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中国の大学生のキャリア成熟及び時間的展望に関する発達心理学的研究

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Academic year: 2021

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(1)中国の大学生のキャリア成熟及び時間的展望に関する発達心理学的研究.                       学校教育学専攻.                      学校心理学コース.                      M09030D                      王  一建. (1)描画の分類とその基準 Wofsey,R.        問題と目的.  Wofsey,Riedan&Wapner(1979)に. ierdan,and Wapner(1979)と福井(2008). よれば、個体の計画状態は環境との距離か. の分類基準を参考にし、以下の分類基準を整. ら特徴付けられる。本研究では、中国の大学. 理した。分類基準は以下の通りである。. 生を対象とし、Wofseγ,Rierdan,andW. Stage1自己一大学間に距離化が見られず、. apner(1979)と福井(20C8)の研究を踏まえ. 未分化な自己一大学関係. ながら、浜田(1973)の個人と環境との距離. Stage21大学と密接に関わりながら距離化. 化という視点から、自己と大学との関係性が、. し始めている自己一大学関係. 大学生のキャリア成熟態度とどのように関. Stage31個人一大学間に距離化と分化が進ん. 係しているのかという問題を焦点に当たる。. で、段々遠くなっていく自己一大学関係. そして・大学生の時間的展望にも着目し、過. Stage4:大学との間に客観的に距離が置かれ. 去、現在そして未来について中国人学生が日. て、統合的、道具的な自己一大学関係. 頃抱いている意識や態度は、自己と大学との. 描画分類の手続き1研究の目的を知らされ. 関係牲とどのような関係があるのかを検討. ていない2人の独立した評.定者が以上の分. する。. 類基準を用いて描画分類にあたった。 (2) 描画分類の結果.         方法 研究参加者:中国海南省A大学に在籍する. 223名の大学生(2年生113名、4年生 110)が本研究に参加した。. 調査時期:2009年9月 材料:質聞紙はフェイスシート(年齢、学年、. 性別)と竹内、坂柳(1999)の成人版キャリ.  学年別によって、自己一大学関係の各群間. の人数の比率に有意な偏りがあるのかを確 認するためにパ検定を行った。有意差(パ (3)=8,064,ρく.05)が見られた。残差分. 析を行ったところ、stage2においては2年生. の方が4年生より比率が有意に多かった (ρく.05)。stage3においては2年生より4年. ア成熟態度尺度、白井(1994)時間的展望体 験尺度によって構成された。また、自分と大 学との関係を絵と言葉で表すよう、自由記述 を求めた。. 手続き:質問紙が個別配られ、質聞紙に対し て回答するように求めた。.         結 果. 生の方は比率が有意に多かった(〆.05)。. (3)自己一大学関係とキャリア成熟及ぴ時 間的展望との関係.  自己一大学関係がキャリア成熟態度とど のような関係があるのかを検討するため、キ. ャリア成熟尺度の合計得点及び各下位尺度 の合計得点をそれぞれ従属変数とし、2(性). 一52一.

(2) X4(自己一大学関係群)の2要因分散分析. 期待と不安も抱いている」から、これまで「慣. を行った。キャリア成熟度の合計得点におい. れ親しんだ大学」はr疎遠な存在」として、大. て、自己一大学関係の水準で主効果(F位215) =12刀4、ρく.001)が見られたため多重比較を. 行った(tukey法、1%水準で、以下同じ)。. Stage4〉Stage1,Stage2〉Stage/であっ. 学との間に心理的距離も大きくなると述べた。 本研究はこの見解を支持したと考えられる。. (2)自己一大学関係とキャリア成熟態度 及び時間的展望との関係.  Wofsey,Riθrdan,and Wapner(1979). た。キャリア関心性において自己一大学関係. によれば、大学が手段化、道具化されてい. に主効果(∫代215):9.26、炉.001)が認めら. た大学生の方が、大学との間に、より大きな. れたため多重比較を行ったところ、Stage4. 距離を持っている。現在の自分を生き生きと. 〉Stage!であった。キャリア自律性におい. 感じながら将来展望を持ち、自分のキャリア. て自己一大学関係の水準で主効果(ア(3,215). =9−02、〆.O01)が認められたため多重比較. に対して積極的な関心や自律的な態度もで きていると考えられる。今の中国の大学生に. おける職業意識の未熟や就職カ低下傾向. を行ったところ、Stage4>Stage1であっ. などの現象に見られるように、自分の未来に. た。キャリア計画性について、自己一大学関. 対して、目標や計画を持たず、毎日をただ. 係の水準で主効果(アσ215):1α28、〆、O01). なんとなく過ごしている大学生には、大学か. が認められたため多重比較を行ったところ、. ら身を抜け出すことができず、大学としっかり と位置づけることができなくて、さらに、現在. Stage4>Stage1であった。. や将来の自分の位置を喪っているのではな.  同じ方法で自己一大学関係・が時間的展望. いかと考えられる。そのような学生に対して、. との関係を検討した。未来志向性において、. 注意深く見ていく必要性が示唆されている。. 自己一大学関係の水準で主効果(^3,215〕:. これらのことから、大学生個々のキャリア発達. a39、ρく.001)が見られたため多重比較を行. 様相の理解を深めることにより、より成熟した. ったところ、Stage4>Stage1であった。一. ゚. 去受容において、性の有意な傾向が見られた (∫(且、215)=3.50、ρく.10)男子群より女子群の. キャリア態度や適切な時間的展望を促進す ることに対応できるキャリア・カウンセリングの. 内容を充実することにも有意義であろう。さら. に、これはひとり一人の勤労者のキャリア成. 方が高かった。現在充実感において、自己一. 熟態度や時間的展望を促進することに有効. 大学関係の水準に主効果(∫(3,215〕・=臥59、. であれば、今の中国社会の就職難問題の. ρく.O01)が見られた。多重比較を行ったとこ. 解決にも大きく期待されていると考えられる。. 時問的展望において、男子より女子の方が、. ろ、Stage4>Stage3であった。. 過去に対して、肯定的な態度を持つことが.          考 察. 分かった。これは、白井(1989)の男子より女. (1)自己一大学関係の描国分類. 子の方が、過去を現在の自己の中に位置.  自己一大学関係に見られた距離化の傾向. づけることができている、女子は過去親和主. が、非卒業学年の2年生より、4年生に多く. 義であるという見解を支持するものと考えら. 見られた。.福井(2008)によれば、「4回生に. れる。. なって、就職活動を行い始め、卒業すること.         主任指導教員 濁月潔司. をより現実的に考え始め、新しい世界への.         指導教員 渤11潔司. 一53一.

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