L ALT 11 U/L ALP 268 U/L γ-GTP 42 U/L 尿酸 7.9 mg/dl UN 21 mg/dl Cr 1.38 mg/dl eGFR 28 ml/min T-Chol 249 mg/dl LDLC 163 mg/dl TG 123 mg/dl Ca 8.2 mg/dl P 4.9 mg/dl Na 142 mg/dl K 4.2 mg/dl Cl 100 mg/dl TP 5.8 g/dl Alb 3.1 g/dl 血糖 110 mg/dl CRP 0.78 mg/dl HbA1c 4.7 % 免疫・その他 IgG 811 mg/dl IgA 120 mg/dl IgM 338 mg/dl C3 69 mg/dl C4 7 mg/dl CH50 31.8 免疫複合体C1q 1.5以下 mg/dl RA因子 2466 IU/ml 抗核抗体 80 倍 パターンHomogenous MPO-ANCA 10未満 EU PR3-ANCA 10未満 EU ASO 17 IU/L ASK 320 倍 抗DNA抗体 (-) 抗dsDNA抗体 (-) 抗Sm抗体 (-) IgG型RF (-) 抗CCP抗体 1.1 U/ml 抗カルジオリピン抗体 8以下 U/ml 抗CL-β2GP 1.2以下 U/ml ループスアンチコアグラント (-) クリオグロブリン (-) 直接クームス (-) 間接クームス (-) ハプトグロビン 7.0 mg/dl 鉄 25 μg/dl TIBC 202 μg/dl フェリチン 264 ng/ml 感染症 HBs抗原 (-) HCV抗体 (-) 凝固 PT-INR 1.09 APTT 25.7 sec 血液ガス(静脈血) pH 7.438 pCO2 45.4 torr HCO3 30.1 mmol/l 蛋白分画 Alb 57.7 % α1-Gl 5.9 % α2-Gl 8.7 % β-Gl 12.4 % γ-Gl 15.3 % 免疫電気泳動(血清) 抗ヒト全血清 IgM κ型 抗IgA血清 (-) 抗IgM血清 Mバンド 抗IgG血清 (-) 抗κ血清 Mバンド 抗λ血清 (-) 免疫電気泳動(尿) 抗ヒト全血清 (-) 抗IgA血清 (-) 抗IgM血清 (-) 抗IgG血清 (-) 抗κ血清 (-) 抗λ血清 (-) 検査所見

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2466IU/mlと著明な上昇を示し,抗核抗体は80 倍と陽性だったが,その他の自己抗体はいずれ も陰性であった。免疫電気泳動では,IgMκ型 のMバンドがわずかにみられた。 その他の検査所見:心エコーでは壁運動は正 常だった。胸部X線及びCT検査では,心拡大 と胸水を認めた。胸水は漏出性胸水であった。 下腿の浸出液の培養からはMRSAが検出され た。 入院後経過:転院当初,原発性のMPGNや, ループス腎炎,クリオグロブリン血症,MRSA を含む感染後腎炎を鑑別診断とした。クリオグ ロブリンは陰性であり,SLEの診断基準は,① 腎障害,②リンパ球減少,③抗核抗体陽性の 11項目中3項目しか満たさなかった。また,下 腿の創培養からはMRSAが検出されていたが, 転院時には活動性感染はみられなかった。前医 によれば,明らかな敗血症をきたした経過はな かったとのことであった。利尿薬で体液量を調 整していたが,53kgで横ばいとなったため,5 月21日に腎生検を施行した。 腎生検所見:腎生検では11個の糸球体が採 取され,うち1個は硬化していた。HE染色で は糸球体はやや分葉状を呈していた。PAS染色 では,管内増殖,管外増殖の両方を認め,一部 の糸球体には細胞性半月体の形成を伴ってい た。PAM染色では,管内増殖がよりはっきり とみられ,基底膜の一部には二重化と思われる 所見も見られた。蛍光抗体法では,C1qおよび C3のみ陽性であった。免疫グロブリンはいず れも陰性であった。 入院後経過2:腎生検結果から,当初はルー プス腎炎を疑ったが,過去に膠原病の既往はな く,診断基準も満たさなかった。臨床的に診断 は確定しないものの,腎生検から活動性のある 糸球体腎炎と判断した。高齢であることと,診 断が未確定でステロイドに対する反応性も予想 できないことから,パルス療法は行わず,プ レドニゾロンを少量(0.5mg/kg/day)投与する こととし,5/29からプレドニゾロン20mgの内 服を開始した。蛋白尿はステロイド開始後速 やかに減少し,10日後には1g/gCrとなり,現 在は0.6g/gCrで持続している。eGFRは,途中 脱水となり一時的に低下したものの,現在は eGFR 55ml/minと病前の水準に回復した。体重 は蛋白尿の減少とともに再び減りはじめ,3週 間後には42kgとなった。貧血も改善がみられ, Hb13.3まで回復した。補体はC3 80mg/dl,C4 12mg/dlと低値が持続している。 図1 図2

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図3 図4 図5 図6 図7 図8

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図9 図10

まとめ

臨床診断は膜性増殖性糸球体腎炎の疑いである。 まとめると,皮膚感染による入院中に発症したネ フローゼ症候群であるが,局所感染との関連は不 明である。病理所見から診断的治療としてステロ イド投与を開始したところ,速やかに反応し,不 完全寛解I型に至った。現在まで診断確定はできて いない。病理所見から,推定される診断はあるのか。 また,MRSAが起因菌と証明されておらず,MRSA 腎炎とする根拠には乏しいが,関連はあるのか。 これらの点について検討いただきたく,本症例を 提示することとした。

討  論

高橋 横須賀共済病院腎臓内科の高橋と申しま す。よろしくお願いします。今回,われわれは 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈 したネフローゼ症候群の一例を経験しましたの で,ご紹介させていただきます。 【スライド】 症例ですが,82歳の女性です。 主訴は全身性浮腫で来院されました。現病歴で すが,昨年の12月16日,転倒後に右肩挫創を 受傷され,その後,整形外科を受診し,外来加 療をされてきましたが,経過中に創部に感染を 合併したため,1月20日に右の下肢蜂窩織炎の 診断にて同病院に入院されていました。その際, 特に培養は採取されず,創傷措置および抗生剤 投与で治療されていました。1カ月ほどで挫創 が徐々に緩解してきたため,抗生物質は中止さ れ,創傷管理とリハビリのみが継続され,入院 を継続されていました。  3月上旬から浮腫が出現するようになり,そ れが次第に増悪し,4月にはそれが全身性とな りました。このときに22kgの体重増加と蛋白4 +,クレアチニン1.4を指摘され,そのために ネフローゼ症候群の疑いにて精査加療のため4 月末に当院転院となりました。 【スライド】 既往ですが,高血圧のほか,昨 年の11月に腹部大動脈瘤の人工血管置換術を 行っています。生活社会歴および家族歴は特記 すべきことはなく,投薬は以下のようになって います。 【スライド】 現時の身体所見ですが,体重が 64.7kgと,約半年前に比べて約22kgの増加が あり,高血圧にありませんでした。身体所見で は,全身性の浮腫を認めるほか,あまり特記す べきことはなく,右の下肢に関しましては,滲 出液を伴う,肉芽を伴う病変を認めておりまし たが,明らかな感染所見は入院時点ではなく, 両下肢に浮腫を認めていました。 【スライド】 検査所見ですが,尿定性では蛋白 が2+,潜血が3+あり,沈渣では赤血球円柱

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などを含む円柱を伴っており,尿生化では蛋白 が191mg,グラムクレアチニンで4.4gの蛋白尿 を認めました。血算では白血球が6700で,リ ンパ球は1000未満とやや低下しており,また ヘモグロビン8.4と正球性正色素性貧血を伴っ ていました。クレアチニンはおよそ1.4あり, TP,アルブミンはそれぞれ5.8,3.1です。 【スライド】 その他の検査ですが,IgGがや や低下,IgMは軽度上昇しておりました。C3, C4はそれぞれいずれも低下しており,リウマ トイド因子は著明高値を呈しておりました。抗 核抗体は80倍でした。それ以外の抗体に関し ては陽性のものはありませんでした。 【スライド】 検査所見ですが,蛋白分画などは 特に問題はなく,免疫電気泳動でIgMのκ型の バンドが見られましたが,これは陽性と取るか どうか,微妙という程度のもので,尿には特に 見られませんでした。 【スライド】 画像の検査では,胸部レントゲン 上,これはAPの臥位ですが,心拡大を認め, エコーとCTはいずれも胸水,腹水や心嚢水を 伴っていました。検体では下肢創部の浸出液か らはMRSAが検出されました。胸水および尿 には特に問題はありませんでした。 【スライド】 入院後の経過ですが,転院時点で はTP5.8,アルブミン3.1,蓄尿4.1gの蛋白尿を 認めました。また血尿や低補体血症も伴ってお り,当初はMPGNやループス腎炎,クリオグ ロブリン血症などを疑って精査を行っていまし た。クリオグロブリンを3回再検しましたが, いずれも陰性でした。SLEに関しましては,腎 障害とリンパ球減少,抗核抗体陽性の3項目は 満たしましたが,11項目中3項目のみで診断基 準は満たしませんでした。転院時の創部からは MRSAが検出されていましたが,前医の情報は あまりはっきりしたものはなく,明らかな敗血 症,全身性の感染を疑うような所見,印象はな かったという情報が得られたのみでした。 【スライド】 腎生検所見ですが,12個の糸球 体が採取されまして,そのうちの1個に全節性 の硬化が見られました。 【スライド】 糸球体は一部ですが,いわゆる分 葉状の変化と,一部,細胞性半月体と思われる 病変が伴っていました。 【スライド】これはPAS染色ですが,やはりこ ちらも同じ糸球体ですが,半月体などの病変が ありました。 【スライド】 こちらも同様です。 【スライド】 こちらでは一部,管内増殖のよう な所見を伴っていました。 【スライド】 こちらの糸球体では一部に,基底 膜の二重化のような病変が伴っていましたが, PAMが少し厚めのため,どちらか判別がつき ませんでした。 【スライド】 蛍光抗体法ではC1qおよびC3が 陽性と思われましたが,それ以外に明らかなも のはありませんでした。 【スライド】 入院後の経過ですが,当初,ルー プス腎炎を疑い,精査を行いましたが,明らか なものは認めませんでした。臨床的に診断は確 定しませんでしたが,腎生検の結果から,ある 程度活動性のある腎炎であろうと考えまして, 治療を行おうということになりました。その際, 高齢であることと,診断がよく分からないとい うことから,治療の選択を苦慮して,少量のプ レドニンを投与してみようということになり, 0.5mg/kgを5月29日からプレドニゾロン内服を 開始しました。 【スライド】 臨床経過のまとめですが,入院後, 当初は3g ~ 5gの蛋白尿が続いていましたが, ステロイドを開始後,蛋白尿は速やかに減少し, だいたい2週間で1gを割り,その後はだいたい 0.5g~ 0.6g程度,グラムクレアチニン蛋白尿 になりました。GFRについても次第に改善し, 今は病前のGFR55が60程度に改善しておりま す。体重も病前の40kg程度まで減少し,貧血 も改善しました。 【スライド】 臨床診断ですが,現在のところは 診断があまりはっきりしていないのですが,膜 性増殖性糸球体腎炎の疑いということでわれわ

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れとしては治療をしています。皮膚感染により 入院中に発症したネフローゼ症候群ですが,臨 床所見からはSLEのような診断をするには至 らず,その他の間質性腎炎などの所見もあまり はっきりせず,治療を開始したところ,比較的 速やかに改善し,不完全寛解I型に至りました が,現在まで結局,診断はつかずに難渋してい るという段階です。  問題点ですが,何かしら病理所見から診断が 推定可能であるかということと,明らかな全身 性の感染性の病歴はありませんが,今回の創部 感染とネフローゼの関連はあるかのという点に つきまして,ご相談をさせていただく症例を呈 示させていただきました。よろしくお願いしま す。 座長 ありがとうございました。ただいまのご 発表につきまして,ご意見,ご質問はございま すでしょうか。 重松 リウマチ因子が非常に高いということ で,関節症状とか,血管炎とか,そういう関連 の症状はどうだったのでしょうか。 高橋 それらについても,かなり調べましたが, 明らかな関節所見は一切なく,関節炎のような 症状もなく,紫斑も一切伴っていませんでした。 座長 ほかにございますでしょうか。 角田 横浜南共済病院の角田ですが,パルボウ イルス抗体価を,もし測ってあれば教えていた だきたいのですが。 高橋 今回はパルボは測っていません。 角田 測っていないのですね,はい。 座長 ほかにいかがでしょうか。どうぞ。 平和 横浜市大市民総合医療センターの平和で す。最初のところだけを教えてもらいたいので すが,この方は最初に挫創をされて,そのあと 2カ月ぐらいたってから,ネフローゼを発症さ れているということですね。ということですか ら,それの治療に関して,何か薬剤を使ったの かどうか,そのあたりを教えていただけますで しょうか。 高橋 12月末に挫創を負われてから,しばら く外来で加療をされていましたが,その間から 次第に挫創が増悪してきたので,当初は抗生物 質をパンスポリンとカルベニンが投与されてい ました。それを外来で治療していましたが,あ まりよくならなかったということで,入院後は 毎週,変わっているようですが,アミカシン® タゴシッド®,ゲンタシン®,ハベカシン®,モ ダシン®をそれぞれ1剤ずつ,単剤で1週間ず つ使用して,7週間ぐらい抗生物質を投与。あ れやこれと変えて治療をしていたようです。2 月末にはそこまでの時点で抗生物質を1回終了 したという経過です。 平和 さまざまな抗菌薬を使っているというこ とですが,そのほかにNSAIDs,その他の薬剤 を使っていらっしゃらないのですか。 高橋 NSAIDsは使用していたという病歴はな く,そのほかには先ほどお示ししたお薬が転院 時には内服を継続されていたということです ね。 平和 内服薬にネフローゼとか,あるいは蛋白 尿を起こすような薬剤というのは,特に含んで いませんでしたでしょうか。 高橋 薬剤性ループスを来すようなお薬につい ては一通り調べたりとか,その他も見てみまし たが,これといってどの薬がという感じもあま りありませんでした。 平和 必ずしもループスでもなくて良いと思う のですが,薬剤性の腎障害やネフローゼを起し うる薬剤の使用はなかったということですね。 高橋 と思います。 平和 分かりました。ありがとうございました。 座長 ほかに何かございますでしょうか。胸水 や心嚢水,腹水もたまっていたようですが,例 えばループス胸膜炎とかそういうものは否定さ れたのでしょうか。 高橋 胸水に関しては,普通の漏水性胸水で除 水のみですぐに軽快して,心嚢水に関しては, 心電図上,特に漿膜炎を示唆するような所見は なくて,これも利尿薬とその後,ステロイドを 少量投与で改善し,心嚢水に関しては穿刺を

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行っていません。治療に伴って自然消失したと いうことで,臨床所見から,明らかな漿膜炎で はないのではないかなと思っています。 座長 ほかにはございませんでしょうか。それ では病理のご説明をお願いいたします。 重松 なかなか難しい症例で,何か感じとして はimmune complex nephritis的なものがありそう ですが。リウマチ因子とか,抗核抗体,そうい うのが出ているので,自己免疫病も考えなけれ ばいけないと思います。 【スライド01】 82歳の女性ですが,ここに糸 球体があって,全節性の硬化はない。見るから に少しlobularなpatternで,確かに腎炎がある。 すごい動脈硬化があります。 【 ス ラ イ ド02】  で も, こ の 動 脈 硬 化 は fibroelasticなもので,これは加齢に伴って起 こってくる動脈硬化ですので,高血圧とか,そ ういうものによるものではどうもなさそうだ。 血管炎もありません。 【スライド03】 糸球体ですが,何となく係蹄 壁が少し厚くなっていて,ある程度の細胞増生 が見られるというところです。 【スライド04】 中にはかなりのdepositionみた いなものが内皮下でしょうか,mesangiumで しょうか,そういうあたりにある。あるいは何 となくmesangiumが膨化している。matrixがよ く染まっていないという印象を与えます。 【スライド05】 segmental lesionがあります。そ れから白血球です。こういう炎症細胞の集積も 見られる。 【スライド06】 中にはかなり立派なdeposition と思われるものがある糸球体もありました。 【スライド07】 マッソントリクロームで見る と,一部,基底膜の二重化,癒着病変,管内細 胞浸潤。一部のmatrixの増加という,新旧が混 在したような糸球体の病変を示しております。 【スライド08】 ここなどはかなり嚢状に広 がっている。ここのところはinterposition的に なっています。どうも完全なMPGN様のもの まで,まだ出来上がってはいないという感じが いたします。 【スライド09】 Massonでも一部では局所的で はありますが,かなりはっきりしたdeposition がある場所がございます。 【スライド10】 PAMが過染気味で残念だった のですが,それでも二重化というか,部分的な 癒着に伴う細胞増生巣が管外性に見られるとこ ろがございます。 【スライド11】 ここでは少しballooningという かmesangiolysisみたいものがあるし,ここでは 眼鏡状になって,これはbridgingやinterposition があるところだと思います。 【スライド12】 IFは見るチャンスがありませ んでしたが,演者がお示しになったように, C3とC1qが 陽 性 で, ほ か のimmunoglobulinは マイナスということですね。そういうことを参 考にして電顕を見ていきたいと思います。  これが内皮細胞ですね。ここにうーんと狭 くなってしまった血管腔があります。ですか ら,ここはinterpositionが起こっていて,これ はmesangium細胞だと思いますね。mesangium から係蹄壁のinterpositionを起こしたところに depositionがあるという所見です。 【スライド13】 これもここに内皮細胞があっ て,狭い血管腔,ほとんど見えませんが,ここ にちょっと見えますね。これはinterpositionを 起こしたmesangium細胞です。平滑筋に見られ るアクチンフィラメントを,filamentous body と言いまして,これがmesangium細胞である一 つの証拠です。このメサンギウム細胞の胞体が 伸びてきています。ですからここは新生された mesangiumであってそこに沈着物がある。一部 は内皮下の沈着物と見てもいいと思います。 【スライド14】 たくさんの遊走細胞が入って きています。これはマクロファージ系の細胞だ と思います。これもそうだと思います。ここに 血管腔があって,ここではmesangiumにも遊走 細胞が入り込んでいるという所見があると思い ます。 【スライド15】 これは内皮細胞でありますが,

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上皮細胞は剥離を見せています。部分的な剥離 が起こっている。ここはずっときれいに足突起 の扁平化が起こっています。ということで,こ の症例はいくつかのものを鑑別しなければいけ ないと思います。一つはリウマトイド因子だけ がものすごく高くなっている。リウマチで見 られる腎病変としては,主に三つ。rheumatoid glomerulonephritisがありますが,これはマイル ドの増殖性の腎炎の形を取るわけです。今日, 蛍光を見せてもらうと,immunoglobulinは全然 沈着していないわけです。ですからrheumatoid factorが糸球体に沈着すると,当然IgMかIgG が沈着してくるはずですが,それが全くな いというので,これは可能性がないだろう。 amyloidosisはもちろんありませんし,関節リウ マチのときに見られる血管炎的な変化もこの症 例にはないというので,リウマチ因子というの はどうもよく意味の分からない自己抗体だとい うことになります。  では今度はMPGNとしていいかどうかとい う こ と で す ね。typicalなMPGNの 場 合 に は, 低補体血症があって,そして糸球体にはC3 dominant,そしてしばしば著明な内皮下の沈着 物が出てくるということですね。今日の症例は 時期が早いというお話もあるかもしれないけ れども,まだinterpositionがほとんど完成して いないし,それから内皮下の沈着物は本当に MPGNらしい優位性を持って証明されないこ とがあります。けれども,非常にMPGN likeの 腎病変であることは確かです。こういう症例が 今,非常に多くて,病理医もどういう診断をつ けるかということで悩むわけですが,一般的に はMPGN-like lesionとして正確な診断はつけら れないということになるのではないかと思いま す。私自身はMPGN like lesionとしてとどめる ということです。以上です。 座長 ありがとうございました。山口先生,お 願いします。 山口 なかなかこれはどこへはめ込んでいい のかというのは非常に難しいように思います。 重松先生が悩まれたとおりで,低補体血症は ありますが,通常のidiopathicなMPGNでいい のかどうか。それ以外に何か続発性にしたら, その病因は何かという問題ですね。それから 多彩というのは,おそらくsmall crescentとか, exudativeな変化が出ていたということだろうと 思います。 【スライド01】 尿細管間質は比較的よく保た れている症例だと思います。 【スライド02】 最初に目につくのは,やはり分 葉化でしょうか。こういう分葉化があるという ことで,こういう分葉化があると,lobular腎炎 というものも,MPGNよりもinterpositionがはっ きりしない場合はlobular腎炎と言った方がい いのではないかとか。Crow-Fukase,そういっ た特殊なもので見られる変化です。mesangium のendocapillaryとの関係が非常に不明瞭ですよ ね。いわゆるsmall crescent様のfibrousだったり, fibrous cellularだったりする。管外性の病変も 非常に多いように思います。尿細管上皮は比較 的保たれていますが,一部がややfoamyになっ て,lipidがだいぶたまっているのかなという印 象を受けます。 【スライド03】 分葉核の細胞がだいぶ入って いるのですが,あとは何となく泡沫状,あるい は単球様の細胞も混ざっているのかなという感 じですね。両方,管内にいろいろな外来性の細 胞が随分入り込んで分葉状になっているという ことだろうと思います。 【スライド04】 銀はやはりだいぶ二重化とか 何か非常に分かりづらくて困るのですが,とこ ろどころ,やはり分葉状になってくると,こ のへんが血管腔と考えれば,ある程度二重化 に近い状態が少しずつ出てきていますが,この へ ん はmesangiumとcapillary, こ こ にcapillary がありますが,ではmesangiumが少しルーズ に拡大してしまったのかなという感じもしま す。このへんはmatrixが保たれているわけで, Massonで見ると,逆に余計分からなくなって しまいますね。このへんがmesangiumでしょ

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うが,endocapillaryな変化で,このへんはだい ぶinterpositionを思わせる二重化。総合的には MPGNとしか言いようがないのだろうとは思 います。 【スライド05】 先ほど重松先生が言われたよ うに,あちこちにhyalinの沈着が基底膜下に massiveなやつ,wire loopまではいかないです が,そういったものが見られています。 【スライド06】 間質にもちょっとcapillaritisと いいますか,間質炎が比較的強くて,一部これ には出ていませんが,eosino何かが出ていたよ うに思います。 【スライド07】 蛍光のスライドがあって,無 理やりわれわれも撮ったのですが,あまり撮り 方が上手ではないので,陽性ですかね,C3が 出ている。ほかはあまり出ていなかったように 思いました。C1qはどのくらい出ているのかよ く分かりません。全体にべったり出てきてしま うものですから,撮り方もあまり上手ではない ですが。 【スライド08】 電子顕微鏡は,やはりマクロ ファージ系の細胞がcapillaryの中を占拠して血 管腔が分かりづらくなっていますね。基底膜下 にdensityのあるdepositがあるわけで,これだ けを見たら通常のidiopathicなものでも,こう いう像というのはよくあるわけで,かまわない ように思います。 【スライド09】 一部は先ほど光顕で見られた wire loopではありませんが,massiveなものが あるわけで,ただ全体を占拠するのではなくて, 間がこういうように抜けているのですね。こう いう場合はときどきわれわれはinsudativeなも のとの鑑別が二次的に,これはmesangial cellで すから,先ほどの重松先生のご解説がありまし たとおり,こちらがcapillaryですね。そうする とinterpositionで少しinsudativeなものも混ざっ ている可能性があると思います。 【 ス ラ イ ド10】  少 し 気 に な っ た の は interpositionがあって,やや何か構造があるの かなと,ざらざらした感じがあったので,cryo は一応,否定はされていますが,1回だけだ と,今,いろいろな感染に絡んだものでも,血 中のいろいろな因子が非常に反応が強くて, そういったものが出やすいように思いますの で,はっきりした構造とは言えないと思いま す。depositにしては,このように間に介在し ているわけですね。そのへんが染み込み的な病 変的なところもあるように思います。もちろん washed outされてきているのかもしれないです が。 【スライド11】 そういうことでMPGN,ある いはexudative lobular腎炎というような感じで, 一つはprimaryも否定はできないと思います が,簡単に治療でよくなってしまうというの は,どうなのかなというところから考えると, もう一回,cryoをチェックしていただくのと, 最近,感染関連腎炎でももちろんsecondaryの MPGN様になると。補体系の沈着しかないの で,immunoglobulinが あ ま り な い の で す が, やはり何か広い意味での感染関連腎炎という secondaryのMPGNも考えた方がいいのかなと 思います。以上です。 座長 ありがとうございました。今のご発表に 対しまして何かご質問はありますでしょうか。 どうぞ。 鎌田 わたしはこの組織を見て,MGPNでい いのかなと思ってきました。かつてシャント 腎炎を1例,きれいなものを見たことがありま すが,滲出病変があってMGPNにそっくりで す。傷があって,補体の様子も,staphylococus epidermidis(albus)のシャント腎炎とそっくり のように思いました。この例は,感染性糸球体 腎炎の一つかなと。  病理の先生に,お教えいただければありがた いです。 重松 シャント腎炎,確かにその可能性は否定 できないと思います。やっぱりいちばん問題 なのは,immunoglobulin,の存在の有無IFです ね。IFでimmunoglobulinが全然染まってこない ということはおかしいですね。感染性のもの

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だと必ずIgAかIgGか,immunoglobulin絡みの depositionが糸球体にあるのが普通です。そう いう点で考えにくいかなと,わたしは思ってい ます。 座長 ほかに何かございますでしょうか。どう ぞ。 長濱 横浜市大の長濱と申します。これは僕が 診断したのですが,最初は山口先生や重松先生 がおっしゃったとおり,MGPNでendocapillary な変化が非常に目立ったので,クリオグロブリ ン腎症の初期か。あとは半月体の形成が目立っ たので,一元的に説明するのはlupusしかない と思ったのです。ただ,どっちも違うというこ とで,よく分からない症例でした。  典型的なMGPNにしては半月体の形成が目 立つので,きれいなMGPNにそういうのが出 るのはatypicalだから違うのではないか。どこ かに発表したらいいのではないかということで 発表させていただきました。  逆に臨床の先生にお聞きしたいのですが,剖 検例でMRSA腎症をたまに経験しますが,こ の方はステロイドしかやっていなくて,よく なってくるというのは,感染性の腎炎としては どうだろうというところを,臨床の先生とディ スカッションをしたのですが,経験のある方に ご意見をいただければと思います。 座長 今のご意見に対しまして,どなたかご意 見をいただけないでしょうか。 遠藤 東海大学の遠藤です。MRSA腎炎だとス テロイドだけでよくなってしまうのが。そうい う意味ですか。  われわれの経験しているMRSA腎炎,例え ば他科に入院して,かなりひどいことが起きて, MRSA感染があって,しばらくそれがコント ロールできて,それからネフローゼになったと か,そういうのを紹介を受けて腎生検をすると IgAが染まって,そうするとこれはIgA腎症と いうよりもMRSA腎炎にした方がいいのでは ないか。現在,MRSAはコントロールされてい る。そこで中には,ひどいのはMGPN likeのも のがあって,ステロイドを強力にいって,感染 に注意しながら徐々によくなる。結局,そのと きにはMRSAはコントロールがついているこ とが多かったです。post infectiousと似た,それ でIgA dominantに来る,そういう理解です。ほ かの先生はどうか分かりません。 鎌田 もし,MRSA腎炎だったらステロイドを 使うとほとんど亡くなると思います。私共には MRSA腎炎の論文が発表される前の症例があり まして,ステロイドを使って亡くなっています。 以後は全てステロイドを使わないで,抗菌薬だ けで治療していますが,みんなよくなります。  ただ,MRSA腎炎はなかなか診断が難しいで すよね。HSPと間違いやすく,非常に注意深く 調べないといけません。過去の病歴が大切です。 MRSA腎炎ではCRPがわずかに動いているぐ らいですから。高熱は出ません。HSPのように 足に小さな点状出血斑が出て,HSPじゃないか と思います。ところが過去にMRSAに感染し ているという症候があります。  小さなmicroabscessが抗原提供部位になって いるので,MRSA腎炎では,どこに感染巣があ るかを見つけるのが困難です。ですからHSP 類似の病変を見たら,必ずMRSA腎炎を鑑別 する必要があります。また,必ず抗生剤で行か ないと,非常に悲惨な結果になります。そこだ けは非常に注意深くやっています。  ただ,この症例は,IgAが沈着がりません。 感染性腎炎には,いろいろなタイプがあります。 本例ではステロイドを使って,比較的よい経過 を取っているのですが,それについてわたしは 何ともコメントはできません。 座長 どうぞ。 大橋 虎の門病院病理の大橋といいますが,感 染性腎炎は診断が難しくて,典型的にIgAがよ く染まったりとか,臨床でMRSAが出ていた りすればいいのですが,本例のようななかなか 条件がそろわないと難しいことが多いと思いま す。本例では非常にendocapillaryな変化が強い ですが,わたしの経験した例でも,細胞増殖

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が非常に強いとIgAの染まりが弱い例がありま す。本例は写真ではよく分からなかったのです が,非常に少ない沈着の場合は見直してみると 陽性ととれる例もありますので,注意が必要と 考えます。  本症例は大きなdeposit様に見えるというの は,滲出との区別が非常に難しくて,あれが 全 部immune complexに 由 来 と す る に は, 違 和感を感じます。山口先生がおっしゃった ように,おそらく滲出と混ざり合っていて, 本 当 のimmune depositは 少 な い と 思 い ま す。 endocapillaryの増殖とか,炎症細胞が非常に強 く,感染症との関連を非常に示唆している印象 を受けました。山口先生,どうでしょうか。 座長 山口先生,お願いします。 山口 大橋先生が言われるとおりで,この症例 でIgAが出ていたら,みんなMRSA腎炎に行っ てしまうと思うので,確かに蛍光で見るとき に,exudativeな変化が非常に強いとなかなか immunoglobulinがそこに残ってない。なかなか うまく保持されていないという可能性はあるの ではないでしょうか。先生の蛍光のスライドが ありましたよね。あれをもう一回見せていただ けますか。ぜひ,長濱先生,PAPでもう一回や り直してみてくれるますか。そうしたら。 高橋 結局,この症例は最初はcryoなのではな いかと思っていて,cryoglobulinに関しては,3 回検査したのですが,すべて陰性ですね。蛍光 も2回染め直したのですが,最初はC1qしか染 まらなくて,こんなのがあるのかなと思いまし て。 山口 やはり積極的には陽性とは言えないです ね。どうもありがとうございました。すみませ ん。 座長 ほかには特にございませんでしょうか。 時間も超過しておりますので。ありがとうござ いました。

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