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「子どもの歌の伴奏法における一考察」~感性を育てる伴奏法とは~

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Academic year: 2021

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(1)「子どもの歌の伴奏法における一考察」. 一感性を育てる伴奏法とは 一 教科・領域教育学専攻 芸術系(音楽)コース. 学籍番号 M06267J    氏名 田中敬子. 国. 調査するためにアンケートをとり、分析を行う。. はじめに.  結びでは、第5章での作業により、第1章で.  小学校教員養成大学で学ぶ学生の立場にた. 掲げた仮説に結論を導き、子どもの歌の伴奏法. ち、〈和声〉の観点から感性を育てる伴奏法を考. の今後の可能性について述べる。. 察し、また演奏能力が未熟な学生でも、積極的. 1章  威性概論と本研究の仮. に感性を伴った音楽活動ができるよう、演奏し. 第1節  感性の定義. やすいピアニスティックな伴奏法についても考.  広辞苑など数冊の辞書で〈感性〉の定義を調. 察する。. べ、〈感性〉とは、たたく感じる〉ということを. 本研究の手順. 意味するのではなく、物を感じ取る力・感受性・.  第1章では、く感性〉について、広い意味で. 能力を意味していることを確認した。よって、. 【感性の定義】を調べたうえ、【音楽における感. 〈豊かな感性〉とは、〈多く感じる〉、というの. 性】で、音楽的な感性について、どのようなも. ではなく、感じ取る能力を多く持っていること. のがあるのかを要約して取り上げる。【本研究の. となる。. 仮説】で、後に行う調査、実践、分析の問題提. 第2節  音楽における威性 (1)音楽的能力とは. 起と研究の方向付けを行う。.  第2章では、学生が大学で使う小学校教員養.  音楽心理学者の梅本案夫は、著書r音楽心理. 成課程用の音楽科の教科書と、教育現場で使わ. 学」の中で、音楽的能力とは何なのか?と問題. れる教師用指導書の伴奏譜を分析し、子どもの. 提起をし、分析を行い、『音楽心理学者がいろい. 歌の伴奏譜の現状結果をまとめる。. ろ議論をして来たが、その意見は必ずしも一致.  第3章では、筆者が勤める大学の教育学科(小. していない』と述べ、シーショア、シェーン、. 学校教員養成課程)で学ぶ学生にアンケートを. メーン、レベス、マーセル、ランディン、ベレ. とり、弾き歌いの伴奏に対して、どのような意. ークの7人の学者の見解を提示している。. 識を持っているのか、学生の現状を知る手がか. (2)心性な音楽的能力(感性)の研究  アメリカの音楽知覚認知心理学者のリタ・ア. りとする。.  第4章では、第3章のアンケート分析に基づ. イエロは、「感性」という言葉を用いず、「情動」. き、第2章の考察を踏まえて、筆者自身による. という言葉で音楽における心性なものへの研究. 伴奏譜を作成する。. を行っている。技術的な音楽的能力の分析だけ.  第5章では、第4章で作成した伴奏譜を実際. に終わらず、そこから情動に繋がる意味を見出. に学生に演奏してもらい、再度、学生の意見を. そうとする研究は興味深い。しかし、心性な音 一420一.

(2) 楽的感性の裏づけの難しさが述べられ、著書の. 第3章教員養成課程で学ぶ学生へのアンケ. 中で『実際の演奏をどのように知覚するのかと.     ート. いうことを十分に調べるためには、方法論上多.  学生の現在の音楽的能力の実態、教材として. くの難しい点を解決しなければならない。』と結. 使用している弾き歌いの伴奏の意識を調査する. んでいる。. ために、筆者が勤める大学の学生にアンケート. 第3節  本研究の仮説. をとり、7割近い学生が弾き歌いを行うにあた.  筆者もアイエロと同じく、音楽を聴いてその. って何らかの困難を感じていることを知った。. 美しさを味わうという体験を助ける要素として、. その原因として、「リズムが難しい・歌にっられ. 和声、旋律も含む調性が重要であると考えてい. る」、「指使いが難しい」、などのピアノ奏法上の. る。調性が人間のより深い心性な感性に大きく. 問題が多く挙げられた。また、「美しいと感じら. 関係している要素であり、この要素を重視した. れたら多少難しくても一生懸命に練習したい」. 伴奏法は、工夫次第では技術的な音楽的能力が. と思っている学生が多かった。. 低い学生に対しても十分に心性な感性に影響を. 第4章  伴奏譜の作成実践. 与えることができる、というのが筆者の仮説で. 第2章、第3章を参考にし、春がきた(3種類)、. ある。. スキーの歌(2種類)、夕やけこやけ、もみじ、. 第2章. 越天楽今様(各1種類)の伴奏を、和声、運指. 子どもの歌の伴奏譜の現. 第1節 小学校教員養成課程用の教科書と小. 法、ペダル、奏法などを工夫して作成した。.     学校教師用指導書の伴奏譜の分析. 第5章 前章で作成の伴奏の感想・意見.  春がきた・スキーの歌・タやけこやけ・もみ.  作成した伴奏が学生にどのように受け入れら. じ・越天楽今様の5曲を取り上げ、学生が使用. れるのかを知るため、再度、アンケートをとっ. している教科書(「初等科音楽教育法」音楽之友. た。まず教科書の伴奏2種類の後、筆者の伴奏. 社)の簡易伴奏と通常伴奏、教員用指導書3出. を演奏し、耳で聴いた感覚のみで、どの伴奏が. 版社(教育出版・教育芸術杜・東見書籍)の伴. 一番好みであるかを記入し、また、実際に学生. 奏を譜例に挙げながら、それらの伴奏法につい. 自らが演奏してみて最終的にどの伴奏で演奏し. て分析、考察する。. たいかも記入してもらった。全ての曲において. 第2節  分析を通しての考察. 半数から7割の学生が、作成した伴奏を希望し、.  いくつかの簡易伴奏の中には、あまりにも初. 筆者作成の伴奏を「味わって弾ける」という学. 心者を意識しすぎたせいか、音楽の美しさを犠. 生が75%であった。. 牲にしてまで簡易な伴奏を追及したものもある。. 固. 一方、通常伴奏、本格伴奏といわれるものでは、.  遊び心を持ち、楽しみながら練習することが. 和音の多用が多く、しかも運指法やペダルが一. 大切であり、「楽しむ」ということこそ「感性」. 切書かれていないため、よほど楽譜を理解でき. を最も育てることができる要素であると感じた。. る者でないと読譜と演奏に混乱をきたす恐れが ある。響きの重厚感は簡易伴奏よりもあるもの. 主任指導教員(草野次郎). の、和声的には単調な伴奏もみられた。.   指導教員(草野次郎). 皿421一.

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