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少人数学級における協同的な学習を活性化させる授業実践 : 算数科を通して

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Academic year: 2021

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(1)    少人数学級における協同的な学習を活性化させる授業実践                一算数科を通して一.                               教育実践高度化専攻                               小学校教員養成特別コース.                                   P09092H                                      森 理子   I. 研究報告害の構成              皿 問題の所在と研究の目的. 序章 問題の所在と研究の目的.  文部科学省が掲げる「生きるカ」の育成が必.  第1節 問題の所在. 要とされる背景として,現在の社会は「知識基.  第2節研究の目的. 盤社会」と言われる。そのr知識基盤社会」を. 第1章協同的な学習の理論と実践  第1節協同的な学習とは何か  第1項 協同的な学習の歴史. 生きていく上で必要な能力に「キー・コンビチ ンシー」があげられる。「キー・コンビチンシ.       (戦後から1990年代まで). ー」は3つにカテゴライズされるが,立回.  第2項 現代(2000年以降)の協同的な学習  第3項 算数科における協同的な学習  第4項 少人数学級における協同的な学習  第2節実践校で目指す協同的な学習について 第2章 授業実践と実践分析. (2006〉はそのうちの1つを「社会的に異質な集.  第1節.研究1:第5学年での授業実践の. 団で交流する能力」としている。様々な点でい っそう断片化し,多様化するようになってきて. いる現代社会において,多くの要求や目標は1 人の個人によっては達成が難しく,集団として 力を合わせることが不可欠なのである。.      結果と考察.   第1項研究の対象.  一方,少子化により公立小学校の学級数が減.   第2項 単元「体積」の実践研究. 少し,また1学級あたりの児童数も着実に減少.    (1)研究の方法    (2)実施内容と結果    (3)考察と課題. していることで,学級の小規模化が進んでい る。文部科学省の平成22年度のデータによる と,全国の公立小学校の約半数が小規模校であ.   第3項 単元「割合」の実践研究. り,兵庫県は関西の中でも最も小規模校の数が.    (1)研究の方法    (2)実施内容と結果    (3)考察と課題. 多い。さらに少人数学級を児童数20人以下の 学級とすると,その数も増加傾向にある。.  第2節 研究2:第4学年での授業実践の.  以上より,多様に変化する社会で,どんな人.      結果と考察. とも積極的に関わって自分から人間関係をつ.   第1項研究の対象   第2項研究の方法. くり,話し合ったり,チームで協力しあったり. する能力が求められているにも関わらず,協同.   第3項 実施内容と結果   第4項 考察と課題 第3章少人数学級における協同的な学習の考察  第1節 少人数学級における協同的な学習の      期待される効果  第2節少人数学級における協同的な学習を      行う際の留意点. する活動が行えるだけの人数を確保するに足 らない学校の現状もあると考えた。.  実際に筆者の実習先の学校も全校児童73人 (平成22年度5月)の小規模校であり,さらに. 担当した学級の児童数は,5年生は11人,4年 生は9人の少人数学級であった。そして,その.   第1項グループ学習. 学級の児童について,文部科学省が示す「学級.   第2項 ペア学習  第3節協同的な学習を行うにあたっての課題. 規模によるデメリット」と照らし合わせると,. 終章 総括と今後の課題. 一158一. 学習面で以下の3つのことがみてとれた。.

(2) 2 協同的な活動を取り入れることで,協同す.  まず1つ目は,少人数であるため,教師の目 が行き届きすぎ,協同的な学習を行ったことが. ることに対する「意欲の向上」,そして副次. ないという実態であった。2つ目は,表現力が. 的に「成績の伸び」が見られる。. 3 少人数学級で協同的な活動を行う際には,. 不足していて,思考や発想の多様性・論理性に. 欠けていることであった。最後に3つ胃は,発. 協同的な活動を行ってきた経験について配慮. 言する児童が固定化傾向にあり,それが人間関.  し,学習形態の人数は段階的に増やすことが. 係や相互評価の固定化につながっているとい. 望ましい。. うことであった。.  そこで,本アクションリサーチでは,少人数.  第2章で述べた成果を踏まえ,第3章では,. 学級で協同的な学習を行うことにより,児童が. 少人数学級における協同的な学習の期待される. 協同する意義を感じ,協同しようとする姿勢を. 効果と,行う際の留意点について,グループ学. 養うことができるような実践を行っていきた. 習とペア学習の2つの学習形態に分け,それぞ. いと考える。. れ考察を行っている。ここで導き出された留意 点を特にペア学習において,下記に示したい。.  皿 論文の欄成  まず,第1章では,協同的な学習とはどうい. 1.ペア活動を行う際の手順を示すこと. ったものであるのか,その定義から研究を開始. 2、ペアリングの組み合わせを考えること. し,その理論と実践について,文献研究を行っ. 3.ペア学習を行う環境を整えること. た。協同的な学習の歴史から,現代行われてい る協同的な学習の教育的・理論的枠組みについ. 4 まとめと今後の課題. て,そして算数科における協同的な学習と少人.  本研究において,少人数学級でも,協同的な. 数学級における協同的な学習について概観し. 活動を取り入れることができる可能性を示すこ. た。. とができた。そして,協同的な学習によって,.  続く第2章では,先行研究を参考に,グルー. 授業満足度が高くなったり,協同することに意. プ学習とペア学習をもとにして,協同的な活動. 欲を見出したりすることができることが分かっ. を取り入れた授業を行い,その実践結果を分析. た。しかしながら,課題も多く,①算数科以外. し改善点を示していった。その際,研究1では. でも効果があるのか,②他の単元においても効. 第5学年で実践を行い,研究2では第4学年で. 果があるのか,③グループサイズによる違いは. 実践を行い,それらの実践をそれぞれ検証して. ないのか,④学年による違いはないのか,など. いる。. 未だ検証していくべきことが残されている。こ. 実践研究の分析においては,①実施した協同的. れらの課題を踏まえ,学校現場において更なる. な学習の内容,②事前アンケートと事後アンケ. 検証を行い,日々改善をしていく必要がある。. ート,③プレテストとポストテストの3つをも. 子どもたちが自然と協同することを目指し,そ. とにすることとした。. のための環境作りにおおいに励んでいきたい思. 実践授業の成果として,以下の3点があげられ. う次第である。. る。. 1 少人数学級でも,学級の構成人数を増やす. 修学指導教員    鈴木 正敏.  指導教員  鈴木正敏. ことなく,協同することができる。. 一159一.

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参照

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