原 著 名 古 屋 市 立 大 学 看 護 学 部 紀 要 第15巻2016
基 礎 看 護 学 実 習 にお け る看 護 学 生 のSOC変
化 と
そ れ に影 響 す るス トレス要 因
縦 野 香 苗,金 子 さ ゆ り 名古屋市立 大学 看護 学部 要 約 本 研 究 は、 基 礎 看 護 学 実 習 にお け る看 護 学 生 の ス ト レス 対 処 能 力 の 変 化 と、 どの よ うな ス トレス要 因 が 対 処 能 力 の 変 化 に 関 連 して い るか を 明 らか にす る こ とを 目的 と した 。 看 護 系 大 学2年 次 の学 生158名 を 対 象 と して 基 礎 看 護 学 実 習 の 前 後 に 無 記 名 自 記 式 質 問 紙 調 査 を 実 施 し た 。 実 習 前 後 で 、 ス ト レス 対 処 能 力 で あ るSense of Coherence(SOC)の 値 は有 意 に低 下 して お り、 下 位 概 念 で あ る把 握 可 能 感 、 有 意 味感 に つ い て も有 意 に低 下 し て い た。 実 習 前 後 のSOC変 化 と実 習 の ス ト レス 因 子 との 関 連 を、 多 重 共 線 性 を考 慮 して重 回 帰 分 析 ス テ ップ ワ イ ズ法 で 分 析 した結 果 、 実 習 前 後 のSOC変 化 に 有 意 な影 響 を 与 え て い た 要 因 と して 「看 護 過 程 の 展 開 」 と 「実 習 前 のSOCの 値 」 の2つ が 同 定 さ れ た。 看 護 過 程 を 展 開 す る た め の実 習 記 録 に ス トレス を 感 じる こ と、 実 習 前 のSOCの 値 が高 い こ とが、 実 習 後 のSOC低 下 に寄 与 して い た。 キ ー ワ ー ド 看 護 学 生 、 臨 地 実 習 、 ス ト レス 対 処 能 力 、 実 習 ス ト レ ス 因 子 1.諸 言 基 礎 看 護 教 育 にお け る臨 地 実 習 は看 護 実 践 能 力 の 獲 得 に お い て 極 め て 重 要 な 位 置 づ け にあ るだ けで な く、 看 護 教 育 の 初 期 段 階 にお い て は専 門 職 と して 看 護 を 理 解 し、 看 護 に 対 す る興 味 と関 心 を も って 学 習 を 深 め て い く重 要 な 時 期 で あ る。 同 時 に、 臨 地 実 習 は学 生 に と って は多 大 な 緊 張 と不 安 を 抱 か せ る学 習 環 境 で もあ り、 看 護 職 者 と して の 適 性 に 対 して 疑 問 が 生 じや す い 初 学 者 の 学 生 が ス ト レス に 対 応 で きず に学 習 を 継 続 で きな い 場 合 もみ られ る1)2)3)。 看 護 学 生 の ス ト レス お よ び ス ト レス 対 処 につ い て はい くつ か の 研 究 が 報 告 され て い る。 そ れ らの 多 くは学 生 生 活 全 般 を 調 査 した 報 告 で あ り4)5)6)7)、臨 地 実 習 特 有 の 学 生 の ス ト レス お よ び ス ト レス対 処 を 報 告 した もの は限 ら れ て い る8)9)。ま た 、 臨 地 実 習 中 に感 じ る ス トレス に つ い て 分 析 した もの の 多 くは大 学3、4年 次 の 学 生 を 対 象 と した調 査 で あ り10)11)12)13)14)、これらの知見を臨地実習や 看 護 技 術 の 実 践 経 験 が 少 な い 大 学1、2年 次 の 学 生 へ 適 用 す る際 に は再 検 討 が 必 要 とな る。 一 方、 基 礎 看 護 学 実 習 に関 連 した ス ト レス と して 、 教 員 や 実 習 指 導 者 との 関 わ り、 教 員 と看 護 師 間 の 指 導 調 整 不 足 が 明 らか に さ れ て い るが15)、学 生 の ス トレス対 処 能 力 に よ る影 響 が 考 慮 され て お らず 、 ス ト レスを 軽 減 し学 習 効 果 を 高 め るた め の 具 体 的 な 方 法 を 検 討 す る まで に は 至 っ て い な い 。 学 生 が ど の よ う な こ と を ス ト レ ス と 認 識 し、 そ の ス ト レ ス に 対 して ど の よ う な 対 処 を 行 う の か に つ い て は 各 自 の ス ト レ ス 対 処 能 力 が 影 響 す る こ と が 明 ら か に さ れ て い る こ と か ら16)17)18)、実 習 指 導 に お い て も 学 生 の ス ト レ ス 対 処 能 力 向 上 を 考 慮 した 方 法 を 検 討 す る 必 要 が あ る 。 ス ト レ ス 対 処 能 力 と し て のSense of Coherence (SOC)は 、 ア ン トノ フ ス キ ー に よ っ て 提 唱 さ れ 「人 生 の 困 難 に い か に う ま く対 応 で き る か と い う 個 人 の も っ 能 力 」 の こ と で あ り、SOCが 高 い 人 は ス ト レ ッ サ ー に よ る 精 神 健 康 へ の 影 響 を 受 け に く く、 さ ら に ス ト レ ッサ ー へ の 対 応 が 柔 軟 で 、 物 事 を プ ラ ス に 考 え る こ と が で き 、 冷 静 に 対 処 で き る 特 性 が あ る 。 ま た 、SOCは 成 人 初 期 ま で の 体 験 を 通 じて 後 天 的 に 形 成 さ れ る た め 、 学 生 の 時 期 はSOCの 向 上 ・強 化 に お い て 非 常 に 重 要 で あ る19)。 臨 地 実 習 と い う体 験 を 通 じ てSOCは 向 上 ・強 化 さ れ て い る の か 、 ま た そ の 向 上 ・強 化 の プ ロ セ ス に ど の よ う な 実 習 ス ト レ ス が 影 響 して い る の か を 明 らか に す る こ と は 重 要 で あ る 。 看 護 学 生 とSOCに 関 す る 先 行 研 究 で は 、 実 習 後 に SOCの 値 が 上 昇 し た こ と や20)、達 成 感 の 高 さ と 実 習 中 の SOCに 関 連 が あ っ た21)こと が 報 告 さ れ て い る 。 しか しな が ら、 こ れ ら は い ず れ も 大 学3、4年 生 を 対 象 と した 調 査 で あ る 。 臨 地 実 習 そ の も の や 看 護 経 験 の 非 常 に 少 な い 大 学1、2年 生 を 対 象 と し たSOCに 関 す る 研 究 は ほ とん ど報 告 され て い な い 。 そ こで 本 研 究 は、 学 生 の ス ト レス 対 処 能 力 が 基 礎 看 護 学 実 習 前 後 で どの よ う に変 化 し、 そ の 変 化 に どの 実 習 ス ト レス 要 因 が 関 連 して い るの か を 明 らか にす る こ とを 目 的 と した 。 Ⅱ.研 究 方 法 1.対 象 お よ び 方 法 A大 学 看 護 学 部 の 平 成23年 度 入 学 生82名 お よび 平 成24 年 度 入 学 生76名 の合 計158名 を対 象 と し、2年 次 に 実 施 され る基 礎 看 護 学 実 習 の 前 後 に無 記 名 自記 式 質 問 紙 調 査 を 行 った 。 調 査 時 期 は、 平 成23年 度 入 学 生 は平 成24年7 月 ∼9月 、 平 成24年 度 入 学 生 は平 成25年7月 ∼9月 で あ る。 A大 学 看 護 学 部 の 基 礎 看 護 学 実 習 は、1年 次 後 期 に1 単 位5日 間、2年 次 前 期 に2単 位10日 間 で 行 わ れ る。1 年 次 は対 象 との コ ミュニ ケ ー シ ョ ンを 通 して 援 助 的 関 係 を 構 築 す る こ とを 目的 と し、2年 次 は対 象 との 援 助 的 関 係 構 築 を 行 った 上 で 、 健 康 上 の 問 題 を 解 決 す るた め の プ ロセ ス(看 護 過 程 の 展 開)に つ い て 学 ぶ こ とを 目的 と し て い る。 調 査 票 は基 礎 看 護 学 実 習 の 開 始 前 の オ リエ ンテ ー シ ョ ンに お い て 配 布 した 。 配 布 す る際 に、 調 査 目的 、 自由 意 思 に よ る参 加 で あ る こ と、 研 究 協 力 の 有 無 は実 習 指 導 や 成 績 ・評 価 に 関 与 しな い こ と、 調 査 票 は無 記 名 で はあ る が 通 し番 号 に よ り実 習 前 後 の デ ー タ結 合 は可 能 で あ る こ と、 等 を 文 書 と 口頭 で 説 明 し、 調 査 票 へ の 回 答 を も って 同 意 とみ な した 。 調 査 票 の 回 収 は、 調 査 内 容 が 研 究 者 以 外 に 漏 れ る こ とが な い よ う封 筒 に入 れ 、 鍵 付 きの 所 定 の 箱 に 提 出 して も ら った 。 実 習 後 の 調 査 は、 実 習 の 最 終 日 に 担 当 教 員 か ら各 学 生 へ 配 布 し、1週 間 以 内 に所 定 の鍵 付 きの 箱 に 提 出 す るよ う依 頼 した 。 な お 、 本 研 究 は名 古 屋 市 立 大 学 看 護 学 部 倫 理 委 員 会 の 承 認 を 得 て 実 施 して い る。 2.調 査 内 容 調 査 内 容 は、1)基 本 属 性 、2)臨 地 実 習 にお け るス ト レス 、3)ス ト レス 対 処 能 力 に関 す る項 目で 構 成 され る。 1)基 本 属 性 年 齢 、 性 別 、 居 住 環 境 、 通 学 時 間 につ い て 尋 ね た 。 また 、 臨 地 実 習 の 前 後 にお い て 睡 眠 時 間 、 主 観 的 健 康 状 態 を尋 ね、 主 観 的健 康 状 態 は 「よ い」 「ま あ よ い」 「ふ つ う」 「あ ま りよ くな い」 「よ くな い 」 の5件 法 で 質 問 した 。 2)臨 地 実 習 に お け る ス トレス 因 子 臨 地 実 習 にお け るス ト レス につ い て は29項 目を 設 定 した 。 こ の29項 目 は 、 看 護 学 生 の 臨 地 実 習 に 関 す る ス ト レ ス に 着 目 した 研 究 成 果11)12)13)16)をも と に 、 基 礎 看 護 学 実 習 に 関 係 す る ス ト レ ス 項 目 を 抽 出 し、 研 究 者 間 で 項 目 を 選 定 し た 。 各 項 目 は 「ス ト レ ス で は な い 」1点 、 「あ ま り ス ト レ ス で は な い 」2点 、 「や や ス ト レ ス と 思 う 」3点 、 「ス ト レ ス と思 う 」4点 の4件 法 で 質 問 し た 。 こ の29項 目 か ら構 成 さ れ る 実 習 ス ト レ ス の 因 子 構 造 を 検 討 し、29項 目 の う ち 記 述 統 計 量 に よ る 分 布 の 偏 り が 顕 著 な も の 、 項 目 間 相 関 で 高 相 関(r>0.8)を 示 し た も の 、 項 目全 体 と 相 関 が 低 い(r<0.4)も の を 削 除 し、 最 終 的 に24項 目 か ら 「看 護 過 程 の 展 開(5項 目)」 「教 員 ・指 導 者 と の 関 係(4項 目)」 「患 者 ・家 族 ・医 療 者 と の 関 係(5項 目)」 「知 識 ・技 術 不 足(2項 目)」 「日 々 の 実 習 計 画(4項 目)」 「カ ン フ ァ レ ン ス(2項 目)」 「学 生 同 士 の 関 係(2項 目)」 の7因 子 が 同 定 さ れ た22)。こ の7つ の 実 習 ス ト レ ス 因 子 の 内 的 一 貫 性 は α=0.904∼0.729と 高 い 。 本 研 究 で は 、 こ の7つ の 実 習 ス ト レ ス 要 因 と ス ト レ ス 対 処 能 力 と の 関 係 に つ い て 検 討 す る こ と と した 。 3)ス トレ ス 対 処 能 力 ス ト レ ス 対 処 能 力 は 、Sense of Coherence(SOC) 評 価 ス ケ ー ル 日 本 語 版 の13項 目7件 法 を 使 用 して 評 価 し た19)23)。こ の 尺 度 は ア ン 卜 ノ フ ス キ ー が 開 発 し 山 崎 ら に よ っ て 翻 訳 さ れ た も の で 日 本 語 版 の 信 頼 性 お よ び 妥 当 性 が 検 証 さ れ て い る 。SOCは3つ の 下 位 概 念 「把 握 可 能 感 」 「処 理 可 能 感 」 「有 意 味 感 」 か ら構 成 さ れ 、SOC得 点 は13∼91点 の 値 を と る 。 下 位 概 念 は 「把 握 可 能 感 」5項 目5∼35点 、 「処 理 可 能 感 」4項 目 4∼28点 、 「有 意 味 感 」4項 目4∼28点 の 値 を と る 。 い ず れ も 点 数 が 高 い ほ ど ス ト レ ス 対 処 能 力 が 高 い と 判 断 さ れ る 。 3.分 析 回 収 され た 調 査 票 の う ち、 臨 地 実 習 の 前 後 と も に回 答 が 得 られ 、SOC13項 目 に欠 損 値 が な い もの を 分 析 対 象 と した 。 基 本 属 性 の う ち、 臨 地 実 習 の 前 後 の 睡 眠 時 間 と 主 観 的 健 康 状 態 につ いて は対 応 の あ るt検定 、x2検 定 を 行 い 、 臨 地 実 習 の 影 響 を 確 認 した 。 次 に、 実 習 前 後 のSOCの 変 化 と抽 出 さ れ た7つ の 実 習 ス ト レス要 因 が どの よ う に関 連 して い るか を 検 討 す る た め、 実 習 前 後 のSOC変 化 量 と各 ス トレス 要 因 の相 関 分 析 を 行 った 。 そ して 、 単 変 量 分 析 で 有 意 な 関 連 の あ っ た ス トレ ス要 因 を 独 立 変 数 、 実 習 前 後 のSOC変 化 を 従 属 変 数 と した 重 回 帰 分 析 を 行 った 。7つ の 実 習 ス トレス 要 因 間 の 相 関 係 数 が 高 か った た め 、 多 重 共 線 性 の 影 響 を 考 慮 した 上 で 実 習 前 後 のSOC変 化 を予 測 可 能 な独 立 変 数 を 明 らか にす るた め 、 ス テ ップ ワ イ ズ法 を 用 いた 。 ま
た 、 実 習 前 後 のSOCの 変 化 量 に 影 響 を 与 え る 要 因 と し て 、 実 習 前 のSOCの 値 が 関 係 す る と 考 え ら れ る た め 、 予 測 因 子 の ひ と つ と して 重 回 帰 分 析 に 投 入 した 。 な お 、 統 計 処 理 に は 統 計 解 析 プ ロ グ ラ ム パ ッ ケ ー ジ SPSS Ver.21を 使 用 し、 有 意 水 準 はp<0.05と した 。 Ⅲ.結 果 1.対 象 者 の 概 要 調 査 対 象 者158名 の う ち 、 回 収 数136名(回 収 率86.1%)、 有 効 回 答 数132名(有 効 回 答 率83.5%)で あ っ た 。 平 均 年 齢 は19.5歳 、 女 性123名(93.2%)が 占 め 、 ひ と り暮 ら し は32名(24.2%)、 自 宅 か ら の 通 学 者 は99名(75%)で あ り 、 平 均 通 学 時 間 は50.4分 で あ っ た 。 睡 眠 時 間 は 、 実 習 前 は6.2±1.2時 間 で あ っ た が 、 実 習 後 は3.8±1.4時 間 と 有 意 に 短 縮 し て い た(p<0.001)。 主 観 的 健 康 状 態 に つ い て は 、 「よ い 」 ま た は 「ま あ よ い 」 の 回 答 が 実 習 前71名(53.8%)か ら実 習 後28名(21.5%) へ と 減 少 し、 「あ ま り よ く な い 」 ま た は 「よ く な い 」 の 回 答 が 実 習 前5名(3.8%)か ら 実 習 後65名(49.2%)へ と 増 え 、 実 習 前 後 で 健 康 状 態 の 認 識 が 有 意 に 悪 化 して い た(p<0.001)。 2.臨 地 実 習 前 後 の ス トレ ス 対 処 能 力 の 変 化 ス ト レ ス 対 処 能 力 と し て のSOCは 、 合 計 得 点 が 実 習 前 の55.5±8.1か ら 実 習 後 は53.1±9.1へ 有 意 に 低 下 し て い た(p<0.01)(表1)。 下 位 尺 度 に お い て も 、 把 握 可 能 感 、 有 意 味 感 に お い て 実 習 後 に 有 意 に 値 が 低 下 して い た 。 把 握 可 能 感 は 、 実 習 前 に は19.2±3.9だ っ た の に 対 し実 習 後 は18.1±4.0と な り、 有 意 味 感 に お い て は 、 実 習 前 に は19.2±3.1だ っ た の に 対 し 実 習 後 は18.5±3.8で あ っ た(各 々p<0.01, p<0.05)。 3.臨 地 実 習 前 後 の ス トレ ス 対 処 能 力 の 変 化 と ス ト レ ス 因 子 と の 関 連 臨 地 実 習 前 後 のSOCの 変 化 に ど の よ う な 実 習 ス ト レ ス 因 子 が 関 連 して い る の か を 単 変 量 で 分 析 した 。 ま た 、 SOCの 変 化 量 は 実 習 開 始 前 のSOCの 値 に 影 響 を 受 け る た め 、 実 習 前 のSOCの 値 と の 関 連 も分 析 し た(表2)。 そ の 結 果 、 実 習 前 後 のSOCの 変 化 と 有 意 な 関 連 が あ っ た の は 、 「看 護 過 程 の 展 開 」(r=-0.28, p<0.01)、 「日 々 の 実 習 計 画 」(r=-0.15, p<0.05)、 実 習 前 のSOCの 値 (r=-0.27, p<0.01)だ っ た(表2)。 次 に 、 単 変 量 で 有 意 な 関 連 が み られ た ス ト レ ス 因 子 と 実 習 前 のSOC得 点 を 独 立 変 数 、 実 習 前 後 のSOC変 化 量 を 従 属 変 数 と した 重 回 帰 分 析 を 行 っ た 結 果 、 ス ト レ ス 因 子 で あ る 「看 護 過 程 の 展 開 」 と実 習 前 のSOCの 値 の2 つ が 実 習 前 後 のSOC変 化 量 に 有 意 な 影 響 を 与 え て い る 因 子 と し て 同 定 さ れ た(表3)。 つ ま り、 実 習 後 のSOC 低 下 に 影 響 を 与 え て い た の は 、 実 習 で 看 護 過 程 を 展 開 す る こ と に 対 して ス ト レ ス を 感 じ る こ と 、 実 習 前 のSOC の 得 点 が 高 い こ と で あ っ た 。 ス ト レ ス 対 処 能 力 と し て の 実 習 前 のSOCの 得 点 が 、 実 習 に お け るSOCの 変 化 に 影 響 し て い た こ と か ら、 実
習 後 にSOCが 上 昇 ま た は不 変 だ っ た学 生(N=56)と 、 実 習 後 にSOCの 値 が 低 下 した学 生(N=76)と で 実 習 前 のSOCの 値 の差 を 追 加 分 析 した(表4)。 実 習 後 の SOCの 値 に影 響 を 与 え る と予 測 さ れ る実 習 前 お よ び 後 の 睡 眠 時 間 と健 康 状 態 につ い て も比 較 を 行 った 。t検 定 を 実 施 した 結 果 、 実 習 後 にSOCの 値 が 低 下 した群 の 実 習 前 のSOCの 値 は57.8±7.6で あ っ た の に対 し、 実 習 後 にSOCの 値 が 上 昇 ま た は不 変 だ った群 の 実 習 前 のSOC の 値 は52.2+7.5で 有 意 な差 が あ った 。SOCの 下 位 概 念 で あ る把 握 可 能 感 、 処 理 可 能 感 、 有 意 味 感 につ い て も、 す べ て に お い てSOCが 実 習 後 に低 下 した群 の実 習 前 の SOCの 値 の方 が 、SOCが 実 習 後 に上 昇 ま た は不 変 だ っ た 群 の 値 よ り も有 意 に高 か った 。 睡 眠 時 間 お よび 健 康 状 態 は、 実 習 後 にSOCが 低 下 した群 と、 実 習 後 にSOCが 上 昇 また は不 変 だ った 群 で 有 意 な 差 はな か った 。 Ⅳ.考 察 看 護 学 生 の ス ト レス 対 処 能 力 が 基 礎 看 護 学 実 習 を 通 じ て どの よ うに 変 化 し、 そ の 変 化 に どの よ うな 実 習 ス ト レ ス 要 因 が 関 係 して い るの か を 検 討 した 。 そ の 結 果 、 看 護 学 生 の ス ト レス対 処 能 力 と して のSOCは 実 習 後 有 意 に 低 下 し、 そ の 低 下 に は看 護 過 程 を 展 開 す る こ と に対 す る ス トレス と実 習 前 のSOCの 値 が 関 係 して い る こ とが 明 らか に な った 。 1.臨 地 実 習 に お け る ス トレス 対 処 能 力 臨 地 実 習 を 体 験 す る こ と によ り、 看 護 学 生 の ス ト レス 対 処 能 力 は必 ず しも向 上 す る訳 で はな く、 低 下 す る傾 向 に あ った 。 本 研 究 の 実 習 後 の 調 査 は実 習 終 了 時 に行 った こ とか ら、 実 習 に対 す る意 味 づ けや 感 情 面 の 整 理 が 不 十 分 で あ り、 実 習 の ス ト レス によ りス ト レス対 処 能 力 の 低 下 は一 時 的 な 状 態 の 可 能 性 が あ る。 ス ト レス 対 処 能 力 と して のSOCを 向上 ・強 化 させ るた め に は、 ス トレ ッサ ー に よ って もた ら され た 緊 張 状 態 に対 し、 汎 抵 抗 資 源 を 用 い て 成 功 的 に処 理 す る こ とが 重 要 で あ る と され て い る。 汎 抵 抗 資 源 と は、 身 体 的 、 生 化 学 的 、 物 質 的 、 認 知 ・感 情 的 、 評 価 ・態 度 的 、 関 係 的 、 社 会 文 化 的 な 、 個 人 や 集 団 に お け る特 徴 の こ とで あ り、 世 の 中 に存 在 して い るス ト レ ッサ ー 回 避 また は処 理 にお い て 役 立 つ もの と定 義 さ れ 、 この 汎 抵 抗 資 源 が 不 足 して い た り、 十 分 活 用 で きな か った りす る場 合 は そ の 状 況 が ス トレ ッサ ー に な る19)。 ま た、SOCの 向 上 ・強 化 に は、 人 生 に対 す る考 え方 や 価 値 観 の 転 換 が 必 要 で あ る19)ことか ら、 実 習 が終 了 した 時 点 で は まだ そ の 段 階 に達 して い な い 可 能 性 が 示 唆 され る。 今 後 は、 継 続 的 にSOCを 測 定 し、SOCの 向上 ・強 化 の プ ロセ ス を 明 らか に して い くこ とが 必 要 で あ る。 本 研 究 対 象 者 の 実 習 前 のSOC平 均 得 点 は55.5点 で あ り、 先 行 研 究 で示 され て い る同 世 代 の一 般 大 学 生23)、医 療 福 祉 系 大 学 生24)、看 護 系大 学 生25)、看 護 学 生17)26)と比 較 して もSOC平 均 得 点 が4∼6点 ほ ど高 い、 つ ま りス ト レス 対 処 能 力 が 高 い こ とを 示 す 結 果 で あ った 。 一 方 、2 年 生 で 実 施 され る基 礎 看 護 学 実 習 は、 初 め て の 本 格 的 な 臨 地 実 習 で あ り疾 患 や 病 態 の 知 識 や 看 護 技 術 、 対 人 関 係 スキ ル な ど多 くの 能 力 が 求 め られ る実 習 で あ る。 臨 地 実 習 で 体 験 した 初 め て の ス ト レス に対 して 、 従 来 の 汎 抵 抗 資 源 を 用 いて 対 処 した が 、 ス トレスが 過 負 荷 とな り ス ト レス を 乗 り越 え られ な か っ た結 果 、 実 習 後 のSOCが 低 下 した 可 能 性 が あ る。 2.臨 地 実 習 にお ける ス トレ ス対 処 能 力 の 変 化 に関 連 す る 因 子 実 習 前 後 のSOCの 変 化 と実 習 の ス トレ ス要 因 で 関 連 が み られ た の は、 「看 護 過 程 の 展 開 」 で あ っ た。2年 次 にお け る基 礎 看 護 学 実 習 にお いて は、 看 護 過 程 を 展 開 す る こ とが 初 め て の 体 験 で あ る こ とか らス トレス と認 識 さ れ や す い状 況 にあ る こ とが 推 測 され る。 鈴 木 らは、2年 次 の 臨 地 実 習 にお け る看 護 過 程 にお け る困 難 は、 情 報 収 集 と情 報 の 解 釈 に起 因 し、 必 要 な 情 報 の 不 足 や 、 解 釈 が 不 十 分 で あ った こ とを報 告 して い る28)。ま た、 ス ト レス 要 因 「看 護 過 程 の展 開」 は 「対 象 の ア セ ス メ ン ト」 「問 題 点 の抽 出」 「関 連 図 の描 写 」 「看 護 計 画 の立 案 」 「事 例 レポ ー ト」 の5項 目か ら構 成 さ れ22)、実 習 記 録 に 関 す る ス ト レス 要 因 と も言 え る。 これ まで も実 習 記 録 が ス トレ ス に な る こ と は報 告 され て お り10)13)、本 研 究 に お い て も 同 様 に ス ト レス要 因 とな って いた こ とか ら、2年 次 の 臨 地 実 習 にお い て は、 看 護 過 程 の 展 開 に伴 う ス トレス対 処 が 成 功 す る こ とに よ り、 ス トレス 対 処 能 力 で あ るSOC が 向 上 ・強 化 され る こ とが 示 唆 され た 。 単 変 量 分 析 にお いて 「看 護 過 程 の 展 開 」 と 「日々 の 実 習 計 画 」 の2つ の ス トレス要 因 が 、SOCの 変 化 に 関 連 して い た が 、 重 回 帰 分 析 の結 果 「日 々 の実 習 計 画 」 は SOCの 変 化 を予 測 す る要 因 で は な か った 。 「日々 の 実 習
計 画 」 は、 「一 日の行 動 計 画 」 「知 識 ・技 術 に関 す る事 前 学 習 」 「実 習 に伴 う時 間 の拘 束 」 「学 内 演 習 と実 習 で 行 う 看 護 技 術 の乖 離 」 の4項 目か ら構 成 さ れ て い る22)。看 護 過 程 の 展 開 」 と は内 容 的 に異 な り必 ず しも実 習 記 録 の ス ト レス と は い え な い が、 項 目間 の相 関 係 数 は γ=0.57と 中 程 度 で あ った こ とか ら多 変 量 回 帰 分 析 にお い て 有 意 な 影 響 を 与 え る要 因 と して は選 択 され な か った と考 え る。 一 方、 臨 地 実 習 に お い て は、 実 習 指 導 者 の 関 わ り10)12)13)、病棟スタッフとの関係11)12)、患 者 との 関 係11)12) 等 対 人 関 係 の ス ト レス が 繰 り返 し報 告 され て きた が 、 本 研 究 で はス ト レス 対 処 能 力 の 向 上 ・強 化 とい う視 点 か ら はス ト レス と して 同 定 され な か った 。 これ は、 今 回 の 対 象 者 のSOC得 点 が 高 か った こ とが 理 由 と して 考 え られ る。SOCが 高 い 人 は 自己 表 明 や 対 人 的 積 極 性 が 強 く、 他 者 意 識 や 対 人 緊 張 が低 い こ とが 示 さ れ て お り25)、ス ト レス 対 処 能 力 が 高 い ほ ど対 人 関 係 で ス ト レス を 感 じに く くな る傾 向 に あ る。 本 研 究 の 対 象 学 生 の実 習 前 のSOC の 値 は高 か った こ とか ら、 臨 地 実 習 にお け る対 人 関 係 の ス ト レス は相 対 的 に認 知 され な か った と考 え る。 さ らに、 臨 地 実 習 後 のSOCの 向 上 ・強化 に関 係 す る 要 因 と して 、 実 習 前 のSOCの 値 が 影 響 して お り、 実 習 前 のSOCの 値 が 高 い学 生 の方 が、 実 習 後 にSOCの 低 下 を 経 験 して い た 。 既 に述 べ た よ うに 、SOCが 高 い人 は ス トレス 対 処 能 力 が 高 い と考 え られ て き た が 、SOCが 非 常 に 高 い 場 合 にス ト レス へ の 対 処 が 成 功 しな か った 場 合 に は、 ス ト レス 対 処 能 力 は反 対 に低 下 す る こ とが 示 唆 され た。 従 来 、SOCが 低 い 人 へ の介 入 に焦 点 が 当 て ら れ 介 入 され て きた が 、SOCが 高 い人 に対 して も臨 地 実 習 を 通 してSOCを 向 上 ・強 化 さ せ る た め の 指 導 方 法 の 検 討 が 必 要 で あ る こ とが 確 認 され た 。 3.本 研 究 の 限 界 と今 後 の 課 題 本 研 究 で 使 用 した 基 礎 看 護 学 実 習 にお け るス ト レス 因 子 は、 先 行 研 究11)12)13)16)をもとに研究者間で独自の調査項 目を 設 定 し、 因 子 分 析 を 行 った もの で あ り内 的 整 合 性 は 保 証 され て い るが 、 信 頼 性 、 妥 当 性 の さ らな る検 証 が 必 要 で あ る。 次 に、 本 研 究 の結 果 は1施 設 を対 象 と した調 査 で あ り、 調 査 対 象 の ス ト レス 対 処 能 力 が 比 較 的 高 い 集 団 で あ った た め 、 この 結 果 を 一 般 化 す る こ と は難 しい 。 多 施 設 で 調 査 を 行 い 、 看 護 学 部1・2年 生 の ス ト レス 対 処 能 力 の 強 化 に つ な が る実 習 シス テ ムや 指 導 方 法 の 開 発 を 検 討 す る こ とが 重 要 で あ る。 V.結 論 基 礎 看 護 学 実 習 にお け る看 護 学 生 の ス ト レス 対 処 能 力 は、 実 習 後 に 低 下 して い た 。 実 習 前 後 で の ス ト レス 対 処 能 力 の 変 化 に影 響 して い た 因 子 と して は、 実 習 ス トレス 因 子 と して の 「看 護 過 程 の 展 開 」 と実 習 前 のSOCの 値 で あ った 。 臨 地 実 習 の 体 験 を 通 じて 学 生 が ス トレス対 処 能 力 を 形 成 ・強 化 す るた め に は、2年 次 で 初 め て 取 り組 む 看 護 過 程 に対 処 で き る よ う に、 また 、 実 習 前 の ス トレ ス 対 処 能 力 が 低 い 学 生 だ けで はな く、 高 い学 生 につ いて も、指 導 方 法 等 を検 討 す る必 要 が あ る こ とが示 唆 され た。 謝 辞 調 査 票 の 作 成 にあ た り ご協 力 いた だ き ま した 前 ・名 古 屋市 立 大 学 看 護学 部 ・臼井 麻里 子 先 生 に深謝 い た します。 本 研 究 は平 成24・25年 度 名 古 屋 市 立 大 学 特 別 研 究 奨 励 費 「看 護 基 礎 教 育 課 程 に お け る実 習 指 導 体 制 の再 構 築 に 関 す る研 究(研 究 代 表 者:金 子 さ ゆ り)」 の 研 究 成 果 の 一 部 で あ る。 また 、 本 論 文 の 一 部 は、 第33回 日本 看 護 科 学 学 会 学 術 集 会 にお い て 発 表 した 。 文 献
1)Chernomas WM, Shapiro C : Stress, depres-sion, and anxiety among undergraduate nurs-ing students, Int J Nurs Educ Scholarsh, 7-10, 2013. 2)富 樫 和 代, 東 條 美 春, 安 藤 恵 子, 他 : 3年 課 程 看 護 学 校 の 過 去10年 間 に お け る 退 学 ・休 学 ・留 年 の 実 態, 中 国 四 国 地 区 国 立 病 院 附 属 看 護 学 校 紀 要, 2, 88-91, 2007. 3)加 藤 か す み, 中 田 佳 代 子, 飛 田 昌 子, 他 : 看 護 師 養 成 所3年 課 程 の 休 学 ・ 退 学 と 学 生 へ の 支 援 の 実 態, 中 国 四 国 地 区 国 立 病 院 附 属 看 護 学 校 紀 要, 9, 142-151, 2013.
4)Seyedfatemi N, Tafreshi M, Hagani H : Experienced stressors and coping strategies among Iranian nursing students, BMCNurs, 13, 1-10, 2007.
5)Gibbons C : Stress, coping and burn-out in nursing students, Int J Nurs Stud, 47, 1299-1309, 2010.
6)Yamashita K, Saito M, Takao T : Stress and coping styles in Japanese nursing students, Int J Nurs Pract, 18(5), 489-496, 2012.
7)小 竹 久 実 子,今 留 忍,内 海 滉:看 護 学 生 の ス ト レ ス の 因 子 構 造 全 日 制 と 定 時 制 看 護 学 生 の 比 較, 自 治 医 科 大 学 看 護 学 ジ ャ ー ナ ル, 6, 5-13, 2008. 8)Shahan IA, Khater WA, Akhu-Zaheya LM :
Undergraduate nursing students' stress sources and coping behavioursduring their ini-tial period of clinical training : a Jordanian
perspective, Nurse EducPract, 12(4), 204-209, 2012.
9)Chan CK, So WK, Fong DY : Hong Kong bac-calaureate nursing students' stress and their coping strategies in clinical practice, J Prof Nurs, 25(5), 307-313, 2009. 10)正 村 啓 子, 岩 本 美 江 子, 市 原 清 志, 他 : 臨 床 実 習 中 の 看 護 学 生 の ス ト レス 認 知 と そ れ を 規 定 す る 日 常 生 活 関 連 要 因 の 検 討, 山 口 医 学, 52(1∼2), 13-21, 2003. 11)畑 中 あ か ね, 林 裕 美, 勝 間 み ど り : が ん 患 者 を 受 け 持 つ 学 生 の 実 習 指 導(第3報)臨 地 実 習 に お け る 学 生 の が ん 看 護 に 対 す る 不 安 ・ス ト レ ス 感 情 と 教 員 の 関 わ り に つ い て の 検 討, 神 戸 市 看 護 大 学 短 期 大 学 部 紀 要, 18, 73-84, 1999. 12)小 笠 原 知 枝, 吉 岡 さ お り, 山 本 洋 美, 他 : 看 護 学 生 の 臨 床 学 習 環 境 と ス ト レス ・コ ー ピ ン グ に 関 す る実 態 調 査 研 究, 広 島 国 際 大 学 看 護 学 ジ ャ ー ナ ル, 7(1), 3-13, 2009. 13)奥 百 合 子, 常 田 佳 代, 小 池 敦 : 看 護 学 生 の 臨 地 実 習 に お け る ス ト レス と 睡 眠 時 間 と の 関 連, 岐 阜 医 療 科 学 大 学 紀 要, 5, 59-63, 2011. 14)加 島 亜 由 美, 樋 ロ マ キ エ : 臨 地 実 習 に お け る 看 護 学 生 の ス ト レ ッサ ー と そ の 対 処 法, 九 州 看 護 福 祉 大 学 紀 要, 7(1), 5-13, 2005. 15)松 清 由 美 子 : 基 礎 看 護 学 実 習 に 対 す る 学 生 評 価 か ら み る 教 授 活 動 へ の 課 題, 柳 川 リハ ビ リ テ ー シ ョ ン学 院 ・福 岡 国 際 医 療 福 祉 学 院 紀 要, 5, 46-51, 2009. 16)本 江 朝 美, 星 山 佳 治, 川 口 毅 : 看 護 学 生 の 体 験 学 習 に 対 す る 意 識 や 行 動 とSense of Coherenceと の 関 連 に 関 す る 研 究, 昭 和 医 学 会 雑 誌, 63(2), 130-141, 2003. 17)江 上 千 代 美 : 看 護 学 生 の 首 尾 一 貫 感 覚 と 精 神 健 康 度 と の 関 係, 心 身 健 康 科 学, 4(2), 111-116, 2008. 18)高 橋 ゆ か り, 本 江 朝 美, 古 市 清 美, 他 : 精 神 看 護 学 実 習 に お け る 看 護 学 生 の 対 人 ス ト レス コ ー ピ ン グ, 上 武 大 学 看 護 学 部 紀 要, 6(2), 9-19, 2011. 19)山 崎 喜 比 古, 戸 ヶ 里 泰 典, 坂 野 純 子 : ス ト レス 対 処 能 力SOC, 有 信 堂, 東 京, 2008. 20)荒 川 博 美, 仙 田 志 津 代, 佐 藤 京 子 : 在 宅 看 護 学 実 習 経 験 が 看 護 学 生 の 首 尾 一 貫 感 覚(SOC)に 与 え る 影 響 一 健 康 関 連QOLと 学 習 意 欲 と の 関 連, ヘ ル ス サ イ エ ンス 研 究, 16(1), 49-52, 2012 . 21)高 島 尚 美, 大 江 真 琴, 五 木 田 和 枝, 他 : 成 人 看 護 学 臨 地 実 習 に お け る 看 護 学 生 の ス ト レス の 縦 断 的 変 化 心 理 的 ス ト レス 指 標 と 生 理 的 ス ト レス 指 標 か ら, 日 本 看 護 研 究 学 会 雑 誌, 33(4), 115-121, 2010. 22)金 子 さ ゆ り, 樅 野 香 苗 : 基 礎 看 護 学 実 習 に お け る 看 護 学 生 の ス ト レ ス 因 子 構 造 と 対 処 行 動, 名 古 屋 市 立 大 学 看 護 学 部 紀 要, 14, 51-59, 2015. 23)遠 藤 伸 太 郎, 満 石 寿, 和 秀 俊, 他 : 13項 目7件
法 版Sense of Coherence scale (SOC-13)の 信 頼 性 と1因 子 モ デ ル の 妥 当 性 に つ い て の 検 討 : 大 学 生 を 対 象 と した デ ー タ か ら,立 教 大 学 コ ミ ュ ニ テ ィ 福 祉 学 部 紀 要, 15, 25-38, 2013. 24)落 合 龍 史, 大 東 俊 一, 青 木 清 : 大 学 生 に お け るS OC及 び ラ イ フ ス タ イ ル と主 観 的 健 康 感 と の 関 係, 心 身 健 康 科 学, 7(2), 35-40, 2011. 25)本 江 朝 美, 高 橋 ゆ か り, 古 市 清 美 : 看 護 学 生 の Sense of Coherenceと 自 己 お よ び 他 者 に 対 す る 意 識 と の 関 連, 上 武 大 学 看 護 学 部 紀 要, 6(2), 1-8, 2011. 26)澤 目 亜 希, 佐 藤 厳 光, 上 原 尚 紘, 他 : 看 護 系 専 門 学 校 生 の 抑 う つ 症 状 と ス ト レ ス 対 処 能 力(SOC) と の 関 連 に つ い て, 北 海 道 医 療 大 学 看 護 福 祉 学 部 学 会 誌, 7(1), 89-92, 2011. 27)二 宮 寿 美, 野 本 ひ さ : 看 護 学 生 が 臨 地 実 習 中 に 示 す 心 理 的 ・生 理 的 ス ト レ ス 反 応 と対 人 対 応 能 力 (EQS)と の 関 連, 日本 看 護 学 教 育 学 会 誌, 19(2), 11-22, 2011. 28)鈴 木 の り 子, 高 木 文 子 : 臨 地 実 習 で の 看 護 診 断 過 程 に お け る 学 生 の 困 難 と そ の 原 因, 日 本 看 護 学 教 育 学 会 誌,12(1), 11-18, 2002.
Changes
in Sense of Coherence
(SOC) among
Nursing
Students
Undergoing
Fundamental
Nursing
Clinical Practice,
and Related
Stress
Factors
Kanae Momino, Sayuri Kaneko
Nagoya City University School of Nursing
Abstract
This study aimed to reveal changes in sense of coherence (SOC) as a stress coping skill among nursing stu-dents in fundamental nursing clinical practice as well as which stress factors are associated with the changes. An anonymous self-administered questionnaire survey was conducted with 158 second-year nurs-ing university students before and after fundamental nursing clinical practice. Results showed a significant decrease in post-clinical practice SOC scores representing stress coping skills, compared to before clinical practice. A significant decrease was also observed in scores for two SOC subscales, sense of comprehensibil-ity and sense of meaningfulness. Taking multicollinearity into consideration, stepwise regression analysis was performed to examine the association between change in SOC scores and clinical practice-related stress factors. Analysis results identified "applying the nursing process" and "pre-clinical practice SOC score" as factors that significantly influenced the change of SOC score. These findings suggest that stress toward the clinical practice records used in applying the nursing process and high pre-clinical practice SOC score con-tributed to the decline in SOC score after nursing clinical practice.