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教師カウンセラー育成の為の研修実践に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)論文題目:「教師カウンセラー育成の為の研修実践に関する研究」 専攻  学校教育専攻 コース 生徒指導実践コース. 学籍番号 M05070A 氏名  杉日ヨ郡代.  全日制高校の枠から外れてドロップアウトし、. けた枠組みについて論じた。. 中途退学や原級留置に至る高校生の増加と義務.  第1章では、通信制高校が役割を転換した背景. 教育段階で不適応を起こし不登校状態になる小. について、文部科学省の調査データと先行研究か. 中学生の増加にともない、その教育の受け皿機能. ら考察した。通信制高校の歴史的変遷、義務教育. を通信制高校が担ってきた。通信制高校は、柔軟. と高等学校教育のシステムに関する課題、それに. なシステムを活かして、新しい学習形態を持っ高. 伴う生徒指導の現状と課題を概観した。昭和23. 校スタイルとして着目されるようになり、最近10. 年に通信制課程が設置され、高度成長期には企業. 年間における私学による設置が著しい。. と結び付きを強めて勤労青少年の為の後期中等.  従来、通信制高校の役割は、勤労青少年に対す. 教育機関として、公教育の一つとしての大切な役. る後期中等教育機関であったが、ドロップアウト. 割を果たした。しかし、高度成長期に陰りが見え. した生徒の受け皿機能を担うことになり、学校体. てきた頃から入学者は減少し、存続も危ぶまれた. 制、生徒指導全てに至るまで再構築が求められて. 時期もあった。昭和から平成への移行期からは全. いる。本研究では第一に、公私立の通信制高校へ. 日制からの高校中途退学者を受け入れるように. の調査を元に、生徒の状況、生徒指導と学習指導. なり、その役割を大きく転換した。平成8年以降、. の現状と課題についての分析を行った。次に、生. 義務教育段階の不登校児童生徒の増加に伴い、中. 徒たちの自己肯定感や自己効力感を高めながら. 学校を卒業した不登校生の受け皿にもなってい. 学校復帰支援を行い、次の進路に送り出すための. る。この2つの大きな波によって、通信制課程は. 開発型教育相談体制を基盤にした学校組織づく. 大きな転換を迫られ、新しいタイプの学習スタイ. りと、教師がカウンセラー役割を兼任する教師の. ルや生徒の二一ズに合わせるといった私学教育. 姿勢について、質的データと量的データを元にし. 機関が参入するようになった。. た分析、考察を行った。その考察を基盤に、通信.  通信制高校は、他の課程と比較して柔軟な形態. 制高校に求められる教師とカウンセラー役割の. をもつ。通信制高校の建物は、学校設置基準は全. 両方を担う教師カウンセラー養成のためのカウ. 日制高校と同等に近い条件であるが、面接指導と. ンセリング研修プログラムを作り、新任教師に実. 呼ばれる授業は、協力校と呼ばれる他の高校を借. 践し、その効果測定を行った。. りて行ったり、都道府県教育委員会が認可したス. クーリング会場において行ったりすることがで 研究目的と方法. きる。生徒が通学しやすい場所にスクーリング会.  第一部では、本研究の位置づけや実践研究に向. 場を設置することができるので、首都圏や地方都. 一56一.

(2) 市では、J Rの基幹駅や私鉄との接続駅の駅ビル. と公立教員を比較したところ、私立は「生徒指導. や駅周辺の建物を会場とする私立高校も多い。. の訓育的指導」『個別・個性尊重対応」に、公立.  学校への登校は、面接授業と呼ばれるスクーリ. はr教師役割行動」に有意差と有意傾向がみられ. ングと年2回の定期テストのみである。スクーリ. た。又、全日制課程の経験者あり群となし群の比. ングは、全同制高校の1O分の1の年間20日程度. 較では、咽別・個性尊重対応」に有意傾向がみ. が最低の日数でよい。私学の通信制は生徒の二一. られた。これらは、公立と私立の生徒が学校に登. ズに合わせて学校の場所を選択し、生徒の個性や. 校する日数の違い、生徒の二一ズに合わせる私立. 興味関心によって授業カリキュラムを編成して. の傾向から生じたものだと考えられる。. いる。現在では、私立の総生徒数が公立の通信制.  第4章は、第3章の調査を受けて通信制高校の. の総生徒数を上回っている。. 新任教員に必要なスキルとして、上地(1998)の.  通信制高校を取り上げた先行研究は少なく、さ. 学校教師のカウンセリング基本訓練を基盤に教. らにその生徒指導に焦点を当てた研究は皆無で. 師カウンセラー養成モデルのプログラム化を図. ある。第2章では、通信制高校の生徒指導の現状. り、62名を対象に実践した。このモデルでは、上. と抱える課題について、質的調査と量的調査の二. 地の3段階モデルのうち最初の段階のみにとどめ. つを実施し、通信制高校の生徒指導について分析. 消化不良を起こさないように設定することを心. を行った。全目制高校の枠を外れた生徒への生徒. がけた。「共感」噂敬」「思いやり」の3つの技. 指導と全日制・通信制問の対応について論じた。通. 量獲得をめざして、感受性訓練を中心にロールプ. 信制高校は、全日制のいわゆる教育困難校並みの. レイ形式で体験を通して学ぶ機会を作り、技量の. 生徒指導が求められ、その対象は社会行動から非. 裏付け根拠となる心理学の理論、精神医学や不登. 社会行動まで幅が広い。本人要因だけではなく家. 校支援、軽度発達障害などの基礎知識の理論を学. 庭環境要因も考える必要がある事例も多い。精神. ぶ講義形式と組み合わせた。研修の効果を測定す. 病院での治療が必要な障害を抱えるケースの指. るために、上地(1998)の基本訓線の紙上応答訓. 導対応まで求められていることが調査によって. 練を用いて事前事後に実施したところ、3つの力. 明らかになった。学校だけの対応ではそれらへの. 量とも効果が確認された。. 対処は難しいと判断される。.  教師が一人では抱えることができない生徒に. 結善. 対して、カウンセリングを用いた生徒指導や教育.  通信制高校は、従来の中期高等教育機関の流れ. 相談、日常の関わりや、学校組織で問題解決を行. を受ける登校同数の少ないタイプの学校と、通信. おうとする体制、学校組織としての積極的な研修. 制の柔軟な学習システムを利用した登校日数の. 受講などについても調査した。その結果、教師が. 多いタイプの学校に分けられ、生徒指導において. 教師役割とカウンセラー役割の双方を担う教師. もその二つのタイプの学校には差異がみられた。. カウンセラーとしての位置づけを求められてお.  教師のカウンセリングスキルは、講義およびロ. り、通信制高校では開発型教育相談体制を取って. ールプレイ方式による研修によって向上するこ. いることが示された。生徒対応について、因子分. とが確認できたが、教師白身の変容についてまで. 析を行ったところ6因子が抽出された。私立教員. は分析に至らず、今後の課題が残った。. 一57一.

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参照

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