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恩師 中川 淳 先生

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Academic year: 2021

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55 追悼 中川淳先生 5 追悼 中川淳先生

恩師 中川 淳 先生

辻     朗

 中川先生が逝去されて一年を経ようとしているにもかかわらず、学部生・院生時代から、 50有余年もの長きにわたって先生のご指導を賜ってきたこともあってか、いつでもその謦咳 に接することができるという気持ちがいまだ抜け切らない。  先生の家族法学の発展への多大な寄与貢献、あるいは温厚質実であられたお人柄について は周知のとおりであろう。ここでは、紙幅の都合もあり、「研究会」に関わる思い出を記し てみたい。  先生は、「学際的な研究」という言葉が散見される前から、『これからの家族法学は、裾野 の広い多角的な考察が必要である』と話されており、それを「研究会の充実」という方向で も実践され、後進の指導をなされてきた。  先生が関係された研究会は多々あるが、まず思いつくのが昭和40年代の前半から長きにわ たって主宰されてきた「家族関係研究会」である。この研究会は、家族法研究者だけではな く、家族社会学の研究者や家庭裁判所調査官・書記官などで構成された当時としてはユニー クな存在であった。また、後には、それと平行して、家族法と財産法の交錯分野の研究を目 的とした「民法研究会」を主宰された(この研究会は、その後、損害賠償を主たるテーマと する「民法研究会」に発展していったと記憶している)。  そうした中でもっとも力を入れておられたと思われるのが、先生が研究職に就かれて以来 お亡くなりになるまでその運営・発展に尽くされてきた「(末川)民事法研究会」であろう。 少なくとも昭和40年代後半から平成 3 年頃までの20余年間は、事務局を担当され、毎月の研 究発表者を確保されたり、会員に月例会の開催通知ハガキを出されていたと記憶している。 先生は、人に対して非常に気を遣われる方で、研究会の席では、いつも温厚な語り口調で発 言され、相手を傷つけないように配慮される方であった。  ここ数年は、年に数えるほどしかお目にかかることがなかったが、先生にいろいろなこと をもっともっと教えていただいておけば良かったという思いが募るばかりである。 〈以上〉 (京都教育大学名誉教授)

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