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男性養護教諭に対する意識調査 -現職養護教諭、教育委員会の意識-

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(1)Title. 男性養護教諭に対する意識調査 −現職養護教諭、教育委員会の意識−. Author(s). 津村, 直子; 冨野, 由紀子; 安西, 幸恵; 川内, あかり; 横堀, 良男; 山田, 玲子. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 60(2): 47-60. Issue Date. 2010-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/1107. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第60巻 第2号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.60,No.2. 平成22年2 月 February,2010. 男性養護教諭に対する意識調査 一現職養護教諭,教育委員会の意識−. 津村 直子・富野由紀子*・安西 幸恵**・川内あかり***・横堀 良男****・山田 玲子. 北海道教育大学札幌枚 医科学・看護学教室 *札幌市立あいの里東小学校・**遠軽町役場・***登別市立若草小学枚・*軸一美深町立仁宇布小中学枚. ASurveyoftheCognitionaboutMaleYogoTeacher. −InaCaseofFemaleYogoTeachersandBoardsofEducation− TSUMURANaoko,TOMINOYukiko*,ANZAIYukie**,KAWAUCHIAkari***, YOKOBORIYoshio****andYAMADAReiko DepartmentofClinicalScienceandNursing,SapporoCampus,HokkaidoUniversityofEducation. *AinosatohigasiElementarySchool,Sapporo **. EngaruTownOffice. ***. wakakusaElementarySchool,Noboribetu. ***. *NiupuElementaryandJuniorHighSchool. 概 要 養護教諭は学枚看護婦と呼ばれていた時代から女性の仕事という意識が定着しており,現職の養護教諭, 養護教諭を志望する学生も女性が非常に多いのが現状である。本研究は男性養護教諭の職務の実態,また, 教育委員会における採用状況,女性養護教諭の男性養護教諭に対する意識等について調査したものである。. その結果,男性養護教諭の職務内容は女子児童生徒への対応に工夫していることを除くと,女性養護教諭 の職務と同様であった。また,男性養護教諭を採用している県は4県(8.7%),成績がよければ採用する県 が28県(60.9%),男性養護教諭の採用に制約がみられる県が9県(19.6%)であった。. 女性養護教諭は男性養護教諭の採用に賛成の人は58.5%であり,その理由は「男性の視点も取り入れるこ とが必要と思う」であった。また,男性養護教諭では難しいと感じることがある人は70.1%であり,具体的 には「女子への対応」が最も多かった。さらに,男性・女性の複数配置に賛成の人は,男性養護教諭は全員,. 女性養護教諭は70.8%であり,その理由は「性の特性を活かした役割分担ができるから」が最も多かった。. 47.

(3) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子. 【はじめに】. 平成11年に男女共同参画社会基本法が施行さ. 【研究対象および方法】. ① 2003年11月に,勤務校が把握された6人の男. れ,従来男性が中心であった職業に女性が,典型. 性養護教諭に対して郵送による質問紙調査を行. 的な女性の職業と思われていた看護や保育などの. い,全員から回答を得た。調査内容は養護教諭. 仕事に男性の参入が進んでおり,それに伴って職. の志望動機,養護教諭として大切なこと,子ど. 名も改正された。看護婦(男性の看護婦は看護士. もとの関わりで工夫していること,一般教諭と. と呼ばれていた)は看護師1)に,保母(男性の保. の連携で工夫していること,養護教諭としての. 母は保父と呼ばれていた)は保育士2)に名称が統. 充実感・達成感等である。. 一されて,性を表す職名はなくなっている。 養護教諭は学校看護婦と呼ばれていた時代か. ② 2003年11月に13の政令指定都市と47都道府県 の教育委員会に対して郵送による質問紙調査を. ら,女性の仕事という意識が定着しており,現職. 行った。調査内容は男性養護教諭の採用状況,. の養護教諭,養護教諭を志望する学生も女性が非. 男性養護教諭の採用に対する考え,養護教諭の. 常に多いのが現状である。文部科学省の学校基本. 採用基準,男性養護教諭に期待すること等であ. 調査によると,男性養護教諭は全国に18人(2003. る。回収率は80.0%(48教育委員会)であった. 年度)3)で養護教諭全体の0.04%であり,圧倒的. が,2つの政令指定都市は採用を県と一緒に. に女性が多い。船木4)は男性養護教諭は社会的に. 行っているという回答を得たので,46教育委員. 認知されていないことや,男性であることに抵抗. 会(以下県と称す)で分析を行った。. 感があるように思われると述べている。しかし,. ③ 2004年8月に女性養護教諭670人に対して,. 養護教諭の免許取得には教員養成大学のほかに保. 配票調査法による質問紙調査を行った。調査内. 健師の養成機関,看護師免許+養護教諭特別別科. 容は男性養護教諭との関わり,男性養護教諭の. (1年),看護大学での養護教諭免許取得という. 採用・必要性に対する考え,男性養護教諭では. コースがあり,男性看護師の就業者数の増加5)か. 難しい点,男性・女性の複数配置に対する考え. ら,養護教諭の免許を取得している男性看護師,. 等についてであり,回収率は23.1%(155人). 男性保健師は増えているのではないかと推測され. であった。白票が1枚含まれていたため有効回. る。. 答率は99.4%(154人)であった。. 男性養護教諭については,先行研究において一 般教諭の男性養護教諭に対する肯定的な評価が高. くみられが)という結果が報告されている。また, 現職の男性養護教諭の立場からも保健室にも男女 の先生がいた方がいい7),性別は全く関係ない8). 【結 果】. (1)男性養護教諭について 男性養護教諭の勤務校は「養護学校(公立)」. という意見もみられ,多様化する子どものニーズ. 3人,「高等学校(公立1校,私立2校)」3人で. に対しては,男性・女性両方の視点を活かして対. あり,経験年数は「2年」3人,「6年」「21年」「22. 応することが必要と思われる。. 年」がそれぞれ1人であった。また,出身養成機. 本研究は男性養護教諭の職務の実態,女性養護 教諭の男性養護教諭に対する意識,また,教育委 員会における採用状況等について調査したもので. 関は「4年生大学」5人,「養護教諭特別別科」 1人であり,看護師免許所有者は1人であった。. 養護教諭を志望した動機は「養護教諭を養成す. あり,今後の養護教諭のあり方について示唆を得. る課程とは知らないで受験した」2人,「養護教. ることを目的としている。. 諭の適性があると思ったから」「健康面の関心が 強かったから」「養護教諭の職務の重要性に気づ. 48.

(4) 男性養護教諭に対する意識調査. いたから」「特に思いつかない」がそれぞれ1人. 子どもとの関わりで工夫していることは「疾. であり,自己の適性と健康面への関心から志望し. 病・けがの原因の洞察と予防」2人,「子どもと. た3人は経験年数2年の人であった。. 同じ目の高さで接する」「子どもの話に耳を傾け. 養護教諭の資質について重要と思う順に順位付. る」「女子児童生徒への対応」「話しかけやすい雰. けされたものを表1に示したが,意識・態度では. 囲気作り」「こちらから声をかける」がそれぞれ. 1位をつけた人が最も多い資質は「子どもの気持. 1人であった。また,一般教諭との連携で工夫し. ちに寄り添い成長・発達を支えようとする意識. ていることは,「養護教諭から話しかけることを 大切にしている」「職員室でのコミュニケーショ. (子どもの支援)」,次いで「子どもとともに学び, 成長しようとする姿勢(向上心)」,「温かさ,誠. ンを大事にしている」「子どもとの関わりを必ず. 実さなど豊かな人間性(豊かな人間性)」,「人間. 担任に連絡している」がそれぞれ4人であり,「保. 関係をうまく保つこと(人間関係)」,「社会に貢. 護者との連絡は必ず担任を通して行っている」が. 献しようとする意識(社会貢献)」,「自らの健康. 2人であった。. 養護教諭として最も充実感や達成感を得られる. 観を確立すること(健康観)」の順であった。また,. 知識・技術では1位をつけた人が最も多い資質は. 時は,「子どもとの関わりや信頼関係」4人,「保. 「子どもの心身の発達に関する知識(心身の発. 護者との関わりや信頼関係」「養護教諭としての. 達)」,次いで「救急処置に関する能力(救急処置)」,. 仕事」がともに1人であった。. 「医学的知識」,「カウンセリングの知識や技術(カ. 男性養護教諭に対する意見は「増加してほしい」. ウンセリング)」,「授業を行う技術(授業)」,「時. 5人,「今のままでよい」1人であり,今のまま. 事問題に対する関心(時事問題)」,「コンピュー. でよい理由は「なりたいと思う人ががんばってな. タ等の各種のメディアを扱う能力(コンピュー. ればよいと思う」であった。また,養護教諭とし. タ)」の順であった。. て勤務する上で性別については「関係ない」5人, 「どちらともいえない」1人であった。. 表1 養護教諭の資質の順位. (位). 順 資 質. 位. 勤務校の養護教諭の配置形態は「男性1人,女 性1人の複数配置」5人,「男性1人の配置」1. A B C D E F. 人であった。また,男性と女性養護教諭の複数配. 豊かな人間性. 3 3 3 1 1 4. 置については「賛成」6人であり,その理由は「性. 向上心. 2 2 2 4 1 3. の特性を活かした役割分担ができると思うから」. 識 人間関係. 5 4 4 5 1 5. 5人,「性別は関係ないから」1人であった。. 態 健康観. 6 5 6 3 1 6. 社会貢献. 4 6 5 6 1 2. 子どもの支援. 1 1 1 2 1 1. 救急処置. 2 1 1 2 1 4. (2)教育委員会について. 男性養護教諭の採用状況については,「採用し ている」4県(8.7%),「採用したことがある」. 知識技術. カウンセリング 3 5 4 5 1 2. 0県,「採用したことがない」42県(91.3%)であっ. 医学的知識. 4 3 3 3 1 3. た。. 時事問題. 5 6 5 6 1 6. コンピューター. 6 7 6 7 1 7. たが,「成績がよければ採用する」が最も多く28. 授業. 7 4 7 4 1 5. 県(60.9%),次いで「受験者がいないので考え. 心身の発達. 1 2 2 1 1 1. たことがない」8県(17.4%)であった。男性養. 男性養護教諭の採用に対する考えを表2に示し. 護教諭の採用に制約がみられる県は9県(19.6%). であり,「校種により必要があれば採用する」4. 49.

(5) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子. 表3−2 養護教諭に期待する資質(知識技術). 表2 男性養護教諭の採用に対する考え 県(%). 採用に対する考え. 人 数. 成績がよければ採用する. 28(60.9). 受験者がいないので考えたことがない. 8(17.4). 枚種により必要があれば採用する. 4(8.7). 県(%). 揮 推処筐 カウンセルグ医学的知識 時鯛題 コンピュータ 授業 心身の発達 116(69.6) 2(臥7) 2(臥7) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0) 6(26.1) 「 3(13.0) 8(34.8)11(47.9)1(4.3)1(4.3)1(4.3) 2(臥7) 2(8.7) 4(17.4) 3(13.0) 0(0.0) 0(0.0) 2(8.7)11(47.8) 2(8.7) 9(39.1) 5(21.7) 0(0.0) 0(0.0)1(4.3) 4(17.4). 養護教諭は仕事の内容から女性に向いていると思う 3(6.5) 0(0.0) 0(0.0) 2(臥7) 2(8.7) 6(26.1)16(69.6) 0(0.0). 採用について性別は関係ない. 3(6.5). 県内で求める教育像に合った人材を採用する. 1(2.2). 学枚・保護者からのニーズがあるかなど難しい面がある 1(2.2) 能力・適性で判断する. 1(2.2). 成績がよく,必要があれば採用する. 1(2.2). 対■ 象 者. 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0) 9(39.1)10(43.5) 2(8.7) 0(0.0) 7 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0)11(47.8) 6(26.1)1(4.3) 0(0.0) 計 23(100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0). 養護教諭の採用基準について表4に示した。最. 46 (複数回答). も多いものは「非公表」16県(34.8%),次いで「教. 育に対する情熱や使命感を有している」「広く豊 県(8.7%),「養護教諭は仕事の内容から女性に. かな教養・専門的知識を有している」がともに9. 向いていると思う」3県(6.5%),「学校や保護. 県(19.6%),「豊かな人間性を有している」「採. 者からのニーズなど難しい面がある」「成績がよ. 用選考試験の成績による」がともに8県(17.4%). く必要があれば採用する」ともに1県(2.2%). であった。. であった。. 教育委員会が養護教諭に期待している資質の順. 表4 養護教諭の採用基準 県(%). 位付けについては,「すべて大切」13県,「非公表」. 人 数. 採 用 基 準. 6県,「無回答」4県を除いた23県についてみると, 非公表. 意識・態度では1位が最も多い資質は「豊かな人. 16(34.8). 教育に対する情熱や使命感を有している. 9(19.6). 間性」15県(65.3%),2位が「子どもの支援」11. 広く豊かな教養・専門的知識を有している. 9(19.6). 県(47.8%),3位が「向上心」9県(39.1%),. 豊かな人間性を有している. 8(17.4). 4位が「人間関係」11県(47.8%)であった(表. 採用選考試験の成績による. 8(17.4). 3−1参照)。知識・技術については1位が最も. 子どもへの深い愛情を持っている. 7(15.2). 心身ともに健康で明朗快活である. 4 (8.7). 多い資質は「救急処置」16県(69.6%),2位が「医. 他の教科の採用基準と同じ. 2 (4.3). 学的知識」11県(47.9),3位が「心身の発達」11. 子どもの成長・発達について理解している. 2 (4.3). 県(47.8),4位が「カウンセリング」9県(39.1%). 子どもの悩みや思いを受け止めて支援できる. 2 (4.3). であった(表3−2参照)。. 表3−1 養護教諭に期待する資質(意識態度). 免許保持者. 2 (4.3). 積極性を有している. 1(2.2). 将来性を有している. 1(2.2). 高い倫理観を持っている. 1(2.2). 得意分野を持っている. 1(2.2). 問題解決能力を有している. 1(2.2). 県(%). 順位 豊かな人間性 向上心. 人間関係. 健康観. 祉会貢献 了どもの支援. 1 15 (65.3) 2(8.7) 0(0.0) 0(0.0) 0(0.0) 8 (34.8) 2. 5 (21.7) 3(13.0) 4(17.4)1(4.3)1(4.4)11(47.8). 対. 象. 者. 46. 3 (13.0) 9(39.1) 4(17.4)1(4.3)1(4.4) 4 (17.4). (複数回答). 0 (0.0) 6(26.1)11(47.8) 4(17.4) 5(21.7) 0 (0.0) 5 6 計. 0 (0.0) 2(8.7) 3(13.0) 8(34.8) 7(30.4) 0 (0.0) 0 (0.0) 1(4.4) 1(4.4) 9(39.2) 9 (39.1) 0 (0.0) 23 (100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0)23(100.0) 23 (100.0). 男性養護教諭に期待すること(複数回答)は,「特 になし」9県(19.6%),「養護教諭としての資質」. 「一般教師に求めるものと同様」がともに6県. う0.

(6) 男性養護教諭に対する意識調査. た結果を表6に示したが,男性養護教諭の採用に. (13.0%),「男性教師の特性を生かしてほしい」 4県(8.7%),「具体的なケースがないので返答. ついて賛成の人は二年制短期大学より四年制大学. できない」2県(4.3%),無記入が25県(54.3%). のほうが,反対の人は四年制大学より二年制短期. であった。. 大学のほうが有意に多い結果が得られた(p< 0.05)。. 男性養護教諭の採用に賛成の理由を表7に示し. t3)女性養護教諭について. 男性養護教諭の採用については,「賛成」90人. たが,最も多い理由は「男性の視点も取り入れる ことが必要と思う」39人(43.4%),次いで「養. (58.5%),「反対」11人(7.1%),「どちらとも. いえない」53人(34.4%)であった。勤務校の校. 護教諭や学校保健の認識を向上させると思う」15. 種別にみた結果を表5に示したが,養護学校勤務. 人(16.7%)であった。反対の理由は,「女子児. 者は男性養護教諭の採用に賛成の人が最も多く,. 童生徒への対応に課題が多いと思う」5人. また,どちらともいえない人が最も少ない結果が. (45.5%),「養護教諭は母性を必要とする女性特. 得られ,小・中学校勤務者との間に有意差が認め. 有の仕事であり,男性には適性がないと思う」3. られた(p<0.05)。また,出身養成機関別にみ. 人(27.2%),「セクハラの危険をはらんでいると 思う」1人(9.1%),「無. 表5 男性養護教諭の採用に対する考え(佼種別). 小学液. 中学枚. 高等学校 養護学校. 回答」2人(18.2%) であった。. 勤務彼の枚種. 採用に ついて. 人(%). その他. 計. 男性養護教諭との関. わりについては,「全. 「 =*=∃ 賛. 反. く知らないので関わり. 成 33(52.4)19(59.4)10(58.8) 8(88.9)20(60.6) 90(58.5). 5(15.2) 11(7.1). 対 6(9.5). がない」86人(55.8%), 「講習・研修会などで. みかけたことがある」 17人(11.0%),「存在. 「−−−」二**二二] どちらとも 24(38.1)13(40.6) 7(41.2)1(11.1) 8(24.2) 53(34.4) いえない 計. 63(100.0)32(100.0)17(100.0) 9(100.0)33(100.0)154(100.0) (*p<0.05 *岬<0.01). のみ知っている」15人 (9.7%),「近郊の学 枚に勤務していること. を知っている」12人 (7.8%),「大学で一. 表6 男性養護教諭の採用に対する考え(出身養成機関別). 4年大学 3年短大 2年短大 養成所 特別別科. 緒に学んだ」7 人 (4.6%),「学生・希. 出身養成機関. 採用に ついて. 人(%). その他. 計. 望者を知っている」6 人(3.9%),「一緒に. * 「 賛. 成 21(75.0) 4(100.0)19(47.5)15(51.7)14(53.8)17(63.0) 90(58.5) 研究や地域の仕事をし. たことがある」「教育実 * 「 反 対 2(7.1) どちらとも 5(17.9) いえない. 4(10.0) 2(6.9)1(3.9) 2 し 7.4)11(7.1). 習に来たことがある」 ともに5人(3.3%),. 17(42.5)12(41.4)11(42.3) 8(29.6) 53(34.4). 「無回答」1人(0.6%). 計 28(100.0) 4(100.0)40(100.0)29(100.0)26(100.0)27(100.0)154(100.0) (*p<0.05). であった。男性養護教 諭の採用に対する考え. 51.

(7) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子. 表9 男性養護教諭の必要性を感じる具体的な場面. 表7 男性養護教諭の採用に賛成する理由 人(%). 賛成す る 理由. 人(%). 人 数. 具体的な場面. 人 数. 男女平等社会だから. 11(12.2). 男子児童生徒の対応. 26(36.1). 男子児童生徒にとってよいと思う. 11(12.2). 性の指導. 26(36.1). 養護教諭や学枚保健の認識を向上させると思う. 15(16.7). 運搬や力仕事. 13(1と;.1). 男性の視点も取り入れることが必要と思う. 39(43.4). 子どもの豊かな人格形成. 3(4.2). 自分自身の資質向上に役立つと思う. 1(1.1). 職員の人間関係の架け橋として. 男子の多い学枚には男の方がよい. 1(1.1). 父性が必要とされている時. 反対する理由がない. 1(1.1). 女性養護教諭の集団の中での男性の存在. 無回答. 計. 11(12.2). 内科検診・身体測定. 1(1.4). 男性の視点も必要と日々感じる. 2(2.8). 男性を求める子どもがいる. 1(1.4). 男女の複数配置がよい. 2(2.8). (男性養護教諭の採用に対する考え別) 人(%) 男性養護教諭の採用. 生徒指導上. 1(1.4). 養護教諭の資質の向上に必要. 1(1.4). 賛成 反対 芸‡諜た 計. 緒に研究や地域の仕事をしたことがある 4(烏00). 対 象 者 数. 3(Z5.0)1Z(100.0). 講研・研修会なとでみかけたことがある 11(64.7). 6(36.8)17(100.0). 表10 男性養護教諭の必要性. 全く知らないので関わりがない 44(51.Z)10(11.6)3Z(35.3) 86(100.0) 存在のみ知っている. Z(40.0). 3(60.0) 5(100.0). 11(73.3)1(6.7) 3(ZO.0)15(100.0). 人学で 緒に学んだ. 4(57.1). 3(4Z.9) 7(100.0). 学生・希望者を知っている. 4(66.7). Z(33.3) 6(100.0). 無山谷. 1(100.0). 計. 72 (複数回答). 1(200) 5(1000). 近郊の学校に勤務していることを知っている 9(75.0). 教育実習にきたことがある. 6(8.3). 90(100.0). 表8 男性養護教諭との関わり. 男性養護教諭との関わり. 1(1.4) 13(18.1). (男性養護教諭の採用に対する考え別) 人(%) 男性養護教諭の必要性 採用について 感じること 感じること 無回答 がある がない. 計. 「 **「 1(100.0). 賛. 成 61(84.7) 25(32.5) 4(80.0) 90(58.4). 90(弘.5)11(7.1)53(34.5)154(100.0). 対. 11(14.ニ. 11( 7.1). 「 ** 「 どちらともいえない 11(15.3) 41(53.2) 1(20.0) 53(34.5). との関係を表8に示したが,採用に「賛成」の人. 計. 72(100.0) 77(100.0) 5(100.0)154(100.0). は,「一緒に研究や地域の仕事をしたことがある」. (**pく0.01). 場合は80.0%,「近郊の学校に勤務していること を知っている」場合は75.0%,「講演・研究会な. とがある人は男性養護教諭の採用について賛成が. どでみかけたことがある」場合は64.7%,「全く. 多く,必要性を感じることがない人はどちらとも. 知らないので関わりがない」場合は51.2%であり,. いえない人が有意に多かった(p<0.01)。. 男性養護教諭との関わりが強い人ほど採用に「賛 成」する人が多くなる傾向がみられたが有意差は 認められなかった。 男性養護教諭の必要性を感じることが「ある」 人は72人(46.8%),「ない」人は77人(50.0%),. 「無回答」5人(3.2%)であった。具体的な場 面は,「男子児童生徒の対応」「性の指導」がとも に26人(36.1%),「違一般や力仕事」「父性が必要. 男性養護教諭では難しいと感じることが「ある」 人は108人(70.1%),「ない」人は32人(20.8%), 「無回答」14人(9.1%)であった。難しいと感 じる具体的な場面について表11に示したが,最も. 多いものは「女子への対応」48人(44.4%),次 いで「女子児童生徒の性指導」31人(28.7%),「健 康診断・内科検診」20人(18.5%),「触診」9人 (8.3%)であった。男性養護教諭の採用に対す. とされている時」がともに13人(18.1%)等であっ. る考えとの関係を表12に示したが,採用に反対の. た(表9参照)。男性養護教諭の採用に対する考. 人は賛成の人より難しいと感じることがある人が. えとの関係を表10に示したが,必要性を感じるこ. 有意に多かった(p<0.05)。. う2.

(8) 男性養護教諭に対する意識調査. 表‖ 男性養護教諭では困難を感じる具体的な場面 人(%). 具体的な場面. 表13 男性養護教諭と女性養護教諭の複数配置に賛 成する理由. 人数. 人(%). 賛成する理由. 人 数. 女子への対応. 48(44.4). 性の特性を生かした役割分担ができる. 54(49.6). 女子児童生徒の性指導. 31(28.7). 男子,女子の両方に対応しやすいと思う. 23(21.1). 健康診断・内科検診. 20(1と;.5). 父性も求められていると思う. 16(14.7). 9(8.3). 男性も女性も関係ないと思う. 7(6.4) 1(0.9). 触診 母性的な関わり. (6.5). 生徒にとって複数で対応できる方がよい. 女性職という固定観念の壁. (4.6). 子どもにとって保健室が安心できる場所になる. 1(0.9). おもらしの始末. (3.7). 無回答. 7(6.4). きめ細かな対応. 4(3.7). スキンシップ. 4(3.7). 職場での人間関係. 1(0.9). 対■ 象 者. 計. 109(100.0). 表14 男女の複数配置に対する考え (勤務校の配置形態別). 108 (複数回答). 人(%). 勤務校の配置形態 男女の複数配置. 一人配置. 複数配置. その他. 計. 「 * 「. 女性養護教諭と男性養護教諭の複数配置に対す る考えは,「賛成」109人(70.8%),「反対」9人 (5.8%),「わからない」23人(15.0%),「無回答」. 賛. 成. 77(74.8) 26(89.7) 6(50.0)109(70.8). 反. 対. 7( 6.8) 1( 3.4) 1(25.0) 9( 5.8). わか ら な い 19(18.4) 2( 6.9) 2(25.0) 23(15.0). 無 回 答. 13人(8.4%)であった。男性養護教諭と女性養. 13( 8.4). 13. 計. 103(100.0) 29(100.0) 22(100.0)154(100.0). 護教諭の複数配置に賛成する理由は,「性の特性. (*p<0.05). を活かした役割分担ができる」が最も多く54人 (49.6%),次いで「男女の両方に対応しやすい」. 表15 男性養護教諭の増加について (男性養護教諭の採用別). 23人(21.1%),「父性も求められている」16人. 人(%). 男性養護教諭の採用. (14.7%)であった(表13参照)。また,勤務校. 男性養護教諭 賛 成 反 対. の養護教諭の配置形態との関係を表14に示した. も. 計. l+**+l. が,現在複数配置の人は一人配置の人より男女の. 多くなると思う 38(42.2) 1(9.1)16(30.2) 55(35.7). 複数配置に賛成の人が有意に多かった(p<. 思 わ な い 15(16.7) 5(45.4)17(32.1) 37(24.0) わか ら な い 31(34.4) 3(27.3)15(28.3) 49(31.8). 0.05)。. 無. 回. 計. 答. 6( 6.7) 2(18.2) 5( 9.4)13( 8.5) 90(100.0)11(100.0) 53(100.0)154(100.0). 表12 男性養護教諭では難しいと感じること. (**P<∩nl). 人(%). (採用別). 難しいと 感じること. 養護教諭の採用 賛 成 反 対. からない」人は49人(31.8%),「無回答」は13人. も. 計. 「 *「 あ. る. な 無. 61(67.8)10(90.9) 37(69.8)108(70.1). い 21(23.3) 回. 計. 答. 11(20.郎 32(20.8). 8( 8.9) 1( 9.1) 5( 9.4)14( 9.1). (8.5%)であった。男性養護教諭の採用に対す る考えとの関係を表15に示したが,採用に賛成の. 人は反対の人より「多くなると思う」人が多く有 意差が認められた(p<0.01)。また,「男性女性. 90(100.0)11(100.0) 53(100.0)154(100.0) (*P<0.05). の養護教諭がよい点を発揮してはじめて専門職と しての養護教諭の成長発達が望めると思う」人は. 男性養護教諭に対する意見として,「これから. 104人(67.5%),思わない人は7人(4.6%),わ. 男性養護教諭が多くなると思う」人は55人. からない人は28人(18.2%),「無回答」15人(9.7%). (35.7%),「思わない」人は37人(24.0%),「わ. であった。男性養護教諭の採用に対する考えとの. 53.

(9) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子. 関心という明確な目標を持って養護教諭を志望し. 表16 男女の養護教諭の協力が養護教諭の成長発 展につながる考え(採用別). 人(%). 男性養護教諭の採用. 成長発展する 賛 成 反 対. た。養護教諭養成課程の学生と現職養護教諭を対. も. 計. 「 **「. 思. う. た人は半数であり,経験年数2年の短い人であっ. 74(82.2) 2(18.1) 28(52.8)104(67.5). 象とした調査9)(対象はほとんど女性)では,自 己の適性や保健面への関心が多く,女性は明確な. 7( 4.6). 目標をもって養護教諭になる人が多いが,本調査. わ か ら な い 8( 8.9) 3(27.3)17(32.1) 2さミ(1さミ.2). の男性は明確な目標をもって養護教諭になった人. 思 わ な い. 無. 回. 2( 2.2) 3(27.3) 2( 3.郎. 答. 6( 6.7) 3(27.3) 6(11.3)15( 9.7). 計. 90(100.0)11(100.0) 53(100.0)154(100.0) (**P<0.01). は半数であり,男女の間で差がみられた。養護教 諭養成課程とは知らないで受験した人は経験年数 20年以上の人であり,当時は男性が養護教諭にな. 関係を表16に示したが,採用に賛成の人は反対の. るという考えが現在ほど理解されていなかったの. 人より成長発達すると思う人が有意に多かった. ではないかと推測される。最近は新聞8)10)11)12),. (p<0.01)。. 雑誌13)14). ,インターネット等のメディアにより. 男性養護教諭に期待することについて,自由記. 男性養護教諭の存在が社会に理解されてきている. 述による回答を求めた。「男性の特性を活かした. ため,関心を持つ男性は増えていると思われる。. 資質の発揮」19人(12.3%),「父性を活かした対. 本調査では対象者が少なく看護師免許所有者は1. 応」「新たな視点・新しい実践の発信」がともに. 人であったので,保健師・看護師免許所有者の増. 7人(4.5%)であった(表17参照)。. 加と男性養護教諭との関係は把握できなかった。 男性養護教諭が重要と思う資質は,「すべての 資質が重要」ととらえて1位をつけた人が1人み. 表17 男性養護教諭に期待すること 人(%). 期待するこ と 父性を活かした対応. 人 数. られるが,順位付けされた上位は,「了一どもに寄 り添い成長・発達を支えようとする意識(子ども. 7(4.5). 男性の特性を活かした資質の発揮. 19(12.3). の支援)」「子どもとともに学び,成長しようとす. 男子に対する性教育. 5(3.2). る姿勢(向上心)」「温かさ,誠実さなど豊かな人. 力・頼もしさ. 2(1.3). 間性(豊かな人間性)」「子どもの心身の発達に関 する知識(心身の発達)」「救急処置に関する能力. やさしさ・細かな配慮. 2(1.3). 新たな視点・新しい実践の発信. 7(4.5). 社会的な前進の原動力・将来性. 4(2.6). 勉強・努力. 3(1.9). 保健指導・保健の授業. 3(1.9). 教諭を対象とした成田15)の調査(調査対象はほ. 男子に対する指導. 5(3.2). とんど女性)では,「心因性の問題に気づける能力」. 共に成長していきたい. 4(2.6). 養護・保健分野の更なる発展,養護教諭の資質向上. 6(3.9). 適材適所な配置. 2(1.3). 期待していない・ピンとこない. 4(2.6). 対. 象. 者. 154 (複数回答). (救急処置)」「医学的知識」「カウンセリングの. 知識や技術(カウンセリング)」であった。養護. 「救急処置における判断および処置」「豊かな人. 間性」が上位に挙げられていた。本調査も同様の 傾向を示しており,養護教諭として大切にしてい る意識・態度,知識・技術については男性も女性 も同じであることが把握された。また,男性養護 教諭が重要と思う意識・態度,知識・技術はとも に教育委員会が養護教諭に期待している資質(表. 【考 察】 tl)男性養護教諭の職務について. 養護教諭の志望動機は自己の適性や健康面への. う4. 3参照)とほぼ同様の傾向がみられた。豊かな人 間性と向上心という教師としての資質と,養護教 諭は医学的知識や救急処置の能力を備えている常.

(10) 男性養護教諭に対する意識調査. 勤の専門職であることに対する期待がうかがわれ. 性別に関係なく,一般教諭の協力が不可欠である. る。. ことが理解される。. 子どもとの関わりで工夫している内容は,女子. 養護教諭として最も充実感や達成感を得られた. 児童生徒への対応以外は男性養護教諭だから工夫. 時について女性養護教諭を対象とした調査18)で. していることではなく,養護教諭として必要な対. は,特に子どもとの関わりにおいて得られたとい. 応である。山本16)は養護教諭が男性であるとき. う回答が多かった。本調査でも「子どもとの関わ. に不都合な例として内科検診の記録や女子生徒の. りや信頼関係」が最も多かったことから,性別に. 体に関する問題の相談,けがの部位によっては処. 関係なく子どもとの関わりは養護教諭の大きな励. 置等があげられると報告している。船木4)の調査. みになっていることが理解される。中川20)は,. では,男性養護教諭の一人配置について否定的な. 日々の対応は出会った子どもと支え合う仲間とと. 意見として女子児童生徒への対応の難しさがあげ. もにいる自分を確認すると同時に,新しい自分の. られており,特に思春期の女子児童生徒には配慮. 発見の連続であったこと,そして,そのような対. が必要と考えられる。また,男性養護教諭の必要. 応のなかでの自己受容がまた子どもと関わるエネ. 性を感じる場合として,52.7%の女性養護教諭が. ルギーに還元されていくと述べており,子どもと. 「男子児童生徒への対応」と回答しており,その. の関わりは養護教諭にとって自分を高めていく機. 内容は「局部の視診・処置」(20.7%),「性教育」 (31.0%),「カウンセリング」(41.4%),「検診・. 会でもある。 養護教諭の複数配置については,女性養護教諭. 健康診断」(6.9%)であり,女性養護教諭も異性. を対象とした調査4)では,男性と女性の複数配置. への対応に困難を感じている傾向があると報告4). について賛成が64.5%,どちらでもないが28.4%,. している。同様の傾向が生田6)の調査でも報告さ. 反対が7.1%であり,賛成の理由で最も多かった. れており,異性への対応で困難を感じるのは男性. ものは「性の特性を活かし役割分担ができると思. も女性も同様と思われる。養護教諭はその職務の. うから」(53.5%)であった。本調査では,男性. 特性(視診,触診の重要性等)から,個人のプラ. 養護教諭からは男性・女性の複数配置は全員が賛. イバシーに関わることが多く,性別を尊重した対. 成であり,その理由は女性養護教諭と同様であっ. 応は男性,女性の性別に関係なく求められること. た。一般教諭を対象にした調査6)では,「男性と. である。阿部17)の調査では男子・女子の両方に. 女性の2人がいい」という意見が半数を占めてい. 対応するために男性と女性の複数配置の必要性が. た。また,小・中学生を対象とした調査15)では,. 示唆されており,配置形態についても考慮する必. 男子・女子の両方に対応するために,男性と女性. 要があると思われる。. の複数配置の必要性が示唆されている。これらの. 一般教師を対象とした調査6)では,男性養護教 諭に対して消極的な評価をしている人は約2割を. ことから,学校関係者から男性・女性の複数配置 は好意的にとらえられていると推測される。. 占めていたが,男性養護教諭との出会いにより約 4割が養護教諭の性別について消極的な評価から. (2)教育委員会の意識について. 肯定的な評価へ変化したと述べている。本調査の. 男性養護教諭を採用している県は4県,採用し. 男性養護教諭も積極的に話しかけて,職員室での. たことがある県はゼロであった。2003年度の男性. コミュニケーションをとるなど,一般教師と連携. 養護教諭18人のうち公立学校勤務者は12人3)であ. をとっている結果がみられた。女性養護教諭を対. り,複数人を採用している県,また,調査に協力. 象とした井上18),萩野ら19)の調査によると一般. が得られなかった県での採用ということも考えら. 教諭や職場での人間関係に努力している人は9割. れるが,学校基本調査と教育委員会の把握状況は. であり,養護教諭の仕事をすすめていくためには. 異なっているのではないかと危惧される。. 55.

(11) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子 教育委員会は男性養護教諭に対して「成績がよ. 年,看護大学の増加等,看護職の地位が以前に比. ければ採用する」が6割であり,採用には性別は. べて上がってきていることや,社会的にも男性看. 関係なく,採用選考試験において十分な成績をあ. 護師の存在が知られてきていること,看護教育の. げることができれば採用されるということが理解. 内容が疾病の治療・看護だけでなく健康者に対す. された(表2参照)。しかし,その一方で「受験. る保健指導や疾病の予防にも重点をおいているこ. 者がいないので考えたことがない」が約2割みら. と,職名の男女同一化等の影響を受けて男性看護. れ,養護教諭は女性であり,男性が受験すること. 師は年々増加しており5),看護師,保健師から養. はないと考えている県があることも理解された。. 護教諭の免許を取得している人も増えていると思. また,「校種により必要があれば採用する」とい. われるが,男性が看護職の色合いが強いとされて. う意見がみられた。本調査でも養護学校勤務者は. いる養護教諭になることに戸惑いを感じる人も少. 男性養護教諭の採用に賛成の人が有意に多く(表. なからずいるのではないかと推測される。. 5参照),男性養護教諭の勤務校は養護学校が期. しかし,本調査において男性養護教諭は性別は. 待される7)という意見がみられるが,過去5年間. 関係ないと回答している人が多く,村上26)の調. の学校基本調査21)22)23)24)25)によると,男性養. 査でも勤務校での差別,偏見は全員が感じたこと. 護教諭の割合は養護学校だけでなく,幼稚園,高. はないと報告している。また,山本16)は養護実. 等学校においても高く,また,小学校,中学校に. 習で男子の実習生が担当したクラスとそうでない. も少数ではあるが配置されている。一般教諭を対. クラスでは,担当クラスの男子生徒の方が男性養. 象とした調査6)では,どの校種でも男性養護教諭. 護教諭の存在を多く望んでいると報告している。. の配置は期待されるものであると述べている。ま. さらに,男性養護教諭との出会いにより約4剥が. た,船木4)も男性養護教諭の配置で望ましい校種. 養護教諭の性別について消極的な評価から肯定的. は幼稚園19.1%,小学校8.5%,中学校10.6%,. な評価へ変化している6)。これらのことから男性. 高等学校7.1%,養護学校11.3%であり,どの校. 養護教諭と実際に接することにより,否定的な考. 種においても配置の可能性があると述べている。. えが肯定的に変わる可能性が大きいと考えられる. これらのことから,男性養護教諭の採用に校種は. ので,男性養護教諭を積極的に採用し,各校種に. 関係ないと考えられる。. 配置をすすめていくことが男性養護教諭のイメー. しかし,「養護教諭は仕事の内容から女性に向 いていると思う」「学枚や保護者からのニーズが. ジ向上につながると考える。. 養護教諭に期待する資質は表3−1,3−2に. あるかなど難しい面がある」という男性養護教諭. 示したように知識・態度は「豊かな人間性」「子. の採用に否定的・消極的な意見が約1割みられ,. どもの支援」で1位,2位が多く,男性養護教諭. 保健室の先生は女の先生というイメージが根強い. が重要としている項目とほぼ同様の傾向がみられ. ことがうかがわれる。村上26)の調査では教員採. た。また,知識・技術については「救急処置」「心. 用試験時に差別・偏見を感じた男性養護教諭は. 身の発達」は上位が多く,男性養護教諭が重要と. 37.5%であり,採用側には養護教諭=女性という. している項目とほぼ同様の傾向が得られたことか. 偏見が少なからずみられると報告しており,男性. ら,採用する側の期待する資質に合致した人が採. 養護教諭の採用は女性よりハードルが高いように. 用されていることが理解できる。. も感じられるが,教員採用試験を受験した男性養. 男性養護教諭に期待することは,「特にない」「養. 護教諭の人数等は資料が得られなかったので,詳. 護教諭としての資質」「一般教師に求めるものと. 細に考察することは困難である。. 同様」が多く,性別にこだわっていないことがう. 養護教諭に男性が少ない理由はいまだに看護職. の色合いが強い7)からという意見もみられる。近. う6. かがわれる。しかし,「具体的な事例がないので 返答できない」という回答がみられ,これは男性.

(12) 男性養護教諭に対する意識調査. 養護教諭と女性養護教諭では差があるという意識. 多かった(表7参照)。先行研究では「本来職業. があるのではないかと推測される。少数ではある. には男女差はなく自由である」28),「女性に限る. が,「男性教師の特性を活かしてほしい」という. 必要はない」4)という職業の自由という考えから. 男性養護教諭に期待する積極的な意見もみられ. 賛成する人が多くみられたが,本調査においては. た。小中学生を対象とした阿部17)の調査では男. 養護教諭として男性の視点が必要であるという積. 性養護教諭への意識について女子よりも男子の方. 極的な理由から賛成する人が半数近くみられた。. に「よい」「今と変わらないであろう」という意. また,反対の理由は「女子児童生徒への対応に課. 見が有意に高率であったと報告している。また,. 題が多いと思う」(45.5%),「養護教諭は母性を. 男性養護教諭が勤務している高等学校の男子生徒. 必要とする女性特有の仕事であり,男性には適正. は「避妊とか女の先生には聞けないので男の先生. がないと思う」(27.2%)であり,先行研究4)28). でよかった」と答えており27),男性養護教諭は. と同様に男性養護教諭にとって,女子児童生徒へ. 男子にとっては専門の知識を持った同性として相. の対応が困難と考えられていることが把握され. 談できる等のメリットがあり,期待されているこ. た。勤務校の校種別にみると(表5参照),男性. とがうかがわれる。. 養護教諭の採用に賛成の人は養護学校に最も多. 養護教諭の採用基準については,「非公表」が. く,小中学校より有意に多かった(p<0.05)。. 最も多くみられたが,これは採用の公正という立. 養護学校の女性養護教諭から,「養護学校は男子. 場から回答をひかえるという考えによるものと思. 生徒が多いが男性教師は少ないので,男性養護教. われる。具体的な回答には「教育に対する情熱や. 諭の方が助かるようだ」「養護学校は行辛が多い. 使命感を有している」「広く豊かな教養・専門的. から男性の方がよいかもしれない」という意見6). 知識を有している」「豊かな人間性を有している」. もみられ,養護教諭としての仕事だけでなく教師. が多く,これらは性別に関係なく教師の資質とし. の性別のバランスから男性養護教諭を希望してい. て求められるものであり,採用基準については,. ることも推測される。また,出身養成機関別にみ. 個人の人間性や考えが問われており,性別により. ると(表6参照),男性養護教諭の採用に賛成は. 特に求められるものが異なるという傾向はみられ. 4年生大学に多く,2年生短期大学との間に有意. なかった(表4参照)。. 差が認められた(p<0.05)。短期大学は女性が 多いので養成機関における男女の関わりが,その. (3)女性養護教諭の意識について アンケートの回収率が23.1%であり,著しく低 い値が得られた。現職の男性養護教諭は全国に18. 後の採用に対する意見にも影響を与えているので はないかと考えられる。 男性養護教諭との関わりと男性養護教諭の採用. 人3)であり,ほとんどの女性養護教諭は男性養護. に対する意見を表8に示したが,男性養護教諭と. 教諭と関わりを持つ機会がないと考えられる。そ. の関わりが強くなるほど採用に賛成の人が多くな. のため,男性養護教諭に関心を持っている人が少. る傾向がみられた。一般教師を対象とした調査6). なく,調査に協力が得られなかったのではないか. でも,男性養護教諭との出会いにより約4割が養. と推測される。本調査の回答者の男性養護教諭と. 護教諭の性別についての考えが変わり,消極的な. の関わりは,「全く関わりがない」人は55.8%で. 評価から肯定的な評価への変化が多かったと報告. あり,半数近くの人が何らかの方法で男性養護教. している。このことから,男性養護教諭と実際に. 諭と関わりを持っている人であった。. 接することで男性養護教諭に対する偏見がなくな. 男性養護教諭の採用については「賛成」58.5%,. り肯定的な評価に変わるものと推測される。. 「反対」7.1%であった。賛成の理由は「男性の. 男性養護教諭の必要性を感じることがある人は. 視点も取り入れることが必要」(43.4%)が最も. 約半数であり,具体的な場面は「男子児童生徒の. 57.

(13) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子. 対応」「性の指導」など,異性への対応に関する. る考えでは,「賛成」70.8%,「反対」5.8%,「わ. ものが多かった(表9参照)。船木の調査4)でも. からない」15.0%であった。男性と女性の複数配. 男性養護教諭の必要性を感じる場面として男子児. 置については,男性養護教諭は全員が「賛成」で. 童生徒への対応があげられており,女性養護教諭. あるが,女性では7割であった。また,船木の調. の中には異性への対応に困難を感じている傾向が. 査4)では,女性養護教諭は男女の複数配置に賛成. みられた。また,「運搬や力仕事」が約2割であり,. が64.5%であり,女性のほうが男女ペアの複数配. 体力的な面での活躍も期待されている。さらに,. 置には抵抗を感じている人が多いのではないかと. 「男性的な視点・資質」を求める回答もみられ, 今までとは異なる保健室でのコミュニケーション. 思われる。. 男性養護教諭と女性養護教諭の複数配置に賛成. や,保健室経営,新しい発想などを男性の視点に. する理由について,「性の特性を活かした役割分. 期待している4)ことが把握された。男性養護教諭. 担ができるから」が半数であり(表13参照),男. の採用に対する考えとの関係をみると,男性養護. 性養護教諭は6人中5人が「性の特性を生かし役. 教諭の必要性を感じることがある人は採用に対し. 割分担ができるから」と回答しており,女性と男. て「賛成」が8割以上であり,日常の執務におい. 性で同様の傾向が得られた。/ト・中学生を対象と. て男性の資質を求めていることが理解される(表. した阿部17)の研究でも,男子・女子の両方に対. 10参照)。. 応するために,男性と女性の複数配置の必要性が. 男性養護教諭では難しいと感じることがある人. 示唆されているが,現在の養護教諭の複数配置は,. は7割であり,半数以上の女性養護教諭が男性養. 多忙を解消するための人数の増加や教育困難校に. 護教諭では困難なことがあると感じており,男性. おける対応という考え方が強いようである30)。. 養護教諭の採用に反対の人は難しいと感じる人が. 複数配置実施校の利点は,時間的なゆとりの他に,. 有意に多くみられた(表12参照)。具体的な場面. 苦手なところや得意なところが異なり,互いにう. では「女子への対応」(44.4%),「女子児童生徒. まくカバーすることにより,指導の内容に幅が出. の性指導」(28.7%),「健康診断・内科検診」. てくる31)と報告されており,男女の複数配置は,. (18.5%),「触診」(8.3%)など,女子児童生徒. 女性養護教諭同士の複数配置よりも「性の特性を. への対応が高い割合を示していた(表11参照)。. 活かし役割分担ができる」という視点から考えて. 先行研究6)7)16)29)においても,男性養護教諭の. いく必要があると思われる。勤務校の養護教諭の. 困難点として女子への対応が挙げられており,思. 配置形態別に男女の複数配置に対する考えをみる. 春期の女子の扱いや初潮指導は難しく思春期の女. と,現在複数配置の人は一人配置の人より男女の. の子には気をつかう等の回答がみられ,男性養護. 複数配置に賛成の人が有意に多い結果が得られた. 教諭は女子児童・生徒への対応に配慮している実. (表14参照)。筆者らの調査32)でも,現在複数配. 態が理解された。男性養護教諭にとって,女子児. 置の養護教諭は男女のペアにかかわらず複数配置. 童生徒への対応に課題が大きいと考えられるが,. に賛成の人は83.7%と高い結果が得られている。. 女性養護教諭も異性への対応に困難を感じてい. 女性に加えて男性養護教諭を配置することは二人. る4)と報告されており,異性への対応で困難を感. 配置の利点を活かした保健室経営が行えるだけで. じるのは,男性も女性も同様であり,養護教諭は. なく,保健室に男性的・女性的な視点が備わり,. その職務の特性(視診,触診の重要性等)から,. 多角的な視点から子どもを支援できること33)で. 個人のプライバシー. に関わることが多く,性別を. ある。山本16)は養護教諭の複数化に伴い男性養. 尊重した対応は男性・女性の性別に関係なく求め. 護教諭とペアを組むことで守備範囲が広がり,. られることである。. 個々のケースが多様化している昨今,より幅広い. 女性養護教諭と男性養護教諭の複数配置に対す. う8. 充実した対応ができていくのではないだろうかと.

(14) 男性養護教諭に対する意識調査. 述べている。本調査においても,男性養護教諭の. 採用に賛成の人は男性女性の養護教諭の成長発展 につながると思う人が有意に多く(表16参照),. 「子どもの支援」「向上心」「救急処置能力」「医 学的知識」であった。. ③ 男性養護教諭が一般教諭との連携で工夫して. 男性女性の複数配置に期待していることがうかが. いることはコミュニケーションであり,養護教. われる。. 諭として充実感,達成感を得られる時は子ども. 男性養護教諭に期待することは「男性の特性を 活かした資質の発揮」(12.3%),「父性を活かし. との関わりや信頼関係が多かった。. ④ 男性養護教諭を採用している県は4県. た対応」(4.5%),「力・頼もしさ」(1.3%)とい. (8.7%),成績が良ければ採用する県は28県. う男性的な視点・資質を求める人が28人(18.2%). (60.9%),男性養護教諭の採用に制約がみら. で最も多かった(表17参照)。先行研究4)でも, 男性養護教諭に求められるものについて,「男性. れる県は9県(19.6%)であった。. 』 養護教諭は女性に向いていると思う人は教育. の視点を活かしてほしい」,「父親的存在になるこ. 委員会では6.3%,男性養護教諭の採用に反対. とができる」などがあげられており,男性の視点・. の女性養護教諭では27.2%であった。. 立場を活かした,これまでとは違った保健室経営. ⑥ 女性養護教諭は男性養護教諭の採用に58.5%. が期待されていることが理解できる。また,本調. が賛成であり,その理由は「男性の視点も取り. 査では,「新たな視点・新しい実践の発信」,「社. 入れることが必要と思う」であった。. 会的な前進の原動力・将来性」,「共に成長してい. J 女性養護教諭が男性養護教諭では難しいと感. きたい」,「養護・保健分野の更なる発展,養護教. じることがあると思う人は70.1%であり,具体. 諭の資質向上」など,男性養護教諭が増加するこ. 的には「女子への対応」が多かった。. とによる養護教諭の発展を期待する声も多くみら. (軒 男性・女性の複数配置に賛成の人は,男性養. れ,男性養護教諭が増えることにより,新たな視. 護教諭は全員,女性養護教諭は70.8%であり,. 点が加わり,男性,女性の養護教諭が共に成長・. その理由は「性の特性を活かした役割分担がで. 発展していきたいという姿勢が感じられる。しか. きるから」が最も多かった。. し,男性養護教諭が著しく少ない現状において,. 男性養護教諭は多くなると思う人は三分の一であ. 満を終えるにあたり,お忙しい中,調査にご協. り,女性養護教諭は男性養護教諭には期待してい. 力を賜りました各都道府県および政令指定都市の. ても増加はあまり期待できないと考えていること. 教育委員会(養護教諭採用担当者)の方々に厚く. が把握された。. お礼を申し上げます。 また,お忙しい中,調査に快くご協力をいただ. 【結 語】. きました,養護教諭の先生方に深く感謝申し上げ ます。. 男性養護教諭に対して職務の実態,また,女性. さらに,現職養護教諭に対する調査にご協力を. 養護教諭,教育委員会に対して男性養護教諭に対. いただきました東山書房様に心よりお礼を申し上. する意識調査を行い,いくつかの知見を得た。. げます。. ① 男性養護教諭の志望動機は,自己の適性と健 康面への関心から志望した人は半数であった。 ② 養護教諭の資質で重要なことは,男性養護教 諭は「子どもの支援」「向上心」「豊かな人間性」. 最後になりましたが,調査票と一緒に貴重なご 意見や資料を添えてくださいました教育委員会の 養護教諭採用担当者の方々,および,養護教諭の 先生方にあらためてお礼を申し上げます。. 「子どもの心身の発達」「救急処置能力」「医学 的知識」であり,教育委員会は「豊かな人間性」. 59.

(15) 津村 直子・富野由紀子・安西 幸恵・川内あかり・横堀 良男・山田 玲子 教育機関・専修学校・各種学校編,46−495,文部省,1999 【引用文献】. 23)文部省:平成12年度学校基本調査報告書 初等中等 教育機関・専修学校・各種学校編,44−531,文部省,2000. 1)医療法制研究会監修:健康政策六法(保健師助産師 看護師法第五条),950,中央法規出版株式会社,2002 2)社会福祉法規研究会監修:社会福祉六法(児童福祉 法施行令第十三条),456,新日本法規出版株式会社,2002 3)文部科学省:平成15年度学校基本調査報告書 初等 中等教育機関・専修学校・各種学校編,44−565,文部. 24)文部科学省:平成13年度学校基本調査報告書 初等 中等教育機関・専修学校・各種学校編,44−539,文部 科学省,2001 25)文部科学省:平成14年度学校基本調査報告書 初等 中等教育機関・専修学校・各種学校編,44−539,文部 科学省,2002. 科学省,2003 4)船木雄太郎:男性養護教諭についての意識調査,平 成13年度養護教育学研究,1−6,大阪教育大学養護教育 学講座,2002 5)日本看護問題研究会:平成14年看護関係統計資料集, 8−162,日本看護協会出版会,2002 6)生田陽子:男性養護教諭に関する研究,1996年度茨 城大学卒論集,83−86,1997 7)朝日新聞:はたらく現場でり……少数派の男性たち, 1995.8.29. 8)北海道新聞:保健室の先生は男,2003.3.9 9)金子悦子:養護教諭志望の動機に関する研究,弘前 大学教育学部養護教諭養成課程卒業研究集録,4, 152−155,1985 10)北海道新聞:男性養護教諭目指し実習,2003.5.1 11)北海道新聞:「保健室の先生」男性でもいいじゃない, 2004.5.20. 12)北海道新聞:働く女の胸のうち,2004.8.8 13)健編集部:北からのひとこと 南からのひとこと,. 健,31(3),3,2002 14)健康教室編集部:養護教諭はおもしろい仕事 挑戦 できることにはどんどん取り組みたい,健康教室,55(3),. 26)村上智明ほか:男性養護教諭の実態および意識に関. する調査,学校保健研究,46(suppl.),452−453,2004 27)横堀良男:養護教諭の職務は魅力いっぱい ∼保健 室は宝の山∼,第33回北海道養護教員研究大会報告集, 42−52,北海道養護教員会,2003 28)片岡繁雄:養護教諭の複数配置と男子養護教諭の採 用についての現職養護教諭の意識について,学校保健 研究,24(1),37−43,1982 29)佐藤聴彦:男性の養護教諭に関する研究,1991年度 愛知教育大学卒論集,34−35,1992 30)藤田和也:複数配置のこれまでとこれから,学校保 健のひろば,45(1¢),12−17,1997. 31)高橋 泉:複数配置校における執務について ∼平 成13年度の事例より∼,瑞星,第3号,107−108,2003 32)津村直子,岩淵加代子:養護教諭の複数配置に関す. る意識調査 北海道内大規模公立高等学校養護教諭を 対象とした,北海道教育大学紀要,51(1),113−121,2000 33)服部哲子:男性養護教諭の配置についての研究 ∼ 思春期生徒の相談活動に着目して∼,平成16年度茨城 大学養護教諭養成課程第26回生卒業研究抄録集,29−32, 200. 12,2004 15)成田みどり:養護教諭の力量についての研究,平成. 8年度弘前学校保健科学,16,149−152,1997 16)山本京世:養護実習に男子学生を受け入れて,全国 国立大学附属学校連盟養護教諭部会編,研究集録 36, 24−27,2001. 17)阿部さやか:児童生徒の養護教諭観,平成10年度弘. 前学校保健科学,18,145−148,1999 18)井上貴香子:養護教諭の存在性に関する一考察,平 成14年度千葉大学教育学部養護教諭養成課程卒業研究. 論文集,41−44,2003 19)萩野和美ほか:養護教諭の力量形成に関する研究(そ の2),大阪教育大学紀要第Ⅳ部門,51(1),181−198,2002 20)中川裕子:「ふだんの対応」により磨かれる養護教 諭の力量 ∼養護教諭としての視点の広がりと深さ∼, 日本養護教諭教育学会誌,2(1),101−104,1999 21)文部省:平成10年度学校基本調査報告書 初等中等 教育機関・専修学校・各種学校編,44−443,文部省,1998. 22)文部省:平成11年度学校基本調査報告書 初等中等. 60. (津村 直子 札幌校 教授) (富野由紀子 札幌市立あいの里東小学校 養護教諭). (安西 幸恵 遠軽町役場 民生部保健福祉課) (川内あかり 登別市立若草小学校 教諭). (横堀 良男 前美深町立仁宇布小中学校 養護教諭). (山田 玲子 札幌校 講師).

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