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生物多様性に配慮した電力施設の建設・運用支援技術の開発

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 生物多様性に配慮した電力施設の建設・運用支援技術の開発 背景・目的. 2 0 1 1 年に改 正された環 境 影 響 評 価 法で は、計画段階環境配慮書での生物多様性評価. が始まっており、新たな規制・制度導入に対応 する技術開発の必要性が高まっている。. や環境保全措置等の結果公表が義務づけら. 本課題では、発電所の円滑な建設、更新およ. れ、風力発電が新たな対象事業として追加さ. び運用に寄与するため、生物多様性評価と保. れた。また、生物多様性オフセット や海域生. 全に有効な技術を開発する。. *1. 態系の影響評価の必要性に関して国等で議論. 主な成果. 1. 動 植 物 重 要 種*2 の 生 息・生 育 可 能 性 推 定 手 法 の 開 発. 計 画 段 階 環 境 配 慮 書における影 響 予 測. おける生物リストと植生などの地図情報をも. は、原則として既存資料を用いた簡易な手法. とに、事業対象地点における重要種の生息・. で実 施する。動 植 物 の 項目では、レッドデ ー. 生 育 可 能 性を推 定 する手 法を構 築した( 図. タブック等に掲 載された重 要 種 が 対 象とな. 1)。本手法を適用することで、広い地域で確. るが 、事 業 の 計 画 範 囲と重ね合わせて影 響. 認されて いる多 数 の 重 要 種 の 中 から、計 画. を検討できるような、分布位置が示されてい. 地点に生息、生育可能性のある種を絞り込む. る資料はほとんどない。そこで、周辺地域に. ことが可能になる[V13004] 。. 2. 藻場生育量推定技術の開発. 海域生態系の中でも、藻場生態系は高い生. 度等) を活用し、繁茂期の藻場生育量を簡便に. 物生産性と多様な生物の生息場として重要な. 推定できる数値モデルを構築するとともに、. 役割を担っている。環境アセスメント調査では. 実測値との比較から数値モデルの有効性を確. 繁茂期の藻場生育量の把握が求められるが、. 認した(図2)。本モデルを用いることにより、. そのためには多大な時間とコストを要する潜. 対象海域の藻場の生育量を面的に算出するこ. 水作業等の調査が必要となる。そこで、公共. とが可能となり、アセスメントにおける調査の. 機関が公開しているデータ(日射・水温・透明. 迅速化・低コスト化に貢献する。. 3. 鳥類飛翔の簡易調査技術の開発. 風力発電設備への鳥類衝突が懸念されて. 同 時 録 画 映 像から同 一 個 体 の 飛 翔 軌 跡を2. おり、環境アセスメントにおいても鳥類への. 方向から画像化し、飛翔を立体的に把握でき. 衝 突 影 響を予 測 評 価する必 要 が ある。予 測. る鳥類飛翔3次元座標化ソフトウェアを開発. 評価に必要なデータを得るため、目視による. した。これにより目視では困難だった鳥類飛. 鳥 類 飛 翔 の 観 測 が 行われているが 、労 力を. 翔 の ルートや高度などのデータを高い精度. 要するうえに誤差が大きいことが課題となっ. で取得することが可能となった(図3)。今後. ている。そこで、2 0 1 2 年 度に開 発した鳥 類. は現地調査を通して検証を行い、鳥類に関す. 飛翔観測装置を用いて、2台のカメラによる. る環境アセスメントの省力化につなげる。. *1 開発事業において現地における生態系保全が十分に確保できない場合、別の場所において生態系を創出・保全することにより、 事業による生態系への負の影響を相殺すること。 *2 絶滅が危惧される、あるいは環境影響を受けやすいなどの観点から、国や自治体により法令等で指定された種。 46. 研究年報_P34-P53-課題02.indd 46. 14/05/23 16:01.

(2) 図1 動植物重要種推定手法 過去に実施された全国の発電所アセスメント49件で記録された重要種の調査結果をもとに、マツ林、工場地など 26の環境区分における出現状況を整理し、各区分の生息・生育可能性を評価する判定表を構築した(上表)。この 表と植生図を対比することにより、多数の重要種の中から予測対象種を絞り込むことが可能になる (下図)。 重点課題 設 - 備運用 保 ・ 全技術の高度化. 図2 藻場生育量計算数値モデル. 図3 立 体 的に把 握された鳥 類 の 飛 翔 軌 跡. 日射量、海水温、透明度などの環境データを入力し、. カメラ2台によって同時録画された映像から、鳥類. 態調査が実施されているカジメ藻場(神奈川、静岡、. る(各色 の ●は鳥類個体 の 飛翔軌跡を示す。黄 線. 各水深の生育量最大値) と予測値を比較し、生育量を. を的確に把握することが可能であり、鳥類衝突影. 繁茂期の生育量を算出する (上図) 。国内で詳細な生. 三重) について、調査で得られた繁茂期生育量(各地 再現できることを確認した (下図) 。. 個体の飛翔のルートや高度を計測することができ. は高度)。風車 の 回転空間を飛翔する鳥類 の 状 況 響予測の信頼性向上が期待できる。. 47. 研究年報_P34-P53-課題02.indd 47. 14/05/23 16:01.

(3)

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