学級活動学習指導案 日 時:平成24年 月 日( )第 校時 指導者: 場 所:6年教室 1 題材名 家庭学習を見直そう 2 考察 (1) 学習指導要領における位置 本題材は学級活動「(2)の日常の生活や学習への適応及び健康安全」の中の「ア 希望 や目標をもって生きる態度の形成」に関わる内容である。児童が自分に自信をもち、現在 及び将来の生活や学習によりよく適応し、自己を生かそうとする生活態度を育てることは 重要である。また、中1ギャップなどの集団の適応に関わる問題に対応するために、円滑 な学校間の接続に配慮した指導も必要になる。指導に当たっては、自分への気付きや自己 決定を促す適切な情報・資料を提供するとともに、心の健康を増進し、健全な人間関係を 醸成するなど工夫することが大切である。 内容としては、将来への夢や願い、中学校への希望、家庭学習での目標設定、学習への 不安や悩みの解消など学校生活への適応、意欲的・計画的な学習態度の形成、家庭での学 習・読書習慣づくりなどが挙げられる。 (2) 教材観 学級活動の内容(2)では、「みんなと共に考え、自分で決定し、自分で取り組む活動」 が求められている。また、平成24年度の群馬県学校教育の指針では、特別活動の重点とし て、「計画委員等の運営による主体的な活動を通して、議題・題材に対する集団決定や自己 決定ができる話合い活動を充実」することとしている。 はばたく群馬の指導プランでは、次の2点を授業の充実を図る重点として挙げている。 ①司会進行表などは学校としての書式を決め、系統性と継続性のある指導をする ②計画委員会を充実させ、「切実感・必要感のある話合い」にする 家庭学習の必要性はクラスの誰もが感じているが、なかなか思った通りにはできないの が実情である。宿題をやるだけで精一杯でなかなか自主的な取組にまで発展できていない。 宿題は自分のためにやるのであるが、小学生段階では強制的にやらされている現状で、目 的意識は低くなっている。 西中校区では、小中連携の一環として様々な取組があるが、「母校訪問」と「子どもサミ ット」が以前から行われてきた。中学校の様子を知る機会として、子どもたちからも期待 が高いが、この2つの連携行事を各小学校の学級活動でつなぎ、「家庭学習を見直す」機会 にしたいと考えた。中学生の取組やがんばる理由を聞くことで、受け身的な学習から主体 的な学習に転換していきたい。 学習の取組方や学習の内容についての不安や悩みを交流し、意識していなかった家庭で の学び方の問題点に気付かせる。さらに、友達や保護者、中学生からヒントをもらって問 題の解決方法に見つけることで、家庭学習の改善を図ることができるようにする。また、 学習の不安や悩みについて出し合い、それを解消していくことで、学習に対する意欲を高 めることができるようにする。 3 目標 自分の家庭学習を見直して、友達や保護者、中学生の意見を参考にして考えをまとめ、 その考えを発言しながら集団決定していくことで、今後の学校生活をさらに充実させよ うとする意欲をもつことができる。
4 評価規準 集団活動や生活への 集団の一員としての 集団活動や生活についての 関心・意欲・態度 思考・判断・実践 知識・理解 ○ 家庭 学習 の必 要 性に気付 ○家庭学習を見直すために、 ○家庭学習のねらいや意義 き、自分の学習を見直す具体 クラス全員で話し合い、改善 に つ い て ア ド バ イ ス を 受 策について、他の児童と協力 策に対して自分の考えをもち、け、自主的に学習を進める して考え、取り組もうとする。実践している。 方法について理解すること ができる。 5 指導方針 ○家庭学習の実際の取組状況や改善策について、保護者の意見を取り入れられるように、 家庭で相談しながらアンケートに答えさせるようにする。 ○積極的な意見交流を行えるように以下のような手立てを行う。 ・課題についてはクラスの実態アンケートをもとに、児童の主体的な活動につなげるよう にする。 ・話合いの約束(人の意見を否定しない等)を話合いのめあてとして掲示することで、一 人一人の意見の尊重が図れるようにする。 ・話合いの前半を班単位による少人数での話合い(3・4人)にすることで、一人一人が しっかりと意見を述べられるようにする。 ・事前アンケートに書いたことをもとに改善策を付せん紙に書き、意見マップに位置付け る活動を行うことで、より活発な意見交流が行えるようにする。 ・意見マップを利用し話合うことで、意見の焦点化が図れるようにする。 ・各班から出された意見に対して自分の考えをもつ活動を取り入れることで、全体での話 合い場面で意見を発表できるようにする。 ○話合いの手引きを参考に、計画委員が司会を行うことで、スムーズな話合いができるよ うにする。 ○自分や友達の発言の仕方等について自己評価カードを利用して振り返ることで、実践意 欲や次回の話合いに向けた意欲を高められるようにする。 ○全体での話合いが終わった後に、話合いの取り組み方のよかったことを教師が具体的に 称賛することで、話合いへの意欲を高めるようにする。 ○朝や帰りの会で、取組の様子を聞き、全体や個別に助言したり、定期的に振り返る活動 を取り入れたりすることで、家庭学習への取組を継続できるようにする。 6 指導・評価計画(全4時間予定:本時はその3時間目) 過 時 主な学習活動 指導上の留意点 具体の評価規準と方法 程 間 事 「中学生に聞きたいこと」を ○アンケートから課題を把握す ○中学生への質問を見つ 前 まとめ、中学校に送る。 る。 けられる。【アンケート】 見 母校訪問 ○中学生一人につき、班を作り、 ○中学生に自分の不安や 中学生から話を聞き、学習や 自由に意見を言えるようにする。悩みを相談し、自力解決 通 1 部活など中学生活の様子を聞 ○個人的な悩みも相談できる雰 する努力を行う。【発言】 き、中学校への不安を解消す 囲気を作る。 す るとともに、進学への心の準 ○中学生のがんばりが分かるよ 備をする。 うに自主勉ノートを見せてもら う。 1 アンケートに答え、中学生に ○家庭学習への課題が分かるよ 【アンケート】 手紙を書く。 うに工夫する。 ○家庭学習についてのアンケ ○家庭学習の現状について問題 ○親の考えを参考にしな 事 ートに記入する。 意識をもつ(問題の意識化)。 がら、自分の考えを明確
前 ○計画委員で学級活動の流れ ○共通に解決すべき問題として にもつことができる。 を話し合う。 とらえる。 【アンケート】 追 ○家庭学習についてまず班で 【集団思考を生かした ○友達の意見と交流しな の話合いを行い、その後全体 個人目標の自己決定】がら意見を述べ、積極的 究 1 での話合いを行う。集団思考 ○自分の意見を発表しやすくす な話合いを行うことがで 本 を通して自己決定する。 るために、少人数での話合いを きる。【発言】 す 時 ・母校訪問で考えた学習時間 取り入れる。 ○話合いに対する自分の の達成状況を確認する。 ○積極的な意見交流ができるよ 取組み方の課題に気付き、 る ・学習の時間、場所、やり方、う、意見マップに意見を位置付 次回の話合いへ向け、意 気持ちのそれぞれについて けさせる。 欲の向上を図ることがで 改善策を話し合う。 きる。【振り返りカード】 事 ○めあてに沿って家庭学習に ○決定事項がきちんと実行させ ○決まったことに対して 後 取り組む。 るように、定期的に声かけを行 自分の生活を見直し、実 う(振り返り)。 行することができる。 事 ○計画委員で学級のまとめを ○家庭学習の取組について発表 ○手際よく話合いが行わ 前 し、西中校区子どもサミット の仕方を話し合う。 れているか。【発言】 ま に備える。 ○中学校へ質問をまとめて送る。 西中校区サミット ○話し合った意見マップをもと ○各学校の家庭学習の取 と 夏 ○各学校の家庭学習の取組を にして発表し、改善策が明確に 組が分かるように発表す 休 発表し、家庭学習の課題につ 分かるようにする。 る。【発表】 め み いて中学生から解決策を聞 ○中学生のがんばりを各校に持 ○中学生のがんばりを聞 く。 ち帰れるように、対策を一覧表 き、友達に伝えられる。 る にまとめてもらう。 1 ○サミットの報告から、学習 ○計画委員の報告を聞き、自分 ○家庭学習を見直し、次 への取組を再検討する。 の取組を見直し、再度、自己決 への取組につなげる。 定をする。 【振り返りカード】 事 ○決定事項を実践する。 ○決定事項がきちんと実行させ ○決まったことに対して 後 ○実践状況について定期的に るように、定期的に声かけを行 自分の生活を見直し、実 振り返る。 う(振り返り)。 行することができる。 ※計画委員は、児童会役員、学級委員が行う。輪番制が望ましい。 7 本時の目標 (1) ねらい 家庭学習のよりよい方法を考え、実行していこうという意欲をもつ。 (2) 準備 家庭学習アンケート、付せん紙(あらかじめ自分の意見を3枚くらい書かせておく)、 班用意見マップ、コンピュータ、実物投影機 (3) 展開 過程 学習活動 時間 指導上の留意点 1.話合いの議題を確認する。 ○クラスの課題と話し合う議題の意義について確認する 5 ために、黒板に議題を提示する。 見 家庭学習のよりよい方法を ○計画委員の進行により、スムーズな話合いができるよ 通 考えよう うに、話合いの手引きをもとに適宜支援を行う。 す 2.家庭学習のアンケート結 ○母校訪問が終わった後と現在の結果を比べてわかるこ 果を発表し、意見マップの とを発表する。 使い方を説明する。 ○意見マップの貼り方を説明する。 3.班での話合いを行い、班 15 ○班長を中心に話合いを行う。 追 としての考えをまとめる。 ○進行役が話合いの手引きを活用することで、全員が発 究 ①あいさつ 言するスムーズな話合いができるようにする。 す ②自分の考えの発表 ○自分の考えを書いた付せん紙を、理由を述べ、友達の る ③他の意見についての質問 意見を参考にしながら意見マップに貼っていく。 ④意見マップへの位置付けと ○どの意見が議題にふさわしいかという観点で話し合え
話合い るように、出された意見を意見マップに配置しながら ⑤班の意見の決定 話し合わせる。 ○家庭学習の時間、場所、やり方、やる気の項目で、あ まり挙げられていないことがあれば、それを中学生に 追 聞くように方向付ける(気持ちを高める方法など)。 ○班の中から、3つを選び、さらによいものを1つ選ば せる。 究 ○班で決まった意見を実物投影機で提示して、班長が発 表する。 4.学級全体の話合いを行い、 20 ○どの班の意見がよいかを考えさせ、話合いに参加でき す 学級全体での考えをまとめ るようにする。 る。 ○話合いの手引きをもとに、司会がスムーズな話合いが できるようにする。 る ①各班からの発表 ○班の一番よい方法を板書し、その中からさらに順番を ②自分の立場の決定 付けていく。 ③全体での話合い ○教師が適宜助言をし、話合いの論点がずれないように ④クラス全体での決定、確認 する。 ○自分の意見を発言する際には、他の意見と比較しなが ら自分の意見を発言できるように促す。 5.決定したことに対しての 5 ○決定したことに対して前向きな意見をもてるようにす ま 自分の考えや、自分の話合 る。 と いへの取組方の反省を自己 ○次回の話合いへ向けての展望がもてるように、自分の め 評価カードを利用して行う。 話合いへの取組方を自己評価する。 る ○話合いの中でよかったところを称賛し、次回への意欲 をもたせる。 (4) 意見マップ
(5) 振替カード 振り返りカード
話 合 い を 振 り 返 ろ う
小学校6年 組 氏名 ○今日の話合いについて、自分はどのように取り組んでいきたいか ○話合いの参加の仕方を考えよう A できた B だいたいできた C あまりできない D できない 自分から進んで意見を言えたか A B C D A B C D ○ こどもサミットで中学生に「家庭学習のしかた」について、質問してみよう (6) 板書計画 スクリーン グラフの表示 意見マップの表示 発表した意見マップ 貼りきらない場合は別の場所を用意する 項 目 友達の意見について思ったことを 伝えられたか 議 題 家 庭 学 習 の よ り よ い 方 法 を 考 え よ う 方 法 ・ 1 時 間 は 最 低 で も や る ・ テ レ ビ を 見 な い ・ 自 分 の 机 に 向 か っ て や る ・ 計 画 を 立 て て や る ・ 帰 っ た ら す ぐ に や る ・ 目 的 を も っ て や る(7) こどもサミットに向けて