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「地域の喫茶店における、在宅医療・福祉の総合相談窓口の開設」

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Academic year: 2021

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(1)2012年度(後期)在宅医療研究への助成. 報告書. 「地域の喫茶店における、在宅医療・福祉の総合相談窓口の開設」 と. も. 報告者:永井 杜椛 一般社団法人健康支援ディアス 代表理事 保健師 介護支援専門員 住所:岐阜県岐阜市茜部寺屋敷3-33 電話:058-260-5595 FAX:058-214-6717 MAIL:[email protected] 報告書提出日:2014年2月4日. 1. 研究の背景と目的 岐阜の喫茶店では、モーニングサービスとして、朝の珈琲 1 杯にトーストなどが無料で サービスされる。喫茶店はこの地域の住民にとって、とても身近で生活の一部、交流の場 として機能している。この地域に根付く「喫茶店文化」を活用し、当団体は 2012 年 4 月、 病気の療養や健康づくり、子育てや介護などについての相談が気軽にでき、がんの常設サ ロンとしての機能もはたす健康をテーマにしたコミュニティ・カフェ「感動カフェ・ディ アス」の運営を開始した。 「感動カフェ・ディアス」には保健師・介護支援専門員・保育士などの専門職が常駐し、 様々な相談に対応し、必要時には在宅医療・福祉に関わる専門機関の情報提供を行う。さ らに、健康づくりと絆づくりのコミュニティ・カフェとして、様々なイベントや講座・教 室などを開催する。 今回の研究助成により、当団体の活動を患者・家族、地域住民、医療・福祉専門職に広 く知ってもらい、もし自分ががんなどの病気や高齢になっても安心して生活できる地域の 絆づくりを行う。さらに、支援者と支援される人が垣根を越えて交流することによるお互 いの理解の深まりと、カフェを利用する患者・家族・高齢者らが、医療・福祉専門職の力 を引き出す場となることを確信しており、今後の活動についてさらに検討していくことを 目的とする。 2. 実施結果 (1)感動カフェ・ディアスでの在宅医療・福祉の相談窓口の開設運営 保健師、看護師、介護支援専門員、管理栄養士、保育士による相談。 総合相談窓口. 火曜日~土曜日(10 時~16 時). 予約制個別相談. 月曜日(10 時~16 時).

(2) (2)在宅療養を支える交流会、イベントなどの開催 がんサポートデイ(5 月 30 日、11 月 10 日、2014 年 1 月 18 日) 認知症介護者の集い(ランチ会:第 2 火曜日、お茶会:第 3 木曜日) 認知症サポーター養成講座、フォローアップ研修(8 月 8 日、10 月 17 日、12 月 10 日) エンディングノートの会(5 月 18 日、6 月 22 日、8 月 24 日、9 月 28 日、11 月 30 日) ラフターヨガクラブ(毎週水曜日) 癒しの生け花教室(第 1、第 3 金曜日) アロマ&ハーブ講座(第 4 金曜日) ビワの葉お手当講座(7 月 30 日、8 月 27 日、9 月 24 日) (3)情報発信 毎月 カフェのイベントカレンダーの作成 4月. 実行委員会. 4月. 在宅医療・福祉の総合相談窓口の開設発信開始. 5月. リーフレットの制作と配布. 5月. プレスリリース → 中日新聞、東海テレビ取材. 6月. 実行委員会(地域包括支援センター、社会福祉協議会茜部支部など). 7月. 地元フリーペーパーへの掲載. 7月. 感動カフェ・ディアス新聞の発送. 8月. 地域コミュニティまつりによる発信. 12 月 感動カフェ・ディアス新聞の発送 1月 実行委員会 在宅医療・福祉の総合相談窓口開設について、カフェ内の掲示、ホームページやブログ、 facebookなどのSNS、新聞、フリーペーパーなどで告知したが、毎週月曜日の個別相談への 予約は少なく、カフェ営業時間内での相談が多かった。カフェ営業中はゆっくりと相談に のれないこともあるが、30分から1時間、気軽に相談できるということが大事なようであ った。延べ相談回数は、1日あたり2名であった。 「どこに相談していいかわからない」「入院先の病院から退院を勧められ施設を紹介さ れたがお金がなくて困っている」などの相談には、地域包括支援センター、在宅医療専門 医、居宅介護支援事業所などを紹介したケースもあった。 また、相談をしなくても、カフェでゆっくりドリンクを飲み、食事をし、交流すること が患者・家族、遺族のリラックスの場、癒しの場として機能し、気軽な交流会やイベント の参加から、相談へと繋がることがあった。 イベントの中でも、がんサポートデイ、エンディングノートの会などには、医療・福祉 専門職が多く参加するようになった。医療・福祉専門職が患者・家族、遺族の生の声を聴 く機会は少なく、垣根を越えた交流の場を必要としているようだった。.

(3) リーフレット3つ折り.

(4) ラフターヨガクラブ. 地域コミュニティまつり.

(5) アロマ&ハーブ講座. 認知症介護者のつどい.

(6) 認知症サポーター養成講座. エンディングノートの会.

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(8) イベントカレンダー. 3. 考察 がん患者・家族の在宅療養に関する相談窓口は、がん診療拠点病院などに開設されて いる。しかし、患者にとっては利用しにくく、どこに相談していいかわからない患者・ 家族も多い。今回の助成を利用して、本相談窓口の告知をメディア、地域情報紙、新聞 などで積極的に行うことで、多くの患者・家族の利用が期待でき、在宅医療・福祉の中 間的総合窓口としての機能を発揮できると考えた。1人1人の抱える悩みに応じて、在 宅での看取りまでを視野に入れた支えが必要であり、それは病院や施設ではなく、でき るだけ住民の生活の身近な場所であることが理想であると考えた。 そこで、カフェの活動を知ってもらうために広報に力を入れたが、様々なイベントや 教室などの交流の場への参加者は増えたものの、総合相談窓口への相談者が増えるまで にはいたらなかった。その理由の1つとして、がんなどの病気や家族が認知症になった ことをカミングアウトする人がまだまだ少ないという地域性があると考える。事実を知 られないように近所にも隠している人も多く、誰に聞かれるかわからない喫茶店で話す ことの出来る人は少ないのかもしれない。そのため、今後はさらに住民に安心感を与え、 イベントなどに気軽に参加してもらいながら、カフェで食事をしてもらいながら、少し ずつ利用者が増えていくものと考える。 さらに、持ち家率も高く、最期まで自宅で過ごしたいという希望を持っている人は多.

(9) く、この地域が在宅医療の専門医、訪問看護ステーションなどの在宅サービスが充実し ていることもあり、多職種連携を強化し、最期まで家で生活できるための情報提供と支 援を行っていくことは大切である。患者、高齢者などが、できるだけ長く家で生活でき、 満足のいく在宅での看取りが増えれば、医療費の削減も期待できる。 4. 感想と展望 カフェの運営には人件費が重くのしかかり、地域に受け入れられることも簡単ではな い。2012年3月にカフェの運営を開始してから、「あそこはがんの人が行くところ。普通 の人が行ってもね。」とか、「そんな所へ行ったら、自分まで病気になってしまう。」 「がんがうつる。」と言う人もいた。いつ自分が当事者になるかわからないのに、自分 には関係ないと思っている。すごい偏見があるものだとびっくりした。それでも、ある 乳がん患者は、「手術をして悪いところを取ってしまえば治ると思っていた。でも、本 当に大変だったのは、手術をした後、退院してから。ずっと家に引きこもっていたが、 ようやく外出の目的ができてラフターヨガの仲間に救われ、元気を取り戻した。」と言 う。患者の人生の中では、入院治療をしている時間より、在宅療養している時間の方が ずっと長く、不安と孤独を感じながら生活している患者は多い。これからも必要として くれている人のために活動を続け、必要な人にこの情報を届けたいと思う。 現在カフェは、がん患者・家族、認知症介護者、発達障がい児の母親など、当事者同 士の交流のための場づくりと、必要に応じて専門職が相談に応じることのできる体制が より整い、病気の療養・健康づくりなどに関する様々な情報の受発信を行えるようにな った。街の喫茶店として、各種ドリンクは400円~、酵素玄米ご飯の日替わりランチは地 元でとれた旬の野菜を中心にすべて手作り、味噌も自家製にこだわり、食から健康やい のちを考える機会を提供したいと思っている。 開業保健師の運営するカフェに興味を持ってくれる人も多く、 「なぜ喫茶店なのか?」 とよく聞かれるが、支援する人とされる人の見えない垣根をなくし、できるだけ住民の 生活に近い場所をと考えた時、いつでも気軽に珈琲を飲みながら話ができる場所として、 喫茶店が最適だと考えた。その気持ちは今も変わらず、保健師という職業柄、支援した い対象は老若男女すべての住民であり、いつでも在宅医療・福祉の相談ができるカフェ として、さらには地域の多世代交流、絆づくりのためのコミュニティ・カフェとして、 さまざまなイベントや講座を今後も開催していきたい。 今後、カフェの存在は、広い意味での「ケア」ができる場所でありたいと思っている。 カフェで開催している、ラフターヨガクラブ、アロマ&ハーブ講座、生け花教室などは、 直接病気を治すものではないかもしれないが、心を癒し、気づきを与え、元気になれる ものとして、自分に合えば取り入れてほしいと思う。 カフェの運営を始めなければ出会えなかった他職種の支援者たちと共に、来年度、健 康旅行事業部を立ち上げる。喫茶店からさらに外へ、旅行やハイキングなど、気分転換.

(10) になることを企画してほしいという要望があるからだ。医療・福祉の専門職も参加し、 旅行先ではラフターヨガやアロマセラピーなども取り入れたいと思っている。医療・福 祉の専門職が普段の肩書や鎧を脱ぎ、患者・家族との壁をなくして交流する時、その後 の仕事へのモチベーションはやはり上がっているように思う。専門職の力を引き出すの はやはり患者力であり、家族の思いである。今、元気な人が、今、元気ではない人を支 え、支援する。医療・福祉と患者・家族をつなぐかけはしとして、自分自身が安心して 生活できる地域を仲間と共に創ることを目指して活動を続けていきたい。. 本研究は、公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成により行われた。 今回、このような研究ができましたことに、深く感謝いたします。.

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