修 士 論 文 の 和 文 要 旨
修 士 論 文 の 和 文 要 旨
修 士 論 文 の 和 文 要 旨
修 士 論 文 の 和 文 要 旨
大学院 電気通信 学研究科 博士前期課程 電子物性工学 専攻
氏 名 袋谷 洋平 学籍番号 0234035
論 文 題 目
エ キ セ ン ト リ ッ ク 運 動 後 の ラ ッ ト 骨 格 筋 に お け る HSP70応 答 ;
筋損傷量、経時、性差による発現変化
目的
目的
目的
目的 :::: 本研究ではエキセントリック運動後の骨格筋の損傷-回復過程における熱
ショックタンパク質(HSP70)発現量の経時的変化、性差ならびに運動形態の違い
による発現動態の違いを明らかにする事を目的とし、そのために2つの実験を行っ
た。方法方法方法方法 :::: 実験1 Wistar系オスラット(体重 281 ± 15.0 g)の右後肢前脛骨
筋に、装置による足関節伸展と電気刺激を併用した300回の制御されたエキセント
リック運動を負荷した。対照脚(左) の筋をコントロールとした。 HSP70 発現量
と筋損傷量を運動1時間後、1日、3日、7日後に定量した。筋内のHSP70発現量
は酵素免疫法により定量し、各筋サンプルのタンパク質の総量で標準化した。運
動誘発性の筋損傷量はヘマトキシリンエオジン重染色法により染色した筋の横断
面からポイントカウンティング法により算出した。実験2 Wistar系雄ラット
(日本エルエスシー(株))16匹(体重283.1±25.8)、雌ラット16匹(体重166.2
±6.4)の右後肢にエキセントリック運動20回、左後肢にアイソメトリック運動20
回を負荷した。実験1と同様の経時でHSP70発現量をウェスタンブロット法で測定
した。結結結結 果果果果 : : : 実験1においてはエキセントリック運動1時間後における組織学的損:
傷は確認できなかった。しかしながら1日後(66.8 ± 13.9%)、3日後(83.3 ±
14.5%)、7日後(63.0 ± 13.0%)において大きな損傷であった。運動1日後と3日後
の組織像においては筋線維の過収縮と壊死細胞への単核食細胞の浸潤が確認され
た。径の小さい再生筋線維が運動7日後の組織像で確認された。HSP70の発現量は
経時的にすべての運動脚でコントロールに対して有意な増加が認められた(1時間
後、+374%; 1日後、 +1920%; 3日後、 +1080%; 7日後 +1591%、対コントロール比)。
実験2では組織学的損傷は雄のエキセントリック運動後のみで観測された。また
運動を行わないコントロールのラットに対するHSP70発現量はオスの運動7日後で
他群間(メス、アイソメトリック)ならびに同一群間の経時的発現量に対してさ
らなる亢進(709%、対コントロール比)が確認された。結論結論結論結論 : : : 実験1によりHSP70:
発現量はエキセントリック運動後少なくとも7日までの亢進が継続して観測され、
とくに組織学的損傷が大きい場合にその発現量が高い傾向にあった。この結果は
HSP70がエキセントリック運動後の損傷-回復の各段階に関連していることを示唆
するものである。 また実験2の結果からHSP70は筋損傷が起こったオスの7日後で
さらなる発現量の亢進があったことから、対応する損傷-回復過程の段階、具体的
には筋衛星細胞の成長によるHSP70のシャペロン機能の要求の増加と関連性があ
ると考えられる。