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地域の力としての子どもへのまなざしに関する研究-子育て支援の可能性を探る-

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Academic year: 2021

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(1)地域のカとしての子どもへのまなざしに関する研究       一子育て支援の可能性を探る一 学校教育学専攻 幼年教育コース. M07029J 菅 澤順 子 間麗と日的. する。そのうえで地域の人々のまなざしが.  子どもは大人に見守られて育つ、子ども. 地域の力として、子育て支援の可能性を大. は大人から愛されてこそ、互いに愛し信頼. きく広げるものになりうるかの考察を試み. することを身につけていく。このような子. る。本研究では、対象とする「子ども」を. どもへのまなざしこそが、子どもに対して. 乳幼児期から小学校を卒業するまでとした。. の大人の最優先する課題であるということ を関心事として取り上げたい。. 方法.  1990の1.57ショックを契機に出生率の.  兵庫県西宮市全域を対象として自治会等. 低下と子どもの数が減少傾向にあることが. に配布及ぴ回収の協力を依頼した。定義し. 大きな問題として注目を集めることになっ. た年齢層の子どもを、現在育てている人は. た。そして仕事と子育ての両立支援をはじ. 対象外として320通配布した。. め、子どもを生み育てやすい環境づくりに.  質問紙は、「子どもへのまなざし」の構造. 向けて対策が次々に打ち出されてきた。多. を調査し、それが地域の大人にあるかどう. くの取り組みはどれも大事なものであり、. かを問うことを目的に、「子育て支援への関. それらは一つひとつ評価されるものである. 心と意識を間うアンケート」として作成し. が、そこに今何か足りないものがあるので. た。子どもとの日頃の接触の様態や、r子ど. はないかと考えてきた。それが冒頭に述べ. もへの感情及び関心と共に行動したいと願. た「子どもへのまなざし」である。そこで、. う心」そしてr子育てや子どもの環境の評. 子どもたちが生活する地域の人々が、子ど. 価」について問うものを合計37問設定した。. もに対してどういう思いをもちどのように. また子育て支援への考えを自由に記述して. 関わりたいと願っているかという意識や関. もらうことも組み込んだ。. 心、子どもに対してまた子どもと共に何か をしたいと願う行動への志向性、そして子. 結県と考察. どもの生活世界についてどう考えているか.  回収は256通、欠損値が大きくあった19. を、子どもへのまなざしととらえ探ってい. 通は分析から除外した。回収した対象者の. くこととした。さらにその子どもへのまな. 特徴は、男女の比率が24,9パーセント、75.1. ざしが、性別や世代差そして子どもとの接. パーセントであった。また20∼39歳を若年. 触頻度によってどのように異なるかを検討. 層、40∼59歳を中年層、60歳以上を老年. 一76一.

(2) にあることがわかった。しかし子どもに対. 層としたが、この比率は順に12.4パーセン ト、38.6パーセント、48.9パーセントとな. して、また子どもが育つ現代の環境などに. った。その回答の結果からは子どもへの感. 関心や意識があっても実際に何か行動に移. 情が豊かにあり関心も高いこと、しかし子. すということでは得点が低くなっていた。. どもが育つ現代の環境について子どもを育. しかし、機会があるなら、また、もし自分. てる親の態度については厳しい目を持って. に何かやれることがあるなら、関わってみ. 見ていることがわかった。. たいという思いは多くあることがわかる。.  子どもへの感情及び関心そして共に行動. 質問紙の最後の自由記述にも大変多くの思. したいと願う心を間う質間の回答について. いや意見が述べられていた。潜在している. 因子分析(主因子法、バリマックス回転)を行. 地域のカをより引き出していくのにはその. った。因子負荷量の高いものから順に、第. 地域にある幼稚園などが積極的に関わりを. 1因子は〈子どもへの肯定的感情〉、第2因. 提案し、子どもと大人の相互作用を生みだ. 子は〈子どもとの関わりへの志向性〉、第3. す機会を作り出していくことが求められて. 因子はく子どもの保護への志向性)、第4因. いる。子どもがいなければ地域は成長しな. 子は〈子育ての受容・援助への志向性/と. い。そして地域の人たちが自分たちで協力. 命名した。また子どもの環境や、子育てを. して地域を作るという意識が大事だ。. している親の態度の評価について問うたも.  現代において子どもの問題は少子化だけ. のの因子分析を同様に行った結果から、第. ではなく実に多くのことが日常的に見られ. 1因子く親の子育ての態度への評価〉、第2. る。子どもへのまなざしを持つことが即こ. 因子(子どもの生活環境への評価〉と命名し. れらのことを解決することにっながるわけ. た。合計6因子が抽出され、以上をまなざ. ではないが、子どもについて考えようとす. しの構造とした。. る大人のありかたが求められている。子ど.  性及び年齢別の2要因分析から、子ども. もがすこやかに育つ環境を法的な政策とし. への感情及び関心と共に行動したいと願う. てのみ期待するのではなく、大人ひとりひ. 心においては女性の得点が高い結果が見ら. とりが自らの持てる力を活かして子どもに. れた。その因子のひとつのく子どもとの関. 関わっていくことにより、「社会のまなざ. わりへの志向性/においては若年層と中・. し」を子どもに届けたいと考える。. 老年層の間に有意差があり、先行研究で子 どもへの関心は世代差では老年層が高いと あったのとは異なる結果となった。子ども との接触様態においての問いと各因子との 関係からは、接触があるほど子どもへのま なざしが豊かにあるとの結果が見られた。. 軽合音務. 主任指導教員 横川和章.  地域の人々に子どもへのまなざしが豊か. 指導教員   横川和章. 一77一.

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