「子どもの歌の伴奏法における一考察」~感性を育てる伴奏法とは~
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(2) 楽的感性の裏づけの難しさが述べられ、著書の. 第3章教員養成課程で学ぶ学生へのアンケ. 中で『実際の演奏をどのように知覚するのかと. ート. いうことを十分に調べるためには、方法論上多. 学生の現在の音楽的能力の実態、教材として. くの難しい点を解決しなければならない。』と結. 使用している弾き歌いの伴奏の意識を調査する. んでいる。. ために、筆者が勤める大学の学生にアンケート. 第3節 本研究の仮説. をとり、7割近い学生が弾き歌いを行うにあた. 筆者もアイエロと同じく、音楽を聴いてその. って何らかの困難を感じていることを知った。. 美しさを味わうという体験を助ける要素として、. その原因として、「リズムが難しい・歌にっられ. 和声、旋律も含む調性が重要であると考えてい. る」、「指使いが難しい」、などのピアノ奏法上の. る。調性が人間のより深い心性な感性に大きく. 問題が多く挙げられた。また、「美しいと感じら. 関係している要素であり、この要素を重視した. れたら多少難しくても一生懸命に練習したい」. 伴奏法は、工夫次第では技術的な音楽的能力が. と思っている学生が多かった。. 低い学生に対しても十分に心性な感性に影響を. 第4章 伴奏譜の作成実践. 与えることができる、というのが筆者の仮説で. 第2章、第3章を参考にし、春がきた(3種類)、. ある。. スキーの歌(2種類)、夕やけこやけ、もみじ、. 第2章. 越天楽今様(各1種類)の伴奏を、和声、運指. 子どもの歌の伴奏譜の現. 第1節 小学校教員養成課程用の教科書と小. 法、ペダル、奏法などを工夫して作成した。. 学校教師用指導書の伴奏譜の分析. 第5章 前章で作成の伴奏の感想・意見. 春がきた・スキーの歌・タやけこやけ・もみ. 作成した伴奏が学生にどのように受け入れら. じ・越天楽今様の5曲を取り上げ、学生が使用. れるのかを知るため、再度、アンケートをとっ. している教科書(「初等科音楽教育法」音楽之友. た。まず教科書の伴奏2種類の後、筆者の伴奏. 社)の簡易伴奏と通常伴奏、教員用指導書3出. を演奏し、耳で聴いた感覚のみで、どの伴奏が. 版社(教育出版・教育芸術杜・東見書籍)の伴. 一番好みであるかを記入し、また、実際に学生. 奏を譜例に挙げながら、それらの伴奏法につい. 自らが演奏してみて最終的にどの伴奏で演奏し. て分析、考察する。. たいかも記入してもらった。全ての曲において. 第2節 分析を通しての考察. 半数から7割の学生が、作成した伴奏を希望し、. いくつかの簡易伴奏の中には、あまりにも初. 筆者作成の伴奏を「味わって弾ける」という学. 心者を意識しすぎたせいか、音楽の美しさを犠. 生が75%であった。. 牲にしてまで簡易な伴奏を追及したものもある。. 固. 一方、通常伴奏、本格伴奏といわれるものでは、. 遊び心を持ち、楽しみながら練習することが. 和音の多用が多く、しかも運指法やペダルが一. 大切であり、「楽しむ」ということこそ「感性」. 切書かれていないため、よほど楽譜を理解でき. を最も育てることができる要素であると感じた。. る者でないと読譜と演奏に混乱をきたす恐れが ある。響きの重厚感は簡易伴奏よりもあるもの. 主任指導教員(草野次郎). の、和声的には単調な伴奏もみられた。. 指導教員(草野次郎). 皿421一.
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