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無線LANの電波強度を利用した位置検出方法

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第68回全国大会. 3E-1. 無線 LAN の電波強度を利用した位置検出方法 山口. 広行†. 若林. 和紀†. 彩子†. 前森. 八戸工業大学 工学部 システム情報工学科†. 1.はじめに 無線 LAN 端末を身につけた、迷子や消防士の 位置検出への応用を目指して、無線 LAN の電波 強度を利用した位置検出方法[1]、ならびに位置 検出システムの研究開発を行っている。 無線 LAN を用いた位置検出方法としては、パ ケットのラウンドトリップタイムを利用して端 末の位置を検出する方法[2]があるが、この方法 では、データ通信量の影響を考慮する必要があ る。一方、本研究のように電波強度を利用する 場合は、マルチパスなど電波干渉の影響を考慮 する必要がある。そのため、既存の手法では、 無線 LAN 設備の設置箇所において電波強度を事 前に測定する必要がある。そこで、本研究では 設置箇所での事前測定を不要にすることを目的 の一つとしている。. AP1. AP2. r1. r2 端末. r3 AP3 図 1.位置検出方法の概念図. から、各 AP と端末間の距離を推定する。次に、 各 AP を中心、推定した距離を半径とする円をそ れぞれ描き、全ての円が交わる座標点を求める ことで、端末の位置検出が原理的に可能となる。 2.位置検出方法 但し障害物や電波干渉の影響により、全ての 本研究の位置検出方法は、①利用するアクセ 円が一点で交わらない場合も想定される。そこ スポイント(以下 AP)の電波強度特性を事前に で本研究では、2 つ以上の円が交わる座標をそれ 把握するステップと、②複数の AP の電波強度か ぞれ算出/推定し、それらの重心座標を端末の ら位置を検出するステップからなる。 検出位置とした。但し、この方法では検出位置 ステップ①では、利用する AP の設置条件、端 が複数導出されるため、検出位置として最も適 末と AP 間の障害物や距離を変化させて電波強度 切な座標を選択する方法を、今後検討する必要 を測定し、その特性を把握する。そして、得ら れた特性を近似関数によって数式化することで、 がある。 測定した電波強度から AP と端末間の距離を推定 することを可能にする。 3.実験結果と考察 このステップは、AP が設置された場所で行う 前述の位置検出方法を用いた実験結果を紹介 必要がないため、設置場所での事前測定を不要 する。 にできる。そのため、事前測定が不可能な消防 ■電波強度の特性把握実験 現場にも本手法を適用できると考えられる。ま 端末と AP 間の障害物と距離を変化させて、AP た、利用する AP 毎に電波強度特性を把握するこ の電波強度特性を測定した結果を図 2 に示す。 とで、無線 LAN 設備の導入済み環境における AP この結果から、AP からの距離が長くなるにつれ の変更も不要にできると考えられる。 て電波強度が小さくなること、また同じ距離で ステップ②の位置検出方法の概念図を、図 1 あっても障害物が存在すると電波強度が小さく に示す。まず、端末で測定した各 AP の電波強度 なることが分かる。ちなみに、この測定で利用 した AP(ELECOM 社製 LD-WL54G/AP)の電波強度 † H. Yamaguchi ([email protected]), 特性は水平方向に無指向であることと、障害物 K. Wakabayashi and S. Maemori の種類(ガラス、壁など)による影響が小さい Department of System and Information ことを、実測により確認した。 Engineering, Hachinohe Institute of 図 2 の測定結果から、電波強度 P(dBm)と AP Technology からの距離 r(m)の関係を、障害物の有/無そ. 3-309.

(2) 情報処理学会第68回全国大会. ザインタフェース、ならびに端末数の増加に対 する検討も行う予定である。. 4.位置検出システムの開発 位置検出方法の研究と並行して、位置検出シ ステムの開発も進めている。このシステムは、 無線 LAN のクライアント端末と複数の AP、各 AP と有線ネットワークで接続されたサーバから構 成される。クライアントには、電波強度の自動 測定機能と、測定結果をサーバに送信する通信 機能を実装する計画である。サーバには、クラ イアント端末との通信機能、位置検出機能、検 出結果の表示・配信機能を実装する計画である。 これまでのところ、各 AP の電波強度を測定す る機能、位置検出機能、検出結果の表示機能を それぞれ開発し、前述の実験で利用してきた。 今後は開発済みの機能を活用して、システムを 開発する予定である。. -30 障害物無. 障害物有. -40 電波強度(dBm). P = −1.25r − 48.28 (障害物あり) 今回利用した AP では、一次多項式で十分に近似 できると考えられる。 ■端末の位置検出実験 表 1 に示す実験条件で、端末の位置検出実験 を 5 回行った結果を図 3 に示す。ここで、AP の 電波強度は時間変動が大きいため、各実験では 0.5 秒間隔で 40 回(20 秒間)測定した電波強度 の平均値を利用して位置検出を行った。また、 各実験で検出された位置座標は複数存在したた め、図 3 には全ての検出位置を図示した。この 図から、各実験での最小検出誤差は 1.5m 以内と、 精度が高いことが分かった。. -50. -60. -70 0. 5. 10. 15 距離(m). 20. 25. 表 1.位置検出の実験条件 基準点からの距離 機器 x(m) y(m) AP1 6 6 アクセス AP2 16 6 ポイント AP3 16 16 端末 11 8. 3 2 1. 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目. 0 5.まとめ・今後の課題 現在研究開発を進めている、無線 LAN の電波 -1 強度を利用した位置検出方法、ならびにシステ ムを紹介した。端末の位置検出実験の結果から、 -2 本検出方法は 1.5m 以内の精度で端末の位置を検 出できる可能性があることを示した。 -3 今後、より多くの実験条件で測定を行うこと -4 -2 0 により、本位置検出方法の妥当性ならびに適用 x方向の検出誤差(m) 可能範囲を検証する予定である。また、複数の 検出位置から最適な位置座標を選択する方法や、 図 3.端末の位置検出実験結果 電波強度の時間変動の影響を抑制する方法を、 継続して研究する予定である。 参考文献 位置検出システムの中心となる、電波強度の [1] 特願 2005-315446 測定機能、位置検出機能、位置表示機能をそれ [2] 特開 2005-110314 ぞれ開発し、実験で利用してきた。今後これら を活用しながら、システム開発を進める予定で ある。その際、検出結果を表示・配信するユー. 3-310. 30. 図 2.電波強度特性の測定結果. y方向の検出誤差(m). れぞれについて、次の一次多項式で近似した。 P = −0.70r − 39.33 (障害物なし). 2.

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参照

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