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情報処理概論

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Academic year: 2021

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Microsoft Power Point

Power Point の概要

従来、プレゼンテーション(発表)を行う際には、大きな紙を利用したり、OHP やスライド などが用いられてきたが、最近は、PC 上のプレゼンテーション用ソフトを利用し、それをプ ロジェクタで投影する事が一般的となった。Microsoft Power Point(以下、Power Point)はそのプレゼンテーション用ソフトの代表的なものである。ここではその最新版で あるPower Point 2007(以下、PP2007)について説明する。PP2007 を起動すると、以 下のウィンドウが表示される。 Power Point を起動せよ。 中央には 1 枚の紙のイメージがあるが、これをスライドと呼び、ここに文字や図などを入 れる。このようなスライドを何枚か作り、プレゼンテーション時には、この一つ一つのスライド を画面にいっぱいに表示させ(それをプロジェクタで投影する)、スライドを順次表示させ ていくことにより、プレゼンテーションを行う。 ウィンドウの左側の部分には作成したスライドが小さく、順に並ぶ事になる。 今現れているスライドは表紙用のもので、タイトルとサブタイトルを入れるようになってい る。これらの部分に文字を打ちこむには、その部分をクリックすると、現在表示されている

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「クリックしてタイトルを入力」といった文章が消え、カーソルが現れる。この状態で入力を 行えばよい。なお、サブタイトルの部分については文字が灰色となっているが、これはフォ ントの色の指定がそのようになっているだけであり、Word と同様の方法でフォントの色を 変更することが可能である。その他、文字列の位置や背景色を変更したり、より凝ったデ ザインを用いることも可能であるが、それらについては後述する。 タイトルには パワーポイントの練習 、サブタイトルには自分の氏名を入力せよ。 ホームのリボン左側にある という部分をクリックすると、新しいスライドが挿入され、 ウィンドウは以下のようになる。 上記を行え。 (次節で説明する スライド ショー のボタンはここにある) まず、ウィンドウ左側の部分で、このスライドが 2 枚目のものであることが分かるだろう。今 度のスライドは1 枚目と少し違っている。Power Point には様々なレイアウトが準備されて おり、1 枚目のスライドは表紙用のものが、2 枚目のスライドには、タイトルとコンテンツ とい うものである。 クリックしてテキストを入力 という部分は箇条書きの設定となっており、もっ とも一般的に使用されるスライドのレイアウトである。文字に対するフォントや大きさなどの 指定、箇条書きの設定など(段落番号を設定することも可能)はWord と同様にホームのリ ボンにある フォント や 段落 の部分から設定できる。また必要ならば、表示のリボンで ルーラー にチェックマークを付けてルーラーを表示し、タブの機能も利用できる。 タイトル部分は 自己紹介 とし、その下には、氏名、出身地、趣味などを箇条書きで入力

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せよ。フォントや文字の大きさ、箇条書き等の設定などを適当に行い、自分の気に入ったも のとせよ。 新しいスライドを挿入する際に、先ほど用いたホ ー ム の リ ボ ン に あ る と い う 部 分 の 下 の という所をクリックすると、右に示す Office テーマ というものが現れ、様々なレイアウトが存 在することがわかる。これらをクリックすれば、その レイアウトのスライドが新たに挿入される。また、既 に存在するスライドの場合も、そのスライドを表示 させた上で、ホームのリボンにある を クリックすれば(スライド上を右クリックして現れるメ ニューからも指定可能)、右と同様のものが現れる ので、適当なレイアウトを選択すれよい。 既に存在するスライドを削除したい場合には、ウ ィンドウ左側で削除したいスライドを選択した上で Delete キーを押せばよい。 ホームのリボンから という所をクリックし、 どの様なものであるかを見てみよ。実際にそれらを選択し、表示させてみる、あるいは挿入し たスライドのレイアウトを変更してみよ。ただし、元に戻すなどを用いて消しておけ。最後には、 タイトルとコンテンツ (2 枚目のスライドと同じもの)を選択し、3 枚目のスライドとせよ。 スライドには文字だけでなく、図などを置くこともできる。新しいスライドの中央には以下 のものが(やや薄く)表示されている。 グラフの挿入 表の挿入 SmartArt グラフィックの挿入 図をファイルから挿入 Media クリップの挿入 クリップ アート ここでは 図をファイルから挿入 について説明する。図をファイルから挿入 をクリック すると、図の挿入というダイアログボックスが現れるが、このダイアログボックスの扱い方は ファイルを開くのダイアログボックスと同様である。つまり外部記憶装置上の図形ファイル を指定すればよい。これで指定した図がスライドに挿入される。挿入された図の扱い方は、 第8 章で説明した Word に挿入した図と同様である。 data フォルダにある zu というファイルを挿入し、大きさや位置を適当に調整せよ。スライド のタイトル部分は 図の挿入 とせよ。

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スライドショー 完成したスライドをプレゼンテーション等で利用する場合には、スライドショーという機能 を用いる。スライドショーを開始する方法はいくつか用意されている。まず、表示のリボン に スライド ショー というものがあり、こちらを使うと、常に 1 枚目のスライドからスライドショ ーが開始される。ウィンドウ右下にある というスライド ショーのボタン(146 ページ図 参照)をクリックしてもスライドショーが開始される。この場合は、現在表示されているスライ ドからスライドショーが始まる。また、スライド ショーのリボンの左側には 最初から 及び 現在のスライドから がある。どちらかをクリックすれば該当するスライドからスライドショーが 開始される。スライドショーを開始すると、該当するスライドが画面全体に表示される。この 後クリックを行うとスライドが順に切り替わり、全てのスライドが表示された次には「スライドシ ョーの最後です。クリックすると終了します。」というものが現れ、クリックによりスライドショー は終了し、元の画面に戻る。 2 枚目のスライドを表示させた上で(表示を切り替えるには、ウィンドウ左側にあるスライドの 一覧から該当するものをクリックすればよい)、表示のリボンからスライドショーを実行してみ よ。この場合は1 枚目からスライドショーが始まる。クリックによりスライドが切り替わることを確 認し、スライドショーが終了するまで行え。スライドショーが終了すると、再び2 枚目のスライド が表示された状態となっている。今度はウィンドウ右下のスライドショーのボタンをクリックする ことによりスライドショーを開始してみよ(この場合は、2 枚の目スライドからスライドショーが始 まる)。また、スライドショーのリボンも利用してみよ。 以下、この節の終わりまではスライドショーが実行されている状態で、説明に従って練習を 行え。 通常の設定では、スライドショーにおいてマウスポインタが表示されない。ただし、スライ ドショー実行中に、マウスを移動させると画面上にマウスポインタが現れるようになる(暫く 何もしないとマウスポインタは再び消える)。また、マウスを右クリックすると(この場合はマ ウスポインタがどこにあってもよく、またマウスポインタが表示されて いない状態でも良い)、右に示すメニューが表示される。 このメニューから 前へ(P) や スライドショーの終了(S) を指定す ることにより、一つ前のスライドを表示させたり、スライドショーを途中 で終了することができる。また、スライドへジャンプ(G) の部分にマ ウスポインタを移動させると、各スライドのタイトルが一覧表示され、 任意のスライドに表示を変えることもできる。 ポインタ オプション(O) にマウスポインタを移動させると、右 のサブメニューが表示される。ここで、ボールペン(B) や フェ ルトペン(F) などをクリックし、その後でマウスをドラッグすると、 その軌跡が線として表示される(線の形状が選択したものによ って異なる)。線の色は インクの色(C) にマウスポインタを移

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動させて表示されるサブメニューで変更可能であり、消しゴム(R) や スライド上のインクを 全て消去(E) の機能については実際に試してみれば分かるだろう。なお、ボールペンな どの機能を使っているときには、クリックを行ってもスライドは変わらない(右クリックによるメ ニューで 次へ(N) などを利用することは可能)。通常の状態に戻すには、ポインタ オプ ション(O) で 矢印(A) を選択する。 スライドショーにおいてボールペンなどで線を描き、それらを消去しない状態でスライド ショーを終了すると、その時点で右に示す警告が表示 される。破棄(D) を選択すれば、それらの線は全て消 去される。保持(K) を選択した場合には、図形としてそ れらの線がスライドに書き込まれた状態となる(図形に ついては後述するが、ここで保持を選択しても、後から図形の操作でそれらの線を削除す るなどは可能である)。 ファイルへの保存と読み込み

Power Point におけるファイルへの保存や読み込みなどは、Word 等と特に変わった 点はない。 この章で練習した結果は、practice フォルダに kadai8 として保存せよ。 保存が終了したならば、次の説明のために、新しいスライドを 1 枚挿入せよ。スライドの位 置は一番最後とする(一番最後に新しいスライドを挿入するには、それまで最後にあったス ライドをウィンドウ左側で指定してから挿入の作業を行えばよい。また、スライドの順序を変更 したい場合には、ウィンドウ左側に表示されているスライドの縮小表示をドラッグすればよい)。 スライドのレイアウトは2 枚目と同様、タイトルとコンテンツ( により挿入されるスライド)と する。 スライドの実態 現在スライドには、タイトルと箇条書きの部分があり、それぞれは点線で囲まれている。 実はこれは第8 章で説明したテキストボックスである。テキストボックスについて少し復習し ておこう。テキストボックスはその内部に文字列を配置するものであり、その大きさや位置 は自由に変更できる。テキストボックスを扱う場合、その内部をクリックするとカーソルが現 れ、文字列の入力や削除など、内部の文字列を扱う状態となる(Power Point では、始め から表示されているテキストボックスには箇条書きなどの設定が予めされているが、こうし た設定はWord も含め、各テキストボックスで可能であり、またそれを変更・解除することも できる)。この状態では、テキストボックスはよりはっきりした点線で囲われ、四隅等には○ や□が現れる。この状態で枠線部分をドラッグすると、○や□印の部分ならば、大きさが 変更され、それ以外の部分では位置を変えることができる(マウスポインタの形状に注意)。 テキストボックスを利用する際に少し分かりにくい点として、テキストボックスそのものが処

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理の対象となっているか、その内部の文字列等が対象となっているかを使い分けなくては ならない点である。テキストボックス内をクリックするとカーソルが現れるが、この状態はテ キストボックス内部を処理対象にしている状態で、テキストボックスそのものの削除やコピ ーなどを行いたい場合は、テキストボックスそのものを処理対象にしなければならない。こ れには、テキストボックスの枠線部分をクリックする。この状態では枠線は実線となり、カー ソルは表示されない。これがテキストボックスそのものを処理対象としている状態である。こ の状態で、例えば Delete を押せば、テキストボックスそのものが削除される。この状態の 違いを把握していないと、テキストボックスをうまく扱えない。 箇条書き部分のテキストボックスについて、位置や大きさの変更を行い、最後にテキストボ ックスそのものを削除せよ。 スライド上に新たにテキストボックスを置くことも可能であり、ホームのリボンで のボタ ン(横書きの場合、縦書きならば )をクリックし、スライド上を適当にドラッグすることに より、横書きテキストボックスが挿入される。新たに挿入されたテキストボックスの幅はドラッ グしたものとなるが、高さは1 行分にしかならない。高さは内部にテキストを入力していくこ とにより、自動的に高くなっていく。なお、新たに挿入されたテキストボックスの文字の大き さはプレゼンテーション用としてはやや小さめとなっているので、必要ならば文字の大きさ の他、箇条書きなどの設定を行えばよい。もちろん、テキストボックスは一つだけでなく、複 数配置することもできる。 新たな横書きテキストボックスを挿入し、そこに以下の文章を入力し、テキストボックスの 高さがどのようになるかを確かめよ。また、文字の大きさを 40pt(ポイント)に変更し、表示が どのように変化するかも確かめよ。最後に、テキストボックスの幅や位置を調整することによ り、このテキストボックスがスライドの中央当たりに表示されるようにせよ。以下で<改行>と なっている部分はEnter を押せばよい。 これはテキストボックスの練習です。テキストボックスの高さは、最初は 1 行分ですが、文字 を打ち込んで行くに従って、高さも高くなっていきます。<改行> 改行を行った結果はどうでしょうか。高さは自動的に変わりますが、幅の方は変化しません。 結局スライドというものは、基本的にはその上にテキストボックスや図などを配置しただけ のものである。スライドを作成する時には、Power Point の方で準備したレイアウトをその まま利用しても良いし、テキストボックス等の位置や大きさ、あるいはその内部の文字や段 落の設定を変更したり、新たなテキストボックス等の挿入や削除を行うなど自由にレイアウ トを行うこともできる。 図形描画 ホームのリボンにある図形描画には、右に示すような図形が並ん でおり、こうした図形をスライド上に描くことができる。

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(横書き)テキストボックス 角丸四角形 フリーフォーム 縦書きテキストボックス 二等辺三角形 フリーハンド 直線 カギ線コネクタ 円弧 矢印 カギ線矢印コネクタ 曲線 正方形/長方形 右矢印 左中かっこ 円/楕円 下矢印 右中かっこ 前ページ右下で示したものは登録されている図形の一部であり、右側にある ▼ のボタ ンを使ってスクロールさせると、上記以外の図形も現れる。また、 をクリックすれば、全 ての図形が分類別に表示される。 5 枚目のスライドを 白紙 のレイアウトで挿入せよ。以下この節の終わりまでは、このスライ ドを使って、説明に従って自由に練習を行え。 直線を引くには、 (直線)ボタンをクリックした後に(この時スライド上にマウスポインタを 移動すると、その形状は+となる)、スライド上でドラッグを行えばよい。ただし 1 回直線を 引くと、マウスポインタの形状は矢印に戻り、別の直線を引くには、もう一度 (直線)ボタ ンをクリックする必要がある。垂直、水平あるいは45°の直線を引きたい時には、Shift を 押しながらドラッグを行うとよい。 直線を引いた直後、その直線の両端には○が付く。こ れはその直線が処理の対象となっている状態で、この状態で○の部分をドラッグすれば、 直線の長さや角度を変更できる(もう一方の端点は動かない。なお、直線そのものを移動 したい場合には、単にその直線をドラッグすればよい)。線の色や種類(線の太さ)、スタイ ル(実線、点線等)を変更したい場合には、その直線を処理対象とした上で(その直線をク リック)、ホームのリボンの図形描画の部分にある とい う部分をクリックし、右のメニューを表示させる。線の色については、 ここから直接、あるいは その他の線の色(M)… をクリックして現れ るダイアログボックスから指定する(これは PP2007 からの新しい機 能であるが、こうした操作を行う際、単にマウスポインタを合わせる だけで、その結果がスライド上に反映されるようになった)。太さ(W)、 実線/点線(S)、矢印(R) をクリックした場合には、サブメニューが 現れるので、その中から該当するものを選ぶ。矢印付きの直線を引きたい場合には、 (矢印)ボタンをクリック後、ドラッグを行ってもよい。この場合には、ドラッグした終点に矢印 が付く。 (正方形/長方形)ボタンをクリックし、スライド上をドラッグすれば四角形が描かれる。 このときShift+ドラッグとすれば、正方形となる。こうした図形は周りを囲む枠線とその内部 から構成されている。枠線の色や種類などの変更は直線の場合と同様である。内部の色 などについては の機能を使って指定する。またここで 塗りつぶしなし とすれば枠線だけからなる図形となる(内部は塗りつぶされていないので、下の図形が見 えるようになる)。また枠線の色の設定で、枠線のない(正確に言えば、枠線の表示されな

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い)図形とすることもできる(線なし を指定)。更に、 から影付きスタイル ボタ ンや3-D スタイル ボタンにより、様々な効果を付けることもできる(この辺は各自でいろい ろ試してもらいたい)。 (円/楕円)などについても同様である(Shift+ドラッグでどのよう になるかも試してみるとよい)。また、PP2007 からの新しい機能として、図形を右クリックし て現れるメニューから 図の書式設定(O)… を指定すると、上で述べたことを行うダイアロ グボックスが表示される。複数の設定を行うときには便利だろう。 図形についてもテキストボックスや直線と同様、大きさや位置の変更ができる。なお移動 の際、Shift を押しながらドラッグを行うと、水平あるいは垂直方向への移動となり(この辺 は実際に図形を利用する際には結構重宝する)、Ctrl を押しながら行えば、コピーが行わ れる(Shift と Ctrl の両方を押しながら操作することもできる)。その他の様々な図形につ いても各自で試しておいてもらいたい。 図形を回転させることもできる。回転させたい図形を指定した上 で、ホームのリボン、図形描画にある 配置 という部分をクリック すると右に示すメニューが現れる(以下、これを配置のメニューと 呼ぶ)。この配置のメニューにある 回転(O) にマウスポインタを 移動させると、サブメニューに 右へ 90 度回転(R) 等があるので、 適当なものを指定すればよい。その他の回転オプション(M)… を指定すると、右下のダイアログボックスが現れ、この中の 回転 (T) のボックスを利用すれば、図形を任意の角度に回転させるこ とができる。2007 のバージョンでは、このボック スで数値を変更すれば、直ちにそれが図形に 反映されるので、それを見ながら適当な角度を 指定すればよい。ただし、このダイアログボックス には キャンセル のボタンが無い。変更をキャン セルしたい場合は、数値を元に戻すか、一度 閉じる をクリックしてから、元に戻す の機能を 利用する必要がある。 複数の図形が重なった状態では、後に描いた 図形が上にあり、その下の図形は隠れてしまう (塗りつぶしなしを指定した場合を除く)。このよ うに、描かれた図形には順序があり、より後に描 かれた図形が上となっている(一つ一つの図形やテキストボックスなどが透明なシート1 枚 ずつに書かれており、それらを全て重ね合わせて見ているというイメージである)。この順 序は変更できる。順序を変更するには、その図形を指定した上で、配置のメニューを用い る。最前面へ移動(R) を指定すれば、文字通り全ての図形等(テキストボックスなども含 む)のもっとも手前(上部)となる。前面へ移動(F) の場合は、先ほど述べたその図形が描

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かれている透明なシートを1 段階手前に変更することになる。背面への移動も同様である。 図形を指定する際に、その図形が背面にあり、うまくクリックできないような事態も発生す る。こうした場合には、配置のメニューにある オブジェクトの選択と表示(P)… を指定すれ ば、ウィンドウ右側に、現在スライド上に存在する図形やテキストボックスなどの一覧が表 示されるので、そこから指定を行うこともできる。 複雑な図形などでは、直線などいくつかの図形を組み合わせて一つの図形を描くことが ある。こうしてできあがった図形の位置などを変更する場合、その構成要素一つ一つを移 動させるのは面倒である。このような場合には、複数の図形を同時に指定することを行え ばよい。複数の図形を同時に指定するには、始めに一つの図形を指定し、それに続く指 定を行う際に、Shift を押しながらクリックとすれば、それまで指定されていた図形に加え て、新たに指定した図形が付け加わる。この状態で、例えば移動を行えば、指定された図 形全てが同時に移動する。ただし、いくつかの図形を組み合わせてできたものを恒常的 に利用するのならば、それをグループ化しておけばよい。これは、複数の図形を同時に指 定した上で、配置のメニューを表示し、グループ化(G) を指定すれば、その時点で指定さ れていた図形が一つの図形として扱われるようになる。グループ化したものを取りやめるこ と(グループ解除)や、グループ解除したものを再びグループ化すること(再グループ化) もできる。 図形の位置などは基本的にグリッドにより制約される。ただしグリッドの扱い方が Word の場合(教科書 p.84)とは少し異なっている。配置のメニューで、配置(A) にマウスポイン タを移動して現れるサブメニューに グリッドの表示(S) 及び グリッドの設定(G)… がある (その他のこのサブメニューの機能は各自で試してもらいたい)。グリッドの表示(S) につ いては説明の必要はないだろう。グリッドの設定 (G)… を選択すると、右に示すダイアログボックスが 表示される。描画オブジェクトをグリッド線に合わせ る(G) にチェックマークが付いている状態の場合、 図形の端点等はグリッド位置にしか置くことができな い。このチェックマークをはずすと(クリック)、図形は 任意の位置に配置することができる。グリッドの間隔 はその下のボックスで設定する(Power Point では常に縦横等間隔になる)。 ここまでの練習をいろいろ行った 5 枚目のスライドはそのままとし、6 枚目のスライドを挿入 する。レイアウトについてはタイトルのみとし、タイトルは図形の練習、その下に次ページ上の 図形を描いてみる。 左側の図形は、円と 2 本の直線からなる図形を 1 つ作り、それをコピー、回転などを行っ て完成させたものである。基本となる円と 2 本の直線からなる図形(一番左側の図形)をま ず作ることにする。正確に綺麗な図形を描くのは意外と難しい。この図を描くには次のように すると良い。まず、正円を描くのであるが、後で直線と組み合わせることを考えると、この円

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の中心はグリッド上にあった方がよい。グリッドの間隔を、1cm または 0.5cm(2 グリッド/cm)と してグリッドを表示しておく。円の中心をグリッド上に配置するには、まだ説明は行っていなか ったが、Ctrl を押しながら円を描けば実現される。今は正円を描くので、Ctrl と Shift の両 方を押しながら描く。(必要ならば、この円を移動した後)、円の中心と水平な左側から直線 を1 本描く(正確に水平となるようにグリッドを利用している)。円と接する部分は必ずしもグリ ッド上にはないかもしれないので、ここでは適当な直線を描いてから、描画オブジェクトをグリ ッド線に合わせる を解除し、うまく直線が円に接するようにする。この時、もう一方の端点 (グリッド上にある)は動かさないようにする。次に、この直線をコピーし、コピーした直線に対し、 上下反転を行ってから、左側の端点が一致するように移動すれば綺麗に仕上がるだろう。 次に今描いた円と直線からなる図形をグループ化し、コピーを 3 つ作る。一つのコピーをコ ピー元と一致するように移動し、左右反転を行う。そのまま、Shift を押しながらドラッグする ことにより移動すれば、水平に移動することができる。残りの2 つの図形をそれぞれ右、左に 90 度回転し、上に示したように配置する。最後に、円内の色を設定する。ここでは、左側は 赤、上は黄色、右を青、下を緑とした。以下これらの図形を指すときに赤い図形、黄色い図 形などと呼ぶことにする(アニメーションの節で利用する)。 右側の図形は、四角と丸で一番上の図形を描く。次にこの四角と丸を同時に指定し、Ctrl +Shift+ドラッグにより、同じ図形を縦に 3 つ並べる。その上で、真ん中の図形は四角が前 面にくるように順序を変更し、下の図形は丸の部分を 塗りつぶしなし とする。 これ以降は、図形の移動等は行わないので、グリッドは非表示としておくと良いだろう。 デザインと配色 ここまで用いてきたスライドは、基本的に白地に黒の文字というものであったが、Power Point ではテーマ(テーマというのは PP2007 から導入されたもので、それ以前はテンプレ ートと呼んでいた)という形で様々なデザインが準備されている。テーマの一覧は、デザイ ンのリボンにある。 テーマによる違いがよく分かるように 2 枚目のスライド(自己紹介を描いたもの)を表示させ

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る。その上で、デザインのリボンを選択せよ。 デザインのリボンのテーマというところには、様々なものが並んでいる。この部分にマウス ポインタを移動するだけで(クリックの必要はない)、現在のスライドがどのようになるか表 示される。気に入ったものが見つかれば、それをクリックすればよい。これにより、全てのス ライドに指定したテーマが適用される。また、テーマの一覧右側にはスクロールボタンがあ り、これをクリックすれば、より多くのテーマが利用できることが分かる。その右には 、 といったものがあり、これらをクリックして表示されるメニューから各テー マの配色や利用するフォントを変更できる。 どのようなテーマがあるかを見て、自分の気に入ったテーマに変更してみよ。配色やフォン トについても試してみると良い。ただし、自分で選択したものが次節を行う際にあまり適してい ない場合は、その時点でテーマ等を変更せよ。 アニメーション ここまで作ってきたスライドでは、スライドの上に配置された文字列(テキストボックス)や 図・図形(以下これらをコンポーネントと総称することにする)は固定的なものであった。し かしPower Point では、コンポーネントを、始めは表示されていないが、スライドショーの 途中で表示させるなどということを行わせることができる。こうした効果をアニメーションと呼 んでいる。アニメーションを利用するには、まずアニメーションのリボンを表示し、左の方に ある という部分をクリックする。これにより、ウィンドウ右側にアニメーショ ンの設定という作業ウィンドウが表示される。 言葉による説明では分かりにくいので、実際にやってみよう。上記の要領でアニメーション の設定という作業ウィンドウを表示させる。次に、6 枚目のスライドを表示し、 右に示す赤い図形をクリックし、処理の対象としておく(この図形はグループ 化されているはずである。そうでなければグループ化を行ってから、この作業を行え)。アニ メーションの設定の作業ウィンドウ上部にある ボタンを クリックする。これにより右のメニューが現れるが、ここで 開始(E) ⇒ 1.スライドイン を指定する。開始(E) にマウスポインタを移動して現 れるサブメニューの内容は、固定的なものではないので、1.スライドイン とはなっていないか もしれない。ここでは、アニメーションを試してみるだけであり、必ずしもスライドインでなくても 構わないので、一番上に表示された項目を指定すればよい。 アニメーションの指定を行うと、その時点でデモンストレーションが行われるが、もう少ししっ かり確認してみるため、スライドショーを行う。今は 6 枚目のスライドを見ればよいので、6 枚 目のスライドが表示された状態で、ウィンドウ右下の (スライドショーのボタン)をクリック するか、スライドショーのリボンで 現在のスライドから を指定する。これでスライドショーが開 始され、6 枚目のスライドが表示されるが、この時点で赤い図形は表示されない。ここでクリ ックを行うと(マウスポインタはどの部分にあっても良い)、赤い図形が現れる(しかも動作を

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伴って)。 上記の練習問題で見たように、指定したものをス ライドショーの途中で現れるようにするのが、アニメ ーションにおける開始の指定である。上記の練習問 題で行ったように、効果の追加 で開くメニューで 開始(E) の部分にマウスポインタを移動するとサブ メニューが開き、いくつかの項目が現れるが、その 一番下に その他の効果(M)… という項目がある。 これをクリックすると、開始として利用できる全ての効 果を示すダイアログボックス(右)が表示される。適 当なものをクリックすれば、実際にスライドでどのよう になるかが確かめられる(これが行われるのは、右 のダイアログボックス下段にある 効果のプレビュー (P) にチェックマークが付いている必要がある)。最後に OK をクリックすれば、指定した アニメーションが設定される。 右に示す黄色い図形(これもグループ化されている必要がある)を指定した上 で、上記を行い、様々な開始の効果によりどのようになるかを確かめよ(実際にス ライドショーを実行してみても良い)。一度スライドショーを実行した後、アニメーシ ョンの効果を変更するには、作業ウィンドウでその項目を指定する。その結果、作 業ウィンドウ上部にある 効果の追加 となっていたボタンが 変更 となるので、これをクリック して、設定を行えばよい。 スライドインなどのアニメーションの場合には、作業ウィンドウにある 方向 や 速さ のボッ クスで、現れる方向やその速さを指定することもできる。なお、開始 については、この後で 説明がある。 最後には、ベーシック の分類にある アピール に設定せよ。アピールはもっとも基本とな る開始の動作で、単にそのコンポーネントが表示されるだけである。 アニメーションを設定した項目は、現在表示されているアニメーションの設定という作業 ウィンドウに並ぶ。この順序がアニメーション実行の順序である。この順序を変更すること により、アニメーションが実行される順序を変更することができる。順序を変更したい項目 を指定(クリック)した上で(これによりその項目の右側には ▼ ボタンが現れる)、作業ウィ ンドウ下部の順序の変更部分にある上下の矢印ボタンをクリックする。これでその項目の 表示されている順序、すなわちアニメーションが実行される順序が変更される。なお、順 序の変更は、作業ウィンドウ上でその項目を直接上下にドラッグすることによっても実現さ れる。 赤い図形と黄色い図形に対するアニメーションの実行順序を入れ替えよ。実行順序が変 更されたことは、スライドショーにより確認せよ。

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再びアニメーションの設定についてである。強調という効果は、既に表示されているコン ポーネントを対象に実行されるアニメーションである。開始の場合と同様に、強調(M) に マウスポインタを移動すると、サブメニューが現れ、その一番下にある その他の効果 (M)… を指定すると、強調に関する全ての効果がダイアログボックスとして表示される(た だし、利用できない効果は薄い字で表示されている)。 先ほど、開始のアピールを指定した黄色い図形について、強調も設定してみよう。このよう に一つのコンポーネントに対し、複数の効果を指定することもできる(それらが矛盾しない限 り)。黄色い図形を指定した上で、 効果の追加⇒強調(M)⇒その他の効果(M)… によりダ イアログボックスを表示させ、まずは利用できる効果をいくつか試してみよ。この時、今行っ ている強調のアニメーションの実行順序が一番最後であるよりも、その一つ前の方が(後の 説明のために)都合がよいので、始めに強調の設定を行った上で、赤い図形に対するアニメ ーションの前に実行順序を変更し、スライドショーによる確認や、その他の指定を試してみよ。 最後には、はなやか の分類にある ブリンク とせよ。ブリンクはそのコンポーネントを点滅さ せるものである。 ブリンクなどの効果においては、点滅する回数などを指定することができる。作業ウィン ドウにある項目を指定すると、右側に ▼ ボ タンが現れるが、それをクリックし、現れたメニ ューから タイミング(T)… を選択する。これ で右に示すダイアログボックスが現れる。この 中の 繰り返し(R) が現在 (なし) となって いるので、点滅は 1 回だけ行われた。このボ ックスを書き換えることにより、点滅の回数を 指定できる。また、その上の 速さ(E) のボッ クスで点滅の速さを設定できる。 先ほど設定した強調のブリンクについて、繰り返しの回数や速さを適当に設定し、スライド ショーによりどの様になるかを確認せよ。 最後に、速さ(E) は 1 秒(速く) に設定し、繰り返し(R) については 次のクリックまで とせ よ。これについてもスライドショーで確認せよ。 上記により、クリックを行うごとにそれぞれのアニメーションが実行される。アニメーション が開始されるタイミングには、これ以外の設定もある。上記のダイアログボックスで、開始 (S) のボックス、あるいは作業ウィンドウ上部にある 開始 のボックスでは、クリック時 の他 に 直前の動作と同時 及び 直前の動作の後 という指定ができる。直前の動作の後 を 指定した場合、右上で示したダイアログボックスにある 遅延(D) のボックスで、直前の動 作の後何秒でこの動作を行うかを指定できる。 黄色い図形が点滅するタイミングを 直前の動作と同時 とせよ。この結果、スライドショー を行うと、クリックにより黄色い図形が表示されると同時に点滅が行われ、もう一度クリックす

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ると点滅が終わり(そのコンポーネントは表示され続ける)、赤い図形が現れる。 今度は終了のアニメーションについてである。今までと同様に、終了のメニューにあるそ の他の効果(M)… を指定すると、様々な終了パターンがあることがわかる。 黄色い図形について終了のアニメーションを設定せよ。この実行順序もブリンクの直後に 変更せよ。様々な終了パターンを試した後に、最後には クリア とせよ。クリア は単にそのコ ンポーネントを消すものである。 ここまでの作業により、黄色い図形は、クリックにより現れると同時に点滅し、もう一度クリッ クすると消えるようになる。 また、赤い図形が現れるタイミングを黄色い図形が消えてから3 秒後となるようにせよ。 最後に、右側にある四角や丸の図形について、適当なアニメーションを設定してみよ。 アニメーションは図形だけでなく、テキストボックス等にも適用できる。テキストボックスに 適用した場合には、テキストボックス内の文字を 1 文字ずつ順に表示させるなどが可能と なる。 1 枚目のスライドにあるタイトルに対し、開 始のアピールのアニメーションを設定せよ。 次に先ほど ブリンク で行ったのと同じ要 領で、効果のオプション(E)… を指定する と、右のダイアログボックスが表示される。 ここで、テキストの動作(X) のボックスを右 図のように 文字単位で表示 にし、どのよ うになるかを、スライドショーで確認せよ。 重要 初心者はアニメーションを多用しがちであるが、アニメーションはプレゼンテーションの 中でもっとも強調したい所だけに使うなど、最低限の利用にした方が良い。特に派手なア ニメーションは、よほどのことがない限り、プレゼンテーションの途中で行うことは避けた方 が良いだろう。プレゼンテーションは相手にアピールする場であるが、不要なアニメーショ ンは相手を不快にするだけである。アニメーションをなぜ使うのか、プレゼンテーションの 際にそのアニメーションをどのように活用するのかをよく考えた方がいいだろう。 総合練習 15 分程度の時間を想定して、自分の出身地(都道府県でも市町村でも、あるいはもっ と狭い地域でも良い)を紹介するプレゼンテーションを行うためのスライドを作成せよ(スラ イドの枚数は何枚でも良いが、15 分という時間を考慮すること)。

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※ 本欄を入力して報告すること により、 「項番 14 」のマスター B/L番号の積荷情報との関

ユーザ情報を 入力してくだ さい。必要に 応じて複数(2 つ目)のメー ルアドレスが 登録できます。.

Dual I/O リードコマンドは、SI/SIO0、SO/SIO1 のピン機能が入出力に切り替わり、アドレス入力 とデータ出力の両方を x2