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播州赤穂方言文法概説

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Academic year: 2021

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(1)328(95). じ め. に. 播 州赤 穂 方 言 文 法 概 説. は. 田. 良. 回 に掲 載 し た事 項 を重 ね て記 す こと も多 い。. る こと にす るが 、 な お 、前 回 が謄 写 であ った と や印 刷 部 数 が少 なく 、会 員 配布 を 主 にし た ことも あ って、 本 稿 では前. し た が って、本 稿 では前 回 の書 ﹃播 州 赤 穂 方 言 の研 究 語法 篇 ﹄ 以 下 、 ﹁ 前 回﹂ と略 す ︶ と の比較 を中 心 にし て述 べ. だ ろ う と考 え 、今 回 の調 査 を 試 み た の であ る 。. そ こに は当 然 、住 民 の移 動 、職 業 の変 化 、交 通 の変 化 な ど があ る。 それ にと も なう 生 活 言 語 も 何 ら か の変 化 が あ る. に な った 。. は な く な り 、 住 宅 地 に な って いる 。 す ぐ 近 く の相 生 市 の重 工業会 社 など が ま す ま す 大 き く なり 、山 陽新 幹 線 の停 車 駅. そ れ か ら 既 に 二十 年 の歳 月 が流 れ 、赤 穂 市 の状 況 も 大 分 変 った。 例 え ば 、 市 の南 東 部 の広 い地域 を 占 め て い た塩 田. 一月 ・謄 写 A 5 ・五 八 ページ︶ であ る。. 勇 雄 “山 内 潤 三 ・鎌 田良 二 の二 人 でま と め た のが ﹃播 州赤 穂方 言 の研 究 語 法 篇 ﹄ ︵ 兵 庫 県方 言 学会 刊 ・昭 和 三十 年十. 昭 和 三十 年 に兵 庫 県方 言 学会 が 生 ま れ 、 そ の年 の 八月 下旬 、有 志 で赤 穂 市 の共 同 調 査 を行 な った。 そ の 一部 を 島 田. 鎌.

(2) (96)32/. 表 現法 ﹂ ︱︱ 山 内 潤 三 動 詞 ・形 容 詞 ・形 容 動 詞十1 1鎌 田良 二、 ﹁ 助 動 詞﹂ ︱︱ 島 田勇雄 、 ﹁ な お 、 前 回 の担 当 は 、 ﹁ であ った。. 註 ︵1︶ 入浜式製塩法 から化学製塩法 にな って塩田四八六万平方 メート ルが住宅地にな った。 ︵2︶ 石川島播磨重工業会社 の従業員は六千人にな っている。赤穂市から この会社に通勤する人は多 い。 調 査 のあ ら ま し. 昭 和 五十 一年 二 月 八 日赤 穂 市 教 育 委 員会 を 訪 ね、前 回 の イ ン フ ォー マント であ り 、 ま た 、 いろ いろお世 話 頂 い た当. 時 、 赤 穂 中 学 校 、 赤 穂 東 中 学 校 に勤 務 の司 波 幸 作 、 元 岡 善 治 、木 山正 規 、加 藤 良 吉 、秋 山 美 佐 子 の五教 諭 の行方 を お. 中 学 校 に居 ら れ る こと を 聞 き 、 同校 を 訪 ね た。. と 改 姓 、 赤 穂 市 教 育 委 員会 に、秋 山 教 諭 は 退職 し家 庭 に、 そし て元岡教 諭 は当時 赤 穂 東 中 学 校 であ った が現 在 は赤 穂. 姫 路 ︶ に、加 藤 教 諭 は 鈴 木 司 波 教 諭 は赤 穂 郡 上 郡 町 立 上 郡小 学 校 長 に、 木 山 教 諭 は兵 庫 県教 育 委 員会 西 播事 務 所 ︵. た ず ね し た。. 良. 二 月 十 二 日、 大 石 神 社 の飯 尾精 宮 司 の紹 介 で赤 穂 市 尾崎 の成 人男 二名 、女 二名 に つい て調 査 し た。 翁調 査 Ⅱ﹂ と い. って頂 いた。 ︵以 下 ﹁ 調 査 工﹂ と いう ︶. 二 月 十 一日、 元 岡教 諭 の紹 介 で、 赤 穂 市 御 崎 の成 人女 四名 と赤 穂中 学 校 生 、 女 子 四名 に つい て調 査 、 元 岡 氏 も 加 わ. を 調 査 し た。 そ の 一部 を ﹁ 調 査 の地 点 ﹂ の項 に掲 げ る。. 市勢 要 覧 ﹂ な ど を中 心 に 人 口 ・産 業 o交 通 等 の変 化 二 月 九 日、 赤 穂 市 役 所 を 訪 ね、 昭 和 三十 年 か ら 五十 年 ま で の ﹁. れ る し 、加 藤 ︵ 鈴 木 ︶ 氏 は 二月 は殊 に忙 し く し てお ら れ た の で、 元岡教 諭 を 中 心 と し てお たず ね す る こと にし た 。. 鈴 木 ︶氏 以外 は赤 穂 の地 を 離 れ てお ら 前 回 のイ ン フ ォー マント の五氏 に直 接 お たず ね し た か った が、 元岡 o加 藤 ︵. 田. 二 鎌.

(3) シ つ︶. 、 木 山 氏 は 四月 異 動 四月 二十 六 日、 五 月 一日、中 学 生 調査 と し て、 市 立有 年中 学 校 尾崎 教 諭 赤 穂 中 学 校 元 岡教 諭 ︵. 被 調 査者 氏 名 調査I ︵ 氏名︶ 野 美 智子. lll1111113 11 五│:::11::言 ]i. 住所︶ ︵ 赤 穂 市 御崎. 田  美 代 子. 川   綾  子 本  俊  子 山   多 恵子 井  奈 保子 本   里  加 田  千   景 ︶ は助 動 詞. 石太 郎 本  山 長 一郎 根  一. 五 〇 四 九 七 八 二. 〃  塩   屋 〃  新   田 ″  北 野 中 ・   〃  加 里 屋 〃  上 仮 屋 ″  加 里 屋 〃  上 仮 屋 ︵ 右 の ︵A︶ ︵B︶ ︵C︶ 調査 Ⅱ 赤 穂 市 尾崎 木 ノ下 町 ″. :. D. 一 五 二. 橋 西. 青 岩. 松. 富 ͡. 山. 家. D C B A VVVY 代 名. 中 平. 。 で赤 穂 中 学 校 長 に栄 転 ︶ のお世 話 で、東 中 学 校 も 、 それ ぞれ 男女 生徒 を 調 査 し た C調 査 Ⅲ﹂ と いう ︶. 32び (97).

(4) (98)325 二 良 田 鎌. 調査 Ⅲ 十 四名. 十 六名 十 七名. 十 五名. 明 ・四 二 明 ・三四. 楳 垣 氏 の説 に、  交 野 町 を 中 心 に 五十 キ ロの 円内 が内 近 畿. 記 し てお ら れ る。. こ の地域 の方 言 文法 に つい て前 回 、 島 田勇雄 氏 は次 のよ う に. を 接 し て いる。. 兵 庫 県 赤 穂 市 は近 畿方 言 圏 の西端 に位 置 し 、中 国方 言 圏 に境. 調   査   の  地   点. あ った のも こ の地域 であ る。. 尾崎 は加 里 屋と千種 川を へだ てた沿 岸 地 帯 であり 、も と塩 田 が. 心 にす る。 加 里屋 は赤穂 城 を中 心 と す る市 の中 央部 を 占 め る 、. い で、 加 里 屋 と尾崎 を中 心 に調 査 し た の で、今 回 も加 里 屋 を 中. 前 回 、 昭和 三十 年 の折 に は赤 穂 郡有 年 村 は市 と合 併 し て い な. 十 四名     ︵ 氏 名 省 略︶. み 子. 十 六名. 二 五. 女 女. ″. ″. 有 年中学 ︵ 有  年︶ 赤 穂 中学 ︵ 加 里屋 ︶ 赤 穂 東 中 学 ︵尾崎 ︶. 竹 馬 国立公園 地帯. き 君 女 女 女. 鵬田 OD印 が. 男 男 男. 田 場.

(5) 播州赤穂方言文法概説. 、 ャ ロ ー 、 サ 五 の イ 音 便 、 降 リ ョ ルと 降 、 で 、 ド ス 、 オ ス、 ダ ス、 オ マ ス、 ヤ ロを 使 い 百 キ ロ の 円 内 が 中 近 畿 で ジ 、. 、 が ッ ト ル の 区 別 な ど を 使 い 、 百 キ ロ以 上 が 外 近 畿 だ と さ れ る 。 赤 穂 市 は 楳 垣 氏 流 に 従 え ば 距 離 的 に は 外 近 畿 だ. 、 、 、 、 、 ルの よ う な内 近 畿 的 な も の 語 法 的 に は そ の 中 近 畿 的 特 色 の各 種 を 備 え て い る し 更 に ダ ス ャ ロー ナ ハ ル テ ︲ 、 ン、 止 形 の マ ハ ン、 打 ち 消 し の も 持 って い る 。 そ の 外 の 独 自 な 播 州 方 言 的 な も の に ダ ス の 終 止 形 の ダ ハ   マ ス の 終. 、 中 近 畿 的 要 素 を も って い る 。 が 、 そ の 後 、 播 州 工 業 地 帯 の 進 出. 。   ヘナ 、 推 量 の 口な ど を 備 え て い る ヘ ン の 変 体 ヒ ン、 エ ン、 、 こ の よ う に 地 点 と し て は 外 近 畿 であ る が 内 近 畿. に よ り 、 阪 神 文 化 が 西 へ西 へと 延 び て い る こ と や 、 私 鉄 、 阪 急 電 鉄 も 大 阪 か ら 姫 路 行 快 速 が で き そ の 回 数 も ず い ぶ ん 今 で は 可 能 に な って い る し 、 近 く の 相 ふ え て き て い る 。 昭 和 三 十 年 頃 に は 難 し か った 赤 穂 か ら 神 戸 へ の 通 勤 ・通 学 も 。 生 は 山 陽 新 幹 線 の停 車 駅 で も あ る. 、 、 、 、 国鉄 ︶ の助 役 の話 では 行先 別 切 符 売 上枚 数 は 新 幹 線 が でき るま では 姫 路 三 宮 交 通 関 係 で、 播 州 赤 穂 駅 ︵. 。 二 十 年 前 よ り も 阪 神 方 面 の 影 響 が 大 き く な って い る も の と 考 え ら れ る. 。 が、新 幹 線 が でき てか ら は相 生 が も っと も多 く、 以下 、 姫 路 、. 大. 。 宮、 大 阪 、 東 京 、 岡 山 、 京 都 の順 であ ると の こと 赤 穂 ・相 生 間 の国 鉄 赤 穂 線 が開通 し た のは 昭 和 二十 六 年 であ る で通 って いた 。. 利 用 客 は 殆 ん ど東 行 き で、 西行 の岡山 方 面 はご く 少 な いと いう こと であ る. 年十 月 で ぁ る。. 。                    一. 。. 。 間 が電 化 し た のは 昭和 四十 四 即 ち、 前 回 の折 は、 国 鉄 赤 穂線 ︵亦穂 ︱ 相 生 間 ︶ が でき て四年 目 であ つた 相 生 と の. 赤 穂 か ら 西 の岡山 県 側 へ、 赤 穂 ︱東 岡 山 間 の開通 は 昭和 三十 七 年 九 月 でぁ る. 。 それ 以前 は国 鉄 線 が な く 、私 鉄 赤 穂鉄 道 が有 年 ま. 三. 阪 の順 、 次 い で、東 京 、 岡 山 、京 都 と な って いた. (99) 32イ.

(6) 鎌. 田. 良. )323. 二. (Iθ θ. 人 口の推移 (国 勢調査 ). 25。. 101 36,177. 16,929. 30。. lo 1 40,544. 19,4301 21,114. __ll翌_[ 35。. 10. 1. 40,741. 40.101 44,698. _竺. E. 19,248. 7,252. 2L29o. 専PJ"′ ″│"ユ │“ β l. η. 31. η. 8,236. 1. 8,766. 1. │. 墜_E墜 ∞ ―. 3. │. 13,495. 赤穂 市. 年. 月. 日. 面. 赤 穂郡 有 年 村. 周山県和気郡日生町大字福浦の一部 海岸埋立. 積. 累 計面積. 極東 極南 面積 標高. 極 西 東 経 134° 東 経 134° 28' 極 北 北 緯 34° 北 緯 34° 43' 127.02km2 最 高 :黒 金 山 山頂 (海 抜 430.8m) 最低 :瀬 戸 内 海 海 岸 (海 抜 010m). 18′. 51′.

(7) 322(ゴ θゴ). 播 州赤穂方 言文法概説. 人 口動 態. 生. 動 一亡. 出. 然 一死. 自. 年次. 社. }菫. 転 入. │ │. 2,115. 45. 507. 3,500. 443. 1,976. 減. 一. 367. 4. 40. 増. 0 一 .. 1,540. 態. │. 6. 333. 出 7 一 .. 37. 1転. 2,. 483. 動. ・,. 30. 会. 〇 3 7. △. 一. 覇. 3,. 2 2 0. 2,. %6「. 48. 4:. │. │. 流動人 口 流. 人. 通 学. 通 勤. 出 濾 41』. 口 総 数. 間人 口 │. 4 4 5. 0, 4. 1 39,678. 4. 7. 0, 4. 41. 236. 155. 81. -866. -877. +11. 流 出入差. 2. 233. 県外 か ら. ・,. 274. 一 4.. 県 内か ら. ・,. 122. 9 3 3. 女. 388. 一. 4,. 5,. 7 7 一 5. 一. 男. 510. ・,. 4 2 一 3. 6 7 一 4 9, 4. 計. 流入人 口の 内. 7 2 2. 4 2 一 3. 2 4 9. 5, 4. 昭和 30年. 4,. 2,052. 5 6 一 2. 2,370. 4 3 5. 1,148. 2,508 3,. 1,472. 4,761 9 8 一 9. 794. 5,. 1,118. 2,998. 4 0 6. 170. 一. 757. 9 7 一 5. 一. 5一 〇一 5一 〇一 3 3 4 4 ﹁. 総 数. 入. (国 勢調査 に:よ る).

(8) 総. 数. 赤. 駅 越 播州赤穂駅 1坂. ﹁市 勢 要 覧 ﹂ の統 計 のと り方も 年 によ り 多 少 違 って いる ので、望 む 年 の項 目 が 出 て いな い こと が あ る 。. 市 内 国 鉄 乗 車 客数 ﹂ の昭 和 三十 五 年 、 四十 年 な ど 。ま た、 こ の項 目 上の ﹁. の中 でも 定期 券 と 定 期 券 外 の区別 な ど は出 て いな い。. 上の ︵ 表 ︶ で、 昭 和 三十 年 に対 す る増 加 率 と は、 例 えば 、 四十 九 年 の分 と. 二十 年 の分 と の差 を 三十 年度 分 で割 った も の であ る。 四十 九 年度 ︵ 定 期 +定. 期 外 ︶ は 八、 ○ 〇 五 人 だ か ら 二十 年度 の 二 ・三倍 にな る 。有 年 は特 に定 期 券. が多 く 、坂 越 と と も に定 期 外 の三倍 か ら 三 ・四倍 にも な って いる。. 定期 ︵ 通 勤 ・通 学 ︶ と 定期 外 ︵一般 乗 客 ︶ と の率 は赤 穂 で定 期 が 一 ・四七. 倍 、坂 越 は 二 oO 三倍 、有 年 は三 ・三 四倍 。 旧赤 穂 市 の中 心 よりも新 市 域 と. な った有 年 ・坂 越 は 通 勤 ・通学 が多 い こと が あ ら わ れ て いる。. 詞. 否 定 形 は ン ・ヘンな ど に続 く形 。意 志 形 は学 校 文 法 で未 然 形 の 一つにな る. と す る。. の欄 を 設 け る 。 否 定 形 ・意 志形 ・連 用形 ・音 便 形 ・終 止 形 ・仮定 形 ・命 令 形. ま ず 、 語 例 を あ げ る 。 これ は基本 形 と 重 複 す る の で、 基 本 形 を省 き終 工形. 改 め る。. 動 詞活 用形 も 大 体 前 回 に従 う こと にす る が、 活 用 表 に つい ては、 いさ さ か. 動. 穂. 線. 陽 線 『 山 本 碍量 葉 lI曾 橿 市 内国鉄 乗車客 数. θ2)32ゴ (ゴ. 二 田 良 鎌. 43. 定 期 定期外 定 期 1 46 定期外 定 期 49 定期外.

(9) も のだ が、 これ に意 志 の助 動 詞 ウ ・ヨウが融 合 し た形 、 従 って ウ ・ヨウの融 合 し たも のを 長 音 で表 わ す こと も あ る 。. 連 用 形 は マス oタ イ に続 く 形 。音便 形 は テ ・夕 に続 く 形 。  一段 活 用 ・変 格 活 用 では連 用 形 ・音 便 形 が同 形 にな る 。仮. 立日便 形. 一終 止 形. 仮定 形. 命令 形. 定 形 は こ こ で は仮 定 形 に バ の融 合 し た形 にな る。 命 令 は 、実 際 には連 用形 で命 令 を あ ら わ す場 合 、 例 えば 、ハヨ行 キ、. 連 用形. な ど の形 が あ る が、 これ と は 別 に命令 形 が存 在 す ると き は これ を 記 す. 意志形. キャ ギ ャ シャ チャ ニャ ビャ. ウ タ イ. コオ. ウトオ. ユウ. カ ウ. ウタ ウ. レ. イャ. カヤ. ウタ ヤ. リ ャ. イ ェ. カ エ. ウタ エ. レ. 、 ミ ャ. オ ︵︱ ︶. カ イ. ユウ. ム. カ オ ︵︱ ︶. イ イ. ツ. ケ. 五段 活 用 否 定形. ツ. 五旧  例. 一. ヌ. コ︵︱ ︶. ブ. カ. ゴ ︵︱ ︶ ソ︵︱ ︶. ツ イシ イ. 書ク ガ サ. 卜 ︵︱ ︶ ノ︵︱ ︶ ボ ︵︱ ︶ モ︵︱ ︶. ン. ユオ ︵︱ ︶. 口︵︱ ︶. ン. ス. 泳グ 出ス 打ツ 死ヌ 飛ブ 面ム 一 居ル 歌ウ 買ウ 一 ロウ. チ. シ. ゲ セ テ ネ ベ メ. ク グ. キ ギ ニ. ン. タ ナ バ マ ラ ワ ワ ワ. ビ. 1行 カ ガ サ タ ナ バ マ ラ ワ ワ ワ. 播州赤穂方言文法概説 θ3) (ゴ. 32θ.

(10) θイ)3ゴ 9 (ゴ. 田 良 二 鎌. 意 志 形   書 コ、書 コカ ︵ 書 こう か︶ であ るが、 書 コー カと も な る 。 長音 にな ると き は 多 少 迷 った よう な と き であ る. と も いう 。 ワ行 五段 活 用 のと き は ﹁ 買 う ﹂ が カ ウ ・コオ タ のよう に語幹 か ら変 る の で活 用 表 中 に記 入 し た 。 行 コオ モテ、 行 コー オ モテ ︵ 行 こう と 思 って︶ 同 じ よう に使 う 。. 仮 定 形 と し て は 、書 キ ャ、 泳 ギ ャの形 にな る。書 キ ャ書 ケ ン コト モナイ 釜日けば書 け な い こと も な い︶若 い人 には、 書 イ タ ラ、 泳 イダ ラと 音 便 形 に タ ラを つけ て仮 定 を あ ら わす こと が多 い。. 高 砂 市 を 記 し た 和 田実 氏 の ﹁ 兵 庫 県 高 砂 市 伊 保 町﹂ ﹁ 日本 方 言 の記 述 的 研究﹄ 国 立国 語 研 究 所 編 、 以 下 ﹁ 記述 的 研 究 ﹂ と略 す ︶ では、 書 力、 泳 ガ のよう な形 にな って い る。. 命 令 形 と し て は 、書 ケ、 泳 ゲ であ る が、 命 令 表 現 と し て は、 連 用 形 を用 いて ハョ書 キ 、  ハヨ泳 ギ のよう にな る こと は 阪 神 地方 の影 響 によ るも の であ る。 サ行 イ音 便 前 回 にサ行 イ音 便 にな る 語 、 な り にく い語 と し てあ げ た も のは次 の通り であ る。 ⑥ サ行 イ音 便 にな る語. 荒 す   下 す   隠 す   乾 す   殺 す   残 す  外 す   放 す   干 す   刺 す   出す  動 す  覚 す   起 す   飛 す   流 す  直 す ③ サ行 イ音 便 にな り にく い語 浮 す  崩 す   探 す   灯 す   押 す   通 す. 今 回 の調 査 で、 成 人 は 全 員 ④ は イ音 便 にな る。 ③ のう ち イ音 便 にな ると 答 え た のは、 崩 す 、 探 す 、 灯 す 、 であ る。. 前 回 より も 、 な る語 が増 し て い る のは、前 回 のイ ン フ ォ マント よ り も今 回 の方 が年 令 が 上 であ る こと によ るも のだ. ろう か 。中 学 生 に つい ては 、 か な り ゆれ て いる の で数 では示 さ な い方 がよ さ そう であ る 。. 一般 に老 年 層 は イ音 便 に な る こと が多 く 、 若 年 層 では な り にく い。 そし て、  そ の語 も か な り ゆ れ て いるよう だ。.

(11) 略 音便. 前 田勇 氏 が ﹃大 阪 弁 の研 究 ﹄ で言 われ た略音 便 の形 が あ る。 ﹁行 った﹂ が ﹁イ タ﹂ な ど 促 音 便 にな る べき も のが、. そ の促音 が ぬけ た形 であ る。 これ が ウ音 便 にな るも のも あ る。 習心った﹂ ︱ ﹁オ モー タ﹂ ﹁オ モタ﹂ な ど 、. ︲ 酔 った﹂ ︱ ヨー タ、 ﹁ 縫っ 語幹 が 一音 節 のも のは ウ音 便 にはな るが略音 便 には な り にく い。 習 口った﹂ ︱ ユー タ、 ﹁. た﹂︱ ヌー タ、 な ど は いず れ も 略 音 便 にはな らな い。 た だ 、 ﹁ 食 った﹂は クー タと も ク タと も な る、 モー飯 ク タ カな ど。. 一   一〇. 一一二. 一. 〓 二. 二 一一 一. 四. 一四. 二 一一 一. │. 二 二 〓 〇一 一. 一四. 丁. 一四. 一 一一 一 一 一.  一 一 エハ 一. 一一 一 一 一 二.   エハ九. 八   一  一エハ. 四 四  一  四 一. 計.  一人 で二通 り を使 う者 、両 形 と も 使 わ な い者 があ る の で調 査対象 者 数 と あ わ な い 調 査 Ⅲ の結 果 は次 の通 り であ る 。. モ タ. │. 二 一一 一. 一. 七. こと があ る。. 思. オ モー タ. ワ ロー タ. 洗 ロタ ア ロ︲ 夕   一. 誘   タ. 四   一  一一 二 一. ノ`. ` ノ. 五. 女. 四 〇. 計. ハ. 五. 四. 男. 四. 中 女. 四. ○. 1有 男. 東 男 五 五. ロ. 女 1中 四 ○. タ. 男赤 五. 笑. 一  一     一  一    ︱ ︲ ﹁﹁列︲ 列︲ ﹁﹁ョ︲一 一 一 ︲. 播州赤穂方言文法概説 3ゴ 8(ゴ θ5).

(12) 誘 う ﹂ は 長音 ︵ウ音 便 ︶ にな る方 が多 い。 ﹁思 う 、笑 う 、 洗 う ﹂ は略 音 便 にな る方 が多 く 、 ﹁ ア段 と オ段 と に活 用 す る語 が あ る。. 意志 形. 一四 一五. 終 止形. 一九. 仮定形. 一 一一 一 一. 命令 形. 一ユ ハ. 一エハ  一  四 四  一. 連 用形. ○. 一一 一 一. 否定 形. キヨ. 女. 計. 八四. 四五  一   八九. 四五. 王ハ 一 一 一 一 一一. 四九  一  九 〇. 計. 畳 む ・挟 む ・並 ぶ﹂ が タ ト ム ・ハソム ・ナ ロブ と も な る。 ま た、 ﹁ ﹁ 出来 る﹂ が デ ケ ルにな る 。. ル. キ︵ ︱︶. ギヨ. キヨ. 東 キリ ャ. 男. キル. 中. ギ ヨ. 女. ギリ ャ. 赤. ギル. 男. ギ︵ ︱︶. 四. 中 ハ. 男 五. 女. 調 査 Ⅲ では次 の通 り であ る 。. ケ. ル │夕 J. デ. ル. 段活 用. キ. 有. キ. ム. 起 1語. ギ. 男. ギ. タ ム. 過. 1西. ト. │ル. タ タ. 軍 上. カ 1行 ガ. θδ)3ゴ 7 (ゴ. 田 良 二 鎌.

(13) 播州赤穂方言文法概説 3ゴ δ (ゴ θ7). ナ. タ. ザ. 下 見 リ. 延 似 ビ. 落 チ. 閉 ジ ル. ル. ル. ル. ジ ヨ. ジ ャ ジ ヨ. ビ. ニ. ジ ︵︱︶. ニヨ. チ ヨ. チ ル. 下 一段 活 用. ヨ. ヒ ン、 落 チ ヒ ンと ヒ ンの形 にな る。 尾崎 の老 人 は ヒ ンは若 い人 の言 い方 であ ると いう 。. な お 、 助 動 詞 の項 でも 述 べる が、 否 定 助 動 詞 ﹁ヘン﹂ が つく場 合 、 特 に、 否 定 形 が イ段 音 であ る 上 一段 では、 起 キ. 命 令 形 は 一応 、起 キ ヨの形 が あ るが、 実 際 には、 ハヨ起 キ のよう に連 用 形 の用法 が多 い。. と な って いる。 た だ し 、中 学 生 は起 キ タ ラの形 にな る こと が多 い。男 子 中 学 生 で起 キ ャを使 う者 が あ る 。. 仮 定 形 は、 五段 と 同 様 に拗 音 化 し て、  起 キ ャ起 キ レ ン コト モナイ ケ ド のよ う にな る。 ﹁ 記 述 的 研 究 ﹂ では、 起 キ ラ. った 。. 意 志 形 は 、起 キ ヨ、 見 ヨであ る。 ﹁ 記 述 的 研 究﹂ の高 砂 市 では、 起 キ ロ、  見 口と な って い る が 当 地 では聞 か れ な か. か った し 、被 調 査 も 、 ﹁ 聞 いた こと は あ るが自 分 は使 わ な い﹂ と いう の で省 いた。. 否 定 形 は、起 キ ヘン o起 キ ー ヘンの併 用 であ る。前 回 には 、 起 キ ヤ ヘンも 記 され て いるが、 今 回 は それ が聞 か れ な. リ. ミヽ ヨ. ビ ヨ. チャ. ニ ル. ヨ. ヤ. チョ. リ. ヤ. チ ︵︱︶ ニー ビ︵ ︱︶ ビ ル 、 ミ ャ. チ. ゛ヽ ヨ. ニ. リ ャ. ビ. 一段 活 用 では音 便 形 は連 用 形 と 同 じ であ る0. り ︵︱︶. ヨ. ジ ル. ニ ヨ. ミ ル. ビ. リ ル. ル ル. バ マ ラ.

(14) 受ケル 曲ゲ ル 痩 セル 混ゼ ル 書Tアル 重ネ ル 並 ベル 集 メル 呉 レル. ケ︵ ︱︶ ゲ︵ ︱︶ セ︵ ︱︶ ゼ︵ ︱︶ テ︵ ︱︶ ︱︶ ネ︵ べ︵ ︱︶ ︱︶ メ︵ レ︵ ︱︶. セ ヨ. メ ル. ベ ル. ヽ 不 ル. テ ル. ゼ ル. セ ル. ゲル. ケル. エル. 終止形. レ リ ヤ. メ リ ャ. ベ リ ャ. ヽ 不リ ャ. テ リ ャ. ゼリ ャ. セリ ャ. ゲリ ャ. ケリ ャ. エリ ャ. 仮 定形. レ ヨ. メ ョ. ベ ヨ. ヽ 不ョ. テ ヨ. ゼ ヨ. セ ヨ. ゲヨ. ケヨ. エヨ. 命令 形. 連 用形. ヨ. レ ル. ケョ ゲ ヨ. エ ケ. 意志 形. ゼ. セ. 否定 形. テ ヨ. ゼ. 五m  例. ヽ 不ョ. テ. エョ. ベ ヨ. ネ. 工︵ ︱︶. メ ョ. ベ. 植 エル. レ ヨ. メ. きも下 一段活用 の各活用形と同 じよう になる。. レ. ゲ. 行. ア カ ガ サ ザ タ ナ バ マ ラ. λ秀. 5 (Iθ 8)3ゴ. 二 良 田 鎌.

(15) 播州赤穂方言文法概説 θ9) (ゴ. イ 3ノ. 力変 否 定 形 は、 コー ヘンが 一般 で、 キ ー ヘン ・キ ー ヒ ン ・キ ヤ ヘ ン ・コヤ ヘンが あ る 。 ヤ ヘンの ヤは 、 ﹁ 来 は せ ぬ﹂ か ら の転 か 。 今 回 の調 査 で、 尾崎 の老 人 は キ ヤ ヘンを使 い、 コー ヘンは 使 わ な い と いう 。. 一   一五. 五四  例. アカ. 五”  幹. 一ユ ハ 一一. 男 四七 一 一 一.  . ︵※ 一︶.  アカイ 一 一 アカケリャ アカカロ一 アカカッ一 万ヵ ︵ コ ︲︶一. 推 量 形  一  連 用 形  一 日便形  一一  仮 定 形  立  終 止 形   一. 詞. ︲.  . と ころ が、 中 学 生 は コー ヘンが多 く 、 キ ー ヘン ・キ ー ヒ ン で、 キ ヤ ヘンは 使 わ な い。. 一   一六. ︵※ 一︶ 一  〇   一  〇. 〇   一  〇   一   一. 一四 一   一四. 調 査 Ⅲ の結 果 は次 の通 り であ る。. コー ヘ ン キ ー ヘン キー ヒン キ ヤ ヘン コヤ ヘ ン. 有 年 中 学 男 子 の ※は、 コ エ ヘン であ る. 赤イ. 形  容. ナ変 の ﹁死 ヌルトキ﹂ は 今 回 には聞 か れ な か った。. 一. 四 五. 中. ○. 四. 女 二. 二 四 〇. 東. 〇. 七. 男. ○ 一 一. ○. ○. 一. ○. ○. ○ ○. 計. 九二. 五. 三. 五. ︵※ 一︶.

(16) 語例. テ. 券票 i. シズ カ ヤ ッ. 五”  幹   一  推 量 形  一  連 用 形  一   立日便 形. シズ カ. │ │. I.   仮 定形 終止 形   一. 2 シズ カ ナ ラ. ラ ・. る 夕 ° コ ナ. 形容動 詞 のナ終 止 は江戸時代 ま で 一般 にあ った用法 である。 ナ終止 は中学生 にもあ る。. 動. 詞. 尾崎 の指 定助動 詞ジ ャを使う 人は形容動詞も同様 である。. ヤ ・ジ ャ. 助. が が 中 ツ あ 学 イ る 生. タ. t. 終止形 のシズ カナは、 シズ カ ナナ ァの形 である、 これは、必ず次 に ナ ァと いう感動 の助詞などが つく場 合 に限る。. `. 1 い. 裏. 夕. ル `. │ ( さ ゴ れ ナ. ′ ・ ル て. ら. ナ. , ¬. ` ル. l. 動 前 回 詞 に は. 指定 の助動 詞が ヤであると同 じく形容動 詞 の終 止形も ヤであ る。. 静 カヤ. 容. 長 夕 く 力 な ナ る ル L は ¬ ¬ 高 少 く シシ ズズ カカ ナヤ. 形. ツ ル. :. ア コ ナ ル の 併 用 で あ り. 薄 連. 使. │. タ と 区 別 が な い °. ` わ な い と い う °. が. ` は` ア カ ナ. ア コ ナ ナ ル は. ゴθ)3ゴ 3 (ゴ. 田 良 二 鎌.

(17) 播州赤穂方言文法概説. 2(ゴ ゴゴ) 3ゴ. 指 定 の助 動 詞 は 、中 国 地方 岡 山 県 は ジ ャ地域 であ り 、 佐伯 隆 治 氏 の ﹃播 州赤 穂方 言 集﹄ に、 赤 穂 は ジ ャ ・ヤ並存 で. あ ると 記 し てあ る。前 回 には 、 老 人層 はジ ャ、 若 い層 は ヤと 記 し てあ る。 今 回 の調 査 の結論 を言 えば 、 千 種 川東 南 の. 尾 崎 地 区 では ジ ャ、 千種 川 の西 北 、市 の中 心部 に な る加 里 屋地 区 では 五 十 才 の人 も中 学 生 も ヤ であ る。 加 里 屋 の人 は. 浜 では ジ ャを使 う が、 こち ら ︵ 尾崎 を 〃浜 ″と 言 い、 ﹁ 加 里屋︶ では ヤを 使 う﹂ と 言 う 。. 机 だ よ、 それ位 の こと わ か って い 机 だ よ︶。 ﹁これ 何 ?﹂ ﹁机 ヤー ナ ︵ ヤを 強 め て女 性 は ヤー ナと いう 。机 ヤー ナ ︵ る でし ょう と ホ ンヤケ ド ︵そう だけ れ ど︶、 浜 の尾崎 では ホ ンジ ャケ ドと な る。. ゛ 一 ア. ち. た ヤ. ナ. ナラ. ○. 活用 ︵ 未 然 ・連 用 ・終 止 ・連 体 ・仮 定 ・命 令 ﹂ の活 用形 によ る 。 平仮名 は接続 す る語 であ る。 前 回 と 同 様 ︶ 以下 ﹁ ⋮. ジ ャ マ つ   ジ ャ ッた   ジ ャ    ナ     ナ ラ   ○ デ 意味 1、 指 定. 加 里 屋 ︶、 ナ ンジ ャ カ ンジ ャ言 ︱ テ ︵尾 崎 ︶ 2 、 並 立 助 詞 的 用 法     ナ ン ヤ カ ン ヤ言 ︱ テ ︵. 3、間投助 詞的用法  先生 ナ ラヤナ ァ. だがそれ にも拘らず︶、但し、 ヤガ、ジ ャガ はな い。 4、接続助 詞的用法  ホ ンヤケド、 ソヤケ ド、 ヒャヶド ︵ 前回 にも報告 され ている、母 ジ ャ人と いう言 い方 がある。 ︵これは、母者 人 の意 か︶. 先生 ではな 前回と の比較 1前回は加里屋を主とし た調査 であるが、 老 人層はジ ャ、 若 い層は ヤで、 先生 ヤナ 一 ︵ い︶ が多く、先生ジ ャナ ェが少 な いと いう こと でぁ ったが、今回 の調査 では、加 里屋は ヤ、尾崎 はジ ャと いう対 立を.

(18) ゴ2)3ゴ ゴ (ゴ. 田 良 二 鎌. な し て いる。 これ は市 の中 心部 が新 し い ヤを使 う の であ るが 、調 査 Ⅲ のよう に東 中 学 ︵尾崎 ︶ にジ ャが な いと ころ を. み ると 尾崎 の成 人 にジ ャが残 って い る こと にな る。 今 回 の調 査 I で、御 崎 の成 人、 加 里 屋 の中 学 生 と も 全 員 ヤ であ る。 調 査 I で尾 崎 の成 人 は全 員 ジ ャ で、 母 ジ ャ人と いう言 い方 も あ る。 調 査 Ⅲ の結 果 は次 の通 り であ る 。. 右 の中 学 生 は 、 そ れ ぞ れ の校 区 で生 ま れ 、 ず っと そ こに育 って いる者 ば か り であ る。. ※印 は、 平 生 は、 桜 ヤと いう が 、 特 に乱 暴 な言 い方 を し た時 に、 桜 ジ ャと お こ ったよ う に言 う時 に用 いる 。. こ の表 で見 る限 り では、 尾崎 の東 中 学 も ヤ地域 にな る。 並 立的 用法 の ナ ンジ ャカ ンジ ャな ど では、 いく ら か ジ ャが. 残 って いる よ う であ る。前 回 にく ら ベジ ヤ の中 に ヤと いう新 し い形 が 入 って来 て いる のであ ろう。 ダス.

(19) 丁寧 の意 を も つ指 定 。. ダ スは大 阪 、 ド スは京 都 と いわれ、 そ の境 界 は摂 津 と 山 城 と の境 であ ると いう 。 こ のダ スは神 戸 では少 な く な って い て殆 んど 用 いら れ な い。. ダダダス ハ ン ツデ. ○. ○. ○. 赤 穂 では ナ ンダ ッシ ャ ・ナ ンダ ッシ ︵な ん です か︶ と いう使 い方 を す る。. シ た. 前回に 活用. ダダ. と な り 、 それ を 強 め てダ ハンと な ったも のと 思 う が、 ダ ッセの形 はあ る が、 ダ ッサ ︵ソーダ ッサ︶. ダ ッサ︶← ダ ッ ダ ハンは 、 デ スが 大 阪 的 にダ スにな ったも の に、 Slh の変 化 で、 ダ ス ワか ら ︵. に男子中学 生 でさえ、 わずかながら使用者 もあるようだ。. 前 回 にもダ ハンは女性 に限るとあるよう に、男性 がダ ハンを使うとおかしく感じると いう。しかし、後 に記すよう. とあ る。. 多 い。 姫 路 か ら 西 にあ るダ ハン ︵﹁です ﹂ を 強 め て ﹁です よ﹂ に当 る︶ は今 では女 性 に限 ると の こと 。. よ ︶ が あ るが 、 ダ ッケ ド ︵です けれ ど ︶ のよ う な や や弱 い感 じ の表 現 や、 も と も と 丁寧 に言 う言 い方 な ど は女 性 に.  ダ ッサ カ ェイ ︵です から︶、 ダ ッソ ︵です ダ ッカ、 ダ ッケ ェ ︵です か︶、 ダ ッシ ャ ロ ︵です ヤ ロ← でし ょう か︶、. ○. 調 査 工 で女 子中 学 生 の四 人中 二人 はと き どき 使 う 。 二人 は使 わな い。 ソーダ ッケ の方 はダ ハンを使 う 二人も 聞 く こ. 今 、 行 くと ころ だ よ ︶ と な る。 形 ダ ンは イ マイ ク ト コダ ン ︵. ダ ハ. 終 止. 1. 0. セ ↓゛ 夕 ツ ハ. の 形 は な い. 播州赤穂方言文法概説 3ゴ θ (ゴ ゴ3).

(20) 9 (Iゴ イ)3θ. と は あ る が自 分 は使 わ な い。他 の 二人 は聞 か な いと 答 え た。 調 査 I で尾崎 の女 性 成 人 はダ ハンを使 う 。. 先 に記 し たよ う に、 ダ ハンは女 性 語 であ る が、 ソーダ ハンのよう に限 られ たも の で使 う のだ ろう か 。. 調 査 Ⅲ は次 の通 り であ る。. 京 都 府 の丹 波 に デ ハナが あ る。 デ ス← デ ハ← ダ ハの関 係 が考 え ら れ る。 こ の ナや ンは強 め の ﹁よ﹂ や ﹁ね﹂ の意 に. ラ レ     ラ レ     ラ レ ル     ラ レ ル. フフ リレ ヤリ. レヤ ヤ. ラ レー. レ      レ      レ ル      レ ル      レリ ャ      レー. 活用. 受 身 ・可能 を あ ら わ す 。 尊 敬 の意 には用 いな い。自 発 の用 法 も 稀 であ る。. レ ル   ラ レル. ま た、 こ のダ ハは 北 播 の西 脇 市 にも あ る と いう 。. 近 いも のと み る。. 良. 二 田 鎌.

(21) 来 レ ル 立舎 フ レ ル 着 レ ル 曇f フ レ ル. 一四. 一一 一 一. 三. 一一 一 一. 〓一一. 一七. 一一 一 一. 二五. 二七. 一九. 二五. 二九. 六八. 二エ ハ 一. 三八. 七四. レ. コ ラ レ ル ・キ ラ レ ル. 三. ユ ハ. ︵※ 一︶. 一四. 五. 東. ルと ラ レ ルど ち ら も く っつく よう であ る 。 が、 尾崎 の成 人 では レ. 一四 三 上 ハ. │― │¨. 中 女. 一  一一. ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―― ― ― ― ― ― ― ―. る ° ラ レ ル. 来コ. ︵サ レ ル ・セラ レ ルは使 わ な い︶. 一一 一 一. 三. 四. 一二. 男. ル で. ・ コ レ ル 出 レ ル 用 に は レ. シ ラ レル.  女 男 一. 中. 二 一. キ. キ. `. ・ は い. 一 レ ラ 段 ル レ 活 ・ ル ∵ 次 段 の 活 通 用 り 〇. ] 菱 の 調. ︵※は 、 着 ラ レ ラー レのよ う な言 い方 を す る と いう こと だ。 ︶. 二 〇 四 二. 赤 亀 │:源. 夏菱菱雰 菫褒基 な レ が い 場 査 ル ど 見 コ く 合 Ⅲ と は` レ ラ ル レ ら は の な ノ r タ κ :1:亀 ,ll ilニ 有. よ う で あ 一. 播 州赤穂方言文法概説 3θ 8(ゴ ゴ5).

(22) ス  サ ス. セル ヤ. セイ. サ セイ. セ. サ シ ャ    サ セ. シ ャ. ササ セセ セセ ラ リ ヤ ラリ. 使 役   許 可  放 任 下 一段 型   セ. 五段 型     サ ソ  シ サ シ 1. サ セ  サ セ   サ セ ル  サ セ ル. セ ル. ス サ ス. サス. 1. ササ サス. 行 こう ・起き よう 、が、行 コ ・起 キ ヨと短かくなる。. 意志 ・推量. 均′ ・ ヨ ウ ー ロ. 一段 活 用 に つく場 合 は受 ケ ラ スであ る が 、 今 回 の調 査 I で女 子 中 学 の四人 のう ち 二 人 は ウケ ラ スも 使 う が普 通 に は 四人と も ウケ サ スの方 が多 いと いう 。調 査 Ⅱ で尾 崎 の成 人 で ウケ サ ス ルの言 い方 を 使 う と いう 人も あ った。. サ変 は サ セ ルで、 シ サ セ ル ・セサ セ ルは な い。. 今 回 の調 査 I では キ サ セ ルが多 く 、 コサ セ ルは少 な い。 前 回 同 様 コラ スも あ る。. 力変 は コサ セ ル ・キ サ セ ル並 存 で、 ほ か に来 ラ スも あ る。 コ コ エ来 ラシタ ラ アカ ン ︵ 来 さ せ ては いけ な い︶. 仮 定 形 の シ ャ oサ シ ャは セ バ oサ セバ の転 。. 終 止 形 の サ ー ・サ サ ー は ス ワ ・サ スワの転 。. ササ ソサ. ゴδ)3θ / (ゴ. 田 良 二 鎌.

(23) ヨが 口に な る のは 播 州方 言 の 一般的 傾向 であ る。 意 志 、 推 量 に、 ウ ・ヨウよ リ ヤ ロ ・ダ ッシ ャ ロを使 う こと が多 い。 前 回 に も あ る通 り.   一段 活 用 では、 起 キ ヨ ・起 キ ロ ・調 ベ ヨ ・調 ベ ロ oシ ョー ︵サ変 に限 り拗 来 よ う ︶ と 短 か くなり 、 力変 は 行 テ コ ︵ 立 じ 、 シ ョと な る の であ る が 。. 来 よう ︶ 思 ウと 長音 にな る。 意志︶ は オ キ ョーと拗 長音 にな る、 力変 も コ コ エ コー ︵ 今 回 の調 査 では、 起 き よ う ︵.  四 四 四三  一. 男. 八七. が、 見 よう ︶ は ミ ョ ・ミ ロと短 か い。 ま た、 起 キ ロが老 年 層 に多 く 、 起 キ ヨが 一般 的 であ る。従 って調 査 Ⅲ で   一段 ︵ は 口は少 な い。.  女 男 一.  二 エ ハ ハ  一   一. 二 o一. メー、 シ ョー メー、見 ヨ. 三度 卜来 メー、 何 ニモ ス. 七. 見 ヨ 見 ロ メ ー. に. 計. コメーともなる。. 1系. 中. メー 、 見 メー 、 起 キ メー、 助 ケ メー、 と な る が 、特 に意 志 を あ ら わすと き に行 コ メー 、 助 ケ ヨメーと な る。. `. 女 メ 段. 東.  一 百 ウ メー 、 ァリ マスメー。 五 段 動 詞終 止 形 ・助 動 詞 マスに つく 。 行 ク メー、一. 否 定 的 意 志 ・否 定 的 推 量 ・禁 止 ︵マイ に当 る︶. 四. ナ ン ニ モ 言 ︱ メ ー 、 ナ ン ニ モ 書 ク メ ー と な る ほ か に 、 ナ ン ニ モ 言 オ メ ー、書. 来 キは`. ヨ. 播 州赤 穂方言文法概説. 7) 3θ δ (Iゴ.

(24) ゴ8)3θ 5 (ゴ. 田 良 二 鎌. 今 回 は こ の メー はご く少 な く 、 マイを使 って 三度 卜来 オ マイと な る。女子中 学 生 では、 メー、 マイ は使 わず 、 行 カ ント コであ る 。 尾崎 の成 人 では メーを使 う 。. ン. 活用 ○   ズ   ン  ン  ナ  ○ 仮 定 形 の ナは ネ バ の転 。 六 時 前 二起 キ ナ アカ ン。. し な い で︶ 同 じ意 味 で ナ ン ニモ︲ ナ ン ニモ セズ ニ ︵ し な け れ ば ︶ アカ ン。 ま た、 ナ ン ニ セ ントと な る 、 ハヨセ ント ︵ 言百 ワ ント ︵ 言 わ な い で︶ と ハヨ言 ワ ント アカ ン ︵ 言 わ なけ れ ば いけ な い︶。. 前 回 にも あ る通 り 、 ズ は 、 ズ ニの形 や、 ナ ン ニモセズ ヤ のよ う に 、 ズ ヤの形 のよ う な慣 用 的 な 用法 があ る。 今 回 の調 査 でも 成 人 ・中 学 生 と も に ンを使 う が、   一般 的 に ヘン の方 が多 い。 ヘン ・ヒ ン ・エン. ﹁行 キ ワ セ ン﹂ の セ ンの転 。 上位 語 が イ段 音 の時 は 同 化 し て ヒ ン と なる こと が あ る。   ヘンが エンと な る こと も あ る 。 ヘ ヌワの転 で ヘナと も な る 。. 起 キ ヘン o起 キ ヒ ン o落 チ ィ ヘン ・落 チ ィ ヒ ンと な る が 、 今 回 の調 査 I では 、女 子 中 学 生 でも Aは ヘンのみ 、 B C. Dは ヘンも ヒ ンも 使 い ヒ ンの方 が多 いと いう 。 尾崎 の成 人 は 大 人 は ヘンで、 セ ンは 子 供 の言 い方 だと いう 。 上位 語 が. イ段音 で終 ら な け れ ば ヒ ンと は なら な い。 降 ラ ヘンであ る。 抱 カ エ ンデ モカ マ ヘンと エンと な る こと は中学 生 では な く 、成 人 でも ご く少 な い。 ヒ ンは若 い人 に でき た新 し い形 か 。 五段 動 詞 では ア段 ・工段 を う け る。.

(25) 播州赤穂方言文法概説 3θ イ (ゴ ゴ9). 降 ラ ヘン 。降 レ ヘン ・行 カ ヘン ・行 ケ ヘンいず れ も 単 純 否 定 で可 能 の意 はな い、 カ マ. 一. 一. 九. 三. 四. 〇. 九. 七. 女. 中. 五 六 〇 二 七. 男. 東. 女. 中. 中. 男. 赤. ナ ンダ   ナ ンダ   ナ ンダ ラ. 女. 一. 六. 九. 九. 一. 五. 六. 五二. 一九. 二. 四七. 一一一. キ ヒ ン 、起 キ ー ヒ ン 。. メ ヘ ンと も な る 。. 一段 動 詞 は 上 一段 は イ段 を 、 下 一段 は 工段 を う け る。 起 キ ヘン、 起 キー ヘン、 起 キ ヤ. 六. 〇. 計. カ変 は来 ヤ ヘン ・ケ ー ヘン ・コー ヘン。. 三. サ変 は為 ヤ ヘン ・セー ヘンであ る。. 三. 有. 調 査 Ⅲ は次 の通 り であ る。. 起 キ ー ヘン 起 キ ヘン 起 キ ヤ ヘン. ヘナ ンダ. 六. 四 一. 八 二. 起 キー ヒ ン 起キ ヒン ナ ンダ 打消 し 過 去 活用. 四. 男. 行 カ ナ K アン 行 カ ナ ンダ ラ. ○     ナ ンデ. 一. 五. 女. カ 計. 起. 九. 五. 男. ン. ○. ン. 四. 一 七 〇 二 〇.

(26) ヘンと ナ ンダ と が い っし ょに な ったも の であ る 。 意 味 は打 消 し 過 去 であ る。し か し 、 も っと も 一般 的 に使 われ て い. 一  エ ハ. ○. 一エ ハ. 一四. 一. 二エ 一 ハ. 〇. 四〇. 二四. 一. 七六. 女. 一〇. 計. る打 消 過 去 は 、 ヘンカ ッタ のよ う であ る。. ○. 二. 計. や はり 、 尾崎 の成 人 では ヘナ ンダ を使 う が 、女 子 中 学 生 は ヘンカ ッタと ナ ンダ であ る 。. 三. 男. 中 女. 東 男. 調 査 Ⅲは次 のよ う であ る。. 噺 ︱ ︱ ︱ 知 ラ ヘン カ ッタ 知 ラ ヘナ ンダ 知 ラ ナ ンダ. 四 〇 二. 20. 。. テ ー ・タ ガ ル 希 望をあ ら わす 。 活用. タ カ ッ. テー タ カ ロ    ト ー       テ ー. テー    タ ケ リ ャ  ○. 活 用 ・意 味 o接 続 と も に ほ ぼ 共 通 語 に準 じ る 、 た だ 動 詞 の接 続 の上 で 一 二問 題 が あ る が 、 これ は動 詞 の項 で述 べ. タ. 女 1中. 四 〇 二. 男 1赤 四 一 三. 六 〇 八. )3θ 3 (12θ. 田 良 二 鎌.

(27) 播州赤穂方言文法概説 2ゴ ). 2 (ゴ 3θ. レ ッ   タガル ノ ガロ ガラ ガレ   タ タ   ″ガリ   ″ ︲  タガリャ. 行 キ ト ナ ッタ、 行 キ ト ー ナ ッタ、行 キ テー ナ ッタ。 前 回 にも あ る通 り 、高 砂 市 では見 ︱ タ イ、 出 ︱ タ イ、来 ︱ タ イ があ る が赤 穂 に は な い。. 今 回 の調 査 では 全 般 的 に行 キ ト ナ ッタと 短 か い方 が多 く 、 行 キ トー ナ ッタは少 な い。 た だ行 キ テー フのと き は 延び. な そ ン. ス. 男 1赤. ○. ○. 女 1中. ﹁ J 利︱   計.   七 一     四  一.   一四 一    五   一. 二エ   三 八 一  七 四 一 ハ 一. 男. る。 仮 定形 の行 キ タ ケ リ ャは男 で、 女 は行 キ タ カ ッタ ラの方 が多 い。 連 用形 の見 ト ー モナ イ、 言 イ ト ー モナイは使. 男 1有 マシ て ん. 女 1中 マ マ マ マ ン ツハ ス. 九. い つ。. ホヘ ん. 調 査 Ⅲ は次 の通 り であ る。. マス 丁寧 活用. マ マ.

(28) 22)3θ ゴ (ゴ. 田 良 二 鎌. マスの マス ワか ら マサー それ が S l h交 替 で マ ハー そ れ を 強 め て マ ハンと な った と 考 え ら れ る。  これ はダ ス ︵で. す ︶ か らダ ハンに な る 過 程 と 同 様 であ る。ダ ハンが体 言 に つく のに対 し て、 マ ハンは動 詞 に つく 。 行 キ マ ハンのよう に連 用形 に つく 。 行 き マホ、行 き マ ッそ ︵ 行き ま す よ ︶. これ もダ ハンと 同 じ く女 性 語 であ る と いう 。女 子 中 学 生 な ど は使 わ な い、成 人女 性 語 と いう こと にな る。. こ の マ ハンも マ ハの形 で北 播 の西 脇 市 にも あ る。 た だ し 、 西 脇 市 の マハはも っと 、終 助 詞 化 し て いて ﹁ね﹂ ﹁よ﹂. の意 味 に近 く 、 アカ ン マ ハ、 知 ラ ン マ ハ、寒 イ マ ハ、 ソヤ ナイ マ ハ、 走 ッリ ョル マ ハな ど の形 も あ り 、 ﹃北 播 の方 言﹄ ︵ 丸 山 二郎 編 著 ︶ に よ ると 、 ① ダ ス以外 の こと ば に接 続 す る。 ② 動 詞 や形 容 詞 な ど に直 接 接 続 す る 。 ③ 打 消 の助 動 詞 ﹁な い﹂ にも つづ く 。 と あ る。 ナ ハル. 尊 敬 。 大 阪 にあ る ナ ハルと 同 じ 用 法 。 ナサ ルから Sl h 交 替 によ るも の。但 し 、赤 穂 では ハル ・テ ハル ・タ ハル ・ ヤ ハルは使 わ な い。 活用 ○   ナ ハ ッ   ナ ハル   ナ ハル   ○   ナ ハレ. 動 詞連 用形 に つい て行 キ ナ ハル、 行 キ ナ ハレな ど 。 但 し 、 ナ ハルと いう敬 語表 現 は、尊 敬 の助 詞 テ ︵ 行 キ ヨ ッテ ヤ︶. な ど よ り も 程度 が高 い の で 一般 に は テ の方 が多 い。 これ も 成 人女 性 に多 く中 学 生 程度 の者 は あ ま り使 わ な い。 調 査 Ⅲ でもご く 少 な く 次 の通 り であ る。.

(29) 播州赤穂方言文法概説 3θ θ (ゴ 23). 行 キ ナ ハル 一. ヨル 継続態. 中. 理 赤.  女 男  一. 東. ハ. 男. 計 女. T 再. トル. か な り多 いよう だ った。. 田 は促 音 、② は 攪 音 が 入 り 、0 は それ ら が入 ら な い。 し か し 、今 回 の調 査 では、降 ッリ ョルも あ る が、降 リ ヨルも. 0 ワ行 ︱  笑 イ ヨ ル o歌 イ ヨ ル. 但 し 、煮 ヨ ル ・見 ヨ ル︶ ② ナ行 ・マ行 ︱ 去 ン ニ ョル ・飲 ンミ ョ ル ・ ︵. 但 し 、着 ヨ ル ・来 ヨ ル ・為 ヨル ・シ ョル︶ キ ョル、落 ッチ ョル、 打 ッチ ョ ル、走 ッリ ョル ︵. 接 続 は前 回 にも 島 田氏 が書 か れ て いる通 り、 上位 語 の活 用 行 によ って三種 にな る。 田 力 ・ガ ・サ ・ザ ・夕 ・ダ ・ラ ・バ行 ︱ イ ッキ ョル ・ク サ ッシ ョル、打 ッチ ョル、 走 ッリ ョ ル、 飛 ッビ ョル、起 ッ. 活用. ノ  レ リ レ     ノ ヤ レ     ヨ リ ヨ コ     一 ︲ 一 ¨       “ ッ ︲ ラ ︲. 中. 四. 中 女 七. 有 男 ○.

(30) 継 続態 ︵ 今読 ンド ルト コヤ︶ ・既然態 ︵ソノ本 ハ 一卜月前 二読 ンド ル ・死 ンド ル︶ 活用. レ レ ノ ャ リ         ノ     い い ン レ ¨         い い い ト 刑 ツ ︲ ︲ 連 用 形 ト ッは テ ・夕 に続 く 促音 便 。 終 止 形 のト ンは ナ ・ヤ に続 く 擁音 便。 書 イ ト ラ ヘン o書 イ ト レ ヘンは 同 じ よ う に使 う 。. 前 回 にも あ る通 り 音 便 の形 は 、 力 五 、 サ 五、 ガ 五 は イ音 便 ︵ 書 イ ト ル ・灯 イ ト ル o泳 イ ド ル︶ 夕 五 ・ラ五 ・行 く ・. 活用. ﹁て や る﹂ の意. タル. と る。. 未然形 は書 イトカ ヘン o書 イトケ ヘンと同じよう に用 いる。命令形 の書 イトケは男性語 で、女性 は書 イトキの形を. ャ     い い 均     待     ト ト     い ク     ト 舛 ク ケ. 活用. ﹁て お く ﹂ の意. ト ク. ンド ル︶ ワ五 は ウ音 便 ︵ 言 ︱ ト ル ・笑 ︱ ト ル︶. 落 ち る は促音 便 ︵ 立 ット ル ・取 ット ル ・行 ット ル ・落 ット ル︶ ナ五 、 マ五、 バ五 は擁音 便 ︵ 死 ンド ル ・読 ンド ル o飛. )299 2イ (ゴ. 田 良 二 鎌.

(31) レ   タレ ノ︲  タル  ″刑ャ ″巧  ″リ ッ  ″ラ 言 ってお やり ︶ 言 ︱ タ ロ ・ュー タ ッタ、 ュー タリ ︵ タル ﹁てあ る﹂ の意 活用.   ○   ″刑ャ   ″ツ︲  タル ″”  タッ. 書 いてあ るよ ︶ 書 い てな い︶、 ウ マイ コト書 イ タ ラー ︵ 書 イ タ ラ ヘン、書 イ タ レ ヘン ︵ テル  既然 態 ︵サ キ去 ンデー ナ︶ 売 ッテー ヘン︶、 継続 態 ︵ 活用. ︲  ︵ テル ″ ︶ ○  ○  ○ 芳︲  一. 、 前 回 に ヨ ル ・ト ルを 用 い て テ ルは た いし て使 われ な い。 と あ る が や は り新 移 入語 の感 じ が す る のか若 い人 の言 葉 。 に多 く 一般 には売 ッテー ヘンよ りも売 ット ラ ヘンであ る。 尾崎 の成 人 は ト ラ ヘンであ った. 有. 女. 中. 調 査 Ⅲ では次 の通 り であ る。. 男. ` 播州赤穂方言文法概説. 298(ゴ 25).

(32) 書 イ テー ヘン 書 イ ト ー ヘ ン  一. ソウ ヤ 伝聞 活用. 四. ラ考. 予 一. ○. アカ ン ヨー ニナ ッタ ・スグ 来 ル ヨー ナ。 ンイ ラ・. 推量 活用 ○. 詞. ○. ○. ○     ヨー ニ    ヨー ヤ    ヨー ナ    ○     ○. 伝聞. ヨウ ヤ. 悪 イ ソー ニ聞 イ タケ ド。 悪 イ ソー ヤ ナ、落 チ タ ソー ナデ.    。  ″Hデ ニ ソ︲ャ  ソ︲ナ  ○  ○. 九. 雨 ニナ ル ラ シイ。 明 日カ ラ ラ シイ デ。 助. (126)297 二 良 田 鎌. 五. 二ユ ハ 一. 四〇   一 七 六.

(33) 播州赤穂方言文法概説. 2/) (ゴ. 29δ. 例 えば 一音 節 語 を 長 音 化 し た後 は 前 回 に山 内 氏 が記 し て いる よ う に、 格助 詞 の中 で省 略 され る場 合 は 、音 節 関 係 ︵. 殆 んど 省 略 ︶ や陳 述 副 詞 の介 入 、可能 動 詞、願 望助 動 詞 の述 部 に対 す る対 象 主 語 の場 合 、他 動 詞 の目的 格 に立 つ場 合 など に多 い。 ガ 主 述 関係 を 明 確 に打 ち出 す場 合 は省 略 し な い。 雪 ガ 降 ル。 海 ガ荒 レト ル。 風 ガ ナイ。 日常 会 話 で状 況判 断 が お 互 いに容 易 な場 合 は省 略 す る こと が多 い。 オ前   傘 ○ ナイ ノカ。 マド○ アイ ト ル  シメト ヶ。 願 望 や好 悪 ・可能 の対 象 と な るとき は省 略 す る こと が多 い。 酒 ○ ノ メ ン ヨウ ナ奴。 酒 ○ ノ ミタイ、 コノ本 ○ 読 メ ル。 一音 節 語 を 長音 化 し た場 合 は省 く こと が多 い。 モー 字 ︱ ヨ メ ルヨー ナ ッタ。 歯 ︱痛 イ ンカ。 ノ ・ノ ン. 準 体 助 詞 の場 合 は ノ ・ノ ンで表 わす が ﹁ノ ハ﹂ ﹁ノ ン ハ﹂ の方 が体 言 化意 識 が強 く 働 いて いる。 、 。 コレ誰 ノ ヤ、 ヮシ ノ ンヤ ︵﹁ノ ヤ﹂ ﹁ノ ン﹂ は ﹁ネ ヤ﹂ ﹁ネ ンヤ﹂ ﹁ンヤ﹂ と も な る。 ︱ コレ誰 ネ ヤ ヮ シネ ンヤ ワ シ ンヤ。︶ オ ︵ヲ︶ 他 動 詞 を修 飾 格 と す る 目 的 格 の フは省 く こと が多 い。.

(34) 28)295 (ゴ. 田 良 二 鎌. 原 朗 氏 の調 査 に よ ると 、 高 砂 市 のおば あ さ ん 二人 の二十 分 間 の対 話 中 、現 わ れ た のは、 ただ 一回 だ ったと いう こと で、 ﹁が﹂ よ り も 省 く こと が さ ら に多 い。 飯 ○ 食 ウタ。 酒○ 飲 モカ。. 上 の文 又 は 語 を あ たかも 中 止 法 の如 く体 言 の形 で止 め直 接 に動 詞 に続 け る用法 があ る。 ヨー字 ○ 見 テ ミイ。 今 チ ョ ット物 ○ 考 エト ッタ ト コヤ。 対 句 的 用法 のと き も 省 く 。 映 画○ 見 タ リ   オ茶 ○ 飲 ンダ リ。 ニ. 前 回 にも 引 用 さ れ て いる原 朗 氏 の ﹁ 播 州方 言 の助 詞﹂ ︵ ﹃国文 論 叢 第 四号﹄ 神 戸大 学 ︶ によ ると 、  二の省 略 はあ ま. り な いが 、 播 州 方 言 と し ては場 所 を 示 す 二のと き に へを使 う と いう こと であ る。家 二帰 ル← 家 へ ︵工︶ 帰 ル ト. と 言 う﹂ の 卜は普 通 省 く 。 田中 ユー 人  方 言 の研 究 ユー本 ナイ カ。 これ は近 畿方 言 一般 と い っても よ く 、 ま た播 ﹁. 州 一般 にも 広 く 見 ら れ る。 ﹁ 記 述 的 研 究 ﹂ にも 次 のよ う にあ るの ︵これ は赤 穂 も 同 じ であ る 。︶ こ の卜 は ﹁何 と ﹂ に限 り 省 く こと が でき な い で、 何 チ ュー。. 卜思 ウ ・卜違 ウ ︵では な い︶ の 卜 は省 く こと が でき 、 ア ッタ○ 思 ウケ ド、 ア ンタ ノ傘 ○ 違 ウカと な る。 ヨカ ・シ カ 起点 を 示 す と き は カ ラを 用 いる が 、比 較 の ヨリ は ヨカ、 シカ を 用 いる。.

(35) Aよ り も B の方 が よ い、 のと き は A ヨカ Bガ エ エと な る。 これと 同 じ 意 味 で シカを 用 いる。 A シカ Bガ エ エと な れ.  これ が和歌 山 方 言 では 同 じ A シカBガ エ エと 言 う が、  A の方 が よ い の であ る。  即 ち 、 ば 、 B の方 が よ い の であ る。 ﹁の方 が﹂ の意 に な る。. コンシカ ア レガ エ エ。  赤 穂︱ これ よ りも あ れ が よ い  和歌 山 ︱ これ の方 が あ れ より も よ い。. 。. か に ―. 一一. 女 1中. _. 厭δ男. 一一 一 一 一. 今 回 の調 査 では 、 こ の シカは成 人は全 員使 う が 、中 学 生 は わり に少 な い こと が わ か った。調 査 Ⅲ では次 の通 り であ. 男 1東. ︵ ま た、 これ は ナ ン ナリ カ ンナリと も な る︶  イ ツナト来. 全国方言資料﹄ ︵日本放送協会 ︶ の神崎 郡神崎 町粟賀 にも ﹃. 何 ら か の言 語 上 の コンタ ミネ ー シ ョ. 一一 一 一. 計 __ が. シカ. 法 が. ェ ハ. 明 ら か で. 赤. 赤 究 L 穂. ェ ハ. つ い て は. ま たは対 照的 に相対する︶語ま たは文 に続く。 己然形 で て、己然形 で中止的 に受 け、 それ に相 反する ︵. │. 男. 穂 と. 女 1中. あ七. さ れ て い な い. 中. に 記 は 述. ン ナ ト. も の の よ う だ 何 な り と も. 女. V. │: 僣 四 韓 の 記 な 一―. 有. で嬰 昌 °. 男. ○ の 意 で ナ ン ナ ト カ. ZO. イ. 播 シ の 歌 州 力 だ 山 一 は ろ と 般 ¬ う ° 赤. L. り と も. 出. ヤ ¬ ナ て な が ど ͡ な 卜 こ お` あ う つ し い り な つ と い こ た て ° の も 和 な も. 係 コ 助 ソ 詞 と し. 播州赤穂方言文法概説. 29) (ゴ. 29イ.

(36) 文 を 終 止 さ せ る わ け で は な い。 これ も 前 回 に も 記 さ れ て い る よ う に 中 年 以 上 の 人 が 用 い る 。 コ ソ レは そ れ のく ず れ た も のと み る 。 世 話 コ ソ ス レ、 厄 介 ニ ワ ナ ラ ン。 親 ナ ラ コ ソ レ心 配 ス ル ン ヤ。 グチ. ﹁のま ま ﹂ 箱 グ チ ホ シ イ ワ の よ う に 、 箱 ご と 。 鞄 グ チ ナ ク ナ ッタ 。 入 レ モ ング チ持 ッテ コイ のよ う に な る 。 ワ ー レ oカ ー レ. 終 助 詞 で、 ソ ン ナ コト知 ラ ン ワー レ、 ソ ンナ コト知 ルカ ー レがあ る。 強 い語 勢 を あ ら わ すも の で、 ワー レは ﹁ワイ﹂ か ら 変 ったも の で、 カ ー レは ﹁カ イ﹂ を 強 め たも のだ ろう 。.   ソ レ位 ノ コト知 ット ラ ンカ ー ノ ︵ ハヨ仕 事 セ ンカ ー レ ︵ 当然 知 って いる べき だ︶。 男 は カー レ、 男 ︶、 女︶ ︵   ワー レ。 女 は カ ー ノ、 ヮー ノと な る。 知 ラ ン ワー レ ︵ 男 ︶、 知 ラ ンワー ノ ︵ 女︶ ︵ 知 ら な いよ ︶ 但 し 、 老 年 層 では ︵ 今回. ず が な もヽ. ず が な い. は 尾 崎 で︶男 女 と も カ ー レを 用 いる よ う だ 。 そし て、 老 年 層 ︵尾崎 ︶ では知 ルカ ー ノ ︵ 知 ら な いよ︶ は 同輩 に対 し て、 知 ルカ ー レは 目 下 に用 いると いう こと であ った。 と いう こと は、 カ ー ノ の方 が や さ し い響 き があ り 。 カー レは強. ﹀ 知 ラ ヘナ ー レ. は. い響 き があ る のだ ろう 。. は︶. は. 男 ͡規 ∝ / 女. 魂鎌 ͡ r 知ラヘ ナ ﹀ ーノ は ︶. ヽノ ヽノ. 知知 つり てな いい るよ 知知 つり てな いい るよ. )293 (13θ. 田 良 二 鎌.

(37) 播州赤穂方言文法概説. 292(ゴ 3ゴ ). 知 ラ ン ワー レ 知 ラ ン ワー ノ 知 ルカ ー レ. 男. 有. 女. 中. 男. 女. 計. を 用 で い あ て る 赤 男. た. ° い. °. L. に 少 な い.  これ が女 シ ト ッケ ェ ︵男 ︶ と 、 心 やす い人に軽 く たず ね 、 一 貸 し て下 さ い﹂ と 同 じ よ う な意 で用 いる場 合 と があ る。. 疑 間 の終 助 詞 で、 ケ ェが男 、 カ ァが女 と いう 。 バ ス来 タケ ェのよう に用 い て純 粋 に疑 間 を あ ら わす場 合 と 、 コレ貸. ケ ェ ・カ ァ. か ま わな いよ ︶ ゾ の意 で、 ド は 男 、 デ は女 。 カ マ ヘンド、 カ マ ヘンデ ︵. ド ・デ. レ ︵ 男︶、 力 ・コ ・ガ ・ワに荒 さ を 添 え る。 誰 ガ貸 シタ ルカ レ、知 ラ ンガ レ、有 ル ワ レー有 ラ レ。. 記 述 的 研 究 ﹂に は レと し て次 のよう に記 し てあ る 。 ワー レ ・カ ー レは古 く は神 戸 でも 用 い て いたと いう こと だ が、 ﹁.  ヘナー ノ ︵ 女 ン があ る。 知 ラ ヘナー レ、知 ラ ヘナー ノ であ る 。 男 ︶、 ワー レ ・カ ー レと 同 じ よう に、否 定 の ヘナ レ ︵. 右 の表 の赤 穂中 学 女 子 の ※印 三名 は ワー ナ で、 赤 穂 東 中 学 女 子 の ※印 二名 は 知 ラ ヘン ワー ノ であ る。. 知 ルカ ー ノ. 1計 ―. 中 女. 中 学 生 L だ か は ら 否 左 定 の ¬ よ lヘ う ナ ン. │. 右 の 知 ラ ヘ の ¬ ヘ 調 査 工 てF 女 子 中 学 生 は 知 ル 力 調 査 Ⅲ は`.

(38) 32)29ゴ. 詞. 子 では 貸 シ テ ッカ ァと な る。. 名. 性 の中 、 老 人と 、労 働 に従 事 の婦 人 に は頻 繁 に使 用 さ れ る。. 使 用 さ れ てお り 、 地 域 差 も 少 い。女 子 自 称 語 の ﹁ウ チ﹂ の使 用 頻 度 と共 に自 称 の第 一であ る。 但 し 、 尾崎 地方 では女. ワシ  青 ・壮 年 の男 子 を 中 心 層 にし て中 学 ・高校 男 子 か ら老 人 に至 る年令 層 に最 も 広 く 、 且 つ自 然 な 日常 語 と し て. ウ ラ  男 子 自 称 と し て塩 屋 ・尾崎 地 区 の壮 年 老 年 層 に使 用 さ れ る のみ。中 心部 に は皆 無 であ る。. オ レ ・オ ラ  と も に、 尾 崎 の男 子青 年 層 以 上 であ る が 、 ﹁オ ラ﹂ の方 が普 通 、 ﹁オ ラ ラ﹂ も 稀 に聞 く こと があ る。. 卑 俗 感 が あ る。 仮 屋 地 区 に は な く 、 尾崎 地 区 で使 用 さ れ る。. フイ ラ   ﹁ワイ﹂ の複 数 と し ても 使 用 さ れ る が、 ﹁ワイ﹂ と 同 じ意 味 で単 数 と し ても 使 用 され る。 ﹁ワシ ラ﹂ に比 し. あ る。. ワイ  男 子 の青 少 年 か ら 壮 年 にかけ て 一部 ま たは時 に使 用 さ れ るが稀 であ る 。 な お 、 ワイ は自 称 で、 ワ レは対 称 で. ク﹂ が優 勢 で、 ﹁ワ シ﹂ ﹁オ レ﹂ は後 退 し て いる。. ボ ク  小 中 学 校 生 徒 男 子 は 、 殆 ど ﹁ボ ク﹂であ る。 ま た、高 等 学 校 在 学中 や 、青 年 同 士 の普 通 の会 話 では、 こ の ﹁ボ. 二. 自称. 本 項 は 、 前 回 の山 内 氏 の ﹁人称 表 現﹂ を 殆 ど そ のま ま あ げ 、 と ころど ころ今 回 の調 査 結 果 を 入 れ る こと にす る。. こにあ げ る こと にす る 。. 的﹂ 意 味 を も も って いる の で、前 回 に ﹁ 表 現篇 ﹂ ︵ 山 内 潤 三氏 担 当 ︶ の中 で扱 った ﹁人称 表 現﹂ と し て の代 名 詞を こ. 普 通 、 文法 研 究 と し て は 、 代 名 詞を 扱 わ ず 、 語 彙 の分 野 で扱 う こと にな るも の であ る が 、 本 稿 は前 回 の ﹁ 改 訂版. 代. 良. (ゴ. 田 鎌.

(39) 播州赤 穂方 言文法概説. 33) (ゴ. 29θ. 尾崎 では老 女 も 使 う こと が あ る。 一般 に老 女 は ア ッシ であ る。. ウ ラ の複 数 は ウ ラ ラ であ る。 ﹁ 自分 の家 ﹂ は ウ ラガ であ る。 これ はご く 稀 に老 人 が使 う も のと な った。. オ ッテ   ﹁オ ッテネ﹂ ︵ 自 分 の家︶ に普 通 使 わ れ る が、 稀 に自 分 を指 し て ﹁オ ッテ﹂ と いう 。 例 ︵オ ッテ ラ  ソ ン ナ コト セ エ ヘンー自 分 ら そ ん な こしな い︶. ウ チ  男 子 自 称 ﹁ワ シ﹂ と 共 に中 年 以 下 の女 性 に最 も 多 く使 われ る。 複数 形 ﹁ウチ ラ﹂ の使 用も ま た同 じ 。 し か. し 、今 回 の調 査 で、女 子 中 学 生 では ウチは 減少 し つ つあ り 、 ワタ シにな って いる。 男 子中 学 生 は ワシより も ワイ、 ワ エが多 い。 対称. オ マ ハン  男 子青 o壮 ・老 年 層 が同 等 ま たは 目 下 に向 って呼 称 す る時 、最 も し ば し ば 用 いる。 オ マエ  男 女 と も 目 下 に用 いる。 オ メー と は な ら な い。. オ ン シ  男 が 目 下 を 呼 ぶ語 で、 塩屋 ・尾 崎 上局雄 ・御 崎 ・大 津 に見 ら れ 、 仮 屋 でも 聞 か れ る。中 山 ・真 殿 では使 わ な い。 ︵ 加 里 屋 の南 に上 仮 屋 が あ る︶. 女 性 用 語 と し ては、 尾崎 と 塩 屋 から 日生 方 面 にか け 、中 年 以 上 の女 ︵ 自 称 に ウ ラを 用 いる女 性 ︶ が女 同志 ま たは男 児 に対 し て使 う 。 男 女 と も オ ン シを使 用 す る のは 三十 才 以 上 。 複 数 形 ﹁オ ン シ ラ、 オ ンシ ャラ﹂.  ま た、 若 い衆 が小 中 学 生 に、 叱 責 ま たは問 い掛 け と し て稀 に用 いる。 ︵ オ ン シ ャー は母親 が子 に、 例、 オ ンシ ャラ 複 数 形 ︶ 何 シ ョー ンゾ イ︶ ︵.  オ ン シは赤穂 言 葉 と いう意 識 を も って いる。 今 回 ︵昭 和 五十 一年 八月 ︶ 県佐 用 郡 上月 町 前 回 でも 記 し て いる が 、 で、 ﹁オ ン シを 用 いる か ど う か﹂ を たず ね たと ころ ﹁オ ン シは赤 穂 の言葉 ﹂ と 答 え た。.

(40) )289 3イ (ゴ. 田 良 二 鎌. オ ド ラ  小 中 学 生 男 子 お よ び青 壮 年 ︵ 尾 崎 ・塩 屋 ︶ の軽 蔑 を 含 む 対 称 。 オ ド レ  オ ド ラより 一層憎 悪 を こめ る。 複 数 形 は オ ド ラ ラ ・オ ド レ ラ であ るが、 オ デ ェー ラと 呼 ぶ こと も あ る。. ア ンタ  女 性 対 称 で最 も 多 い。 目 上 には使 わ な い。 仮 屋 では中 年 男 子 も時 に使 用 す る。 ア ンタ ハン  ロ 上 ま た は 同 僚 に使 う中 年 女 性 語 、敬 意 があ る。. ヮ レ ・ワ レ ラ  仮 屋 では 稀 であ る が、 尾 崎 は じ め 周 辺部 では割 に自 然 に用 いる男 性 用 語 で、対 等 ま たは 目下 を呼 称. す る時 に使 う 。 稀 に ﹁ワ レ ラ マタ妙 ナ コト シ タ ナ﹂ ︵尾崎 、 子 供 の母親 が近 所 の子 を 叱 って いる言 葉 ︶ の如 く婦 人 に も 使 用 さ れ る こと が あ る。. 前 回 に、 対 称 と し て の ワイ を あ げ 、 ﹁ 稀 に使 用 ﹂ と し て いる が 、 今 回 の調 査 では、   ワイは 自 称 だ け であ ると 答 え た の で省 く こと に す る。. メ ン メ ラ  元来 は ﹁銘 々﹂ であ ろう が、 赤 穂 方 言 にお い て は 、 男 子 の自称 ・対 称 共 に用 いる。常 に メ ンメラと 複 数 形 をと り 、   一人 に向 って メ ン メと 呼 び かけ る こと は な い。 ソ ン ナ コト シタ ラ メ ン メ ラ ノ損 ジ ャ ︵ 自 称 複 数   ワシ ラの損 だ の意 ︶ 対 称 複 数   オ前 ラ︶ メ ン メ ラ何 シ ョー ンノ ︵ この ﹁メ ン メ ラ﹂ には卑 語 の感 じ が存 し 、 殆 ど 目 下 に用 いる。. ガ ン ラ   ﹁ガ キ ラ ︵ 餓 鬼 等 と の意 か。純 粋 に対 称 と 言 え な いが 、 地 区が違 え ば 、  対 手 ︵ ま た は第 二者 的 に そ の上. 地 ︶ の地 名 を 冠 し て ﹁ 何 所 のガ ンラ﹂ と呼 ぶ、 同 一地 区 同志 では 決 し て言 わず 、 多 く は 地 区相 対 し てお 互 いに侮 蔑 し. 合 う時 、 例 え ば ﹁尾崎 のガ ン ラ何 ぬか す﹂ ︵ 仮 屋← 尾崎 ︶ のよ う に、単 数 ・複 数 と も に ﹁ガ ンラ﹂ で、 ガ ンラ ラは な い。 周 辺 部 では ガ キ ラ であ って、 ガ ンラの方 は 用 いな い。.

(41) 私 の家 ﹂ を あ ら わ す 語 と し て、 ﹁.   ウ ッテネ、   ワシト コ ︵ 男 子 では 、 オ ッテネ ︵尾崎 ︶、 オ ッテー、 仮 屋 ︶ ワシネ ︵ 仮 屋 、 尾崎 ︶ オ ラネ ︵尾崎 ︶等 が. あ り 、 ウ ラネ しオ ク ネ は 現在 殆 ど 用 いら れ な い。 ま た、 尾崎 のオ ッテネは、 オ ッテネ 行 コカ ︵お 前 の家 ︶  ヨカ ッタ ラ、 オ ッテネ 来 イ ヨ ︵ 私 の家 ︶ のよう に、 君 の家 ・私 の家 両 方 に使 う 。. 女 性 の場 合 は 、 ウ チ ト コ ︵ 仮 屋︶、 ウチ ノイ エ ︵ 中 山 ︶、 ウ ット コ ︵ 仮 屋 ・尾崎 ︶ が最 も 多 く 、 ウチネ ー ︵尾崎 ︶ が 続 く 、 たま に 、 コチガ イ エ ︵ 中 山 ︶も あ る。. 貢 語語. 丁寧 な語. アノ人 の意 ︶. 前 回 に、 女 性 の ウ ツネ は殆 ど 用 いな いと な って いる が 、今 回 の調 査 では御崎 の成 人女 性 が使 う と言 って いた。. 俗. 言 語語. 他 称 ・不 定 称 と し て、 前 回 に次 の表 を あげ て い る 。 卑男. 俗. ͡女 コ性 ノ語 人. 1エ. 1エ. ド レ. 卑男 若. デダ ド イ ツツツ フ. ア レ. フ. デ ダ ドドドドド エゲ ネ ンノ ナ ナ ナエ エ ナヤ ヤヤヤ ナナヤ ツ ツ ツ ツヤ ヤ ツ ツツ ハサ ンン. ソレ. ソチラ村″. ハサ ンン. ド ン ナ リ ド チ. エアア イ ツツツ エアアア ンノ ナナナヤ ヤヤツ ツツ. lエ. 1エ. ア ン ナ リ ア チ. セ ソス ソ エイ ツツツツ セ ソソソ ンノ ナナナヤ ヤヤヤ ツ ツツツ. 1エ. 1エ. ツ ツ. レ. ソ ン ナ リ. ケコ ケ ココ ノ ナナヤ ヤヤ ツ ツツ. 1イ. 1ン. コ. コ ン ナ リ コ. チ フ ハサ ンン. 播州赤穂方言文法概説. 288(ゴ 35).

(42) 36)287 (ゴ. 二 田 良 鎌. コノ ヒ ト       ソ ノ ヒ ト       ア ノ ヒ ト       ド ノ ヒ ト ド ンナ ヒト ド ナイ ナ ヒト ドネ ー ナ ヒト. 共 通語 の用 語 に同 じ. こ の表 に つ い て 、 今 回 、 調 査 I で女 子 中 学 生 四 人 に た ず ね た と こ ろ 、 ﹁コノ人 ﹂ の意 の コ ン ナ リ は 右 で若 い女 性 と な って い る が 、 中 学 生 で は 使 わ な いと 答 え た 。. な お 、 調 査 I の 四 人 の女 子 中 学 生 では 、 コ ン ナ コト ︵A ・B ︶、 ケ エ ナ コト ︵C oD ︶、 コ ン ナ ニ ス ル ︵A oB oC. oD︶、 コ コ ラ ヘ ン ︵A oB oC︶、 コ コラ タ ー リ ︵C ︶、 ア ン ナ コト ︵A ・B ・D︶、  エ エ ナ コト ︵C oD︶、 ド ン ナ. コト ︵A ・B oD ︶、 ダ ェナ コト ︵C︶、 ド ナ イ シ タ ン ︵A oB ︶、 デ ェシタ ン ︵C oD ︶ と な って い る 。 尾 崎 の成 人 は 、 右 の表 の殆 ど を 使 う 。.

(43)

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